JPH1072492A - ペプチド化合物 - Google Patents
ペプチド化合物Info
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- JPH1072492A JPH1072492A JP8231807A JP23180796A JPH1072492A JP H1072492 A JPH1072492 A JP H1072492A JP 8231807 A JP8231807 A JP 8231807A JP 23180796 A JP23180796 A JP 23180796A JP H1072492 A JPH1072492 A JP H1072492A
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- phage
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- mpl
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- Saccharide Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 アミノ酸配列: H-Leu-Gln-Gly-Cys-Thr
-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala-Gly-Met-Cys-OH により特定
されるペプチド、該アミノ酸配列中に含まれる2個のシ
ステイン残基がジスルフィド結合した環状構造のペプチ
ド、及びトロンボポエチンレセプターに親和性を有する
上記の各ペプチド、並びにこれらの各ペプチドを含む医
薬。 【効果】 トロンボポエチンレセプターに親和性を有し
ており、巨核球による造血過程の異常に起因する疾患、
例えば血小板減少を伴う疾患の予防・治療薬の有効成分
として有用である。
-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala-Gly-Met-Cys-OH により特定
されるペプチド、該アミノ酸配列中に含まれる2個のシ
ステイン残基がジスルフィド結合した環状構造のペプチ
ド、及びトロンボポエチンレセプターに親和性を有する
上記の各ペプチド、並びにこれらの各ペプチドを含む医
薬。 【効果】 トロンボポエチンレセプターに親和性を有し
ており、巨核球による造血過程の異常に起因する疾患、
例えば血小板減少を伴う疾患の予防・治療薬の有効成分
として有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬の有効成分とし
て有用なペプチド化合物に関するものである。
て有用なペプチド化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血小板は、生体の止血、血栓形成におい
て主要な役割を果たす血液有形成分であり、骨髄幹細胞
から巨核球前駆細胞を経て骨髄で分化、成熟して生じる
巨核球から血中に放出される。血小板は血中で約10日程
度の寿命を有しており、その数は長期にわたって一定の
値に保たれる。巨核球による造血過程を制御する主要な
因子であるトロンボポエチンをコードする遺伝子が最近
クローニングされた (deSauvage et al., Nature, Vol.
369, pp.533-538)。トロンボポエチンは332 個のアミ
ノ酸からなるポリペプチドサイトカインであり、c-mpl
がコードするタンパク質(MPL:トロンボポエチンレセプ
ター) のリガンドとして作用し、MPL に結合することに
よって巨核球前駆細胞から巨核球細胞への増殖と分化成
熟を刺激するとともに、血小板産生を増加させる (Kaus
hansky et al., Nature, Vol. 369,568-571) 。
て主要な役割を果たす血液有形成分であり、骨髄幹細胞
から巨核球前駆細胞を経て骨髄で分化、成熟して生じる
巨核球から血中に放出される。血小板は血中で約10日程
度の寿命を有しており、その数は長期にわたって一定の
値に保たれる。巨核球による造血過程を制御する主要な
因子であるトロンボポエチンをコードする遺伝子が最近
クローニングされた (deSauvage et al., Nature, Vol.
369, pp.533-538)。トロンボポエチンは332 個のアミ
ノ酸からなるポリペプチドサイトカインであり、c-mpl
がコードするタンパク質(MPL:トロンボポエチンレセプ
ター) のリガンドとして作用し、MPL に結合することに
よって巨核球前駆細胞から巨核球細胞への増殖と分化成
熟を刺激するとともに、血小板産生を増加させる (Kaus
hansky et al., Nature, Vol. 369,568-571) 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】巨核球による造血過程
を調節する生理活性物質は、血液疾患などに対する予防
・治療薬として有用であることが期待されている。しか
しながら、トロンボポエチンなどの高分子量ポリペプチ
ドを有効成分として含む均一な品質の医薬を安定に供給
することは容易ではない。そこで、トロンボポエチンと
同様の生理作用を有する低分子量の化合物の提供が求め
られている。このような化合物のうち、経口投与が可能
であり、かつ抗体産生などの副作用のない化合物は、巨
核球による造血過程の異常に起因する疾患、例えば血小
板減少症などの治療や予防に有用であることが期待され
る。なお、最近、赤血球増殖因子であるエリスロポエチ
ン(EPO, 165アミノ酸)をモデルとした14アミノ酸から
なる環状ペプチドのコンセンサス配列が報告されたが、
トロンボポエチンについて同様の報告はない (Science,
273, 458-463, 1996)。
を調節する生理活性物質は、血液疾患などに対する予防
・治療薬として有用であることが期待されている。しか
しながら、トロンボポエチンなどの高分子量ポリペプチ
ドを有効成分として含む均一な品質の医薬を安定に供給
することは容易ではない。そこで、トロンボポエチンと
同様の生理作用を有する低分子量の化合物の提供が求め
られている。このような化合物のうち、経口投与が可能
であり、かつ抗体産生などの副作用のない化合物は、巨
核球による造血過程の異常に起因する疾患、例えば血小
板減少症などの治療や予防に有用であることが期待され
る。なお、最近、赤血球増殖因子であるエリスロポエチ
ン(EPO, 165アミノ酸)をモデルとした14アミノ酸から
なる環状ペプチドのコンセンサス配列が報告されたが、
トロンボポエチンについて同様の報告はない (Science,
273, 458-463, 1996)。
【0004】従って、本発明の課題は、トロンボポエチ
ンと同様の生理作用を有する低分子量の化合物を提供す
ることにある。また、本発明の別の課題は、上記の特徴
を有する化合物を有効成分として含む医薬を提供するこ
とにあり、より具体的には、巨核球による造血過程の異
常に起因する疾患、例えば血小板減少症などの治療や予
防に有用な医薬を提供することが本発明の課題である。
本発明のさらに別の課題は、上記の特徴を有する化合物
を用いて巨核球による造血過程の異常に起因する疾患を
治療する方法を提供することにある。
ンと同様の生理作用を有する低分子量の化合物を提供す
ることにある。また、本発明の別の課題は、上記の特徴
を有する化合物を有効成分として含む医薬を提供するこ
とにあり、より具体的には、巨核球による造血過程の異
常に起因する疾患、例えば血小板減少症などの治療や予
防に有用な医薬を提供することが本発明の課題である。
本発明のさらに別の課題は、上記の特徴を有する化合物
を用いて巨核球による造血過程の異常に起因する疾患を
治療する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意努力した結果、ファージランダムペプ
チドライブラリーからトロンボポエチンレセプターに親
和性を有するファージを見いだした。また、このファー
ジDNA により新規なオリゴペプチドが発現されること、
並びに該オリゴペプチドがトロンボポエチンレセプター
を発現する細胞の増殖を刺激することを見いだした。本
発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
を解決すべく鋭意努力した結果、ファージランダムペプ
チドライブラリーからトロンボポエチンレセプターに親
和性を有するファージを見いだした。また、このファー
ジDNA により新規なオリゴペプチドが発現されること、
並びに該オリゴペプチドがトロンボポエチンレセプター
を発現する細胞の増殖を刺激することを見いだした。本
発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
【0006】すなわち本発明は、アミノ酸配列: H-Leu
-Gln-Gly-Cys-Thr-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala-Gly-Met-C
ys-OH により特定されるペプチド、又は該アミノ酸配列
中に含まれる2個のシステイン残基がジスルフィド結合
した環状構造のペプチドを提供するものである。また、
トロンボポエチンレセプターに親和性を有する上記ペプ
チドも本発明により提供される。さらに、上記アミノ酸
配列において1若しくは2以上のアミノ酸残基による置
換、挿入、及び/若しくは欠失が存在しており、かつ、
トロンボポエチンレセプターに親和性を有するペプチ
ド、又は該ペプチドに含まれるシステイン残基から選ば
れる2個のシステイン残基がジスルフィド結合した環状
構造のペプチドも本発明により提供される。
-Gln-Gly-Cys-Thr-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala-Gly-Met-C
ys-OH により特定されるペプチド、又は該アミノ酸配列
中に含まれる2個のシステイン残基がジスルフィド結合
した環状構造のペプチドを提供するものである。また、
トロンボポエチンレセプターに親和性を有する上記ペプ
チドも本発明により提供される。さらに、上記アミノ酸
配列において1若しくは2以上のアミノ酸残基による置
換、挿入、及び/若しくは欠失が存在しており、かつ、
トロンボポエチンレセプターに親和性を有するペプチ
ド、又は該ペプチドに含まれるシステイン残基から選ば
れる2個のシステイン残基がジスルフィド結合した環状
構造のペプチドも本発明により提供される。
【0007】本発明の別の態様によれば、上記の各ペプ
チドをその部分として含み、トロンボポエチンレセプタ
ーに親和性を有するペプチドも提供される。また、上記
の各ペプチドをコードするポリヌクレオチド、好ましく
はDNA 、及び該DNA を含む組換えベクターが提供され
る。本発明のさらに別の態様によれば、上記の各ペプチ
ドを有効成分として含む医薬、好ましくは上記の各ペプ
チドと製剤用添加物とを含む医薬組成物の形態の医薬が
提供される。上記の医薬は、巨核球による造血過程の異
常に起因する疾患、例えば血小板減少症などの治療や予
防に有用である。また、上記の医薬、好ましくは医薬組
成物の製造のための上記各ペプチドの使用;並びに、化
学的手法及び/又は生物学的手法(例えば、上記の形質
転換体を培養して培養物から上記各ペプチドを分離・採
取する工程を含む手法)により上記の各ペプチドを製造
する方法も提供される。
チドをその部分として含み、トロンボポエチンレセプタ
ーに親和性を有するペプチドも提供される。また、上記
の各ペプチドをコードするポリヌクレオチド、好ましく
はDNA 、及び該DNA を含む組換えベクターが提供され
る。本発明のさらに別の態様によれば、上記の各ペプチ
ドを有効成分として含む医薬、好ましくは上記の各ペプ
チドと製剤用添加物とを含む医薬組成物の形態の医薬が
提供される。上記の医薬は、巨核球による造血過程の異
常に起因する疾患、例えば血小板減少症などの治療や予
防に有用である。また、上記の医薬、好ましくは医薬組
成物の製造のための上記各ペプチドの使用;並びに、化
学的手法及び/又は生物学的手法(例えば、上記の形質
転換体を培養して培養物から上記各ペプチドを分離・採
取する工程を含む手法)により上記の各ペプチドを製造
する方法も提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のペプチドは、H-Leu-Gln-
Gly-Cys-Thr-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala-Gly-Met-Cys-OH
で表されるアミノ酸配列(I) で特定される(上記配列
中、左側末端はN末端、右側末端はC末端を表し、構成
アミノ酸残基は通常の3文字標記で表現してある)。上
記配列において、アミノ酸残基はL-又はD-アミノ酸残基
のいずれかを示し、好ましくはL-アミノ酸残基を示す。
本発明の上記ペプチドは2個のシステイン残基を有して
おり、これらがジスルフィド結合することにより環状構
造を形成する場合がある。本発明の範囲には、このよう
な環状ペプチドも包含されることはいうまでもない。い
かなる特定の理論に拘泥するわけではないが、本発明の
ペプチドが所望の生理活性を発現するためには上記の環
状構造が必須である可能性があり、従って、上記の環状
構造のペプチドは本発明の特に好ましい態様である。
Gly-Cys-Thr-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala-Gly-Met-Cys-OH
で表されるアミノ酸配列(I) で特定される(上記配列
中、左側末端はN末端、右側末端はC末端を表し、構成
アミノ酸残基は通常の3文字標記で表現してある)。上
記配列において、アミノ酸残基はL-又はD-アミノ酸残基
のいずれかを示し、好ましくはL-アミノ酸残基を示す。
本発明の上記ペプチドは2個のシステイン残基を有して
おり、これらがジスルフィド結合することにより環状構
造を形成する場合がある。本発明の範囲には、このよう
な環状ペプチドも包含されることはいうまでもない。い
かなる特定の理論に拘泥するわけではないが、本発明の
ペプチドが所望の生理活性を発現するためには上記の環
状構造が必須である可能性があり、従って、上記の環状
構造のペプチドは本発明の特に好ましい態様である。
【0009】上記アミノ酸配列(I) で特定される本発明
のペプチドは、トロンボポエチンレセプターに親和性を
有することを特徴としている。本発明のペプチドには、
上記の特定のペプチドの他、アミノ酸配列(I) において
1又は2以上のアミノ酸残基による置換、挿入、及び/
又は欠失が存在しており、かつ、実質的にトロンボポエ
チンレセプターに親和性を有するペプチドも包含され
る。置換及び/又は挿入される1又は2以上のアミノ酸
の種類は特に限定されないが、L-アミノ酸であることが
好ましい。1又は2以上のアミノ酸残基による置換、挿
入、及び/又は欠失が存在するペプチドが、実質的にト
ロンボポエチンレセプター親和性を有しているか否か
は、実施例に記載された方法に従って当業者が容易に確
認することが可能である。
のペプチドは、トロンボポエチンレセプターに親和性を
有することを特徴としている。本発明のペプチドには、
上記の特定のペプチドの他、アミノ酸配列(I) において
1又は2以上のアミノ酸残基による置換、挿入、及び/
又は欠失が存在しており、かつ、実質的にトロンボポエ
チンレセプターに親和性を有するペプチドも包含され
る。置換及び/又は挿入される1又は2以上のアミノ酸
の種類は特に限定されないが、L-アミノ酸であることが
好ましい。1又は2以上のアミノ酸残基による置換、挿
入、及び/又は欠失が存在するペプチドが、実質的にト
ロンボポエチンレセプター親和性を有しているか否か
は、実施例に記載された方法に従って当業者が容易に確
認することが可能である。
【0010】具体的には、本発明のペプチドのトロンボ
ポエチンレセプター親和性については、BaF/mpl 細胞増
殖を指標としてトロンボポエチン様活性の有無の判定を
行うことにより確認することができる。例えば、ヒト・
トロンボポエチンレセプター(Isabelle Vigonら、Proc.
Natl. Acad. USA, Vol. 89, pp.5640-5644) のすべて
のアミノ酸残基(1-635) をコードする遺伝子を安定に発
現し、トロンボポエチン依存の増殖を示すようになった
細胞、例えば、de Sauvageらの方法 (de Sauvageら、Na
ture, 369, 533, 1994) のBaF/mpl 細胞を作製し、その
細胞増殖をトリチウムチミジンの取り込みで測定すれば
よい。なお、本発明のペプチドのトロンボポエチンレセ
プターに対する親和性については、その強弱は特に限定
されないが、例えば、アミノ酸配列(I) で特定されるペ
プチドと実質的に同程度の親和性及び生理作用を有する
ことが好ましい。
ポエチンレセプター親和性については、BaF/mpl 細胞増
殖を指標としてトロンボポエチン様活性の有無の判定を
行うことにより確認することができる。例えば、ヒト・
トロンボポエチンレセプター(Isabelle Vigonら、Proc.
Natl. Acad. USA, Vol. 89, pp.5640-5644) のすべて
のアミノ酸残基(1-635) をコードする遺伝子を安定に発
現し、トロンボポエチン依存の増殖を示すようになった
細胞、例えば、de Sauvageらの方法 (de Sauvageら、Na
ture, 369, 533, 1994) のBaF/mpl 細胞を作製し、その
細胞増殖をトリチウムチミジンの取り込みで測定すれば
よい。なお、本発明のペプチドのトロンボポエチンレセ
プターに対する親和性については、その強弱は特に限定
されないが、例えば、アミノ酸配列(I) で特定されるペ
プチドと実質的に同程度の親和性及び生理作用を有する
ことが好ましい。
【0011】本発明のペプチドには、上記の各ペプチド
をその部分配列として含み、実質的にトロンボポエチン
レセプターに親和性を有するペプチドも包含される。例
えば、上記のアミノ酸配列により特定されるペプチドの
N末端及び/又はC末端には1個又は2個以上のアミノ
酸が結合していてもよく、好ましくは、2個以上の任意
のアミノ酸から構成される任意のオリゴペプチドが結合
していてもよい。このようなアミノ酸の種類は特に限定
されないが、L-アミノ酸から選択されることが好まし
い。一例を挙げれば、上記のペプチドのN末端に 1〜10
個程度、好ましくは 5〜7 個、特に好ましくは6個のL-
ヒスチジンをタグ配列として結合したものは、精製効率
などの観点から好ましいペプチドである。
をその部分配列として含み、実質的にトロンボポエチン
レセプターに親和性を有するペプチドも包含される。例
えば、上記のアミノ酸配列により特定されるペプチドの
N末端及び/又はC末端には1個又は2個以上のアミノ
酸が結合していてもよく、好ましくは、2個以上の任意
のアミノ酸から構成される任意のオリゴペプチドが結合
していてもよい。このようなアミノ酸の種類は特に限定
されないが、L-アミノ酸から選択されることが好まし
い。一例を挙げれば、上記のペプチドのN末端に 1〜10
個程度、好ましくは 5〜7 個、特に好ましくは6個のL-
ヒスチジンをタグ配列として結合したものは、精製効率
などの観点から好ましいペプチドである。
【0012】本発明の上記ペプチドは遊離形態であって
もよいが、塩酸塩、酢酸塩、若しくはパラトルエンスル
ホン酸などの酸付加塩、又はアンモニウム塩若しくは有
機アミン塩などの塩基付加塩として提供されてもよい。
従って、本明細書においてペプチドという場合には、上
記のような塩の形態のペプチドを包含する意味に解釈さ
れるべきである。また、上記の各ペプチドに任意の糖類
(単糖、二糖、オリゴ糖、若しくは多糖)が結合したも
のや脂質類などが結合したもののほか、リン酸化された
ものも本発明の範囲に包含される。
もよいが、塩酸塩、酢酸塩、若しくはパラトルエンスル
ホン酸などの酸付加塩、又はアンモニウム塩若しくは有
機アミン塩などの塩基付加塩として提供されてもよい。
従って、本明細書においてペプチドという場合には、上
記のような塩の形態のペプチドを包含する意味に解釈さ
れるべきである。また、上記の各ペプチドに任意の糖類
(単糖、二糖、オリゴ糖、若しくは多糖)が結合したも
のや脂質類などが結合したもののほか、リン酸化された
ものも本発明の範囲に包含される。
【0013】本発明のペプチドは、ペプチド合成に通常
用いられる固相法および液相法などの化学的手法により
合成することができる。ペプチド合成におけるアミノ基
等の保護基および縮合反応の縮合剤としては、例えば:
鈴木紘一編「タンパク質工学−基礎と応用」(1992年,
丸善株式会社);ボンダンスキーら著「ペプタイド・シ
ンセシス」(1976 年, John Wiley & Sons, N.Y.);及び
スチュワートら著「ソリッド・フェーズ・ペプタイド・
シンセシス」(1969 年, W.H. Freeman and Co., San Fr
ancisco)等に記載されたものを用いることができる。固
相法では市販の各種ペプチド合成装置を利用することが
できる。
用いられる固相法および液相法などの化学的手法により
合成することができる。ペプチド合成におけるアミノ基
等の保護基および縮合反応の縮合剤としては、例えば:
鈴木紘一編「タンパク質工学−基礎と応用」(1992年,
丸善株式会社);ボンダンスキーら著「ペプタイド・シ
ンセシス」(1976 年, John Wiley & Sons, N.Y.);及び
スチュワートら著「ソリッド・フェーズ・ペプタイド・
シンセシス」(1969 年, W.H. Freeman and Co., San Fr
ancisco)等に記載されたものを用いることができる。固
相法では市販の各種ペプチド合成装置を利用することが
できる。
【0014】また、本発明のペプチドは、通常の遺伝子
発現操作等の生物学的手法に従って、本発明のペプチド
をコードするDNA 配列を含む組み換えベクターを用い
て、該ベクターにより形質転換された微生物(形質転換
体)を調製し、該形質転換体を培養した培養物から所望
のペプチドを分離・精製することにより製造可能であ
る。本発明のペプチドの製造方法は上記の化学的手法及
び生物学的手法に限定されることはない。
発現操作等の生物学的手法に従って、本発明のペプチド
をコードするDNA 配列を含む組み換えベクターを用い
て、該ベクターにより形質転換された微生物(形質転換
体)を調製し、該形質転換体を培養した培養物から所望
のペプチドを分離・精製することにより製造可能であ
る。本発明のペプチドの製造方法は上記の化学的手法及
び生物学的手法に限定されることはない。
【0015】以下、本発明のペプチドを生物学的手法に
従って製造する方法を説明する。ファージランダムペプ
チドライブラリーの種類及び調製方法は特に限定され
ず、公知の方法(西徹ら、実験医学, Vol.11, No.13, p
p.1759-1764)で作製したものを用いればよいが、市販の
ファージランダムペプチドライブラリー、例えば、Thep
SKAN Phagemid Display System (MOLECULAR BIOLOGISCH
E TECHNOLOGIE社製) などを購入して用いてもよい。
従って製造する方法を説明する。ファージランダムペプ
チドライブラリーの種類及び調製方法は特に限定され
ず、公知の方法(西徹ら、実験医学, Vol.11, No.13, p
p.1759-1764)で作製したものを用いればよいが、市販の
ファージランダムペプチドライブラリー、例えば、Thep
SKAN Phagemid Display System (MOLECULAR BIOLOGISCH
E TECHNOLOGIE社製) などを購入して用いてもよい。
【0016】トロンボポエチンレセプターに対して親和
性を有するファージのスクリーニングとしては、G. P.
Smith らの方法 (G. P. Smith ら、Methods in Enzymol
ogy,Volume 217, pp.228-257)で行えばよい。すなわ
ち、ヒト・トロンボポエチンレセプター(h-MPL: Isabel
le Vigonら、Proc. Natl. Acad. USA, Vol. 89, pp.564
0-5644) のアミノ酸残基(1-491) をコードする遺伝子を
発現させて得られるトロンボポエチンレセプターの細胞
外ドメインを含むタンパク質をマイクロタイター平板ウ
ェルプレートに固定し、このトロンボポエチンレセプタ
ーに結合したファージを検出すればよい。
性を有するファージのスクリーニングとしては、G. P.
Smith らの方法 (G. P. Smith ら、Methods in Enzymol
ogy,Volume 217, pp.228-257)で行えばよい。すなわ
ち、ヒト・トロンボポエチンレセプター(h-MPL: Isabel
le Vigonら、Proc. Natl. Acad. USA, Vol. 89, pp.564
0-5644) のアミノ酸残基(1-491) をコードする遺伝子を
発現させて得られるトロンボポエチンレセプターの細胞
外ドメインを含むタンパク質をマイクロタイター平板ウ
ェルプレートに固定し、このトロンボポエチンレセプタ
ーに結合したファージを検出すればよい。
【0017】より詳細に説明すると、まず、ヒト・トロ
ンボポエチンレセプターのうち、トロンボポエチンレセ
プターに親和性を持つ因子との結合に関与していると考
えられる細胞外領域タンパク質を取得する。その際、該
タンパク質のN末端やC末端側に精製の簡便化のために
特定のタンパクを融合させことが好ましい。このような
システムとしてヒトIgG のFc領域などを挙げることがで
きる。つぎに、トロンボポエチンレセプターの cDNA 配
列の情報に基づいて、トロンボポエチンレセプターの細
胞外ドメイン(アミノ酸残基1-491)をコードするDNA を
取得する。この際、PCR (Polymerase Chain Reaction)
法によれば、所望のDNA を容易に取得できる。
ンボポエチンレセプターのうち、トロンボポエチンレセ
プターに親和性を持つ因子との結合に関与していると考
えられる細胞外領域タンパク質を取得する。その際、該
タンパク質のN末端やC末端側に精製の簡便化のために
特定のタンパクを融合させことが好ましい。このような
システムとしてヒトIgG のFc領域などを挙げることがで
きる。つぎに、トロンボポエチンレセプターの cDNA 配
列の情報に基づいて、トロンボポエチンレセプターの細
胞外ドメイン(アミノ酸残基1-491)をコードするDNA を
取得する。この際、PCR (Polymerase Chain Reaction)
法によれば、所望のDNA を容易に取得できる。
【0018】例えば、トロンボポエチンレセプターはヒ
ト胎児肝、骨髄、及び血小板等で発現していることが知
られているので (Nassis Methia ら, Blood, Vol.82, N
o. 5, pp.1395-1401, 1993) 、トロンボポエチンレセプ
ターの1-491 番目のアミノ酸配列に基づいたセンスプラ
イマーオリゴヌクオレチドとアンチセンスプライマーオ
リゴヌクオレチドとを作製し、これらのプライマーを用
いてPCR を行うことによってトロンボポエチンレセプタ
ーの細胞外領域をコードするDNA を増幅することができ
る。また、例えばヒトIgG Fc領域を付加する場合には、
トロンボポエチンレセプターの細胞外領域タンパク質の
C末端の読み枠が一致するように、ヒトIgG Fc領域アミ
ノ酸をコードするDNA のアンチセンスDNA をMPL 細胞外
領域タンパク質のアンチセンスプライマーに読み枠が一
致するように連結したプライマーを用いればよい。
ト胎児肝、骨髄、及び血小板等で発現していることが知
られているので (Nassis Methia ら, Blood, Vol.82, N
o. 5, pp.1395-1401, 1993) 、トロンボポエチンレセプ
ターの1-491 番目のアミノ酸配列に基づいたセンスプラ
イマーオリゴヌクオレチドとアンチセンスプライマーオ
リゴヌクオレチドとを作製し、これらのプライマーを用
いてPCR を行うことによってトロンボポエチンレセプタ
ーの細胞外領域をコードするDNA を増幅することができ
る。また、例えばヒトIgG Fc領域を付加する場合には、
トロンボポエチンレセプターの細胞外領域タンパク質の
C末端の読み枠が一致するように、ヒトIgG Fc領域アミ
ノ酸をコードするDNA のアンチセンスDNA をMPL 細胞外
領域タンパク質のアンチセンスプライマーに読み枠が一
致するように連結したプライマーを用いればよい。
【0019】この様にして得られたトロンボポエチンレ
セプターcDNA、例えばヒトIgG Fc領域と融合したトロン
ボポエチンレセプター細胞外領域タンパク質(以下、本
明細書において「MPL-IgG 」と略記する場合がある) を
コードするDNA 断片を取得し、ベクター中にそのDNA 断
片を組み込んで該DNA 発現用の組換えベクターを製造す
ることができる。ベクターの種類は、該DNA を動物細
胞、植物細胞、又は微生物細胞などにおいて発現させる
ことができるものであれば特に限定されない。例えば、
ベクターとしてプラスミドを用いる場合には、大腸菌内
で増幅可能で、さらに動物細胞でも発現可能な動物細胞
用の発現プロモーターを有しているプラスミドを好適に
使用することができる。
セプターcDNA、例えばヒトIgG Fc領域と融合したトロン
ボポエチンレセプター細胞外領域タンパク質(以下、本
明細書において「MPL-IgG 」と略記する場合がある) を
コードするDNA 断片を取得し、ベクター中にそのDNA 断
片を組み込んで該DNA 発現用の組換えベクターを製造す
ることができる。ベクターの種類は、該DNA を動物細
胞、植物細胞、又は微生物細胞などにおいて発現させる
ことができるものであれば特に限定されない。例えば、
ベクターとしてプラスミドを用いる場合には、大腸菌内
で増幅可能で、さらに動物細胞でも発現可能な動物細胞
用の発現プロモーターを有しているプラスミドを好適に
使用することができる。
【0020】例えば、発現プロモーターとしては、シミ
アンウイルス(SV40)由来プロモーター、サイトメガロウ
イルス(CMV) 由来プロモーター、アデノウイルス後期プ
ロモーターなどを挙げることができる。さらに、該プラ
スミドは、SV40複製開始点(Ori) 又はポリオマーウイル
スOri などを有していることが好ましい。このようなプ
ラスミドとしては、例えば、pcDNAI/Amp (Invitrogen社
製) 、pCDM8 (Invitrogen 社製) 、pCR3 (Invitrogen社
製) などを挙げることができる。
アンウイルス(SV40)由来プロモーター、サイトメガロウ
イルス(CMV) 由来プロモーター、アデノウイルス後期プ
ロモーターなどを挙げることができる。さらに、該プラ
スミドは、SV40複製開始点(Ori) 又はポリオマーウイル
スOri などを有していることが好ましい。このようなプ
ラスミドとしては、例えば、pcDNAI/Amp (Invitrogen社
製) 、pCDM8 (Invitrogen 社製) 、pCR3 (Invitrogen社
製) などを挙げることができる。
【0021】上記の組換えベクター、好ましくは組換え
プラスミドを動物細胞、例えばサル腎由来細胞であるCO
S-7 、ヒト胎児腎由来細胞293 などに導入し、該DNA 断
片の遺伝子産物であるタンパク質、好ましくは上記のMP
L-IgG を培養物中、好ましくは培養上清中に発現させる
ことが可能である。このようにして得られた培養物中の
発現タンパク質、好ましくはMPL-IgG は、該タンパク質
に対して親和性を有するリガンドを固定した担体を用い
たカラムクロマトグラフィーなどを用いて分離・精製す
ることが可能である。MPL-IgG の場合には、Protein G
またはProteinA を固定した担体、例えばHiTrap Protei
n G (ファルマシア社製) などを用いたカラムクロマト
グラフィーにより、発現したタンパク質を容易に精製す
ることができる。ついで、このようにして発現させたタ
ンパク質をマイクロタイター平板のウェル内に固定すれ
ばよい。
プラスミドを動物細胞、例えばサル腎由来細胞であるCO
S-7 、ヒト胎児腎由来細胞293 などに導入し、該DNA 断
片の遺伝子産物であるタンパク質、好ましくは上記のMP
L-IgG を培養物中、好ましくは培養上清中に発現させる
ことが可能である。このようにして得られた培養物中の
発現タンパク質、好ましくはMPL-IgG は、該タンパク質
に対して親和性を有するリガンドを固定した担体を用い
たカラムクロマトグラフィーなどを用いて分離・精製す
ることが可能である。MPL-IgG の場合には、Protein G
またはProteinA を固定した担体、例えばHiTrap Protei
n G (ファルマシア社製) などを用いたカラムクロマト
グラフィーにより、発現したタンパク質を容易に精製す
ることができる。ついで、このようにして発現させたタ
ンパク質をマイクロタイター平板のウェル内に固定すれ
ばよい。
【0022】固定したMPL-IgG などを用いて該タンパク
質に特異的に結合するファージクローンを選択する方法
は、例えば G. P. Smithらの方法 (G. P. Smith ら、Me
thods in Enzymology, Vol.217, pp.228-257) によって
得ることができる。例えば、ファージペプチドライブラ
リーをマイクロタイター平板ウェルに固定したMPL-IgG
に加えて室温でインキュベートした後、よく洗浄して非
特異的に結合したファージを除き、ついで、強酸を用い
て固定したMPL-IgG に結合したファージを溶出すること
ができる。このファージをアルカリで中和した後、大腸
菌に感染させることによってMPL-IgG に特異的に結合す
るファージクローンを増幅させることができる。
質に特異的に結合するファージクローンを選択する方法
は、例えば G. P. Smithらの方法 (G. P. Smith ら、Me
thods in Enzymology, Vol.217, pp.228-257) によって
得ることができる。例えば、ファージペプチドライブラ
リーをマイクロタイター平板ウェルに固定したMPL-IgG
に加えて室温でインキュベートした後、よく洗浄して非
特異的に結合したファージを除き、ついで、強酸を用い
て固定したMPL-IgG に結合したファージを溶出すること
ができる。このファージをアルカリで中和した後、大腸
菌に感染させることによってMPL-IgG に特異的に結合す
るファージクローンを増幅させることができる。
【0023】この感染大腸菌を終夜培養した培養上清か
ら、ポリエチレングリコール沈殿によりファージを取得
することが可能である。この増幅したファージを用いて
同様のスクリーニングを繰り返すことにより、例えばMP
L-IgG と強い結合を示すファージを濃縮することができ
る。
ら、ポリエチレングリコール沈殿によりファージを取得
することが可能である。この増幅したファージを用いて
同様のスクリーニングを繰り返すことにより、例えばMP
L-IgG と強い結合を示すファージを濃縮することができ
る。
【0024】上記方法で得られたテトラサイクリンプレ
ート上の大腸菌コロニーを培養することにより、例えば
MPL-IgG に結合する可能性のあるファージを容易に調製
することができる。例えば、テトラサイクリンプレート
上の大腸菌コロニーを終夜培養し、その培養液を遠心
し、その上清をポリエチレングリコール沈殿に付するこ
とによりファージを調製できる。得られたファージクロ
ーンが例えばMPL-IgG に結合するか否かは、このファー
ジを認識する抗体を利用したELISA 法により判定するこ
とができる。例えば、HRP/Anti-M13 conjugate (ファル
マシア社製) を用いて、最終的にMPL-IgG に親和性を持
つペプチドをコードしているファージクローンを得るこ
とができる。
ート上の大腸菌コロニーを培養することにより、例えば
MPL-IgG に結合する可能性のあるファージを容易に調製
することができる。例えば、テトラサイクリンプレート
上の大腸菌コロニーを終夜培養し、その培養液を遠心
し、その上清をポリエチレングリコール沈殿に付するこ
とによりファージを調製できる。得られたファージクロ
ーンが例えばMPL-IgG に結合するか否かは、このファー
ジを認識する抗体を利用したELISA 法により判定するこ
とができる。例えば、HRP/Anti-M13 conjugate (ファル
マシア社製) を用いて、最終的にMPL-IgG に親和性を持
つペプチドをコードしているファージクローンを得るこ
とができる。
【0025】このようにしてMPL-IgG への結合が確認で
きたファージクローンから ss Phage DNA Spin Kit (BI
O 101 社製) 等を用いて選別されたファージ由来の一本
鎖DNA を取得できる。例えばMPL-IgG に結合することが
確認できたファージDNA から、例えばサンガーらの方法
(Sanger, F. ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74,546
3, 1977) によってランダムDNA 領域を決定することが
できる。このDNA 領域の配列より、ファージクローンが
特異的に提示するアミノ酸配列を容易に推定することが
できる。
きたファージクローンから ss Phage DNA Spin Kit (BI
O 101 社製) 等を用いて選別されたファージ由来の一本
鎖DNA を取得できる。例えばMPL-IgG に結合することが
確認できたファージDNA から、例えばサンガーらの方法
(Sanger, F. ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74,546
3, 1977) によってランダムDNA 領域を決定することが
できる。このDNA 領域の配列より、ファージクローンが
特異的に提示するアミノ酸配列を容易に推定することが
できる。
【0026】なお、本明細書に記載されているファー
ジ、DNA 、組換え体宿主としての大腸菌の取り扱いに必
要な一般的な操作は当業者に周知であり、例えば、Mani
atisらの実験書 (T.Maniatisら、Molecular cloning A
Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory,
1989) に記載されている。使用する酵素、試薬類は全て
市販の製品を用いることができ、通常は、製品で指定さ
れた条件に従えば完全にそれらの目的を達成することが
できる。本発明のペプチドを生物学的手法に従って製造
する方法については、上記の一般的な説明に加えて、本
明細書の実施例に具体的かつ詳細に説明されているが、
本発明のペプチドを生物学的手法に従って製造する方法
はこれらに限定されることはない。
ジ、DNA 、組換え体宿主としての大腸菌の取り扱いに必
要な一般的な操作は当業者に周知であり、例えば、Mani
atisらの実験書 (T.Maniatisら、Molecular cloning A
Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory,
1989) に記載されている。使用する酵素、試薬類は全て
市販の製品を用いることができ、通常は、製品で指定さ
れた条件に従えば完全にそれらの目的を達成することが
できる。本発明のペプチドを生物学的手法に従って製造
する方法については、上記の一般的な説明に加えて、本
明細書の実施例に具体的かつ詳細に説明されているが、
本発明のペプチドを生物学的手法に従って製造する方法
はこれらに限定されることはない。
【0027】上記のアミノ酸配列(I) により特定される
ペプチドをコードするDNA を用いて、アミノ酸配列(I)
において1又は2以上のアミノ酸残基による置換、挿
入、及び/又は欠失が存在するペプチドを容易に製造す
ることが可能である。例えば、上記のDNA を含む組換え
ベクターを導入した大腸菌などの形質転換体をN-ニトロ
-N'-ニトロ-N- ニトロソグアニジンなどの薬剤を用いて
突然変異処理し、菌体から遺伝子DNA を回収することに
よって得ることができる。また、前記DNA を亜硝酸ナト
リウム等の薬剤で直接処理してもよい。さらに、例え
ば、部位特異的変異法 (Kramer, W. and Frits, H.J.,
Methods in Enzymology, 154, 350, 1987)、「PCR実
験マニュアル」(1991年, HJB 出版局)第155 〜160 頁
に記載されているリコンビナントPCR 法、「実験医学増
刊 Vol.8, No.9」(1990 年, 羊土社)第63〜67頁に記載
されたPCR を用いた変異遺伝子の作成法などを利用する
ことができる。
ペプチドをコードするDNA を用いて、アミノ酸配列(I)
において1又は2以上のアミノ酸残基による置換、挿
入、及び/又は欠失が存在するペプチドを容易に製造す
ることが可能である。例えば、上記のDNA を含む組換え
ベクターを導入した大腸菌などの形質転換体をN-ニトロ
-N'-ニトロ-N- ニトロソグアニジンなどの薬剤を用いて
突然変異処理し、菌体から遺伝子DNA を回収することに
よって得ることができる。また、前記DNA を亜硝酸ナト
リウム等の薬剤で直接処理してもよい。さらに、例え
ば、部位特異的変異法 (Kramer, W. and Frits, H.J.,
Methods in Enzymology, 154, 350, 1987)、「PCR実
験マニュアル」(1991年, HJB 出版局)第155 〜160 頁
に記載されているリコンビナントPCR 法、「実験医学増
刊 Vol.8, No.9」(1990 年, 羊土社)第63〜67頁に記載
されたPCR を用いた変異遺伝子の作成法などを利用する
ことができる。
【0028】本発明のペプチドは、巨核球による造血過
程の異常に起因するヒトを含む哺乳類の疾患、とりわけ
血小板減少を伴う疾患の治療や予防に有用である。この
ような疾患としては、例えば、ガン化学療法及び/又は
ガン放射線療法に伴う血小板減少、骨髄移植、手術、及
び重症感染症などによる血小板減少、あるいは消化管出
血などを挙げることができるが、これらに限定されるこ
とはない。血小板減少を伴う代表的な疾患である再生不
良性貧血や突発性血小板減少性紫斑病なども本発明の医
薬の適用対象である。
程の異常に起因するヒトを含む哺乳類の疾患、とりわけ
血小板減少を伴う疾患の治療や予防に有用である。この
ような疾患としては、例えば、ガン化学療法及び/又は
ガン放射線療法に伴う血小板減少、骨髄移植、手術、及
び重症感染症などによる血小板減少、あるいは消化管出
血などを挙げることができるが、これらに限定されるこ
とはない。血小板減少を伴う代表的な疾患である再生不
良性貧血や突発性血小板減少性紫斑病なども本発明の医
薬の適用対象である。
【0029】本発明の医薬としては、上記の各ペプチド
から選ばれる1又は2種以上のペプチドをそのまま用い
てもよいが、通常は、製剤学的に許容しうる1又は2種
以上の製剤用添加物を用いて上記ペプチドの1又は2種
以上を有効成分として含む医薬組成物を製造し、上記の
疾患の治療及び/又は予防のために用いることが好まし
い。溶解度、吸収及び排泄などの体内動態、及び/又は
製造方法などの観点から、上記ペプチドは生理学的に許
容される塩の形態であってもよい。上記の医薬組成物の
投与経路としては、例えば、静脈内投与、直腸内投与、
経口投与などの全身投与の他、外用、点眼、点鼻、点
耳、局所注射などの局所投与を挙げることができる。
から選ばれる1又は2種以上のペプチドをそのまま用い
てもよいが、通常は、製剤学的に許容しうる1又は2種
以上の製剤用添加物を用いて上記ペプチドの1又は2種
以上を有効成分として含む医薬組成物を製造し、上記の
疾患の治療及び/又は予防のために用いることが好まし
い。溶解度、吸収及び排泄などの体内動態、及び/又は
製造方法などの観点から、上記ペプチドは生理学的に許
容される塩の形態であってもよい。上記の医薬組成物の
投与経路としては、例えば、静脈内投与、直腸内投与、
経口投与などの全身投与の他、外用、点眼、点鼻、点
耳、局所注射などの局所投与を挙げることができる。
【0030】例えば、静脈内投与用注射剤若しくは点滴
剤などの全身投与剤は本発明の医薬組成物の好ましい形
態である。有効成分をリポソームなどに封入した医薬組
成物や抗体などを結合した医薬組成物を用いることによ
り、特定の標的器官に対する親和性や選択性を改善する
ことができる場合がある。もっとも、投与経路は適用対
象となる疾患の種類、治療又は予防の目的、患者の状態
などに応じて適宜選択可能であり、それぞれの投与経路
に好適な製剤形態も適宜選択できることはいうまでもな
い。
剤などの全身投与剤は本発明の医薬組成物の好ましい形
態である。有効成分をリポソームなどに封入した医薬組
成物や抗体などを結合した医薬組成物を用いることによ
り、特定の標的器官に対する親和性や選択性を改善する
ことができる場合がある。もっとも、投与経路は適用対
象となる疾患の種類、治療又は予防の目的、患者の状態
などに応じて適宜選択可能であり、それぞれの投与経路
に好適な製剤形態も適宜選択できることはいうまでもな
い。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。 例1:ファージベクターDNA の調製 fUSE5 ファージ(コロンビア大学 G. P. Smith教授から
入手可能である)から得たfUSE 5 DNAを材料として、G.
P. Smith らの方法 (G. P. Smith ら、Science, Vol 2
49, pp.386-390, 1990) に基づいてファージランダムペ
プチドライブラリーを作製した。試薬、酵素は市販のも
のを用い、鋳型合成DNA と5'末端ビオチン化合成プライ
マーDNA は東亜合成化学が作製したものを用いた。
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。 例1:ファージベクターDNA の調製 fUSE5 ファージ(コロンビア大学 G. P. Smith教授から
入手可能である)から得たfUSE 5 DNAを材料として、G.
P. Smith らの方法 (G. P. Smith ら、Science, Vol 2
49, pp.386-390, 1990) に基づいてファージランダムペ
プチドライブラリーを作製した。試薬、酵素は市販のも
のを用い、鋳型合成DNA と5'末端ビオチン化合成プライ
マーDNA は東亜合成化学が作製したものを用いた。
【0032】すなわち 30 μg のfUSE 5 DNAを SfiI (1
20 units、東洋紡社製) で50℃で約19時間反応した。反
応液をフェノール/クロロホルム抽出及びクロロホルム
抽出し、DNA をエタノール沈殿させた。得られたDNA を
滅菌水に溶解した後、再度同様に SfiI (80 units 、東
洋紡社製) を用いて切断した。反応液をフェノール/ク
ロロホルム抽出及びクロロホルム抽出し、DNA をイソプ
ロパノール沈殿させ、得られたDNA を滅菌水に溶解し
た。
20 units、東洋紡社製) で50℃で約19時間反応した。反
応液をフェノール/クロロホルム抽出及びクロロホルム
抽出し、DNA をエタノール沈殿させた。得られたDNA を
滅菌水に溶解した後、再度同様に SfiI (80 units 、東
洋紡社製) を用いて切断した。反応液をフェノール/ク
ロロホルム抽出及びクロロホルム抽出し、DNA をイソプ
ロパノール沈殿させ、得られたDNA を滅菌水に溶解し
た。
【0033】例2:ランダムインサートDNA の調製 5 μg の5'末端ビオチン化合成プライマー 5'-ACTCGGCC
GACGGGGC-3' と5 μgの 5'-TTCGGCCCCAGCGGCCCC-3' と
をプライマーとして用い、1 μg の鋳型合成DNA 5'-ACT
CGGCCGACGGGGCT(NNK)15GGGGCCGCTGGGGCCGAA-3'を用いて
PCR 法によりDNA を増幅した。PCR にはTaq DNA ポリメ
ラーゼ (Promega 社製) を用い、添付の反応バッファー
を使用した。1サイクルを 95 ℃で 2.5分間、50℃で 4
分間、72℃で 2.5分間とし、計5サイクルの増幅を行
い、最後に72℃で5 分間処理した。このPCR 産物をエタ
ノール沈殿させ、得られたDNA を BglI (2500 units 、
東洋紡社製) を用いて37℃で19時間処理した。その後、
DYNA beads M-280 (DYNAL 社製) を用いて添付のプロト
コールに従いビオチン化DNA フラグメントを除去し、溶
液をフェノール/クロロホルム抽出及びクロロホルム抽
出した後、DNA をイソプロパノール沈殿させた。得られ
たDNA を滅菌水に溶解してランダムインサートDNA とし
た。
GACGGGGC-3' と5 μgの 5'-TTCGGCCCCAGCGGCCCC-3' と
をプライマーとして用い、1 μg の鋳型合成DNA 5'-ACT
CGGCCGACGGGGCT(NNK)15GGGGCCGCTGGGGCCGAA-3'を用いて
PCR 法によりDNA を増幅した。PCR にはTaq DNA ポリメ
ラーゼ (Promega 社製) を用い、添付の反応バッファー
を使用した。1サイクルを 95 ℃で 2.5分間、50℃で 4
分間、72℃で 2.5分間とし、計5サイクルの増幅を行
い、最後に72℃で5 分間処理した。このPCR 産物をエタ
ノール沈殿させ、得られたDNA を BglI (2500 units 、
東洋紡社製) を用いて37℃で19時間処理した。その後、
DYNA beads M-280 (DYNAL 社製) を用いて添付のプロト
コールに従いビオチン化DNA フラグメントを除去し、溶
液をフェノール/クロロホルム抽出及びクロロホルム抽
出した後、DNA をイソプロパノール沈殿させた。得られ
たDNA を滅菌水に溶解してランダムインサートDNA とし
た。
【0034】例3:ファージベクターDNA とランダムイ
ンサートDNA のライゲーション 例1で得た7.45μg のSfiI切断fUSE5 DNA と例2で得た
0.2 μg のランダムインサートDNA とを、22.5 unitsの
T4 DNA ligase (Promega社製) を用いて10℃、6時間処
理した。この反応液に0.2 μg のランダムインサートDN
A と22.5 unitsT4 DNA ligaseとを加え、さらに10℃で1
4時間反応させた。反応液をフェノール/クロロホルム
抽出及びクロロホルム抽出した後、DNA をエタノール沈
殿させた。得られたDNA を滅菌水に溶解した後、ミリポ
アフィルターウルトラフリーC3(ミリポア社製;商品名)
を用いて限外濾過し、得られた溶液をファージランダ
ムペプチドライブラリー作製に用いるまで-20 ℃で保存
した。
ンサートDNA のライゲーション 例1で得た7.45μg のSfiI切断fUSE5 DNA と例2で得た
0.2 μg のランダムインサートDNA とを、22.5 unitsの
T4 DNA ligase (Promega社製) を用いて10℃、6時間処
理した。この反応液に0.2 μg のランダムインサートDN
A と22.5 unitsT4 DNA ligaseとを加え、さらに10℃で1
4時間反応させた。反応液をフェノール/クロロホルム
抽出及びクロロホルム抽出した後、DNA をエタノール沈
殿させた。得られたDNA を滅菌水に溶解した後、ミリポ
アフィルターウルトラフリーC3(ミリポア社製;商品名)
を用いて限外濾過し、得られた溶液をファージランダ
ムペプチドライブラリー作製に用いるまで-20 ℃で保存
した。
【0035】例4:ファージランダムライブラリー作製 ライブラリー作製に際して、大腸菌の形質転換にはエレ
クトロポレーション法を用いた。市販の導入装置 GENE-
PULSER (Bio-Rad 社製) を用い、添付のプロトコールに
従って、0.2 cmキュベットを用いて 25 microfarad, 25
00V, 400 ohmでパルスを印加することにより、大腸菌 M
C1061 株(コロンビア大学 G. P. Smith教授から入手可
能である) に例3で得たDNA を導入してライブラリーを
作製した。パルスを印加した溶液を速やかに0.2 μg/ml
のテトラサイクリン(和光純薬社製) を含む 2.0 ml の
SOC培地を加え、37℃で 60 分間培養した。この培養液
を10形質転換ごとに37℃に保温したNZY 培地 (200 ml)
に添加した。
クトロポレーション法を用いた。市販の導入装置 GENE-
PULSER (Bio-Rad 社製) を用い、添付のプロトコールに
従って、0.2 cmキュベットを用いて 25 microfarad, 25
00V, 400 ohmでパルスを印加することにより、大腸菌 M
C1061 株(コロンビア大学 G. P. Smith教授から入手可
能である) に例3で得たDNA を導入してライブラリーを
作製した。パルスを印加した溶液を速やかに0.2 μg/ml
のテトラサイクリン(和光純薬社製) を含む 2.0 ml の
SOC培地を加え、37℃で 60 分間培養した。この培養液
を10形質転換ごとに37℃に保温したNZY 培地 (200 ml)
に添加した。
【0036】20μg/mlテトラサイクリンと50μg/mlのス
トレプトマイシン(和光純薬社製)を含むNZY 寒天培地
プレートに上記の培地希釈液 200μl をまき、37℃で終
夜培養した。プレート表面に生じたコロニー数から、こ
のファージ培養液は約 1×109 個のクローンを含むと推
定された。このファージ培養液から、ポリエチレングリ
コール沈殿、CsCl超遠心を用いる方法で高濃度のファー
ジを取得した。このファージランダムペプチドライブラ
リーを大腸菌に感染させ、さらにファージを増幅させ
た。具体的には、大腸菌 K91Kan 株の培養液にファージ
ランダムペプチドライブラリーを加え、終夜培養した培
養液からポリエチレングリコール沈殿、CsCl超遠心を用
いる方法で高濃度の増幅ファージライブラリーを取得し
た。
トレプトマイシン(和光純薬社製)を含むNZY 寒天培地
プレートに上記の培地希釈液 200μl をまき、37℃で終
夜培養した。プレート表面に生じたコロニー数から、こ
のファージ培養液は約 1×109 個のクローンを含むと推
定された。このファージ培養液から、ポリエチレングリ
コール沈殿、CsCl超遠心を用いる方法で高濃度のファー
ジを取得した。このファージランダムペプチドライブラ
リーを大腸菌に感染させ、さらにファージを増幅させ
た。具体的には、大腸菌 K91Kan 株の培養液にファージ
ランダムペプチドライブラリーを加え、終夜培養した培
養液からポリエチレングリコール沈殿、CsCl超遠心を用
いる方法で高濃度の増幅ファージライブラリーを取得し
た。
【0037】例5:ファージのタイターの測定法 ファージのタイターはテトラサイクリン耐性ユニットで
あるTU/ml で算出した。大腸菌K91 Kan 株のコロニーを
5 ml の100 μg/mlカナマイシン(和光純薬社製) を含
むNZY 又はLB培地で一晩培養した後、この培養液 0.2ml
を 20 mlの100μg/mlカナマイシンを含むTerrific brot
hを用いて37℃で約3時間培養した。この大腸菌20μl
とファージ希釈液 20 μl とをチューブ内で混合し、室
温で 10分間放置した。この混合物に0.2 μg/mlテトラ
サイクリンを含む 1.96 ml NZY又はLB培地を加えて 37
℃で約40分間にわたり振とう培養器で培養した。培養液
100μl を 40 μg/mlテトラサイクリンと100 μg/mlカ
ナマイシンとを含む NZY又はLBプレートにまき、37℃で
終夜培養した。プレート上のコロニーを数え、プレート
に1コロニー生じた時のファージのタイターを 1×103
TU/ml とした。
あるTU/ml で算出した。大腸菌K91 Kan 株のコロニーを
5 ml の100 μg/mlカナマイシン(和光純薬社製) を含
むNZY 又はLB培地で一晩培養した後、この培養液 0.2ml
を 20 mlの100μg/mlカナマイシンを含むTerrific brot
hを用いて37℃で約3時間培養した。この大腸菌20μl
とファージ希釈液 20 μl とをチューブ内で混合し、室
温で 10分間放置した。この混合物に0.2 μg/mlテトラ
サイクリンを含む 1.96 ml NZY又はLB培地を加えて 37
℃で約40分間にわたり振とう培養器で培養した。培養液
100μl を 40 μg/mlテトラサイクリンと100 μg/mlカ
ナマイシンとを含む NZY又はLBプレートにまき、37℃で
終夜培養した。プレート上のコロニーを数え、プレート
に1コロニー生じた時のファージのタイターを 1×103
TU/ml とした。
【0038】例6:ヒトMPL 発現プラスミドの構築 まず、プラークハイブリダイゼーション法により、MPL
cDNAの全領域を保持するファージクローンを得た。この
目的のために、PCR 法によりヒト胎児cDNA(CLONTECH 社
製) からヒトMPL cDNAの一部を取得した。なお、MPL cD
NAの開始コドンから終止コドンはM90102として、開始コ
ドンの上流の配列は X73551 としてそれぞれGenBank に
登録されており、いずれの配列情報も利用可能である。
cDNAの全領域を保持するファージクローンを得た。この
目的のために、PCR 法によりヒト胎児cDNA(CLONTECH 社
製) からヒトMPL cDNAの一部を取得した。なお、MPL cD
NAの開始コドンから終止コドンはM90102として、開始コ
ドンの上流の配列は X73551 としてそれぞれGenBank に
登録されており、いずれの配列情報も利用可能である。
【0039】PCR のためのプライマーとしては、MPL の
開始コドンのA から数えて331 塩基から350 塩基の配列
に基づいたセンスプライマー 5'-GTGCGTCTCTTCTTTCCGCT
-3'と 1888 から 1907 塩基配列に基づいたアンチセン
スプライマー 5'-TCAAGGCTGCTGCCAATAGC-3' とを用い
た。 PCRは TaKaRa EX Taq (宝酒造社製) と添付の反応
バッファーとを用いて通常の条件で行った。このPCR 産
物をアガロースゲル電気泳動に付した後、SUPREC-01
(宝酒造社製) を用いて添付のプロトコールに従ってゲ
ルからPCR 産物を回収した。
開始コドンのA から数えて331 塩基から350 塩基の配列
に基づいたセンスプライマー 5'-GTGCGTCTCTTCTTTCCGCT
-3'と 1888 から 1907 塩基配列に基づいたアンチセン
スプライマー 5'-TCAAGGCTGCTGCCAATAGC-3' とを用い
た。 PCRは TaKaRa EX Taq (宝酒造社製) と添付の反応
バッファーとを用いて通常の条件で行った。このPCR 産
物をアガロースゲル電気泳動に付した後、SUPREC-01
(宝酒造社製) を用いて添付のプロトコールに従ってゲ
ルからPCR 産物を回収した。
【0040】Rediprime DNA labelling system( アマシ
ャム社製) を用いて、上記のPCR 産物を添付のプロトコ
ールに従って[α-32P]dCTPでラベルしてプローブとし
た。このプローブを用いて、Human Fetal Liver 5'-STR
ETCH cDNA library (CLONTECH 社製) から添付のプロト
コールに従ってMPL cDNAのコーディング全領域と少なく
とも開始コドンより上流の60塩基以上の領域とを保持す
るファージクローンを単離し、常法に従ってファージを
調製した。
ャム社製) を用いて、上記のPCR 産物を添付のプロトコ
ールに従って[α-32P]dCTPでラベルしてプローブとし
た。このプローブを用いて、Human Fetal Liver 5'-STR
ETCH cDNA library (CLONTECH 社製) から添付のプロト
コールに従ってMPL cDNAのコーディング全領域と少なく
とも開始コドンより上流の60塩基以上の領域とを保持す
るファージクローンを単離し、常法に従ってファージを
調製した。
【0041】つぎに、PCR 法によりヒトMPL 細胞外領域
cDNA (1から491 番目のアミノ酸配列) をコードするDN
A を取得した。PCR のための鋳型としては上記で得られ
たファージを用い、プライマーとしてMPL の開始コドン
上流28から12塩基の配列に基づいたセンスプライマー5'
-CTAAGGCAGGCACACAG-3' と485-491 番目のアミノ酸配列
に基づいたアンチセンスプライマー5'-GGTGACCCAGGCGGT
CTCGGTGGC-3'とを用いた。この際、MPL 細胞外領域タン
パク質のC 末端領域がヒトIgG Fcと連結できるようにBs
tEIIサイトを導入し、さらに読み枠が一致するように設
計した。
cDNA (1から491 番目のアミノ酸配列) をコードするDN
A を取得した。PCR のための鋳型としては上記で得られ
たファージを用い、プライマーとしてMPL の開始コドン
上流28から12塩基の配列に基づいたセンスプライマー5'
-CTAAGGCAGGCACACAG-3' と485-491 番目のアミノ酸配列
に基づいたアンチセンスプライマー5'-GGTGACCCAGGCGGT
CTCGGTGGC-3'とを用いた。この際、MPL 細胞外領域タン
パク質のC 末端領域がヒトIgG Fcと連結できるようにBs
tEIIサイトを導入し、さらに読み枠が一致するように設
計した。
【0042】また、ヒトIgG Fc領域 cDNA はB. D. Benn
ett らの文献 (B. D. Bennett ら、J.B.C, Vol 266, p
p.23060-23067, 1991) を参考にして、センスプライマ
ー 5'-CGCGGTCACCGACAAAACTCA-3'とアンチセンスプライ
マー 5'-GCACTCATTTACCCGGAGACAGGGAGA-3'とを用いてヒ
ト脾臓の QUICK-CLONE cDNA (CLONTECH 社製) を材料と
してPCR 法により取得した。このようにして得られたPC
R 産物を以下に述べる工程に従って pCR3 (Invitrogen
社製) に導入し、MPL 発現用の組換えベクターを構築し
た。
ett らの文献 (B. D. Bennett ら、J.B.C, Vol 266, p
p.23060-23067, 1991) を参考にして、センスプライマ
ー 5'-CGCGGTCACCGACAAAACTCA-3'とアンチセンスプライ
マー 5'-GCACTCATTTACCCGGAGACAGGGAGA-3'とを用いてヒ
ト脾臓の QUICK-CLONE cDNA (CLONTECH 社製) を材料と
してPCR 法により取得した。このようにして得られたPC
R 産物を以下に述べる工程に従って pCR3 (Invitrogen
社製) に導入し、MPL 発現用の組換えベクターを構築し
た。
【0043】PCR で得られたMPL 細胞外領域cDNAとヒト
IgGFc 領域cDNAとを、EUKARYOTIC TA CLONING KIT (Inv
itrogen 社製) を用いて、添付のプロトコールに従って
それぞれ別個に pCR3 哺乳細胞発現ベクターに挿入した
後、大腸菌TOP10 に形質転換した。得られた形質転換体
のうち、発現可能な正しい方向に挿入された株を選び、
この株を常法に従って大量培養した。この株から、常法
に従いプラスミドを調製し、それぞれMPL(B)-pCR3 及び
IgG Fc(B)-pCR3と命名した。
IgGFc 領域cDNAとを、EUKARYOTIC TA CLONING KIT (Inv
itrogen 社製) を用いて、添付のプロトコールに従って
それぞれ別個に pCR3 哺乳細胞発現ベクターに挿入した
後、大腸菌TOP10 に形質転換した。得られた形質転換体
のうち、発現可能な正しい方向に挿入された株を選び、
この株を常法に従って大量培養した。この株から、常法
に従いプラスミドを調製し、それぞれMPL(B)-pCR3 及び
IgG Fc(B)-pCR3と命名した。
【0044】約 200μg のMPL(B)-pCR3 を0.64 unitsの
BstEII(東洋紡社製) と200 unitsのScaI( 宝酒造社製)
で切断した後、この断片をアガロース電気泳動に付し
た。MPL cDNA領域を含む約 3085 bpのDNA 断片を含むゲ
ル断片を切り出し、ゲルから常法に従ってDNA を抽出し
た。また、約20μg のIgG Fc(B)-pCR3を40 unitsのBstE
II( 東洋紡社製) 及び80 unitsのScaI( 宝酒造社製) で
切断した後、アルカリフォスファターゼ(東洋紡社製)
で脱リン酸化してアガロース電気泳動に付した。IgG Fc
領域cDNAを含む約4150bpのDNA 断片を含むゲル断片を切
り出し、ゲルからDNA を抽出した。
BstEII(東洋紡社製) と200 unitsのScaI( 宝酒造社製)
で切断した後、この断片をアガロース電気泳動に付し
た。MPL cDNA領域を含む約 3085 bpのDNA 断片を含むゲ
ル断片を切り出し、ゲルから常法に従ってDNA を抽出し
た。また、約20μg のIgG Fc(B)-pCR3を40 unitsのBstE
II( 東洋紡社製) 及び80 unitsのScaI( 宝酒造社製) で
切断した後、アルカリフォスファターゼ(東洋紡社製)
で脱リン酸化してアガロース電気泳動に付した。IgG Fc
領域cDNAを含む約4150bpのDNA 断片を含むゲル断片を切
り出し、ゲルからDNA を抽出した。
【0045】MPL cDNA領域を含む約 3085 bpのDNA 断片
(約 30 ng) とIgG Fc領域cDNAを含む約4150bpのDNA 断
片(約 20 ng) とを 4.6 unit のT4 DNAライゲース(東
洋紡社製) で連結させた。ついで、例3と同様の方法に
従い、得られたDNA をエレクトロポレーション法により
大腸菌 XLI-Blue 株 (Stratagene社製) に導入した。得
られた形質転換体のうち、発現可能な正しい方向に挿入
された株を選び、この株を常法に従って大量培養した。
この株から、常法に従ってプラスミドを調製し、MPL-Ig
G Fc(B)/pCR3と命名した。
(約 30 ng) とIgG Fc領域cDNAを含む約4150bpのDNA 断
片(約 20 ng) とを 4.6 unit のT4 DNAライゲース(東
洋紡社製) で連結させた。ついで、例3と同様の方法に
従い、得られたDNA をエレクトロポレーション法により
大腸菌 XLI-Blue 株 (Stratagene社製) に導入した。得
られた形質転換体のうち、発現可能な正しい方向に挿入
された株を選び、この株を常法に従って大量培養した。
この株から、常法に従ってプラスミドを調製し、MPL-Ig
G Fc(B)/pCR3と命名した。
【0046】例7:ヒトIgG Fc領域融合ヒトMPL タンパ
ク質(MPL-IgG) を安定に発現するヒト胎児293 細胞の作
製と精製 例6で得たMPL-IgG Fc(B)/pCR3を用いて、エレクトロポ
レーション法〔渡辺良成「組織培養の技術」、日本組織
培養学会編、pp.501-503, 1996〕により293 細胞を形質
転換した。形質転換された293 細胞を10% FCS 含有 DME
M 培地で約2日間培養した後、0.4 mg/ml ジェネティシ
ン (LIFE TECHNOLOGIES 社製) を含む10% FCS 含有 DME
M で約2週間培養して形質転換体を得た。この形質転換
体を約50% コンフルエントになるまで培養し、さらに 1
% ニュートリドーマ(ベーリンガー・マンハイム社製)
を含む DMEM 培地と交換して培養を継続した。約1週間
ごとに培地を交換しながら3週間から4週間培養を継続
した。得られた培養物を遠心して培養上清を回収した
後、 VacuCap (Gelman Sciences 社製) を用いて濾過し
た。HiTrap Protein G(ファルマシア社製) を用いて、
約7リットルの培養上清を添付のプロトコールに従って
カラムクロマトグラフィーに付し、MPL-IgG を精製し
た。
ク質(MPL-IgG) を安定に発現するヒト胎児293 細胞の作
製と精製 例6で得たMPL-IgG Fc(B)/pCR3を用いて、エレクトロポ
レーション法〔渡辺良成「組織培養の技術」、日本組織
培養学会編、pp.501-503, 1996〕により293 細胞を形質
転換した。形質転換された293 細胞を10% FCS 含有 DME
M 培地で約2日間培養した後、0.4 mg/ml ジェネティシ
ン (LIFE TECHNOLOGIES 社製) を含む10% FCS 含有 DME
M で約2週間培養して形質転換体を得た。この形質転換
体を約50% コンフルエントになるまで培養し、さらに 1
% ニュートリドーマ(ベーリンガー・マンハイム社製)
を含む DMEM 培地と交換して培養を継続した。約1週間
ごとに培地を交換しながら3週間から4週間培養を継続
した。得られた培養物を遠心して培養上清を回収した
後、 VacuCap (Gelman Sciences 社製) を用いて濾過し
た。HiTrap Protein G(ファルマシア社製) を用いて、
約7リットルの培養上清を添付のプロトコールに従って
カラムクロマトグラフィーに付し、MPL-IgG を精製し
た。
【0047】例8:MPL-IgG のELISA による定量 100 μl のPBS (-) 中で1.2 μg/mlの希釈ヤギ抗ヒトIg
G Fc領域認識抗体 (Jackson Immuno Research Laborato
ries社製) を用い、マイクロタイター平板ウェルを室温
で8時間以上被覆した。200 μl の PBS(-) でウェルを
洗浄した後、200 μl のPBS (-) 中に溶解した 1% BSA
を室温で8時間以上反応させてウェルをさらに被覆し
た。ついで、200 μl の0.05% Tween20 を含む PBS(-)
でウェルを洗浄した後、100 μl の精製MPL-IgG 溶液を
加えて室温で2 時間以上インキュベートした。
G Fc領域認識抗体 (Jackson Immuno Research Laborato
ries社製) を用い、マイクロタイター平板ウェルを室温
で8時間以上被覆した。200 μl の PBS(-) でウェルを
洗浄した後、200 μl のPBS (-) 中に溶解した 1% BSA
を室温で8時間以上反応させてウェルをさらに被覆し
た。ついで、200 μl の0.05% Tween20 を含む PBS(-)
でウェルを洗浄した後、100 μl の精製MPL-IgG 溶液を
加えて室温で2 時間以上インキュベートした。
【0048】200 μl の0.05% Tween20 を含むPBS(-)で
ウェルを洗浄した後、ウェルに100μl のPBS (-) で5
万倍希釈した西洋わさびペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ヒ
トIgG Fc領域認識抗体 (Jackson Immuno Research Labo
ratories社製) を加えて室温で2時間以上インキュベー
トした。200 μl の0.05% Tween20 を含むPBS(-)でウェ
ルを洗浄した後、100 μl のTMB 溶液(DAKO 社製) を加
えて室温で5分間インキュベートした。100 μl の 1M
H2SO4(和光純薬社製) を加えて反応を停止した。このEL
ISA でヒトIgG (CHEMICON INTERNATIONAL 社製) を用い
て 20-300 ng/ml の範囲にある既知濃度を連続プロット
して標準曲線を描いた。光学密度を 450nm で解読し、
適当な標準曲線に対してMPL-IgG をヒトIgG Fc領域当量
として定量した。
ウェルを洗浄した後、ウェルに100μl のPBS (-) で5
万倍希釈した西洋わさびペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ヒ
トIgG Fc領域認識抗体 (Jackson Immuno Research Labo
ratories社製) を加えて室温で2時間以上インキュベー
トした。200 μl の0.05% Tween20 を含むPBS(-)でウェ
ルを洗浄した後、100 μl のTMB 溶液(DAKO 社製) を加
えて室温で5分間インキュベートした。100 μl の 1M
H2SO4(和光純薬社製) を加えて反応を停止した。このEL
ISA でヒトIgG (CHEMICON INTERNATIONAL 社製) を用い
て 20-300 ng/ml の範囲にある既知濃度を連続プロット
して標準曲線を描いた。光学密度を 450nm で解読し、
適当な標準曲線に対してMPL-IgG をヒトIgG Fc領域当量
として定量した。
【0049】例9:MPL-IgG 結合ファージのスクリーニ
ング (1) ファージのスクリーニング マイクロタイター平板ウェルにPBS (-) で希釈した100
μl のMPL-IgG 10μgを加えて4 ℃で終夜被覆した。さ
らに、175 μl の PBS(-)/0.1% BSAを固定液に上乗せす
るように添加して、4 ℃で終夜被覆した。200 μl の P
BS(-)/0.1% BSA/0.05% Tween 20 でウェルの底面を洗浄
した。100 μl の増幅ファージライブラリー溶液をウェ
ルに添加し、室温で3時間インキュベートした。ファー
ジ溶液をピペットで吸い取り、200 μl の PBS(-)/0.1%
BSA/0.05% Tween 20 でウェルの底面を洗った。100 μ
l の 0.1 M HCl-glycin (pH 2.2)/0.1% BSA/0.05% Twee
n20を添加して室温で15分間放置した。ウェル内の液を
回収し、18.75 μl の 1MTris ( pH 9.1 ) を加えて中
和した。
ング (1) ファージのスクリーニング マイクロタイター平板ウェルにPBS (-) で希釈した100
μl のMPL-IgG 10μgを加えて4 ℃で終夜被覆した。さ
らに、175 μl の PBS(-)/0.1% BSAを固定液に上乗せす
るように添加して、4 ℃で終夜被覆した。200 μl の P
BS(-)/0.1% BSA/0.05% Tween 20 でウェルの底面を洗浄
した。100 μl の増幅ファージライブラリー溶液をウェ
ルに添加し、室温で3時間インキュベートした。ファー
ジ溶液をピペットで吸い取り、200 μl の PBS(-)/0.1%
BSA/0.05% Tween 20 でウェルの底面を洗った。100 μ
l の 0.1 M HCl-glycin (pH 2.2)/0.1% BSA/0.05% Twee
n20を添加して室温で15分間放置した。ウェル内の液を
回収し、18.75 μl の 1MTris ( pH 9.1 ) を加えて中
和した。
【0050】(2) 回収ファージの測定 K91 Kan 株のコロニーの1個を 5 ml の100 μg/mlカナ
マイシンを含む LB 培地中で振とう培養器を用いて 37
℃で一晩培養した。100 μg/mlカナマイシンを含む 20
mlのTerrific broth中で、K91 Kan 培養液 0.2 ml を37
℃で約3時間振とう培養した。その後、5分間室温で静
置した。上記の(1) で回収したファージと等量の K91Ka
n 培養液を混合し、室温で 10 分間放置した。0.2 μg
/ mlテトラサイクリンを含む 40 mlの LB 培地に混合液
を入れ、37℃で 40 分間培養した後、 40 mg/ml テトラ
サイクリンを20μl 加えて1晩しんとう培養した。培養
液をポリエチレングリコール沈殿して増幅ファージを得
た。例5のファージのタイターの測定法に従ってタイタ
ーを測定した。 (3) 2回目以降の操作は、前回のスクリーニングでの回
収ファージを増幅したファージ(1011 〜1012 TU/ml) を
用いて、工程(1) 及び(2) に従って行った。この操作を
3〜4回繰り返すことにより、MPL-IgG 結合ファージク
ローンを濃縮した。濃縮したファージの中にはMPL-IgG
に親和性を示すペプチドを提示するファージが含まれて
おり、そのペプチドはそのランダムDNA にコードされた
塩基配列によるものと考えられる。
マイシンを含む LB 培地中で振とう培養器を用いて 37
℃で一晩培養した。100 μg/mlカナマイシンを含む 20
mlのTerrific broth中で、K91 Kan 培養液 0.2 ml を37
℃で約3時間振とう培養した。その後、5分間室温で静
置した。上記の(1) で回収したファージと等量の K91Ka
n 培養液を混合し、室温で 10 分間放置した。0.2 μg
/ mlテトラサイクリンを含む 40 mlの LB 培地に混合液
を入れ、37℃で 40 分間培養した後、 40 mg/ml テトラ
サイクリンを20μl 加えて1晩しんとう培養した。培養
液をポリエチレングリコール沈殿して増幅ファージを得
た。例5のファージのタイターの測定法に従ってタイタ
ーを測定した。 (3) 2回目以降の操作は、前回のスクリーニングでの回
収ファージを増幅したファージ(1011 〜1012 TU/ml) を
用いて、工程(1) 及び(2) に従って行った。この操作を
3〜4回繰り返すことにより、MPL-IgG 結合ファージク
ローンを濃縮した。濃縮したファージの中にはMPL-IgG
に親和性を示すペプチドを提示するファージが含まれて
おり、そのペプチドはそのランダムDNA にコードされた
塩基配列によるものと考えられる。
【0051】例10:MPL-IgG に結合可能性のあるファー
ジクローンの調製及びファージ一本鎖DNA 取り 例8のプレートで得られた大腸菌 K91Kan のコロニーよ
り、ファージクローン及び一本鎖DNA の調製を行った。
得られたプレートのコロニーを40μg/mlテトラサイクリ
ンと100 μg/mlカナマイシンとを含む LB 培地で8時間
以上培養した。培養液のポリエチレングリコール沈殿を
行ってファージを調製した。このファージを MPL-IgGに
結合可能性のあるファージクローンとし、下記の ELISA
法に従ってその結合性を測定した。ssPHAGE DNA Spin K
it (BIO101社製) を用い、添付のプロトコールに従って
ファージ一本鎖DNA を調製した。
ジクローンの調製及びファージ一本鎖DNA 取り 例8のプレートで得られた大腸菌 K91Kan のコロニーよ
り、ファージクローン及び一本鎖DNA の調製を行った。
得られたプレートのコロニーを40μg/mlテトラサイクリ
ンと100 μg/mlカナマイシンとを含む LB 培地で8時間
以上培養した。培養液のポリエチレングリコール沈殿を
行ってファージを調製した。このファージを MPL-IgGに
結合可能性のあるファージクローンとし、下記の ELISA
法に従ってその結合性を測定した。ssPHAGE DNA Spin K
it (BIO101社製) を用い、添付のプロトコールに従って
ファージ一本鎖DNA を調製した。
【0052】例11:ELISA 法による MPL-IgG結合ファー
ジの同定 マイクロタイター平板プレートのウェルにPBS (-) で希
釈した各100 μl の1μg のMPL-IgG 又はヒトIgG (CHEM
ICON INTERNATIONAL 社製) を加えてウェルを4 ℃で終
夜被覆した。溶液を除いた後、200 μl の PBS(-)-1% B
SAを添加して室温でウェルをさらに約2時間被覆した。
例10で調製した100 μl のファージをMPL-IgG 又はヒト
IgG を固定したそれぞれのウェルに加え、室温で約2時
間以上インキュベートした。200 μl の 0.05% Tween20
を含むPBS(-)でウェルを洗浄した後、西洋わさびペルオ
キシダーゼ標識ヤギ抗M13 ファージ抗体(ファルマシア
社製) を加えて室温で1時間以上インキュベートした。
ジの同定 マイクロタイター平板プレートのウェルにPBS (-) で希
釈した各100 μl の1μg のMPL-IgG 又はヒトIgG (CHEM
ICON INTERNATIONAL 社製) を加えてウェルを4 ℃で終
夜被覆した。溶液を除いた後、200 μl の PBS(-)-1% B
SAを添加して室温でウェルをさらに約2時間被覆した。
例10で調製した100 μl のファージをMPL-IgG 又はヒト
IgG を固定したそれぞれのウェルに加え、室温で約2時
間以上インキュベートした。200 μl の 0.05% Tween20
を含むPBS(-)でウェルを洗浄した後、西洋わさびペルオ
キシダーゼ標識ヤギ抗M13 ファージ抗体(ファルマシア
社製) を加えて室温で1時間以上インキュベートした。
【0053】200 μl の0.05% Tween20 と 1% BSA とを
含むPBS(-)でウェルを洗浄した後、100 μl のTMB 溶液
(DAKO社製) を加えて室温でさらに5分間インキュベー
トした。100 μl の1M H2SO4(和光純薬社製) を加えて
反応を停止した。光学密度を450 nmで測定し、MPl-IgG
の光学密度がIgG の光学密度に比べて2倍以上高いファ
ージ溶液をMPL-IgG 結合ファージクローンとした。この
ようにしてMPL-IgG に結合するファージが同定された。
本発明のペプチドを有するファージのMPL-IgGに対する
親和性をELISA 法で測定した結果を図1に示す。ネガテ
ィブコントロールとしては、ランダムペプチドを発現し
ないM13 ファージを用いた。
含むPBS(-)でウェルを洗浄した後、100 μl のTMB 溶液
(DAKO社製) を加えて室温でさらに5分間インキュベー
トした。100 μl の1M H2SO4(和光純薬社製) を加えて
反応を停止した。光学密度を450 nmで測定し、MPl-IgG
の光学密度がIgG の光学密度に比べて2倍以上高いファ
ージ溶液をMPL-IgG 結合ファージクローンとした。この
ようにしてMPL-IgG に結合するファージが同定された。
本発明のペプチドを有するファージのMPL-IgGに対する
親和性をELISA 法で測定した結果を図1に示す。ネガテ
ィブコントロールとしては、ランダムペプチドを発現し
ないM13 ファージを用いた。
【0054】例12:MPL-IgG 結合ファージクローンの塩
基配列の解析 ファージのランダムDNA 領域から下流約60塩基の位置
に、ファージ一本鎖DNAと相補的なプライマー5'-TGAATT
TTCTGTATGGGG-3'を作製した。 Sequenase Version 2.0
7-deaza-dGTP DNA sequencing Kit (アマシャム社製)
を用い、このプライマーにより、添付のプロトコールに
従って例10で取得したファージ一本鎖DNAのランダムDNA
の塩基配列を確認した。この塩基配列の情報から、フ
ァージのランダム領域のアミノ酸配列を決定した。その
アミノ酸配列は Leu-Gln-Gly-Cys-Thr-Leu-Arg-Ala-Trp
-Arg-Ala-Gly-Met-Cysであった。
基配列の解析 ファージのランダムDNA 領域から下流約60塩基の位置
に、ファージ一本鎖DNAと相補的なプライマー5'-TGAATT
TTCTGTATGGGG-3'を作製した。 Sequenase Version 2.0
7-deaza-dGTP DNA sequencing Kit (アマシャム社製)
を用い、このプライマーにより、添付のプロトコールに
従って例10で取得したファージ一本鎖DNAのランダムDNA
の塩基配列を確認した。この塩基配列の情報から、フ
ァージのランダム領域のアミノ酸配列を決定した。その
アミノ酸配列は Leu-Gln-Gly-Cys-Thr-Leu-Arg-Ala-Trp
-Arg-Ala-Gly-Met-Cysであった。
【0055】例13:ヒトMPL を安定に発現するBaF/mpl
細胞の作製 PCR 法によりヒトMPL cDNAをコードするDNA を取得し
た。PCR のための鋳型として例6で得られたファージを
用い、プライマーとしてはMPL の開始コドン上流28から
10塩基の配列に基づいたセンスプライマー 5'-CTAAGGCA
GGCACACAGTG-3'と1888から1907塩基配列に基づいたアン
チセンスプライマー 5'-TCAAGGCTGCTGCCAATAGC-3' とを
用いた。このようにして得られたPCR 産物を以下にのべ
る工程に従って pCR3 (Invitrogen 社製) に導入して、
MPL 発現用の組換えベクターを構築した。
細胞の作製 PCR 法によりヒトMPL cDNAをコードするDNA を取得し
た。PCR のための鋳型として例6で得られたファージを
用い、プライマーとしてはMPL の開始コドン上流28から
10塩基の配列に基づいたセンスプライマー 5'-CTAAGGCA
GGCACACAGTG-3'と1888から1907塩基配列に基づいたアン
チセンスプライマー 5'-TCAAGGCTGCTGCCAATAGC-3' とを
用いた。このようにして得られたPCR 産物を以下にのべ
る工程に従って pCR3 (Invitrogen 社製) に導入して、
MPL 発現用の組換えベクターを構築した。
【0056】EUKARYOTIC TA CLONING KIT (Invitrogen
社製) を用い、添付のプロトコールに従って上記のPCR
産物 MPL cDNA を pCR3 哺乳細胞発現ベクターに挿入し
た後、該組換えベクターを大腸菌TOP10 に導入した。得
られた形質転換体のうち、発現可能な正しい方向に挿入
された株を選び、この株を常法に従って大量培養した。
この株から、常法に従ってプラスミドを調製した。上記
で得たプラスミドを用いて、エレクトロポレーション法
によりIL-3依存性マウスプロB細胞由来Ba/F3細胞を形
質転換した。形質転換されたBa/F3 細胞を5 u/ml mIL-3
(Genzyme 社製) 、50μM 2-MEを含む 10% FCS含有 RPM
I1640 培地で約1日間培養した後、0.8mg/ml ジェネテ
ィシン (LIFE TECHNOLOGIES 社製) を含む選択培地で約
2週間培養して形質転換体を得た。この形質転換体がト
ロンボポエチン依存性になっていることを市販のリコン
ビナントヒトTPO (R&D社製) により確認し、BaF/mpl 細
胞と命名した。
社製) を用い、添付のプロトコールに従って上記のPCR
産物 MPL cDNA を pCR3 哺乳細胞発現ベクターに挿入し
た後、該組換えベクターを大腸菌TOP10 に導入した。得
られた形質転換体のうち、発現可能な正しい方向に挿入
された株を選び、この株を常法に従って大量培養した。
この株から、常法に従ってプラスミドを調製した。上記
で得たプラスミドを用いて、エレクトロポレーション法
によりIL-3依存性マウスプロB細胞由来Ba/F3細胞を形
質転換した。形質転換されたBa/F3 細胞を5 u/ml mIL-3
(Genzyme 社製) 、50μM 2-MEを含む 10% FCS含有 RPM
I1640 培地で約1日間培養した後、0.8mg/ml ジェネテ
ィシン (LIFE TECHNOLOGIES 社製) を含む選択培地で約
2週間培養して形質転換体を得た。この形質転換体がト
ロンボポエチン依存性になっていることを市販のリコン
ビナントヒトTPO (R&D社製) により確認し、BaF/mpl 細
胞と命名した。
【0057】例14:合成ペプチドの作製 ファージペプチドライブラリーから得られたペプチドの
配列は Leu-Gln-Gly-Cys-Thr-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala
-Gly-Met-Cysであり、このペプチドは直鎖状構造、又は
二個のシステイン残基がジスルフィド結合した分子内環
状構造の二形態を取り得る。直鎖状と環状の二種のペプ
チドを固相法で合成し、各々を逆相HPLCで精製した(サ
ワディ・テクノロジー社) 。このペプチドの液体クロマ
トグラフィーにおけるリテンションタイムはそれぞれ 1
3.659 分(直鎖)及び 13.589 分(環状)であった。 液体クロマトグラフィーの条件 カラム:Kromasil 100 C18, 5 μm, 125×4 mm 温度 :20℃ 流速 :0.75 ml/min 溶離液:Buffer A: 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液 Buffer B: 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液/アセトニトリル (20/80)
配列は Leu-Gln-Gly-Cys-Thr-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala
-Gly-Met-Cysであり、このペプチドは直鎖状構造、又は
二個のシステイン残基がジスルフィド結合した分子内環
状構造の二形態を取り得る。直鎖状と環状の二種のペプ
チドを固相法で合成し、各々を逆相HPLCで精製した(サ
ワディ・テクノロジー社) 。このペプチドの液体クロマ
トグラフィーにおけるリテンションタイムはそれぞれ 1
3.659 分(直鎖)及び 13.589 分(環状)であった。 液体クロマトグラフィーの条件 カラム:Kromasil 100 C18, 5 μm, 125×4 mm 温度 :20℃ 流速 :0.75 ml/min 溶離液:Buffer A: 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液 Buffer B: 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液/アセトニトリル (20/80)
【0058】例15:BaF/mpl 細胞増殖を指標としたトロ
ンボポエチン様活性試験 50μM 2-MEを含む10% FCS 含有 RPMI1640 培地にmIL-3
非存在下でBa/F3 細胞又はBaF/mpl 細胞を 5×105 cell
s/mlの密度で細胞培養用シャーレに蒔き込み、5% CO2雰
囲気下に37℃で1日間培養した。翌日、細胞を 2.5×10
4 cells/ウェルの密度で96穴プレートに植え込み、例14
で製造した合成ペプチド (1 nM〜10μM)を加えて1日間
培養した。翌日、0.5 μCi/ ウェルのトリチウムチミジ
ン(NEN社製) を添加し、さらに6時間培養した。
ンボポエチン様活性試験 50μM 2-MEを含む10% FCS 含有 RPMI1640 培地にmIL-3
非存在下でBa/F3 細胞又はBaF/mpl 細胞を 5×105 cell
s/mlの密度で細胞培養用シャーレに蒔き込み、5% CO2雰
囲気下に37℃で1日間培養した。翌日、細胞を 2.5×10
4 cells/ウェルの密度で96穴プレートに植え込み、例14
で製造した合成ペプチド (1 nM〜10μM)を加えて1日間
培養した。翌日、0.5 μCi/ ウェルのトリチウムチミジ
ン(NEN社製) を添加し、さらに6時間培養した。
【0059】細胞をセルハーベスターでGF/Bフィルター
(ワットマン社製) 上に回収し、得られた細胞を200 μ
l のPBS(-)で10回洗浄した後、3ml のアクアゾールII(N
EN社製) の存在下で液体シンチレーションアナライザー
(PACKARD社製) で放射活性を測定した。3 U/ml mIL-3
(Genzyme 社製) 存在下でのチミジン取り込み量を100%
とし、細胞非存在下をブランクとして細胞増殖活性を評
価した結果を図2に示しす。この結果から、本発明のペ
プチド(環状)がBaF/mpl 細胞の増殖を刺激するが、Ba
/F3 細胞の増殖を刺激しないことが明らかであり、トロ
ンボポエチン様活性を持つことが示された。
(ワットマン社製) 上に回収し、得られた細胞を200 μ
l のPBS(-)で10回洗浄した後、3ml のアクアゾールII(N
EN社製) の存在下で液体シンチレーションアナライザー
(PACKARD社製) で放射活性を測定した。3 U/ml mIL-3
(Genzyme 社製) 存在下でのチミジン取り込み量を100%
とし、細胞非存在下をブランクとして細胞増殖活性を評
価した結果を図2に示しす。この結果から、本発明のペ
プチド(環状)がBaF/mpl 細胞の増殖を刺激するが、Ba
/F3 細胞の増殖を刺激しないことが明らかであり、トロ
ンボポエチン様活性を持つことが示された。
【0060】
【発明の効果】本発明のペプチド化合物はトロンボポエ
チンレセプターに親和性を有しており、巨核球による造
血過程の異常に起因する疾患、例えば血小板減少を伴う
疾患の予防・治療薬の有効成分として有用である。
チンレセプターに親和性を有しており、巨核球による造
血過程の異常に起因する疾患、例えば血小板減少を伴う
疾患の予防・治療薬の有効成分として有用である。
【図1】 本発明のペプチドを有するファージのMPL-Ig
G に対する親和性をELISA 法で測定した結果を示す図で
ある。ネガティブコントロールは、ランダムペプチドを
発現しないM13 ファージの結果を示す。
G に対する親和性をELISA 法で測定した結果を示す図で
ある。ネガティブコントロールは、ランダムペプチドを
発現しないM13 ファージの結果を示す。
【図2】 本発明のペプチドのトロンボポエチン様活性
を示す図である。
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳山 小百合 福井県勝山市猪野口37号1番地1 北陸製 薬株式会社内
Claims (13)
- 【請求項1】 アミノ酸配列: H-Leu-Gln-Gly-Cys-Thr
-Leu-Arg-Ala-Trp-Arg-Ala-Gly-Met-Cys-OH により特定
されるペプチド。 - 【請求項2】 請求項1に記載のアミノ酸配列中に含ま
れる2個のシステイン残基がジスルフィド結合した環状
構造のペプチド。 - 【請求項3】 トロンボポエチンレセプターに親和性を
有する請求項1又は2に記載のペプチド。 - 【請求項4】 請求項1に記載のアミノ酸配列において
1若しくは2以上のアミノ酸残基による置換、挿入、及
び/若しくは欠失が存在しており、かつ、トロンボポエ
チンレセプターに親和性を有するペプチド、又は該ペプ
チドに含まれるシステイン残基から選ばれる2個のシス
テイン残基がジスルフィド結合した環状構造のペプチ
ド。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
の上記の各ペプチドをその部分として含み、トロンボポ
エチンレセプターに親和性を有するペプチド。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
のペプチドをコードするポリヌクレオチド。 - 【請求項7】 DNA である請求項6に記載のポリヌクレ
オチド。 - 【請求項8】 請求項7に記載のDNA を含む組換えベク
ター。 - 【請求項9】 請求項8に記載の形質転換体を培養して
得られる培養物から該ペプチドを分離・採取する工程を
含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載のペプチド
の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1ないし5のいずれか1項に記
載のペプチドを有効成分として含む医薬。 - 【請求項11】 有効成分である該ペプチドとともに製
剤用添加物を含む医薬組成物の形態の請求項10に記載の
医薬。 - 【請求項12】 巨核球による造血過程の異常に起因す
る疾患の予防及び/又は治療に用いる請求項10又は11に
記載の医薬。 - 【請求項13】 該疾患が血小板減少を伴う疾患である
請求項12に記載の医薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8231807A JPH1072492A (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | ペプチド化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8231807A JPH1072492A (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | ペプチド化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1072492A true JPH1072492A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=16929332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8231807A Pending JPH1072492A (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | ペプチド化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1072492A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7169931B2 (en) | 2001-01-26 | 2007-01-30 | Shionogi & Co., Ltd. | Cyclic compounds exhibiting thrombopoietin receptor agonism |
WO2007142308A1 (ja) | 2006-06-07 | 2007-12-13 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | 含窒素ヘテロ環化合物及びトロンボポエチンレセプター活性化剤 |
WO2009017098A1 (ja) | 2007-07-31 | 2009-02-05 | Shionogi & Co., Ltd. | トロンボポエチン受容体アゴニスト作用を有する光学活性な化合物を含有する医薬組成物およびその中間体 |
US7582665B2 (en) | 2000-01-24 | 2009-09-01 | Shionogi & Co., Ltd. | Compounds exhibiting thrombopoietin receptor agonism |
US7601746B2 (en) | 2003-08-12 | 2009-10-13 | Shionogi & Co., Ltd. | Compounds exhibiting thrombopoietin receptor agonism |
US7851503B2 (en) | 2002-08-14 | 2010-12-14 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Thrombopoetin receptor activator and process for producing the same |
US7960425B2 (en) | 2005-07-20 | 2011-06-14 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Pyrazole compounds and thrombopoietin receptor activators |
US7968542B2 (en) | 2005-07-15 | 2011-06-28 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Thiophene compounds and thrombopoietin receptor activators |
US8026368B2 (en) | 2005-11-07 | 2011-09-27 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Hydrazide compounds and thrombopoietin receptor activators |
US8053453B2 (en) | 2002-10-09 | 2011-11-08 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Pyrazolone compounds and thrombopoietin receptor activator |
US8134013B2 (en) | 2004-12-14 | 2012-03-13 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Amide compound and thrombopoietin receptor activator |
US8552031B2 (en) | 2004-12-08 | 2013-10-08 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | 3-ethylidenehydrazino substituted heterocyclic compounds as thrombopoietin receptor activators |
US8889732B2 (en) | 2009-10-23 | 2014-11-18 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Fused heterocyclic compounds and thrombopoietin receptor activators |
-
1996
- 1996-09-02 JP JP8231807A patent/JPH1072492A/ja active Pending
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8552031B2 (en) | 2004-12-08 | 2013-10-08 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | 3-ethylidenehydrazino substituted heterocyclic compounds as thrombopoietin receptor activators |
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US7968542B2 (en) | 2005-07-15 | 2011-06-28 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Thiophene compounds and thrombopoietin receptor activators |
US7960425B2 (en) | 2005-07-20 | 2011-06-14 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Pyrazole compounds and thrombopoietin receptor activators |
US8026368B2 (en) | 2005-11-07 | 2011-09-27 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Hydrazide compounds and thrombopoietin receptor activators |
US8093251B2 (en) | 2006-06-07 | 2012-01-10 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Nitrogen-containing heterocyclic compounds and thrombopoietin receptor activators |
WO2007142308A1 (ja) | 2006-06-07 | 2007-12-13 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | 含窒素ヘテロ環化合物及びトロンボポエチンレセプター活性化剤 |
WO2009017098A1 (ja) | 2007-07-31 | 2009-02-05 | Shionogi & Co., Ltd. | トロンボポエチン受容体アゴニスト作用を有する光学活性な化合物を含有する医薬組成物およびその中間体 |
US8530668B2 (en) | 2007-07-31 | 2013-09-10 | Shionogi & Co., Ltd. | Pharmaceutical composition containing optically active compound having thrombopoietin receptor agonist activity, and intermediate therefor |
US8889722B2 (en) | 2007-07-31 | 2014-11-18 | Shionogi & Co., Ltd. | Pharmaceutical composition containing optically active compound having thrombopoietin receptor agonist activity, and intermediate therefor |
US8889732B2 (en) | 2009-10-23 | 2014-11-18 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Fused heterocyclic compounds and thrombopoietin receptor activators |
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