JPH1077908A - 車両用エンジンユニットの吸気装置 - Google Patents

車両用エンジンユニットの吸気装置

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JPH1077908A
JPH1077908A JP23111096A JP23111096A JPH1077908A JP H1077908 A JPH1077908 A JP H1077908A JP 23111096 A JP23111096 A JP 23111096A JP 23111096 A JP23111096 A JP 23111096A JP H1077908 A JPH1077908 A JP H1077908A
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throttle
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気筒ピッチに対する気化器ピッチをできるだ
け一致させながら、気化器ユニット幅を小さくして車体
幅を縮小できる車両用エンジンユニットの吸気装置を提
供する。 【解決手段】 サイドチェーン配置室43(カム駆動機
構室)を備えた車両用エンジンユニット15において、
気化器ユニット151の各スロットル弁152の弁軸1
53を連結部材154を介してスロットルプーリ156
で回転駆動するとともに、スロットル開度センサ155
を備えた吸気装置を構成する場合に、上記スロットル開
度センサ155を上記気化器ユニット155のチェーン
配置室43側端部に配置し、車両中心線Lから上記スロ
ットル開度センサ155の外端部までの寸法W1と、車
両中心線Lから反対側に位置する気化器151dの外端
部までの寸法W2とが略同一するように気化器ユニット
151を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エンジンユ
ニットの、気筒数と同数の気化器をユニット化してなる
気化器ユニットを備えた吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動二輪車用エンジンユニットに
好適の吸気装置として、気筒数と同数の気化器を結合
し、各スロットル弁の弁軸を連結部材により回転力伝達
可能に連結して全てのスロットル弁を1つのスロットル
プーリで回転駆動するとともに、スロットル弁開度をス
ロットル開度センサで検出するようにした気化器ユニッ
トを備えたものがある。
【0003】そしてこのような吸気装置では、吸気通路
抵抗を最小限にして吸気効率の向上を図るために、気筒
ピッチと気化器ピッチとを同一とし、かつ気筒軸線と気
化器軸線とを一致させるとともに、気化器ユニットの一
端に上記スロットル開度センサを、他端に上記スロット
ルプーリをそれぞれ配置したものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造のように気筒ピッチに気化器ピッチを一致させる
とともにその両側にスロットル開度センサ,スロットル
プーリを配置すると、気化器ユニット全体の幅寸法が大
きくなり、例えば自動二輪車に搭載した場合には、車体
フレームの幅寸法が大きくなり、ライディングポジショ
ンが悪化するという問題が生じる。
【0005】また上記従来構造では、気化器ユニットの
端部にスロットル弁駆動用スロットルプーリが配置され
ていることから、各スロットル弁の開閉動作にずれが生
じ、各気化器の同調精度が低く、その調整作業に長時間
を要するという問題がある。ここで、上記スロットルプ
ーリを気化器ユニットの中心部に配置することにより、
同調精度を高めることができると考えられるが、このよ
うにした場合でも気化器ユニットの幅寸法が大きくなる
問題は解消できない。
【0006】本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされ
たもので、気筒軸線に対する気化器軸線のずれを可能な
限り小さくしながら気化器ユニット全体の幅寸法を最小
限にでき、かつ各気化器の同調精度を向上できる車両用
エンジンユニットの吸気装置を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、並列
配置された複数気筒の外側端面に沿ってカム軸駆動機構
配置室43を形成し、該カム軸駆動機構配置室43に配
設されたカム軸駆動機構によりカム軸40,41を回転
駆動するようにした車両用エンジンユニット15の、気
筒数と同数の気化器151a〜151dを結合するとと
もに各スロットル弁152の弁軸153を連結部材15
4により回転力伝達可能に連結し、何れかの連結部材1
54をスロットルプーリ156で回転駆動するとともに
スロットル弁開度をスロットル開度センサ155で検出
するようにした気化器ユニット151を備えた吸気装置
において、上記スロットル開度センサ155を上記気化
器ユニット151のカム軸駆動機構配置室43側端部に
配置し、車両中心線Lから上記スロットル開度センサ1
55の外端部までの寸法W1と、車両中心線Lから反カ
ム軸駆動機構配置室側端部に位置する気化器151dの
外端部までの寸法W2とが略同一となるように配置され
ていることを特徴としている。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、上
記カム軸駆動機構配置室43側端部に位置する第1気化
器151a及びこれに隣接する第2気化器151bの軸
線X1,X2を対応する第1,第2気筒の軸線Y1,Y
2と略一致させるとともに、該第1,第2気化器151
a,151bの間に上記スロットルプーリ156を配置
したことを特徴としている。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2におい
て、上記エンジンユニット15が上記カム軸駆動機構配
置室43側から第1,第2,第3,第4気筒を順次並列
配置してなる4気筒エンジンであり、第3,第4気化器
151c,151dの第3,第4気筒に対するオフセッ
ト量D3,D4が、第1,第2気化器151a,151
bの第1,第2気筒に対するオフセット量D1,D2よ
り大きく、かつ全気化器151a〜151dが対応する
気筒に対して上記カム軸駆動機構配置室43側にオフセ
ットされていることを特徴としている。
【0010】
【発明の作用効果】請求項1の発明では、シリンダブロ
ック,シリンダヘッドのカム軸方向外端部にカム軸駆動
機構配置室43を配置したいわゆるサイドチェーン式と
し、スロットル開度センサ155を、上記カム軸駆動機
構配置室43が突出していることにより該配置室43の
背面側に形成された空きスペースに配置し、該気化器ユ
ニットを該ユニット全体の中心線が車両中心線Lと略一
致するように配置したので、気筒中心と各気化器中心と
のオフセット量を最小限に抑えることができ、吸気効率
を低下させることなくエンジン全体の幅寸法をコンパク
ト化でき、自動二輪車用とした場合には車体フレームの
幅を小さくしてライディングポジションを向上できる効
果がある。
【0011】請求項2の発明では、カム軸駆動機構配置
室43側寄りに位置する第1,第2気化器151a,1
51bの軸線X1,X2と第1,第2気筒の軸線Y1,
Y2とを略一致させ、該第1,第2気化器151a,1
51bの間にスロットルプーリ156を配置したので、
気化器ユニット全体の幅を余り大きくすることなくスロ
ットルプーリ156を配置できる。ちなみに、カム軸駆
動機構配置室43の反対側に位置する第3,第4気化器
15c,151dを気筒軸線に略一致させることにより
該両気化器間にスロットルプーリを配置した場合、第4
気化器151dの外端部が上記カム軸駆動機構配置室4
3の反対側方向に突出し、気化器ユニット全体の幅が広
がる懸念がある。
【0012】請求項3の発明では、第3,第4気化器1
51c,151dのオフセット量D3,D4を第1,第
2気化器151a,151bのオフセット量D1,D2
より大きくし、かつ全気化器をカム軸駆動機構配置室4
3側にオフセットしたので、第4気化器151dの外端
部が上記反対側に突出するのを回避でき、その結果より
確実に気化器ユニット全体の幅寸法を抑えることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1ないし図17は、本発明
の一実施形態による自動二輪車のエンジンユニットを説
明するための図であり、図1はエンジンユニットが搭載
された自動二輪車の左側面図、図2〜図4はそれぞれエ
ンジンユニットの右側面図,右側面図,断面背面展開
図、図5はシリンダブロックの連通孔部分を示す断面
図、図6〜図8はそれぞれシリンダヘッドの平面図,断
面側面図,断面側面図、図9はヘッドボルト部分の断面
側面図、図10はカム軸の平面図、図11,図12は変
速装置の左側面図,断面背面展開図、図13,図14は
冷却水,潤滑油ポンプの断面図,側面図、図15は始動
装置の背面図、図16,図17は吸気装置の平面図,概
略構成図である。なお、本実施形態でいう前後,左右と
はシートに着座した状態で見た場合の前後,左右をい
う。
【0014】図1において、1は自動二輪車であり、こ
れの車体フレーム2は側面視で略逆L字状をなす左, 右
一対のメインフレーム3の後端に車体後方に延びるシー
トレール4を接続した構造のもので、上記メインフレー
ム3の上部には燃料タンク5が、シートレール4の上部
にはメインシート6,タンデムシート7がそれぞれ搭載
されている。
【0015】上記メインフレーム3の前端にはヘッドパ
イプ8によりフロントフォーク9が枢支されており、該
フロントフォーク9の下端には前輪10が軸支されてい
る。また上記メインフレーム3の後端下部のリヤアーム
ブラケット3aにはリヤアーム11がピボット軸12に
より上下揺動可能に軸支されており、該リヤアーム11
の後端には後輪13が軸支されている。
【0016】上記リヤアーム11と車体フレーム2との
間にはリヤクッション14が介設されている。このリヤ
クッション14の下端はこれの後側に起立配置されリヤ
アーム11に軸支された第1リンク14aの下端に連結
され、上端は車体フレームに軸支されている。また上記
第1リンク14aの上端はリヤクッション14の後側に
起立配置された第2リンク14bを介して車体フレーム
に連結されており、該第2リンク14b及び第1リンク
14aはリヤクッション14とで三角形をなしている。
このようにリヤクッション14の下端を上方に起立配置
された第1,第2リンク14a,14bにより支持する
ようにしたので、いわゆるプログレッシブ特性を確保し
ながらリヤクッション14の下方に大きなスペースが確
保されている。
【0017】上記メインフレーム3の下部にはエンジン
ユニット15が懸吊されており、該エンジンユニット1
5の前側にはラジエータ16が配設されている。このエ
ンジンユニット15は水冷式4サイクル並列4気筒5バ
ルブエンジンであり、気筒軸線20を前方に傾斜させる
とともに、クランク軸21を車幅方向に向けて搭載され
ている。
【0018】上記エンジンユニット15は、図2〜図4
に示すように、シリンダブロック22の上合面にシリン
ダヘッド23を積層してヘッドボルトで締結し、該シリ
ンダヘッド23の上合面にヘッドカバー24を装着し、
シリンダブロック22の下部にクランクケースと変速装
置ケースとを一体化したユニットケース25を接続形成
した概略構造を有する。
【0019】上記ユニットケース25は上,下ケース2
6,27に上下2分割されており、該上ケース26は上
記シリンダブロック22と一体形成されている。上記ク
ランク軸21は上,下ケース26,27の分割合面に形
成された複数のボス部29に軸受30を介して支持され
ている。また上記ボス部29により各気筒ごとのクラン
ク室19は独立している。また下ケース27の下合面に
はオイルパン28が接続されている。
【0020】上記シリンダブロック22には4つのシリ
ンダボア(気筒)22aが並行に形成されており、該各
シリンダボア22a内にはピストン31が摺動自在に挿
入配置されている。このピストン31にはピストンピン
31bを介してコンロッド32の小端部が連結されてお
り、該コンロッド32の大端部は上記クランク軸21の
クランクピン21aに連結されている。上記ピストン3
1は、ピストンスカート31aのピストンピン31b軸
端部分に切り欠き凹部31cを形成してなるいわゆるス
リッパ型のものである。
【0021】上記シリンダヘッド23の各ピストン31
の対向面に形成された燃焼凹部23aには3つの吸気ポ
ート33,2つの排気ポート34が開口しており、各開
口は吸気バルブ35,排気バルブ36で開閉可能となっ
ている。該各バルブ35,36の上端には有底筒状のバ
ルブリフタ37,37が装着されており、該バルブリフ
タ37はシリンダヘッド23に形成されたリフタガイド
孔23bにより摺動自在に支持されている。また各バル
ブ35,36とシリンダヘッド23に形成されたばね座
23cとの間には該バルブを閉方向に常時付勢するスプ
リング38が配設されている。
【0022】上記各吸気バルブ35,排気バルブ36の
上方にはそれぞれ該バルブを押圧駆動するカム軸40,
41が互いに平行にかつクランク軸21と平行に配設さ
れている。この各カム軸40,41は、シリンダヘッド
23とヘッドカバー24とで形成されたカム軸配置室3
9内に収容配置されており、該シリンダヘッド23に形
成されたカム軸受部とこれにボルト締め固定されたカム
キャップ48とで回転自在に支持されている。
【0023】また上記各カム軸40,41の軸方向右端
部に取り付けられたカムスプロケット40a,41aと
クランク軸21の右端部に一体形成されたカム駆動歯2
1bとはタイミングチェーン42によって連結されてい
る。このようにして構成されたカム軸駆動機構のカムス
プロケット40a,41a,タイミングチェーン42及
びカム駆動歯21bは、上記シリンダブロック22,シ
リンダヘッド23の右外端面に一体形成されたチェーン
配置室(カム軸駆動機構配置室)43内に収容されてい
る。上記クランク軸21のカム駆動歯21bの内側には
外周歯を有するロータ44が装着されており、該ロータ
44にはクランク回転角度を検出するピックアップ45
が対向している。なお、46はタイミングチェーン42
の張力を自動調整するオートテンショナであり、47は
チェーンガイドである。
【0024】上記チェーン配置室43を構成するシリン
ダブロック22の外側壁22bのクランク軸21に臨む
部分には、上記カム軸駆動機構の組付け用開口50が形
成されており、該開口50には蓋部材51が着脱可能に
ボルト締めされている。そしてクランク軸方向に見たと
き上記組付け用開口50内に位置するシリンダボア22
a下方部分には隣接するクランク室19同士を連通する
連通孔52が同一軸線をなすように貫通形成されてい
る。
【0025】上記各連通孔52は上記組付け用開口50
から機械加工により穿設されたものであり、ピストン往
復運動によるポンピングロスの低減を図っている。また
上記各シリンダボア22aの内表面には耐摩耗性を高め
るために硬質めっき皮膜aが被覆形成されている。この
めっき皮膜aは上記連通孔52の形成前に該連通孔部分
にマスキングを行い、この状態でめっき処理を施して形
成されたものであり、これによりめっき処理作業を容易
化するとともに、連通孔52の加工作業を容易化してい
る。
【0026】即ち、上記めっき処理は、シリンダボア2
2aの上,下端開口部を閉塞し該閉塞空間内にめっき液
を充填した状態で通電することにより行われるが、上記
連通孔52を先に加工形成してしまうと上記閉塞が困難
となる。一方、めっき処理を施した後に機械加工を行う
と硬質めっき皮膜aにより加工が困難となる。本実施形
態では、連通孔52部分をマスキングした状態でめっき
処理を行うようにしたので、上述の問題を回避できる。
【0027】また上記上ケース26の各ボス部29に
は、図5に示すように、クランク軸21の軸受30と連
通孔52の内周面とを連通する潤滑油通路53が形成さ
れている。この潤滑油通路53には冷却ノズル54が挿
着されており、該ノズル54の噴射口54aは下死点に
位置するピストン31の切り欠き凹部31cからピスト
ン裏面に指向している。また上記連通孔52部分のクラ
ンク軸方向厚さは、クランク軸側はW2であるのに対し
ピストン側はW1と幅狭になっている。そのため上記噴
射口54aから噴射された潤滑油は連通孔52の周縁あ
るいはピストンスカートに邪魔されることなく確実にピ
ストン裏面に供給され、該ピストン31を確実に冷却で
きる。
【0028】次に上記シリンダヘッド23の締結構造に
ついて説明する。図6〜図10において、シリンダヘッ
ド23の各気筒間部分の吸気側及び排気側にはボルト挿
通孔23dが気筒軸方向に形成されており、該ボルト挿
通孔23d内に上記シリンダブロック22に植設された
ヘッドボルト55の上端部が位置している。
【0029】また上記シリンダヘッド23のボルト挿通
孔23dの上縁には座金載置面56が形成されており、
該載置面56上に該座金載置面56より僅かに小径の座
金57が載置されている。上記シリンダヘッド23は、
上記ヘッドボルト55にナット58,59を螺着するこ
とにより上記座金57を介してシリンダブロック22に
締結固定されている。なお、吸気側のナット58は座金
57より小径のものが採用されているのに対し、排気側
のナット59は座金57と同一径のものが採用されてい
る。
【0030】ここでエンジンコンパクト化を図るために
気筒間寸法を狭くしていくと上記ヘッドボルト55のナ
ット装着スペースが確保困難となる。特に、吸気側には
リフタガイド孔23bが3個ずつ必要であることから、
気筒間寸法を狭めながらガイド孔23bの剛性に必要な
壁厚を確保し、かつ座金載置面56に必要な面積を確保
するのは困難である。
【0031】本実施形態では、気筒間寸法を狭めながら
壁剛性を確保し、かつ必要な座金配置面積を確保するた
めに以下の構造を採用している。上記シリンダヘッド2
3の吸気側座金載置面56の上側には該載置面に続いて
座金57より若干大径で該座金57を回転させることの
できる座金回転孔60が袋状に形成されており、この座
金配置面56及び座金回転孔60は、高さ方向で見て上
記リフタガイド孔23bの下縁より下方に位置してい
る。
【0032】また上記座金回転孔60の上側にはこれに
続いてナット挿入孔61が座金回転孔60より小径にか
つナット58より僅かに大径に形成されており、該ナッ
ト挿入孔61はカム軸配置室39に開口している。そし
て上記ナット挿入孔61の内面にはには上記座金57よ
り僅かに大径のスリット63が形成されている。このス
リット63はナット挿入孔61の中心を通りかつカム軸
40と直角なすように形成されており、座金回転孔60
と略同じ径方向長さに設定されている。
【0033】このようにして上記座金57は、縦向きに
かつカム軸直角方向に向けた状態でスリット63から挿
入され、座金回転孔60内で回転させて座金載置面56
に着座される(図8,図9参照)。なお、排気側のナッ
ト挿入孔62は座金57より若干大径に形成されてお
り、またナット59は座金57と同一径の押圧面を有す
るものが採用されている。
【0034】ここで上記ヘッドボルト55のうち気筒間
における吸気側,排気側のヘッドボルト55,55の軸
心は平面から見て吸気側,排気側のカム軸40,41の
軸線より互いに離間するように、つまりシリンダボア中
心から離れるよう外方に若干オフセットしている。
【0035】このように気筒間ヘッドボルト55をカム
軸軸線から外側にオフセットさせたので、気筒間寸法を
狭めながらリフタガイド孔23bの壁厚を確保すること
ができる。
【0036】一方、チェン配置室43側の端部に位置す
るヘッドボルト55はカム軸心と一致するように配置さ
れている。この端部に配置されたヘッドボルト55は、
気筒間のヘッドボルトと異なってリフタガイド孔23
b,23bに狭まれていないのでチェン配置43側寄り
に配置でき、従って気筒間のもののようにカム軸軸線か
らオフセットさせることなくリフタガイド孔23b´の
壁厚を確保できる。
【0037】ここで、上記カム軸40,41に作用する
捻じりトルクはカムチェン配置室43側端部が最大で、
該配置室43から離れるほど小さくなる。一方上述のよ
うに気筒間ヘッドボルトはカム軸軸線から外方にオフセ
ットしているのに対し、チェン配置室43側端部ヘッド
ボルトはカム軸軸線に一致しているので、上記気筒間ツ
ール孔64はカム軸軸線から外方にオフセットしている
のに対し、端部のツール孔64´はカム軸軸線に一致し
ている。
【0038】このように、捻じりトルクの大きい位置に
設けられたツール孔64´はカム軸軸線に一致させたの
で、該ツール孔64´によるカム軸の捻じり剛性低下を
抑制できる。また気筒間ヘッドボルト用ツール孔のうち
カムチェン配置室43に近い位置のツール孔について
は、カム軸軸線からオフセットさせたので捻じり剛性上
不利となるが、後述するようにスラスト受部65を設け
たので、上記捻り剛性低下をカバーできる。なお、残り
のツール孔については捻じりトルクが小さいので問題に
ならない。
【0039】上記各カム軸40,41にはこれの軸方向
移動を規制するスラスト受部65が所定の軸方向幅をも
って一体形成されている。該スラスト受部65はカムノ
ーズを除く他の部分より大径に形成されている。そして
このスラスト受部65は、カム軸40,41のチェーン
配置室43側の最外端部に位置する第1,第2気筒間の
上記ヘッドボルト55の鉛直上方に形成されている(図
6参照)。上記スラスト受部65にはツール孔64が直
径方向に貫通形成されており、該ツール孔64はヘッド
ボルト55と同軸をなすように形成されている。なお各
カム軸40,41の他のヘッドボルト55に臨む部分に
も同様のツール孔64が貫通形成されている。さらに上
記カムキャップ48の各ツール孔64に臨む部分には工
具孔48aが形成されており、カムチェーンに隣接する
軸受部に対応する位置に設けられた工具孔48aにはプ
ラグ(不図示)が取り外し可能に挿着されている。
【0040】ここでスラスト受部は、通常は軸方向幅の
薄いフランジ状に形成されているが、本実施例では、ス
ラスト受部65は軸方向幅を厚く形成されており、これ
によりツール孔64を形成したことによるカム軸の捻じ
り剛性の低下を抑制している。
【0041】ここで、上記シリンダヘッド23をシリン
ダブロック22に組み付ける場合、まずシリンダヘッド
23に吸気,排気バルブ34,35,スプリング38,
及びバルブリフタ37を組み付けるとともに、座金5
7,ナット58,59を座金配置面56上に挿入配置
し、次いで各カム軸40,41,カムキャップ48を組
付けることによりシリンダヘッド23をいわゆるサブア
ッシーしておく。
【0042】そして上記サブアッシーされたシリンダヘ
ッド23をシリンダブロック22上に載置し、工具孔4
8a,ツール孔64から締結工具を挿入して上記ナット
58,59をヘッドボルト55に締め付ける。なお、シ
リンダヘッド23をシリンダブロック22に締結した後
にカム軸40,41を組み付けるようにしても勿論構わ
ない。
【0043】また図6に示すように上記シリンダヘッド
23のチェーン配置室43側端部のカム軸用軸受部6
6,66は他の部分の軸受部より軸方向に幅広に形成さ
れている。そして該軸受部66にはナット挿入孔67が
形成されている。このナット挿入孔67は軸受中心線E
よりカム軸方向にリフタガイド孔23b側にオフセット
して形成されている。また吸気側と排気側のオイル通路
127,129を連通するオイル通路128が上記軸受
中心線Eよりリフタガイド孔23b´と反対側にオフセ
ットしてつまり上記チェーン配置室43側寄りにカム軸
直角方向に延びるように形成されている。これにより大
きなラジアル荷重が加わる軸受部66の耐久性を、ナッ
ト挿入孔67を形成しながら確保し、かつ吸気側と排気
側とを連通させるオイル通路127を支障なく形成でき
る。
【0044】次に上記エンジンユニット15の変速装置
70について説明する。この変速装置70は、主として
図2,図4,図11,図12に示すように、クランク軸
21の後部上方に入力ギヤ群71が装着されたメイン軸
(入力軸)72を、また該メイン軸72の下方に上記入
力ギヤ群71に噛合する出力ギヤ群73が装着されたド
ライブ軸(出力軸)74をそれぞれクランク軸21と平
行に配置して構成されている。
【0045】上記ドライブ軸74はクランク軸21と同
様に上,下ケース26,27の分割合面に形成されたボ
ス部に軸受75を介して支持されている。また上記メイ
ン軸72は、上ケース26内に配置されており、該メイ
ン軸72の左端部は上ケース26のボス部に軸受76を
介して支持されている。また右側部分は軸受77及びフ
ランジ78を介して上ケース26の右側壁26gに支持
されており、該フランジ78は上記右側壁26gにボル
ト締め固定されている。
【0046】上記ドライブ軸74の左端部はユニットケ
ース25から外方に突出しており、該突出部に装着され
た駆動スプロケット79がチェーン80を介して上記後
輪13の後輪スプロケット13aに連結されている。ま
た上記メイン軸72の右端部にはクラッチ機構81が装
着されている。該クラッチ機構81は、クランク軸21
の減速小ギヤ82に噛合し、メイン軸72に軸支された
減速大ギヤ83にダンパを介して結合されたアウタドラ
ム84と、メイン軸72にスプライン結合されたインナ
ドラム85との間に多数のクラッチ板86を介在させた
構造のものである。このクラッチ機構81は、インナド
ラム85に連結されたプッシュレバー87を回動操作す
ることによりエンジン動力が接断される。
【0047】上記メイン軸72,ドライブ軸74の後側
斜め上方にはこれらと平行にシフトドラム90,入力側
フォーク軸91,出力側フォーク軸92が配設されてお
り、このシフトドラム90,各フォーク軸91,92の
右端部,左端部は上記上ケース26に一体形成された
右,左ボス部26e,26fにより支持されている。な
お、シフトドラム90の左端部と左ボス部26fとの間
には軸受90cが介設されている。また90dは上記軸
受90c及び上記両フォーク軸91,92の抜け止めプ
レートであり、図11ではこの抜け止めプレート90は
取り外されている。
【0048】上記入力側フォーク軸91には1つの入力
側シフトフォーク93が、また上記出力側フォーク軸9
2には2つの出力側シフトフォーク94,94が軸方向
移動自在に装着されている。上記シフトフォーク93,
94の二股状の爪部93b,94bは入力ギヤ群71,
出力ギヤ群73のギヤに形成された摺動溝71b,73
bに摺動自在に係合し、また上記シフトフォーク93,
94の基部に一体形成された係合ピン93a,94aは
上記シフトドラム90の外周面に形成されたガイド溝9
0aに摺動自在に係合している。このシフトドラム90
を不図示のチェンジ機構により回動させることにより、
上記両シフトフォーク93,94が軸方向に摺動して入
力ギヤ群71,出力ギヤ群73のギヤを移動させ、その
結果、最低速段〜最高速段の間で切換が行われる。
【0049】上ケース26の左側壁の、上記シフトドラ
ム90,入力側フォーク軸91,出力側フォーク軸92
の左端部と対向する部分には組立て開口26aが形成さ
れており、該組立て開口26aにはカバープレート95
(図1参照)が着脱可能に装着されている。
【0050】そして、上記上ケース26内の上部には、
クランク室内圧力調整等のためにクランクケース内から
外部に排出される空気に混入している潤滑油を予め分離
するためのオイルブリーザ室96が一体形成されてい
る。なお、上記潤滑油の分離された空気は吸気系に導入
される。上記オイルブリーザ室96の底壁26cは上記
入力側フォーク軸91の上側近傍に位置しており、後述
するように、上記入力側シフトフォーク93を組み付け
る際に該フォーク93の回動角度を規制するストッパ部
となっている。
【0051】次に上記変速装置70の組立て手順につい
て説明する。 まず上ケース26を分割合面が上向きとなるように
上下反転させて組立台等に載置する。そして入力ギヤ群
71が組み込まれたメイン軸72を上記上ケース26の
右側壁開口26dから右側壁26gの挿入孔を通してメ
イン軸72を挿入し、左端部を軸受76内に嵌入すると
ともにフランジ78を右側壁26gにボルト締めする
(図2,図4,図12参照)。
【0052】 次に、分割合面側から入力側シフトフ
ォーク93の爪部93bを入力ギヤ群71の1つのギヤ
の摺動溝71bに係合させ、該爪部93bを中心に回動
させてその基部93cをオイルブリーザ室96の底壁2
6cに当接させる。これにより入力側シフトフォーク9
3は爪部93bの摺動溝71bとの係合が外れることな
く図11に二点鎖線で示す状態に保持される。なおこの
とき係合ピン93aはシフトドラム90の外周面より僅
かに外側に位置している。
【0053】 続いて上記左側壁の組立て開口26a
から左ボス部26fのドラム支持孔にシフトドラム90
を挿入し、その右端部(先端部)90bを右ボス部26
eの支持孔に嵌入するとともに、左端部の軸受90cを
左ボス部26fの支持孔に嵌入することにより該シフト
ドラム90をセットする。なお、このとき入力側シフト
フォーク93の基部93cはその係合ピン93aがシフ
トドラム90の外周面に干渉しない程度にその回動角度
位置が保持されているので、シフトドラム90は支障な
く挿入可能である。
【0054】 そして上記入力軸側シフトフォーク9
3の基部93cを上方に回動させてこれの係合ピン93
aを上記シフトドラム90のガイド溝90a内に係合さ
せ、この係合状態で、入力側フォーク軸91を組立て開
口26a側から上記シフトフォーク93に挿通し、該入
力フォーク軸91の両端を上ケース26の左,右ボス部
26f,26eの支持孔内に嵌入する。これによりメイ
ン軸72,入力側シフトフォーク93の組立てが完了す
る。
【0055】 次に、出力ギヤ群73が組み込まれか
つ出力軸側シフトフォーク94,94の爪部94b,9
4bが摺動溝73b,73bに係合されたドライブ軸7
4を、上記出力軸側シフトフォーク94の係合ピン94
aを上記シフトドラム90のガイド溝90a内に係合さ
せつつ上記上ケース26の分割合面に載置する。この状
態で、出力側フォーク軸92を上記組立て開口26aか
ら上記シフトフォーク94に挿通し、該フォーク軸92
の両端部を上ケース26の左,右ボス部26f,26e
の支持孔内に嵌入する。最後に抜け止めプレート90d
を取り付け、シフトドラム90の左端部にリンク機構を
連結する。なお、シフトフォーク94,94をセットし
た後にドライブ軸74を装着しても良い。
【0056】次に上記クランク軸21,メイン軸72,
及びドライブ軸74の配置位置関係を主として図2に基
づいて説明する。上記メイン軸72は、これの軸芯とク
ランク軸21の軸芯とを結ぶクランク軸・メイン軸直線
Aと気筒軸線20とがシリンダヘッド側かつメイン軸側
にてなす第1軸角度θ1が鋭角をなすように、換言すれ
ばクランク軸21の軸芯を通り気筒軸線20と直角な直
線Cよりシリンダヘッド23側に寄せた位置に配置され
ている。
【0057】また上記ドライブ軸74は、これの軸芯と
上記メイン軸72の軸芯とを結ぶメイン軸・ドライブ軸
直線Bと上記クランク軸・メイン軸直線Aとがドライブ
軸側かつクランク軸側にてなす第2軸角度θ2が鋭角と
なるように配置されている。このようにして上記メイン
軸72,ドライブ軸74はシリンダブロック22の背面
に背負われるように配置されている。
【0058】また上記クラッチ機構81の最大外周面
(減速大ギヤの外周面)81aは、下死点に位置するピ
ストン31′の頂面を通り気筒軸線20と直角をなす直
線Dよりシリンダヘッド23側に位置している。そして
上記クラッチ機構81の減速大ギヤ83の軸方向投影面
内に上記メイン軸72,シフトドラム90,各フォーク
軸91,92及びドライブ軸74が位置している。
【0059】次に冷却水ポンプ,潤滑油ポンプの配置構
造について説明する。主として図2,図13,図14に
示すように、本実施形態の冷却水ポンプ100,潤滑油
ポンプ101は両方とも下ケース27内に収容配置され
ており、該両ポンプ共通のポンプ軸102は上記クラン
ク軸21,ドライブ軸74の間の下方にこれらと平行に
配置されている。このポンプ軸102はハウジングユニ
ット103内に軸受104,105を介して回転自在に
支持されており、該ポンプ軸102の右端部には潤滑油
ポンプ101のロータ106が、また左端部には冷却水
ポンプ100のインペラ107が固着されている。上記
ポンプ軸102の軸方向右端面には従動スプロケット1
08がボルト締め固定されており、該スプロケット10
8はチェーン109を介して上記メイン軸72のフラン
ジ78より外側部分に装着された駆動スプロケット11
0に連結されている。
【0060】上記ハウジングユニット103は、軸方向
中央に位置する本体部103aと、左,右に位置する冷
却側ハウジング部103b,潤滑側ハウジング部103
cとの3分割構造となっており、該両ハウジング部10
3b,103cは軸方向に螺挿されたボルト111,1
12により上記本体部103aに締結されている。また
上記ハウジングユニット103の最大径部103dは上
記ドライブ軸74の出力ギヤ群73の最小径を有する最
高速段ギヤ73a(図4参照)と半径方向に対向する位
置に配置されている。
【0061】なお、上記ハウジングユニット103がメ
イン軸72に近接するように配設されている場合には、
上記最大径部103dをメイン軸72の入力ギヤ群71
の最小径ギヤと半径方向に対向するよう配置するのが望
ましい。
【0062】ここで上記ハウジングユニット103は、
下ケース27内に収容され、冷却側ハウジング部103
bを上記下ケース27の左側壁に形成されたボス部27
aにOリング27bを介して嵌合支持するとともに、上
記潤滑側ハウジング部103cを下方から螺挿された2
本のボルト113,113により下ケース27の縦壁に
締結することにより該下ケース27内に配置固定されて
いる。なお、この縦壁は上ケースとの合面付近から略垂
直方向に延びており、ケース剛性を向上するためのリブ
として機能している。
【0063】上記ポンプ軸102の左側軸受104の軸
方向左側にはシール部材114が、該シール部材114
の左側には間隔をあけてメカニカルシール115が配設
されている。また上記本体部103aの底部のシール部
材114とメカニカルシール115との間にはドレン孔
116が形成されており、該ドレン孔116にはドレン
パイプ(排水管)117が挿入されている。このドレン
パイプ117の下端部は上記オイルパン28に形成され
たドレン通路28aを介して外方に連通している。これ
により上記冷却水ポンプ100から漏れた水をエンジン
外方に排出するようになっている。なお、上記ドレンパ
イプ117は、下ケース27に支持されたハウジングユ
ニット103と下ケースに対し下方から取付けられるオ
イルパン28との間にて、特別な支持部材を用いること
なくOリング117aを介して挟持されている。
【0064】上記冷却側ハウジング部103bの吸込み
口103eには冷却水戻りホース118が、吐出口10
3fには冷却水供給管119がそれぞれ連通接続されて
いる。この冷却水供給管119はエンジン前方に導出さ
れ、冷却ホース123a,給水管123bを介してシリ
ンダブロック23の前壁の冷却ジャケット入口(不図
示)に接続されている。従って上記供給管119のポン
プからエンジン前壁への導出部間はクランクケース25
内を通ることになり、外部に露出する部分及び冷却ホー
ス123a,給水管123bも短いことからエンジン外
観が良好となる。
【0065】また上記潤滑側ハウジング部103cの潤
滑油吸込み口103gには上記オイルパン28内に配置
されたオイルストレーナ120が連通接続されており、
潤滑油吐出口103hには下ケース27の前壁に接続さ
れたオイルフィルタ121が連通接続されている。この
オイルフィルタ121を出た潤滑油はメインギャラリ1
22を通ってクランク軸21,メイン軸72,ドライブ
軸74,及びカム軸40,41等の各エンジン潤滑部に
供給される。
【0066】ここで、潤滑油のカム軸経路は、図3,図
6〜図8,図16に示すように、シリンダヘッド23の
第1気筒吸気側とチェーン配置室43との間に開口する
第1オイル通路126の吐出口126aを、吸気側カム
軸40に沿って延びる第1オイル通路127に連通させ
るとともに、第3オイル通路128により排気側カム軸
41に沿って延びる第4オイル通路129に連通接続
し、該第1,第4オイル通路127,129をカム軸軸
受部に連通した構造となっている。各カム軸40,41
を潤滑した潤滑油はシリンダヘッド23の第3,第4気
筒の排気側間に形成されたオイル戻り通路130を通っ
てオイルパン28内に回収される。
【0067】なお、上記実施形態では、冷却水ポンプと
潤滑油ポンプとを一体化してクランケース内に配置した
が、冷却水ポンプのみをクランクケース内に配置しても
良い。
【0068】次に上記エンジンユニット15の始動装置
を主として図2,4,15に基づいて説明する。始動用
モータ135は、上記上ケース26のシリンダボア背面
部分にクランク軸21と平行に配置されている。このモ
ータ135は、これの後端支持部135aを上ケース2
6にボルト締め固定するとともに、前端ボス部135b
を上ケース26のボス部に嵌入することにより支持され
ている。
【0069】上記始動用モータ135の出力ギヤ136
は上ケース26内に突出しており、これは中間ギヤ13
8の大径ギヤ138aに噛合している。この中間ギヤ1
38は上記上ケース26内のメイン軸72上方にボルト
締め固定された中間軸137に軸支されており、またこ
の中間軸137は上記クラッチ機構81の最大径部分
(減速大ギヤ83)の軸方向投影面内に位置するように
配置されている。
【0070】上記中間ギヤ138の小径ギヤ138bは
始動ギヤ139に噛合しており、この始動ギヤ139は
上記メイン軸72に軸支された減速大ギヤ83のボス部
に一方向クラッチ140を介在させて連結されている。
この一方向クラッチ140は始動モータ135からの回
転力を減速大ギヤ83に伝達し、クランク軸21からの
回転力を始動モータ135側に伝達しないように構成さ
れている。
【0071】上記エンジンユニット15の排気装置は、
主として、シリンダヘッド23の前壁に開口する各排気
ポート34に接続された排気管141,エンジンユニッ
ト15と後輪13との間でかつリヤクッション14の下
方に配置された第1マフラ142,及び後輪13の右側
上部に配置された第2マフラ143から構成されてい
る。
【0072】上記各排気管141は排気ポート34から
下方に屈曲され、オイルパン28の下方を通って後方に
延びている。また上記第1マフラ142は上記オイルパ
ン28と後輪13との間のリヤクッション用リンク機構
を上方に起立配置したことにより生じた空間を利用して
配置されており、該第1マフラ142内には消音機構及
び触媒(不図示)が収容配置されている。
【0073】次に上記エンジンユニット15の吸気装置
を主として図1,2,6,16,17に基づいて説明す
る。上記シリンダヘッド23の後壁に導出された各吸気
ポート33にはジョイント150を介して4連式気化器
ユニット151が接続されている。この気化器ユニット
151は右側から第1〜第4番目の気筒に対応する第1
〜第4気化器151a〜151dをユニット化したもの
である。各気化器151a〜151dは、スロットル操
作によって開閉するバタフライ式スロットル弁152
と、エンジンの吸気負圧により自動的に開閉するピスト
ンバルブ(不図示)とを有する自動可変ベンチュリ式の
もので、上記各スロットル弁152の各弁軸153同士
を連結部材154により回転力伝達可能に連結して構成
されている。
【0074】上記気化器ユニット151の車幅方向右端
部にはスロットル弁152の開度を検出するスロットル
開度センサ155が接続されており、該開度センサ15
5は上記シリンダヘッド23のチェーン配置室43側
に、つまり該チェーン配置室43の右方突出部の背面に
位置するように配置されている。また上記第1気化器1
51aと第2気化器151bとの間の連結部材154に
はスロットルプーリ156が装着されており、該スロッ
トルプーリ156はスロットルケーブル157を介して
操向ハンドルのスロットルグリップ(不図示)に連結さ
れている。このスロットルグリップの回動操作により上
記各スロットル弁152が同期して開閉するようになっ
ている。
【0075】ここで上記気化器ユニット151は、車体
中心線Lから上記スロットル開度センサ155の右外端
までの寸法W1と、車体中心線Lから気化器ユニット1
51の左外端までの寸法W2が同一となるように配置さ
れている。これにより車体中心線Lと気化器ユニット1
51の車幅方向中心線とは一致している。
【0076】そして上記第1,第2気化器151a,1
51bの吸気通路の中心を通り上記車体中心線Lと平行
な軸線X1,X2は、第1,第2気筒の気筒軸線20を
通り上記車体中心線Lと平行な軸線Y1,Y2よりチェ
ーン配置室43側に僅かに(具体的には2mm程度)オ
フセットしている。一方、上記第3,第4気化器151
c,151dの軸線X3,X4は、これに対応する第
3,第4気筒の軸線Y3,Y4よりチェーン配置室43
側に、上記第1,第2気化器151a,15bより大き
くフセットしている。具体的には第3気化器15cは7
mm程度,第4気化器15dは14mm程度オフセット
している。なお、上記スロットルプーリ156は、気化
器同士間のピッチを拡大してしまう要因となるが、本実
施例ではこれを上記オフセットによってピッチの大きく
なった第1,第2気化器間に配置している。
【0077】次に本実施形態の作用効果について説明す
る。本実施形態では、クランク室19同士を連通する連
通孔52を、クランク軸方向に見たときシリンダブロッ
ク22の外側壁22bに設けられたカム軸駆動機構の組
付け用開口50内に位置するように形成したので、該組
付け開口50を利用して機械加工することにより連通孔
52を穿設することができ、機械加工用の開口を別個に
形成する等の余分な加工をする必要がなく、従って該加
工用開口の専用蓋部材での閉塞を不要にでき、製造コス
トを低減できる。
【0078】またシリンダボア22aの内表面に硬質め
っき皮膜を形成するにあたって、上記連通孔52の機械
加工より先にめっき処理を施すようにしたので、これに
よりめっき処理作業を容易化できるとともに、連通孔5
2の加工作業を容易化できる。即ち、上記めっき処理
は、シリンダボア22aの上,下開口部を閉塞し該閉塞
空間内にめっき液を充填した状態で電流を流すことによ
り行われるが、上記連通孔52を先に加工形成してしま
うと上記閉塞が困難となる。一方、めっき処理を施した
後に機械加工を行うと硬質めっき皮膜により加工が困難
となる。本実施形態では、連通孔52部分をマスキング
した状態でめっき処理を行うようにしたので、上述の問
題を回避できる。
【0079】また、潤滑油通路53を上ケース26の各
ボス部29に連通孔52の内周面に開口するよう形成
し、該通路53を通して潤滑油をピストン裏面に噴射す
るように構成する場合に、上記連通孔52の上部の幅W
1を下部の幅W2より狭くしたので、噴射された潤滑油
は連通孔52の上縁によって遮断されることなく確実に
ピストン裏面に供給されることとなり、従来のようにク
ランク室壁に噴射通路を切り欠き形成する必要がなく、
コスト上昇を招くことなくピストン31を効率良く冷却
できる。
【0080】さらにまた本実施形態では、ピストンスカ
ート31aに切り欠き凹部31cを形成してなるスリッ
パ型ピストン31を採用し、上記潤滑油通路53の噴射
口54aを下死点に位置するピストン31の切り欠き凹
部31cを通してピストン裏面に指向させたので、ピス
トンスカート31aにより潤滑油の噴射流が遮断される
ことがなく、この点からも冷却効率を向上できる。また
上記切欠き凹部31cを設けたのでピストンスカート3
1aにより連通孔52の有効面積が狭められるという問
題も回避できる。あるいは、スカートによる面積減少を
避けるためにコンロッドを長くするといったことも不要
となる。
【0081】本実施形態のシリンダヘッド締結構造によ
れば、シリンダヘッド23のリフタガイド孔23bの下
縁より下方に座金載置面56を形成し、該載置面56に
続いて座金57より大径の座金回転孔60を形成し、該
座金挿入孔60に続いてナット58が挿入可能なナット
挿入孔61を形成し、さらに該ナット挿入孔61に上記
座金回転孔60と略同じ径方向寸法を有するスリット6
3を形成したので、座金57を縦向きにした状態で上記
スリット63から挿入し、座金回転孔60で倒すことに
より載置面56に着座させることができる。これにより
リフタガイド部の必要な壁厚及びナット締め付け座面の
面積を確保しながら、隣接するリフタガイド孔23b間
寸法を狭めることができ、これにより気筒ピッチを縮小
でき、ひいてはエンジン幅をコンパクトにできる。
【0082】また本実施形態では、カム軸40,41に
各気筒間に配置されたヘッドボルトの締め付け用ツール
孔64を貫通形成するに当たり、各カム軸40,41の
チェーン配置室43に近い部位、つまり捻じりトルクの
大きくなる部位に形成されるツール孔64と幅広のスラ
スト受部65の形成位置を一致させたので、ツール孔6
4を形成することによるカム軸の捩じり剛性の低下を幅
広,大径のスラスト受部65により抑制できる。
【0083】本実施形態の変速装置では、上ケース26
に形成されたオイルブリーザ室96の底壁26cを入力
側シフトフォーク93の回動角度位置を規制するストッ
パ部として利用するようにしたので、部品点数の増加,
構造の複雑化をきたすことなく入力側シフトフォーク9
3の組付け性を向上できる。
【0084】即ち、上述の組立て手順で説明したよう
に、入力側シフトフォーク93は、爪部93bをメイン
軸72の摺動溝71aに係合させた状態で下方に回動さ
せるとその基部93cが上記底壁26cに当接して所定
位置に仮保持されるので、該シフトフォーク93の係合
ピン93aをシフトドラム90のガイド溝90aに係合
させた状態で、上ケース26側面の組立て開口26a側
から入力側フォーク軸91を差し込むことにより組付け
ることができる。なお、従来は、クランクケースの天壁
に組立用の開口を形成していたが、本実施形態ではこの
ような開口を不要にでき、該開口の加工工数,蓋部材,
組み立て工数が不要であり、コストを低減できるととも
に、組立用開口の形成によりクランクケースの天井部の
剛性が低下するのを回避できる。
【0085】また上記ストッパ部として機能するオイル
ブリーザ室96の底壁26cの高さ位置を入力側シフト
フォーク93の係止ピン93aがシフトドラム90のガ
イド溝90aから外れる位置に設定したので、入力側シ
フトフォーク93を仮保持した状態でシフトドラム90
を組立て開口26a側から支障なく挿入でき、この点か
らも組立て作業を容易に行うことができる。
【0086】さらに上記ストッパ部を上ケース26に一
体形成したオイルブリーザ室96の底壁26cにより構
成したので、ストッパ部を特別に形成する必要はなく、
コスト上昇及びケース大型化を回避できる。
【0087】本実施形態によれば、クランク軸21,メ
イン軸72,及びドライブ軸74を、クランク軸・メイ
ン軸直線Aと気筒軸線20とのなす第1軸角度θ1、及
び上記軸直線Aとメイン軸・ドライブ軸直線Bとのなす
第2軸角度θ2がそれぞれ鋭角をなすように配置したの
で、クランク軸21とドライブ軸74との軸間距離を縮
小でき、それだけエンジンユニット15の前後方向長さ
を短くできる。
【0088】エンジンユニット前後長を小さくできるの
で、リヤアームピボット部を前方に位置させることがで
き、ホイールベースを従来と同じく設定した場合にはリ
ヤアーム11の長さを延長でき、それだけリヤアームの
上下揺動角度を小さくでき、走行安定性を向上できる。
なお、上記リヤアーム長さを従来と同じに設定した場合
には、ホイールベースを短くでき、操縦性を向上でき
る。
【0089】またリヤアーム11長さを大きく設定でき
ることから、エンジンユニット15と後輪13との間に
空きスペースを確保でき、該スペースを有効利用して第
1マフラ142を配置することが可能となる。これによ
り排気の消音効果を向上できるとともに、低重心化を図
ることができる。
【0090】なお本実施形態では、図1に示すように、
上記第1マフラ142の後方に排気管144を介して第
2マフラ143を接続したが、第1マフラの容量如何に
よっては第2マフラを省略することも可能である。
【0091】また上記メイン軸72をクランク軸21を
通る直角直線Cよりシリンダヘッド23側に寄せて配置
したので、メイン軸72はシリンダブロック22の背面
に背負うように配置されることとなり、エンジンユニッ
ト15の前後長さをさらに縮小できる。さらにクラッチ
機構81をこれの最大外周面81aが下死点のピストン
頂面を通る直角直線Dよりシリンダヘッド23側に位置
するように配置したので、この点からもエンジンユニッ
ト15を小型化できる。
【0092】上記クラッチ機構81の最大径部分の軸方
向投影面内にメイン軸72,シフトドラム90,各フォ
ーク軸91,92及びドライブ軸74を配置したので、
各軸の配置がコンパクトとなり、ユニットケース25の
出っ張りを小さくでき、この点からもエンジンを小型で
きる。
【0093】本実施形態では、冷却水ポンプ100,潤
滑油ポンプ101の両方を共通のハウジングユニット1
03内に配置し、該ハウジングユニット103をユニッ
トケース25内に収容配置したので、クランクケース側
壁からの突出をなくすことができ、それだけエンジン幅
を小さくでき、バンク角を大きく設定できる。
【0094】また上記ハウジングユニット103の最大
径部103dをドライブ軸74の最小径の最高速段ギヤ
73aと半径方向に対向させたので、ポンプ軸102と
ドライブ軸74との軸間距離を縮小でき、この点からも
小型化できる。
【0095】上記ハウジングユニット103の軸方向左
端部を下ケース27のボス部27aにOリング27bを
介して嵌合させ、右端部を上記下ケース27にボルト締
め固定して片持ち支持としたので、Oリングに対して径
方向の偏荷重が加わることなく取付け強度及びシール性
の両者を共に確保しながら固定用ボルトを削減でき、コ
ストを低減できるとともに、取付け構造を簡略化でき
る。
【0096】また上記ハウジングユニット103の冷却
水ポンプ100と潤滑油ポンプ101との間にドレンパ
イプ117を挿入配置し、該ドレンパイプ117を外方
に連通したので、冷却水ポンプ100から漏れた水を排
水でき、冷却水ポンプ100をクランクケース内に配置
しながら水が潤滑油内に混じるのを確実に防止できる。
【0097】本実施形態の始動装置によれば、始動モー
タ135の出力ギヤ136を中間ギヤ138a,138
bを介してメイン軸72に装着された始動ギヤ139に
噛合させ、該始動ギヤ139とクランク軸21に噛合す
る減速大ギヤ83との間に一方向クラッチ140を介在
させたので、エンジン始動後には上記始動ギヤ139,
中間ギヤ138a,138b,及び出力ギヤ136は回
転しないことから、ロス馬力を低減できる。
【0098】また上記始動ギヤ139,一方向クラッチ
140をメイン軸72の減速大ギヤ83と入力ギヤ群7
1との間に配置したので、メイン軸72の軸方向デッド
スペースを有効利用してコンパクトに配置できる。また
一方向クラッチをクランク軸上に設けるものに比べクラ
ンク軸を短くできる。なお、メイン軸72の軸方向長さ
及び配置位置は、クランク軸21の端部に配置される減
速小ギヤ82の車幅方向位置、後輪13用駆動スプロケ
ット79の車幅方向位置、及び変速段数等によって必然
的に決定されるので、本実施形態と同じ仕様のエンジン
であればメイン軸72のクラッチ機構内側部分に上記デ
ッドスペースが生じる場合が多い。
【0099】上記中間ギヤ138a,138bの中間軸
137を減速大ギヤ83の軸方向投影面内に配置したの
で、始動装置のレイアウトをコンパクトにでき、エンジ
ンの小型化を図ることができる。またクランク軸とメイ
ン軸間ピッチを小さくしながら始動ギヤ139のコンロ
ッドとの干渉を回避できる。
【0100】本実施形態の吸気装置によれば、気化器ユ
ニット151のチェーン配置室43側端部にスロットル
開度センサ155を配置し、第1,第2気化器間にスロ
ットルプーリを配置すると共に車体中心線Lから上記開
度センサ155の外端までの寸法W1と、車体中心線L
から開度センサ155反対側の気化器ユニット151の
外端までの寸法W2とが略同一となるように配置したの
で、上記チェーン配置室43側端部の空きスペースにス
ロットル開度センサ155を配置でき、メインフレーム
3の車幅寸法を大きくすることなく、各気化器151a
〜151dの軸線X1〜X4と各気筒の軸線Y1〜Y4
とのオフセット量の総計を最小限に抑えることができ
る。その結果、車体幅寸法を小さくしてライディングボ
ジションを良好にしながら、吸気通路抵抗を小さくする
ことができる。
【0101】またチェーン配置室43側に位置する第
1,第2気化器151a,151bの間の連結部材15
4にスロットルプーリ156を配置したので、車体幅寸
法の拡大を回避しながら気化器と気筒とのオフセット量
の総計を最小にすることができるとともに、各気化器の
同調精度を向上できる。即ち、例えば、気化器ユニット
の左端部にプーリを配置した場合、車体幅の拡大を回避
するには第3,第4気筒と気化器とのオフセット量を大
きくする必要があり、また特に第1気化器の同調精度が
低下する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるエンジンユニットが
搭載された自動二輪車の左側面図である。
【図2】上記エンジンユニットの右側面図である。
【図3】上記エンジンユニットのチェーン配置室回りの
構造を示す右側面図である。
【図4】上記エンジンユニットの断面背面展開図であ
る。
【図5】上記エンジンユニットの連通孔部分を示す断面
図である。
【図6】上記エンジンユニットのシリンダヘッドの平面
図である。
【図7】上記シリンダヘッドの断面図(図6のVII-VII
線断面図) である。
【図8】上記シリンダヘッドの断面図(図6のVIII-VII
I 線断面図) である。
【図9】上記シリンダヘッドの締結部分の断面図(図8
のIX-IX 線断面図) である。
【図10】上記エンジンユニットの吸気カム軸の平面図
である。
【図11】上記エンジンユニットの上ケース部分の左側
面図である。
【図12】上記エンジンユニットの変速装置の断面図で
ある。
【図13】上記エンジンユニットの冷却水ポンプ,潤滑
油ポンプの断面図である。
【図14】上記エンジンユニットの潤滑油ポンプ部分の
側面図である。
【図15】上記エンジンユニットの始動装置の背面展開
図である。
【図16】上記エンジンユニットの吸気装置の模式平面
図である。
【図17】上記吸気装置の概略構成図である。
【符号の説明】 15 エンジンユニット 40,41 カム軸 42 タイミングチェーン(カム軸
駆動機構) 43 チェーン配置室(カム駆動機
構室) 151 気化器ユニット 151a〜151d 気化器 152 スロットル弁 153 弁軸 154 連結部材 155 スロットル開度センサ 156 スロットルプーリ L 車体中心線 D1〜D4 オフセット量 W1,W2 車体中心線Lからの寸法 X1〜X4 気化器軸線 Y1〜Y4 気筒軸線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並列配置された複数気筒の外側端面に沿
    ってカム軸駆動機構配置室を形成し、該カム軸駆動機構
    配置室に配設されたカム軸駆動機構によりカム軸を回転
    駆動するようにした車両用エンジンユニットの、気筒数
    と同数の気化器を結合するとともに各スロットル弁の弁
    軸を連結部材により回転力伝達可能に連結し、何れかの
    連結部材をスロットルプーリで回転駆動するとともにス
    ロットル弁開度をスロットル開度センサで検出するよう
    にした気化器ユニットを備えた吸気装置において、上記
    スロットル開度センサを上記気化器ユニットのカム軸駆
    動機構配置室側端部に配置し、車両中心線から上記スロ
    ットル開度センサの外端部までの寸法と、車両中心線か
    ら反カム軸駆動機構配置室側端部に位置する気化器の外
    端部までの寸法とが略同一となるように配置されている
    ことを特徴とする車両用エンジンユニットの吸気装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記カム軸駆動機構
    配置室側端部に位置する第1気化器及びこれに隣接する
    第2気化器の軸線を対応する第1,第2気筒の軸線と略
    一致させるとともに、該第1,第2気化器の間に上記ス
    ロットルプーリを配置したことを特徴とする車両用エン
    ジンユニットの吸気装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上記エンジン
    ユニットが上記カム軸駆動機構配置室側から第1,第
    2,第3,第4気筒を順次並列配置してなる4気筒エン
    ジンであり、第3,第4気化器の第3,第4気筒に対す
    るオフセット量が、第1,第2気化器の第1,第2気筒
    に対するオフセット量より大きく、かつ全気化器が対応
    する気筒に対して上記カム軸駆動機構配置室側にオフセ
    ットされていることを特徴とする車両用エンジンユニッ
    トの吸気装置。
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