JPH1080833A - 旋回式クランプ装置 - Google Patents

旋回式クランプ装置

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Publication number
JPH1080833A
JPH1080833A JP23871796A JP23871796A JPH1080833A JP H1080833 A JPH1080833 A JP H1080833A JP 23871796 A JP23871796 A JP 23871796A JP 23871796 A JP23871796 A JP 23871796A JP H1080833 A JPH1080833 A JP H1080833A
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JP
Japan
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spring
clamp rod
piston
sleeve
clamp
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JP23871796A
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English (en)
Inventor
Keitaro Yonezawa
慶多朗 米澤
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Kosmek KK
Original Assignee
Kosmek KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バネ力によって強力にクランプできるように
する。 【解決手段】 ハウジング1に挿入した環状ピストン4
の筒孔4aにクランプロッド11の下部を昇降かつ旋回
自在で油密状に挿入する。上記ピストン4の上側にクラ
ンプ用の第1バネ7を装着し、同上ピストン4の下側に
油圧作動室8を形成する。上記の第1バネ7の付勢力に
よって上記ピストン4とスラストベアリング14と伝動
フランジ13とを介して上記クランプロッド11を下向
きに付勢する。上記クランプロッド11の旋回部分21
と上記の作動室8の周壁8aとの間の環状空間に、スリ
ーブ22を軸心方向へ移動自在で旋回を阻止した状態で
挿入して、そのスリーブ22を第2バネ24と連結具2
7とによって上向きに付勢する。上記の旋回部分21と
上記スリーブ22とにわたって設けた変換機構36によ
って、上記クランプロッド11の軸心方向の移動を旋回
運動へ変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クランプロッド
を退避位置からアンクランプ位置へ旋回させた後でクラ
ンプ位置へ直進移動させる形式のクランプ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の旋回式クランプ装置
は、クランプ用作動室へ供給した圧油によってクランプ
ロッドをクランプ位置へ駆動するようになっている(例
えば、実公昭60−18267号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術は、圧
油等の流体圧力によって強力にクランプできる点で優れ
るが、流体漏れ等によってクランプ用作動室の流体圧力
が消失した場合にクランプ力も消失するという問題点が
あった。本発明の目的は、上記の問題点を解消するた
め、バネ力によってクランプロッドをクランプ駆動する
種類の旋回式クランプ装置を提供すると共に、そのクラ
ンプ装置をコンパクトに造れるようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、例えば、図1から図8、又は図10に示
すように、旋回式クランプ装置を次のように構成したも
のである。
【0005】(請求項1の発明)請求項1の発明は次の
ように構成した。ハウジング1にクランプロッド11を
昇降かつ旋回自在に支持し、そのハウジング1の第1端
壁1aとピストン4との間にクランプ用バネ室6を形成
すると共に、同上ハウジング1の第2端壁1bと上記ピ
ストン4との間に作動室8を形成し、上記クランプ用バ
ネ室6内の第1バネ7によって上記クランプロッド11
を上記の第2端壁1bへ付勢し、上記クランプロッド1
1の第2端部分を上記の作動室8内へ突出させて、その
突出部の外周に旋回部分21を設け、その旋回部分21
と上記の作動室8の周壁8aとの間の環状空間に、旋回
操作用のスリーブ22を軸心方向へ移動自在で旋回を阻
止した状態で挿入し、そのスリーブ22を第2バネ24
によって上記の第1端壁1aへ付勢し、上記スリーブ2
2の所定量以上の移動を阻止するストッパー34を設
け、上記のクランプロッド11の軸心方向の移動を旋回
運動へ変換する変換機構36を、上記の作動室8内で上
記の旋回部分21と上記スリーブ22とにわたって設け
たものである。
【0006】(請求項2の発明)請求項2の発明は、前
記の請求項1の構成に次の構成を加えた。前記ピストン
4の筒孔4aに、前記クランプロッド11の第2端部分
を旋回自在かつ軸心方向へ移動可能に保密状に挿入し、
そのクランプロッド11の第2端部分に、前記の作動室
8の圧力流体から同上クランプロッド11へ作用する力
を上記ピストン4へ伝達すると共に前記の第1バネ7の
付勢力を同上ピストン4から上記クランプロッド11へ
伝達するための伝動部13を設けたものである。
【0007】(請求項3の発明)請求項3の発明は、前記
の請求項1又は2の構成に次の構成を加えた。前記クラ
ンプロッド11の第2端部分に軸心方向へ延びるバネ装
着穴26を形成して、そのバネ装着穴26に前記の第2
バネ24を挿入し、その第2バネ24の第1端を前記ス
リーブ22に連結するとともに、同上の第2バネ24の
第2端を前記クランプロッド11に連結して構成したも
のである。
【0008】(請求項4の発明)請求項4の発明は、前記
の請求項2の構成に次の構成を加えた。前記スリーブ2
2が軸心方向へ移動可能とされる許容ストロークDを、
前記ピストン4が軸心方向へ移動可能とされる全ストロ
ークAよりも僅かに大きい値に設定したものである。
【0009】
【本発明の作用効果】
(請求項1の発明)請求項1の発明は、例えば図2(a)
(b)(c)に示すように、次の作用効果を奏する。図2
(a)の退避状態では、作動室8へ供給された圧力流体に
よってピストン4及びクランプロッド11が第1バネ7
に抗して上昇され、スリーブ22が第2バネ24によっ
てストッパー34へ押圧されている。
【0010】上記の退避状態において、作動室8から圧
力流体を排出すると、第1バネ7の付勢力によってピス
トン4及びクランプロッド11が下向きに押圧される。
このため、上記クランプロッド11は、まず、図2(b)
に示すように、変換機構36によってスリーブ22に対
して旋回しながら下降してアンクランプ位置Yへ切換え
られ、次いで、図2(c)に示すように上記スリーブ22
と共に真っすぐに下降してクランプ位置Xへ切換えられ
る。なお、上記の図2(c)のクランプ状態から図2(a)
の退避状態へ切換えるときには、上記の作動室8へ圧力
流体を供給すると、クランプロッド11が上記とは逆の
手順で駆動される。
【0011】上述したように、第1バネによってクラン
プロッドをクランプ位置へ付勢できるので、その第1バ
ネの付勢力によってワークピース等の被固定物を強力に
クランプすることが可能となった。しかも、上記クラン
プロッドの旋回部分とスリーブと変換機構とが作動室内
に配置されるので、これらのための専用スペースを省略
できる。このため、ハウジングの背丈を低くして旋回式
クランプ装置の軸心方向の設置スペースを小さくでき
る。
【0012】上記の請求項1の構成において、上記の作
動室へ供給される圧力流体を圧油によって構成した場合
には、さらに次の効果を奏する。即ち、上記の変換機構
を油中に浸漬できるので、その変換機構を十分に潤滑で
きるうえ錆びの発生を大幅に抑制できる。このため、そ
の変換機構は、長期間にわたって円滑に作動できるうえ
メンテナンスに手間がかからない。
【0013】(請求項2の発明)請求項2の発明は、例え
ば、図2に示すように、次の作用効果を奏する。クラン
プロッドを図2(c)のクランプ位置Xから図2(b)のア
ンクランプ位置Yへ駆動するときにおいて、作動室8へ
圧力流体を供給すると、環状のピストン4に作用する流
体圧力がクランプ用の第1バネ7を収縮させると共に、
上記クランプロッド11に作用する流体圧力が伝動部1
3と上記ピストン4とを順に介して上記の第1バネ7を
収縮させる。これにより、上記クランプロッド11が図
2(c)のクランプ位置Xから図2(b)のアンクランプ位
置Yへ直進移動される。その後、上記アンクランプ位置
Yのクランプロッド11が変換機構36によって図2
(a)の退避位置Zへ切換えられる。
【0014】上述したように、クランプ用の第1バネ
は、環状のピストンに作用する流体圧力とクランプロッ
ドに作用する流体圧力との合力による大きな力によって
収縮されるので、強力なバネを採用できる。従って、ク
ランプ装置に大きなクランプ力を確保できる。また、上
記の第1バネの付勢力をピストンを介してクランプロッ
ドに作用させて、そのクランプロッドを上記ピストンに
対して旋回自在に構成したので、上記クランプロッドが
旋回されるときに上記バネが捩られるのを防止できるう
え、その捩り防止の構成が簡素である。
【0015】(請求項3の発明)請求項3の発明によれ
ば、クランプロッドに形成したバネ装着穴に第2バネを
挿入したので、ハウジングの第2端壁とスリーブとの間
に第2バネ用の装着スペースを設ける必要がなくなる。
このため、ハウジングの背丈をさらに低くでき、旋回式
クランプ装置の軸心方向の設置スペースが一層小さくな
る。
【0016】(請求項4の発明)請求項4の発明は、前記
スリーブ22の許容ストロークDを上記ピストン4の全
ストロークAよりも僅かに大きい値に設定したので、例
えば次のように作用する。
【0017】前記の図2(a)の退避状態から図2(b)の
アンクランプ状態への切換え途中に何らかの原因でクラ
ンプロッド11の旋回が阻止された場合には、上記クラ
ンプ装置は上記の図2(a)の状態から図3(a)の状態へ
切換わる。即ち、図2(a)の退避状態で作動室8から圧
力流体を排出していくと、第1バネ7の付勢力によって
ピストン4及びスリーブ22が下降していく。そして、
図3(a)に示すように、そのピストン4が全ストローク
Aだけ下降してそれ以上の下降が阻止された時点では、
上記スリーブ22の下側に隙間αが形成されるので、上
記の第1バネ7の強力な付勢力がスリーブ22及びクラ
ンプロッド11に作用しなくなる。従って、上記クラン
プロッドの旋回部分と上記スリーブとの間に設けた前記
の変換機構は、過大な力が作用せず、破損を防止でき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のクランプ装置の一実施形
態を図1から図8によって説明する。まず、図1の縦断
面図によって上記クランプ装置の構成を説明する。テー
ブルTの上面に、クランプ装置のハウジング1が複数の
ボルト2(ここでは1つだけ示している)によって固定さ
れる。
【0019】上記ハウジング1のガイド孔3に環状のピ
ストン4が封止リング5によって油密状に挿入される。
そのハウジング1の上端壁(第1端壁)1aと上記ピスト
ン4との間にクランプ用バネ室6が形成され、そのバネ
室6に圧縮コイルバネ製の第1バネ7が装着される。ま
た、同上ハウジング1の下端壁(第2端壁)1bと上記ピ
ストン4との間に作動室8が形成される。その下端壁1
bは、ネジ蓋9の底壁によって構成されている。
【0020】上記ピストン4の筒孔4aにクランプロッ
ド11の下端部分(第2端部分)が旋回自在かつ上下方向
へ移動可能で油密状に挿入され、その下端部分が上記の
作動室8内へ突出される。符号12は封止リングであ
る。その作動室8内の圧油から上記クランプロッド11
へ作用する上向き力は、そのクランプロッド11の肩部
に設けた伝動フランジ(伝動部)13とスラストベアリン
グ14とを経て上記ピストン4へ伝達される。また、前
記の第1バネ7の付勢力は、同上ピストン4から上記ス
ラストベアリング14と上記の伝動フランジ13とを経
て上記クランプロッド11へ伝達される。そのクランプ
ロッド11の上部のテーパ面16にアーム18がナット
17によって固定される。そのアーム18の先端に押ボ
ルト19が高さ調節可能にネジ止めされている。
【0021】上記クランプロッド11の下突出部の外周
に旋回部分21が設けられる。その旋回部分21と上記
の作動室8の周壁8aとの間の環状空間に、旋回操作用
のスリーブ22が軸心方向へ移動自在で旋回を阻止した
状態で挿入される。符号23は回り止めピンである。上
記スリーブ22が、圧縮コイネバネ製の第2バネ24に
よって上向きに付勢される。即ち、上記クランプロッド
11の下部分に上下方向へ延びるバネ装着穴26が形成
され、その穴26の上部の六角穴部分に連結具27の上
ナット28が上下方向へ移動可能に係合される。上記の
穴26に挿入された第2バネ24の下端が止め輪30を
経てクランプロッド11へ連結される。また、その第2
バネ24の上端が、上記の上ナット28とボルト頭部2
9とスラストベアリング31と座金32とを順に経て前
記スリーブ22に連結される。
【0022】上記スリーブ22の所定量以上の上向き移
動と前記ピストン4の所定量以上の下向き移動とは、リ
ング(ストッパー)34によって阻止される。そのリング
34は、前記ネジ蓋9によって作動室8の周壁8aに固
定されている。さらに、上記スリーブ22と前記の旋回
部分21とにわたって変換機構36が設けられる。その
変換機構36は、上記クランプロッド11の上下方向の
移動を旋回運動へ変換するものであり、具体的な構造は
後述する。
【0023】なお、前記クランプ用バネ室6が呼吸路3
8によってハウジング1の外部空間へ連通され、その呼
吸路38に逆止弁39が装着される。その逆止弁38
は、ボール状の逆止部材40を逆止バネ41によって逆
止弁座42に閉止接当させてある。
【0024】上記クランプ装置の作動を、図2(a)(b)
(c)と図3(a)(b)によって説明する。これらの図に示
すように、前記ピストン4の全ストロークAは、旋回ス
トロークSとクランプストロークBとの合計値である。
また、前記スリーブ22の許容ストロークDは、上記ク
ランプストロークBと余裕ストロークEとの合計値であ
る。その余裕ストロークEは、上記の旋回ストロークS
よりも隙間α(図3(a)参照)だけ大きい値に設定して
ある。従って、上記スリーブ22の許容ストロークD
は、上記ピストン4の全ストロークAよりも上記の隙間
αだけ大きい値に設定されている。
【0025】上記の図2(a)の退避状態では、作動室8
へ圧油が供給されており、ピストン4・クランプロッド
11・スリーブ22が上昇されている。クランプ装置
を、図2(a)の退避状態から図2(b)のアンクランプ状
態を経て図2(c)のクランプ状態へ切換えるときには、
作動室8内の圧油を給排口45から排出する。すると、
前記の第1バネ7の付勢力によって上記ピストン4及び
クランプロッド11が下降していくので、第2バネ24
の付勢力で下降が阻止されたスリーブ22に対して上記
クランプロッド11が旋回しながら下降していく。そし
て、図2(b)に示すように、上記ピストン4及びクラン
プロッド11が旋回ストロークSだけ下降してスラスト
ベアリング14がスリーブ22に接当した時点で、上記
クランプロッド11がアンクランプ位置Yへ切換えられ
る。次いで、同上の第1バネ7の付勢力によって上記ピ
ストン4がクランプロッド11及びスリーブ22を上記
の第2バネ24に抗して下降させていくので、上記クラ
ンプロッド11が図2(c)のクランプ位置Xへ切換えら
れる。
【0026】上記図2(c)のクランプ状態から図2(b)
のアンクランプ状態を経て図2(a)の退避状態へ切換え
るときには、同上の図2(c)のクランプ状態において、
前記の給排口45から作動室8へ圧油を供給する。
【0027】すると、その油圧力がクランプロッド11
とピストン4とに作用して、そのクランプロッド11の
受圧面積に作用する油圧力が伝動フランジ13とスラス
トベアリング14とを順に介してピストン4を上向きに
押し上げると共に、そのピストン4の環状の受圧面積に
作用する油圧力が同上ピストン4を上向きに押し上げ
る。これにより、上記クランプロッド11が第1バネ7
に抗して上昇され、上記クランプロッド11が図2(b)
のアンクランプ位置Yへ切換えられる。引き続いて、上
記クランプロッド11が旋回しながら旋回ストロークS
だけ上昇して図2(a)の退避位置Zへ切換えられる。な
お、上記アンクランプ位置Yから退避位置Zへ切換わる
間では、上記クランプロッド11には、その受圧面積に
対応する上向き油圧力から第2バネ24の下向き付勢力
を差し引いた力が上向きに作用しており、その上向き力
によって上記クランプロッド11が旋回される。
【0028】なお、上記ピストン4の上昇によってバネ
室6内の圧力が高まると、そのバネ室6内の空気等は前
記の逆止部材40を押し開いて外部へ流出する。また、
同上ピストン4は、その下降時において、上記バネ室6
が膨張して負圧になるため大気圧力によって上向き力を
受けるが、第1バネ7によって強力に下向き駆動され
る。
【0029】前記の図2(a)の退避状態から図2(b)の
アンクランプ状態への切換え途中に何らかの原因でクラ
ンプロッド11の旋回が阻止された場合には、上記クラ
ンプ装置は上記の図2(a)の状態から図3(a)の状態へ
切換わる。即ち、図2(a)の退避状態で作動室8から圧
力流体を排出していくと、第1バネ7の付勢力によって
ピストン4及びスリーブ22が下降していく。そして、
図3(a)に示すように、そのピストン4が全ストローク
Aだけ下降してそれ以上の下降が阻止された時点では、
上記スリーブ22の下側に隙間αが形成されるので、上
記の第1バネ7の強力な付勢力がスリーブ22及びクラ
ンプロッド11に作用しなくなる。このため、変換機構
36は、過度な力が作用せず破損を防止できる。
【0030】また、前記の図2(c)のクランプ状態から
図2(a)の退避状態への切換え時に、上記アーム18が
他物へ接触したりしてクランプロッド11の旋回が阻止
された場合には、上記クランプ装置は、図2(c)の状態
から図2(b)の状態を経て図3(b)の状態へ切換わる。
即ち、作動室8へ供給された圧油によって、まず、図2
(b)に示すようにピストン4及びスリーブ22が上昇
し、その後、図3(b)に示すように、旋回上昇が阻止さ
れたクランプロッド11に対してピストン4だけが上昇
される。このため、前記の変換機構36に作用する力
は、上記クランプロッド11の受圧面積に対応する上向
き油圧力から第2バネ24の下向き付勢力を差し引いた
小さな力ですみ、その変換機構36の破損を防止でき
る。
【0031】上記の変換機構36の具体的な構造を、図
4から図7の模式図で説明する。図4は、前記クランプ
ロッド11に設けた旋回部分21の立面図である。図5
は、前記スリーブ22を示す図であって、図5(A)は平
面図、図5(B)は、上記の図5(A)中のB−B線矢視断
面図である。図6は、上記の図5(A)中のVI線に沿って
上記スリーブ22を切断して、その切断面を内側から見
た展開図である。図7は、上記の旋回部分21の展開図
であって、上記の図6に対応する図である。
【0032】図4及び図7に示すように、上記の旋回部
分21は、アーク状に凹入形成した旋回溝50を備え
る。その旋回溝50は、上記の旋回部分21の外周面に
ほぼ1ピッチ分だけ螺旋状に形成した第1溝部分51
と、その第1溝部分51の始端と終端とをほぼ軸心方向
へ連通させる第2溝部分52とによって構成される。
【0033】図5と図6に示すように、前記スリーブ2
2は操作用溝54を備える。その操作用溝54は、上記
の第1溝部分51に対応させて螺旋状に形成した旋回操
作用溝部分55と、上記の第2溝部分52に対応させて
周方向へ延びるように形成した逃がし溝部分56とから
なる。図5(A)に示すように、その逃がし溝部分56の
周方向の長さは、クランプロッド11の所望の旋回角度
θ(ここでは約90度)に対応した長さに形成されている。
同上の図7(及び前記の図1)に示すように、前記の旋回
溝50と上記の操作用溝54との間に鋼製の転動用ボー
ル58が多数充填されている。
【0034】上記構成の変換機構36の作動を、上記の
図7を参照しながら図8によって説明する。図8(A)の
退避状態では、前記スリーブ22に対してクランプロッ
ド11が二点鎖線図の退避位置Zに上昇され、上記クラ
ンプロッド11の旋回部分21が平面視で反時計回りの
方向へ旋回されている。上記スリーブ22に対して上記
クランプロッド11を下降させると、図8(B)に示すよ
うに、上記の旋回部分21が旋回操作用溝部分55に沿
って平面視で時計回りの方向へ旋回下降され、これと同
時に、多数のボール58が平面視で時計回りの方向へ循
環される。これにより、上記クランプロッド11が一点
鎖線図のアンクランプ位置Yへ切換えられる。なお、上
記クランプロッド11は、上記とはほぼ逆の手順で図8
(B)のアンクランプ位置Yから図8(A)の退避位置Zへ
切換えられる。
【0035】なお、上記の変換機構36は、ボール58
に過大な力が作用しないので、旋回溝50と操作用溝5
4を一組設けるだけでよいうえ必要ボール数も少なくす
み、コンパクトかつ簡素に造れる。より具体的にいえ
ば、図2(b)のアンクランプ状態と図2(c)のクランプ
状態との間では上記ボール58には第2バネ24の付勢
力だけが作用し、図2(b)のアンクランプ状態と図2
(a)の退避状態との間では同上ボール58には、クラン
プロッド11の受圧力から上記の第2バネ24の付勢力
を差し引いた力だけが作用し、いずれの場合でも上記ボ
ール58には過大な力が作用しないのである。
【0036】また、上記の変換機構36は、転動ボール
式に構成したので、旋回時の摩擦抵抗が小さい。このた
め、円滑に旋回させることと旋回溝50のリードを小さ
くすることとを両立できる。その結果、旋回ストローク
Sを小さくでき、クランプ装置の上下方向の設置スペー
スが小さくなる。
【0037】図9は、上記クランプ装置の変形態様を示
し、前記の図1に相当する部分図である。この場合、前
記の連結具27の下部が前記ネジ蓋9の下側へ突出され
る。その連結具27の突出部61の昇降位置をリミット
スイッチ等の検出具で検出することによってクランプ状
態と退避状態とを識別できる。
【0038】図10は、上記クランプ装置の別の実施形
態を示し、前記の図2(a)に相当する図である。前記バ
ネ装着穴26の頂部に連結ボルト64がネジ止め固定さ
れる。その穴26内に挿入した第2バネ24の下端が、
スラストベアリング65を経てボルト頭部66へ連結さ
れる。また、上記の第2バネ24の上端が、筒67とフ
ランジ68とを順に経てスリーブ22へ連結される。
【0039】上記の各実施形態は次のように変更可能で
ある。前記の作動室8へ供給される流体は、圧油に代え
て、他の種類の液体や空気等の気体であってもよい。前
記ピストン4は、前記クランプロッド11に固定しても
よく、また、そのクランプロッド11と一体に形成して
もよい。前記の変換機構36は、ボール転動式に代え
て、螺旋形の傾斜溝とその溝に嵌入されたカムとの組み
合わせ構造などであってもよい。前記の呼吸路38に
は、前記の逆止弁39に代えてエアーフィルタや金網な
どを装着してもよい。
【0040】また、前記クランプ用バネ室6に対して上
記の呼吸路38を経て圧油等の圧力流体を給排可能に構
成してもよい。この場合、クランプ作動時に上記バネ室
6へ圧力流体を供給することにより、前記の第1バネ7
の付勢力に加えて、上記バネ室6の圧力流体によって一
層強力にクランピングを行える。クランプ装置の配置姿
勢は、上下逆の姿勢であってもよく、斜め姿勢であって
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、クランプ装置の退
避状態の縦断面図である。
【図2】上記クランプ装置の作動説明用の模式図であっ
て、図2(a)は退避状態を示し、図2(b)はアンクランプ
状態を示し、図2(c)はクランプ状態を示している。
【図3】上記クランプ装置の異常作動状態の模式図であ
って、図3(a)はクランプ操作時に異常となった状態を
示し、図3(b)は退避操作時に異常となった状態を示し
ている。
【図4】上記のクランプ装置のクランプロッドに設けた
旋回部分の立面視の模式図である。
【図5】上記の旋回部分に係合するスリーブの模式図で
あって、図5(A)は平面図、図5(B)は、上記の図5
(A)中のB−B線矢視断面図である。
【図6】上記の図5(A)中のVI線に沿って上記スリーブ
を切断して、その切断面を内側から見た展開図である。
【図7】上記の旋回部分の展開図であって、上記の図6
に対応する図である。
【図8】前記クランプロッドの切換え状態を示す模式図
であって、図8(A)は退避位置を示し、図8(B)はアン
クランプ位置を示している。
【図9】上記のクランプ装置の変形態様を示し、前記の
図1に相当する部分図である。
【図10】上記のクランプ装置の別の実施形態を示し、
前記の図2(a)に相当する図である。
【符号の説明】
1…ハウジング、1a…第1端壁(上端壁)、1b…第2
端壁(下端壁)、4…ピストン、4a…筒孔、6…クラン
プ用バネ室、7…第1バネ、8…作動室、8a…周壁、
11…クランプロッド、13…伝動部(伝動フランジ)、
21…旋回部分、22…スリーブ、24…第2バネ、2
6…バネ装着穴、34…ストッパー(リング)、36…変
換機構、A…ピストン4の全ストローク、D…スリーブ
22の許容ストローク。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(1)にクランプロッド(11)
    を昇降かつ旋回自在に支持し、そのハウジング(1)の第
    1端壁(1a)とピストン(4)との間にクランプ用バネ室
    (6)を形成すると共に、同上ハウジング(1)の第2端壁
    (1b)と上記ピストン(4)との間に作動室(8)を形成
    し、上記クランプ用バネ室(6)内の第1バネ(7)によっ
    て上記クランプロッド(11)を上記の第2端壁(1b)へ
    付勢し、上記クランプロッド(11)の第2端部分を上記
    の作動室(8)内へ突出させて、その突出部の外周に旋回
    部分(21)を設け、その旋回部分(21)と上記の作動室
    (8)の周壁(8a)との間の環状空間に、旋回操作用のス
    リーブ(22)を軸心方向へ移動自在で旋回を阻止した状
    態で挿入し、そのスリーブ(22)を第2バネ(24)によ
    って上記の第1端壁(1a)へ付勢し、上記スリーブ(2
    2)の所定量以上の移動を阻止するストッパー(34)を
    設け、上記のクランプロッド(11)の軸心方向の移動を
    旋回運動へ変換する変換機構(36)を、上記の作動室
    (8)内で上記の旋回部分(21)と上記スリーブ(22)と
    にわたって設けた、ことを特徴とする旋回式クランプ装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の旋回式クランプ装置に
    おいて、 前記ピストン(4)の筒孔(4a)に、前記クランプロッド
    (11)の第2端部分を旋回自在かつ軸心方向へ移動可能
    に保密状に挿入し、そのクランプロッド(11)の第2端
    部分に、前記の作動室(8)の圧力流体から同上クランプ
    ロッド(11)へ作用する力を上記ピストン(4)へ伝達す
    ると共に前記の第1バネ(7)の付勢力を同上ピストン
    (4)から上記クランプロッド(11)へ伝達するための伝
    動部(13)を設けた、ことを特徴とする旋回式クランプ
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の旋回式クランプ
    装置において、 前記クランプロッド(11)の第2端部分に軸心方向へ延
    びるバネ装着穴(26)を形成して、そのバネ装着穴(2
    6)に前記の第2バネ(24)を挿入し、その第2バネ(2
    4)の第1端を前記スリーブ(22)に連結するととも
    に、同上の第2バネ(24)の第2端を前記クランプロッ
    ド(11)に連結して構成した、ことを特徴とする旋回式
    クランプ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の旋回式クランプ装置に
    おいて、 前記スリーブ(22)が軸心方向へ移動可能とされる許容
    ストローク(D)を、前記ピストン(4)が軸心方向へ移動
    可能とされる全ストローク(A)よりも僅かに大きい値に
    設定した、ことを特徴とする旋回式クランプ装置。
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