JPH1084676A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH1084676A
JPH1084676A JP9214389A JP21438997A JPH1084676A JP H1084676 A JPH1084676 A JP H1084676A JP 9214389 A JP9214389 A JP 9214389A JP 21438997 A JP21438997 A JP 21438997A JP H1084676 A JPH1084676 A JP H1084676A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、周波数変換回路の転流時に発
生するスパイク電圧を抑制すると同時に回路損失も低減
することを目的とする。 【構成】本発明では、周波数変換回路の転流時に生じる
スパイク電圧をコンデンサで吸収し、コンデンサを変圧
器出力の極性に応じて当該変圧器に接続することで、コ
ンデンサの電荷を変圧器側へ回生するように構成する。 【効果】前記コンデンサは、変圧器の漏れインダクタン
スなどの回路インダクタンスの蓄積エネルギーを吸収す
る。その後、前記コンデンサ電荷を、変圧器出力の極性
に応じて当該変圧器へ接続することを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力変換装置に係り、
特に高周波を直接低周波に変換する周波数変換回路を備
えた電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力変換装置において、直流を一旦商用
周波数よりも高い周波数に変換し、変圧器を介した後に
商用周波数に変換することにより、変圧器の小形化を図
ることが知られている。例えば、特開昭62−44072 号公
報、及び特開昭62−44073 号公報等では、インバータで
発生した高周波を変圧器を介した後、2組の整流器を逆
並列に接続して構成される他励変換器により高周波を商
用周波に変換することが提案されている。
【0003】しかし、この方式では、高周波を商用周波
に変換する手段として、他励変換器を用いているため、
該変換器の出力電圧と出力電流の極性が同じ期間には、
変圧器の出力電圧により転流が可能であるが、これらの
極性が異なる期間は、変圧器の出力電圧による転流が行
えず、他の転流を行う電源もないため、他励変換器とし
ての動作が行えない問題があった。
【0004】そこで、他励変換器を自励変換器とし、出
力電圧と出力電流の極性によらず転流を行うことが考え
られる。現在、自励変換器としては、自己消弧能力を持
った素子で構成し、素子を自己消弧させることにより転
流を行うものが一般的である。この種の電力変換装置と
して、例えば、特開昭61−236371号公報が挙げられる。
【0005】図3は、上記従来技術による電力変換装置
である。図において、1は直流電源、2はトランジスタ
などのスイッチング素子とダイオードを用いて構成した
インバータ、3は変圧器、4はトランジスタなどのスイ
ッチング素子とダイオードで構成した双方向スイッチ4
01,402から成る周波数変換回路、5及び6は、波
形改善用フィルタのリアクトルとコンデンサである。
【0006】図3の回路動作を図4により説明する。イ
ンバータ2は、出力電圧eout が正弦波状となるようパ
ルス幅変調した高周波電圧e1 を形成し、変圧器3の2
次側に図4(a)に示す電圧e2 を与える。周波数変換
回路4はe2 を図4(b)に示す極性のパルス列に変換
するようスイッチング素子41〜44のオン,オフを図
4(e)〜(h)の如く制御して図4(c)のようなe
L を出力し、eout に破線で示す正弦波状の電圧を得
る。すなわち、e2 の極性を変えない場合には双方向ス
イッチ401,極性を反転する場合には、双方向スイッ
チ402のうち出力電流i2 を流し得るスイッチを導通
させる。以上の様にスイッチング素子のオン,オフを制
御することにより、上記従来技術では、高周波電圧か
ら、商用周波電圧を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、周波数変換回路の転流時に発生するスパイ
ク電圧について考慮されていなかった。すなわち、従来
技術における周波数変換回路では、双方向スイッチの切
換動作時に、電流遮断によるスパイク電圧あるいはダイ
オードのリカバリーによるスパイク電圧が発生し、スイ
ッチング素子を破壊するおそれがあった。
【0008】従って、上記従来技術の周波数変換回路で
は、転流時に発生するスパイク電圧を抑制しスイッチン
グ素子の破壊を防ぐ必要がある。
【0009】スイッチング素子に印加するスパイク電圧
を抑制する手段としては、抵抗とコンデンサを直列接続
したスナバ回路をスイッチング素子に並列に設けること
が一般的に知られている。このスナバ回路は、転流時の
エネルギーをコンデンサに吸収することでスパイク電圧
の抑制が可能であるが、吸収したエネルギーは、全て損
失となる。従ってスイッチング周波数を高くすると効率
が著しく低下するという問題がある。
【0010】本発明の目的は、周波数変換回路の転流時
に発生するスパイク電圧を抑制すると同時に回路損失も
低減できる高効率な電力変換装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に直流電力を第1の周波数の交流電力に変換するインバ
ータ、インバータの出力側に接続された変圧器、変圧器
の出力側に接続し、第1の周波数よりも低い第2の周波
数の交流電力を出力する自励式周波数変換回路を備えた
電力変換装置において、変圧器の出力側に設けられ周波
数変換回路の転流時に生じるスパイク電圧を吸収するコ
ンデンサと、変圧器出力の極性に応じて、コンデンサの
電荷を変圧器へ回生する方向にコンデンサを変圧器へ接
続する手段とを備えたようにしたものである。
【0012】
【作用】前記スパイク電圧を吸収するコンデンサは、周
波数変換回路のスイッチング素子が電流を遮断する場合
に変圧器の漏れインダクタンスなどの回路インダクタン
スの蓄積エネルギーを吸収する。その後、前記コンデン
サ電荷を、変圧器出力の極性に応じて当該変圧器へ接続
することにより、コンデンサに吸収したエネルギーを回
生するとともに、コンデンサ電圧が変圧器の出力電圧に
クランプされるので、余分なエネルギーのやりとりがな
く損失を抑えることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を、図示する一実施例を用いて
詳述する。
【0014】尚、以下の実施例では、本発明の特徴を成
すスパイク電圧吸収用コンデンサ、及び該コンデンサを
極性に応じて変圧器に接続する手段を総称して、クラン
プ回路と略称する。
【0015】図1は、本発明による第1の実施例であ
る。図において700は、トランジスタなどのスイッチ
ング素子701〜704,ダイオード705〜708及
びコンデンサ709から成り、双方向スイッチ401に
印加するスパイク電圧を抑制するクランプ回路、710
は同じくトランジスタ711〜714,ダイオード715
〜718及びコンデンサ719から成り、双方向スイッ
チ402に印加するスパイク電圧を抑制するクランプ回
路である。なお、他の部分は、図3と同一であり、その
説明は省略する。
【0016】図2により、本実施例の動作を説明する。
図は、eout ,iL がともに正の場合のトランジスタ4
1と43の間の転流動作を示している。
【0017】トランジスタ41から43へ転流する際の
クランプ回路700の動作は以下の様である。e2 が零
になる時刻t1 の直前はトランジスタ43が導通してお
り、コンデンサ709はトランジスタ43とダイオード
705,708を介してe2の波高値Ed の2倍の電圧
に充電される。時刻t1 でe2 が零となるがコンデンサ
709には、放電経路がないためコンデンサ709の電
圧は保持される。時刻t2 に、トランジスタ41をオフ
してトランジスタ41から43へ転流するが、この時ト
ランス3の漏れインダクタンス等の回路インダクタンス
の蓄積エネルギーはダイオード707→コンデンサ70
9→ダイオード706→トランジスタ43の経路でコン
デンサ709に吸収し、コンデンサ電圧はエネルギー吸
収分だけ2Ed から上昇する。この様に、回路インダク
タンスの蓄積エネルギーをコンデンサで吸収すること
で、回路に発生するスパイク電圧を抑制することができ
る。
【0018】時刻t4 にe2 が−Ed となるのに合せて
トランジスタ701,704を導通させると、コンデン
サ709の放電経路が形成され、t2 からt3 の間に吸
収したエネルギーを負荷に放出し、コンデンサ電圧が2
d になった時点でe2 によりクランプされる。e2
クランプされた後、e2 が−Ed である間にトランジス
タ701,704をオフすれば、コンデンサ709の放
電路がなくなり、e2が零となってもコンデンサ電圧は
保持される。
【0019】トランジスタ43から41へ転流する際に
は、クランプ回路710を前記クランプ回路700と同
様の動作を行わせることで、スパイク電圧を抑制すると
ともに吸収したエネルギーを負荷に放出することができ
る。なお、図2では、eout,iL がともに正の場合の動
作を示しているが、eout が負の場合には、e2がEd
ある期間にトランジスタ702,703を導通し、e2
が−Ed である期間にトランジスタ712,713を導
通することで図2に示したのと同様にエネルギーを負荷
に放出できる。又、iL の極性については、回路インダ
クタンスのエネルギーをコンデンサに吸収する経路が変
わるのみでトランジスタ701〜704,711〜71
4の動作には無関係である。
【0020】なお、本実施例では双方向スイッチ40
1,402をともにオフした場合、リアクトル5の蓄積
エネルギーをコンデンサ709、あるいは719に吸収
することができるので、双方向スイッチ401,402
をオフして、負荷と本電力変換装置を切りはなすことが
できる。
【0021】図5に本発明による第2の実施例を示す。
本実施例は、図1に示した第1の実施例におけるクラン
プ回路700,710を1つのクランプ回路800に置
き換えたものである。本実施例の動作を図6に示す。図
はeout ,iL がともに正の場合のトランジスタ41と
43の間の転流動作を示している。本実施例におけるク
ランプ回路800は、e2 がEd である期間にトランジ
スタ802,803を導通し、e2が−Edである期間に
トランジスタ801,804を導通することで図1に示
した実施例と同様に、スパイク電圧の抑制とともに、コ
ンデンサ811に吸収したエネルギーを負荷に放出する
ことができる。また、本実施例においても、双方向スイ
ッチ401,402をともにオフした場合、リアクトル
5の蓄積エネルギーをダイオードの809、あるいは8
10を介してコンデンサ811に吸収できるので、双方
向のスイッチ401,402をオフして負荷と本電力変
換装置を切りはなすことができる。また本実施例によれ
ば、図1に示した第1の実施例に比べ、クランプ回路を
1つ減らすことができるので小形で低コストの電力変換
装置を実現できる。
【0022】図7に本発明による第3の実施例を示す。
本実施例は、図1に示した第1の実施例における周波数
変換回路4を、4個の双方向スイッチ403〜406を
ブリッジ接続した構成とし、双方向スイッチ毎にクラン
プ回路720〜750を設けたものである。本実施例で
は双方向スイッチ403,406を図1に示す実施例の
双方向スイッチ401と同じタイミングで動作させ、双
方向スイッチ404,405を双方向スイッチ402と
同じタイミングで動作させることで第1の実施例と同様
の周波数変換動作を行うことができる。またクランプ回
路720,750は、図1のクランプ回路700と同じタ
イミングで動作させ、クランプ回路730,740は図1の
クランプ回路710と同じタイミングで動作させること
で、スパイク電圧の抑制とともに、コンデンサに吸収し
たエネルギーを負荷に放出できる。また、本実施例にお
いても双方向スイッチ403〜406を全てオフした場
合、リアクトル5の蓄積エネルギーをクランプ回路72
0〜750のコンデンサに吸収することができるので、
双方向スイッチ403〜406を全てオフすることで、
負荷と本電力変換装置を切りはなすことができる。この
ようにブリッジ構成としたことによりスイッチの耐圧を
上げ信頼性を向上できる効果がある。
【0023】図8に本発明による第4の実施例を示す。
本実施例は、図5に示した第2の実施例における周波数
変換回路を4個の双方向スイッチ403〜406をブリ
ッジ接続した構成としたものである。本実施例におい
て、双方向スイッチ403をオンし、404〜406を
オフすることで、リアクトル5の蓄積エネルギーをコン
デンサ811に吸収でき、負荷と本電力変換装置を切り
はなすことができる。なお、ダイオード809,810
の接続点を双方向スイッチ404,406の接続点側に
接続しているが、403,405の接続点側に接続して
もよい。この場合、負荷と本電力変換装置を切りはなす
には、双方向スイッチ406をオンし、403〜405
をオフすればよい。このように本図の構成にすれば図7
の場合と同様の効果が得られ、さらに部品点数を大幅に
低減できる。図9に本発明による第5の実施例を示す。
本実施例は図8に示した第4の実施例のクランプ回路を
異にしたものである。本実施例では、双方向スイッチ4
03〜406をすべてオフすることで、負荷と本電力変
換装置を切りはなすことができる。このため、電力の省
費を低減できる効果がある。
【0024】図10に本発明による第6の実施例を示
す。本実施例のクランプ回路901は、図5に示した第
2実施例におけるクランプ回路800のダイオード80
9,810を省いたものである。本実施例のクランプ回
路901は第2の実施例のクランプ回路と同様にスパイ
ク電圧抑制と、負荷へのエネルギー放出を行うが、双方
向スイッチ401,402をオフした場合、リアクトル
5の蓄積エネルギーを処理する手段がないので、双方向
スイッチ401,402をオフして、負荷と本電力変換
装置を切りはなすことができない。なお、図では図5に
示した第2の実施例のダイオード809,810を省略
したものを示したが、図8のダイオード809,810
を省略することも可能である。以上のように本方式によ
り図5および図8の回路に比べコストの低減を図れる。
【0025】図11に本発明による第7の実施例を示
す。本実施例は、図5に示す第2の実施例のクランプ回
路800のトランジスタ801〜804を省略し、コン
デンサに並列に抵抗を設けたものである。本実施例のク
ランプ回路は、図5のクランプ回路と同様にスパイク電
圧の抑制を行うが、吸収したエネルギーを抵抗に放出す
るので、第2の実施例よりも効率は若干悪くなるが、ト
ランジスタ801〜804をなくせるので低コスト化でき
る。なお図では、図5に示したクランプ回路のトランジ
スタを省略し、コンデンサに並列に抵抗を設けたものを
示したが、図1,図5,図7,図8,図9,図10に示
した実施例のクランプ回路についても同様にトランジス
タを省略し、コンデンサに並列に抵抗を設けることでス
パイク電圧の抑制が可能である。
【0026】図12は、本発明による第8の実施例であ
る。図において、7はGTOなどのスイッチング素子7
0〜73,ダイオード74〜77およびコンデンサ7
8,79を用いて構成し、周波数変換回路4のスイッチ
ング素子41〜44に加わるスパイク電圧を低減するク
ランプ回路である。
【0027】図13により、本実施例におけるクランプ
回路7の動作を説明する。図は、eout が正iL が負の
場合にスイッチング素子42から44への転流動作を示
している。時刻t6 の直前はスイッチング素子42が導
通しており、コンデンサ79は、スイッチング素子42
とダイオード77を介してe2 の波高値Ed の2倍の電
圧で図示の極性に充電される。t6 の時点でe2 は零と
なるが、放電する経路がないためコンデンサ79の電圧
は保持される。時刻t7 で、スイッチング素子42をオ
フしてスイッチング素子42から44への転流を行う
が、この時変圧器3の漏れインダクタンスなどの回路イ
ンダクタンスの蓄積エネルギーは、変圧器3→スイッチ
ング素子44→コンデンサ79→ダイオード76→変圧
器3の経路でコンデンサ79に吸収され、インダクタン
スのエネルギーが零となるt8に転流が完了する。この
時コンデンサ79は、2Ed からエネルギー吸収分電圧
が上昇する。
【0028】転流期間t7〜t8は、ダイオード76が導
通しているため、スイッチング素子42にはコンデンサ
79の電圧が加わるが転流完了後のt8〜t9はダイオー
ド76がオフ状態となるためスイッチング素子42には
電圧は加わらない。時刻t9 にe2 に電圧が発生するの
に合せてスイッチング素子72を導通させると、コンデ
ンサ79は、電流期間t7〜t8に吸収したエネルギーを
コンデンサ79→スイッチング素子44→変圧器3→ス
イッチング素子72→コンデンサ79の経路で放出し、
電圧が2Ed となった時点でこの電圧をクランプする。
また、素子44から42へ転流する場合には、3→42
→79→77→3の経路で回路インダクタンスの蓄積エ
ネルギーをコンデンサ79に吸収し、79→42→3→
73→79の経路でエネルギーを放出し、コンデンサ7
9の電圧は2Ed にクランプされる。さらに、eout
負、iL が正の場合の41から43への転流では、3→
74→78→43→3の経路でインダクタンスの蓄積エ
ネルギーを吸収し、78→70→3→43→78の経路
でエネルギーを放出し、コンデンサ78の電圧は2Ed
にクランプされる。素子43から41への転流では、3
→75→78→41→3の経路で回路インダクタンスの
蓄積エネルギーを吸収し、78→71→3→41→78
の経路でエネルギーを放出し、コンデンサ78の電圧は
2Edにクランプされる。
【0029】この様に本実施例では、トランスの漏れイ
ンダクタンスなどの回路インダクタンスをコンデンサに
吸収した後に回生するもので、コンデンサ電圧がe2
よりクランプされるので、スイッチング素子オフ時のス
パイク電圧を低減するとともに、インダクタンスの蓄積
エネルギーの処理を低損失で行うことができるため、高
効率の電力変換装置を提供することができる。
【0030】本発明による第9の実施例を図14に示
す。本実施例は、図12に示した周波数変換回路4を、
4個の双方向スイッチング401〜404をブリッジ接
続した構成としている。
【0031】クランプ回路7は、第8の実施例と同様に
スイッチング素子70〜73を制御する。これにより、
out が正、iL が負の場合の42,48から44,4
6への転流では、3→46→79→76→3の経路で変
圧器3の漏れインダクタンスの蓄積エネルギーをコンデ
ンサ79に吸収し、79→46→3→72→79の経路
でエネルギーを回生し、79の電圧はe2 によりクラン
プされる。また44,46から42,48への転流で
は、3→42→79→77→3の経路で漏れインダクタ
ンスの蓄積エネルギーをコンデンサ79に吸収し、79
→42→3→73→79の経路でエネルギーを回生す
る。さらにeout が負、iL が正の場合41,47から
43,45への転流では、3→74→78→45→3の
経路で漏れインダクタンスの蓄積エネルギーをコンデン
サ78に吸収し、78→70→3→45→78の経路で
エネルギーを回生する。43,45から41,47への
転流では、3→75→78→41→3の経路で漏れイン
ダクタンスの蓄積エネルギーを吸収し、78→71→3
→41→78の経路でエネルギーを回生する。
【0032】本実施例によれば、スイッチング素子41
〜48,70〜73,ダイオード74〜77,コンデン
サ78,79に加わる電圧は、通常Ed となるので、図
1に示した実施例よりも小さい耐圧の素子を適用するこ
とができる。なお、コンデンサ78,79の接続点をス
イッチング素子41,42,45,46の接続点側に接
続しているが、43,44,47,48の接続点側とし
てもよい。またクランプ回路7をさらにもう1個備え、
コンデンサ素子43,44,47,48の接続点側に接
続してもよい。
【0033】図15は、図1に示す実施例において、出
力電圧eout の制御を周波数変換回路4で行う場合の動
作波形を示すものである。本方式はインバータ2でパル
ス幅一定の高周波電圧を形成し、変圧器3の2次側に図
15(a)に示す電圧e2 を与える。周波数変換回路4
は出力電圧eout が正弦波状となるようスイッチング素
子41〜44のオン,オフを図15(d)〜(g)の如
くe2 に対しての位相制御を行い図15(b)の実線の
ような電圧eL を出力し、eout に破線で示す正弦波状
電圧を得る。本方式でのクランプ回路700,701の
動作を図16により説明する。図16は図15の時刻t
a〜tbの期間の動作を拡大して示したのである。本実施
例においても図2と同様に、周波数変換回路4のスイッ
チング素子41〜44をオフする時の変圧器3の漏れイ
ンダクタンス等の回路インダクタンスの蓄積エネルギー
をコンデンサ709あるいは719に吸収する。その
後、双方向スイッチ401あるいは402に印加する電
圧極性とコンデンサ709あるいは719の電圧極性が
同じになるようにコンデンサ709あるいは719を双
方向スイッチ401あるいは402に接続するようスイ
ッチング素子701〜704あるいは711〜714を
オン,オフしてコンデンサ709あるいは719に吸収し
たエネルギーを回生する。この動作によりスイッチング
素子に印加するスパイク電圧を抑制すると同時に転流時
の損失を抑えることができる。尚、図1の実施例の回路
を例にした出力電圧の制御を周波数変換回路の位相制御
により行う場合について説明したが、図5および図7,
図8,図9,図10,図11,図12,図14に示した
回路において位相制御を行う場合についても同様である
のは勿論である。
【0034】図17は本発明の第10の実施例である。
本実施例は本発明を用いて構成した無停電電源装置(以
下UPSと称す)を構成したものである。図において、
7は電力系統等の交流電源、8は交流スイッチ、10は
交流を直流に変換する整流器、11は交流電流7が停電
時に負荷に電力を供給するバッテリである。UPSでは
通常、交流スイッチ8を開いておき、直流電源1,イン
バータ2,変圧器3,周波数変換回路4を介して負荷に
電力を供給する。しかし負荷短絡等により出力電流が過
電流となった場合には、交流スイッチ8を閉じると同時
に電力変換装置を負荷から切り離して電力変換装置を保
護する。本実施例では、双方向スイッチ401と402
をともにオフすれば、リアクトル5に蓄積されていたエ
ネルギーをダイオード809−コンデンサ811−ダイ
オード806(808)−変圧器3−コンデンサ6、ある
いはコンデンサ6−変圧器3−ダイオード807(80
5)−コンデンサ811−ダイオード810の経路でコ
ンデンサ811に吸収できる。従って双方向スイッチ4
01,402により電力変換装置を負荷から切り離すこ
とができるので、従来、負荷と電力変換装置の間に設け
ていた交流スイッチを省くことができる。尚、図15で
は、図5に示す電力変換装置によりUPSを構成してい
るが、図1,図7,図8,図9,図10,図12,図1
4に示す電力変換装置により図15と同様のUPSを構
成できることにより勿論である。
【0035】また、図1,図5,図7,図8,図9,図
10,図11,図12,図14に示した実施例は、単相
回路について示しているが、3相あるいは他の多相回路
に適用できることは勿論である。また、図1,図5,図
7,図8,図9,図10,図11,図12,図14に示
した実施例では、インバータ,周波数変換回路,クラン
プ回路のスイッチング素子を、トランジスタあるいはG
TOとしているが、MOSFET,IGBT等の自己消弧素子でも
適用できるのは勿論である。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、周波数変換回路の転流
時に発生するスパイク電圧をコンデンサで吸収するとと
もに、該吸収したエネルギーを回生できるので、スパイ
ク電圧を低損失で低減することができ、高効率な電力変
換装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力変換装置の第1の実施例を示す
図。
【図2】図1の実施例の動作説明図。
【図3】従来技術による電力変換装置を示す図。
【図4】図3の電力変換装置の動作説明図。
【図5】本発明の電力変換装置の第2の実施例を示す
図。
【図6】第2の実施例の動作説明図。
【図7】本発明の電力変換装置の第3の実施例を示す
図。
【図8】本発明の電力変換装置の第4の実施例を示す
図。
【図9】本発明の電力変換装置の第5の実施例を示す
図。
【図10】本発明の電力変換装置の第6の実施例を示す
図。
【図11】本発明の電力変換装置の第7の実施例を示す
図。
【図12】本発明の電力変換装置の第8の実施例を示す
図。
【図13】本発明は第8の実施例の動作説明図。
【図14】本発明の電力変換装置の第9の実施例を示す
図。
【図15】第1の実施例の動作説明図。
【図16】第1の実施例の動作説明図。
【図17】本発明の電力変換装置の第10の実施例を示
す図。
【符号の説明】
1…直流電源、2…インバータ、3…変圧器、4…周波
数変換回路、5…リアクトル、6…コンデンサ、40
1,402…双方向スイッチ、700,710…クラン
プ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 比佐雄 茨城県日立市幸町3丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電力を第1の周波数の交流電力に変換
    するインバータ、該インバータの出力側に接続された変
    圧器、該変圧器の出力側に接続し、前記第1の周波数よ
    りも低い第2の周波数の交流電力を出力する自励式周波
    数変換回路を備えた電力変換装置において、前記変圧器
    の出力側に設けられ上記周波数変換回路の転流時に生じ
    るスパイク電圧を吸収するコンデンサと、上記変圧器出
    力の極性に応じて、上記コンデンサの電荷を上記変圧器
    へ回生する方向に当該コンデンサを上記変圧器へ接続す
    る手段とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記接続手段は、前記
    変圧器の出力極性と逆方向に前記コンデンサを当該変圧
    器に接続するように構成した電力変換装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記接続手段は、前記
    変圧器の出力零期間に前記コンデンサを当該変圧器に接
    続するように構成した電力変換装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、スイッチとダイオード
    の逆並列回路をブリッジ接続し、該ブリッジの交流側を
    前記変圧器の出力側に接続して前記接続手段を構成し、
    前記コンデンサは当該ブリッジの直流端子間に接続して
    成る電力変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103259434A (zh) * 2013-04-23 2013-08-21 盐城工学院 原边单相桥-副边三相桥高频链逆变器及其数字控制系统和方法

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