JPH1074950A - 半導体装置及びその作製方法 - Google Patents

半導体装置及びその作製方法

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JPH1074950A
JPH1074950A JP24726596A JP24726596A JPH1074950A JP H1074950 A JPH1074950 A JP H1074950A JP 24726596 A JP24726596 A JP 24726596A JP 24726596 A JP24726596 A JP 24726596A JP H1074950 A JPH1074950 A JP H1074950A
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JP
Japan
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film
region
anodic oxide
gate electrode
oxide film
Prior art date
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Application number
JP24726596A
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English (en)
Inventor
Kouyuu Chiyou
宏勇 張
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Jun Koyama
潤 小山
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陽極酸化技術を利用した薄膜トランジスタに
おいて、ゲイト電極へのコンタクトの形成を容易にす
る。 【解決手段】 レジストマスク107を配置した状態で
多孔質状の陽極酸化物108と緻密な膜質を有する陽極
酸化膜109を形成する。次にレジストマスク107を
残存させた状態で不純物イオンのドーピングを行う。こ
の際、イオンの回り込みによって、濃度勾配を有した低
濃度不純物領域112、114が形成される。このよう
な構成とすると、ゲイト電極上面の陽極酸化膜を厚くす
る必要がないので、後にコンタクトを形成することを容
易に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本明細書で開示する発明は、
薄膜トランジスタの構造およびその作製方法に関する。
特にOFF電流値を低減させ、また信頼性を向上させた
薄膜トランジスタの構造及びその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりLDD(ライトドープドレイ
ン)領域やオフセットゲイト領域を備えた薄膜トランジ
スタの構造が知られている。前者の例としては、特公平
3−38755号公報に記載されたものが知られてい
る。また後者の例としては、特開平5−166837号
公報に記載された技術が知られている。
【0003】特に特開平5−166837号公報に記載
された技術は、ゲイト電極の側面に形成された陽極酸化
膜の厚さ分を利用して、自己整合的にオフセットゲイト
領域を形成する技術であり、実用性に優れている。
【0004】LDD領域やオフセットゲイト領域は、チ
ャネル領域とドレイン領域との間に形成される電界の強
度を緩和し、そのことにより、OFF電流値の低減、劣
化の防止といった機能を有している。
【0005】図2に特開平5−166837号公報に記
載された方法により、オフセットゲイト領域を備えた薄
膜トランジスタを作製する工程を説明する。
【0006】まず図2(A)に示すように、ガラス基板
(または石英基板)上に下地膜として酸化珪素膜202
を成膜し、さらにその上に珪素膜でなる活性層203を
形成する。そしてゲイト絶縁膜として機能する酸化珪素
膜204を成膜し、さらにゲイト電極205を形成す
る。この際、ゲイト電極205をタンタル等の陽極酸化
可能な材料でもって形成する。
【0007】この後、ゲイト電極205を陽極とした陽
極酸化を行うことにより、図2(B)に示されるように
陽極酸化膜206を形成する。
【0008】陽極酸化膜206を形成したら、図2
(C)に示す工程において、ソース及びドレイン領域を
形成するための不純物のドーピングを行う。この際、陽
極酸化膜206の膜厚の分でオフセットゲイト領域20
7、208が形成される。
【0009】この領域は、ソース及びドレイン領域とし
ては機能せず、かつまたチャネル領域としても機能しな
い。この領域は一種の高抵抗領域であり、主にドレイン
領域とチャネル領域との間に形成される電界の強度を緩
和させるために機能する。
【0010】なお、209がソース領域、210がチャ
ネル領域、211がドレイン領域とである。
【0011】上記の工程においては、各領域が自己整合
的に形成されるという作製工程上の有意性がある。
【0012】図2(C)に示す工程が終了したら、層間
絶縁膜212を成膜する。そしてコンタクトホールの形
成を行い、ソース電極213、ドレイン電極215、さ
らにゲイト引出し電極214を形成する。
【0013】この際、陽極酸化膜206の膜質が強固で
あるが故にゲイト引出し電極214を形成するためのコ
ンタクトホールの形成が困難であるという問題がある。
【0014】この問題を解決するには、陽極酸化膜20
6の膜厚を百Å程度以下というような極薄いものとする
方法が考えられる。即ち、陽極酸化膜206の膜厚を薄
くすることにより、コンタクトホールの形成を容易にす
る方法が考えられる。
【0015】しかしこの場合は、陽極酸化膜206の膜
厚の分で形成されるオフセットゲイト領域の寸法を十分
なものとすることができず、その効果を得ることが困難
になる。一般にオフセットゲイト領域の寸法としては数
千Å以上の長さが必要であり、上記の陽極酸化膜の膜厚
を薄くすることはオフセットゲイト領域を形成するとい
う観点からは無意味なものとなる。
【0016】他方、LDD領域やオフセットゲイト領域
を形成した場合でもあってもLDD領域(またはオフセ
ットゲイト領域)とチャネル領域との間には、局所的に
導電型が急激に変化する領域が形成される。即ちその程
度は小さくなるとはいえ、局所的な高電界の形成は抑制
されない。これは、導電型を付与する不純物の濃度分布
が急激に変化することに起因する。
【0017】このことは、ホットキャリア効果による特
性の劣化や大きなOFF電流値の存在といった問題の要
因となる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本明細書で開示する発
明は、ゲイト電極を陽極とした陽極酸化技術を利用する
ことにより、自己整合的にLDD領域やオフセットゲイ
ト領域と同等以上の効果を得るとができる構成を得るに
際して、ゲイト電極へのコンタクトの困難性を解決する
ことを課題とする。
【0019】また、同時にLDD領域やオフセットゲイ
ト領域を配置した場合における局所的な不純物の濃度分
布の変化に起因する劣化がOFF電流値の問題を解決す
ることを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
の一つは、図1にその具体的な構成の一例を示すよう
に、半導体層103上に絶縁膜104を形成する工程
(図1(A))と、前記絶縁膜104上に陽極酸化可能
な材料でなる膜を成膜する工程(図1(A))と、レジ
ストマスク107を利用して前記膜をパターニングし陽
極酸化可能な材料でなるパターン105を形成する工程
(図1(A))と、前記レジストマスク107を残存さ
せた状態で前記パターンの側面に選択的に陽極酸化物1
08を形成する工程(図1(B))と、前記陽極酸化物
108を選択的に除去する工程(図1(C))と、前記
レジストマスク107をマスクとして不純物イオンのド
ーピングを行う工程(図1(C))と、を有することを
特徴とする。
【0021】他の発明の構成は、図1にその具体的な構
成を示すように、陽極酸化可能な材料でなるゲイト電極
110の側面と上面に陽極酸化膜が形成されており、チ
ャネル領域113に隣接して漸次濃度が変化した領域を
有する低濃度不純物領域114が配置され、前記ゲイト
電極上面の陽極酸化膜の膜厚は前記ゲイト電極側面の陽
極酸化膜の膜厚に比較して薄く、前記低濃度不純物領域
114における不純物の濃度はソース領域111及びド
レイン領域115のそれに比較して低いことを特徴とす
る。
【0022】他の発明の構成は、図1にその具体的な構
成を示すように、ソース領域111及びドレイン領域1
15がゲイト電極110のパターンを利用して自己整合
的に形成された構成を有し、チャネル領域113とドレ
イン領域115とは、導電型を付与する不純物が漸次変
化した領域114を介して配置されており、前記ゲイト
電極110は陽極酸化可能な材料で形成され、その表面
には陽極酸化膜が形成されており、該陽極酸化膜はゲイ
ト電極の上面における厚さより側面における厚さが厚い
ことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に示すように、レジストマス
ク107を残存させた状態で多孔質状の陽極酸化物10
8とさらに緻密な膜質を有する陽極酸化膜109を形成
することにより、ゲイト電極110の側面に上面より厚
い陽極酸化膜109を形成することができる。
【0024】そして多孔質状の陽極酸化物108を除去
し、不純物イオンのドーピングを行うことで、不純物イ
オンの回り込みを利用して、112、114で示される
領域を不純物元素が濃度勾配を持って分布したものとす
ることができる。
【0025】このような構成とすることにり、 (1)ゲイト電極110の上面における陽極酸化膜の厚
さを薄くすることができ、後にコンタクト用の電極11
9を形成することが容易となる。 (2)112、114の領域において、急激に不純物元
素の濃度分布が変化する部分が形成されないので、OF
F電流値の低減や劣化の抑制に有利となる。 といった有意性を得ることができる。
【0026】
【実施例】
〔実施例1〕図1に本実施例の薄膜トランジスタの作製
工程を示す。ここではNチャネル型の薄膜トランジスタ
を示す。
【0027】まず図1(A)に示すように、ガラス基板
101上に下地膜として酸化珪素膜102を3000Å
の厚さにスパッタ法によって成膜する。なお基板として
は、石英基板を利用するのでもよい。
【0028】次に非晶質珪素膜をプラズマCVD法(ま
たは減圧熱CVD法)により、500Åの厚さに成膜す
る。次にこの非晶質珪素膜に対してレーザー光の照射を
行い、図示しない結晶性珪素膜に変成する。
【0029】なお、珪素膜を得る方法としては、直接結
晶性を有する珪素膜を成膜する方法、非晶質珪素膜をラ
ンプ照射や加熱により結晶化させる方法、非晶質珪素膜
をそのまま利用する方法、等々の方法を利用することが
できる。
【0030】結晶性珪素膜が得られたら、パターニング
を施すことにより、103で示される薄膜トランジスタ
の活性層を形成する。そしてゲイト絶縁膜として機能す
る酸化珪素膜104をプラズマCVD法により1000
Åの厚さに成膜する。
【0031】次にゲイト電極110(図1(B)参照)
の基となる図示しないアルミニウム膜をスパッタ法でも
って4000Åの厚さに成膜する。このアルミニウム膜
中には、スカンジウムを0.18重量%含有させる。
【0032】スカンジウムを含有させるのは、後の工程
において、アルミニウムの異常成長により、ヒロックや
ウィスカーと呼ばれる突起物が形成されることを抑制す
るためである。
【0033】図示しないアルミニウム膜を成膜したら、
その表面に100Å〜300Å程度の陽極酸化膜(図1
(A)の106で示される)を形成する。
【0034】この工程は、電解溶液として、3%の酒石
酸を含んだエチレングリコール溶液をアンモニア水で中
和したものを用い、この溶液中でアルミニウムパターン
105を陽極、白金を陰極として、両電極間に電流を流
すことによって行う。
【0035】この陽極酸化工程で形成される陽極酸化膜
は、緻密な膜質を有している。その膜厚は、印加電圧に
よって制御することができる。なお、この緻密な膜質を
有する陽極酸化膜の成長距離は3000Å程度が限度で
ある。3000Å以上の成長は、印加電圧が高く成り過
ぎ、再現性や安全性の点で問題がある。
【0036】この緻密な膜質を有する陽極酸化膜は、後
にその上部に形成されるレジストマスクの密着性を高め
る機能を有している。
【0037】次にレジストマスク107を形成する。そ
して、レジストマスク107を利用して、アルミニウム
膜をパターニングすることにより、105で示されるア
ルミニウムパターンを形成する。なお、106で示され
るのが、先に形成された緻密な膜質を有する陽極酸化膜
の残存したものである。
【0038】こうして図1(A)に示す状態を得る。次
に、アルミニウムパターン105を陽極として、再度の
陽極酸化を行い陽極酸化物(膜という表現は適当ではな
い)108の形成を行う。この工程は、電解溶液とし
て、3%のシュウ酸水溶液を用いて行う。
【0039】この陽極酸化工程で形成される陽極酸化物
108は、多孔質状(ポーラス状)を有している。その
成長距離の制御は陽極酸化時間で行うことができる。こ
の多孔質状の陽極酸化膜は、μmオーダーまで成長させ
ることができる。
【0040】次に再び緻密な膜質を有する陽極酸化膜の
形成条件に従って、陽極酸化膜109を形成する。ここ
では、その厚さ(成長距離)を1500Åとする。この
陽極酸化膜109の膜厚は1000Å〜2000Å程度
とすることが適当である。
【0041】この工程においては、電解溶液が多孔質状
を有する陽極酸化物108中に侵入するので、図1
(B)に示されるような状態で緻密な膜質を有する陽極
酸化膜109がゲイト電極となるパターン110の側面
に選択的に形成される。
【0042】この工程の結果、残存した110の領域
(アルミニウムパターン)がゲイト電極として画定され
る。この工程においては、レジストマスク107が存在
する関係でゲイト電極110の上部に当たる領域には陽
極酸化膜は形成されない。
【0043】こうして図1(B)に示す状態を得る。次
に多孔質状の陽極酸化物108を選択的に除去する。そ
して図1(C)に示す状態を得る。
【0044】この多孔質状の陽極酸化物の除去は、酢
酸、硝酸、リン酸、水を混合したエッチャント(アルミ
混酸と称する)を用いて行う。この際、アルミニウムで
なるゲイト電極110がこのエッチャントに接触しない
ようにすることが重要である。これは、このエッチャン
トのアルミニウムに対するエッチングレートが比較的に
高いからである。
【0045】本実施例に示す構成においては、アルミニ
ウムでなるゲイト電極110の上面がレジストマスク1
07によって覆われており、またその側面は比較的厚い
緻密な陽極酸化膜109で覆われているので、上記の懸
念を排除することができる。
【0046】図1(C)に示す状態を得たら、ソース及
びドレイン領域を形成するための不純物のドーピングを
行う。ここでは、ドーピング手段としてプラズマドーピ
ング法を利用する。またドーパントとしてP(リン)を
用いる。
【0047】なお、ドーピング手段としては、質量分離
を行うイオン注入法と呼ばれる方法を用いてもよい。
【0048】この工程においては、金属でなるゲイト電
極110にイオンが引き寄せられ、また注入される不純
物イオンの回り込みがある。従って、112と114で
示される領域において、チャネル領域113に行くに従
って、ドーパントの濃度が漸次低くなるようなドーピン
グが行われる。
【0049】この結果、ソース領域111からチャネル
領域113へと向かう方向において、112で示される
領域におけるP元素の濃度分布が漸次低くなるような構
造が得られる。
【0050】また同時に、ドレイン領域115からチャ
ネル領域113へと向かう方向において、114で示さ
れる領域におけるP元素の濃度分布が漸次低くなるよう
な構造が得られる。
【0051】即ち、チャネル領域からソース及びドレイ
ン領域に向かってN型を付与する不純物が濃度勾配をも
って分布した状態が得られる。この状態を概念的に示し
たものを図3に示す。
【0052】このような構成とすることによって、導電
型が急激に変化する領域が形成されない状態とすること
ができ、接合付近における局所的な高電界の形成を防ぐ
ことができる。
【0053】こうして、ソース領域111、漸次導電型
を付与する不純物の濃度分布が変化した領域112、チ
ャネル形成領域113、漸次導電型を付与する不純物の
濃度分布が変化した領域114、ドレイン領域115が
自己整合的に形成される。
【0054】図1(C)に示す導電型を付与する不純物
のドーピングが終了したら、レジストマスク107をア
ッシングにより除去する。そして、レーザー光の照射を
行うことにより、不純物イオンのドーピングがなされた
領域の活性化を行う。
【0055】次に図1(D)に示すように、層間絶縁膜
として窒化珪素膜116をプラズマCVD法により成膜
し、さらにポリイミド樹脂による層間絶縁膜117をス
ピンコート法により成膜する。
【0056】この後ソース領域111に対するコンタク
トホール、ドレイン領域115に対するコンタクトホー
ル、ゲイト電極110に対するコンタクトホールの形成
を行う。
【0057】この際、ゲイト電極110の上面に存在し
ている陽極酸化膜の膜厚は100Å〜300Å程度と極
めて薄いので、コンタクトホールの形成を確実に、また
再現性良く行うことができる。
【0058】そして、チタン膜とアルミニウム膜とチタ
ン膜との積層膜でもってソース電極118、ドレイン電
極120、ゲイト引出し電極119を形成する。
【0059】最後に350℃の水素雰囲気中において加
熱処理を行うことにより、薄膜トランジスタを完成させ
る。
【0060】ここでは、標準的なNチャネル型の薄膜ト
ランジスタの作製工程を示した。しかし、Pチャネル型
の薄膜トランジスタもドーパントの種類を代えることで
行うことができる。また、選択的なドーピングを行うこ
とで、CMOS回路の形成も行うことができる。
【0061】また、ドレイン電極に接続してITOでな
る画素電極を形成すれば、アクティブマトリクス型の液
晶表示装置の画素マトリクス部に配置する構造を得るこ
とができる。
【0062】〔実施例2〕本実施例は、実施例1(図1
参照)に示す作製工程とは異なる方法で薄膜トランジス
タを得る構成に関する。以下において、図1と同じ符号
は、図1と同一内容を示す。また特に断らない限り、詳
細は図1に示すものと同じである。
【0063】まず図4(A)に示すように、ガラス基板
101上に下地膜として酸化珪素膜102を成膜し、次
に結晶性珪素膜でなる活性層103を形成する。そして
ゲイト絶縁膜104を形成し、さらにゲイト電極の基と
なるアルミニウム膜を成膜する。
【0064】次に、後に106で示されるパターンとな
る緻密な膜質を有する陽極酸化膜を形成し、さらにレジ
ストマスク107を形成する。その後、レジストマスク
107を利用してアルミニウム膜をパターニングするこ
とににより、105で示されるアルミニウムパターンを
形成する。
【0065】こうして図4(A)に示す状態を得る。次
に実施例1に示した方法により、多孔質状の陽極酸化物
108を形成し、さらに緻密な膜質を有する陽極酸化膜
109を形成する。こうして図4(B)に示す状態を得
る。
【0066】次に露呈した酸化珪素膜104を垂直異方
性を有するドライエッチング法により除去する。この結
果、図4(C)に示す状態を得る。ここで401がエッ
チングされずに残存した酸化珪素膜(ゲイト絶縁膜)で
ある。
【0067】次にソース及びドレイン領域に導電型を付
与する不純物(ここではP(リン))のドーピングをプ
ラズマドーピング法でもって行う。
【0068】こうして、ソース領域111、チャネル領
域113、ドレイン領域115、チャネル領域に向かっ
てPの濃度が漸次減少した濃度分布を有する領域11
2、114が自己整合的に得られる。後は、実施例1と
同様な工程に従って薄膜トランジスタを完成させる。
【0069】本実施例に示した構成を採用した場合、図
5に示すようなP元素の濃度分布の概略を得ることがで
きる。本実施例においては、選択的にエッチングされた
後に残存するゲイト絶縁膜401が存在することで、5
01で示される濃度分布の段差が形成される。しかし、
チャネル領域113に向かっての濃度分布状態は、実施
例1の場合と同様なものを得ることができる。
【0070】〔実施例3〕本実施例は、実施例1(図1
参照)に示す作製工程とは異なる方法で薄膜トランジス
タを得る構成に関する。図1と同じ符号は、図1と同一
内容を示す。また特に断らない限り、詳細は図1に示す
ものと同じである。
【0071】まず図6(A)に示すように、ガラス基板
101上に下地膜として酸化珪素膜102を成膜し、次
に結晶性珪素膜でなる活性層103を形成する。そして
ゲイト絶縁膜104を形成し、さらにゲイト電極の基と
なるアルミニウム膜を成膜する。
【0072】そして、後に106で示されるパターンと
なる緻密な膜質を有する陽極酸化膜を形成し、さらにレ
ジストマスク107を形成する。その後、レジストマス
ク107を利用してアルミニウム膜をパターニングする
ことににより、105で示されるアルミニウムパターン
を形成する。ここで、106で示されるのが残存した陽
極酸化膜である。
【0073】こうして図6(A)に示す状態を得る。次
に実施例1に示した方法により、多孔質状の陽極酸化物
108を形成し、さらに緻密な膜質を有する陽極酸化膜
109を形成する。こうして図6(B)に示す状態を得
る。
【0074】次に多孔質状の陽極酸化物108を選択的
に除去する。この結果、図6(C)に示す状態を得る。
【0075】次にソース及びドレイン領域に導電型を付
与する不純物(ここではP(リン))のドーピングをプ
ラズマドーピング法でもって行う。この工程において
は、注入されるPイオンの回り込みが発生する。
【0076】こうして、ソース領域111、チャネル領
域113、ドレイン領域115、チャネル領域に向かっ
てPの濃度が漸次減少した濃度分布を有する領域11
2、114が自己整合的に得られる。
【0077】次にレジストマスク107を除去し、図6
(D)に示すように再度P元素のドーピングを行う。後
は、実施例1と同様な工程に従って薄膜トランジスタを
完成させる。
【0078】本実施例に示した構成を採用した場合、図
7に示すようなP元素の濃度分布を得ることができる。
【0079】〔実施例4〕本実施例では、本明細書に開
示する発明を利用した各種装置の例を示す。図8に各種
装置の概略を示す。
【0080】図8(A)に示すのは、携帯型の情報端末
である。この装置は、本体2001にアクティブマトリ
クス型の液晶表示装置部2003、撮像装置を備えたカ
メラ部2002、各種操作ボタンを備えた操作部200
4を備えている。
【0081】この構成においては、本明細書に開示する
発明はアクティブマトリクス表示部2003に利用され
る。即ち、周辺駆動回路一体型のアクティブマトリクス
表示装置の周辺駆動回路やアクティブマトリクス回路を
構成する薄膜トランジスタに本明細書で開示する発明が
利用される。
【0082】液晶表示装置としては、透過型または反射
型のいずれかの形式が利用される。反射型は、一般に画
像が暗くなるが、低消費電力にできる有意がある。また
液晶表示装置の代わりにEL発光素子を利用したものを
利用することもできる。
【0083】(B)に示すのは、携帯型のパーソナルコ
ンピューターである。この装置は、本体2101に各種
情報の操作や処理を行うためのキーボード2103を備
え、またカバー部2102にアクティブマトリクス型の
液晶表示装置でなる表示部2104を備えている。
【0084】図8(C)に示すのは、カーナビゲーショ
ンシステムに利用される情報表示端末である。カーナビ
ゲーションシステムは、車に搭載されるのみではなく、
携帯型の情報端末として利用することができる。
【0085】図において、本体2301にアクティブマ
トリクス型の液晶表示装置2302、操作部2303を
備えている。本体へは、アンテナ2304から必要な情
報が送られる構成となっている。
【0086】(D)に示すのは、透過型のアクティブマ
トリクス型の液晶表示装置2403を利用したプロジェ
クション型の表示装置である。図において、光源240
2から照射された光は透過型の液晶表示装置2403で
光学変調され、さらにミラー2404、22405で反
射されてスクリーン2406に投影される。
【0087】この構成においてもアクティブマトリクス
型の液晶表示装置2403に本明細書に開示する発明を
利用することができる。具体的には、周辺駆動回路やア
クティブマトリクス回路を本明細書に開示する発明を利
用した薄膜トランジスタでもって構成することができ
る。
【0088】(E)に示すのは、携帯型のビデオカメラ
であって、小型の液晶表示装置2502からの像を接眼
部2503で見ることができる構成となっている。
【0089】この携帯型のビデオカメラの本体2501
には、各種操作ボタン2504、撮影した映像を記憶す
るための磁気テープを収納するテープホルダー2505
が備えられている。
【0090】〔実施例5〕本実施例は、実施例1に示す
構成において、多孔質状の陽極酸化物の膜質を利用し
て、実施例1と同様な構成を得るものである。
【0091】図9に本実施例の作製工程を示す。詳細は
図1に示すものとほぼ同じであるので異なる点のみを以
下に示す。
【0092】本実施例においては、(C)に示す工程に
おいて、多孔質状の陽極酸化物108を残存させた状態
で不純物イオンのドーピングを行う。多孔質状の陽極酸
化物108は、形成状態の関係からゲイト電極110側
に向かって多孔質状態が延長した膜質(異方性を有す膜
質)を有している。
【0093】ここで、図9(C)に示すような状態で不
純物イオンの注入を行うと、異方性のある多孔質状態中
に不純物イオンが侵入し、図3と同様な傾向(その程度
は小さなものとなるが)を有する低濃度不純物領域を得
ることができる。
【0094】
【発明の効果】本明細書に開示する発明を利用すること
により、ゲイト電極を陽極とした陽極酸化技術を利用し
て、自己整合的にLDD領域やオフセットゲイト領域と
同等以上の効果を得るとができる構成を得ることができ
る。そしてその際におけるゲイト電極へのコンタクトの
困難性を解決することができる。
【0095】また、LDD領域やオフセットゲイト領域
の場合と異なり、局所的に不純物の濃度分布大きく急激
に変化する領域が形成されない構成とすることができ
る。そしてこのことにより、OFF電流値の増大や信頼
性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明を利用した薄膜トランジスタの作製工程
を示す図。
【図2】 従来における薄膜トランジスタの作製工程を
示す図。
【図3】 発明を利用した薄膜トランジスタにおける不
純物濃度の分布を示す図。
【図4】 発明を利用した薄膜トランジスタの作製工程
を示す図。
【図5】 発明を利用した薄膜トランジスタにおける不
純物濃度の分布を示す図。
【図6】 発明を利用した薄膜トランジスタの作製工程
を示す図。
【図7】 発明を利用した薄膜トランジスタにおける不
純物濃度の分布を示す図。
【図8】 発明を利用した装置の概要を示す図。
【図9】 発明を利用した薄膜トランジスタの作製工程
を示す図。
【符号の説明】
101 ガラス基板 102 下地膜(酸化珪素膜) 103 活性層 104 ゲイト絶縁膜(酸化珪素膜) 105 アルミニウムパターン 106 緻密な陽極酸化膜 107 レジストマスク 108 多孔質状の陽極酸化物 109 緻密な膜質を有する陽極酸化物 110 ゲイト電極 111 ソース領域 112 導電型を付与する不純物の濃度分布が
チャネル領域に向かって漸次変化する領域 113 チャネル領域 114 導電型を付与する不純物の濃度分布が
チャネル領域に向かって漸次変化する領域 115 ドレイン領域 116 層間絶縁膜(窒化珪素膜) 117 層間絶縁膜(ポリイミド膜) 118 ソース電極 119 ゲイト引出し電極 120 ドレイン電極 201 ガラス基板 202 下地膜 203 活性層 204 ゲイト絶縁膜 205 陽極酸化可能な材料でなるパターン 206 陽極酸化膜 207 オフセットゲイト領域 208 オフセットゲイト領域 209 ソース領域 210 チャネル領域 211 ドレイン領域 212 層間絶縁膜 213 ソース電極 214 ゲイト引出し電極 215 ドレイン電極 401 残存したゲイト絶縁膜(酸化珪素膜)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体層上に絶縁膜を形成する工程と、 前記絶縁膜上に陽極酸化可能な材料でなる膜を成膜する
    工程と、 レジストマスクを利用して前記膜をパターニングし陽極
    酸化可能な材料でなるパターンを形成する工程と、 前記レジストマスクを残存させた状態で前記パターンの
    側面に選択的に陽極酸化物を形成する工程と、 前記陽極酸化物を選択的に除去する工程と、 前記レジストマスクをマスクとして不純物イオンのドー
    ピングを行う工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、陽極酸化可能な材料と
    してアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材
    料が利用されることを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1において、 陽極酸化可能な材料としてアルミニウムまたはアルミニ
    ウムを主成分とする材料が利用され、 陽極酸化物として多孔質状のものが形成されることを特
    徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、 不純物イオンのドーピングが行われることによって、 不純物濃度が漸次変化した領域が形成されることを特徴
    とする半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】陽極酸化可能な材料でなるゲイト電極の側
    面と上面に陽極酸化膜が形成されており、 チャネル領域に隣接して漸次濃度が変化した領域を有す
    る低濃度不純物領域が配置され、 前記ゲイト電極上面の陽極酸化膜の膜厚は前記ゲイト電
    極側面の陽極酸化膜の膜厚に比較して薄く、 前記低濃度不純物領域における不純物の濃度はソース及
    びドレイン領域のそれに比較して低いことを特徴とする
    半導体装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、 陽極酸化可能な材料としてアルミニウムまたはアルミニ
    ウムを主成分とする材料が用いられることを特徴とする
    半導体装置。
  7. 【請求項7】ソース及びドレイン領域がゲイト電極のパ
    ターンを利用して自己整合的に形成された構成を有し、 チャネル領域とドレイン領域とは、導電型を付与する不
    純物が漸次変化した領域を介して配置されており、 前記ゲイト電極は陽極酸化可能な材料で形成され、その
    表面には陽極酸化膜が形成されており、 該陽極酸化膜はゲイト電極の上面における厚さより側面
    における厚さが厚いことを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、 陽極酸化可能な材料としてアルミニウムまたはアルミニ
    ウムを主成分とする材料が用いられることを特徴とする
    半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002203862A (ja) * 2000-10-26 2002-07-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置およびその作製方法

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