JPH1081344A - 合成樹脂製袋及び容器類の減容方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】家庭内に於いて空の合成樹脂製容器類を予め減
容するのに好適な合成樹脂製袋を提供する。 【解決手段】合成樹脂製袋１の開口部11が密閉可能であ
って、内面に略平行線状もしくは略格子状の凹凸が設け
られている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、家庭内に於いて空
の合成樹脂製容器類を予め減容するのに好適な合成樹脂
製袋及び容器類の減容方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近時、耐衝撃性、軽量等のメリットを有
するポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）製瓶等の合
成樹脂製容器類が、硝子製容器類に代替使用されている
が、空の合成樹脂製容器類をゴミとして廃棄することに
は、燃焼時の高熱の発生、土壌内微生物により分解され
ない等の問題点が指摘されており、有限な石油資源の有
効利用の為に、分別回収して再生利用することが試験的
に行われている。

【０００３】分別回収に際しては、回収車の積載効率を
向上させる為に、減容することが望ましく、空の合成樹
脂製容器類を機械的に圧縮して減容する装置は、例えば
特開平４−284998号公報に示されているように、公知で
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな装置は、一般家庭で購入するには高価過ぎ、対費用
効果が充分でないという問題があった。

【０００５】本発明は、上記従来の問題点を解消し、空
の合成樹脂製容器類を廃棄する際に、家庭内に於いて予
め減容するのに好適な合成樹脂製袋及び容器類の減容方
法を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明の合成樹
脂製袋は、開口部が密閉可能であって、略平行線状もし
くは略格子状の凹凸が設けられていることを特徴とす
る。

【０００７】請求項２の発明の容器類の減容方法は、開
口部が密閉可能であって、略平行線状もしくは略格子状
の凹凸が設けられている合成樹脂製袋に空の容器類を収
容し、合成樹脂製袋内を減圧することにより、空の容器
類を圧縮せしめることを特徴とする。

【０００８】請求項１の発明の合成樹脂製袋及び請求項
２の発明の容器類の減容方法に於いて用いられる合成樹
脂製袋の材質は、柔軟性に富み、気体不透過性を有する
ものであれば特に限定されず、例えば、高密度ポリエチ
レン（ＨＤＰＥ）、ポリプロピレン、ポリアミド、ＰＥ
Ｔ等の熱可塑性樹脂二軸延伸フィルムもしくはアルミニ
ウム箔に、低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、塩化ビニ
リデン−塩化ビニル共重合体フィルムを積層したもの等
が挙げられる。

【０００９】合成樹脂製袋の大きさは、特に限定されな
いが、塵芥収集地点等への運搬の便等の点から、例え
ば、 650mm× 850mm（容量略45リットル）〜 930mm×1000mm
（容量略90リットル）のものが好ましい。

【００１０】合成樹脂製袋の開口部の密閉を可能とする
機構は、特に限定されず、例えば、開口部に延設された
相接する帯状体の一方に、長手方向に沿って先端が根元
より幅広の突条を、他方に口部が奥部より幅狭の凹溝を
夫々一体成形し、両者を強制嵌合することによって開口
部を密閉するようにすればよい。

【００１１】合成樹脂製袋の内面の凹凸の形状は、特に
限定されず、略平行線状もしくは略格子状の何れでもよ
い。その形成方法は、特に限定されず、例えば、平行線
状の突条を開口部に対して略直角もしくは螺旋状にフィ
ルムと同時に押出成形しても、２組の平行線状の線条を
互いに略直交するように押出成形し袋の内面に融着せし
めても、通常の袋の内部に格子状の網袋を収納し二重構
造としても、何れでもよい。

【００１２】突条のピッチは、減容時に、内部に収納さ
れる合成樹脂製容器類の開口部より大であると、袋の突
条間の平滑部により開口部が閉塞されて合成樹脂製容器
類内部の脱気が妨げられ、小さすぎると、脱気時に充分
な通気量が得られず、脱気に時間がかかるので、２〜10
mmとするのが好ましい。突条の大きさは、合成樹脂製容
器類の開口部と平滑部との間に通気路が確保されるよ
う、高さ 0.1〜２mm、幅 0.1〜５mmとするのが好まし
い。

【００１３】突条の形状は、特に限定されず、例えば、
断面略半円形状、略矩形状、略台形状、略三角形状等の
何れでもよい。又、突条は、必ずしも連続的に設けられ
ている必要はなく、断続的に設けられていてもよい。

【００１４】請求項２の発明の容器類の減容方法に於い
て、合成樹脂製袋内を減圧する装置は、必ずしも専用の
減圧装置に限定されず、例えば、一般家庭に於いて汎用
されている家庭用電気掃除機等を代用してもよい。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下本発明の合成樹脂製袋及び容
器類の減容方法の実施例を図面に基いて説明する。図１
は請求項１の発明の合成樹脂製袋の第１実施例を用いて
空の容器類を圧縮する請求項２の発明の容器類の減容方
法の第１実施例を示す斜視図、図２は請求項１の発明の
合成樹脂製袋の第１実施例の内面の部分斜視図、図３は
請求項１の発明の合成樹脂製袋の第２実施例の内面の部
分斜視図、図４は請求項１の発明の合成樹脂製袋の第３
実施例の内面の部分斜視図、図５は請求項２の発明の容
器類の減容方法の第２実施例を示す側面図である。

【００１６】図１に示されている請求項２の発明の容器
類の減容方法の第１実施例に於いて、１はポリアミドフ
ィルムとＬＤＰＥフィルムの積層体からなる請求項１の
発明の第１実施例の合成樹脂製袋であって、その開口部
11は密閉可能となされている。合成樹脂製袋１の内面に
は、図２に示されているように、ピッチが８mmの平行線
状の突条12が等間隔に開口部に対して略直角に並設され
て凹凸が形成されている。

【００１７】空のＰＥＴ製瓶等の合成樹脂製容器類を減
容するには、空の容器類Ｅを合成樹脂製袋１の中にラン
ダムに収容する。次いで、開口部11の一端に家庭用電気
掃除機Ｃの吸入ホースＨの自由端を挿入して、吸入ホー
スＨの挿入部分を除いて開口部11を密閉する。

【００１８】電気掃除機Ｃに給電を開始すると、合成樹
脂製袋１内の空気は吸入ホースＨを通じて外方に吸出さ
れ、合成樹脂製袋１内は外気圧より低圧に減圧される。
その結果、空の容器類Ｅは外気圧により内方に圧縮され
て減容される。

【００１９】図３に示されている請求項１の発明の合成
樹脂製袋の第２実施例に於いては、合成樹脂製袋１の内
面には、斜め格子状の突条12が等間隔に配設されてい
る。

【００２０】図４に示されている請求項１の発明の合成
樹脂製袋の第３実施例に於いては、合成樹脂製袋１の内
側には、斜め格子状の網袋２が収納されて二重構造とな
されており、袋１の内面に斜め格子状の凹凸が設けられ
た状態となされている。

【００２１】図５に示されている請求項２の発明の容器
類の減容方法の第２実施例に於いては、家庭用電気掃除
機Ｃに代えて専用の減圧装置Ｖが使用されており、合成
樹脂製袋１には、容器類Ｅを出し入れする為の幅広の開
口部11の側方に、減圧装置Ｖの吸気口用接続口12が設け
られている。

【００２２】

【発明の効果】請求項１の発明の合成樹脂製袋は、叙上
の通り構成されているので、合成樹脂製容器類の開口部
は袋の平滑部によって閉塞されず、通気路が確保されて
容器類内の脱気が妨げられない。請求項２の発明の容器
類の減容方法は、叙上の通り構成されているので、合成
樹脂製容器類を、家庭内に於いて、容易に減容すること
が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の発明の合成樹脂製袋の第１実施例を
用いて容器類を圧縮する請求項２の発明の容器類の減容
方法の第１実施例を示す斜視図。

【図２】請求項１の発明の合成樹脂製袋の第１実施例の
内面の部分斜視図。

【図３】請求項１の発明の合成樹脂製袋の第２実施例の
内面の部分斜視図。

【図４】請求項１の発明の合成樹脂製袋の第３実施例の
内面の部分斜視図。

【図５】請求項２の発明の容器類の減容方法の第２実施
例を示す側面図。

【符号の説明】

１ 合成樹脂製袋 ２ 網袋 11 開口部 12 突条 Ｅ 空の容器類

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口部が密閉可能であって、内面に略平
   行線状もしくは略格子状の凹凸が設けられていることを
   特徴とする合成樹脂製袋。
2. 【請求項２】 開口部が密閉可能であって、内面に略平
   行線状もしくは略格子状の凹凸が設けられている合成樹
   脂製袋に空の容器類を収容し、合成樹脂製袋内を減圧す
   ることにより、空の容器類を圧縮せしめることを特徴と
   する容器類の減容方法。