JPH1073653A - 超音波信号処理装置 - Google Patents
超音波信号処理装置Info
- Publication number
- JPH1073653A JPH1073653A JP8229686A JP22968696A JPH1073653A JP H1073653 A JPH1073653 A JP H1073653A JP 8229686 A JP8229686 A JP 8229686A JP 22968696 A JP22968696 A JP 22968696A JP H1073653 A JPH1073653 A JP H1073653A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- frequency
- sampling
- reference signal
- configuration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
- Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】超音波ビームの形成を従来からの整相法により
行なうと、装置構成が大きくなる。そこで、各素子によ
る受信信号を共通の参照信号と混合し標本化する構成を
実現可能とする手法を見いだし、整相部構成の大幅な簡
易化を実現する。 【解決手段】各素子による受信信号を共通の参照信号と
混合し標本化する構成であり、参照信号周波数と標本化
周波数の間に、特定の周波数関係を設定することによ
り、単一の共通参照信号により周波数移動整相法を実現
可能とする。
行なうと、装置構成が大きくなる。そこで、各素子によ
る受信信号を共通の参照信号と混合し標本化する構成を
実現可能とする手法を見いだし、整相部構成の大幅な簡
易化を実現する。 【解決手段】各素子による受信信号を共通の参照信号と
混合し標本化する構成であり、参照信号周波数と標本化
周波数の間に、特定の周波数関係を設定することによ
り、単一の共通参照信号により周波数移動整相法を実現
可能とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波による物体の
検出あるいは検査装置に関する。
検出あるいは検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで水中あるいは生体中における超
音波撮像の方式が提案されている。このような装置で
は、多数の素子による受信信号それぞれに、アナログ信
号の遅延処理を行ない、それら全体を加算する(整相処
理と呼ぶ)ことにより空間分解能を実現している。この
部分が、受信整相部であり、この部分における基本性能
は遅延時間の設定精度により決定されるため(日本音響
学会誌、44巻9号、pp.653−657,1988
年9月)、信号の遅延処理構成が最重要課題となる。そ
こで、遅延時間に対する精度要求を緩和し、アナログ信
号の遅延処理を簡略化する周波数移動整相法を提案し
た。一方、最近では、整相部の構成法は、A/D変換器
等により信号を標本化する標本化整相法が重要な技術で
ある。この場合、標本化回路の動作速度を低くし、しか
も遅延時間の量子化精度を高くする構成が望まれる。こ
の方式として、信号を内挿する構成が知られている(日
本音響学会誌、44巻7号、pp.496−502,1
988年9月)。しかし、この構成では、受信素子のす
べてに内挿器が必要であり、しかもこの内挿器には乗算
器が必要であるため、数千個の受信素子を必要とする高
性能装置の実現は困難となる。
音波撮像の方式が提案されている。このような装置で
は、多数の素子による受信信号それぞれに、アナログ信
号の遅延処理を行ない、それら全体を加算する(整相処
理と呼ぶ)ことにより空間分解能を実現している。この
部分が、受信整相部であり、この部分における基本性能
は遅延時間の設定精度により決定されるため(日本音響
学会誌、44巻9号、pp.653−657,1988
年9月)、信号の遅延処理構成が最重要課題となる。そ
こで、遅延時間に対する精度要求を緩和し、アナログ信
号の遅延処理を簡略化する周波数移動整相法を提案し
た。一方、最近では、整相部の構成法は、A/D変換器
等により信号を標本化する標本化整相法が重要な技術で
ある。この場合、標本化回路の動作速度を低くし、しか
も遅延時間の量子化精度を高くする構成が望まれる。こ
の方式として、信号を内挿する構成が知られている(日
本音響学会誌、44巻7号、pp.496−502,1
988年9月)。しかし、この構成では、受信素子のす
べてに内挿器が必要であり、しかもこの内挿器には乗算
器が必要であるため、数千個の受信素子を必要とする高
性能装置の実現は困難となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】低い標本化周波数によ
る遅延整相処理。
る遅延整相処理。
【0004】
【課題を解決するための手段】参照信号周波数と標本化
周波数の間に、特定の周波数関係を設定することによ
り、単一の強通参照信号により周波数移動整相法を実現
可能とする。
周波数の間に、特定の周波数関係を設定することによ
り、単一の強通参照信号により周波数移動整相法を実現
可能とする。
【0005】複数の受信素子にて受信した信号の位相合
わせを行い加算することにより方位分解能が形成され
る。従来の原理構成は図2に示すものであるが、ここで
受信素子TRからの信号を標本化回路SPにより標本化
し、遅延回路MDにより充分小さい遅延時間がτ’を単
位として遅延させ、ADにより加算することにより目的
信号のみを受信する。この構成によるとτ’が小さいた
め量子化遅延回路MDの構成が困難となる。そこで、筆
者の考案による時間軸分配法(特願平5−292980
号明細書)を利用することにより簡単化可能である。し
かし、この改良構成でも、SPの標本化周波数が信号周
波数の2倍以上必要でありこの部分の構成が困難とな
る。そこで、本発明では、TRからの各受信信号と共通
の参照信号h(t)との混合処理を行い低周波信号に変
換した後に標本化する。この構成によると、比較的低い
標本化周波数により受信信号のA/D変換が可能とな
る。しかし、この信号を遅延させ加算する単純な構成に
よると、遅延された各信号の位相が一致しなくなるた
め、方位分解能が全く形成されなくなる。本発明は、参
照信号の周波数と標本化周波数の間に特殊な関係を設定
し、この位相回転の問題点を解決する。このような構成
とすることにより、簡単な構成により方位分解能の形成
が必要となる。
わせを行い加算することにより方位分解能が形成され
る。従来の原理構成は図2に示すものであるが、ここで
受信素子TRからの信号を標本化回路SPにより標本化
し、遅延回路MDにより充分小さい遅延時間がτ’を単
位として遅延させ、ADにより加算することにより目的
信号のみを受信する。この構成によるとτ’が小さいた
め量子化遅延回路MDの構成が困難となる。そこで、筆
者の考案による時間軸分配法(特願平5−292980
号明細書)を利用することにより簡単化可能である。し
かし、この改良構成でも、SPの標本化周波数が信号周
波数の2倍以上必要でありこの部分の構成が困難とな
る。そこで、本発明では、TRからの各受信信号と共通
の参照信号h(t)との混合処理を行い低周波信号に変
換した後に標本化する。この構成によると、比較的低い
標本化周波数により受信信号のA/D変換が可能とな
る。しかし、この信号を遅延させ加算する単純な構成に
よると、遅延された各信号の位相が一致しなくなるた
め、方位分解能が全く形成されなくなる。本発明は、参
照信号の周波数と標本化周波数の間に特殊な関係を設定
し、この位相回転の問題点を解決する。このような構成
とすることにより、簡単な構成により方位分解能の形成
が必要となる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明による方位分解能の
形成動作を、図1に示す実施例により詳細に説明する。
図1でTRが超音波の受信波器であり、Mが混合器、M
Dが遅延回路である。ここで、中心周波数がωsなる送
信信号をs(t)とすると
形成動作を、図1に示す実施例により詳細に説明する。
図1でTRが超音波の受信波器であり、Mが混合器、M
Dが遅延回路である。ここで、中心周波数がωsなる送
信信号をs(t)とすると
【0007】
【数1】 s(t)=A(t){exp(jωst)+exp(−jωst)}…(数1) と近似できる。ここで、A(t)は送信信号の包絡線形
状である。この送信信号による反射信号の第n素子によ
る受信信号un(t)は音波の伝搬時間をτnとするこ
とにより
状である。この送信信号による反射信号の第n素子によ
る受信信号un(t)は音波の伝搬時間をτnとするこ
とにより
【0008】
【数2】 un(t)=s(t−τn) …(数2) =A(t−τn)[exp{jωs(t−τn)}+exp{−jωs(t−τn)}] となる。本方式では、このun(t)と複素参照信号h
(t)との複素乗算を行なう。ここで、本方式ではh
(t)=exp{−jωdt}である。従って、この乗
算結果の低周波数成分をgn(t)とすると
(t)との複素乗算を行なう。ここで、本方式ではh
(t)=exp{−jωdt}である。従って、この乗
算結果の低周波数成分をgn(t)とすると
【0009】
【数3】 gn(t)=un(t)h(t)|ωs−ωd成分 =A(t−τn)・exp[j{ωs(t−τn)−ωdt}] =A(t−τn)・exp[j{(ωs−ωd)t−ωsτn}]…(数3) である。この低周波信号gn(t)を周期Tで標本化す
る。標本化された信号fn(t)は
る。標本化された信号fn(t)は
【0010】
【数4】 fn(t)=A(t−τn)・exp[j{ωs(t−τn)−ωdt}](t=mT) =0 (t≠mT)…(数4) である。本方式では、この信号fn(t)を遅延回路M
Dにより時間τnだけ遅延させる。この遅延された信号
vn(t)は
Dにより時間τnだけ遅延させる。この遅延された信号
vn(t)は
【0011】
【数5】 vn(t)=fn(t+τn) =A(t)・exp[j{ωst−ωd(t+τn)}](t=mT−τn) =0 (t≠mT−τn)…(数5) となる。ここでτnはnに依存して異なるため、これら
を加算した結果である。
を加算した結果である。
【0012】
【数6】
【0013】は、位相が一般的には一致せず、成長しな
い。そこで本発明では、Kを整数としてωdT=2Kπ
とする。このように設定するとωd(t+τn)=ωd
mT=2mKπ
い。そこで本発明では、Kを整数としてωdT=2Kπ
とする。このように設定するとωd(t+τn)=ωd
mT=2mKπ
【0014】
【数7】 vn(t)=A(t)・exp[jωst](t=mT−τn) =0 (t≠mT−τn)…(数7) となり全てのnについて信号の位相を一致させる事がで
きる。従って、これらを加算した結果であるw(t)は
きる。従って、これらを加算した結果であるw(t)は
【0015】
【数8】
【0016】となり、離散的値ではあるが、加算により
大きく成長する。ここで、標本化周期Tが移動した信号
周波数ωs−ωdに対して十分短ければ、ωsを中心と
する信号とw(t)との畳込みを畳み込み回路CVによ
り行うことにより、w(t)を正確な連続信号x(t)
に変換可能である。
大きく成長する。ここで、標本化周期Tが移動した信号
周波数ωs−ωdに対して十分短ければ、ωsを中心と
する信号とw(t)との畳込みを畳み込み回路CVによ
り行うことにより、w(t)を正確な連続信号x(t)
に変換可能である。
【0017】本方式における最適な構成例を以下に述べ
る。遅延部MDの遅延時間は量子化されていて、その量
子化遅延時間の単位が10nsecである。参照信号の中心
周波数は1MHz(周期が1μsec)であり標本化間隔
Tが10μsecである(K=10に相当)。また、信号
の中心周波数は1MHzである。超音波の送受波器TR
の素子数Nは100である。以上の説明では、最も構成
が簡単となるωdT=2Kπとしたが、これ以外の種々
の調波関係も図3に示す移送回路PSの使用により実現
可能である。例えばωdT=Kπとする構成も、移送回
路PSにより交互に信号の位相反転処理を行うことによ
り実現可能である。また、以上は説明の簡単のために複
素信号として取り扱ってきたが、この構成に限定される
ものではなく、実部あるいは虚部のみによる構成も簡易
構成として当然可能である。
る。遅延部MDの遅延時間は量子化されていて、その量
子化遅延時間の単位が10nsecである。参照信号の中心
周波数は1MHz(周期が1μsec)であり標本化間隔
Tが10μsecである(K=10に相当)。また、信号
の中心周波数は1MHzである。超音波の送受波器TR
の素子数Nは100である。以上の説明では、最も構成
が簡単となるωdT=2Kπとしたが、これ以外の種々
の調波関係も図3に示す移送回路PSの使用により実現
可能である。例えばωdT=Kπとする構成も、移送回
路PSにより交互に信号の位相反転処理を行うことによ
り実現可能である。また、以上は説明の簡単のために複
素信号として取り扱ってきたが、この構成に限定される
ものではなく、実部あるいは虚部のみによる構成も簡易
構成として当然可能である。
【0018】
【発明の効果】本発明は低周波へ移動したあとの信号周
波数であるため、標本化周波数の低下が可能であり、装
置の構成が簡単となる。
波数であるため、標本化周波数の低下が可能であり、装
置の構成が簡単となる。
【図1】本方式の基本構成の説明図。
【図2】従来方式の構成の説明図。
【図3】本方式の別の構成の説明図。
TR…送受波器、 M…複素混合器、 MD…遅延部、 AD…加算器、 RG…参照信号発生器、 PS…移送回路、 SG…標本化信号発生器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神田 義信 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内
Claims (2)
- 【請求項1】複数の受信信号を得て超音波により物体の
状況を映像化する装置において、各受信信号と共通の参
照信号との混合処理を行う手段と、混合処理後の信号を
標本化する手段と、標本化された信号をそれぞれ遅延さ
せる手段と、遅延部出力を加算する手段とを含む装置に
おいて、前記参照信号周波数と標本化の周波数が位相同
期関係にあることを特徴とする超音波信号処理装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記参照信号の周波数
と前記標本化の周波数とを整数比の関係に設定する超音
波信号処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8229686A JPH1073653A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 超音波信号処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8229686A JPH1073653A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 超音波信号処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1073653A true JPH1073653A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=16896116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8229686A Pending JPH1073653A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 超音波信号処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1073653A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105954358A (zh) * | 2016-05-04 | 2016-09-21 | 中国计量大学 | 一种TR与Duffing系统相结合的超声导波小缺陷定位检测方法 |
-
1996
- 1996-08-30 JP JP8229686A patent/JPH1073653A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105954358A (zh) * | 2016-05-04 | 2016-09-21 | 中国计量大学 | 一种TR与Duffing系统相结合的超声导波小缺陷定位检测方法 |
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