JPH1082440A - ダンパ用コイル・スプリング - Google Patents

ダンパ用コイル・スプリング

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JPH1082440A
JPH1082440A JP19525797A JP19525797A JPH1082440A JP H1082440 A JPH1082440 A JP H1082440A JP 19525797 A JP19525797 A JP 19525797A JP 19525797 A JP19525797 A JP 19525797A JP H1082440 A JPH1082440 A JP H1082440A
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JP
Japan
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coil spring
damper
clutch
spring
cross
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JP19525797A
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English (en)
Inventor
Yukio Matsumoto
幸夫 松本
Masami Ashino
正美 芦野
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Murata Spring Co Ltd
Original Assignee
Murata Spring Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプリングの素線部分が飛び出すのを防ぐ。 【解決手段】 スプリングの軸線がスプリングに応力が
加わっていない状態において、アーク状の曲線を形成し
ており、スプリングを構成する素線の該アーク状の軸線
を含む面による横断面が非円形であって、この横断面の
スプリングの軸線方向の径が、この軸線方向と直角な方
向の径よりも小さく、該横断面が、略平行な面によって
規定されている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ・デイス
ク又はトルクコンバータ用ダンパのためのダンパ用コイ
ルスプリング及びに関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】クラッチは、例えば原動機
に連結されたクランク・シヤフトと変速機に連結された
クラッチ・シヤフトとの間において、動力の伝達を断続
する装置である。
【0003】クラッチは、原動機側のクランク・シヤフ
トに固定されたフライ・ホイールと、クラッチ・デイス
クと、クラッチ・デイスクにスプライン嵌め合いされた
クラッチ・シヤフトと、プレッシャー・プレートと、プ
レッシャー・プレートを押圧して、プレッシャー・プレ
ート及びフライ・ホイールをクラッチ・デイスクに圧接
せしめるクラッチ・クプリングとを具備し、クラッチペ
タルの操作によって、プレッシャー・プレートをクラッ
チ・クプリングの強制力に抗して移動することによっ
て、動力の伝達を制御する。
【0004】クラッチ・デイスクは、クラッチ・シヤフ
トに連結されたスプライン・ハブと、制限された角度範
囲に亙ってこのスプライン・ハブに対して回転可能に設
置された円板と、この円板の両側に取り付けらてたフエ
ーシングとを備えており、スプライン・ハブと円板との
間にはトーション・スプリング、即ちダンパ用コイルス
プリングが配置されている。
【0005】そして、フエーシングが、フライホイール
とプレッシャー・プレートとの間にはさまれ、これらに
係合することによって、原動機からの動力が、クラッチ
シャフト、フライ・ホイール及びプレッシャー・プレー
ト、フエーシング、円板、ダンパ用コイルスプリング、
スプライン・ハブを介して、クラッチシャフトに伝達さ
れる。
【0006】ダンパ用コイルスプリングは、クラッチが
接続する際の衝撃力を緩和する作用を有する。
【0007】他方、例えば、オートマチック自動車用の
トランスミッションとして、ダンパ付きトルクコンバー
タを組込んだものが使用されている。このトルクコンバ
ータは、原動機からの動力を回転速度に応じたトルクで
車輪側に伝達する。トルクコンバータ用ダンパは、原動
機の出力軸とトルクコンバータのタービンブレードとの
間に設置されており、原動機からの衝撃力を緩和し、更
に、燃費の向上させ、振動・騒音を解消する作用をす
る。トルクコンバータ用ダンパには、この目的のため
に、ダンパ用コイルスプリングが設けられている。
【0008】ダンパ用コイルスプリングの機構的な構成
は、上記のとおりのクラッチ・デイスクのためダンパ用
コイルスプリングを同様である。
【0009】近年、これらダンパ用コイルスプリングに
関して、アイドリング時、定常走行時、加速減速時等の
種々の条件の下で無理なく衝撃力を干渉できるようにす
るため等の理由により、ダンパ用コイルスプリングのス
トローク長(即ち応力が加わっていないときの長さと最
も圧縮乃至伸張されたときの長さの差)を長くし、且つ
強度を強くすることが望まれている。
【0010】ストローク長を長くするためには、例え
ば、複数のダンパ用コイルスプリングを直列に配置し
て、ダンパ用コイルスプリングの全長を長くすればよ
く、強度を強くするためには、ダンパ用コイルスプリン
グの素線の太さを太くしたり、複数のダンパ用コイルス
プリングを並列に配置すればよい。
【0011】しかしながら、このような解決策はダンパ
用コイルスプリングの重量を増大せしめたり、ダンパ用
コイルスプリングを支持する円板の大きさを増大させ
て、クラッチ・デイスク又はトルクコンバータ用ダンパ
の大きさ及び重量を増大させるという課題を生ぜしめ
る。
【0012】例えば、自動車技術分野においては、最
近、その全重量をできだけ軽くすることが厳しく求めら
れており、ダンパ用コイルスプリング、クラッチ・デイ
スク及びトルクコンバータ用ダンパの重量の増大は、重
大が技術的課題となる。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、上記し
た課題が、クラッチ・デイスクのためのダンパ用コイル
スプリングであって、スプリングの軸線がスプリングに
応力が加わっていない状態において、アーク状の曲線を
形成しており、スプリングを構成する素線の該アーク状
の軸線を含む面による横断面が非円形であって、この横
断面のスプリングの軸線方向の径が、この軸線方向と直
角な方向の径よりも小さく、該横断面が、略平行な面に
よって規定されていることを特徴とするダンパ用コイル
スプリングを提供することによって、解決される。
【0014】本発明に従う、ダンパ用コイルスプリング
は、スプリングの軸線がスプリングに応力が加わってい
ない状態において、アーク状の曲線を形成しており、ス
プリングを構成する素線の該アーク状の軸線を含む面に
よる横断面が非円形であって、この横断面のスプリング
の軸線方向の径が、この軸線方向と直角な方向の径より
も小さい。
【0015】まず、応力が加わっていない状態におい
て、ダンパ用コイルスプリングの軸線はアーク状に湾曲
しており、その形状のまま、クラッチ・デイスクの円板
に形成されたアーク状の開口内に収容される。従って、
開口に収容された状態においては、ダンパ用コイルスプ
リングには応力作用していない。即ち、初期応力は作用
していない。
【0016】更に、スプリングを構成する素線の該アー
ク状の軸線を含む面による横断面が非円形であって、こ
の横断面のスプリングの軸線方向の径が、この軸線方向
と直角な方向の径よりも小さい。このため、最も大きな
応力が作用する断面の内側部分が補強される。
【0017】このようにして、ダンパ用コイルスプリン
グの最大応力を減少させ、素線の耐久性を向上させるこ
とができる。逆に、同じ耐久性を有する素線をを形成す
る場合には、その重量を軽くすることができる。
【0018】更に、上記のとおり、本発明においては、
ストローク長を長くすることができる。逆に言えば、従
来と等しいスペース内に収容することができる、等しい
ストローク長を設計する場合、本発明によると、従来の
ものよりも、巻き数を増大させることができる。このた
め、本発明によると、上記同一の条件下において、スプ
リングを不等ピッチで設計することができるようにな
り、種々の性能ニーズに合致したスプリングを設計する
ことができる。
【0019】また、本発明の好適実施例においては、圧
縮によって接触する接触点における曲率半径が、接触点
に対してダンパ用コイルスプリングの中心軸線から離れ
た領域における曲率半径よりも小さい。 これによっ
て、素線部分が飛び出るのを防止することができる。
【0020】本明細書において、“径"は、最大幅を意
味する。即ち、“間隔をおいて配置された、一平面内の
2つの平行な直線を徐々に近接せしめて、2つの直線の
双方をスプリングの素線に接触せしめた時、その2つの
直線間の間隔"が、それらの直線に垂直な方向における
素線の径を意味する。
【0021】
【実施例】
(第1の実施例):次に第1図乃至第3図を参照して、本
発明の第1の実施例に従うダンパ用コイルスプリングを
説明する。
【0022】まず、クラッチ・デイスクの構成につい
て、説明する。
【0023】第1図には、例えば、自動車用のクラッチ
・デイスクに使用されるダンパ用コイルスプリング10
が図示されており、第2図及び第3図には、このダンパ
用コイルスプリング10を含むクラッチ・デイスク12
の全体が示されている。
【0024】クラッチ・デイスク12は、スプライン・
ハブ14と、所定の角度範囲に亙ってスプライン・ハブ
14に対して回転することができるように設置された円
板16と、円板16の両側に設けられたフエーシング1
8と、スプライン・ハブ14と円板16との間に配置さ
れたダンパ用コイルスプリング10とを具備する。
【0025】スプライン・ハブ14は、内歯スプライン
を有するハブ本体20とハブ・フランジ22とから構成
されている。
【0026】ハブ本体20の内歯スプラインは、変速機
に連結されたクラッチ・シヤフト(図示せず)の外歯スプ
ラインと係合する。これによって、スプライン・ハブ1
4は、クラッチ・シヤフトに対して、クラッチ・シヤフ
トの軸線方向(第3図の左右方向)の移動ができるように
なっている。
【0027】ハブ・フランジ22は、ハブ本体20と一
体に構成され、略円板状であり、2つの孤と半径方向線
分によって規定される複数個の開口24を有する。この
開口24内にダンパ用コイルスプリング10が収容され
る。
【0028】円板16は、ハブ・フランジ22の両側に
ハブ・フランジ22に対して回転可能に配置されたクラ
ッチ・プレート26及びリテイニング・プレート28
と、クラッチ・プレート26の外側に連結されたクッシ
ョニング・プレート30を具備する。
【0029】クラッチ・プレート26及びリテイニング
・プレート28は、それぞれ略環状であり、ストップ・
ピン32によって一体に連結されている。クラッチ・プ
レート26及びリテイニング・プレート28には、ハブ
・フランジ22の開口24に対抗した位置に、ダンパ用
コイルスプリング10を収容する開口34,36が形成
されており、これらの開口34,36を規定する縁部に
は、ダンパ用コイルスプリング10を部分的に覆うカバ
ー35,37が形成されている。これによって、ダンパ
用コイルスプリング10は、ハブ・フランジ22の開口
24、並びにクラッチ・プレート26及びリテイニング
・プレート28の開口34,36内の所定位置に保持さ
れる。
【0030】フエーシング18は、クッショニング・プ
レート30の両側に設置されている。
【0031】このように構成されているので、クラッチ
・ペタルの操作によって、クラッチ・スプリングによっ
て、フエーシング18が、フライ・ホイールとクラッチ
・デイスクとに挟まれ、これらが係合すると、原動機の
動力が、原動機側のクランク・シヤフト、フライ・ホイ
ール及びクラッチ・デイスク、フエーシング18、円板
16(クッショニング・プレート30、クラッチ・プレ
ート26及びリテイニング・プレート28)、ダンパ用
コイルスプリング10、スプライン・ハブ14(ハブ・
フランジ22、ハブ本体20)を介して、被駆動側の変
速機に連結されたクラッチ・シヤフトに伝達される。
【0032】次に、第1の実施例に従うダンパ用コイル
スプリング10の全体の形状について、説明する。
【0033】第1図に示したとおり、ダンパ用コイルス
プリング10は、応力加わっていない状態において、そ
の中心軸線38が円弧状であり、第2図に示したとおり
にハブ・フランジ22の開口24内に配置された場合、
ダンパ用コイルスプリング10の中心軸線38が規定す
る円弧は、スプライン・ハブ14の中心軸線40を中心
とする円(以下、基準円という)の一部を構成している。
【0034】このダンパ用コイルスプリング10を収容
するハブ・フランジ22の開口24並びにクラッチ・プ
レート26及びリテイニング・プレート28の開口34
及び36とは、スプライン・ハブ14の中心軸線40を
中心とする円の大小2つの円弧と半径方向直線によって
規定されている。
【0035】このように構成することは、ハブ・フラン
ジ22とクラッチ・プレート26及びリテイニング・プ
レート28とが相対的に回転して、これらの開口24と
開口34及び36とが整合状態がらずれ、重なり部分が
狭くなっても、重なり部分は常に、スプライン・ハブ1
4の中心軸線40を中心とする円の大小2つの円弧と半
径方向直線によって規定され、幅(即ち半径方向長さ)が
変わらないので好ましい。即ち、開口24,34,36は
中心軸線40を中心とする円の円周方向の長さと、半径
方向の幅とを有し、ハブ・フランジ22とクラッチ・プ
レート26及びリテイニング・プレート28との相対的
な回転によって、これらの重なり部分の円周方向の長さ
は変化するが、半径方向の幅は変化しない。
【0036】ダンパ用コイルスプリング10の中心軸線
38が規定する円弧は、上記のとおり、スプライン・ハ
ブ14の中心軸線40を中心とする基準円の一部を構成
している態様に限らず、中心軸線38が規定する円弧の
中心と、スプライン・ハブ14の中心軸線40を中心と
が一致していなくてもよく、更には、ダンパ用コイルス
プリング10の中心軸線38が、円以外の曲線、例えば
楕円、双曲線、放物線、直線等であってもよい。
【0037】ダンパ用コイルスプリング10の応力が加
わっていない状態における形状は、ハブ・フランジ22
の開口24とクラッチ・プレート26及びリテイニング
・プレート28の開口34,36が整合する位置にある
場合に、これらの開口にぴったり収容される形状であ
る。
【0038】このように、ダンパ用コイルスプリング1
0が応力が加わっていない状態において、既に湾曲して
おり、そのまま開口24,34,36内に収容されること
によって、開口24と開口34、36とが整合している
状態においては、その中に収容されているダンパ用コイ
ルスプリングには応力が加わっていない。そして、ハブ
・フランジ22とクラッチ・プレート26及びリテイニ
ング・プレート28とが相対的に回転して、これらの開
口位置がずれると、ダンパ用コイルスプリング10は圧
縮されることになる。
【0039】次に、第1図を参照してダンパ用コイルス
プリング10の素線の断面形状を説明する。
【0040】この実施例においては、上記のとおりダン
パ用コイルスプリング10の中心軸線38は、スプライ
ン・ハブ14の中心軸線40(第3図)を中心とする基準
円の一部を構成する円弧を規定している。
【0041】第1図に示したダンパ用コイルスプリング
10の断面は、中心軸線40を中心とするこの基準円を
含む平面における断面である。この平面は、スプライン
・ハブ14の中心軸線40に垂直であり、ダンパ用コイ
ルスプリング10の中心軸線38を含む。
【0042】上記のとおりの断面におけるダンパ用コイ
ルスプリング10の素線の断面形状は、第1図に示した
とおり、内側部分、即ち、ダンパ用コイルスプリング1
0の軸線38側は、内側方向に長軸aを有しそれと垂直
な方向に短径bを有する楕円形であり、外側部分、即
ち、ダンパ用コイルスプリング10の軸線から離れた側
が半径bを有する円形である。
【0043】この断面形状の軸線方向(即ち基準円の円
周方向)の径は、2bであり、軸線方向に垂直な方向(基
準円の半径方向)の径は、a+bである。そして、aよりも
bの方が小さいので、この断面形状は軸線方向の径が、
軸線方向に垂直な方向の径よりも小さい。
【0044】ダンパ用コイルスプリングにおいて、圧縮
力が加わると、その断面には、圧縮による直接的な直接
剪断応力と、ねじりによるねじり剪断応力とが合成され
た応力が加わる。そして、ダンパ用コイルスプリングの
内側部分においては、直接剪断応力とねじり剪断応力と
が加算され、この部分に最も大きな応力が加わる。
【0045】断面形状は軸線方向の径が、軸線方向に垂
直な方向の径よりも小さい、即ち、軸線方向に垂直な方
向の径が、軸線方向の径よりも大きいと、内側に十分な
断面部分を有することになり、最も大きな応力が加わる
部分が補強される。
【0046】(第2の実施例):次に第4図及び第5図を
参照して、本発明の第2の実施例を説明する。
【0047】第2の実施例に従うダンパ用コイルスプリ
ング110は、全体として、第1の実施例に従うダンパ
用コイルスプリング10と同様に構成されるが、第4図
及び第5図に示したとおり、その素線の断面形状が異な
る。
【0048】即ち、第2の実施例に従うダンパ用コイル
スプリング110においては、その断面形状において、
内側部分が半径bを有する略円形であり、外側部分が、
外側方向に長軸aを有し、軸線方向に短軸bを有する略楕
円形である。
【0049】従って、第2の実施例においても、軸線方
向の径が、軸線と直角な方向の径よりも小さい。このた
め、最も大きな応力が作用する内側部分が補強されるこ
とになる。
【0050】また、ダンパ用コイルスプリング110が
圧縮される際、大きな力が作用すると、ダンパ用コイル
スプリング110の素線部分142,144,146の間
隔が短くなり、ついには、第5図に示したとおり相互に
接触点Aで接触し、これによって、これらの素線部分1
42,144,146はダンパ用コイルスプリング110
の中心軸線138方向(第5図の上方向)の力を受けるこ
とになる。
【0051】そして、圧縮力が大きくなるに従って、例
えば、素線部分144がダンパ用コイルスプリング11
0の中心軸線138方向(第5図の上方向)に移動し、隣
接する素線部分142,146との接触点Aは徐々に、
ダンパ用コイルスプリング110の中心軸線から離れる
方向である外側方向(即ち第5図の下側方向)に移動す
る。
【0052】この実施例においては、接触点Aにおける
曲率半径a1が、その外側領域における曲率半径a2より
も小さい。このため、2つの隣接する素線部分によって
作用する力の合成力の内側方向成分を比較的小さくする
ことができ、これによって、素線部分が内側に飛び出る
のを防止する。
【0053】(変形態様)上記のとおりの断面形状以外と
しては、第6図及び第7図に示したとおりの、略楕円乃
至は略矩形であってもよい。
【0054】これら以外の断面形状として、例えば、
円、楕円等二次曲線の一部の組み合わせ、更にこれらと
線分との組み合わせによって、断面形状を規定すること
もできる。更には、断面の一部に凹状部分を有するもの
であってのよい。
【0055】また、上記のとおり実施例においては、ピ
ッチが等しいスプリング、即ち、等ピッチスプリングを
説明したが、本発明はこれに限定されることなく、ピッ
チが異なるスプリング、即ち、不等ピッチスプリングに
も適用することができることは明らかである。
【0056】尚、上記実施例においては、クラッチ・デ
スクのためのダンパ用コイルスプリングについて、説明
したが、本発明はトルクコンバータ用ダンパのためのダ
ンパ用コイルスプリングにも適用することができる。
【0057】
【発明の効果】上記のとおり、本発明に従うと、ストロ
ーク長の長く且つ強度の強いダンパ用コイルスプリング
を提供することができる。
【0058】本発明に従うと、軽重量で耐久性に優れた
ダンパ用コイルスプリングを提供することができる。
【0059】更に、本発明に従うと、スプライン・ハブ
と円板との相対的回転角度が大きいクラッチ・デイスク
を提供することができる。
【0060】本発明に従うと、軽重量で耐久性に優れた
クラッチ・デイスクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に従うダンパ用コイルス
プリングの横断面図。
【図2】第1図のダンパ用コイルスプリングを含むクラ
ッチ・デイスクの一部を切欠いた正面図。
【図3】第2図のクラッチ・デイスクの線II−IIに沿っ
た断面図。
【図4】本発明の第2の実施例に従うダンパ用コイルス
プリングの横断面図。
【図5】第4図のダンパ用コイルスプリング一部の圧縮
状態の拡大断面図。
【図6】本発明の他の実施例に従うダンパ用コイルスプ
リングの横断面図。
【図7】本発明の他の実施例に従うダンパ用コイルスプ
リングの横断面図。
【符号の説明】
10 ダンパ用コイルスプリング 12 クラッチ・デイスク 14 スプライン・ハブ 16 円板 18 フエーシング 20 ハブ本体 22 ハブ・フランジ 26 クラッチ・プレート 28 リテイニング・プレート 30 クッショニング・プレート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ダンパ用コイル・スプリング
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ・デイス
ク又はトルクコンバータ用ダンパのためのダンパ用コイ
ル・スプリング及びに関する。
【従来の技術及びその課題】クラッチは、例えば原動機
に連結されたクランク・シヤフトと変速機に連結された
クラッチ・シヤフトとの間において、動力の伝達を断続
する装置である。クラッチは、原動機側のクランク・シ
ヤフトに固定されたフライ・ホイールと、クラッチ・デ
イスクと、クラッチ・デイスクにスプライン嵌め合いさ
れたクラッチ・シヤフトと、プレッシャー・プレート
と、プレッシャー・プレートを押圧して、プレッシャー
・プレート及びフライ・ホイールをクラッチ・デイスク
に圧接せしめるクラッチ・クプリングとを具備し、クラ
ッチペタルの操作によって、プレッシャー・プレートを
クラッチ・クプリングの強制力に抗して移動することに
よって、動力の伝達を制御する。クラッチ・デイスク
は、クラッチ・シヤフトに連結されたスプライン・ハブ
と、制限された角度範囲に亙ってこのスプライン・ハブ
に対して回転可能に設置された円板と、この円板の両側
に取り付けらてたフエーシングとを備えており、スプラ
イン・ハブと円板との間にはトーション・スプリング、
即ちダンパ用コイル・スプリングが配置されている。そ
して、フエーシングが、フライホイールとプレッシャー
・プレートとの間にはさまれ、これらに係合することに
よって、原動機からの動力が、クラッチシャフト、フラ
イ・ホイール及びプレッシャー・プレート、フエーシン
グ、円板、ダンパ用コイル・スプリング、スプライン・
ハブを介して、クラッチシャフトに伝達される。ダンパ
用コイル・スプリングは、クラッチが接続する際の衝撃
力を緩和する作用を有する。他方、例えば、オートマチ
ック自動車用のトランスミッションとして、ダンパ付き
トルクコンバータを組込んだものが使用されている。こ
のトルクコンバータは、原動機からの動力を回転速度に
応じたトルクで車輪側に伝達する。トルクコンバータ用
ダンパは、原動機の出力軸とトルクコンバータのタービ
ンブレードとの間に設置されており、原動機からの衝撃
力を緩和し、更に、燃費の向上させ、振動・騒音を解消
する作用をする。トルクコンバータ用ダンパには、この
目的のために、ダンパ用コイル・スプリングが設けられ
ている。ダンパ用コイル・スプリングの機構的な構成
は、上記のとおりのクラッチ・デイスクのためダンパ用
コイル・スプリングと同様である。近年、これらダンパ
用コイル・スプリングに関して、アイドリング時、定常
走行時、加速減速時等の種々の条件の下で無理なく衝撃
力を干渉できるようにするため等の理由により、ダンパ
用コイル・スプリングのストローク長(即ち応力が加わ
っていないときの長さと最も圧縮乃至伸張されたときの
長さの差)を長くし、且つ強度を強くすることが望まれ
ている。ストローク長を長くするためには、例えば、複
数のダンパ用コイル・スプリングを直列に配置して、ダ
ンパ用コイル・スプリングの全長を長くすればよく、強
度を強くするためには、ダンパ用コイル・スプリングの
素線の太さを太くしたり、複数のダンパ用コイル・スプ
リングを並列に配置すればよい。しかしながら、このよ
うな解決策はダンパ用コイル・スプリングの重量を増大
せしめたり、ダンパ用コイル・スプリングを支持する円
板の大きさを増大させて、クラッチ・デイスク又はトル
クコンバータ用ダンパの大きさ及び重量を増大させると
いう課題を生ぜしめる。例えば、自動車技術分野におい
ては、最近、その全重量をできだけ軽くすることが厳し
く求められており、ダンパ用コイル・スプリング、クラ
ッチ・ディスク及びトルクコンバータ用ダンパの重量の
増大は、重大な技術的課題となる。
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、上記し
た課題が、スプリングの軸線がスプリングに応力が加わ
っていない状態において、アーク状の曲線を形成してお
り、スプリングを構成する素線の該アーク状の軸線を含
む面による横断面が非円形であって、この横断面のスプ
リングの軸線方向の径が、この軸線方向と直角な方向の
径よりも小さく、該横断面が、相互に略平行で、スプリ
ングの軸線方向と略直角な方向に延びている2つの平坦
な面と、これら2つの平坦な面を連結する2つの面とに
よって規定されていることを特徴とするダンパ用コイル
・スプリングを提供することによって、解決される。本
発明に従う、ダンパ用コイル・スプリングは、スプリン
グの軸線がスプリングに応力が加わっていない状態にお
いて、アーク状の曲線を形成しており、スプリングを構
成する素線の該アーク状の軸線を含む面による横断面が
非円形であって、この横断面のスプリングの軸線方向の
径が、この軸線方向と直角な方向の径よりも小さい。ま
ず、応力が加わっていない状態において、ダンパ用コイ
ル・スプリングの軸線はアーク状に湾曲しており、その
形状のまま、クラッチ・デイスクの円板に形成されたア
ーク状の開口内に収容される。従って、開口に収容され
た状態においては、ダンパ用コイル・スプリングには応
力作用していない。即ち、初期応力は作用していない。
更に、スプリングを構成する素線の該アーク状の軸線を
含む面による横断面が非円形であって、この横断面のス
プリングの軸線方向の径が、この軸線方向と直角な方向
の径よりも小さい。このため、最も大きな応力が作用す
る断面の内側部分が補強される。このようにして、ダン
パ用コイル・スプリングの最大応力を減少させ、素線の
耐久性を向上させることができる。逆に、同じ耐久性を
有する素線をを形成する場合には、その重量を軽くする
ことができる。更に、上記のとおり、本発明において
は、ストローク長を長くすることができる。逆に言え
ば、従来と等しいスペース内に収容することができる、
等しいストローク長を設計する場合、本発明によると、
従来のものよりも、巻き数を増大させることができる。
このため、本発明によると、上記同一の条件下におい
て、スプリングを不等ピッチで設計することができるよ
うになり、種々の性能ニーズに合致したスプリングを設
計することができる。また、本発明においては、圧縮に
よって接触する部分が、平坦な面になっている。これに
よって、素線部分が飛び出るのを防止することができ
る。本明細書において、“径”は、最大幅を意味する。
即ち、“間隔をおいて配置された、一平面内の2つの平
行な直線を徐々に近接せしめて、2つの直線の双方をス
プリングの素線に接触せしめた時、その2つの直線間の
間隔”が、それらの直線に垂直な方向における素線の径
を意味する。
【参考例及び実施例】 (第1の参考例):次に第1図乃至第3図を参照して、
本発明の第1の参考例に従うダンパ用コイル・スプリン
グを説明する。まず、クラッチ・デイスクの構成につい
て、説明する。第1図には、例えば、自動車用のクラッ
チ・デイスクに使用されるダンパ用コイル・スプリング
10が図示されており、第2図及び第3図には、このダ
ンパ用コイル・スプリング10を含むクラッチ・デイス
ク12の全体が示されている。クラッチ・デイスク12
は、スプライン・ハブ14と、所定の角度範囲に亙って
スプライン・ハブ14に対して回転することができるよ
うに設置された円板16と、円板16の両側に設けられ
たフエーシング18と、スプライン・ハブ14と円板1
6との間に配置されたダンパ用コイル・スプリング10
とを具備する。スプライン・ハブ14は、内歯スプライ
ンを有するハブ本体20とハブ・フランジ22とから構
成されている。ハブ本体20の内歯スプラインは、変速
機に連結されたクラッチ・シヤフト(図示せず)の外歯
スプラインと係合する。これによって、スプライン・ハ
ブ14は、クラッチ・シヤフトに対して、クラッチ・シ
ヤフトの軸線方向(第3図の左右方向)の移動ができる
ようになっている。ハブ・フランジ22は、ハブ本体2
0と一体に構成され、略円板状であり、2つの孤と半径
方向線分によって規定される複数個の開口24を有す
る。この開口24内にダンパ用コイル・スプリング10
が収容される。円板16は、ハブ・フランジ22の両側
にハブ・フランジ22に対して回転可能に配置されたク
ラッチ・プレート26及びリテイニング・プレート28
と、クラッチ・プレート26の外側に連結されたクッシ
ョニング・プレート30を具備する。クラッチ・プレー
ト26及びリテイニング・プレート28は、それぞれ略
環状であり、ストップ・ピン32によって一体に連結さ
れている。クラッチ・プレート26及びリティニング・
プレート28には、ハブ・フランジ22の開口24に対
抗した位置に、ダンパ用コイル・スプリング10を収容
する開口34,36が形成されており、これらの開口3
4,36を規定する縁部には、ダンパ用コイル・スプリ
ング10を部分的に覆うカバー35,37が形成されて
いる。これによって、ダンパ用コイル・スプリング10
は、ハブ・フランジ22の開口24、並びにクラッチ・
プレート26及びリテイニング・プレート28の開口3
4,36内の所定位置に保持される。フエーシング18
は、クッショニング・プレート30の両側に設置されて
いる。このように構成されているので、クラッチ・ペタ
ルの操作によって、クラッチ.スプリングによって、フ
エーシング18が、フライ・ホイールとクラッチ・ディ
スクとに挟まれ、これらが係合すると、原動機の動力
が、原動機側のクランク・シヤフト、フライ・ホイール
及びクラッチ・デイスク、フエーシング18、円板16
(クッショニング・プレート30、クラッチ・プレート
26及びリテイニング・プレート28)、ダンパ用コイ
ル・スプリング10、スプライン・ハブ14(ハブ・フ
ランジ22、ハブ本体20)を介して、被駆動側の変速
機に連結されたクラッチ・シヤフトに伝達される。次
に、第1の参考例に従うダンパ用コイル・スプリング1
0の全体の形状について、説明する。第1図に示したと
おり、ダンパ用コイル・スプリング10は、応力加わっ
ていない状態において、その中心軸線38が円弧状であ
り、第2図に示したとおりにハブ・フランジ22の開口
24内に配置された場合、ダンパ用コイル・スプリング
10の中心軸線38が規定する円弧は、スプライン・ハ
ブ14の中心軸線40を中心とする円(以下、基準円と
いう)の一部を構成している。このダンパ用コイル・ス
プリング10を収容するハブ・フランジ22の開口24
並びにクラッチ・プレート26及びリテイニング・プレ
ート28の開口34及び36とは、スプライン・ハブ1
4の中心軸線40を中心とする円の大小2つの円弧と半
径方向直線によって規定されている。このように構成す
ることは、ハブ・フランジ22とクラッチ・プレート2
6及びリテイニング・プレート28とが相対的に回転し
て、これらの開口24と開口34及び36とが整合状態
がらずれ、重なり部分が狭くなっても、重なり部分は常
に、スプライン・ハブ14の中心軸線40を中心とする
円の大小2つの円弧と半径方向直線によって規定され、
幅(即ち半径方向長さ)が変わらないので好ましい。即
ち、開口24,34,36は中心軸線40を中心とする
円の円周方向の長さと、半径方向の幅とを有し、ハブ・
フランジ22とクラッチ・プレート26及びリテイニン
グ・プレート28との相対的な回転によって、これらの
重なり部分の円周方向の長さは変化するが、半径方向の
幅は変化しない。ダンパ用コイル・スプリング10の中
心軸線38が規定する円弧は、上記のとおり、スプライ
ン・ハブ14の中心軸線40を中心とする基準円の一部
を構成している態様に限らず、中心軸線38が規定する
円弧の中心と、スプライン・ハブ14の中心軸線40を
中心とが一致していなくてもよく、更には、ダンパ用コ
イル・スプリング10の中心軸線38が、円以外の曲
線、例えば楕円、双曲線、放物線等であってもよい。ダ
ンパ用コイル・スプリング10の応力が加わっていない
状態における形状は、ハブ・フランジ22の開口24と
クラッチ・プレート26及びリテイニング・プレート2
8の開口34,36が整合する位置にある場合に、これ
らの開口にぴったり収容される形状である。このよう
に、ダンパ用コイル・スプリング10が応力が加わって
いない状態において、既に湾曲しており、そのまま開口
24,34,36内に収容されることによって、開口2
4と開口34、36とが整合している状態においては、
その中に収容されているダンパ用コイル・スプリングに
は応力が加わっていない。そして、ハブ・フランジ22
とクラッチ・プレート26及びリテイニング・プレート
28とが相対的に回転して、これらの開口位置がずれる
と、ダンパ用コイル・スプリング10は圧縮されること
になる。次に、第1図を参照してダンパ用コイル・スプ
リング10の素線の断面形状を説明する。この参考例に
おいては、上記のとおりダンパ用コイル・スプリング1
0の中心軸線38は、スプライン・ハブ14の中心軸線
40(第3図)を中心とする基準円の一部を構成する円
弧を規定している。第1図に示したダンパ用コイル・ス
プリング10の断面は、中心軸線40を中心とするこの
基準円を含む平面における断面である。この平面は、ス
プライン・ハブ14の中心軸線40に垂直であり、ダン
パ用コイル・スプリング10の中心軸線38を含む。上
記のとおりの断面におけるダンパ用コイル・スプリング
10の素線の断面形状は、第1図に示したとおり、内側
部分、即ち、ダンパ用コイル・スプリング10の軸線3
8側は、内側方向に長軸aを有しそれと垂直な方向に短
径bを有する楕円形であり、外側部分、即ち、ダンパ用
コイル・スプリング10の軸線から離れた側が半径bを
有する円形である。この断面形状の軸線方向(即ち基準
円の円周方向)の径は、2bであり、軸線方向に垂直な
方向(基準円の半径方向)の径は、a+bである。そし
て、aよりもbの方が小さいので、この断面形状は軸線
方向の径が、軸線方向に垂直な方向の径よりも小さい。
ダンパ用コイル・スプリングにおいて、圧縮力が加わる
と、その断面には、圧縮による直接的な直接剪断応力
と、ねじりによるねじり剪断応力とが合成された応力が
加わる。そして、ダンパ用コイル・スプリングの内側部
分においては、直接剪断応力とねじり剪断応力とが加算
され、この部分に最も大きな応力が加わる。断面形状は
軸線方向の径が、軸線方向に垂直な方向の径よりも小さ
い、即ち、軸線方向に垂直な方向の径が、軸線方向の径
よりも大きいと、内側に十分な断面部分を有することに
なり、最も大きな応力が加わる部分が補強される。 (第2の参考例):次に第4図及び第5図を参照して、
本発明の第2の参考例を説明する。第2の参考例に従う
ダンパ用コイル・スプリング110は、全体として、第
1の参考例に従うダンパ用コイル・スプリング10と同
様に構成されるが、第4図及び第5図に示したとおり、
その素線の断面形状が異なる。即ち、第2の参考例に従
うダンパ用コイル・スプリング110においては、その
断面形状において、内側部分が半径bを有する略円形で
あり、外側部分が、外側方向に長軸aを有し、軸線方向
に短軸bを有する略楕円形である。従って、第2の参考
例においても、軸線方向の径が、軸線と直角な方向の径
よりも小さい。このため、最も大きな応力が作用する内
側部分が補強されることになる。また、ダンパ用コイル
・スプリング110が圧縮される際、大きな力が作用す
ると、ダンパ用コイル・スプリング110の素線部分1
42,144,146の間隔が短くなり、ついには、第
5図に示したとおり相互に接触点Aで接触し、これによ
って、これらの素線部分142,144,146はダン
パ用コイル・スプリング110の中心軸線138方向
(第5図の上方向)の力を受けることになる。このダン
パ用コイルスプリングにおいては、スプリングの軸線が
スプリングに応力が加わっていない状態において、アー
ク状の曲線を形成している。第4図及び第5図に示され
ているとおり、スプリングを構成する素線のアーク状の
軸線を含む面による横断面が非円形であり、この横断面
のスプリングの軸線方向の径が、この軸線方向と直角な
方向の径よりも小さい。このダンパ用コイルスプリング
は、第4図及び第5図に示されているとおり、上記横断
面が略半円と略半楕円とによって規定されており、上記
横断面の上記略半円が、該スプリングの半径方向内側に
位置し、上記横断面の上記略半楕円が該スプリングの半
径方向外側に位置し、これによって、圧縮したときに、
隣接した素線が、上記略半楕円の領域における接触点に
おいて接触する。そして、接触点における曲率半径が、
上記略半円の半径よりも大きい。これによって、素線部
分が内側に飛び出るのを防止する。上記のとおりの断面
形状以外としては、第6図に示したとおりの、略楕円で
あってもよい。これら以外の断面形状として、例えば、
円、楕円等二次曲線の一部の組み合わせ、更にこれらと
線分との組み合わせによって、断面形状を規定すること
もできる。更には、断面の一部に凹状部分を有するもの
であってのよい。 (実施例)これら以外の断面形状として、第7図に示し
たとおりの、略矩形を用いることができる。このような
断面形状であると、素線部分が飛び出るのを防止するこ
とができる。また、上記のとおり参考例及び実施例にお
いては、ピッチが等しいスプリング、即ち、等ピッチス
プリングを説明したが、本発明はこれに限定されること
なく、ピッチが異なるスプリング、即ち、不等ピッチス
プリングにも適用することができることは明らかであ
る。尚、上記実施例においては、クラッチ・デスクのた
めのダンパ用コイル・スプリングについて、説明した
が、本発明はトルクコンバータ用ダンパのためのダンパ
用コイル・スプリングにも適用することができる。
【発明の効果】上記のとおり、本発明に従うと、素線部
分が飛び出るのを防止することができるダンパ用コイル
・スプリングを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の参考例に従うダンパ用コイル・スプリン
グの横断面図。
【図2】第1図のダンパ用コイル・スプリングを含むク
ラッチ・デイスクの一部を切欠いた正面図。
【図3】第2図のクラッチ・デイスクの線II−IIに
沿った断面図。
【図4】第2の参考例に従うダンパ用コイル・スプリン
グの横断面図。
【図5】第4図のダンパ用コイル・スプリング一部の圧
縮状態の拡大断面図。
【図6】他の参考例に従うダンパ用コイル・スプリング
の横断面図。
【図7】本発明の実施例に従うダンパ用コイル・スプリ
ングの横断面図。
【符号の説明】 10 ダンパ用コイル・スプリング 12 クラッチ・デイスク 14 スプライン・ハブ 16 円板 18 フエーシング 20 ハブ本体 22 ハブ・フランジ 26 クラッチ・プレート 28 リテイニング・プレート 30 クッショニング・プレート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプリングの軸線がスプリングに応力が
    加わっていない状態において、アーク状の曲線を形成し
    ており、 スプリングを構成する素線の該アーク状の軸線を含む面
    による横断面が非円形であって、 この横断面のスプリングの軸線方向の径が、この軸線方
    向と直角な方向の径よりも小さく、 該横断面が、略平行な面によって規定されていることを
    特徴とするダンパ用コイルスプリング。
JP19525797A 1997-07-07 1997-07-07 ダンパ用コイル・スプリング Pending JPH1082440A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008090748A1 (ja) 2007-01-26 2008-07-31 Valeo Embrayages コイルばね
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US9926993B2 (en) 2014-07-07 2018-03-27 Aisin Aw Co. Ltd. Coil spring

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