JPH1082882A - 原子炉格納容器およびその冷却方法 - Google Patents

原子炉格納容器およびその冷却方法

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JPH1082882A
JPH1082882A JP9111249A JP11124997A JPH1082882A JP H1082882 A JPH1082882 A JP H1082882A JP 9111249 A JP9111249 A JP 9111249A JP 11124997 A JP11124997 A JP 11124997A JP H1082882 A JPH1082882 A JP H1082882A
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Masami Kato
正美 加藤
Hitoshi Muta
仁 牟田
Masahiro Yamashita
正弘 山下
Kazunori Hashimoto
和典 橋本
Isao Sakaki
勲 榊
Yuka Tozaki
由佳 戸崎
Shugo Usami
修吾 宇佐見
Tetsuya Nakamaru
中丸  哲也
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉の苛酷事象時において、燃料集合体およ
び原子炉格納容器の健全性を確保する。 【解決手段】ペデスタル室9とドライウェル6とを連通
するためにペデスタル3の基部に設ける連通孔10aの位
置について、連通孔10aの底部の高さをドライウェル6
底部の床面と実質的に同じ位置に設定する。これによ
り、ドライウェルスプレイ14の水がペデスタル室9内に
流入し蓄水を形成し、ペデスタル室9内が冷却される。
ペデスタル室9には蓄水タンクを備えたサンプから注水
することもできる。その他、ドライウェル6を横断しか
つペデスタル室9間を貫通する配管を設けるか、原子炉
ウェルの水張り装置を設けて作動させるか、または燃料
プールから注水するかして、原子炉格納容器1aを上方
から冷却することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば冷却材喪失
等の苛酷事象が生じた場合における原子炉格納容器内の
圧力上昇や、温度上昇を効果的に抑制することができる
ように構成した原子炉格納容器およびその冷却方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の原子炉格納容器について図17を参
照して説明する。図17は沸騰水型原子炉のMARK−I
改良型原子力格納容器を概略的に示している。すなわ
ち、図17において、符号1で示す原子炉格納容器内には
底部に原子炉格納容器床基礎2が敷設され、原子炉格納
容器床基礎2上にペデスタル3が立設され、ペデスタル
3上に原子炉圧力容器4が載置固定され、原子炉圧力容
器4の外側はペデスタル3上から延設した生体遮蔽体5
により包囲されている。原子炉格納容器1内はドライウ
ェル6を構成している。
【0003】原子炉圧力容器4は図示しない原子炉炉心
および冷却材を内包する。原子炉格納容器1の下部で、
ドライウェル6底部の床面よりやや上方にベント管7の
一端が接続し、ベント管7の他端は環状の圧力抑制室、
つまりサプレッションチェンバ8に接続している。ペデ
スタル3には連通孔10が設けられており、ドライウェル
6とペデスタル3内を構成するペデスタル室9は連通孔
10を介して連通している。サプレッションチェンバ8内
はプール水13が収容されてウェットウェルを構成する。
ベント管7の先端部にはヘッダ11およびダウンカマ12が
接続されており、ダウンカマ12の先端部はプール水13中
に没入している。なお、図17中符号14はドライウェルス
プレイ、15は上鏡を示している。
【0004】ところで、万一、例えば冷却材喪失等によ
り原子炉の一次冷却系配管が破断するような配管破断事
象が発生した場合、特に原子炉圧力容器4に接続する最
大口径の配管がギロチン破断し、その破断口から原子炉
圧力容器4内の冷却材が原子炉格納容器1内に急速に流
出し、原子炉圧力容器4内の冷却材水位が低下する。こ
の場合、原子炉の運転は停止される。
【0005】原子炉の運転停止後においても炉心の崩壊
熱により冷却材は蒸発し、原子炉圧力容器4の上部にお
ける冷却能力が低下する。やがて崩壊熱による温度上昇
により、炉心内の燃料集合体の燃料被覆管が破損する
か、または酸化して脆くなることも考えられる。
【0006】また、配管破断口から高温の冷却材が原子
炉格納容器1内に急速に流出し続けると、原子炉格納容
器1内の温度および圧力が上昇し、事態がさらに進行す
ると、原子炉格納容器1の設計上定められた圧力・温度
を超えることになる。
【0007】このような燃料集合体および原子炉格納容
器1の健全性が損なわれる事態を厳に回避するために、
原子炉発電設備には図示しない非常用炉心冷却装置が設
けられている。原子炉の一次冷却系配管の破断により冷
却材が原子炉格納容器1内に流出した際、この非常用炉
心冷却装置が作動し、原子炉圧力容器4内の燃料を冷却
する。
【0008】この場合、原子炉圧力容器4内の圧力およ
び温度の急激な上昇を抑制するために、ドライウェル2
内に位置するドライウェルスプレイ14および図示しない
サプレッションチェンバスプレイを作動させる。また、
この場合、ドライウェルスプレイ14の作動によってドラ
イウェル6内に蓄積される水は、連通孔10を通してペデ
スタル室9へ流出する。
【0009】さらに、こうした配管破断により原子炉格
納容器4を包囲するドライウェル6内の圧力が上昇する
ような場合には、ドライウェル6内のガスの一部はベン
ト管7を通りサプレッションチェンバ8内に放出され
る。
【0010】このサプレッションチェンバ8に放出され
るガスに含まれる放射性物質のうち、水溶性のよう素等
はサプレッションチェンバ8のプール水13中に溶け、ま
た、粒子状の物質はサプレッションチェンバ8内に保持
される。この過程で、ドライウェル6からサプレッショ
ンチェンバ8の気相部に排出されるガス中の放射能濃度
が低減される。この低減効果のことをスクラビング効果
という。
【0011】図18は図17で説明した原子炉格納容器1を
設置した原子炉建屋16の例を示す概略縦断面図である。
従来の原子炉建屋16は、原子炉格納容器1と、この原子
炉格納容器1の上鏡15部に位置し内部に水張り装置17を
備えた原子炉ウェル18と、この原子炉ウェル18に隣接す
る燃料プール19とから構成される。
【0012】この原子炉建屋16は、原子炉ウェル18と燃
料プール19を連絡するカナルと称する連通孔20と、この
連通孔20の開閉を行う隔離板21とを具備する。通常運転
時は隔離板21により連通孔20は閉じており、原子炉ウェ
ル18と燃料プール19とは隔離されている。このとき燃料
プール19は使用済燃料の貯蔵庫として使われる。なお、
図中符号22は原子炉建屋マットを示している。
【0013】燃料交換時には、原子炉圧力容器4の上蓋
や、原子炉圧力容器4内部の図示しない蒸気乾燥器や気
水分離器等を取り外した後、燃料をクレーンで釣り上げ
て移動させることにより交換を行う。この時、使用した
燃料から放出される放射線を遮蔽し、かつ燃料の崩壊熱
による温度上昇を抑制するため、この一連の燃料交換の
工程は水中で行う必要がある。
【0014】また、燃料交換時には水張り装置17を作動
させて原子炉ウェル18内に注水し、原子炉圧力容器4上
部で燃料を吊り上げる等の操作を行うのに十分な水位を
確保する。この時、隔離板21を取り外し連通孔20を開と
することで、燃料の移動に必要な水路を確保する。燃料
交換が終了した後、再び連通孔20を閉とし、図示しない
配管により原子炉ウェル18の水を外部に排出する。
【0015】このように、原子炉圧力容器4内の冷却材
が急激に喪失するような事象に対しても、原子炉圧力容
器4内の圧力および温度の急激な上昇を抑制することに
より、燃料集合体および原子炉格納容器1の健全性が確
保されるように設計が施されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、確率的
には非常に希な事象ではあるが、原子炉圧力容器内の冷
却材が喪失した場合、多重化されている工学的安全系の
うちの多くが故障して正常な動作が期待できない場合を
想定する必要がある。この場合、燃料から発生する崩壊
熱の除去ができずに、崩壊熱により炉心内の温度が上昇
する。
【0017】その後、何等回復手段がとられない場合に
は、炉心が溶融し、溶融した炉心は下部プレナムに落下
する。落下したこの炉心が図17に示す原子炉圧力容器4
の融点よりも高温である場合には、原子炉圧力容器4の
底部が破損して、炉心が原子炉圧力容器4内から原子炉
格納容器1内へ流出する恐れがある。
【0018】さらにその後、何等回復手段がとられない
場合には、原子炉格納容器1に流出した炉心によってペ
デスタル3底部のコンクリート製原子炉格納容器床基礎
2が破壊される恐れがある。また、ペデスタル3内のペ
デスタル室9に落下する溶融した燃料棒等の廃石(debr
is bed;以下デブリと呼ぶ。)が再溶融により高温とな
るため、ペデスタル室9の圧力および温度が過度に上昇
し、場合によっては燃料および原子炉格納容器1の健全
性が損なわれることも考えられる。このような事態が長
期化すれば原子炉圧力容器1が一部破損する恐れもあ
り、このような事態は厳に回避されるべきである。
【0019】このような冷却喪失事象に際しては、ドラ
イウェルスプレイ14からドライウェル6内に注水されド
ライウェル6底部の床面に蓄積された水が、連通孔10を
介してペデスタル室9内に流入するのに伴って、ペデス
タル室9内に落下した溶融デブリが冷却される。
【0020】しかしながら、連通孔10はベント管7より
も上部に位置して設けられているため、ペデスタル室9
内にデブリ冷却のための十分な量の水を注入するために
は、ドライウェル6底部の床面に大量の蓄水を必要とし
ている。また、連通孔10は大量のデブリの落下を想定し
ていないため、大量のデブリが落下した場合、あるいは
冷却材喪失事象等による影響で構造物等のゴミがドライ
ウェル2の底部に落下した場合に、連通孔10が詰まり、
ペデスタル室9内に十分な量の水が注入されない事態も
起こり得る。
【0021】さらに、炉心が溶融するような苛酷事象に
おいては、工学的安全系の多重故障により、ペデスタル
室9内に落下するデブリの崩壊熱を原子炉格納容器1外
へ放出する手段が健全に機能しないことも考えられる。
【0022】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、極めて発生する可能性の低い万一の苛酷事象
に対しても、原子炉格納容器の健全性を安定的に保持す
ることができる原子炉格納容器およびその冷却方法を提
供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、(1) 本発明は、炉心を内包する原子炉圧力容器と、
この原子炉圧力容器を載置固定する床面から立設したペ
デスタルと、このペデスタル及び前記原子炉圧力容器を
包囲しかつ内部にドライウェルとを格納する原子炉格納
容器において、前記ペデスタルに、このペデスタル内と
前記ドライウェルとを連通する連通孔を設けてなり、前
記連通孔の開口部の高さは前記ドライウェル側で前記ド
ライウェル底部の前記床面と実質的に同一の高さに設定
される。
【0024】この構成により、原子炉事象時に、ドライ
ウェルスプレイの作動に伴いドライウェル内形成される
蓄水の一部が連通孔を通してペデスタルに流入し、ペデ
スタル内を冷却する。
【0025】(2) 本発明は、炉心を内包する原子炉圧力
容器と、この原子炉圧力容器を載置固定する床面から立
設したペデスタルを、このペデスタルおよび前記原子炉
圧力容器を包囲し内部にドライウェルとを格納する原子
炉格納容器において、前記ペデスタルに、このペデスタ
ル内と前記ドライウェルとを連通する連通孔を設けると
ともに、前記ドライウェル底部の前記床面に前記連通孔
に繋がる排水溝を設けてなり、前記連通孔の開口部は前
記ドライウェル側で前記排水溝の底部の高さと実質的に
同じ高さに設定される。
【0026】この構成により、原子炉事象時に、ドライ
ウェルスプレイの作動に伴いドライウェル内に形成され
る蓄水の一部が排水溝および連通孔を通してペデスタル
に流入し、ペデスタル内を冷却する。
【0027】(3) 本発明は、前記ペデスタル側の前記連
通孔の開口部に、前記連通孔から前記ペデスタル内に流
入する水の流路を制限する手段を設けてなる。すなわ
ち、例えば連通孔に接続する配管や連通孔の上部を覆う
鍔を設けることとする。これにより、ペデスタル内に落
下する溶融デブリにより水の流路の閉塞を防止すること
ができる。
【0028】(4) 本発明は、前記ドライウェル底部の前
記床面または前記連通孔のうち少なくとも一つに前記ペ
デスタル側に向けて下り勾配を設けてなる。これによ
り、より早期にかつ確実にペデスタル内の冷却を進める
ことができる。
【0029】(5) 本発明は、前記連通孔は複数個設けら
れている。これにより、連通孔の一部が目詰まりした場
合でもペデスタル内に水が流入し続ける。
【0030】(6) 本発明は、前記ドライウェル底部の床
面下部に貯水槽を備えたサンプを設け、このサンプと前
記ペデスタル内を連通する連通配管を設けてなる。この
構成により、原子炉事象時に、サンプ内の貯水をいち早
くペデスタル内に送り込むことで、ペデスタル内の冷却
を早期に実現する。
【0031】(7) 本発明は、原子炉格納容器の上方に原
子炉ウェルが設けられ、この原子炉ウェル内に水張り装
置を備えた原子炉建屋内の原子炉格納容器の冷却方法に
おいて、前記水張り装置を作動させ前記原子炉ウェルに
注水して前記原子炉ウェルを満水状態にする。
【0032】(8) 本発明は、原子炉格納容器の上方に設
けられた原子炉ウェルと、この原子炉ウェルに隣接して
前記原子炉格納容器の上方に設けられた燃料プールと、
この燃料プールと前記原子炉ウェルとを連通して設けら
れた連通孔と、この連通孔を開閉するための隔離手段と
を具備した原子炉建屋内の原子炉格納容器の冷却方法に
おいて、前記原子炉格納容器内に格納された原子炉の通
常運転時は前記連通孔を前記隔離手段により閉状態と
し、前記原子炉の事象発生時に前記隔離手段を作動させ
前記連通孔を開状態として前記燃料プールから前記原子
炉ウェルに注水する。これらの構成により、原子炉格納
容器の上部に位置する原子炉ウェル内に注水することに
よって、原子炉事象時に原子炉格納容器を上方から冷却
する。
【0033】(9) 本発明は、炉心を内包する原子炉圧力
容器と、この原子炉圧力容器を載置固定する床面から立
設したペデスタルと、このペデスタル内に設けられる下
部ドライウェルと、前記原子炉圧力容器を包囲する上部
ドライウェルと、この上部ドライウェルの下方に位置し
かつ前記下部ドライウェルを包囲しプール水を有して圧
力抑制室を構成するウェットウェルを具備する原子炉格
納容器において、前記ペデスタル内を横断して縦断面か
ら見て両側に位置する前記ウェットウェル内のプール水
中に両端開口部が没入する連通配管を設けてなる。この
構成により、原子炉事象時に配管を通してサプレッショ
ンプールの水を下部ドライウェル内に送り込むことで、
下部ドライウェル内を冷却する。
【0034】(10)前記連通配管の両端開口部の高さは前
記ウェットウェル内のプール水の通常の水位より低い位
置に設定されることを特徴とする。前記下部ドライウェ
ルを通過する配管は、ウェットウェルでは原子炉事象時
にウェットウェル底部に落下し堆積する堆積物の予想さ
れる高さより高い位置に設定する。これにより、配管か
らの注水によって堆積物を確実に冷却する。
【0035】(11)前記連通配管の開口部は前記ウェット
ウェル底部の床面近傍に設定されてなることを特徴とす
る。前記ウェットウェル間を連絡する配管の開口部を、
ウェットウェル内のサプレッションプールの通常の水位
より低い位置に設定する。特に開口部をウェットウェル
の底部近傍に設定するとよい。これにより、ウェットウ
ェルベント時のサプレッションプールでのスクラビング
効果を維持する。
【0036】(12)炉心を内包する原子炉圧力容器と、こ
の原子炉圧力容器を載置固定する床面から立設したペデ
スタルと、このペデスタル内に設けられる下部ドライウ
ェルと、前記原子炉圧力容器を包囲する上部ドライウェ
ルと、この上部ドライウェルの下方に位置し前記下部ド
ライウェルを包囲しかつプール水を有して圧力抑制室を
構成するウェットウェルと、前記ペデスタル内を横断し
て縦断面から見て両側に位置する前記ウェットウェル内
のプール水中に両端開口部が没入する連通配管とを具備
した原子炉格納容器の冷却方法において、前記原子炉圧
力容器から前記下部ドライウェルに落下する溶融デブリ
によって前記連通配管の一部が破断した際に生じる破断
口から前記ウェットウェルのプール水を前記ドライウェ
ルに注水する。この構成により、原子炉事象時に配管を
通じてサプレッションプールの水をドライウェル内に送
り込むことで、ドライウェル内を冷却する。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明に係る原子炉格納容器の第
1の実施の形態を図1および図2を参照して説明する。
なお、図1および図2中には図17に示した従来例と同様
の構成部分については同一符号を付し詳細な説明を省略
する。図1は第1の実施の形態に係る原子炉格納容器お
よび付設構造を概略的に示し、図2は、図1に示した原
子炉格納容器における苛酷事象時の作用を説明するため
の図である。
【0038】図1に示すように、本実施の形態に係る符
号1aを付した原子炉格納容器において、ドライウェル
6側では、ペデスタル3のペデスタル室9内とドライウ
ェル6とを連通するために設ける連通孔10aの開口部
を、ドライウェル6の底部つまり、原子炉格納容器床基
礎2の上面の高さとほぼ同じ高さに設定する。すなわ
ち、本実施の形態は原子炉格納容器床基礎2の床面すれ
すれの水平面上に沿って連通孔11aの底部が位置するよ
うに連通孔11aをペデスタル3の基部に設けたことにあ
る。その他の部分は図17と同様である。
【0039】つぎに本実施の形態の作用を図2により説
明する。原子炉圧力容器4内の冷却材喪失等の事象時に
は、図2に示すように、ドライウェル6内に設置された
ドライウェルスプレイ14が作動しスプレイ水が注入さ
れ、原子炉格納容器1a内のドライウェル6は冷却され
る。このスプレイ水がドライウェル6底部の床面に溜ま
ると、この溜り水24は連通孔10aを通流してペデスタル
室9内へと流入し、ペデスタル室9内で蓄水25を形成す
る。
【0040】この蓄水25により、万一、原子炉圧力容器
4内の炉心が過度の温度上昇により溶融し、デブリとな
って原子炉圧力容器4下部のペデスタル室9内に落下し
た場合でも、ペデスタル室9内に形成された蓄水25によ
ってこのデブリは冷却されるから、原子炉格納容器1a
内の過度の圧力および温度の上昇を防止することができ
る。
【0041】また、ドライウェル6側では連通孔10aの
底部はドライウェル6底部の床面とほぼ同じ高さである
から、ドライウェル6底部の床面に蓄積した溜り水24は
直ちにペデスタル室9内へと流入する。これにより、従
来例と比較して、ドライウェル6内の溜り水24が比較的
少量である場合でも、より速やかにペデスタル室9内に
水を流入させることができる。
【0042】本実施の形態において、連通孔10aのドラ
イウェル6側あるいはペデスタル室9側の開口部の形状
は円形に限定されない。例えば連通孔10aの開口部を方
形としてこの方形の下辺をドライウェル6の底部とほぼ
平行に設定すると、開口部を円形とした場合に比べて開
口部の底部の流路面積が大きくなるから、ドライウェル
6の底部の水量が少ない状態でもペデスタル室9への流
量をより多く確保することができる。また、開口部を方
形とすれば、円形に比べて同じ幅および高さに対し開口
部面積を大きくとることができるから、流路面積をより
大きく確保することができる。
【0043】つぎに、図3(a)〜(d)により本発明
に係る原子炉格納容器の第2の実施の形態を説明する。
本実施の形態は、第1の実施の形態で説明した原子炉格
納容器床基礎2の床面に連通孔10aへ繋がる排水溝23を
設けたことにある。その他の部分は図1の第1の実施の
形態と同様であり、本実施の形態によれば、図1より確
実にペデスタル室9内に冷却水を流入させることができ
る。
【0044】図3(a)は第2の実施の形態の原子炉格
納容器の下部を拡大して示した概略断面図、図3(b)
は図3(a)におけるA−A矢視方向平面図、図3
(c)は図3(a)におけるB−B矢視方向断面図、図
3(d)は図3(a)におけるC−C矢視方向断面図あ
り、同(c)のD−D断面図でもある。図中符号23は排
水溝で、この排水溝23は図3(b)に示すように等間隔
に4本形成されている。
【0045】なお、図3(c)および図3(d)に示し
たように、排水溝23は排水溝23の底部と連通孔10aの底
部とを床面とほぼ同じ高さに設定することが望ましい。
また、この排水溝23に蓋を設けることにより、原子炉格
納容器床基礎2の床面に飛散する塵がペデスタル室9内
に流入することを防止できる。
【0046】つぎに、図4により本発明に係る原子炉格
納容器の第3の実施の形態を説明する。なお、図4は本
実施の形態の原子炉格納容器の下部を拡大して示してお
り、図1と同一部分には同一符号を付して重複する部分
の説明は省略する。
【0047】本実施の形態に係る原子炉格納容器は、第
1の実施の形態に係る原子炉格納容器1aにおいて、ペ
デスタル3の基部に設けられた連通孔10aのペデスタル
室9側の開口部に下向きに開口する配管26を設けたこと
にある。この配管26はペデスタル室9内で開口部を下向
きに設定し、ペデスタル室9内に流入する水の流路を案
内するとともに制限する。
【0048】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様の作用効果を奏する。また、炉心が溶融するよう
な苛酷事象時においてペデスタル室9内に落下する溶融
デブリのうち、一部はペデスタル3の壁面に沿ってペデ
スタル室9内に落下することも考えられるが、この場合
でも落下するデブリとペデスタル室9内に流入する水と
が直接接触することはない。しかし、本実施の形態によ
れば、デブリが落下の途中で配管26からの冷却水により
冷却されて凝固し、ペデスタル室9内に流入する冷却水
の流路の閉塞を防止できるから、長期にわたって安定し
て注水を続けることができる。
【0049】なお、この配管26は途中で分岐して複数の
開口部を設けることもできる。また、連通孔10aのペデ
スタル室9側の開口部に鍔を設けることが望ましい。こ
の鍔により落下するデブリとペデスタル室9内に流入す
る冷却水との接触を防止できるから、上述と同様の効果
を得ることができる。
【0050】つぎに本発明の第4の実施の形態を図5を
参照して説明する。図5中、図1から図4と第1または
第2の実施の形態と同一の構成部分については同一符号
を付し詳細な説明を省略する。図5は本実施の形態に係
る原子炉格納容器の下部を拡大して示す概略断面図であ
る。
【0051】本実施の形態に係る原子炉格納容器1a
は、第1の実施の形態に係る原子炉格納容器1aにおい
てペデスタル3の基部に設けられた連通孔10aの代り
に、ペデスタル室9側に向けて下り勾配となる傾斜面を
有する連通孔10bを設けたことにある。本実施の形態に
よれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる
と同時に、ドライウェル6の底部つまり、原子炉格納容
器床基礎2の床面に散水される冷却水を傾斜面を有する
連通孔10bを通してより確実かつ速やかにペデスタル室
9内により流入できるから、冷却効果を一層高めること
ができる。
【0052】つぎに図6により本発明に係る原子炉格納
容器の第5の実施の形態を説明する。なお、図6中、図
1と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明
は省略する。
【0053】本実施の形態は、図1に示した原子炉格納
容器床基礎2の床面に、原子炉格納容器の側面からペデ
スタル室9側に向けて下り勾配を有する傾斜面27を形成
したことにある。本実施の形態によれば、第5の実施の
形態と同様の作用効果を奏する。
【0054】図7は本発明の第6の実施の形態を示して
いる。第6の実施の形態は第4の実施の形態と第5の実
施の形態を組み合わせた例である。すなわち、下り勾配
を有する傾斜面27と傾斜面を有する連通孔10bの両方を
設けたことにある。これらの構成により第5および第6
の実施の形態の冷却効果はさらに高められる。
【0055】つぎに図8により本発明の第7の実施の形
態を説明する。なお、図8中、第1ないし第3の実施の
形態と同一の構成部分については、同一符号を付し詳細
な説明を省略する。図8(a)は本実施の形態に係る原
子炉格納容器の下部を拡大して示した概略断面図、図8
(b)は図8(a)における連通孔10aに干渉物28を設
けドライウェル6側から見た斜視図である。
【0056】本実施の形態に係る原子炉格納容器は、第
1の実施の形態に係る原子炉格納容器1aにおいて、ペ
デスタル基部に設けられた連通孔10aのドライウェル6
側開口部に、その開口部を覆う網目状の干渉物28を設け
たことにある。
【0057】この干渉物28は連通孔10aの目詰まりを防
止するものであり、何らかの事象時にドライウェル6の
底部に飛散するさまざまな障害物が連通孔10aに流入す
るのを防止することができる。よって、長期にわたって
安定して注水を続けることができる。
【0058】図8(b)の干渉物28は角形状であり、同
(c)の干渉物は曲面状である。図8(c)に示すよう
に、干渉物28の表面を曲面状に形成することにより、干
渉物28自体の目詰まりをも防止し、ペデスタル室9内へ
の水の流入経路を確保することができる。
【0059】つぎに図9により本発明の第8の実施の形
態を説明する。なお、図9中、第1ないし第4の実施の
形態と同一の構成部分については同一符号を付し詳細な
説明を省略する。図9は本実施の形態に係る原子炉格納
容器の概略断面図である。
【0060】本実施の形態に係る原子炉格納容器1bは
第1の実施の形態に係る原子炉格納容器1aにおいて、
ペデスタル3とドライウェル6とを連絡する連通孔10
a,10bを複数設けたことにある。なお、図ではこの連
通孔10a,10bを2個示しているが、個数はこれに限定
されず、多数個設けてもよい。これらの連通孔10a,10
bの配置位置は第1の実施の形態と同様とする。
【0061】この構成により、第1の実施の形態と同様
の効果が得られる。さらに、複数の連通孔10a,10bを
設置することにより、より確実にペデスタル室9内に水
を流入させることができる。
【0062】すなわち、図9に示すように何らかの事由
で落下した構造物等のごみ29がドライウェル6の下部に
堆積した場合、一部の連通孔10bが詰まることも予想さ
れるが、複数の連通孔のうち目詰まりしていない連通孔
10a等によって、水をペデスタル室9内へ流入させ続け
ることができる。また、ペデスタル室9内に大量のデブ
リが堆積した場合でも、同様の作用により、ペデスタル
室9内への水の流入が停滞することを防止できる。
【0063】つぎに図10および図11により本発明の第9
の実施の形態を説明する。なお、図10中、第1ないし第
5の実施の形態と同一の構成部分については同一符号を
付し詳細な説明を省略する。図10は本実施の形態に係る
原子炉格納容器の概略系統図、図11は図10に示した原子
炉格納容器における苛酷事象時の作用を示す概略系統図
である。
【0064】本実施の形態に係る原子炉格納容器1c
は、第8の実施の形態に係る原子炉格納容器1bにおい
て、ドライウェル6の下方、すなわち原子炉格納容器床
基礎2の下部に貯水槽を備えたサンプ30を設けたことに
ある。このサンプ30にペデスタル室9と連通する連通配
管31を設けるとともに連通配管31に隔離弁32を設けてい
る。原子炉の通常運転時には隔離弁32は閉じており、サ
ンプ30とペデスタル室9とは隔離されている。また、サ
ンプ30には図示しない貯水槽が設けられ、図示しない配
管を介してドライウェル6内部に存在する水の一部を貯
蔵できる構造になっている。
【0065】また、図中では、何らかの事象時にペデス
タル室9内に落下し堆積するデブリやごみ等の堆積物の
予想される高さをhで示した。サンプ30の連絡配管31の
ペデスタル3側出口は、この予想される堆積物高さhよ
りも高い位置に設定されている。
【0066】本実施の形態の作用について、図11を用い
て説明する。何らかの事象時においては、ドライウェル
6の上部に設置された格納容器冷却系のドライウェルス
プレイ14からスプレイ水が注入され、原子炉格納容器1
c内のドライウェル6は冷却される。このスプレイ水が
落下しドライウェル6の底部に蓄水すると、この溜り水
24は複数の連通孔10a,10bを通流してペデスタル室9
内に流入する。これによりペデスタル室9内は蓄水25に
より冷却される。
【0067】万一、原子炉圧力容器4内の炉心が過度の
温度上昇により溶融し、デブリとなって原子炉圧力容器
4下部のペデスタル室9内に落下し堆積した場合、この
堆積物33はペデスタル室9内に形成された蓄水25によっ
て冷却されるため、原子炉格納容器1c内の過度の圧力
および温度の上昇を防止することができる。
【0068】また、複数の連通孔10a,10b…の設置に
より、大量のデブリあるいは事象による影響でドライウ
ェル6下部に落下した堆積物等のごみ29によりある連通
孔10bが塞がれた場合でも、他の連通孔10aを通流して
溜り水24をペデスタル室9内に注入し続けることができ
る。
【0069】さらに、この場合、配管31の隔離弁32を開
き、サンプ30内の貯水をペデスタル室9に送り込むこと
で、第1ないし第8の実施の形態と比較してより早期に
ペデスタル室9内の冷却を開始することができる。
【0070】もし、この連絡配管31のペデスタル室9側
開口部の高さが、ペデスタル室9に堆積すると予想され
るデブリ等の堆積物の高さhよりも低い位置にある場
合、配管31のペデスタル室9側開口部周辺に堆積したデ
ブリが冷却され固化し、この配管31の開口部を塞ぎ、サ
ンプタンク30の貯水による冷却が停止される可能性があ
る。
【0071】このため、固化したデブリの上にさらに蓄
積したデブリは、ドライウェルスプレイ14のスプレイ水
がドライウェル6の底部に蓄水し連通孔10a,10b…の
位置に到達するまでの間冷却されないから、この間原子
炉格納容器1c内の温度および圧力は再び上昇する。
【0072】しかし、本実施の形態によれば、配管31の
設置位置を堆積物の予想高さhよりも上方にすることに
より、ペデスタル室9内に堆積するデブリによって配管
31のペデスタル室9側出口が塞がれることがない。した
がって、サンプ30内の貯水をペデスタル室9に安定して
送り込むことによって、長期にわたり原子炉格納容器1
cの過度の圧力および温度の上昇を防止することができ
る。
【0073】なお、本実施の形態において配管31に設け
られ隔離弁32の代わりに、例えばあらかじめ定められた
温度よりも高温になると破損する材質からなる隔離板を
設置することが望ましい。この場合は、ペデスタル室9
内の温度が高温となるのに伴って隔離板が破損して自動
的にサンプ30からペデスタル室9内に水が送られること
になる。
【0074】また、配管31の代りに配管31と併設して、
サンプ30に設けられるドライウェル6内から流入する水
を溜める図示しない貯水槽とペデスタル室9と連絡する
配管を、貯水槽の通常時の喫水線より高い位置に設ける
こともできる。
【0075】これにより、ドライウェル6底部の床面に
散水され、サンプ30の貯水槽に流入する水がある一定量
を超えると自動的にペデスタル室9内に流入することと
なるから、第1ないし第8の実施の形態と比較してより
速やかにペデスタル室9内の冷却を開始することができ
る。
【0076】以上説明した第1から第9の実施の形態
は、ともに同形の原子炉格納容器の構造に改良を加えた
ものであるから、各実施の形態を組み合わせた構成をと
ることにより、原子炉格納容器の健全性をさらに高める
ことができる。
【0077】つぎに図12により本発明に係る原子炉格納
容器の冷却方法の実施の形態を説明する。図12は図1に
示した原子炉格納容器1aを原子炉建屋16内に設置し、
隔離板21を連通孔20から引き上げて取り外し、原子炉ウ
ェル18と燃料プール19との間を連通した状態を示してい
る。
【0078】すなわち、原子炉建屋16内には、原子炉格
納容器1aと、原子炉格納容器1a上部の原子炉ウェル
18と、この原子炉ウェル18内の水張り装置17と、原子炉
ウェル18に隣接する燃料プール19と、原子炉ウェル18と
燃料プール19とを連通する連通孔20およびこの連通孔20
の開閉を行う隔離板21とが設置されている。この原子炉
建屋16の原子炉格納容器1aとしては、第1ないし第9
の実施の形態に係る原子炉格納容器か、または従来の原
子炉格納容器のうちのいずれかを適用することができ
る。
【0079】燃料交換時に、図12に示すように水張り装
置17を作動させ、また隔離板21を取り外すことで原子炉
ウェル18内に水を送り込む一連の動作は、従来の技術と
同様である。
【0080】また、本実施の形態においては、この一連
の操作を苛酷事象時にも行うことができる。すなわち、
苛酷事象発生時には、水張り装置17を作動させて原子炉
ウェル18を満水状態とする。また、隔離板21を取り外し
て、原子炉ウェル18と燃料プール19とを連通させ燃料プ
ール19内のプール水の一部を原子炉ウェル18内に流入す
るか、あるいはこの両者を並行して行う。これにより、
原子炉圧力容器4の上部を冷却することで、炉心内燃料
の崩壊熱により温度が上昇する原子炉圧力容器4の上部
の除熱を行うことができる。
【0081】よってこの構成により、万一、苛酷事象時
に原子炉格納容器1a内の温度および圧力の急激な上昇
を抑制することで、燃料および原子炉格納容器1aの健
全性を確保することができる。
【0082】つぎに図13および図14により本発明に係る
原子炉格納容器の第10の実施の形態を説明する。図13は
本実施の形態に係る原子炉格納容器1dの概略断面図
で、図14は図13に示した原子炉格納容器1dにおける苛
酷事象時の作用を説明するための概略断面図である。こ
の原子炉格納容器1dは、改良型沸騰水型原子炉(AB
WR)に適用する例を示している。
【0083】本実施の形態に係る原子炉格納容器1d
は、原子炉圧力容器4と、この原子炉を載置固定するペ
デスタル3と、このペデスタル3上に設けられて原子炉
圧力容器を包囲する生体遮蔽体5と、原子炉圧力容器4
を包囲する如く設けられた上部ドライウェル34と、ペデ
スタル3内に設けられた下部ドライウェル35と、上部ド
ライウェル34とベント管36を介して接続し内部にプール
水13を貯留する圧力抑制室を構成する円環状ウェットウ
ェル37とを備えている。ベント管36には下部ドライウェ
ル35に開口するリターンラインと呼ばれる複数本のリタ
ーン配管38が設けられている。
【0084】すなわち、本実施の形態では原子炉格納容
器1d内の下部マットから円筒状ペデスタル3が立設さ
れ、このペデスタル3上に原子炉圧力容器4が載置固定
されている。原子炉圧力容器4の外側は生体遮蔽体5で
包囲され、生体遮蔽体5はペデスタル3上に設けられて
いるのは第1の実施の形態と同様である。
【0085】原子炉格納容器1dには、下部ドライウェ
ル36を横断し、縦断面で示すと左右に存在する両側のウ
ェットウェル37を連通する連通配管39を複数設けてい
る。なお、図13では連通配管39を一本のみ示している
が、実際には複数本設けている。図中記号hは、原子炉
事象時に下部ドライウェル35に落下し堆積するデブリや
ゴミ等の堆積物の予想される高さを示している。
【0086】連通配管39の設定位置は、下部ドライウェ
ル35では何らかの事象時の堆積物予想高さhより高い位
置であり、かつ連通配管39の開口部はウェットウェル37
内のプール水13の通常の水位より低い位置であるとす
る。なお、ベント管36の下部にはウェットウェル37に連
通する複数本の水平ベント40が設けられている。
【0087】図14に示すように、何らかの事象時に原子
炉圧力容器4内の溶融デブリ41が下部ドライウェル35に
落下した場合、この高温の溶融デブリ41の落下に伴う衝
撃により、あるいは高温の溶融デブリ41が配管39に付着
してこの付着部分が高温となることにより、配管41は破
断42する。
【0088】この破断42に伴い、図14中実線矢印で示す
ように、ウェットウェル37内のプール水13は、連通配管
39が破断42した破断口から下部ドライウェル35内に流出
する。このとき、下部ドライウェル35にはデブリ41等が
落下し堆積するが、この堆積物43は破断42の破断口から
流入するプール水13により冷却される。
【0089】この冷却に伴って下部ドライウェル35には
大量の蒸気が発生するから、下部ドライウェル35内は水
および蒸気の増加分だけ自由空間体積が減少する。この
下部ドライウェル35内の余剰蒸気およびガスは、図中破
線矢印で示すように、リターン配管38からベント管36内
を流れ、水平ベント40を通してウェットウェル37のプー
ル水13中に排出される。
【0090】この排出された蒸気のうち一部は、ウェッ
トウェル37の気相部から原子炉格納容器1d外を通り主
排気筒(図示せず)へと接続される配管(図示せず)を
通して格納容器外へ放出される(ウェットウェルベント
という)。
【0091】この場合、プール水13の水位は徐々に低下
するが、下部ドライウェル35内の圧力・温度の上昇や蒸
気発生が抑制されることにより、下部ドライウェル35内
に水が溜まるようになる。この下部ドライウェル35内の
圧力と蓄水水位のバランスと、ウェットウェル37の気相
部の圧力とプール水13の水位のバランスが釣り合った時
点で、プール水13の流出は止まる。
【0092】従って、本実施の形態によれば、連通配管
39の破断42に伴ってウェットウェル37のプール水13を下
部ドライウェル35に流入することによって、原子炉格納
容器1dの過度の温度上昇を防止することができる。
【0093】つぎに図15および図16により本発明に係る
原子炉格納容器の第11の実施の形態を説明する。図15は
本実施の形態の原子炉格納容器1dの概略断面図で、図
16は図15に示した原子炉格納容器1dにおける何らかの
苛酷事象が生じた場合の作用を説明するための概略断面
図である。
【0094】本実施の形態は、第10の実施の形態に係る
原子炉格納容器1dにおける連通配管39の代りに、ペデ
スタル3及びベント管36を横断して縦断面で示す左右両
側に位置するウェットウェル13間に連通する長尺連通配
管44を設けたことにある。
【0095】すなわち、本実施の形態に係る原子炉格納
容器1dにおいては、下部ドライウェル35から両側のペ
デスタル3およびベント管36を貫通して両側のウェット
ウェル37を連通する長尺配管44が複数設けられている。
この長尺連通配管44の開口部45はそれぞれウェットウェ
ル37の底部近傍に位置している。長尺連通配管44の下部
ドライウェル35における設定位置は第10の実施の形態と
同様である。
【0096】つぎに本実施の形態の作用を説明する。す
なわち、何らかの苛酷事象時に原子炉圧力容器4から下
部ドライウェル35に落下する溶融デブリによって長尺連
通配管44が破断した場合のプール水13が下部ドライウェ
ル35内に流入する一連の作用は、第10の実施の形態と同
様である。
【0097】本実施の形態では、下部ドライウェル35内
の圧力がウェットウェル37内から上昇して下部ドライウ
ェル35内のガスが長尺連通配管44の破断口46からウェッ
トウェル37へと排出された場合でも、長尺連通配管44の
開口部45をウェットウェル37の底部近傍に配置している
ため、開口部45は常にプール水13中に存在する。
【0098】よって、下部ドライウェル35内から放出さ
れるガス中の放射性物質のうち水溶性のものおよび粒子
性のものは、プール水13内で溶解し、または保持される
から、ウェットウェル37の気相部にはほとんど排出され
ない。
【0099】本実施の形態によれば、苛酷事象時におけ
るウェットウェルベントの実施やプール水13の水位低下
によって、プール水13によるスクラビング効果が阻害さ
れることはない。よって、原子炉建屋外に放出される放
射性物質の量を安定的に低減することができる。
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、原子炉建屋および原子
炉格納容器の大規模な設計変更をすることなく、苛酷事
象時における原子炉格納容器を速やかに冷却することが
できる。これにより、苛酷事象時にも原子炉格納容器の
健全性を確保し、放射性物質の環境への放出を回避する
ことができるので、原子炉発電設備の安全性を高く維持
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉格納容器の第1の実施の形
態を概略的に示す縦断面図。
【図2】図1において、苛酷事象時の作用を説明するた
めの縦断面図。
【図3】(a)は本発明に係る原子炉格納容器の第2の
実施の形態の要部を拡大して示す縦断面図、(b)は
(a)におけるA−A矢視方向平面図、(c)は(a)
のB−B矢視方向を切断した部分断面図、(c)は
(a)のB−B矢視方向を切断した部分断面図。
【図4】本発明に係る原子炉格納容器の第3の実施の形
態の要部を拡大して示す縦断面図。
【図5】本発明に係る原子炉格納容器の第4の実施の形
態の要部を拡大して示す縦断面図。
【図6】本発明に係る原子炉格納容器の第5の実施の形
態の要部を拡大して示す縦断面図。
【図7】本発明に係る原子炉格納容器の第6の実施の形
態の要部を拡大して示す縦断面図。
【図8】(a)は本発明に係る原子炉格納容器の第7の
実施の形態の要部を拡大して示す縦断面図、(b)は
(a)において連通孔に設けた干渉物の例を示す斜視
図、(c)は同じく干渉物の他の例を示す斜視図。
【図9】本発明に係る原子炉格納容器の第8の実施の形
態の要部を拡大して示す縦断面図。
【図10】本発明に係る原子炉格納容器の第9の実施の
形態の要部を拡大して示す縦断面図。
【図11】図10に示した原子炉格納容器における苛酷事
象時の作用を説明するための縦断面図。
【図12】本発明に係る原子炉格納容器の冷却方法の実
施の形態を説明するための原子炉建屋内を示す概略断面
図。
【図13】本発明に係る原子炉格納容器の第10の実施の
形態を示す概略断面図。
【図14】図13に示した原子炉格納容器における苛酷事
象時の作用を説明するための概略断面図。
【図15】本発明に係る原子炉格納容器の第11の実施の
形態を示す概略断面図。
【図16】図15に示した原子炉格納容器における苛酷事
象時の作用を説明するための概略断面図。
【図17】従来のMARK−I改良型原子炉格納容器の
概略縦断面図。
【図18】図17における原子炉格納容器を設置した概略
縦断面図。
【符号の説明】
1…原子炉格納容器、2…原子炉格納容器床基礎、3…
ペデスタル、4…原子炉圧力容器、5…生体遮蔽体、6
…ドライウェル、7…ベント管、8…サプレッションチ
ェンバ、9…ペデスタル室、10…連通孔、11…ヘッダ、
12…ダウンカマ、13…プール水、14…ドライウェルスプ
レイ、15…上鏡、16…原子炉建屋、17…水張り装置、18
…原子炉ウェル、19…燃料プール、20…連通孔、21…隔
離板、22…原子炉建屋マット、23…排水溝、24…溜り
水、25…蓄水、26…配管、27…傾斜面、28…干渉物(金
網)、29…ごみ、30…サンプ、31…連通配管、32…隔離
弁、33…堆積物、34…上部dドライウェル、35…下部ド
ライウェル、36…ベント管、37…ウェットウェル、38…
リターン配管、39…連通配管、40…水平ベント、41…デ
ブリ、42…破断、43…堆積物、44…長尺連通配管、45開
口部、46…破断口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牟田 仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 山下 正弘 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 橋本 和典 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 榊 勲 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 戸崎 由佳 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 宇佐見 修吾 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 中丸 哲也 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉心を内包する原子炉圧力容器と、この
    原子炉圧力容器を載置固定する床面から立設したペデス
    タルと、このペデスタルおよび前記原子炉圧力容器を包
    囲しかつ内部にドライウェルとを格納する原子炉格納容
    器において、前記ペデスタルに、このペデスタル内と前
    記ドライウェルとを連通する連通孔を設けてなり、前記
    連通孔の開口部の高さは前記ドライウェル側で前記ドラ
    イウェル底部の前記床面と実質的に同一の高さに設定さ
    れることを特徴とする原子炉格納容器。
  2. 【請求項2】 炉心を内包する原子炉圧力容器と、この
    原子炉圧力容器を載置固定する床面から立設したペデス
    タルを、このペデスタルおよび前記原子炉圧力容器を包
    囲し内部にドライウェルとを格納する原子炉格納容器に
    おいて、前記ペデスタルに、このペデスタル内と前記ド
    ライウェルとを連通する連通孔を設けるとともに、前記
    ドライウェル底部の前記床面に前記連通孔に繋がる排水
    溝を設けてなり、前記連通孔の開口部は前記ドライウェ
    ル側で前記排水溝の底部の高さと実質的に同じ高さに設
    定されてなることを特徴とする原子炉格納容器。
  3. 【請求項3】 前記ペデスタル側の前記連通孔の開口部
    に、前記連通孔から前記ペデスタル内に流入する水の流
    路を制限する手段を設けてなることを特徴とする請求項
    1ないし請求項2記載の原子炉格納容器。
  4. 【請求項4】 前記ドライウェル底部の前記床面または
    前記連通孔のうち少なくとも一つに前記ペデスタル側に
    向けて下り勾配を設けてなることを特徴とする請求項1
    ないし請求項2記載の原子炉格納容器。
  5. 【請求項5】 前記連通孔は複数個設けられていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項2記載の原子炉格納
    容器。
  6. 【請求項6】 前記ドライウェル底部の床面下部に貯水
    槽を備えたサンプを設け、このサンプと前記ペデスタル
    内を連通する連通配管を設けてなることを特徴とする請
    求項1ないし請求項2記載の原子炉格納容器。
  7. 【請求項7】 原子炉格納容器の上方に原子炉ウェルが
    設けられ、この原子炉ウェル内に水張り装置を備えた原
    子炉建屋内の原子炉格納容器の冷却方法において、前記
    水張り装置を作動させ前記原子炉ウェルに注水して前記
    原子炉ウェルを満水状態にすることを特徴とする原子炉
    格納容器の冷却方法。
  8. 【請求項8】 原子炉格納容器の上方に設けられた原子
    炉ウェルと、この原子炉ウェルに隣接して前記原子炉格
    納容器の上方に設けられた燃料プールと、この燃料プー
    ルと前記原子炉ウェルとを連通して設けられた連通孔
    と、この連通孔を開閉するための隔離手段とを具備した
    原子炉建屋内の原子炉格納容器の冷却方法において、前
    記原子炉格納容器内に格納された原子炉の通常運転時は
    前記連通孔を前記隔離手段により閉状態とし、前記原子
    炉の事象発生時に前記隔離手段を作動させ前記連通孔を
    開状態として前記燃料プールから前記原子炉ウェルに注
    水することを特徴とする原子炉格納容器の冷却方法。
  9. 【請求項9】 炉心を内包する原子炉圧力容器と、この
    原子炉圧力容器を載置固定する床面から立設したペデス
    タルと、このペデスタル内に設けられる下部ドライウェ
    ルと、前記原子炉圧力容器を包囲する上部ドライウェル
    と、この上部ドライウェルの下方に位置しかつ前記下部
    ドライウェルを包囲しプール水を有して圧力抑制室を構
    成するウェットウェルを具備する原子炉格納容器におい
    て、前記ペデスタル内を横断して縦断面から見て両側に
    位置する前記ウェットウェル内のプール水中に両端開口
    部が没入する連通配管を設けてなることを特徴とする原
    子炉格納容器。
  10. 【請求項10】 前記連通配管の両端開口部の高さは前
    記ウェットウェル内のプール水の通常の水位より低い位
    置に設定されることを特徴とする請求項9記載の原子炉
    格納容器。
  11. 【請求項11】 前記連通配管の開口部は前記ウェット
    ウェル底部の床面近傍に設定されてなることを特徴とす
    る請求項9ないし請求項10記載の原子炉格納容器。
  12. 【請求項12】 炉心を内包する原子炉圧力容器と、こ
    の原子炉圧力容器を載置固定する床面から立設したペデ
    スタルと、このペデスタル内に設けられる下部ドライウ
    ェルと、前記原子炉圧力容器を包囲する上部ドライウェ
    ルと、この上部ドライウェルの下方に位置し前記下部ド
    ライウェルを包囲しかつプール水を有して圧力抑制室を
    構成するウェットウェルと、前記ペデスタル内を横断し
    て縦断面から見て両側に位置する前記ウェットウェル内
    のプール水中に両端開口部が没入する連通配管とを具備
    した原子炉格納容器の冷却方法において、前記原子炉圧
    力容器から前記下部ドライウェルに落下する溶融デブリ
    によって前記連通配管の一部が破断した際に生じる破断
    口から前記ウェットウェルのプール水を前記ドライウェ
    ルに注水することを特徴とする原子炉格納容器の冷却方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108010591A (zh) * 2017-12-18 2018-05-08 中广核研究院有限公司 一种多功能压力容器堆坑结构以及反应堆安全壳结构

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