JPH1082763A - 内燃機関用炭化水素センサの感度の決定方法および装置 - Google Patents
内燃機関用炭化水素センサの感度の決定方法および装置Info
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Abstract
関係にかつできるだけその他のエンジン運転データの測
定とは無関係に炭化水素センサの感度を確実に決定可能
なように形成する。 【解決手段】 炭化水素分子を検出する加熱可能なセン
サ電極12は、炭化水素濃度に対する尺度である電圧U
を発生する。センサ電極に存在する電圧を電界効果トラ
ンジスタFETを用いて短時間短絡し、短絡後電圧が再
び所定の電圧値に到達するまでの電圧の経過時間である
時定数τからセンサの感度を決定する。
Description
出する加熱可能なセンサ電極であって炭化水素濃度に対
する尺度として電圧を発生するセンサ電極を備えた内燃
機関用炭化水素センサの感度を決定する方法及び装置に
関するものである。
ッション関連構成部分(たとえば噴射装置、触媒等)の
機能が運転中オンボード手段(オンボード診断、OB
D)を用いてモニタされなければならない、と規定して
いる。内燃機関を備えた車両、ディーゼル車の場合、排
気ガス値を改善するためにたとえば酸化触媒だけでなく
NOx触媒、いわゆるノックス除去(Denox(ドイ
ツ語))触媒もまた使用される。ここでこのような触媒
の機能をモニタするために炭化水素センサ(HCセン
サ)が使用され、炭化水素センサは実質的に混合ポテン
シャル原理に基づきかつその構造に関して、それ自身既
知のλセンサに著しく類似している。炭化水素センサは
炭化水素を検出する電極被覆層においてのみ実質的にこ
のλセンサとは異なり、その他の構造は同じである。
中の炭化水素濃度が測定され、この測定結果からたとえ
ば酸化触媒またはノックス除去触媒の機能の能力を推定
可能である。
期運転中に感度が著しく低下することが問題である。こ
の結果、長期間運転したとき大きな誤差が発生し、した
がって触媒のモニタリングはオンボード診断の範囲内で
はもはや不可能となる。したがって、このような炭化水
素センサを長期間安定させるために、劣化を何らかの方
法で防止するか、または劣化により発生する感度低下を
いずれかの方法で補償しなければならない。
おいて、運転時間カウンタおよびあらかじめ決定されて
いる劣化特性曲線を介して、炭化水素センサにより測定
されかつ劣化により誤差のある測定値が補正される。し
かしながら、この場合、例えば制御装置および/または
センサを交換したとき、運転時間カウンタは常に再び正
しい状態に合わせなければならず、これがきわめて手数
をかけることになるという欠点がある。
ガス濃度との比較が行われる。しかしながら、この方法
は、内燃機関のエミッションが時間の経過中変化し、し
たがって基準を形成することができないので、走行運転
中は不可能である。
用炭化水素センサの感度のこの種の決定方法を、技術的
にできるだけ簡単に実現できる方法で、劣化とは無関係
にかつできるだけその他のエンジン運転データの測定と
は無関係に炭化水素センサの感度を確実に決定可能なよ
うに形成することが本発明の課題である。
る技術分野の欄に記載のような内燃機関用炭化水素セン
サの感度の決定方法において、本発明により、センサ電
極に存在する電圧を短時間短絡し、その場合電圧の時間
経過を測定し、この測定結果から炭化水素センサの感度
を決定することにより解決される。
特性が運転中に決定され、この測定結果から炭化水素セ
ンサの感度を決定可能であることはとくに有利である。
このようにして、炭化水素センサにおける劣化に基づく
感度の補償が技術的に簡単に実現できる方法で可能であ
る。
特性の不利な変化に基づきセンサの感度が低下すること
がわかっている。センサは劣化の増大と共に反応が遅く
なり、これにより感度が鈍ってくる。
この電圧の時間線図からのセンサの感度の決定は種々の
方法で行うことができる。
な実施形態は、短絡後電圧が再び所定の電圧値に到達す
るまでの経過時間を測定し、その結果からセンサの感度
を決定するように設計されている。このように測定され
た時定数から、たとえば特性曲線を介して補正係数が求
められ、それに続く測定において炭化水素センサから出
力された電圧がこの補正係数と乗算される。
定過程中常に一定であるわけではないので、このことに
よる測定上の問題を解決するために、とくに有利な実施
形態は、測定を反復し、センサ電極における電圧が所定
の電圧値に到達するまでのそれぞれの測定された経過時
間が平均化され、その平均値から炭化水素センサの感度
を決定するように設計されている。
する電圧の約2/3の値であることが好ましい。
とが有利である。
素濃度を測定過程中において考慮する方法の他のとくに
有利な実施形態は、それ自身既知のエンジン制御装置に
より求められた内燃機関の運転パラメータが1つまたは
複数の測定の開始時に記憶され、1つまたは複数の測定
の終了時に求められた内燃機関の運転パラメータと比較
され、終了時に求められた運転パラメータが開始時に求
められた運転パラメータから所定の公差値の範囲内で異
なるときのみ、測定時に得られた時定数がその後の処理
に考慮されるように設計されている。
は相互に組み合わせてもよいことは有利である。
検出する加熱可能なセンサ電極の発生電圧が炭化水素濃
度に対する尺度である前記センサ電極を備えた内燃機関
用炭化水素センサの感度の決定装置において、回路ユニ
ットが設けられ、前記回路ユニットは、操作可能なスイ
ッチ手段によりセンサ電極に存在する電圧を短絡可能で
ある前記スイッチ手段を操作可能であり、そして短絡の
前、短絡中および短絡後にこの電圧を測定しかつ評価す
る、内燃機関用炭化水素センサの感度の決定装置によっ
てもまた解決される。
それ自身既知のエンジン制御の一部であるように設計さ
れている。このようにして、追加の回路ユニットを設け
なくてもよい。
るのが好ましい。
かの実施形態に関する以下の説明ならびに図面から明ら
かである。
センサは、実質的に、周囲空気で満たされた基準空気導
管13内に設けられかつセラミック本体10に固定され
ている基準電極11と、内燃機関の排気ガス内に設けら
れているセンサ電極12と、基準電極11およびセンサ
電極12の加熱用加熱装置15とを含む。加熱装置15
は、セラミック内に絶縁されて設けられた、基板からな
る加熱抵抗を形成している。セラミックは酸化ジルコニ
ウム(ZRO2)から構成されている。このセラミック
は加熱状態において酸素イオンの導体である。セラミッ
クの酸素イオン透過性が達成されるまでセンサは加熱装
置15により加熱される。
周囲空気が存在し、周囲空気は約18%の酸素を含んで
いる。ここで基準電極11およびセンサ電極12に異な
る酸素濃度が存在する場合、濃度勾配が発生する。高い
濃度を有する側の酸素成分は電子を受け取り、これによ
り酸素イオンとなる。これはセラミック10内を通過す
る。酸素濃度の低い側において酸素イオンはその電子を
再び放出し、酸素分子としてセラミックを離れかつ測定
すべきHC分子を酸化する。
る。この場合発生する電界はイオンに力を与え、イオン
は拡散の抵抗を受ける。このように平均電圧が発生し、
この平均電圧を測定することができ、これは炭化水素濃
度に対する尺度である。
は劣化の増大と共に低下することがわかっている。この
ような炭化水素センサは米国において規定されているオ
ンボード診断(OBD)の範囲内で内燃機関を有する自
動車における触媒のモニタリングのために使用されるの
で、炭化水素センサは確実なモニタリングのために必要
な測定感度を有していなければならない。
し、これにより確実なモニタリングがもはや保証されな
いので、炭化水素センサの感度を連続的にモニタするこ
ともまた必要である。このモニタリングは図1に示す装
置を用いて行うことが有利である。
濃度に比例する電圧を出力し、センサ電極の交流内部抵
抗Riは加熱制御のための温度信号として働き、センサ
は所定の温度に調節するために制御される加熱装置15
を有しているが、このセンサ電極は制御装置たとえばマ
イクロコントローラ30と結合されている。この場合、
センサ電極に発生された電圧はアナログ/ディジタル変
換器を介してマイクロコントローラ30に供給され、マ
イクロコントローラ30は測定すべき炭化水素信号を計
算する。
ランジスタFETに制御ラインが通じ、この電界効果ト
ランジスタFETによりセンサ電極に存在する電圧が短
時間、原則として<0.5秒の間短絡可能である。この
短絡の前、短絡中、および短絡後、センサ電極に存在す
る電圧が連続的にマイクロコントローラ30に供給され
る。
および劣化したセンサの電圧経過を示す図2および3か
らよくわかる。
圧U)を時間tに関して示す図2からわかるように、セ
ンサ電圧UはFETにより形成された短絡によって急激
に低下する(時間t1)。短絡終了後、電圧がほぼ短絡
前の電圧値に対応する電圧値をとるまで、炭化水素セン
サしたがって電圧Uがほぼ指数形状に再び「回復」す
る。
定の電圧値UVに到達するまでの経過時間τが測定され
ることにより炭化水素センサの感度が決定される。この
電圧値UVは短絡前のセンサ電極における電圧値の約2
/3倍に対応する。この時間τは劣化の増大と共に低下
する炭化水素センサの動特性に対する尺度であり、した
がって炭化水素センサの感度に対する尺度である。
は、τは約0.5秒の値を有している。
た炭化水素センサの電圧経過が示されている。図3から
わかるように、炭化水素センサは「回復」し、したがっ
て短絡後センサ電圧はその他の測定条件は同じとして劣
化により図2に示す炭化水素センサよりも実質的に反応
が遅くなる。図3に示す炭化水素センサの反応が遅くな
った動特性に基づき、時定数τは1.8秒となり、した
がって炭化水素センサの感度が実質的に鈍いことを示し
ている。
群内に記憶しておいてもよく、この特性曲線群の出力
に、センサ電極にかかっている電圧すなわちHC信号の
ための乗算係数が存在している。したがって、炭化水素
センサの感度の補正を簡単に行うことができる。まず時
定数τが計算され、この時定数τは特性曲線群の入力値
である。特性曲線群から補正値が求められ、この補正値
を用いて最終的にHC値が補正される。
中炭化水素濃度を一定に保持するために、測定を複数回
反復しかつ時定数の平均値を形成することが可能であ
る。
機関の運転パラメータが測定され、記憶され、測定の終
了時に内燃機関の運転パラメータと比較されるように設
計されている。運転パラメータが所定の値で異なるかぎ
り、運転パラメータがさらにある所定の公差値の範囲内
で異なるようになるまで測定が反復される。このように
して、炭化水素濃度が測定中ほぼ一定となるようにする
ことができる。
は、精度をさら上昇するために組み合わせてもよい。
定が他の装置たとえば運転状態カウンタ等とは無関係に
技術的に比較的簡単な方法で行うことが可能であるとい
う大きな利点を有している。
の感度の決定装置である。
求められた新しい炭化水素センサの電圧時間線図であ
る。
求められた劣化した炭化水素センサの電圧時間線図であ
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 炭化水素分子を検出する加熱可能なセン
サ電極の発生電圧が炭化水素濃度に対する尺度である前
記センサ電極を備えた内燃機関用炭化水素センサの感度
の決定方法において、 前記センサ電極に存在する電圧(U)を短時間短絡し、
その場合電圧の時間経過を測定し、この測定結果から炭
化水素センサの感度を決定することを特徴とする内燃機
関用炭化水素センサの感度の決定方法。 - 【請求項2】 短絡後電圧が再び所定の電圧値に到達す
るまでの経過時間である時定数(τ)からセンサの感度
を決定することを特徴とする請求項1の方法。 - 【請求項3】 測定を反復し、時定数(τ)を平均化
し、この平均値から感度を決定することを特徴とする請
求項2記載の方法。 - 【請求項4】 所定の電圧値(UV)が短絡前に前記セ
ンサ電極に存在する電圧(U)の約2/3の値であるこ
とを特徴とする請求項2または3記載の方法。 - 【請求項5】 短絡時間が0.5秒より小さい値である
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記
載の方法。 - 【請求項6】 それ自身既知のエンジン制御装置により
求められた内燃機関の運転パラメータが1つまたは複数
の測定の開始時に記憶され、1つまたは複数の測定の終
了時に求められた内燃機関の運転パラメータと比較さ
れ、終了時に求められた運転パラメータが開始時に求め
られた運転パラメータから所定の公差値の範囲内で異な
るときのみ、測定時に得られた時定数(τ)がその後の
処理に考慮されることを特徴とする請求項1ないし5の
いずれか一項に記載の方法。 - 【請求項7】 炭化水素分子を検出する加熱可能なセン
サ電極の内部抵抗(Ri)が炭化水素濃度に対する尺度
である前記センサ電極を備えた内燃機関用炭化水素セン
サの感度の決定装置において、 回路ユニット(30)が設けられ、前記回路ユニット
(30)は、操作可能なスイッチ手段によりセンサ電極
(12)に存在する電圧を短絡可能である前記スイッチ
手段を操作可能であり、および短絡の前、短絡中および
短絡後にこの電圧を測定しかつ評価することを特徴とす
る内燃機関用炭化水素センサの感度の決定装置。 - 【請求項8】 回路ユニット(30)がそれ自身既知の
エンジン制御の一部であることを特徴とする請求項7記
載の装置。 - 【請求項9】 スイッチ手段が電界効果トランジスタ
(FET)であることを特徴とする請求項7または8記
載の装置。
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