JPH1083880A - トランスレス発熱体 - Google Patents

トランスレス発熱体

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JPH1083880A
JPH1083880A JP23691296A JP23691296A JPH1083880A JP H1083880 A JPH1083880 A JP H1083880A JP 23691296 A JP23691296 A JP 23691296A JP 23691296 A JP23691296 A JP 23691296A JP H1083880 A JPH1083880 A JP H1083880A
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JP
Japan
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voltage
sio
heating element
transformerless
material composition
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JP23691296A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kaneko
仁司 金子
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OIZUMI SEISAKUSHO KK
OOIZUMI SEISAKUSHO KK
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OIZUMI SEISAKUSHO KK
OOIZUMI SEISAKUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱装置のトランスレス化を印加電圧100
V以下で実現する。 【解決手段】 (Ba,Pb,Ca,Y)TiO3+S
iO2+Mnで表わされるセラミック材料組成物の焼結
体であって、SiO2は0.1重量%,Mnは0.02
0重量%添加されている。このセラミック材料組成物の
焼結体は、正特性サーミスタであり、電圧−電流特性
は、電圧Vxを横軸,電流Iyを縦軸とする直角座標に
おいて、 Vx+Iy=a(aは定数) の条件を満たす領域を印加電圧が100V以下、少なく
とも12V〜24Vの範囲に渡って有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用液体蒸散式
芳香器のヒータなどに用いるトランスレス発熱体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】発明者は、先に印加電圧100V〜22
0Vの範囲にわたって発熱体の発熱温度をほぼ一定に保
持して発熱装置のトランスレス化を実現するトランスレ
ス発熱体を発明した(特開平6−349566号参
照)。
【0003】本発明において、トランスレス発熱体と
は、印加電圧の大小に関わらず、消費電力が一定、した
がって、一定温度で発熱する発熱体の意味である。
【0004】特開平6−349566号に記載されたト
ランスレス発熱体の発明は、金属酸化物をドープしたB
aTiO3を基体とするセラミックス材料組成物の焼結
体であって、焼結体は、正特性サーミスタであり、正特
性サーミスタの電圧−電流特性は、電圧Vxを横軸,電
流Iyを縦軸とする両対数目盛りの直角座標において、 Vx+Iy=a(aは定数) の条件を満たす領域を少なくとも印加電圧が100V〜
220Vの範囲に渡って有するものである。
【0005】BaTiO3を基体とするセラミックス材
料組成物に添加する特定の添加物の量を固定したとき、
例えば、 (Ba,Pb,Ca,Y)TiO3+SiO2+Mn を組成とする正特性サーミスタ素体において、SiO2
とMnの添加量が、 SiO2=0.1重量%,Mn=0.020重量% のときに、図1に示すように、キュリー点(Tc)以
降、温度−抵抗特性に急激な立ち上りがみられる。この
ことにより、Tc以上に発熱してしまえば、それ以上、
印加電圧を高くした場合でも、比抵抗が比例して大きく
急変し、電力の増加が少なくて済むと考えられる。その
電圧−電流特性をみると、図2のように印加電圧が10
0V〜240Vを含む領域で45°直線に極めて近い減
衰をすることを見出した。すなわち、電圧Vxを横軸
に、電流Iyを縦軸とする両対数目盛りの直角座標にお
いて、 Vx+Iy=a(aは定数) の関係を充足する減衰特性が得られることが判明した。
図1には比較のためにBaTiO3を基体とするセラミ
ックス材料組成物を用いた従来の正特性サーミスタの特
性を比較例として破線で示した。
【0006】図2において、(Ba,Pb,Ca,Y)
TiO3+SiO2+Mn中のSiO2の添加量を0.1
重量%,Mnの添加量を0.020重量%に固定したセ
ラミックス材料組成物を焼結して正特性サーミスタ素子
に加工し、これを発熱体に用いたときに、印加電圧を1
00Vのときと220Vのときとでは、その消費電力P
=VIの変化が小さく、したがって、少なくとも印加電
圧100〜220Vの範囲内において、その発熱温度に
は差が殆ど生じない。
【0007】通常の正特性サーミスタでは、図2の従来
例に示すように、一般に減衰特性は、45°直線より緩
やかに減衰し、この結果、印加電圧が大きい程、消費電
力が増大し、発熱温度は高い。
【0008】このようなトランスレス発熱体によれば、
商用電源電圧が100Vの地域で使用する発熱装置であ
っても、商用電源電圧が220Vの地域で使用する発熱
装置であっても、同じ正特性サーミスタを発熱装置に組
み込んで同じ温度で発熱させることができる。この特性
は(Ba,Pb,Ca,Y)TiO3+SiO20.1重
量%+Mn0.020重量%の組成物において、Caを
Srに置き替えた組成物の場合でも同様の減衰特性が得
られることが確認されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発熱装
置は、100V又は220Vのような商用電源電圧を印
加して発熱させるものだけに限らない。用途によって
は、バッテリーを電源として発熱させるものがあり、車
輌の発電機又はバッテリーの電源電圧は、通常DC12
〜24Vである。印加電圧が100V〜220Vの範囲
にわたって、発熱温度を一定に保たせる特性のトランス
レス発熱体を印加電圧12V〜24Vの範囲内で使用し
ても動作電流が異なるため、発熱温度を一定に保たせる
ことはできないばかりか、発熱させることすらできな
い。
【0010】本発明の目的は、印加電圧が12V〜24
Vのような100V以下の印加電圧領域で発熱温度と一
定に保たせるトランスレス発熱体を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によるトランスレス発熱体においては、Ba
TiO3を基体とするセラミックス材料組成物の焼結体
からなる正特性サーミスタであって、化学式 (Ba,Pb,M,Y)TiO3+SiO2+Mn (但し、MはCa又はSr)で表わされ、正特性サーミ
スタの電圧−電流特性は、電圧Vxを横軸,電流Iyを
縦軸とする両対数目盛りによる直角座標において、 Vx+Iy=a(aは定数) の条件を満たす領域を印加電圧が100V以下の特定の
範囲に渡って有するものである。
【0012】また、前記Vx+Iy=a(aは定数)の
条件を満たす領域は、セラミックス材料組成物の焼成温
度プロファイルによって決定されたものである。
【0013】また、材料組成中に添加されるSiO2
Mnとの添加量は実質的に SiO2 0.1重量% Mn 0.020重量% である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。本発明においても、トランスレス発熱体に用い
る正特性サーミスタは、金属酸化物をドープしたBaT
iO3を基体とするセラミックス材料組成物の焼結体で
あり、化学式 (Ba,Pb,M,Y)TiO3+SiO2+Mn (但し、MはCa又はSr)で表わされ、材料組成中に
添加されたSiO2とMnとの添加量は実質的に SiO2 0.1重量% Mn 0.020重量% である点は、先行例と同じである。本発明においては、
正特性サーミスタの電圧−電流特性は、電圧Vxを横
軸,電流Iyを縦軸とする両対数目盛りの直角座標にお
いて、 Vx+Iy=a(aは定数) の条件を満たす領域を少なくとも印加電圧が100V以
下の特定の範囲、例えば12V〜24Vを含む範囲にわ
たって有している。
【0015】正特性サーミスタの使用電圧(動作電圧の
設定)は、セラミックス材料組成物の焼成条件の焼成温
度プロファイルを変更することによって実現される。例
えばセラミックス組成(Ba1-x-y-zPbxCaY)Ti
1.0003+αwt%SiO2+βwt%Mnにおいて、
x=7.0mol%,y=4.0mol%,z=0.4
mol%のもとでα=0.1重量%,β=0.020重
量%に設定した組成物を1340℃で120分加熱し、
次いで一時間当り95℃の割合いで降温して焼成した正
特性サーミスタ素子(厚さ3mm)の両面に電極を取付
けたトランスレス発熱体は、印加電圧が100V〜24
0Vの範囲に渡って発熱温度の温度差が小さく、動作電
圧80V,印加電圧が100V〜240Vの範囲内での
使用に適した発熱体となる。この組成による正特性サー
ミスタ素子を100V以下で使用するために、例えば、
動作電圧を30V,15V,5Vに設定する場合には表
1のとおりに焼成温度プロファイルに設計すればよいこ
とが実験の結果分かった。
【0016】
【表1】
【0017】使用電圧100〜240Vで発熱温度を一
定に保持する正特性サーミスタの組成物は、1320℃
で80分間加熱し、その後、1時間当り180℃の割合
いで降温して焼成することによって、動作電圧約5V,
使用電圧8〜30Vで発熱温度の温度差が少ない正特性
サーミスタが得られる。使用電圧8〜30Vの範囲は、
目的とする印加電圧12V〜24Vの範囲をクリヤして
いる。
【0018】上記組成物を焼成プロファイル1320℃
×80分−180℃/Hrで焼成処理した試料1〜6
(厚み3mm)の正特性サーミスタについて、DC12
Vを印加したときと、DC24Vを印加したときとの突
入電流,消費電力並びに表面温度の測定値を表2に示
す。
【0019】
【表2】
【0020】表2に明らかなとおり、DC12V印加時
の表面温度の最大値は139℃,最小値は137℃,平
均値138.17℃,DC24V印加時の表面温度の最
大値は140.6℃,最小値は138.7℃,平均値は
140.15℃であった。したがって、DC24V印加
時とDC12V印加時の発熱温度の温度差は平均値でわ
ずか1.98℃である。
【0021】図3は、試料1の電圧−電流特性を示す図
である。この例では、動作電圧約5Vで、電圧Vxを横
軸,電流Iyを縦軸とする両対数目盛りの直角座標にお
いて、 Vx+Iy=a(aは定数) の条件を満たす領域を概略10V〜70Vの範囲に渡っ
て有している。
【0022】この効果は(Ba,Pb,Ca,Y)Ti
3+SiO2+MnのCaをSrに置き換えたものにお
いても同様に得られることが確認された。
【0023】図1に示した温度−抵抗特性を有する正特
性サーミスタは、印加電圧100V〜240Vの範囲で
の使用を意図した試料(HX−18)であったが、試料
1と同一組成のセラミックス材料組成で、焼成プロファ
イルを変更し、原則的に焼成時の温度を低下し、又は加
熱時間を短縮し、また、単位時間当りの冷却温度を上げ
ることによって図2に示す動作電圧値(動作電流値)を
図3のように低電圧領域に移動させてDC12〜24V
の印加電圧で発熱し、しかもその範囲内での発熱温度の
温度差をなくすことができる。勿論、セラミック材料組
成、特に(Ba,Pb,M,Y)TiO3+SiO2+M
n(但し、M=Ca又はSr)で表わされ、材料組成中
に添加されたSiO2とMnとの添加量を実質的に、 SiO2 0.1重量% Mn 0.020重量% に設定し、その焼成温度プロファィルを任意に変更する
ことで正特性サーミスタ素子の比抵抗値を制御でき、動
作電流値を数Vレベルの低電圧領域から商業用電圧領域
までの範囲内に設定して使用電圧100V以上はもとよ
り、100V以下であっても発熱可能とし、しかも、使
用温度範囲内において発熱温度をほぼ一定に保つことが
できる。
【0024】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、電池バッ
テリーを用いて発熱させる装置、車輌のヒータを用いて
発熱させる装置、例えば車載用液体蒸散式芳香器のヒー
タなどの発熱装置に用いて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】正特性サーミスタの温度−抵抗特性を示す図で
ある。
【図2】正特性サーミスタの電圧−電流特性を示す図で
ある。
【図3】本発明の一実施形態による正特性サーミスタ素
子の電圧−電流特性を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BaTiO3を基体とするセラミックス
    材料組成物の焼結体からなる正特性サーミスタであっ
    て、化学式 (Ba,Pb,M,Y)TiO3+SiO2+Mn (但し、MはCa又はSr)で表わされ、正特性サーミ
    スタの電圧−電流特性は、電圧Vxを横軸,電流Iyを
    縦軸とする両対数目盛りによる直角座標において、 Vx+Iy=a(aは定数) の条件を満たす領域を印加電圧が100V以下の特定の
    範囲に渡って有することを特徴とするトランスレス発熱
    体。
  2. 【請求項2】 前記Vx+Iy=a(aは定数)の条件
    を満たす領域は、セラミックス材料組成物の焼成温度プ
    ロファイルによって決定されたものであることを特徴と
    する請求項1に記載のトランスレス発熱体。
  3. 【請求項3】 材料組成中に添加されるSiO2とMn
    との添加量は実質的に SiO2 0.1重量% Mn 0.020重量% であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトラン
    スレス発熱体。
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