JPH1084978A - 改良されたリボフラビン生産 - Google Patents
改良されたリボフラビン生産Info
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- JPH1084978A JPH1084978A JP9184843A JP18484397A JPH1084978A JP H1084978 A JPH1084978 A JP H1084978A JP 9184843 A JP9184843 A JP 9184843A JP 18484397 A JP18484397 A JP 18484397A JP H1084978 A JPH1084978 A JP H1084978A
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Abstract
こと。 【解決手段】 3つのベクターもしくはDNA配列によ
り形質転換された細菌を包含する組換え細菌であって、
該3つのベクターもしくはDNA配列のうち2つは各々
Bacillus subtilis のリボフラビン合成酵素活性をコー
ドするDNA配列もしくは実質的にそれと相同なDNA
配列および1以上の転写エレメントを含み、そしてBaci
llus subtilis のribA遺伝子産物をコードするDNA配
列もしくは実質的にそれと相同なDNA配列を包含する
第3のベクターもしくはDNA配列、ならびに任意にさ
らに転写エレメントを含み、この転写エレメントによ
り、これらベクターの各々の1個または複数のコピーが
その染色体中の3つの異なる部位に組込まれた、組換え
細菌。
Description
によるリボフラビンの生産方法、および食物、飼料用組
成物の調製方法に関する。
フラビンの生産は、当該分野の現状として公知であり、
例えば、欧州特許出願公開第(EP)405,370号
を参照されたい。しかし、改良されたリボフラビン生産
方法に対する必要性は今もある。
4つのベクターによって形質転換された細菌を含む組換
え細菌を提供することが本発明の目的である。それらの
ベクターのうちの2つは各々Bacillus subtilis のリボ
フラビン合成酵素活性をコードするDNA配列もしくは
実質的に相同なDNA配列および1以上の転写エレメン
トを含み、ならびに第3および/または第4のベクター
は、Bacillus subtilis のribA遺伝子産物をコードする
DNA配列もしくは実質的に相同なDNA配列、そして
任意に、さらに転写エレメントを含み、この転写エレメ
ントによりこれらベクターの各々の1個または複数個の
コピーが細菌の染色体中の3つまたは4つの異なる部位
に組み込まれている。より好ましくは、Bacillus subti
lis のリボフラビン合成酵素活性をコードするDNA配
列もしくは実質的に相同なDNA配列を含む2つのベク
ターが、さらに各ベクターのための2つの転写エレメン
ト、好ましくはプロモーターを含み、そして第3および
/または第4のベクターがBacillus subtilis のribA遺
伝子産物をコードするDNA配列もしくは実質的に相同
なDNA配列および転写エレメント、好ましくはプロモ
ーターを含む、ことにより上記の組換え細菌を提供する
ことが本発明の目的である。あるいは、Bacillus subti
lis のリボフラビン合成酵素活性をコードするDNA配
列もしくは実質的に相同なDNA配列を含む2つのベク
ターもしくはDNA配列が、さらに各ベクターのための
2つの転写エレメント、好ましくはプロモーターを含
み、そして第3のベクターもしくはDNA配列がBacill
us subtilis のribA遺伝子産物をコードするDNA配列
もしくは実質的に相同なDNA配列および転写エレメン
ト、好ましくはプロモーターを含む、ことにより上記の
組換え細菌を提供する。
ン合成酵素活性をコードするDNA配列もしくは実質的
に相同なDNAを含む2つのベクターが、染色体中の2
つの異なる部位に複数のコピーとして組み込まれ、そし
て第3および/または第4のベクターが単一のコピーと
して第3および/または第4の部位に組み込まれている
ことにより上記の組換え細菌を提供することが本発明の
目的である。あるいは、Bacillus subtilis のリボフラ
ビン合成酵素活性をコードするDNA配列もしくは実質
的に相同なDNAを含む2つのベクターもしくはDNA
配列が、染色体中の2つの異なる部位に複数のコピーと
して組み込まれ、そして第3のベクターもしくはDNA
配列が単一のコピーとして第3の部位に組み込まれてい
ることにより上記の組換え細菌を提供する。
産物をコードするさらなるDNA配列もしくは実質的に
相同なDNA配列が、染色体中の第3および/または第
4のさらなる部位に組み込まれないで、2つのベクター
のうちの一つと同じ部位にリボフラビン合成酵素活性を
コードするDNA配列と一緒に組み込まれて、このベク
ターと一緒にこの部位で増幅されることを特徴とする組
換え細菌を提供することが本発明の目的である。そのよ
うな構築物は当業者によりその一般的な知識および、例
えば、EP405,370に与えられた詳細な教示に基
づいて作成することができる。
A配列は必ずしもベクターの形態でなければならないと
いうことはないが、さらなるベクターDNAなしでも用
いられ得るということは当業者により理解される。
くはBacillus subtilis 、Cyanobacter もしくはCoryne
bacteriaである上記の組換え細菌を提供することが本発
明の目的である。
件下で成長させ、培地中に分泌されたリボフラビンを当
該分野で公知の方法により単離することを特徴とするリ
ボフラビンの生産方法を提供することが本発明の目的で
ある。そのような方法を行い、それによって得られたリ
ボフラビンを当該分野で公知の方法により食物もしくは
飼料用組成物(feed composition)にすることを特徴とす
る食物もしくは飼料用組成物を調製する方法を提供する
ことも本発明の目的である。
いう表現は、本発明の文脈においては、それが引用する
DNA配列によってコードされるアミノ酸配列と比較し
た場合60%より高く、好ましくは70%より高く、よ
り好ましくは80%より高く、そして最も好ましくは9
0%より高く同一のアミノ酸を示し、かつ同じもしくは
異なる生物由来の同じ酵素をコードするアミノ酸配列を
コードするか、部分的にもしくは完全に合成起源である
DNA配列を意味する。
は、上記のDNA配列によってコードされるタンパク質
と同じタイプの酵素活性を有するタンパク質をコードす
るDNA配列であって、以下のDNA配列から選択され
るDNA配列を含む: (a)上で定義した配列と標準的な条件下でハイブリダ
イズするDNA配列; (b)遺伝コードの縮重により配列(a)とハイブリダ
イズしないが、これらのDNA配列によってコードされ
るポリペプチドと全く同じアミノ酸配列を有するポリペ
プチドをコードするDNA配列;および (c)(a)もしくは(b)において特定したDNA配
列のフラグメントであるDNA配列。
な条件」とは、特定のハイブリダイゼーションシグナル
を検出するために当業者によって一般的に用いられる条
件であって、例えば、Sambrook et al, "Molecular Clo
ning" second edition, ColdSpring Harbor Laboratory
Press 1989, New Yorkにより記載されている条件、ま
たは好ましくは、当業者が熟知している、いわゆるスト
リンジェントハイブリダイゼーション条件および非スト
リンジェント洗浄条件、またはより好ましくはいわゆる
ストリンジェントハイブリダイゼーション条件およびス
トリンジェント洗浄条件であり、それらは例えば、Samb
rook et al(前出)に記載されている。「DNA配列の
フラグメント」は、ここでは、上で特定したような酵素
活性を依然として有しているポリペプチドをコードする
フラグメントを意味する。
配列は、例えば、EP405,370に開示されてい
る。そのような配列に関する配列情報もまた任意の公知
の配列データバンク、例えば、European Bioinformatic
s Institute (Hinxton Hall, Cambridge, GB)から入手
し得る。そして、DNA配列は、そのような配列情報を
基にして、例えば、現状で公知であり、例えば実施例に
記載されたPCR法および当該分野で公知の他の分子ク
ローニング法で、例えばEP405,370に記載され
た方法を用いて調製され得る。
それらはさらなる操作のため、当該分野で公知であり、
例えばEP405,370の実施例に記載された適切な
ベクターに組み込まれ得る。好ましくはBacillusであ
り、そしてより好ましくはBacillus subtilis である宿
主の染色体への組込みと、所望ならば続く増幅のための
ようなベクターが好ましい。そのようなベクターは、例
えば実施例に記載され、公知であり、例えば、EP40
5,370を参照されたい。そのようなベクターは、さ
らに、エンハンサーのようないわゆる転写エレメント、
および/またはveg プロモーターのようなプロモータ
ー、および/または天然のもしくは合成のリボゾーム結
合部位、および/または例えば公知の(例えば、EP4
05,370を参照されたい)cryT−ターミネーターの
ようなターミネーターを有することもできる。次いで、
所望の宿主細胞はそのようなベクターにより、例えば、
実施例に記載された方法もしくは当該分野では公知の方
法(例えば、EP405,370を参照されたい)によ
り形質転換され、適切な培地中で成長させることがで
き、そしてそのような培地中に分泌されたリボフラビン
は、実施例に記載されたようにもしくは当該分野で知ら
れているように単離され得る。
後の、以下の図および実施例は、それにより本発明をい
かなるものにも限定することなく、本発明の詳細を例示
するものである。
クターpDS/RBSII 、6xHis(-2) からのpDSNdeHis の構
築。存在するNdeI部位を、切断、付着末端の充填および
再連結により除去した。得られたプラスミドをBamHI お
よびHindIII で切断し、制限部位ClaI、NdeI、SalI、Ba
mHI 、およびHindIII を有する合成ポリリンカーを導入
した。B:シャインーダルガルノ配列(S/D box) から多
重クローニング部位までのpDSNdeHis の配列および組換
えタンパク質の精製のための連続したヒスチジン残基を
有するペプチドを示す。
ラスミドpXI12 を円によって示す。いくつかの制限酵素
のための認識部位を標準的な略語によって示す。ベクタ
ーの重要なエレメントは次のように名称を付けている:
PvegI :中程度の強度、B.subtilis由来の構造プロモー
ター;RBS:合成リボゾーム結合部位;cryT:B.thur
ingiensis 由来の転写ターミネーター;ermAM :構造的
に発現されるエリスロマイシン耐性遺伝子;sacB-3' お
よびsacB-5' :相同組換えによる組込みのための相同領
域で、B.subtilisのレバンスクラーゼ(levansucrase)遺
伝子から誘導されている;amp :pBR322由来のアンピシ
リン耐性遺伝子;ori :pBR322由来の複製の起点;rop
:pBR322由来のrop 遺伝子。いくつかのエレメントの
方向を矢印によって示す。プラスミドの上に、−35領
域および−10領域を有するプロモーターを示す。矢印
は、pXI16 中にApaI部位(中間の線中の下線部)を作り
出すために導入されたTからCへの変異を指す。一番上
の線は、pXI16 のプロモーターが割り込んだ配列および
導入された制限部位を示す。
遺伝子の組込み。上部にsacB遺伝子座を略図的に示す。
制限エンドヌクレアーゼEcoRI およびEcoRV のための部
位を示す。pXI クローン中に存在する相同な領域を、黒
く塗った部分として表す。下部はpBR322から誘導した部
分のない直線状にしたpXI プラスミド、およびNdeI部位
とBamHI 部位との間にクローン化されているribA遺伝子
を示す。二重交換(double cross-over) によるpXI 誘導
DNAの組込みを示す。
のRB50::(pRF69)n::(pRF93)mのsacB遺伝子座への組込み
が細胞成長およびリボフラビン生産に及ぼす影響。RB5
0::(pRF69)n::(pRF93)m、またはsacB遺伝子座にムター
ゼをコードするribAの半分(ribA-M)、シクロヒドロラー
ゼIIをコードするribAの半分(ribA-C)もしくは全ribAが
挿入されたRB50::(pRF69)n::(pRF93)mの誘導体を用いて
発酵を行った。全ての株の改変されたオペロンpRF69 お
よびpRF93 が増幅された。パネルAは、発酵中に採取し
たサンプルのOD540 値を示し、そして対応するリボフ
ラビン力価をパネルBにプロットする。
伝的に改変された株である。RB50は、宿主株B.subtilis
を表し、それはヌクレオチドとリボフラビンの生産を改
善するために導入されたいくつかの変異を有する。pRF6
9 は、pRF50 のrib 遺伝子座に導入された強力なファー
ジプロモーターの導入によって改変されたrib オペロン
を表す。この改変されたオペロンpRF69 は、高コピー数
にまで増幅し得る。RB50::[pRF69] 株の詳細な説明は、
EP0405370に提供されている。rib オペロン数
をさらに増加させるため、改変されたrib オペロンおよ
びテトラサイクリン耐性遺伝子を有する第2のプラスミ
ドをbpr 遺伝子座(EP0405370、実施例8、第
2の部位の組込みに実質的に記載されている)に導入し
た。この第2のプラスミドpRF93 は、pRF89 (EP04
05370、図14)から、クロラムフェニコール耐性
遺伝子をテトラサイクリン耐性遺伝子によって置き換え
ることにより構築した(EP0405370、実施例
8、第2の部位の組込み)。得られた株が、RB50::[pRF
69]n::[pRF93]m(nおよびmは、改変されたオペロンの
コピー数を表す)である。
酵素である。したがって、それは、一般的に翻訳開始コ
ドンATGで始まるオープンリーディングフレーム(O
RF)のクローニングのために選択される酵素である。
ベクターpDSNdeHis 、pXI12 およびpXI16 は全てNdeIク
ローニング部位を有している。pXI ベクター内にはNdeI
部位のATGが存在し、その結果それが翻訳開始コドン
に相当し、一方pDSNdeHis では発現されたタンパク質の
アミノ末端にヒスチジンタグが付加されている(下記参
照)。
ile, H. and Garotta,G., 1990. System for high-leve
l production in Escherichia coli and rapidpurifica
tion of recombinant proteins: application to epito
pe mapping, preparation of antibodies and structur
e-function analysis. Immunol. Meth.vol.IV, p.121-1
52)を親プラスミドとしてpDSNdeHis の構築に用いた。p
DS/RBSII 、6xHis(-2) は、pDS/RBSII、6His(Steuber et
al.1990;受託番号第DSM5298号も参照) と、Bam
HI 部位の前のさらなるGヌクレオチドを除いて同一で
ある。プラスミドの非必須領域内に存在するNdeI部位を
切断、付着末端の充填および再連結により除去した。得
られたプラスミドをBamHI およびHindIII で切断し、制
限エンドヌクレアーゼClaI、NdeI、SalI、BamHI 、およ
びHindIII のための部位を有するポリリンカーを導入し
た(図1)。このベクターから発現されるタンパク質
は、1段階精製を可能にする6個の連続したヒスチジン
残基を有するN末端伸長部を有している(Steuber et a
l.,1990) 。
およびrop 遺伝子を有するpBR322のEagI-AatIIフラグメ
ントである(Bolivar, F., Rodriguez, R.L., Greene,
P.J., Betlach, M.C., Heynecker, H.L., Boyer, H.W.,
Crosa, J.H. and Falkow, S., 1977. Construction an
d characterization of new cloning vehicles. II. A
multipurpose cloning system. Gene 2, 95-113)。pBR
322配列は、ポリメラーゼ連鎖反応( PCR) によって
得られたB.subtilisのレバンスクラーゼ遺伝子(sacB)由
来の2つの配列によって近接されている。制限エンドヌ
クレアーゼAatII 、EagIおよびNheI(図4)のための認
識部位を、PCRプライマーにより導入した。sacB-5'
配列は、レバンスクラーゼ配列(Genebankデータベース
もしくはEuropean Bioinformatics Institute, Hinxton
Hall, Cambridge, GBのデータベースのデータベース受
け入れ番号X02730)の729位で開始し1266
位で終止する。sacB-3' フラグメントは1336位と1
794位との間の配列を含む。選択マーカーとしてプラ
スミドpAM β1 (GenebankデータベースもしくはEurope
an Bioinformatics Institute, Hinxton Hall, Cambrid
ge, GBのデータベースのデータベース受け入れ番号Y0
0116)由来のエリスロマイシン耐性遺伝子ermAM を
導入した。この配列はまたPCRによっても得られ、受
け入れ番号Y00116を有する配列の107位で開始
し、1091位で終止する。近接するAatII 部位および
PmeI部位は、PCRプライマーから生じる。クローン化
された遺伝子の転写を駆動するプロモーターは、中程度
の強度のB.subtilis由来の構造vegIプロモーターで、公
開された配列の30位から101位に相当する(Geneba
nkデータベースもしくはEuropean Bioinformatics Inst
itute, Hinxton Hall, Cambridge, GBのデータベースの
受け入れ番号J01552)。このプロモーターに近接
する制限部位EagIおよびXhoIは、PCRプライマーから
生じる。cryT転写ターミネーターはB.thuringiensis 由
来であり、GenebankデータベースもしくはEuropean Bio
informatics Institute, Hinxton Hall, Cambridge, GB
のデータベースの受け入れ番号M13201の配列の2
68位から380位に相当する。やはり近接するPmeI部
位およびSmaI部位はプライマーから誘導されたものであ
る。リボソーム結合部位(下線を付した)およびNdeI
(太字)部位内に翻訳開始部位を含むポリリンカー伸長
部を、配列:
のエレメントの接合部分の配列を表1に示す。
許容されないかもしれなかった。潜在的な問題を回避す
るため、内部でveg プロモーターが短い配列によって中
断されているpXI12 の変種を作り出した。pXI16 と名付
けたこの改変ベクターを構築するため、そのveg プロモ
ーターの−35領域と−10領域との間に点変異を導入
してApaI部位を作り出し、次いで30bpのポリリンカー
を導入した(図2)。
図6) からポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によりプラ
イマーribA5 およびribA3 を用いて単離した。この方法
は遺伝子の開始コドンでのNdeI制限エンドヌクレアーゼ
部位の、および終止コドンの後ろのBamHI 部位の挿入を
可能にした。プライマーは以下の配列を有していた:
ゼ部位NdeI(CATATG)およびBamHI (GGATC
C)に対応し、小文字はB.subtilisのrib オペロンの配
列と比較して変化したヌクレオチドを示し、そして太字
配列は翻訳開始コドン(ATG)および終止コドンの逆
相補物(TTA)を記す。
試薬キットを、製造者の指示に従ってPCR反応に用い
た。反応条件は:1分間94℃、1分間45℃および2
分間72℃で25サイクルであった。各プライマー濃度
は1μM であり、鋳型DNAを約1pMの濃度で添加し
た。PCR反応産物をアガロースゲル電気泳動によりプ
ライマーから分離し、ribAを含むPCRフラグメントを
単離し(Heery, D.M., Gannon, F. and Powell, R., 199
0. A simple method for subcloning DNA fragments
from gel slices. Trends in Genetics 6, 173; Vaux,
D.L., 1992 Rapid recovery of DNA from agarose
gels. Trends in Genetics 8, 81)、NdeIおよびBamHI
で切断してベクターpDSNdeHis にクローン化し、プラス
ミドpDSribA を得た。
り出し、NdeI−BamHI開裂したpXI16 にサブクローニン
グした。E.coliからこのプラスミドを単離した後、この
DNAをApaIで切断し、30bpの挿入物を欠失させてve
g プロモーターを連結により再構築した。次いで、この
プラスミドをpBR322誘導配列内のみ開裂するFspIで切断
することにより線状化し(図2)、そしてクローン化し
た遺伝子を、形質転換受容能のあるB.subtilis細胞に、
記載された2段階の手法に従って導入した(Cutting, S.
M. and Vander Horn, P.B., 1990. In:Molecular biolo
gical methods for Bacillus(Harwood and Cutting, ed
s.), p.67-71, John Wiley& Sons Ltd., Chichester, E
ngland)。生産株RB50::[pRF69]::[pRF93]は形質転換用
に受容能を持たせるようにできないので、B.subtilis 1
012 株(Saito, H.,Shibata, T and Ando, T., 1979. Ma
pping of genes determining nonpermissiveness and h
ost-specific restriction to bacteriophages in Baci
llus subtilis Marburg. Mol. Gen. Genet. 170, 117-1
22)を中間体宿主として選択した。エリスロマイシン耐
性クローンは、相同領域sacB-3' およびsacB-5' におい
てsacB遺伝子座に二重交換によって挿入されたribA遺伝
子およびエリスロマイシン耐性遺伝子ermAM 有していた
(図3)。次いで、改変されたsacB遺伝子座を、記載さ
れたように(Cutting and Vander Horn, 1990) 液体培養
法に従ってファージPBS1を用いる形質導入によりRB
50::[pRF69]::[pRF93]に導入した。
RF69]::[pRF93]の構築 RibAは、2つの酵素活性、GTPシクロヒドロラーゼII
およびムターゼ(3,4−ジヒドロキシ−2−ブタノン
4−ホスフェートシンターゼ) をコードし、それらはE.
coli内で2つの別々の遺伝子によってコードされている
(Richter, G.,Ritz, H., Katzenmeier, G., Volk, R.,
Kohnle, A., Lottspeich, F., Allendorf, D. and Bach
er, A., 1993. Biosynthesis of riboflavin: cloning
sequencing, mapping and expression of the gene co
ding for GTP cyclohydrolase II of Escherichia col
i. J. Bact. 175, 4045-4051)。ムターゼ活性はB.subt
ilis ribA のアミノ末端半分に位置し、そしてGTPシ
クロヒドロラーゼII活性は、カルボキシ末端半分に存在
する。ribAのムターゼをコードしている部分を、ribA-M
と名付け、pDSribA からNdeIおよびHincIIにより切り出
し、NdeIおよびSmaI開裂したpXI16 ベクターにクローン
化した。ただ1つのHincII部位は都合のよいことにribA
の真ん中に位置し、そして遺伝子の2つの活性をコード
している半分を分離している2つのコドンの間で開裂が
起きる。RB50::[pRF69]::[pRF93]のsacB遺伝子座へのri
bA-Mの導入を上記のように行った。ribAのGTPシクロ
ヒドロラーゼをコードする部分を、ribA-Cと名付け、pD
SribA からHincIIおよびBamHIで切り出し、HincII-BamH
I開裂pDSNdeHis に導入した。pDSNdeHis 中のただ一つ
のHincII認識部位は、SalI部位(GTCGAC、図1)
と同じであり、そしてHincII開裂は結果として認識部位
の真ん中で切り離された平滑末端になるということに注
意されたい。次いで、得られたプラスミドをNdeIおよび
BamHI で切断してribA-CをNdeIBamHI 切断pXI12 にクロ
ーン化した。RB50::[pRF69]::[pRF93]のsacB遺伝子座へ
のribA-Cの導入を、割り込みのないveg プロモーターを
有するpXI12 を用いたためApaI開裂と再連結工程を省い
た以外は上記のように行った(図2)。
って重要である(EP0405370)。以下の増幅ス
キームを用いた:20μg/mlテトラサイクリンおよび1
0μg/mlクロラムフェニコールを含むVY(25g/L仔
牛肉混和ブロス(Difco) 、5g/L 酵母エキス、15g/L
グルコース)中で成長させた一夜培養物30μl を用い
て、VY3mlおよびテトラサイクリン30、60、もし
くは75μg/mlの入った3つの試験管に接種した。37
℃、200rpm で8〜9時間後、最も高いテトラサイク
リン濃度を有し依然として良好に成長している培養物3
0〜50μl を用いて、VY3mlおよびクロラムフェニ
コール30、45、もしくは60μg/mlの入った試験管
に接種した。37℃、200rpm で一晩インキュベーシ
ョンした後、最も高いクロラムフェニコール濃度を有し
依然として良好に成長している培養物30〜50μl を
用いて、VY3mlおよびテトラサイクリン60、75、
90もしくは120μg/mlの入った試験管に接種した。
同じように、VYとクロラムフェニコール45、60、
もしくは80μg/ml、VYとテトラサイクリン75、9
0、120もしくは140μg/ml、ならびにVYとクロ
ラムフェニコール60もしくは80μg/mlでも成長は続
いた。最後の移植は15mlのVYおよび120もしくは
140μg/mlのテトラサイクリンの入った2本の試験管
への200μl であった。細胞をOD600 が約0.8と
なるまで成長させ、次いで1mlのアリコートに分配し
た。グリセロールを最終濃度15%になるように添加
し、細胞を−70℃で保存した。VB2XL1株は最大抗生物
質濃度が140μg/mlテトラサイクリンおよび80μg/
mlクロラムフェニコールに達した。
ilisを用いることによりEP405,370に記載され
たようにグルコース制限流加培養内で行った。
に上昇させるためにamyE遺伝子座に導入されていること
以外は属としてはVB2XL1と同じである。VB2XL3を、基本
的には、VB2XL1について上で記載したように構築した。
簡単に述べると、pXI16 中のエリスロマイシンマーカー
(図2)をネオマイシン耐性遺伝子によって置き換え、
sacB相同領域をamyE相同配列によって置き換え、その結
果ベクターpXI191を生じた。このネオマイシン耐性遺伝
子はプラスミドpBEST501から入手し(M. Itaya et al.,
Nucl. Acids Res., 1989, p.4410)、固有のApaI部位を
サイレント点変異により除去した。amyE相同領域を、P
CRにより、B.subtilisのゲノムから、公知の配列(受
け入れ番号X02150)にしたがって設計したプライ
マーを用いて増幅した。次いで、ribA遺伝子を、pXI191
にクローン化し、得られたプラスミドをビヒクルとして
用いて、実質的に上に記載したようにribA遺伝子をVB2X
L1のamyE遺伝子座に導入した。この新しい株をVB2XL3と
名付けた。
込み。
RF69)n::(pRF93)mのsacB遺伝子座への組込みが細胞成長
およびリボフラビン生産に及ぼす影響。
Claims (3)
- 【請求項1】 3つのベクターもしくはDNA配列によ
り形質転換された細菌を含む組換え細菌であって、該3
つのベクターもしくはDNA配列のうち2つは各々Baci
llus subtilis のリボフラビン合成酵素活性をコードす
るDNA配列もしくは実質的に相同なDNA配列および
1以上の転写エレメントを含み、ならびに第3のベクタ
ーもしくはDNA配列はBacillus subtilis のribA遺伝
子産物をコードするDNA配列もしくは実質的に相同な
DNA配列を含み、そして任意にさらに転写エレメント
を含み、この転写エレメントにより、これらベクターの
各々の1個または複数個のコピーがその染色体中の3つ
の異なる部位に組み込まれた、組換え細菌。 - 【請求項2】 リボフラビンの生産方法であって、請求
項1に記載の組換え細菌を適切な成長条件下で成長さ
せ、培地中に分泌されたリボフラビンを当該分野で公知
の方法により単離することを特徴とする方法。 - 【請求項3】 食物もしくは飼料用組成物の調製方法で
あって、請求項2に記載の方法を行って、それによって
得られたリボフラビンを当該分野で公知の方法により食
物もしくは飼料用組成物にすることを特徴とする方法。
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