JPH1077611A - 道路標識及び視線誘導標 - Google Patents

道路標識及び視線誘導標

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JPH1077611A
JPH1077611A JP8248525A JP24852596A JPH1077611A JP H1077611 A JPH1077611 A JP H1077611A JP 8248525 A JP8248525 A JP 8248525A JP 24852596 A JP24852596 A JP 24852596A JP H1077611 A JPH1077611 A JP H1077611A
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JP
Japan
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capacitor
motor
solar cell
transistor
control circuit
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JP8248525A
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English (en)
Inventor
Keiji Kondo
恵治 近藤
Takeshi Sato
剛 佐藤
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AZUMA SHOKAI KK
Original Assignee
AZUMA SHOKAI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視線誘導標のような道路標識の表面を、該標
識と一体化できる比較的小面積の太陽電池を用いてワイ
パ装置を駆動し、低コストで自動的に清掃する。 【解決手段】 視線誘導標は、ワイパブレード13が、
減速ギヤ機構17を介して連結された直流モータ16を
回転させることにより、回転軸12を中心に反射板10
の表面を払拭するように回転する。直流モータは、コン
デンサ20とスイッチング用トランジスタ21と電圧セ
ンサ22と逆流防止用ダイオード23とからなる給電制
御回路19を介して、太陽電池18に接続されている。
太陽電池により発生する電気はコンデンサに蓄えられ、
コンデンサ両端の電圧が所定値以上になると、電圧セン
サが信号を出力してトランジスタをオンする。これによ
り、トランジスタが開いてコンデンサから直流モータに
電流が流れる。コンデンサ両端の電圧が所定値以下に降
下すると、電圧センサがトランジスタをオフにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の運転者や歩
行者に注意を喚起したり必要な表示をするために道路に
沿って設置される道路標識、特に反射板を備えた視線誘
導標に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に道路標識は、車両の通行や風雨な
どによりその表示面に塵埃や泥が付着して汚れ易い。特
に、自動車のヘッドライト光を反射して路端や道路線
形、障害物の位置等を運転者に認識させるための視線誘
導標は、路側等の塵埃が非常に多い場所に設置されるの
で、比較的短期間で反射板の表面が汚れ、反射性能が低
下して十分に機能を発揮できなくなる虞がある。しか
も、視線誘導標は道路の側方に沿って連続して多数配置
されるから、その反射板表面を作業員が手作業で清掃し
ていたのでは、作業能率が極めて悪く、多大のコストが
かかるだけでなく、車両が走行している道路での作業は
非常に危険である。
【0003】そこで、従来より、人手を要することなく
風力を用いて反射板表面を自動的に清掃できるようにし
た視線誘導標が使用されている。このような視線誘導標
は、図3に例示されるように、ガラスまたは透明プラス
チック樹脂材料で形成され、その裏面にダイヤカット、
プリズムカット等と呼ばれる多数の凹凸を設けた再帰反
射性の円形反射板1からなり、そのケーシング2が支柱
3またはガードレール等に固定されている。反射板1の
前面には、風車4が中心軸5に回転自在に枢支され、か
つ該風車の羽根6には、それぞれ反射板の表面に摺接す
るようにワイパブレード7が取り付けられている。従っ
て、風車4は、自然の風や車両の通過により生じる風の
力で回転し、それによりワイパブレード7が反射板表面
を払拭して清掃するようになっている。
【0004】また、実開昭60−62527号公報に
は、電池でモータを回転させることにより駆動される電
動式ワイパユニットを備えた道路鏡が開示されている。
この場合には、定期的に電池を交換するなどメンテナン
スをする必要がある。そこで最近は、実開平7−431
77号、特開平7−292624号各公報等において、
太陽電池を電源に用いてワイパを駆動することにより、
反射板または標識の前面を自動的に清掃できるようにし
た視線誘導標または道路標識が提案されている。特開平
7−292624号公報に記載される道路標識は、太陽
電池によって発生した電気を二次電池である蓄電池に蓄
え、その充電量が満杯になる毎にモータを通電して、清
掃部材を回転させるように構成されるので、風力を用い
た場合よりも動力が安定して供給され、かつ電池交換等
のメンテナンスの必要が無いという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の風力を用いた視線誘導標は、風が生じないと風
車が回転しないから、ワイパブレードを回転させる動力
が安定的に得られないという欠点がある。そのため、風
の無い状態が長時間続くと、反射板の表面に汚れが溜ま
るだけでなく、風車は、その回転軸受に塵埃が堆積して
回転し難くなり、やがて風力では回転できなくなる虞が
ある。
【0006】他方、太陽電池は、太陽光の電気への変換
効率が概ね15%前後、せいぜい20%以下と低く、照
射される太陽光が一定であれば、太陽電池に接続される
負荷の大きさに関係なく一定の電力が発電されるという
特徴がある。従って、負荷のインピーダンスが低く、電
流が多く流れる場合には、それだけ電圧が下がり、逆に
負荷のインピーダンスが高く、流れる電流が少ない場合
には、それだけ電圧が上がるという定電力出力特性を有
する。このため、蓄電池は、太陽電池から充電される電
流が少ないと、自己放電の割合が多くなって充電時間が
長くなったり、十分に充電できない虞がある。
【0007】その上、一般に使用される例えば鉛蓄電
池、リチウム電池、ニッカド電池のような蓄電池は、充
電時の初期電流に大電流を必要とする。しかも、蓄電池
は、終止電圧を最低電圧として充電電流が規定されてい
る。
【0008】このため、上記特開平7−292624号
公報に記載されるような蓄電池を使用する道路標識で
は、大面積の太陽電池が必要であり、そのために装置全
体が大型化し、かつコストが高騰する。特に視線誘導標
は、反射板を保持する本体部分に対して太陽電池の部分
が相当大きくなるので、一体的に構成することが困難に
なる。
【0009】そこで、本発明は、上述した従来の問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示面を清
掃するワイパを駆動するための電力を発生する太陽電池
の必要な面積をより小さくすることができ、より低コス
トでより確実に交通の安全確保を図ることができる道路
標識を提供することにある。
【0010】更に本発明は、反射板を保持する本体部分
と太陽電池の部分とを一体化することができ、より低コ
ストで反射板表面をより確実に自動的に清掃し得る視線
誘導標を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した従来の問題点を
解消するため、本発明によれば、標識の表示面を払拭す
るワイパ装置と、該ワイパ装置を駆動するための直流モ
ータと、該直流モータを駆動する電気を発生するための
太陽電池と、該太陽電池により発生する電気を前記直流
モータに供給するための給電制御回路とからなり、該給
電制御回路が、前記太陽電池により発生する電気を蓄え
るためのコンデンサと、前記コンデンサに所定量の電気
が溜まると開いて、前記コンデンサと前記モータとを接
続するスイッチ手段とからなることを特徴とする道路標
識が提供される。
【0012】前記太陽電池により発生した電気は、その
発電状態によらず、電流が流れる限り前記コンデンサに
確実に充電されるので、従来の蓄電池を使用する場合に
比して、必要な太陽電池のセル面積を大幅に小さくする
ことができ、コンデンサの蓄電エネルギがモータを駆動
し得る状態まで達すると、これを前記モータに供給する
ことにより、ワイパ装置を駆動して道路標識の表示面を
自動的にかつ安定的に清掃することができる。この場
合、自己放電が少なく容量の大きい電気二重層コンデン
サを前記コンデンサに使用すると、自己放電を補うため
に補助的に余分な充電をする必要がなく、日射量が少な
いときでも、より確実に充電できるので好都合である。
【0013】また、前記スイッチ手段は、コンデンサと
モータとの間に接続された、例えばNPN型のトランジ
スタと、前記コンデンサの両端の電圧が所定値以上にな
ると前記トランジスタをオンして開状態にする電圧セン
サ手段とから構成することができる。このようなスイッ
チ手段は、前記太陽電池により発生する電気を直接用い
て、または前記電圧センサ手段に設けた別のコンデンサ
に蓄えた電気を放電することにより、比較的低電流で動
作させることができる。
【0014】前記給電制御回路には、太陽電池からコン
デンサに流れる電流が逆流することを防止するためのダ
イオードを接続すると、前記コンデンサに蓄えられた電
気を確実に前記モータに供給できるので、好都合であ
る。
【0015】更に本発明によれば、反射板の表面を払拭
するように回転するワイパブレードと、該ワイパブレー
ドを回転させるための直流モータと、該直流モータを駆
動する電気を発生するための太陽電池と、該太陽電池に
より発生する電気を前記直流モータに供給するための給
電制御回路とからなり、該給電制御回路が、前記太陽電
池により発生する電気を蓄えるためのコンデンサと、該
コンデンサに所定量の電気が溜まると開いて、前記コン
デンサと前記モータとを接続するスイッチ手段とからな
ることを特徴とする視線誘導標が提供される。
【0016】視線誘導標は、反射板の直径が通常約10
0〜200mm、最大約300mmであり、払拭すべき面積
が他の道路標識に比して小さく、そのためにワイパブレ
ードを回転駆動するためのトルクが小さくて済むので、
前記モータを駆動するための電力も少なくて済み、視線
誘導標の反射板を保持する本体部分と一体化できる程度
の小さいセル面積の太陽電池を用いて、自動的にかつ安
定的に反射板表面を清掃することができる。
【0017】この場合にも、前記スイッチ手段が、コン
デンサとモータとの間に接続されたトランジスタと、該
コンデンサ両端の電圧が所定値以上になると前記トラン
ジスタをオンして開状態にする電圧センサ手段とから構
成され、また、前記給電制御回路が、太陽電池とコンデ
ンサとの間に接続された逆流防止用ダイオードを有する
と、好都合である。更に、前記コンデンサに電気二重層
コンデンサを使用することによって、自己放電を補うた
めの補助的な充電の必要がなく、日射量が少ないときで
もより確実に充電できるので、太陽電池のセル面積をよ
り一層小さくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1には、本発明による視線誘導
標の好適な実施例が示されている。この視線誘導標は、
ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート等の透
明プラスチック樹脂材料で形成された円形反射板10
が、短円筒形のケーシング11の前部に装着されてい
る。一般に視線誘導標の反射板は、通常直径約100〜
200mm、最大約300mm程度の大きさで、他の道路標
識に比較すると相当小さい。反射板10の裏面には、所
謂プリズムカットと呼ばれる小さな凹凸が多数形成さ
れ、それにより車両のヘッドライト光を入射方向に反射
する再帰反射性を発揮する。
【0019】反射板10の平坦な前面には、その中心を
貫通する回転軸12にワイパブレード13が一体に回転
可能に取り付けられている。回転軸12は、後述するケ
ーシング11内のモータの回転軸に減速ギヤ機構を介し
て連結されている。従って、前記モータを駆動回転させ
ると、ワイパブレード13が回転して前記反射板の表面
を払拭清掃する。本実施例のワイパブレードは、2枚翼
の形をなすので、前記回転軸が最低180°回転すれ
ば、前記反射板の全面を払拭することができる。また、
ワイパブレード13は通常、従来と同様に天然ゴムや合
成樹脂のような柔軟な材料で形成されるが、別の実施例
では、前記反射板表面に摺接するブラシを植設したもの
を用いることもできる。
【0020】反射板10を装着した本体部分を構成する
ケーシング11の上部には、太陽電池即ちソーラーセル
を矩形平板に並べた太陽電池パネル14が、その受光面
を概ね水平上向きにして一体に固定されている。これに
より太陽電池パネル14は、視線誘導標の設置場所や向
き、周辺環境の状況、時間の経過と共に変化する太陽の
位置などの影響を少なくして、常に平均的に一定の太陽
光を受けることができる。別の実施例では、例えば日照
が最も強くなる時間帯に合わせて、その時の太陽光を受
けやすい向きに前記受光面を傾斜させて配置することも
できる。前記太陽電池は、単結晶シリコン、多結晶シリ
コン、アモルファスシリコン等の従来から知られた材料
で形成されている。また、ケーシング11は、その下端
において道路の側端に立設された支柱15の上端に結合
されている。
【0021】図2は、本実施例の視線誘導標の電気的構
成を示している。ケーシング11内部には、上述したよ
うに直流モータ16と、該モータと前記ワイパブレード
の回転軸12との間に介装された減速ギヤ機構17とが
配設されている。前記太陽電池18は、同じくケーシン
グ11内部に配置された給電制御回路19を介して、モ
ータ16と電気的に接続されている。
【0022】給電制御回路19は、対向する電極がそれ
ぞれモータ16及び太陽電池18の正極側または負極側
に接続されたコンデンサ20と、前記コンデンサの陽極
と前記モータの正極端子との間に接続されたスイッチン
グ用トランジスタ21と、前記コンデンサの両端の電圧
を測定する電圧センサ22と、前記コンデンサの正電極
と前記太陽電池の正極端子との間に接続された逆流防止
用ダイオード23とからなる。前記コンデンサには、ア
ルミニウム、タンタルなどを用いた電解コンデンサ、電
気二重層コンデンサを用いることができる。本実施例の
トランジスタ21はNPN型トランジスタからなり、そ
のベースに電圧センサ22の出力が接続されている。
【0023】太陽電池18で発電された電気は、逆流防
止用ダイオード23を経由してコンデンサ20に貯えら
れる。前記コンデンサに貯えられた電気が予め設定した
上限基準値に達すると、その電圧を電圧センサ22が検
知してトランジスタ21のベースに信号を出力する。こ
の信号の発生は、太陽電池から発生する電流を直接用い
るか、または前記電圧センサ内部のコンデンサに予め溜
めて用いることができる。前記トランジスタがオンして
開状態となり、コンデンサ20に溜められていた電気が
モータ16に流れる。
【0024】これによりモータ16が回転し、減速ギヤ
機構17を介してワイパブレード13を低速で回転させ
る。前記コンデンサからモータ16に流れる電流は一定
であるが、その電圧は時間の経過と共に直線状に降下す
る。前記モータの回転によりコンデンサ20に溜められ
ていた電気が所定の下限基準値に達すると、その電圧を
電圧センサ22が検知して、トランジスタ21のベース
への出力を停止する。これにより、トランジスタ21は
再びOFFとなり、モータ16への給電が停止され、ワ
イパブレード13は回転を停止する。コンデンサ20の
電気容量、モータ16の回転数及び減速ギヤ機構17の
減速比は、本実施例のワイパブレードが上述したように
2枚翼の形をなし、少なくとも180°回転できれば十
分であることから、この条件を満足するように設定すれ
ばよい。
【0025】以下に、本発明によれば、上述したように
構成することにより、使用する太陽電池の面積を小さく
できることについて、具体的に説明する。先ず、コンデ
ンサ20の両端の電圧をV(V)、その電気容量をC
(F)とすると、該コンデンサに蓄えられるエネルギW
(J)は、次の式(1)となる。 W = (1/2)CV2 ・・・(1) また、前記コンデンサ両端の電圧V(V)と太陽電池1
8から前記コンデンサに流れる電流i(A)との関係
は、次の式(2)となる。 V = (1/C)∫idt ・・・(2)
【0026】これよりコンデンサ20は、太陽電池18
が発電して電流が流れさえすれば、その発電状態によら
ず、確実に充電されることが分かる。この場合、コンデ
ンサ20として電気二重層コンデンサのような自己放電
が少なく容量の大きいものを選択すると、自己放電を補
うために補助的に余分な充電をする必要がなくなり、日
射量が少ないときでも、太陽エネルギを無駄にすること
なく、より確実に充電することができる。
【0027】次に、ワイパブレード13を1回転させる
ために必要なエネルギを計算する。本実施例の視線誘導
標のような比較的小径、例えば直径200mm程度の反射
板に使用するワイパブレードの回転に必要なトルクT
を、400g・cm=39.2×10-3(N・m)であ
ると仮定すると、このワイパブレードを1回転させるの
に必要なエネルギは、 39.2×10-3 × 2π = 0.2465(J) ・・・(3) と算出される。
【0028】減速ギヤ機構17の機械効率を0.6と
し、その他の構成要素が消費する電気エネルギを0.5
(J)と仮定すると、前記ワイパブレードを1回転させ
るために系全体が必要とするエネルギは、 0.2465/0.6 + 0.5 ≒ 0.911(J) ・・・(4) となる。
【0029】また、本実施例の直流モータ16は、上述
したトルクTを発生することができれば十分であるか
ら、例えばおもちゃやカセットテープレコーダなどに使
用されているような小型で低価格の直流モータを用いる
ことができる。その場合、モータ16を回転させ始め
る、即ちトランジスタ21をオンするコンデンサ20両
端の電圧を3.5V、前記モータの回転を停止させる、
即ち前記トランジスタをオフする電圧を1.5Vに設定
すると、コンデンサ20の必要な電気容量が、上記式
(1)、(4)から次のように算出される。 (1/2)C×3.52 − (1/2)C×1.52 = 0.911J C = 0.1822F ≒ 0.2F 従って、コンデンサ20の電気容量は、ディレーティン
グを考慮して、1F程度で十分である。
【0030】次に、太陽電池18のセル面積とワイパブ
レード13の回転数との関係を説明する。太陽エネルギ
は、全天日射量日合計の最小値が3(MJ/m2 )(理
科年表平成6年版、国立天文台編)であるから、これを
受ける太陽電池のエネルギ変換効率を、気象条件など種
々条件を考慮して5%と仮定すると、太陽電池が1日に
発生する必要最小限の電気エネルギは、 3(MJ/m2)× 0.05 = 0.15(J/mm2 ) ・・・(5) と考えることができる。
【0031】上記式(4)(5)より、前記ワイパブレ
ードを1日1回転させるために必要な太陽電池18のセ
ル面積は、 0.911(J) ÷ 0.15(J/mm2)≒ 6.07(mm2) ・・・(6) となる。従って、非常に小さなセル面積の太陽電池で前
記ワイパブレードを1日1回転させることができ、それ
により、太陽電池パネル14を視線誘導標の本体部分と
一体化できる大きさに小型化できると同時に、そのコス
トを大幅に低減できる。実際に、本願発明者が、上記実
施例の視線誘導標にセル寸法が縦37mm×横82mmの小
さな太陽電池を用いて実験を行なったところ、ワイパブ
レードが少くとも1日1回転することが確認された。
【0032】本実施例のような視線誘導標では、ワイパ
ブレード13を平均的に1日1回回転させることができ
れば、反射板10表面や回転軸12の軸受等に塵埃が堆
積することを十分に防止でき、使用する太陽電池18の
面積を非常に小さくすることが可能である。実際には、
モータ16の回転に必要な電圧を得るために、セルを直
列に配した太陽電池モデュールを使用するので、太陽電
池パネル14全体の面積は、上記(6)式の値よりも大
きくなるが、視線誘導標のケーシング11と一体に配設
することが可能な大きさであることに変わりはない。
【0033】また、本発明は、ケーシングの前後両面に
それぞれ反射板を装着した視線誘導標についても、同様
に適用することができる。この場合、各反射板にそれぞ
れ取り付けた2個のワイパブレードを同時に回転させる
ために前記モータが必要とするトルクは、上記実施例の
2倍になるが、そのために系全体が必要とするエネルギ
が上記式(4)の2倍になるとしても、両ワイパブレー
ドを1日1回転させるために必要な太陽電池のセル面積
は、上記式(6)のせいぜい2倍あれば十分である。従
って、上記実施例と同様にケーシングに設けられた1個
の太陽電池パネルと1個の共通の直流モータとを用い
て、同時に前記両ワイパブレードを回転させ、両反射板
を清掃することができる。
【0034】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、当業者に明らかなように、本発明は、その技術
的範囲内において上記実施例に様々な変形・変更を加え
て実施することができる。例えば、上記実施例のワイパ
装置は、ワイパブレードを同じ方向に回転させるように
したが、或る角度範囲で往復運動させたり、直線的に移
動させることもできる。また、コンデンサ20とモータ
16との間を開閉するスイッチ手段として、上述したN
PN型トランジスタ以外の様々なスイッチを用いること
ができる。更に、上記実施例は視線誘導標を用いて説明
したが、それ以外の様々な道路標識についても、本発明
を同様に適用し得ることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
るので、以下に記載するような効果を奏する。本発明の
道路標識は、太陽電池により発生した電気が、その発電
状態によらずコンデンサに確実に充電されるので、従来
の蓄電池を使用する場合に比して、太陽電池のセル面積
を大幅に小さくしても、ワイパ装置を駆動するのに必要
な電力を安定して供給することができ、製造価格を大幅
に低減しつつ、標識の表示面を自動的にかつ安定的に清
掃することができ、低コストでより一層交通の安全を図
ることができる。
【0036】更に本発明の視線誘導標によれば、上述し
たように反射板の面積が一般に他の道路標識と比較して
小さく、ワイパブレードを回転させるトルクが小さくて
済むので、反射板を保持する本体部分と一体化できる程
度に十分小さいセル面積の太陽電池とコンデンサとを組
み合わせることにより、太陽電池が発生した電気を用い
て直流モータを駆動し、自動的にかつ安定的に反射板表
面を清掃することができ、安全性の高くかつメンテナン
スを要しない視線誘導標を低コストで提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による視線誘導標の実施例を示す概略斜
視図である。
【図2】図1の視線誘導標の電気的構成を示す回路図で
ある。
【図3】従来の風力を用いた視線誘導標を示す概略斜視
図である。
【符号の説明】
1 反射板 2 ケーシング 3 支柱 4 風車 5 中心軸 6 羽根 7 ワイパブレード 10 反射板 11 ケーシング 12 回転軸 13 ワイパブレード 14 太陽電池パネル 15 支柱 16 モータ 17 減速ギヤ機構 18 太陽電池 19 給電制御回路 20 コンデンサ 21 トランジスタ 22 電圧センサ 23 逆流防止用ダイオード

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標識の表示面を払拭するワイパ装置と、
    前記ワイパ装置を駆動するための直流モータと、前記直
    流モータを駆動する電気を発生するための太陽電池と、
    前記太陽電池により発生する電気を前記直流モータに供
    給するための給電制御回路とからなり、前記給電制御回
    路が、前記太陽電池により発生する電気を蓄えるための
    コンデンサと、前記コンデンサに所定量の電気が溜まる
    と開いて、前記コンデンサと前記モータとを接続するス
    イッチ手段とからなることを特徴とする道路標識。
  2. 【請求項2】 前記スイッチ手段が、前記コンデンサと
    前記モータとの間に接続されたトランジスタと、前記コ
    ンデンサの両端の電圧が所定値以上になると前記トラン
    ジスタをオンする電圧センサ手段とからなることを特徴
    とする請求項1記載の道路標識。
  3. 【請求項3】 前記給電制御回路が、前記太陽電池と前
    記コンデンサとの間に接続された逆流防止用ダイオード
    を有することを特徴とする請求項1または2記載の道路
    標識。
  4. 【請求項4】 前記コンデンサが電気二重層コンデンサ
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載
    の道路標識。
  5. 【請求項5】 反射板の表面を払拭するように回転する
    ワイパブレードと、前記ワイパブレードを回転させるた
    めの直流モータと、前記直流モータを駆動する電気を発
    生するための太陽電池と、前記太陽電池により発生する
    電気を前記直流モータに供給するための給電制御回路と
    からなり、前記給電制御回路が、前記太陽電池により発
    生する電気を蓄えるためのコンデンサと、前記コンデン
    サに所定量の電気が溜まると開いて、前記コンデンサと
    前記モータとを接続するスイッチ手段とからなることを
    特徴とする視線誘導標。
  6. 【請求項6】 前記スイッチ手段が、前記コンデンサと
    前記モータとの間に接続されたトランジスタと、前記コ
    ンデンサの両端の電圧が所定値以上になると前記トラン
    ジスタをオンする電圧センサ手段とからなることを特徴
    とする請求項5記載の視線誘導標。
  7. 【請求項7】 前記給電制御回路が、前記太陽電池と前
    記コンデンサとの間に接続された逆流防止用ダイオード
    を有することを特徴とする請求項5または6記載の視線
    誘導標。
  8. 【請求項8】 前記コンデンサが電気二重層コンデンサ
    であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか記載
    の視線誘導標。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001099464A1 (fr) * 1998-12-07 2001-12-27 Saito Denshi Shokai Co., Ltd. Appareil d'economie d'energie de secours pour dispositif electronique telecommande
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