JPH107903A - 脂肪族ナイロン溶液及びそれで被覆したワイパーブレード - Google Patents

脂肪族ナイロン溶液及びそれで被覆したワイパーブレード

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JPH107903A
JPH107903A JP8169727A JP16972796A JPH107903A JP H107903 A JPH107903 A JP H107903A JP 8169727 A JP8169727 A JP 8169727A JP 16972796 A JP16972796 A JP 16972796A JP H107903 A JPH107903 A JP H107903A
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Akira Kobayashi
陽 小林
Atsushi Kato
淳 加藤
Ichiro Nakamura
一郎 中村
Yasuhiro Numao
康弘 沼尾
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Fukoku Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Fukoku KK
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Fukoku Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Fukoku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイパー払拭耐久時の脈動(ジャダー)を著
しく低減させることのできる脂肪族ナイロン溶液及びそ
れで被覆したワイパーブレードを提供すること。 【解決手段】 脂肪族ナイロン0.05〜24重量%、
変性ナイロン0.05〜28重量%、ロダン塩0.5〜
40重量%、水0〜40重量%、及び炭素数2〜8個を
有するアルコール8〜90重量%を含有することを特徴
とする脂肪族ナイロン溶液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族ナイロン溶
液及びそれで被覆したワイパーブレードに関し、特にワ
イパー払拭耐久時の脈動(ジャダー)を著しく低減させ
ることのできる脂肪族ナイロン溶液及びそれで被覆した
ワイパーブレードに関する。
【0002】従来の脂肪族ナイロン溶液及びそれで被覆
したワイパーブレードとしては、例えばメトキシメチル
化ナイロンを有機溶剤に溶解させて、その溶液をワイパ
ーブレードに被覆する方法が提案されている(特開平4
−309534号公報)。また、別な方法として低分子
量脂肪族ナイロンの蟻酸溶液をワイパーブレードに粉霧
する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の脂肪族ナイロン溶液及びそれで被覆したワイ
パーブレードでは、メトキシメチル化ナイロンがほとん
ど非晶質であること、また、低分子量脂肪族ナイロンの
機械特性が低く、かつ、溶媒として用いた蟻酸により低
分子量脂肪族ナイロンが多少分解され、さらに低分子量
化することから、ワイパーブレードに良好な払拭耐久性
を付与することができなかった。そのため、従来の脂肪
族ナイロン溶液をコーティングしたワイパーブレードで
は、払拭耐久時に、被膜層が磨耗したり、欠落して摩擦
係数が増加し、ワイパー払拭時に大きな脈動(ジャダ
ー)が発生するという問題があった。
【0004】従って本発明は、このような従来の問題点
に着目してなされたもので、ワイパー払拭時に発生する
大きな脈動(ジャダー)を著しく低減させることのでき
る脂肪族ナイロン溶液及びそれで被覆したワイパーブレ
ードを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の脂肪族ナイロン
溶液をワイパーブレード表面に被覆して被膜層を形成
し、ウィンドガラスとワイパーとの組み合わせにおい
て、ワイパー取り付け部のピボット軸トルクを特定の範
囲とすることにより、上記問題点を解決できることを見
い出し、本発明に到達した。
【0006】本発明の上記の目的は、脂肪族ナイロン
0.05〜24重量%、変性ナイロン0.05〜28重
量%、ロダン塩0.5〜40重量%、水0〜40重量
%、及び炭素数2〜8個のアルコール8〜90重量%を
含有することを特徴とする脂肪族ナイロン溶液、必要に
応じて前記溶液に二硫化モリブデン微粒子、グラファイ
ト微粒子、テフロン微粒子、シリコンゴム微粒子及びポ
リエチレン微粒子から成る群から選ばれた少なくとも1
種を最大30重量%まで添加した脂肪族ナイロン溶液で
ワイパーブレード表面に脂肪族ナイロン及び/又は変性
ナイロンブレンドの被膜層を形成し、ウィンドガラスと
ワイパーとの組み合わせにおいて、ワイパー取り付け部
のピボット軸トルクを280〜600Kg−cmの範囲
としたワイパパーブレードにより達成された。
【0007】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。まず、本発明で用いた材料や薬品について説明す
る。脂肪族ナイロンとしては、ナイロン6(宇部興産株
式会社製、平均分子量28,000)、ナイロン6,6
(旭化成株式会社製、平均分子量250,000)、ナ
イロン4,6(DSM株式会社製、平均分子量25,0
00)、ナイロン12(東レ株式会社製、平均分子量2
0,000)を用いたが、脂肪族ナイロンはこれらの前
記4種のナイロンに限定されるものではない。
【0008】変性ナイロンとしては、メトキシメチル化
ナイロン(大日本インキ株式会社製)、N−アルコキシ
アルキル化ナイロン(ブリヂストン株式会社製)2種を
用いた。ロダン塩としては、チオシアン酸カリウム、チ
オシアン酸カルシウム、チオシアン酸ナトリウム、チオ
シアン酸アンモニウム(東洋化成株式会社製)を用い
た。アルコールとしては、メタノール、エタノール、オ
クタノール、n−ドデカノール(和光純薬株式会社製の
特級)を使用した。また、微粒子として、二硫化モリブ
デン(日立粉末治金株式会社製、平均粒径2μ)、グラ
ファイト(日立粉末治金株式会社製、平均粒径2μ)、
シリコンゴム微粒子(東芝シリコン株式会社製、平均粒
径4μ)、ポリエチレン微粒子(製鉄化学株式会社製、
平均粒径4μ)、テフロン微粒子(ダイキン工業株式会
社製、平均粒径4μ)を使用した。
【0009】以下、脂肪族ナイロン、変性ナイロン及び
ロダン塩を溶解した水、アルコール溶液を脂肪族ナイロ
ン溶液と略省する。
【0010】次に、表1に脂肪族ナイロン溶液の組成、
各成分の重量%、ワイパーブレードに形成された被膜
厚、目視による被膜状態評価、ピボット軸トルク及びジ
ャダー性評価を示す。
【0011】高分子量の脂肪族ナイロンは、耐熱性や摺
動性に優れる反面、比較例1,2,3で示すように、水
やアルコールに対する溶解性はほとんどない。本発明で
は、ロダン塩を用ることで、脂肪族ナイロンを水やエタ
ノールに溶解できることを見い出した。このことは、ロ
ダン塩が脂肪族ナイロンを塩溶化することにより、水や
アルコールに脂肪族ナイロンを可溶化するものと考えら
れる。
【0012】このようにして得られる脂肪族ナイロン溶
液をワイパーブレード表面に塗布又は粉霧した後、ナイ
ロン被膜からロダン塩及びアルコールを除去するため
に、前記ワイパーブレードを水洗し、乾燥して、脂肪族
ナイロン被膜を有するワイパーブレードが得られる。
【0013】実施例1〜2及び比較例4〜5に、ロダン
塩を用いて脂肪族ナイロン溶液を調製するために使用す
ることができるアルコールの種類について示す。比較例
4〜5に示すように、炭素数1,12のアルコールであ
る、それぞれメタノール、n−ドデカノールは、脂肪族
ナイロンを溶解することができなかった。このことは、
この脂肪族ナイロン不溶化の原因はメタノール、n−ド
デカノールにロダン塩が難溶であることに起因すると考
えられる。従って、脂肪族ナイロン溶液を調製するため
に用いられるアルコールの炭素数は2〜8が好ましい。
【0014】次に、使用するロダン塩の含有範囲を実施
例3〜4及び比較例6に示す。ロダン塩が0.1重量%
未満になると、脂肪族ナイロンを塩溶化することができ
ない。一方、ロダン塩が50重量%以上になると、ワイ
パーブレード上に製膜し、乾燥した後に、ワレやシワが
出来てしまう。従って、使用するロダン塩の濃度は、
0.5〜40重量%の範囲にあることが好ましい。
【0015】実施例3,5,6及び比較例7に、脂肪族
ナイロン溶液に用いる水の含有率を示す。実施例5か
ら、水をまったく使用しなくても、脂肪族ナイロン溶液
は調製可能であるが、ピボット軸トルク及びジャダー特
性が多少低下する傾向が認められた。他方、水を50重
量%以上使用した比較例7では、ワイパーブレード上に
形成された被膜が欠落したり、割れたりして使用に適さ
なかった。これらのことから、使用する水は0〜40重
量%の範囲にあることが好ましい。
【0016】実施例7〜8及び比較例8〜9に、使用す
るアルコールの濃度範囲を示す。比較例8に示すよう
に、アルコールが5重量%以下になると、ワイパーブレ
ード上の被膜が欠落したり割れたりした。また、比較例
9に示すように、アルコールが95重量%以上になる
と、脂肪族ナイロン濃度が薄すぎて、不均一な被膜しか
得られなかった。従って、使用するアルコールの含有率
は8〜90重量%の範囲とすることが好ましい。
【0017】比較例10〜11は、ワイパーブレード上
の被膜形成やジャダー性の向上に対し、変性ナイロンと
脂肪族ナイロンの両成分が必要であることを示す。この
ことは、変性ナイロンが脂肪族ナイロンとワイパーブレ
ードゴムとの接着性に重要であると共に、脂肪族ナイロ
ンの結晶性がワイパーブレードの払拭耐久性を向上させ
るためと考えられる。
【0018】比較例10,12及び実施例9〜11に、
使用する脂肪族ナイロンの重量分率について示す。比較
例10は、脂肪族ナイロンが0重量%の時に、ジャダー
特性が低下することを示している。他方、比較例12に
示すように、脂肪族ナイロンの含有率が28重量%以上
では、ワイパーブレード被膜に割れ、シワが発生した。
従って、使用する脂肪族ナイロンを0.05〜24重量
%の範囲にすることが好ましい。
【0019】比較例11,13,14及び実施例12
に、使用する変性ナイロンの重量分率について示す。比
較例11は、変性ナイロンが0重量%の時に、ワイパー
ブレード上に被膜がうまく形成されないことを示してい
る。他方、比較例14に示すように、変性ナイロンの溶
液含有率が30重量%以上になると、ジャダー性が低下
する。このジャダー性低下は、変性ナイロンがほとんど
非晶であるため、摩擦磨耗性が低下することに起因する
と考えらえる。従って、使用する変性ナイロンを0.0
5〜28重量%の範囲とすることが好ましい。
【0020】次に、脂肪族ナイロン溶液に使用するロダ
ン塩の種類について記述する。実施例10,13〜15
は、ロダン塩として、チオシアン酸カリウム、チオシア
ン酸カルシウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン
酸アンモニウムを用いているが、いずれの場合も、被膜
状態ピボット軸トルクやジャダー性は同等である。
【0021】実施例16は、変性ナイロンとしてN−ア
ルコキシアルキル化ナイロンを使用した場合である。こ
の場合も、変性ナイロンとしてメトキシメチル化ナイロ
ンを使用した実施例10と同等の被膜状態ピボット軸ト
ルク強度やジャダー性を示した。
【0022】実施例10,17〜19は、脂肪族ナイロ
ンとして、ナイロン6、ナイロン4,6、ナイロン6,
6、ナイロン12を用いたものである。いずれも、被膜
状態やジャダー性は全者でほぼ同等であるが、ピボット
軸トルクは、ナイロン4,6、ナイロン6,6の方が高
い傾向が認められた。
【0023】また、脂肪族ナイロン溶液に二硫化モリブ
デン微粒子(平均粒径2μ)を添加した場合を実施例2
0〜22及び比較例15に示した。比較例15に示した
ように、MoS2 微粒子の添加割合が40重量%以上で
は、ワイパーブレード上に形成された被膜に割れ、シワ
が発生した。従って、MoS2 微粒子の添加量は、最大
30重量%までにとどめておくのが好ましい。これらの
実施例20〜22とMoS2 無添加の実施例10とを比
較すると、MoS2 微粒子を添加することにより、ピボ
ットトルクを多少向上させる場合があることが判る。
【0024】さらに、微粒子として、グラファイト(平
均粒径2μ)、シリコン粒子(平均粒径4μ)、ポリエ
チレン粒子(平均粒径4μ)、テフロン粒子(平均粒径
4μ)を脂肪族ナイロン溶液に添加した場合を実施例2
3〜26に示した。この場合、前述したMoS2 微粒子
の最大添加量30重量%を下回る添加量を使用した。実
施例23〜26と微粒子無添加の実施例10を比較する
と、微粒子を添加することにより、ピボット軸トルクが
向上する傾向が認められる。
【0025】次に、ワイパー取り付け部のピボット軸ト
ルクについて説明する。図1は、ウィンドガラスとワイ
パー払拭耐久とに関する模式図である。1は自動車用合
わせガラスであり、4は脂肪族ナイロン溶液を被覆した
ワイパーブレードである。本発明では脂肪族ナイロンで
被覆したワイパーブレードを図1のワイパーに取り付け
た後、連続払拭を実施しながら、ピボット軸トルクを測
定すると共に、そのトルク変化等からジャダー性を評価
した。
【0026】3は、ワイパーアームであり、ここにかか
る払拭負荷をピボット軸トルクとして検出した。本発明
によれば、ピボット軸トルクを280〜600kg−c
mの範囲とすることにより、ウィンドガラスとワイパー
との直接接触によって発生するジャダーの防止を行なう
ものであり、本発明では、このピボット軸トルクがワイ
パーブレードの被膜の組成に依存することが示された。
【0027】また、この装置を用いて、払拭耐久時のワ
イパーのジャダー性も評価した。ピボット軸トルク変動
が認められる場合、又はジャダー音が発生した場合、ビ
ビリ振動有として、表1のジャダー性評価項に記載し
た。次に、表1に示した実施例について、その手順を説
明する。
【0028】
【実施例】
比較例1 ナイロン6を125g、メトキシメチル化ナイロンを1
25g及び蒸留水1Lを3Lナス型フラスコに投入し、
60℃オイルバスにて30分加熱攪拌したが、ナイロン
6及びメトキシメチル化ナイロンが水に不溶であるた
め、実験を中止した。
【0029】比較例2,3 表1に示した組成とした他は、比較例1と全く同様に実
施したが、その結果は、比較例2,3共に比較例1と同
様であった。
【0030】比較例4 ナイロン6を105g、メトキシメチル化ナイロン52
g、チオシアン酸カリウム105g、水105ml及び
メタノール1Lを3Lナス型フラスコに投入した他は、
比較例1と全く同様な方法により実施したが、ナイロン
6及びメトキシメチル化ナイロンが溶液に不溶であるた
め、実験を中止した。
【0031】実施例1 ナイロン6を123g、メトキシメチル化ナイロン62
g、チオシアン酸カリウム123g、水123ml及び
エタノール1Lを3Lナス型フラスコに投入しし他は、
比較例1と全く同様な方法により実施し、透明な均一溶
液とした後、室温になるまで自然放冷した。この溶液を
スプレーガンに注入し、ワイパーブレード上に均一に粉
霧し、50℃で5分間熱風乾燥した後、水洗し、120
℃で30分間熱風乾燥して、ナイロン6及びメトキシメ
チル化ナイロンブレンド被膜を有するワイパーブレード
を得た。次に、ワイパーブレード上の被膜の状態を目視
で評価して、割れ、欠陥等の異常がない場合に、払拭耐
久評価試験としてのピボット軸トルク試験に供した。こ
の場合、前記被覆処理済み、ワイパーブレードをワイパ
ーに取り付けた後、ウィンドガラス上でワイパーを払拭
させて、ピボット軸トルク及びジャダー性を測定評価し
た。
【0032】実施例2〜19及び比較例6〜14 表1に示した脂肪族ナイロン溶液の組成を使用した他
は、実施例1と全く同様な方法により実施し、被膜の状
態を目視で評価すると共に、ピボット軸トルク及びジャ
ダー性を測定評価した。
【0033】比較例5 ナイロン6を128g、メトキシメチル化ナイロン64
g、チオシアン酸カリウム128g、水128ml及び
n−ドデカノール1Lを3Lナス型フラスコに投入した
他は、比較例1と全く同様な方法により実施したが、ナ
イロン6及びメトキシメチル化ナイロンが溶液に不溶で
あるため、実験を中止した。
【0034】実施例20 二硫化モリブデン(MoS2 )微粒子(平均粒径2μ)
を24g、ナイロン6を118g、メトキシメチル化ナ
イロン59g、チオシアン酸カリウム118g、水59
ml及びエタノール1Lを3Lナス型フラスコに投入し
た他は、比較例1と全く同様な方法により、均一な溶液
とした後、室温になるまで自然放冷した。この溶液をス
プレーガンに注入し、ワイパーブレード上に均一に粉霧
し、50℃で5分熱風乾した燥後水洗し、120℃で3
0分熱風乾燥して、MoS2 微粒子含有ナイロン6及び
メトキシメチル化ナイロンブレンド被膜を有するワイパ
ーブレードを得た。
【0035】次に、ワイパーブレード上の被膜の状態を
目視で評価して、割れや欠陥等の異常がない場合に、払
拭耐久評価試験としてのピボット軸トルク試験に供し
た。この場合、前記被覆処理済みワイパーブレードをワ
イパーに取り付けた後、ウィンドガラス上でワイパー払
拭させて、ピボット軸トルク及びジャダー性を測定し、
評価した。
【0036】実施例21,22及び比較例15 表1に示すように、MoS2 微粒子の添加重量%を増加
させた他は、実施例20と全く同様な方法により実施
し、被膜の状態を目視で評価すると共に、ピボット軸ト
ルク及びジャダー性を測定評価した。但し、比較例15
では、ワイパーブレード被膜が厚くなると同時に、被膜
表面に割れが発生したため、ピボット軸トルク測定及び
ジャダー性評価を実施しなかった。
【0037】実施例23〜26 微粒子として、グラファイト(平均粒径2μm)、シリ
コンゴム微粒子(平均粒子4μm)、ポリエチレン微粒
子(平均粒径4μm)、又はテフロン微粒子(平均粒径
4μm)を添加して脂肪族ナイロン溶液を調製した他
は、実施例20と全く同様な方法により実施し、被膜の
状態を目視で評価すると共に、ピボット軸トルク及びジ
ャダー性を測定評価した。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、その構成を脂肪族ナイロン0.05〜24重量%、
変性ナイロン0.05〜28重量%、ロダン塩0.5〜
40重量%、水0〜40重量%、及び炭素数2〜8のア
ルコール8〜90重量%を含有する脂肪族ナイロン溶
液、必要に応じて前記溶液に二硫化モリブデン微粒子、
グラファイト微粒子、テフロン微粒子、シリコンゴム微
粒子、並びにポリエチレン微粒子を最大30重量%まで
添加した脂肪族ナイロン溶液でワイパーブレード表面に
脂肪族ナイロン及び変性ナイロンブレンドを形成し、ウ
ィンドガラスとワイパーの組み合わせにおいて、ワイパ
ー取り付け部のピボット軸トルクを280〜600kg
−cmの範囲とすることにより、ワイパー払拭耐久時の
脈動(ジャダー)を著しく低減させることができるとい
う効果が得られる。
【0040】各実施例は、それぞれ上記共通の効果に加
えて、更に以下の様な効果がある。ワイパーブレード表
面に高分子量かつ結晶性脂肪族ナイロンを被覆したた
め、耐溶剤性や耐磨耗性も大きく向上し、ワイパーブレ
ードの長寿命化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウィンドガラスとワイパーとの組み合わせにお
けるピボット軸トルク測定並びにジャダー性評価模式図
である。
【符号の説明】
1 ウィンドガラス 2 ワイパー 3 ピボットアーム 4 ピボット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 一郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 沼尾 康弘 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ナイロン0.05〜24重量%、
    変性ナイロン0.05〜28重量%、ロダン塩0.5〜
    40重量%、水0〜40重量%、及び炭素数2〜8個を
    有するアルコール8〜90重量%を含有することを特徴
    とする脂肪族ナイロン溶液。
  2. 【請求項2】 二硫化モリブデン微粒子、グラファイト
    微粒子、タルク微粒子テフロン微粒子、シリコン微粒子
    及びポリエチレン微粒子から成る群から選ばれた少なく
    と1種を最大30重量%まで含有する請求項1記載の脂
    肪族ナイロン溶液。
  3. 【請求項3】 請求項1,2記載の脂肪族ナイロン溶液
    で被覆することにより、ワイパーブレードの表面に脂肪
    族ナイロン及び/又は変性ナイロンブレンドの被膜層を
    有することを特徴とするワイパーブレード。
  4. 【請求項4】 ウィンドガラスとワイパーとの組み合わ
    せにおいて、ワイパー取り付け部のピボット軸トルクが
    280〜600kg−cmの範囲にある請求項3記載の
    ワイパーブレード。
JP8169727A 1996-06-28 1996-06-28 脂肪族ナイロン溶液及びそれで被覆したワイパーブレード Pending JPH107903A (ja)

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