JPH1085367A - ゴルフボールの製造方法 - Google Patents
ゴルフボールの製造方法Info
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- JPH1085367A JPH1085367A JP9184493A JP18449397A JPH1085367A JP H1085367 A JPH1085367 A JP H1085367A JP 9184493 A JP9184493 A JP 9184493A JP 18449397 A JP18449397 A JP 18449397A JP H1085367 A JPH1085367 A JP H1085367A
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Abstract
ボール等のソリッドゴルフボールやソリッドセンターを
有する糸巻きゴルフボールなどの架橋ゴム成形物を具備
したゴルフボールを得る場合に、煩雑な作業や工程数の
増加などを招くことなく、安定した硬度,反発性を長期
に亘って維持する架橋ゴム成形物を得ることができ、品
質の安定したゴルフボールを確実に製造することができ
るゴルフボールの製造方法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 ゴム組成物を架橋成形した架橋ゴム成形
物を構成要素として含むゴルフボールを製造する方法に
おいて、上記架橋ゴム成形物の架橋成形直後における水
分含有量を500ppm以下とすることを特徴とするゴ
ルフボールの製造方法。
Description
造方法に関し、更に詳述すると、安定した硬度、初速度
を長期に亘って維持することができ、品質の安定したゴ
ルフボールを確実に得ることができるゴルフボールの製
造方法に関する。
ボールには、単層の架橋ゴム成形物からなるワンピース
ソリッドゴルフボール,架橋ゴム成形物からなる1層の
コア又は中心コアに1層又は複数層の外被コアを包囲し
てなる多層コアの周囲に1層又は複数層のカバーを被覆
したツーピース又はマルチピースソリッドゴルフボー
ル,架橋ゴム成形物からなるソリッドセンターの周囲に
糸ゴムを巻回した糸巻きコアをカバーで被覆した糸巻き
ゴルフボールなどの種類がある。
合、基材ゴムに充填剤,架橋剤,老化防止剤などの添加
剤を添加して混練したゴム組成物を架橋成形して架橋ゴ
ム成形物を得、これをワンピースソリッドゴルフボール
とし、又はこれをコアとしてカバーを被覆形成すること
によりツーピース又はマルチピースソリッドゴルフボー
ルを製造したり、或いはこれをセンターとして糸ゴムを
巻回し、得られた糸巻きコアにカバーを被覆形成して糸
巻きゴルフボールとすることが行われている。
ら上記ゴム組成物をある程度大量に調製して保存してお
き、或いはゴム組成物を架橋成形して得たソリッドコア
やソリッドセンターを保存しておき、受注状況や出荷状
況に応じて、これらを架橋成形機或いは糸巻き機,カバ
ー成形機に供給して最終製品のゴルフボールを製造する
ことが行われている。
の場合には、ゴム組成物の組成,架橋条件などにより、
その硬度や反発性を調整することが行われ、またツーピ
ースソリッドゴルフボール、マルチピースソリッドゴル
フボールや糸巻きゴルフボールでも同様にコアやセンタ
ーの硬度、反発性を調整してボールの性能を適正化する
ことが行われている。
性が水分含有量によって変化することが知られており、
ゴルフボールの製造においてもゴム組成物中の水分量を
調整することが提案されている(特公昭56−2642
2号公報)。しかしながら、ゴム組成物の保存時や架橋
成形後の架橋ゴムにも吸湿は起こり、ゴム組成物や架橋
ゴム成形物の水分含有量は少しずつ増加する。従って、
得られるゴルフボールの性能にばらつきが生じる場合が
ある。また、製造時に所定の性能を有していても出荷,
販売時までの保管時に吸湿して初期の性能が得られなく
なることも考えられ、更に乾燥環境下に保存して保管時
の吸湿を防止したとしても、販売後ユーザーによる保管
環境が悪ければ使用時には性能の劣化が生じていること
も考えられる。
の劣化を防止するため、ツーピースソリッドゴルフボー
ルやマルチピースソリッドゴルフボールでは、コアとカ
バーとの間にコアを取り囲むようにして水蒸気透過率の
低い水分障壁層を設け、コアの吸湿を防止することも提
案されている(特開平7−67986号公報)。
けることは、工程数を増やし、コスト高を招くこととな
り、またこの水分障壁層のためにコアやカバーの設計が
非常に複雑になるという問題点がある。また、このよう
な方法ではゴルフボールとして完成した後の吸湿による
性能劣化は防止することができるかもしれないが、製造
時に上述したような性能のばらつきが生じていたのでは
その技術的価値は非常に少ないものとなってしまう。更
に、この方法はワンピースソリッドゴルフボールには採
用し得ないものである。
で、ワンピースソリッドゴルフボール,ツーピースソリ
ッドゴルフボール、マルチピースソリッドゴルフボール
やソリッドセンターを有する糸巻きゴルフボールなどの
架橋ゴム成形物を構成要素として具備したゴルフボール
を得る場合に、煩雑な作業や工程数の増加などを招くこ
となく、安定した硬度,反発性を長期に亘って維持する
架橋ゴム成形物を得ることができ、品質の安定したゴル
フボールを確実に製造することができるゴルフボールの
製造方法を提供することを目的とする。
達成するために鋭意検討を重ねた結果、ゴム組成物を架
橋成形して架橋ゴム成形物を得ることにより、ワンピー
スソリッドゴルフボール,ツーピースソリッドゴルフボ
ール、マルチピースソリッドゴルフボールやソリッドセ
ンターを有する糸巻きゴルフボールなどの架橋ゴム成形
物を構成要素としたゴルフボールを製造する場合に、上
記架橋ゴム成形物の架橋成形直後の水分含有量を500
ppm以下とすることにより、初期性能にばらつきのな
い高品質のゴルフボールを確実に得ることができ、しか
もその後吸湿しても硬度,反発性の変化は比較的少な
く、安定した性能を長期に亘って維持することができる
ことを見出した。
架橋ゴム成形物の水分含有量と硬度及び反発性との関係
について、後述する実施例,比較例に示したように、次
のような実験を行った。ゴム組成物を架橋成形してコア
を製造し、これを乾燥環境下或いは高湿環境下に保存し
て吸湿させ、水分含有量の異なる数種のコアを得、一方
ゴム組成物の状態で乾燥環境下或いは高湿環境下に保存
してゴム組成物を吸湿させ、これを架橋成形することに
より、水分含有量の異なる数種のコアを得、これらコア
の硬度と反発性を測定し、水分含有量と硬度及び反発性
との関係を調べたところ、図1,2に示した結果が得ら
れた。なお、硬度は100kg定荷重時の変形量(m
m)、反発性はコアをUSGAのゴルフボール初速度試
験機同等品を用いてヘッドスピード43.9m/sで打
撃したときの初速度(m/s)により評価した。
に、架橋成形後吸湿したコアはその硬度及び初速度(反
発性)の変化が比較的緩やかで、変化の度合いも非常に
小さいのに対して、ゴム組成物の状態で吸湿したコア
は、架橋成形後に吸湿したコアとは逆に水分含有量が増
えるに従って硬度が軟らかくなると共に、硬度変化の度
合い及び初速度(反発性)が低下する度合いが大きく、
しかも急激であることが分かった。本発明者は、この結
果に基づいて上記目的を達成するため種々検討を行った
結果、ゴム組成物の状態での吸湿を可及的に防止して、
架橋成形時の水分含有量が低い架橋ゴム成形物とするこ
と、具体的には架橋成形直後の架橋ゴム成形物の水分含
有量を500ppm以下、好ましくは200ppm以
下、更に好ましくは150ppm以下と少なくすること
により、設計上の硬度及び反発性を確実に再現すること
ができると共に、その後この架橋ゴム成形物が吸湿して
も硬度や反発性の劣化は非常に少なく、この架橋ゴム成
形物を用いてゴルフボールを構成することにより、性能
のばらつきが殆どない高品質なゴルフボールを確実に得
ることができ、しかもこのゴルフボールは保管環境にか
かわらず長期に亘って安定した性能を発揮し得ることを
見出し、本発明を完成したものである。
した架橋ゴム成形物を構成要素として含むゴルフボール
を製造する方法において、上記架橋ゴム成形物の架橋成
形直後における水分含有量を500ppm以下とするこ
とを特徴とするゴルフボールの製造方法を提供する。こ
の場合、上記ゴム組成物は、 (A)シス構造を少なくとも40重量%有する1,4−シス−ポリブタジエンを 少なくとも80重量%有する基材ゴム 100重量部、 (B)架橋剤 0.1〜2重量部、 (C)アクリル酸の亜鉛塩又はマグネシウム塩 5〜50重量部、 (D)無機質充填剤 0〜100重量部 を含有し、これら成分を混練したものであることが好ま
しい。また、このゴム組成物中に含まれる水分含有量は
1000ppm以下であることが好ましく、更に上記
(A)〜(D)成分を温度80〜130℃、相対湿度6
0%以下の条件で混練機内の排気を行いながら混練する
ことが好ましい。上記ゴム組成物を保存したものを架橋
成形するに際しては、ゴム組成物の製造後、温度4〜2
5℃、相対湿度60%以下の環境下で2日間以上保存し
たゴム組成物を架橋成形して架橋ゴム成形物を得るよう
にすることが好ましい。
明する。本発明のゴルフボールの製造方法は、上述した
ように、ワンピースソリッドゴルフボール、ツーピース
ソリッドゴルフボール等の1層コアに1層又は2層以上
のカバーを被覆したソリッドゴルフボールのコア、中心
コアに1層又は2層以上の外被コアを包囲した多層コア
に1層又は2層以上のカバーを被覆したソリッドゴルフ
ボールの中心コアや外被コア、糸巻きゴルフボールのソ
リッドセンターなど、ゴルフボールを構成する架橋ゴム
成形物をゴム組成物から架橋成形して得る場合に、この
架橋ゴム成形物の架橋成形直後における水分含有量が5
00ppm以下となるようにしたものである。
ゴム組成物としては、ワーピースソリッドゴルフボー
ル、ツーピース以上のソリッドゴルフボールのソリッド
コア(1層コアや中心コア、外被コア)、或いは糸巻き
ゴルフボールのソリッドセンターを得るために従来から
用いられている通常のゴム組成物を用いることができ
る。
共架橋剤、無機充填剤等を用いて形成することができ
る。この場合、基材ゴムとしては従来からソリッドゴル
フボールに用いられている天然ゴム及び/又は合成ゴム
を使用することができるが、本発明においては、シス構
造を少なくとも40%有する1,4−シス−ポリブタジ
エンが特に好ましい。この場合、所望により該ポリブタ
ジエンに天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタ
ジエンゴム等を適宜配合してもよい。
イドやジ−t−ブチルパーオキサイドなどのような有機
過酸化物等が例示される。この架橋剤の配合量は、通常
は基材ゴム成分100重量部に対して0.1〜2重量
部、好ましくは0.5〜1.8重量部程度とされる。
和脂肪酸の金属塩、特に炭素原子数3〜8のα,β−不
飽和カルボン酸(例えばアクリル酸、(メタ)アクリル
酸等)又はその亜鉛塩やマグネシウム塩等の塩が例示さ
れるが、アクリル酸亜鉛やアクリル酸マグネシウムが好
適である。なお、共架橋剤の配合量は適宜設定され、通
常は基材ゴム成分100重量部に対して5〜50重量
部、好ましくは15〜35重量部程度とされる。更に、
無機充填剤としては酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、
炭酸カルシウム及び炭酸亜鉛等が例示されるが、酸化亜
鉛、硫酸バリウムが一般的であり、その配合量はコアと
カバーの比重、ボールの重量規格等に左右され、特に制
限されないが、通常は基材ゴム100重量部に対して0
〜100重量部、好ましくは0.5〜40重量部であ
る。なお、本発明においては上記架橋剤や酸化亜鉛、硫
酸バリウム等の充填剤の配合割合を適宜調整することに
より、コア全体の硬度及び重量を最適値に調整すること
ができる。また、α,β−不飽和カルボン酸を用いた場
合、酸化亜鉛等の金属塩は配合、混練中に反応し、α,
β−不飽和カルボン酸の亜鉛塩等を形成する。しかし、
この場合には混練中に水分が発生しやすいので、共架橋
剤としてはα,β−不飽和カルボン酸の塩を用いた方が
好ましい。更に、ゴム組成物には老化防止剤等の添加剤
を配合し得る。
ーミキサーやロール等を用いて混練し、ゴム組成物(混
練物)を形成することができる。
の水分を低く抑えるように保管すべきである。保管は水
分不透過性又は透過しにくい材質からなる容器で密封し
て行う。混練に際し各成分を計量したらなるべく早く混
練を行う。具体的には各成分の計量から混練開始までを
6時間以内に行うことが好ましい。混練物(ゴム組成
物)中の水分を1000ppm以下、特に700ppm
以下とすることが、このゴム組成物を長期保存する場合
に好ましい。
℃、室内の相対湿度を60%以下、特に40%以下に保
つことが好ましい。混練時にはニーダー等の混練機チャ
ンバー内の排気を行うのが好ましく、具体的には50〜
100m3/分の排気を行いながら混練することがよ
い。これにより混練物中の余分な水分が系外に放散され
る。
形することが好ましいが、2日以上、特に4日以上保存
しておく場合は、4〜25℃、特に4〜18℃の温度
で、相対湿度60%以下、特に5〜40%の環境下に保
存しておくことが推奨され、これによって架橋成形物の
水分量を上記範囲に保持し得る。湿度を上記のように低
く保つためには、プラスチック製の容器又は袋にシリカ
ゲル等の乾燥剤と共に組成物を密封することが好まし
い。
特には7日以上保存した場合には、このゴム組成物のみ
からは架橋成形物を製造しない方が好ましい。この場合
には、新しい混練物に対し、長期間保存したゴム組成物
を混合して用いることが好適である。混合割合は保存日
数にもよるが、新しく混練した組成物100重量部に対
して5〜50重量部、特に5〜20重量部である。も
し、この長期間保存したゴム組成物のみから架橋成形物
を製造する場合には上述した条件での再混練処理、即ち
80〜130℃、湿度60%以下の条件でより好ましく
は上記のように排気しながら再混練を行って水分含量を
低下させることが好ましい。
ソリッドゴルフボール、ソリッドコア、ソリッドセンタ
ーを得る方法及び条件は通常の方法により行うことがで
き、具体的には、金型内に上記ゴム組成物を所定の形状
に仕込んだり、射出成形機によって供給し、その後プレ
ス成形では140〜200℃で8〜40分間、好ましく
は150〜180℃で10〜25分間加熱加圧すること
により架橋成形を行うことができる。
形条件を適宜選定することにより、得られる架橋ゴム成
形物の硬度や反発性を調整して所望の性能を有するワン
ピースソリッドゴルフボール,ソリッドコア,ソリッド
センターを設計することができる。
おける架橋ゴム成形物の水分含有量が500ppm以
下、好ましくは200ppm以下、更に好ましく150
ppm以下となるように管理するものであり、水分含有
量が500ppm以下であれば水分含有量の変化による
硬度や反発性の変化は殆どなく、設計通りの性能を有す
る架橋ゴム成形物を確実に得ることができ、品質の安定
したゴルフボールを効率よく製造することができ、更に
200ppm以下、特に150ppm以下とすれば、品
質及び性能の安定性がより高いものとすることができ
る。この場合、架橋成形後の水分含有量が500ppm
を超えていると、硬度が軟らかくなり、反発性は低下
し、設計上の性能が得られなくなる可能性が高い。
有量とは、架橋成形終了後24時間以内のことであり、
その後の吸湿により水分含有量が500ppmを超えて
も差し支えない。
ように水分含有量を管理して得られた架橋ゴム成形物を
用いてゴルフボールを製造するものであり、この架橋ゴ
ム成形物からゴルフボールを得る方法は、公知の方法と
することができる。例えば、ワンピースソリッドゴルフ
ボールを製造する場合には、上記架橋ゴム成形物を成形
する際に表面にディンプルを形成し、得られた架橋ゴム
成形物にトリミング処理,表面研磨処理を施した後、塗
装を施し、ワンピースソリッドゴルフボールとすること
ができる。また、ツーピースソリッドゴルフボール等の
複数層のソリッドゴルフボールを製造する場合には、ト
リミング処理,表面研磨処理を施した上記架橋ゴム成形
物をコアとし、その周囲に公知の方法に従って1層又は
複数層のカバーを成形し、更にトリミング処理,表面研
磨処理を施した後、塗装を施し、ツーピースソリッドゴ
ルフボール等の複数層ソリッドゴルフボールとすること
ができる。更に、糸巻きゴルフボールを製造する場合に
は、トリミング処理,表面研磨処理を施した上記架橋ゴ
ム成形物をソリッドセンターとし、これに糸ゴムを巻回
して糸巻きコアを得、その周囲に公知の方法に従ってカ
バーを成形し、更にトリミング処理,表面研磨処理を施
した後、塗装を施し、糸巻きゴルフボールとすることが
できる。
は2層以上の外被コアを包囲したソリッドゴルフボール
に適用することができ、中心コアと外被コアとのいずれ
か一方又は双方を上記架橋ゴム成形物にて成形すること
ができるが、中心コアと外被コアとの双方を上記架橋ゴ
ム成形物にて形成することが好ましい。この場合、中心
コアは上記ツーピースコアと同様にトリミング処理、表
面研磨を行い、その後外被コアを射出成形又はプレス成
形にて加熱加圧して多層コアを形成し、その表面(外被
コアの表面)も同様にトリミング処理、表面処理を行う
ことが好ましい。
ば、上記架橋ゴム成形物の架橋成形直後の水分含有量を
500ppm以下、好ましくは200ppm以下、更に
好ましくは150ppm以下としたことにより、設計通
りの性能を有する高品質なゴルフボールを確実に得るこ
とができるものである。この場合、上記架橋ゴム成形物
は、その保管状況によっては製造後吸湿して水分含有量
が500ppmを超えることもあるが、架橋成形24時
間後は水分含有量が2000ppmぐらいまで高くなっ
ても、硬度や反発性の変化は非常に少なく、初期の性能
を十分に発揮し得るものである。
ころ、通常の室内保管では1年間でのコアへの吸湿量は
1300〜2000ppmであり、約2000ppmを
超えると吸湿のスピードが落ち、2年経過しても220
0ppmであった。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されな
い。 [実施例I,比較例]下記成分をよく混練してゴム組成
物を得た。ゴム組成物 配合成分 配合量(重量部) ハイシス1−4ポリブタジエンゴム(*1) 100 酸化亜鉛 19.5 アクリル酸亜鉛 28 2,2´−メチレンビス(4−メチル 0.2 −6−tert−ブチルフェノール)(*2) ジクミルパーオキサイド(*3) 1.0 (*1)日本合成ゴム(株)製 BR01(商品名) (*2)大内新興化学工業(株)製 ノクラックNS−6(商品名) (*3)日本油脂(株)製 パークミルD(商品名)
に所定日数保存した後、これを架橋成形して同表に示し
た水分含有量を有するソリッドコアを得た。このソリッ
ドコアについて硬度及び反発性を測定した。結果を表1
に示す。なお、硬度は100kg定荷重時の変形量(m
m)、反発性はコアをUSGAのゴルフボール初速度試
験機同等品を用いてヘッドスピード43.9m/sで打
撃したときの初速度(m/s)により測定した。また、
水分含有量は、各ソリッドコアから重量0.7〜1.2
g,表面積5.5〜6.6cm2のサンプルを得、JI
S K0113(1990)「電位差、電流、電量、カ
ールフィッシャー滴定方法通則のカールフィッシャー滴
定方法中の電量滴定方法」に従って測定した。なお、上
記通則中の「8.4個別規格に記載すべき事項」につい
ては以下の通りとした。
〜100mg (2)試料の採取方法及び保存方法 表1に記載した保存条件及び放置日数の球状サンプルを
実質的に等分するように4分割したもの(1/4球)を
更に3回2等分割して略四角錐形状としたものを測定用
サンプルとし、サンプル採取まで5時間以内をテスト条
件とし、サンプル採取後は直ぐに水分測定した。 (3)被滴定溶液の調製方法 発生電極液:クーロマットA(市販品、製造元Ried
el−de Haen、輸入元ヘキストジャパン
(株)、発売元林純薬工業(株))100mlにエチレ
ングリコール20mlを加える。 対極液:クーロマットC(同上) (4)滴定方法:カールフィッシャー電量滴定方式 (5)装置及び試薬 装置:京都電子工業(株)MKC−210カールフィッシャー水分計 〃 ADP−351水分気化装置 キャリアガスとして窒素を用いる。 (6)測定条件 温度:200℃ 滴定速度(Control gain):5 自動終点検出もしくは時間限20分による水分測定値 終点決定用のレベル値(End Level):0.1 Stable状態の表示をさせる△μgH2O/min
(1分間当りのBG偏差)値(Stable;△μ
g):1.5 バックグラウンド自動補正(Blank;on) バックパージ 180sec セルパージ 120sec (7)測定回数 各実施例 n=2×1 回
量が150ppmを超えると、硬度が軟らかくなり始め
るが、366.2ppm(実施例6)の水分含量まで
は、初速の低下はほとんどない。しかしながら、水分含
有量が500ppmを超える比較例1〜3では反発性の
低下が顕著になることが確認された。
ム組成物を調製した。得られたゴム組成物を、直ちに架
橋成形してソリッドコアを得、得られたソリッドコアを
表2に示した条件下に所定日数保存した後、各ソリッド
コアについて上記と同様にして硬度,反発性及び水分含
有量を測定した。結果を表2に示す。
れば、500ppmを超えるまで水分量が上がっても硬
度,初速度の変化は極く僅かであり、初期の性能を維持
していることが確認された。
分との関係、初速度と水分との関係を示すグラフを作成
した。結果を図1,2に示す。図1,2から分かるよう
に、架橋成形24時間後に吸湿したコアはその硬度及び
初速度(反発性)の変化が比較的緩やかで、変化の度合
いも非常に小さいのに対して、ゴム組成物の状態で吸湿
したコアは、架橋成形後に吸湿したコアとは逆に水分含
有量が増えるに従って硬度が軟らかくなると共に、硬度
が軟らかくなる度合い及び初速度の(反発性)が低下す
る度合いが大きく、しかも急激である。従って、ゴム組
成物の状態での吸湿を可及的に防止して、架橋成形時の
水分含有量が低い架橋ゴム成形物とすることにより、設
計上の硬度及び反発性を確実に再現することができると
共に、その後この架橋ゴム成形物が吸湿しても硬度や反
発性の劣化は非常に少なく、この架橋ゴム成形物を用い
てゴルフボールを構成することにより、性能のばらつき
が殆どない高品質なゴルフボールを確実に得ることがで
き、しかもこのゴルフボールは長期に亘って安定した性
能を発揮し得ることが分かる。
ールの製造方法によれば、安定した硬度,反発性を長期
に亘って維持する架橋ゴム成形物を得ることができ、品
質の安定したゴルフボールを確実に製造することができ
る。
すグラフである。
示すグラフである。
Claims (9)
- 【請求項1】 ゴム組成物を架橋成形した架橋ゴム成形
物を構成要素として含むゴルフボールを製造する方法に
おいて、上記架橋ゴム成形物の架橋成形直後における水
分含有量を500ppm以下とすることを特徴とするゴ
ルフボールの製造方法。 - 【請求項2】 上記架橋ゴム成形物を単層構造としてワ
ンピースソリッドゴルフボールを製造するようにした請
求項1記載のゴルフボールの製造方法。 - 【請求項3】 上記架橋ゴム成形物をコアとし、このコ
アの周囲に1層又は2層以上のカバーを被覆して複数層
構造のソリッドゴルフボールを製造するようにした請求
項1記載のゴルフボールの製造方法。 - 【請求項4】 中心コアの周囲に1層又は2層以上の外
被コアを包囲して多層コアを形成すると共に、この多層
コアの周囲に1層又は2層以上のカバーを被覆した複数
層構造のソリッドゴルフボールを製造するに当り、上記
中心コアと外被コアとのいずか一方又は双方を上記架橋
ゴム成形物にて形成するようにした請求項1記載のゴル
フボールの製造方法。 - 【請求項5】 上記架橋ゴム成形物をセンターとし、こ
のセンターの周囲に糸ゴムを巻回して糸巻きコアを得、
この糸巻きコアの周囲にカバーを被覆して糸巻きゴルフ
ボールを製造する請求項1記載のゴルフボールの製造方
法。 - 【請求項6】 ゴム組成物が、 (A)シス構造を少なくとも40重量%有する1,4−シス−ポリブタジエンを 少なくとも80重量%有する基材ゴム 100重量部、 (B)架橋剤 0.1〜2重量部、 (C)アクリル酸の亜鉛塩又はマグネシウム塩 5〜50重量部、 (D)無機質充填剤 0〜100重量部 を含有し、これら成分を混練してなるものである請求項
1乃至5のいずれか1項記載のゴルフボールの製造方
法。 - 【請求項7】 ゴム組成物中に含まれる水分含有量が1
000ppm以下である請求項6記載のゴルフボールの
製造方法。 - 【請求項8】 (A)〜(D)成分を温度80〜130
℃、相対湿度60%以下の条件で混練機内の排気を行い
ながら混練するようにした請求項6又は7記載のゴルフ
ボールの製造方法。 - 【請求項9】 ゴム組成物の製造後、温度4〜25℃、
相対湿度60%以下の環境下で2日間以上保存したゴム
組成物を架橋成形して架橋ゴム成形物を得るようにした
請求項1乃至8のいずれか1項記載のゴルフボールの製
造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18449397A JP4061435B2 (ja) | 1996-07-09 | 1997-06-25 | ゴルフボールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
JP19845396 | 1996-07-09 | ||
JP8-198453 | 1996-07-09 | ||
JP18449397A JP4061435B2 (ja) | 1996-07-09 | 1997-06-25 | ゴルフボールの製造方法 |
Publications (2)
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JPH1085367A true JPH1085367A (ja) | 1998-04-07 |
JP4061435B2 JP4061435B2 (ja) | 2008-03-19 |
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JP18449397A Expired - Fee Related JP4061435B2 (ja) | 1996-07-09 | 1997-06-25 | ゴルフボールの製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4061435B2 (ja) |
Cited By (10)
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