JPH1082785A - 血液中ウイルスの検出方法 - Google Patents
血液中ウイルスの検出方法Info
- Publication number
- JPH1082785A JPH1082785A JP23603996A JP23603996A JPH1082785A JP H1082785 A JPH1082785 A JP H1082785A JP 23603996 A JP23603996 A JP 23603996A JP 23603996 A JP23603996 A JP 23603996A JP H1082785 A JPH1082785 A JP H1082785A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- virus
- fluorescent substance
- detecting
- blood
- antibody
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 医療製品の血液中ウイルス検出方法を提供す
る。 【解決手段】 抗体を蛍光物質で標識し、抗原であるウ
イルスと蛍光で標識された抗体とを抗原抗体反応させて
検出液とし、該被検出液を連続的にフローセルV 2 に通
過させつつ、該検出液中に単一波長を持つ励起光を照射
すると共に、該照射により蛍光物質を発光させ、該蛍光
物質発光を受光素子10で検出することにより該蛍光の
発光の数とその強度とをパルスカウンタ11により計測
し、これらの計測結果より、被検出液に含まれるウイル
スを識別する。
る。 【解決手段】 抗体を蛍光物質で標識し、抗原であるウ
イルスと蛍光で標識された抗体とを抗原抗体反応させて
検出液とし、該被検出液を連続的にフローセルV 2 に通
過させつつ、該検出液中に単一波長を持つ励起光を照射
すると共に、該照射により蛍光物質を発光させ、該蛍光
物質発光を受光素子10で検出することにより該蛍光の
発光の数とその強度とをパルスカウンタ11により計測
し、これらの計測結果より、被検出液に含まれるウイル
スを識別する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療製品の血液中
ウイルス検出方法に関し、また、食品プラント,上下水
処理プラント,医薬品製造プラントにおける原料(原
水)や製品(処理水)および製造(処理)プロセス等に
おける微生物(例えばカビ,ウイルス等を含む)を測定
するものに適用して好適なものである。
ウイルス検出方法に関し、また、食品プラント,上下水
処理プラント,医薬品製造プラントにおける原料(原
水)や製品(処理水)および製造(処理)プロセス等に
おける微生物(例えばカビ,ウイルス等を含む)を測定
するものに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、血液中ウイルスを検出する方
法としては、例えば受け身赤血球凝集反応(PHA),
逆受け身赤血球凝集反応(RPHA),ラジオイムノア
ッセイ(RIA),酵素結合免疫測定法(ELISA)
及びポリマーチェインリアクション法(PCR)等が用
いられている。
法としては、例えば受け身赤血球凝集反応(PHA),
逆受け身赤血球凝集反応(RPHA),ラジオイムノア
ッセイ(RIA),酵素結合免疫測定法(ELISA)
及びポリマーチェインリアクション法(PCR)等が用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法において、
PHA法,RPHA法については、抗原(又は抗体)を
感作させた赤血球と血清サンプルを混合させ、試験管の
底に生じた凝集像を観察し、ウイルス感染の有無を判断
する方法である。しかしながら、上述した方法は、上記
凝集像を目視によって判定する方法であるので、定量性
に乏しく然も検出感度が低い、という問題がある。
PHA法,RPHA法については、抗原(又は抗体)を
感作させた赤血球と血清サンプルを混合させ、試験管の
底に生じた凝集像を観察し、ウイルス感染の有無を判断
する方法である。しかしながら、上述した方法は、上記
凝集像を目視によって判定する方法であるので、定量性
に乏しく然も検出感度が低い、という問題がある。
【0004】一方、RIA法は、放射線を利用して抗原
又は抗体を検出するため、操作が煩雑で通常の設備では
利用が困難である。
又は抗体を検出するため、操作が煩雑で通常の設備では
利用が困難である。
【0005】ELISA法及びPCR法においては、酵
素反応を利用して抗原又は抗体を検出するため、上述し
たPHA法等と同様に、操作が煩雑である上、酵素反応
関連作業で時間を要し、連続測定(自動化)が困難であ
る。
素反応を利用して抗原又は抗体を検出するため、上述し
たPHA法等と同様に、操作が煩雑である上、酵素反応
関連作業で時間を要し、連続測定(自動化)が困難であ
る。
【0006】以上述べたいずれのウイルスの検出方法に
おいても、その検出には、少なくとも一検体で3時間以
上を要し、時間の短縮化が望まれている。
おいても、その検出には、少なくとも一検体で3時間以
上を要し、時間の短縮化が望まれている。
【0007】また、従来の方法は検出の有無の判定は可
能であるが、感染による発病の有無(例えば肝炎ウイル
ス陽性又は陰性)についての情報を得ることができな
い、という問題がある。
能であるが、感染による発病の有無(例えば肝炎ウイル
ス陽性又は陰性)についての情報を得ることができな
い、という問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の血液中ウイルスの検出方法は、抗体を蛍光物
質で標識し、抗原であるウイルスと蛍光で標識された抗
体とを抗原抗体反応させて検出液とし、該被検出液を連
続的にフローセルに通過させつつ、該検出液中に単一波
長を持つ励起光を照射すると共に、該照射により蛍光物
質を発光させ、該蛍光物質発光を受光素子で検出するこ
とにより該蛍光の発光の数とその強度とを計測し、これ
らの計測結果より、被検出液に含まれるウイルスを識別
することを特徴とする。
明の第1の血液中ウイルスの検出方法は、抗体を蛍光物
質で標識し、抗原であるウイルスと蛍光で標識された抗
体とを抗原抗体反応させて検出液とし、該被検出液を連
続的にフローセルに通過させつつ、該検出液中に単一波
長を持つ励起光を照射すると共に、該照射により蛍光物
質を発光させ、該蛍光物質発光を受光素子で検出するこ
とにより該蛍光の発光の数とその強度とを計測し、これ
らの計測結果より、被検出液に含まれるウイルスを識別
することを特徴とする。
【0009】本発明の第2の血液中ウイルスの検出方法
は、上記第1の血液中ウイルスの検出方法において、上
記蛍光物質が、フルオレセインイソチオシアネート(F
ITC),テトラメチルローダミンイソチオシアネート
(RITC)であることを特徴とする。
は、上記第1の血液中ウイルスの検出方法において、上
記蛍光物質が、フルオレセインイソチオシアネート(F
ITC),テトラメチルローダミンイソチオシアネート
(RITC)であることを特徴とする。
【0010】本発明の第3の血液中ウイルスの検出方法
は、上記第2の血液中ウイルスの検出方法において、励
起光と直交する方向のセル厚みが20〜200μmのフ
ローセルを用いて測定することを特徴とする。
は、上記第2の血液中ウイルスの検出方法において、励
起光と直交する方向のセル厚みが20〜200μmのフ
ローセルを用いて測定することを特徴とする。
【0011】本発明の第4の血液中ウイルスの検出方法
は、上記第1の血液中ウイルスの検出方法において、所
定時間内の蛍光発光の数と、それらの強度分布との関係
のなす二次元平面を設け、この平面内で区分される所定
の部分領域に被検体の判定結果が入るか否かにより目的
とするウイルスの存在の有無或いはウイルス感染の可能
性の大きさを判定することを特徴とする。
は、上記第1の血液中ウイルスの検出方法において、所
定時間内の蛍光発光の数と、それらの強度分布との関係
のなす二次元平面を設け、この平面内で区分される所定
の部分領域に被検体の判定結果が入るか否かにより目的
とするウイルスの存在の有無或いはウイルス感染の可能
性の大きさを判定することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0013】本実施の形態にかかるウイルス検出方法
は、図1に示すように、抗体を蛍光物質で標識し、抗原
であるウイルスと蛍光で標識された抗体とを抗原抗体反
応させて検出液とし、該被検出液を連続的にフローセル
V2 に通過させつつ、該検出液中に単一波長を持つ励起
光源1からの励起光を照射すると共に、該照射により蛍
光物質を発光させ、該蛍光物質発光を受光素子10で検
出することにより該蛍光の発光の数とその強度とをパル
スカウンタ11により計測し、これらの計測結果より、
被検出液に含まれるウイルスを識別するものである。こ
こで、本実施の形態では、ウイルスとして血液中のウイ
ルスのB型肝炎ウイルスを取り上げ、抗体としてモノク
ロナール抗体を用いたが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
は、図1に示すように、抗体を蛍光物質で標識し、抗原
であるウイルスと蛍光で標識された抗体とを抗原抗体反
応させて検出液とし、該被検出液を連続的にフローセル
V2 に通過させつつ、該検出液中に単一波長を持つ励起
光源1からの励起光を照射すると共に、該照射により蛍
光物質を発光させ、該蛍光物質発光を受光素子10で検
出することにより該蛍光の発光の数とその強度とをパル
スカウンタ11により計測し、これらの計測結果より、
被検出液に含まれるウイルスを識別するものである。こ
こで、本実施の形態では、ウイルスとして血液中のウイ
ルスのB型肝炎ウイルスを取り上げ、抗体としてモノク
ロナール抗体を用いたが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0014】次に、本実施の形態にかかるウイルス数の
計数測定装置の概略を図1を用いて説明する。図1中、
符号1は励起光源(以下「光源」という。)、2,4は
ミラー、3はピンホールスリット、5,6,8は集光レ
ンズ、7はバンドパスフィルタ、9は視野絞り、10は
受光素子、11はパルスカウンタ、V2 はフローセル
(以下「セル」という。)及び12はポンプを各々図示
する。
計数測定装置の概略を図1を用いて説明する。図1中、
符号1は励起光源(以下「光源」という。)、2,4は
ミラー、3はピンホールスリット、5,6,8は集光レ
ンズ、7はバンドパスフィルタ、9は視野絞り、10は
受光素子、11はパルスカウンタ、V2 はフローセル
(以下「セル」という。)及び12はポンプを各々図示
する。
【0015】図1に示すように、計数測定装置は、蛍光
物質が付いた抗体と抗原であるウイルスとを抗原抗体反
応させ、該抗原抗体反応後のウイルスを含有する試料液
を、連続的に通過測定するためのセルV2 と、該セルV
2 内のウイルス含有液の蛍光物質を励起するに必要な波
長を有する光源1と、該抗原抗体反応後のウイルスに付
いた蛍光物質の発する蛍光を受光するための受光素子1
0と、該受光素子の出力をカウントするパルスカウンタ
11とを設けてなるものである。
物質が付いた抗体と抗原であるウイルスとを抗原抗体反
応させ、該抗原抗体反応後のウイルスを含有する試料液
を、連続的に通過測定するためのセルV2 と、該セルV
2 内のウイルス含有液の蛍光物質を励起するに必要な波
長を有する光源1と、該抗原抗体反応後のウイルスに付
いた蛍光物質の発する蛍光を受光するための受光素子1
0と、該受光素子の出力をカウントするパルスカウンタ
11とを設けてなるものである。
【0016】図1において、ラインP1 より抗原抗体反
応によって蛍光物質を付けたウイルスを含む被測定液が
ポンプ12によってラインP2 を通ってセルV2 に流入
する。ここで蛍光物質を励起させるために光源1から励
起光を照射する。また、本実施の形態においては、蛍光
物質としては、FITCを用いた。また、蛍光物質を励
起する光源1としては、上記FITCの励起スペクトル
の最大値(495nm)に近い波長である488nmのアル
ゴンレーザを用いた。
応によって蛍光物質を付けたウイルスを含む被測定液が
ポンプ12によってラインP2 を通ってセルV2 に流入
する。ここで蛍光物質を励起させるために光源1から励
起光を照射する。また、本実施の形態においては、蛍光
物質としては、FITCを用いた。また、蛍光物質を励
起する光源1としては、上記FITCの励起スペクトル
の最大値(495nm)に近い波長である488nmのアル
ゴンレーザを用いた。
【0017】上記励起光としての光源1からのレーザ光
は、ミラー2,迷光除去用のピンホールスリット3,ミ
ラー4及び集光レンズ5を介してセルV2 に導かれ、該
セルV2 内を通過する蛍光物質を付けたウイルスを含む
被測定液に照射されるが、この時にウイルスと結合して
いるFITCが蛍光を発する。
は、ミラー2,迷光除去用のピンホールスリット3,ミ
ラー4及び集光レンズ5を介してセルV2 に導かれ、該
セルV2 内を通過する蛍光物質を付けたウイルスを含む
被測定液に照射されるが、この時にウイルスと結合して
いるFITCが蛍光を発する。
【0018】この蛍光を集光レンズ6,8で集光し、視
野絞り9を介して受光素子(本実施例では光電子増倍管
を用いた。)10で蛍光を増倍し、パルスカウンタ(本
実施例ではフォトカウンタを用いた。)11で蛍光をカ
ウンティングすることによりウイルス数を計数した。
野絞り9を介して受光素子(本実施例では光電子増倍管
を用いた。)10で蛍光を増倍し、パルスカウンタ(本
実施例ではフォトカウンタを用いた。)11で蛍光をカ
ウンティングすることによりウイルス数を計数した。
【0019】なお集光レンズ6,8の間には、蛍光スペ
クトルの最大値である525nm近辺の波長のみが通過す
るバンドパスフィルタ7を設置した。
クトルの最大値である525nm近辺の波長のみが通過す
るバンドパスフィルタ7を設置した。
【0020】この時重要なのは上記セルV2 のセルの形
状であり、測定部の被測定物の流れ方向と直交する断面
形状が横方向(図中W方向)に長く、縦方向(図中D方
向)に短い矩形状としている。
状であり、測定部の被測定物の流れ方向と直交する断面
形状が横方向(図中W方向)に長く、縦方向(図中D方
向)に短い矩形状としている。
【0021】また、ウイルスに結合した蛍光物質の発す
る蛍光を受光素子10に受光させるためにはなるべくセ
ル内の液の厚みを薄くする必要がある。本発明において
は、レーザ光と直交する方向のセルV2 の縦方向の厚み
(D)は、20μm〜200μmとするのが好ましい。
これは、セルの縦方向(D)の厚みは、薄いほど受光感
度が良いが、20μm未満のものはセルの作製限界とな
り好ましくないからである。一方、200μmを超えた
場合には、該セル内を通過する試料の液厚みも厚くなる
為にウイルスに受光側の焦点が合わせにくくなり、ウイ
ルスからの蛍光を受光素子に受光させる際に感度が低下
し、測定時にノイズの発生が多くなり、好ましくないか
らである。
る蛍光を受光素子10に受光させるためにはなるべくセ
ル内の液の厚みを薄くする必要がある。本発明において
は、レーザ光と直交する方向のセルV2 の縦方向の厚み
(D)は、20μm〜200μmとするのが好ましい。
これは、セルの縦方向(D)の厚みは、薄いほど受光感
度が良いが、20μm未満のものはセルの作製限界とな
り好ましくないからである。一方、200μmを超えた
場合には、該セル内を通過する試料の液厚みも厚くなる
為にウイルスに受光側の焦点が合わせにくくなり、ウイ
ルスからの蛍光を受光素子に受光させる際に感度が低下
し、測定時にノイズの発生が多くなり、好ましくないか
らである。
【0022】本実施の形態では、上記セルV2 内の流路
の寸法は、励起光照射側の側面部(縦方向:D)V2 −
1の長さを50μm、蛍光受光側の正面部(横方向:
W)V 2 −2の長さを1mmし、高さ(H)を4cmとし
た。
の寸法は、励起光照射側の側面部(縦方向:D)V2 −
1の長さを50μm、蛍光受光側の正面部(横方向:
W)V 2 −2の長さを1mmし、高さ(H)を4cmとし
た。
【0023】本実施の形態では、図1に示すように、上
記寸法のセルV2 を用い、光源1からの励起光をセルの
縦方向(D)の厚みが薄いセル側面部V2 −1から照射
し、一方、励起光を受けたことによるウイルスからの蛍
光を横方向(W)のセルの長さが長いセル正面部V2 −
2から受光している。
記寸法のセルV2 を用い、光源1からの励起光をセルの
縦方向(D)の厚みが薄いセル側面部V2 −1から照射
し、一方、励起光を受けたことによるウイルスからの蛍
光を横方向(W)のセルの長さが長いセル正面部V2 −
2から受光している。
【0024】つぎに本実施の形態に用いた抗原抗体反応
について述べる。
について述べる。
【0025】本実施の形態では、抗原としてB型肝炎ウ
イルスを選定し、このウイルスを含む血清を原液とし
た。一次抗体は、本ウイルス用にマウスを用いて作成し
たモノクロナール抗体(クローニングを行ったハイブリ
ドマーの培養上清)を用いた。二次抗体は、FITC付
きAnti−Human IgG及びIgMを等量混合
したものを用いた(以下「FITC付き二次抗体」とい
う。)。
イルスを選定し、このウイルスを含む血清を原液とし
た。一次抗体は、本ウイルス用にマウスを用いて作成し
たモノクロナール抗体(クローニングを行ったハイブリ
ドマーの培養上清)を用いた。二次抗体は、FITC付
きAnti−Human IgG及びIgMを等量混合
したものを用いた(以下「FITC付き二次抗体」とい
う。)。
【0026】原液50μlとPBS buffer 5
0μlとを混合し、ヒツジ赤血球養液10μlを添加し
た後、37℃で一時間振盪させる。
0μlとを混合し、ヒツジ赤血球養液10μlを添加し
た後、37℃で一時間振盪させる。
【0027】PBS buffer で3回洗浄後、F
ITC付き二次抗体50μlを添加し、37℃で30分
保持し、PBS buffer で3回洗浄後、図1に
示す計測装置による測定試験に供した。このときの試料
流量は、0.1ml/分である。
ITC付き二次抗体50μlを添加し、37℃で30分
保持し、PBS buffer で3回洗浄後、図1に
示す計測装置による測定試験に供した。このときの試料
流量は、0.1ml/分である。
【0028】下記「表1」に三種類の濃度の試料につい
て、PHA法及び本法で測定した結果を示す。なお、本
実施の形態による測定値は、0.1ml/分の流量とし、
試料1.0mlを送液した内の0.34ml中に検出された
輝点数である。
て、PHA法及び本法で測定した結果を示す。なお、本
実施の形態による測定値は、0.1ml/分の流量とし、
試料1.0mlを送液した内の0.34ml中に検出された
輝点数である。
【0029】<血液中B型肝炎ウイルスの検出結果>
【表1】
【0030】上記表1の結果より、従来のPHA法で
は、差が得られなかった25 希釈試料と29 希釈試料と
で明確な差が得られ、本発明により定量的な扱いが可能
になり、臨床上有効であることが判明した。
は、差が得られなかった25 希釈試料と29 希釈試料と
で明確な差が得られ、本発明により定量的な扱いが可能
になり、臨床上有効であることが判明した。
【0031】上記比較として用いたRHA法は、従来の
ウイルス検出法の一例であり、血清サンプルを段階希釈
し、ウイルスが存在していた場合に、生じる試験管底凝
集沈澱の有無により評価しているので、肉眼での判断と
なり、極めて曖昧であった。本発明によれば、高感度な
計数装置を用いて簡易にウイルスの定量的な検出が可能
となる。
ウイルス検出法の一例であり、血清サンプルを段階希釈
し、ウイルスが存在していた場合に、生じる試験管底凝
集沈澱の有無により評価しているので、肉眼での判断と
なり、極めて曖昧であった。本発明によれば、高感度な
計数装置を用いて簡易にウイルスの定量的な検出が可能
となる。
【0032】なお、本実施例の測定に要した時間は約2
時間であり、従来法(3時間以上)に比較し、30%短
縮できた。また、蛍光物質としてRITCを用いた場合
でも同様の結果が得られた。
時間であり、従来法(3時間以上)に比較し、30%短
縮できた。また、蛍光物質としてRITCを用いた場合
でも同様の結果が得られた。
【0033】また、各々同様の分析を100種以上の血
液サンプルについて実施した。この実施した蛍光ピーク
数とピーク高さ(強度)との関係について、図2に示
す。図2より明らかなように、、蛍光ピーク数とピーク
高さ(強度)との関係より、B型肝炎ウイルス感染陽性
患者と陰性患者とが容易に識別可能となった。
液サンプルについて実施した。この実施した蛍光ピーク
数とピーク高さ(強度)との関係について、図2に示
す。図2より明らかなように、、蛍光ピーク数とピーク
高さ(強度)との関係より、B型肝炎ウイルス感染陽性
患者と陰性患者とが容易に識別可能となった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を奏する。 (1)単一ウイルス粒子に蛍光を強いるものとすること
と高感度な計数装置を用い、蛍光による輝点として計測
することで、従来法に比べてウイルスの検出時間が30
%短縮でき、短時間に検出できる。 (2)また、従来のPHA,RPHA法等に比べ約1/
10の濃度及びELISA法と同程度の低濃度でウイル
スを検出することができる。 (3)また、発光強度と発光頻度との関係を表すことに
より、従来不明確であった肝炎ウイルスの陽性患者と陰
性患者とを容易に識別することができ、臨床上有益であ
る。
下の効果を奏する。 (1)単一ウイルス粒子に蛍光を強いるものとすること
と高感度な計数装置を用い、蛍光による輝点として計測
することで、従来法に比べてウイルスの検出時間が30
%短縮でき、短時間に検出できる。 (2)また、従来のPHA,RPHA法等に比べ約1/
10の濃度及びELISA法と同程度の低濃度でウイル
スを検出することができる。 (3)また、発光強度と発光頻度との関係を表すことに
より、従来不明確であった肝炎ウイルスの陽性患者と陰
性患者とを容易に識別することができ、臨床上有益であ
る。
【図1】本発明実施例に係る計数装置の概略図である。
【図2】蛍光ピーク数と蛍光ピーク高さ(強度)の関係
を示す図である。
を示す図である。
1 励起光源 2,4 ミラー 3 ピンホールスリット 5,6,8 集光レンズ 7 バンドパスフィルタ 9 視野絞り 10 受光素子 11 パルスカウンタ V2 フローセル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 理郎 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内
Claims (4)
- 【請求項1】 抗体を蛍光物質で標識し、抗原であるウ
イルスと蛍光で標識された抗体とを抗原抗体反応させて
検出液とし、該被検出液を連続的にフローセルに通過さ
せつつ、該検出液中に単一波長を持つ励起光を照射する
と共に、該照射により蛍光物質を発光させ、該蛍光物質
発光を受光素子で検出することにより該蛍光の発光の数
とその強度とを計測し、これらの計測結果より、被検出
液に含まれるウイルスを識別することを特徴とする血液
中ウイルスの検出方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の血液中ウイルスの検出方
法において、 上記蛍光物質が、フルオレセインイソチオシアネート
(FITC),テトラメチルローダミンイソチオシアネ
ート(RITC)であることを特徴とする血液中ウイル
スの検出方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の血液中ウイルスの
検出方法において、 励起光と直交する方向のセル厚みが20〜200μmの
フローセルを用いて測定することを特徴とする血液中ウ
イルスの検出方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の血液中ウイルスの検出方
法において、 所定時間内の蛍光発光の数と、それらの強度分布との関
係のなす二次元平面を設け、この平面内で区分される所
定の部分領域に被検体の判定結果が入るか否かにより目
的とするウイルスの存在の有無或いはウイルス感染の可
能性の大きさを判定する血液中ウイルスの検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23603996A JPH1082785A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 血液中ウイルスの検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23603996A JPH1082785A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 血液中ウイルスの検出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1082785A true JPH1082785A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=16994863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23603996A Withdrawn JPH1082785A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 血液中ウイルスの検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1082785A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010204120A (ja) * | 2003-09-17 | 2010-09-16 | Guava Technologies Inc | 標的被検体を分析するための組成物および方法 |
-
1996
- 1996-09-06 JP JP23603996A patent/JPH1082785A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010204120A (ja) * | 2003-09-17 | 2010-09-16 | Guava Technologies Inc | 標的被検体を分析するための組成物および方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Welsh et al. | A compendium of single extracellular vesicle flow cytometry | |
US4421860A (en) | Homogeneous fluoroimmunoassay involving autocorrelation processing of optically sensed signals | |
US5026159A (en) | Area-modulated luminescence (AML) | |
US3990851A (en) | Process and device for measuring antigen-antibody reactions | |
JP2008536093A (ja) | 透明媒質及び懸濁媒質内の粒子を特性評価する方法及びデバイス | |
US4407964A (en) | Homogeneous fluoroimmunoassay involving sensing radiation for forward and back directions | |
JP2912957B2 (ja) | 酵素活性測定方法及び装置 | |
JP2002503097A (ja) | ミルク中の体細胞測定のための方法およびシステム | |
CN101432626A (zh) | 用于肌钙蛋白分析的高灵敏系统和方法 | |
JPH04337446A (ja) | 微粒子計測方法、定量方法および微粒子計測装置 | |
JPS59195160A (ja) | 螢光多パラメ−タ粒子分析 | |
US5190857A (en) | Optical method for measuring an analyte using area-modulated luminescence | |
WO1997002482A1 (en) | Volumetric cell quantification method and system | |
WO2003038413A1 (en) | Apparatus for analyzing florescent image of biochip | |
JP2603668B2 (ja) | 細胞スクリーニング、装置および方法 | |
US20230243816A1 (en) | Fluorescence counting system for quantifying viruses or antibodies on an immobilized metal substrate by using an antigen-antibody reaction | |
JP2002330799A (ja) | 特定微生物計量方法および特定微生物計量装置 | |
JP2002340901A (ja) | 特定微生物計量装置 | |
UA85560C2 (uk) | Спосіб і пристрій для виявлення дуже малих кількостей частинок | |
JPH1082785A (ja) | 血液中ウイルスの検出方法 | |
JPH02170053A (ja) | 微生物の検出方法及び装置 | |
WO2022185592A1 (ja) | ウィルス性粒子測定方法及びウィルス性粒子測定装置 | |
JP2000019114A (ja) | 微弱蛍光検出方法および微弱蛍光検出装置 | |
JP2749928B2 (ja) | 検体測定方法及び検体測定装置 | |
CN103353531A (zh) | 用于肌钙蛋白分析的高灵敏系统和方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031202 |