JPH1079417A - 静電吸着電極及びプラズマ処理装置 - Google Patents

静電吸着電極及びプラズマ処理装置

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JPH1079417A
JPH1079417A JP23279096A JP23279096A JPH1079417A JP H1079417 A JPH1079417 A JP H1079417A JP 23279096 A JP23279096 A JP 23279096A JP 23279096 A JP23279096 A JP 23279096A JP H1079417 A JPH1079417 A JP H1079417A
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JP
Japan
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insulating film
wafer
electrode
plasma
electrostatic attracting
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JP23279096A
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English (en)
Inventor
Yoichi Ito
陽一 伊藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラズマ等により処理されるウエハを静電吸着
力により支持する静電吸着電極において、広い温度範囲
にわたって適用可能な静電吸着電極およびそれを用いた
プラズマ処理装置を提供する。 【解決手段】静電吸着電極15をAl製の電極13とA
23にSiCを添加して形成した絶縁膜14とで構成
する。これにより、広い温度範囲にわたって良好にウエ
ハを吸着保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電吸着電極および
それを用いたプラズマ処理装置に係り、特にプラズマ等
により処理されるウエハを静電吸着力により支持するの
に好適な静電吸着電極およびそれを用いたプラズマ処理
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の静電吸着電極に用いられている絶
縁膜として、次の4つがある。第1は、特公平6−97
675号公報に記載のようにAl23にTiO2を0.
5〜2重量%添加し、これを還元雰囲気中で焼成したも
のである。第2は、特開平6−291175号公報に記
載のように単結晶サファイアの焼結体を用いたものであ
る。第3は、特開平4−206948号公報に記載のよ
うにCaTiO3、BaTiO3等の焼結体を用いたもの
である。第4は、スパッタ,CVD等の気相法により形
成したAlN膜を用いたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、プラ
ズマエッチング装置の被エッチング材であるウエハを載
置する電極に適用した場合、次の問題がある。
【0004】通常のエッチング処理では、処理するウエ
ハの対象膜種によって電極温度が異なっており、例え
ば、Al配線膜のエッチング処理では、室温より高い2
0〜60℃の範囲が用いられ、ゲート膜であるPoly
−Si膜および絶縁膜であるSiO2膜のエッチング処
理では、室温より低い−20〜−40℃の範囲が用いら
れている。したがって、一種類の静電吸着電極でこのよ
うな広い電極温度範囲をカバーするためには、絶縁膜と
して固有抵抗値の温度依存性の小さい材料を用いる必要
がある。
【0005】従来の絶縁膜は、固有抵抗値の温度依存性
について考慮されておらず、例えば、第1の従来技術の
Al23にTiO2を添加した絶縁膜では、電極温度を
20℃から−50℃に低くすると固有抵抗値が約30倍
高くなり、これに伴って、除電時の残留吸着力が大きく
なるため、ウエハ着脱までの時間が長く、適用できる温
度範囲が狭くなるという課題があることが実験によりわ
かった。
【0006】また、この課題を解決するために、適用す
る最低の電極温度において残留吸着力に課題が生じない
ように固有抵抗値をあらかじめ低くする方法が考えられ
る。しかし、逆に電極温度が高くなると固有抵抗値が低
くなるために処理中にウエハを流れるリーク電流が増加
し、処理されるウエハに形成された絶縁膜の耐圧破壊の
点で問題があった。
【0007】本発明の目的は、絶縁膜の固有抵抗値の温
度依存性を低減して、広い電極温度範囲で使用すること
のできる静電吸着電極およびそれを用いたプラズマ処理
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、プラズマに
より処理されるウエハを絶縁膜との間に発生させた静電
吸着力により支持する静電吸着電極において、絶縁膜を
Al23にSiCを添加して形成することにより、達成
される。
【0009】プラズマ処理装置に用いられる静電吸着電
極用の絶縁膜である各種のセラミックスについて固有抵
抗値の温度依存性を温度20〜−50℃の範囲で検討し
た。その結果、固有抵抗値が従来のAl23にTiO2
を添加した絶縁膜では、約30倍変化した。これに対し
て、Al23にSiCを添加した絶縁膜では、約1.8
倍程度の変化であり、SiCの添加がAl23の電気伝
導の活性化エネルギーを小さくするのに効果があること
が明らかになった。さらに、固有抵抗値は、Al23
対するSiCの添加量をコントロールすることにより任
意の値に調整することが可能であり、リ−ク電流、残留
吸着力の点から109〜1010Ω−cmの範囲が最適であ
った。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1な
いし図3により説明する。図1に静電吸着電極の詳細を
示し、図2に該静電吸着電極を搭載したプラズマ処理装
置、この場合、有磁場マイクロ波プラズマエッチング装
置を示す。図2において、1はウエハで、2は石英等の
マイクロ波を透過する材料で成る放電管で、3はウエハ
1の処理に用いられるプロセスガスで、4はプロセスガ
スをプラズマ化するためのマイクロ波で、5は放電管2
内に磁場を形成するためのソレノイドコイルで、6はプ
ロセスガス3のプラズマで、7は真空処理室を形成する
チャンバで、8はチャンバ7との電気絶縁を取るための
絶縁物である。
【0011】また、9はチャンバ7内に設けられ絶縁物
8を介してチャンバ7に取り付けられた下部電極で、1
0は回路を電気的にオン・オフするスイッチで、11は
下部電極9にスイッチ10を介して接続された高周波電
源で、12は下部電極9に設けられ下部電極9に配置さ
れるウエハ1を載置・除去するためのウエハ押し上げ装
置である。
【0012】また、13は電気の良導体でかつ温度の良
伝導体である材料、この場合Alで形成された電極で、
14はAl23にSiCを添加して形成され、電極13
の表面を覆って設けた絶縁膜で、15は電極13および
絶縁膜14から成り下部電極9上に固定された静電吸着
電極で、16はローパスフィルタで、17はスイッチで
ある。
【0013】また、18は下部電極9にローパスフィル
タ16およびスイッチ17を介して接続された静電吸着
用の直流電源で、19および20はスイッチ17の端子
で、21は下部電極9と接地電位との間にローパスフィ
ルタ16およびスイッチ17を介して接続された抵抗
で、22はマスフローコントローラで、23は静電吸着
電極15上に保持されるウエハ1の裏面にマスフローコ
ントローラ22を介してHeガスを供給するための伝熱
ガス供給ラインで、24はサーキュレータで、25はサ
ーキュレータ24からの温度制御された冷媒を下部電極
9に供給および下部電極9から回収するための冷媒ライ
ンである。
【0014】このように構成された本装置では、ウエハ
1のエッチング処理は、図示を省略した搬送装置および
ウエハ押し上げ装置12によりチャンバ7内の下部電極
9上にウエハ1を配置し、放電管2内に導入したプロセ
スガス3をマイクロ波4とソレノイド5による磁場の相
互作用によってプラズマ6化して行われる。この際、ス
イッチ10をオンし高周波電源11により高周波電力を
下部電極9に印加して、ウエハ1に入射するイオンのエ
ネルギーを制御しながら行う。
【0015】ウエハ1のエッチングが終了するとエッチ
ング済みのウエハ1は、ウエハ押し上げ装置12の作動
により下部電極9から図示を省略した搬送装置に渡さ
れ、その後、該搬送装置により他の場所に搬送される。
【0016】なお、本装置において、エッチング処理開
始時にウエハ1を静電吸着電極15に吸着させるときに
は、プラズマ6を生成した状態でスイッチ17を端子1
9と接続させ、静電吸着電極15に直流電圧を印加して
行う。エッチング処理終了後、ウエハ1を静電吸着電極
15から解放するときには、プラズマ6を生成した状態
でスイッチ17を端子20と接続させ、抵抗21を介し
て静電吸着電極15を接地させて行う。
【0017】一方、エッチングされるウエハ1の冷却
は、ウエハ1を静電吸着電極15上に静電吸着・保持さ
せた状態で、マスフローコントローラ22を開いて伝熱
ガス供給ライン23からHeガスをウエハ1裏面に導入
することにより行う。このとき、下部電極9はサーキュ
レータ24により冷媒ライン25を循環する温調された
冷媒によって温度コントロールされる。
【0018】次に、絶縁膜14の固有抵抗値の温度依存
性を測定した結果を図3に示す。また、図3は、同時に
Al23にTiO2を添加して形成した従来の絶縁膜の
場合も合せて示した。Al23にTiO2を添加して形
成した従来の絶縁膜では、電極温度を20℃から−50
℃に低くすると固有抵抗値は約30倍高くなるのに比べ
て、本実施例のAl23にSiCを添加して形成した絶
縁膜14では約1.8倍程度であることがわかる。これ
は、TiO2に比べてSiCの方がAl23の電気伝導
の活性化エネルギーを小さくする効果が大きいためであ
ると考えられる。 これにより、本実施例の絶縁膜14
では、従来の絶縁膜に比べて適用できる電極温度の範囲
を広くすることが可能となる。また、SiCの添加量を
最適化して固有抵抗値を109〜1010Ω−cmの範囲と
することにより、電極温度20〜−50℃の範囲で残留
吸着力およびリーク電流ともに問題となる値は生じなか
った。 以上、本実施例によれば、ウエハの処理温度範
囲が変わっても実用上の残留吸着力および耐圧破壊に影
響を与えることなく、安定してウエハを静電吸着するこ
とができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、広い温度範囲に渡って
適用できる静電吸着電極とすることができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電吸着電極の一実施例を示す縦断面
図である。
【図2】図1の静電吸着電極を用いたプラズマ処理装置
の一実施例である概略構成を示す縦断面図である。
【図3】本発明および従来技術の静電吸着電極の絶縁膜
の固有抵抗値の温度依存性を示した特性図である。
【符号の説明】
1…ウエハ、6…プラズマ、7…チャンバ、9…下部電
極、14…絶縁膜、15…静電吸着電極、18…直流電
源。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマにより処理されるウエハを絶縁膜
    との間に発生させた静電吸着力により支持する静電吸着
    電極において、前記絶縁膜をAl23にSiCを添加し
    て形成したことを特徴とする静電吸着電極。
  2. 【請求項2】真空処理室内に設けられた試料台に試料を
    静電吸着保持し、該試料を所定の温度に保ってプラズマ
    処理するプラズマ処理装置において、前記試料が配置さ
    れる面に設けられる絶縁膜をAl23にSiCを添加し
    て構成したことを特徴とするプラズマ処理装置。
JP23279096A 1996-09-03 1996-09-03 静電吸着電極及びプラズマ処理装置 Pending JPH1079417A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015111616A1 (ja) * 2014-01-22 2015-07-30 株式会社アルバック プラズマ処理装置、及びウェハ搬送用トレイ

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