JPH1071149A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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Publication number
JPH1071149A
JPH1071149A JP22825996A JP22825996A JPH1071149A JP H1071149 A JPH1071149 A JP H1071149A JP 22825996 A JP22825996 A JP 22825996A JP 22825996 A JP22825996 A JP 22825996A JP H1071149 A JPH1071149 A JP H1071149A
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JP
Japan
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ultrasonic
catheter tube
ultrasonic probe
acoustic lens
transducer
Prior art date
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Application number
JP22825996A
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English (en)
Inventor
Shinichi Hashimoto
新一 橋本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高度な曲率加工を施す必要がなく簡単且つ安価
に音響レンズを構成することができ、これにより分解能
が高い高画質の超音波診断画像が得られる超音波探触子
を提供することを目的とする。 【解決手段】超音波振動子1を回転駆動しながら照射す
ることによりラジアルスキャンを行う。カテーテルチュ
ーブ4は超音波の集束を行うための音響レンズ4aを備
えている。すなわち超音波振動子1から放射された超音
波が通過するカテーテルチューブ4の特定部分は凸面状
に形成されている。またカテーテルチューブ4はその外
側の超音波伝搬媒質の音速に対して遅い音速の材料によ
り構成されている。これにより超音波振動子1から放射
された超音波は、カテーテルチューブ4の長手方向(軸
方向)で集束(フォーカス)することになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管内カテーテル
や内視鏡等と併用され、体腔内に挿入される細径の超音
波探触子(超音波プローブとも言う)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波画像診断の分野では、血管
内カテーテルや内視鏡等と併用され、体腔内に挿入され
る細径の超音波探触子が用いられている。例えば血管内
カテ先プローブなどと称される従来の超音波探触子で
は、挿入管の径方向(管軸心に直交する方向)に対して
超音波をラジアルスキャンするものがある。
【0003】このような従来の超音波探触子では、超音
波振動子の面積が小さくフェイズドアレイ等の複雑な機
構を設けることが難しいという理由により、超音波の集
束(フォーカス)を意図的に行わないように構成される
ことが一般的である。なお、超音波振動子又は反射板に
曲率加工を施すことによって超音波の集束を行うように
構成されたものも提案されてはいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の超音波探触
子においては、以下のような問題点がある。先ず、超音
波の集束を行わないように構成したものは、超音波ビー
ムの径が太くなるため超音波画像の分解能劣化を招くと
いう問題点がある。
【0005】また、超音波振動子又は反射板に曲率加工
を施して超音波の集束を行なうように構成したものは、
超音波振動子又は反射板は微小であるため加工が難し
く、これによりコスト高の要因になるという欠点があ
る。特に超音波振動子は細径化する(あるいは周波数を
高くする)と破壊し易くなるため曲率加工を施すことは
コスト高の要因となる。なお超音波振動子に音響レンズ
を付加する構造も考えられるが、細径のカテーテルチュ
ーブ内に超音波振動子を格納する構造の細径超音波探触
子においては、音響レンズの配置スペースを確保するた
めに振動子面積を更に小さくするか、あるいはカテーテ
ルチューブを含む超音波探触子全体の径を大きくする必
要があるため好ましくない。
【0006】また、超音波振動子の超音波放射面に音響
レンズを設ける場合は、超音波振動子が小さいため、こ
れに応じた小型の音響レンズを製作すること自体困難で
あり、また音響レンズを含めた超音波振動子の大きさに
ついて見れば、音響レンズを備えないものよりも大きく
なり、必然的に超音波探触子全体の径も大きくなってし
まうという欠点がある。また単一の曲率加工又は音響レ
ンズを用いる超音波探触子においては、集束点が固定で
あるため、分解能の高い高画質領域が狭くなるという欠
点もある。
【0007】このように従来の超音波探触子において
は、超音波を集束させる機能を付加する場合において種
々の問題点がある。したがって本発明の目的は、下記の
超音波探触子を提供することにある。 (1)超音波振動子又は反射板に対する高度な曲率加工
を施す必要がなく簡単且つ安価に音響レンズを構成する
ことができ、この音響レンズにより分解能が高い高画質
の超音波診断画像が得られる超音波探触子。 (2)カテーテルチューブの長手方向および径方向にお
いて複数の集束点を任意に切り換えて設定可能な超音波
探触子。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の超音波探触子は、カテーテルチューブ内
に挿入された超音波振動子又は反射板を回転駆動しなが
ら超音波スキャンを行う超音波探触子において、前記超
音波振動子又は反射板から放射された超音波を集束させ
るための音響レンズを前記カテーテルチューブに設けた
ことを特徴とする。 (2)本発明の超音波探触子は、上記(1)に記載の装
置であって、且つ前記音響レンズと前記カテーテルチュ
ーブとが一体で形成されることを特徴とする。 (3)本発明の超音波探触子は、上記(1)に記載の装
置であって、且つ前記音響レンズは、各々の音速が異な
る複数の音響部材から構成された屈折率分布型音響レン
ズであることを特徴とする。 (4)本発明の超音波探触子は、上記(1)又は(2)
又は(3)に記載の装置であって、且つ前記音響レンズ
を複数個備えると共に、前記超音波振動子又は反射板
を、前記複数の音響レンズのいずれかに選択的に位置付
けする位置付け手段を備えることを特徴とする。 (5)本発明の超音波探触子は、上記(4)に記載の超
音波探触子であって、且つ前記音響レンズの位置と前記
超音波振動子又は反射板の位置とが合致しているか否か
を識別可能とする位置表示手段を備えたことを特徴とす
る。 (6)本発明の超音波探触子は、上記(4)に記載の装
置であって、且つ前記音響レンズの位置と前記超音波振
動子又は反射板の位置とが合致するように、前記超音波
振動子又は反射板を段階的に移動させる移動手段を備え
ることを特徴とする。 (7)本発明の超音波探触子は、カテーテルチューブ内
に挿入された超音波振動子又は反射板を回転駆動しなが
ら超音波スキャンを行う超音波探触子において、前記カ
テーテルチューブの径方向における超音波集束点を可変
とするための特定構造を、前記カテーテルチューブに設
けたことを特徴とする。 (8)本発明の超音波探触子は、超音波伝搬媒質が充填
されたカテーテルチューブ内に挿入された超音波振動子
又は反射板を回転駆動しながら超音波スキャンを行う超
音波探触子において、前記カテーテルチューブの径方向
における超音波集束点を可変とするために、前記超音波
伝搬媒質を、音速が異なる他の超音波伝搬媒質に交換す
る手段を備えたことを特徴とする。 (9)本発明の超音波探触子は、超音波伝搬媒質が満た
されたカテーテルチューブ内に挿入された超音波振動子
又は反射板を回転駆動しながら超音波スキャンを行う超
音波探触子において、前記カテーテルチューブの径方向
における超音波集束点を可変とするために、前記超音波
伝搬媒質の温度を可変とする手段を備えたことを特徴と
する。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係る超
音波探触子の概略構成を示す断面図である。図1の
(a)は、円筒状のカテーテルチューブ内で超音波超音
波振動子(例えば圧電超音波振動子)を回転させるタイ
プ、図1の(b)は、超音波反射板を回転させるタイプ
をそれぞれ示している。
【0010】超音波振動子1(図1の(b)に示す場合
は超音波反射板2)は、トルクワイア3によりカテーテ
ルチューブ4内で回転駆動され、カテーテルチューブ4
の径方向に超音波を放射する。超音波振動子1とカテー
テルチューブ4との間は超音波伝搬媒体5で満たされて
いる。超音波振動子1から放射された超音波は超音波伝
搬媒体5およびカテーテルチューブ4を介して被照射体
に照射される。また上記のように超音波振動子1を回転
駆動しながら照射することにより、いわゆるラジアルス
キャンを行なうものとなっている。
【0011】カテーテルチューブ4は、超音波の集束を
行うための音響レンズ4aを備えている。すなわち超音
波振動子1から放射された超音波が通過するカテーテル
チューブ4の特定部分は、図1の(a)に示すように凸
面状に形成されている。またカテーテルチューブ4は、
その外側の超音波伝搬媒質(例えば血管内であれば血
液)の音速に対して遅い音速の材料により構成されてい
る。これにより超音波振動子1から放射された超音波
は、カテーテルチューブ4の長手方向(軸方向)で集束
(フォーカス)することになる。なお上記凸面部は、円
筒状のカテーテルチューブ4の全周にわたって均一に形
成されている。集束点(フォーカス点)は、カテーテル
チューブ4の音速及び厚み、曲率を調整することで所要
の位置に設定することが可能である。また図1の例では
凸面の形状としているが、カテーテルチューブ4の音速
がチューブ外の超音波伝搬媒質よりも速い場合は凹面形
状をなすように曲率を調整すれば良い。
【0012】本実施形態によれば、カテーテルチューブ
4と音響レンズ4aとを一体成形するようにしているた
めカテーテルチューブ4内において音響レンズを配置す
るためのスペースを別途設ける必要がない。
【0013】(第2実施形態)図2は本発明の第2実施
形態に係る超音波探触子の概略構成を示す断面図であ
る。図2において第1実施形態と同一の部分には同一の
参照符号が付してある。本実施形態は、カテーテルチュ
ーブ7の特定部分、すなわち超音波振動子1から放射さ
れた超音波が通過する部分に、屈折率分布型音響レンズ
8が設けられている。屈折率分布型音響レンズ8は、音
速が異なる複数の部材9,10,11,12からなる。
屈折率分布型音響レンズ8の音速分布は、超音波振動子
1の中心線を軸に対称になっている。また中央の部材1
2の音速が最も遅く、外側の部材9が最も速い音速とな
っている。
【0014】本実施形態では音速の異なる材料は4種類
(4段階)となっているが、これに限定されるものでは
なく、原理的には幾つでも良い。集束効率の違いを勘案
しても、少なくとも3段階以上であれば良い。また段階
的(ステップ的)ではなく、アナログ的に滑らかに音速
を変えるように多数の段階を設けても良い。
【0015】このような本実施形態によれば、屈折率分
布型音響レンズ8を構成する部材を適当に選択すること
により、集束点を所要の位置に設定することができる。
また、第1実施形態の音響レンズとは異なり、屈折率分
布型音響レンズ8は径方向の厚さが一定であるため、カ
テーテルチューブ7全体の厚みを一定にできるという利
点がある。
【0016】(第3実施形態)図3は本発明の第3実施
形態に係る超音波探触子の概略構成を示す断面図であ
る。図3において第1実施形態と同一の部分には同一の
参照符号が付してある。本実施形態においては、カテー
テルチューブ4に図1で示したものと同様の音響レンズ
が複数(ここでは13及び14の2つ)配列されて形成
されている。これら音響レンズ13および14は、それ
ぞれが異なった曲率を有している。
【0017】さらに、本実施形態は超音波振動子1をこ
れら音響レンズ13又14のいずれかに選択的に位置付
けするための機構を備えている。すなわち、超音波振動
子1及びトルクワイヤ3をカテーテルチューブ4内で移
動させ、超音波振動子1の振動面を音響レンズ13又は
14の何れか一方に位置付けするための機構を備えてい
る。このような本実施形態によれば、超音波振動子1を
音響レンズ13又は14の何れか一方に位置付けし、し
かる後に超音波振動子1を動作させることにより、カテ
ーテルチューブ4の長手方向において複数の集束点を適
宜切り換えて使用することができる。
【0018】(第4実施形態)図4は本発明の第4実施
形態に係る超音波探触子の概略構成を示す断面図であ
る。図4において第1実施形態と同一の部分には同一の
参照符号が付してある。本実施形態は、第3実施形態の
音響レンズ13及び14に代えて、第2実施形態におい
て説明した屈折率分布型の音響レンズによって構成した
ものである。
【0019】本実施形態のカテーテルチューブ4には、
集束点が異なる複数の屈折率分布型音響レンズ15,1
6,17が配列されている。本実施形態では3つの音響
レンズが配列される例を示したが、配列数はこれに限定
されるものではない。
【0020】本実施形態によれば、第3実施形態と同様
に、超音波振動子1及びトルクワイヤ3をカテーテルチ
ューブ4内で移動させ、屈折率分布型音響レンズ15又
は16又は17の何れか一方に位置付けした後、超音波
振動子1を動作させることにより、複数の集束点を適宜
切り換えることができる。したがって、所要の集束点に
より画質の良い超音波画像を得ることが可能となる。ま
た、屈折率分布型音響レンズ15,16,17は径方向
の厚さが一定であるため、カテーテルチューブ4全体の
厚みは一定であるという利点がある。
【0021】(第5実施形態)図5は本発明の第5実施
形態に係る超音波探触子の概略構成を示す外観図であ
る。図5において第1実施形態と同一の部分には同一の
参照符号が付してある。カテーテルチューブ2の先端部
には、図3および図4で示したものと同様の超音波振動
子及び音響レンズが設けられている。そして図5に示す
ように、カテーテルチューブ2の一端がモータユニット
18に接続されており、モータユニット18により発生
した回転力が、カテーテルチューブ2のトルクワイア3
に伝達されるようになっている。
【0022】カテーテルチューブ2に対しトルクワイア
3を相対的にずらすことにより超音波振動子(又は超音
波反射板)と音響レンズとの位置関係を変化させ、これ
により複数の集束点を適宜切り換えて使用できることに
ついては上述した。しかしながらカテーテルチューブ2
の先端部が被検体内に挿入され場合、操作者は超音波振
動子を所望の音響レンズに位置付けする操作を目視しな
がら行なうことができなくなる。そこで本実施形態で
は、音響レンズと超音波振動子又は超音波反射板との位
置が合致しているか否かを操作者が識別可能とする手段
を備えた。
【0023】図6の(a)は、カテーテルチューブ2と
モータユニット18の接続部近傍30を拡大して示す断
面図である。本実施形態ではカテーテルチューブ2とト
ルクワイア3の両者にマーカ19および20が設けられ
ており、両マーカの位置を合致させることにより超音波
振動子と音響レンズの位置関係を調整するものとなって
いる。
【0024】また、本実施形態は、超音波振動子又は超
音波反射板と音響レンズとの位置が合致するように、超
音波振動子又は超音波反射板を段階的に移動させる手段
を備えている。すなわち、図6の(b)に示すように、
超音波振動子又は超音波反射板の移動をスムーズ且つ正
確に行うためにモータの軸21とトルクヤイア3との途
中にスライド機構31が設けられており、かつこのスラ
イド機構31の軸21に超音波振動子の移動を正確に行
うための溝22が設けられている。このスライド軸の溝
22にスプリング24で押えられたプランジャ23がは
め込まれることにより、カテーテルチューブ2とトルク
ワイア3との相互位置が固定される。このような機構を
設けることで、超音波振動子又は超音波反射板を段階的
に移動させることができ、音響レンズの選択が容易に行
える。
【0025】(第6実施形態)図7は本発明の第6実施
形態に係る超音波探触子の概略構成を示す断面図であ
る。図7において第1実施形態と同一の部分には同一の
参照符号が付してある。第1〜第5実施形態は、カテー
テルチューブの長手方向における超音波の集束を行なう
ものであった。本実施形態以降(第6〜第8実施形態)
は、カテーテルチューブの径方向における超音波の集
束、特に集束点の変更に関するものである。
【0026】一般に、筒状のカテーテルチューブ内に平
板状の超音波振動子を挿入し、これを回転駆動させる場
合においては、カテーテルチューブの音速とその内外の
超音波伝搬媒体の音速とが異なることから、カテーテル
チューブの径方向において超音波が集束する。そして、
このような場合における超音波の集束点は、各超音波媒
体の音速とカテーテルチューブの厚みとで一義的に定ま
り、且つ固定となっている。
【0027】本実施形態では、径方向における超音波集
束点を可変とするための特定の構造がカテーテルチュー
ブ2に設けられている。すなわち、カテーテルチューブ
2において径方向の厚さが段階的に変化する部分、(こ
こでは厚さ部23および24による二段階)が設けられ
ている。その配置間隔は、超音波振動子1の長さ以上と
する。なお、径方向の厚さの変化は二段階に限定され
ず、何段階でも良い。
【0028】このような本実施形態によれば、厚さ部2
3及び24によりカテーテルチューブ2の径方向におけ
る複数の集束点を与える超音波振動子1を厚さ部23又
は24の何れか一方に位置付けし、しかる後に超音波振
動子1を動作させることにより、カテーテルチューブ4
の径方向において複数の集束点を適宜切り換えて使用す
ることができる。
【0029】(第7実施形態)図8は本発明の第7実施
形態に係る超音波探触子の概略構成を示す断面図であ
る。図8において第1実施形態と同一の部分には同一の
参照符号が付してある。本実施形態では、カテーテルチ
ューブ2の一部に注入管25を設け、この注入管25を
介してカテーテルチューブ2内に現在の音響伝搬媒質5
とは異なる音速の伝搬媒質を注入可能な構造とし、プロ
ーブ使用中であっても超音波伝搬媒質5の入れ替えが出
来る構造とした。このように超音波伝搬媒質5を入れ替
えることによりカテーテルチューブ2の幅方向の集束位
置を任意の位置に変えることが可能となる。
【0030】(第8実施形態)図9は本発明の第8実施
形態に係る超音波探触子の概略構成を示す断面図であ
る。図9において第1実施形態と同一の部分には同一の
参照符号が付してある。本実施形態ではカテーテルチュ
ーブ2内の超音波伝搬媒質5に対して温度センサ26お
よび温度調節器27が設けられている。この温度センサ
26および温度調節器27によりカテーテルチューブ2
内の超音波伝搬媒質5の温度を制御し、温度変化に応じ
た超音波伝搬媒質5の音速の変化により超音波の集束点
を可変とする。
【0031】カテーテルチューブ2を人体内に挿入する
場合は、媒質の温度を極度に変化させることは安全上出
来ないが、人体以外の例えば非破壊検査等であれば本実
施形態は有効である。なお、わずかな温度変化により、
所要の位置に集束点を移動させることができる程度に音
速が大きく変わる媒質を用いることが好ましい。温度調
節器27としては、加熱には例えば電気的なヒータを用
いると良い。また冷却には図8に示した超音波伝搬媒質
の循環機構やペルチェ素子等を用いると良い。
【0032】このような本実施形態によれば、温度セン
サ26および温度調節器27を用いて音響伝搬媒質5の
音速を変えることによりカテーテルチューブ2の幅方向
の集束位置を任意に変えることが可能となる。尚、本発
明は上述した実施形態に限定されず種々変形して実施可
能である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、カテーテルチューブの
長手方向における超音波の集束を行なうための音響レン
ズを、カテーテルチューブの全周にわたりチューブと一
体で形成する構造としたことにより、カテーテルチュー
ブ内の超音波振動子の格納スペースを拡大することがな
く、また部品点数を増やすこともない。
【0034】また、音速がそれぞれ異なる材料をカテー
テルチューブの長手方向に段階的に配置することによ
り、超音波振動子(又は反射板)の中心から外側に向か
って音速の分布を対称に配置し、カテーテルチューブ自
体が音響レンズの働きをする構造としたことにより、カ
テーテルチューブの外径を拡大することなく音響レンズ
を形成できる。
【0035】また、カテーテルチューブと一体形成され
る音響レンズをカテーテルチューブの長手方向に沿って
複数個の集束点を変えて配列した構造としたことによ
り、チューブ内に挿入した超音波振動子を移動させ、個
々の音響レンズに位置付けることにより、複数の集束点
を任意に切り換えることができる。
【0036】また、超音波振動子を所要の集束点位置に
正確に移動できるように、超音波振動子とカテーテルチ
ューブとの位置関係を識別可能とする(モニタする)構
造、超音波振動子が各音響レンズ位置に段階的に移動す
る構造としたことにより、迅速且つ効果的に音響レンズ
を切り換えることができる。
【0037】さらに、カテーテルチューブの径方向にお
ける超音波の集束点に関し、カテーテルチューブの厚み
が異なる部分を段階的に設け、超音波振動子を個々の厚
みの部分に位置付ける構造としたことにより、カテーテ
ルチューブの径方向における超音波の集束点を任意に切
り換えることができる。
【0038】さらにまた、超音波振動子とカテーテルチ
ューブの内壁との間に満たされた内容液(超音波伝搬媒
質)を入れ替える構造、或いは循環させる構造、或いは
温度制御する構造とし、これらにより内容液の音速を変
化させる構造としたことにより、超音波振動子およびカ
テーテルチューブの形状を変えることなく複数の集束点
を切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る超音波探触子の概
略構成を示す断面図。
【図2】本発明の第2実施形態に係る超音波探触子の概
略構成を示す断面図。
【図3】本発明の第3実施形態に係る超音波探触子の概
略構成を示す断面図。
【図4】本発明の第4実施形態に係る超音波探触子の概
略構成を示す断面図。
【図5】本発明の第5実施形態に係る超音波探触子の概
略構成を示す外観図。
【図6】本発明の第5実施形態に係る超音波探触子の接
続部30を拡大して示す断面図およびスライド機構を示
す断面図。
【図7】本発明の第6実施形態に係る超音波探触子の概
略構成を示す外観図。
【図8】本発明の第7実施形態に係る超音波探触子の概
略構成を示す外観図。
【図9】本発明の第8実施形態に係る超音波探触子の概
略構成を示す外観図。
【符号の説明】
1…超音波振動子 2…超音波反射板 3…トルクワイア 4…カテーテルチューブ 4a…音響レンズ 5…超音波伝搬媒質

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カテーテルチューブ内に挿入された超音
    波振動子又は反射板を回転駆動しながら超音波スキャン
    を行う超音波探触子において、 前記超音波振動子又は反射板から放射された超音波を集
    束させるための音響レンズを前記カテーテルチューブに
    設けたことを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 前記音響レンズと前記カテーテルチュー
    ブとが一体で形成されることを特徴とする請求項1に記
    載の超音波探触子。
  3. 【請求項3】 前記音響レンズは、各々の音速が異なる
    複数の音響部材から構成された屈折率分布型音響レンズ
    であることを特徴とする請求項1に記載の超音波探触
    子。
  4. 【請求項4】 前記音響レンズを複数個備えると共に、
    前記超音波振動子又は反射板を、前記複数の音響レンズ
    のいずれかに選択的に位置付けする位置付け手段を備え
    ることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の超音
    波探触子。
  5. 【請求項5】 前記音響レンズの位置と前記超音波振動
    子又は反射板の位置とが合致しているか否かを識別可能
    とする位置表示手段を備えたことを特徴とする請求項4
    に記載の超音波探触子。
  6. 【請求項6】 前記音響レンズの位置と前記超音波振動
    子又は反射板の位置とが合致するように、前記超音波振
    動子又は反射板を段階的に移動させる移動手段を備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の超音波探触子。
  7. 【請求項7】 カテーテルチューブ内に挿入された超音
    波振動子又は反射板を回転駆動しながら超音波スキャン
    を行う超音波探触子において、 前記カテーテルチューブの径方向における超音波集束点
    を可変とするための特定構造を、前記カテーテルチュー
    ブに設けたことを特徴とする超音波探触子。
  8. 【請求項8】 超音波伝搬媒質が充填されたカテーテル
    チューブ内に挿入された超音波振動子又は反射板を回転
    駆動しながら超音波スキャンを行う超音波探触子におい
    て、 前記カテーテルチューブの径方向における超音波集束点
    を可変とするために、前記超音波伝搬媒質を、音速が異
    なる他の超音波伝搬媒質に交換する手段を備えたことを
    特徴とする超音波探触子。
  9. 【請求項9】 超音波伝搬媒質が満たされたカテーテル
    チューブ内に挿入された超音波振動子又は反射板を回転
    駆動しながら超音波スキャンを行う超音波探触子におい
    て、 前記カテーテルチューブの径方向における超音波集束点
    を可変とするために、前記超音波伝搬媒質の温度を可変
    とする手段を備えたことを特徴とする超音波探触子。
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