JPH1070609A - 加入者回線試験方法、並びに加入者回路 - Google Patents

加入者回線試験方法、並びに加入者回路

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JPH1070609A
JPH1070609A JP22386196A JP22386196A JPH1070609A JP H1070609 A JPH1070609 A JP H1070609A JP 22386196 A JP22386196 A JP 22386196A JP 22386196 A JP22386196 A JP 22386196A JP H1070609 A JPH1070609 A JP H1070609A
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政行 酒井
Junjiro Kitano
純二郎 北野
Takahiko Kashiwabara
孝彦 柏原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 専用の試験装置不要として、加入者回線が交
流誘導状態におかれているか否かを加入者回路で経済的
に試験すること。 【解決手段】 交流誘導試験に際し、オン/オフスイッ
チSW、抵抗RDCを介し直流バイアス電流IDCが流され
るが、この結果として、同相電流検出回路2からの同相
電流検出出力VCOM (=|VRA−VRB|)は交流誘導電
流分の絶対値に比例した電圧として得られた上、判定回
路3にて判定用しきい値VTHと比較されることによっ
て、比較結果がVCOM >VTHである場合には、加入者回
線が交流誘導状態(異常状態)にあると判定され得るも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる、加入者
回線が如何なる状態にあるかを試験する方法に係わり、
特に加入者回線各々が交流誘導状態におかれているか否
かが、その加入者回線対応加入者回路で経済的に試験さ
れるようにした加入者回線試験方法、更には、その加入
者回路自体の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでにも、加入者回線各々に対して
は、加入者回線各々で発生されている各種異常状態(地
絡/混触等)が交換機側で把握されるべく、各種試験が
実施可とされたものとなっている。その際に、加入者回
線各々が交流誘導状態におかれているか否かも1試験項
目として挙げられているわけであるが、これまでの加入
者回線各々に対する各種試験(交流誘導試験を含む)方
法を図5に示す。図示のように、本例では、加入者回路
5各々は遠隔加入者装置内に収容されている場合が想定
されており、加入者端末各々は加入者線路(加入者回
線)を介し、加入者端末対応に設けられている加入者回
路5に収容された状態で、ある加入者回路5に対し上位
制御装置6より試験を行う旨の指示がインタフェース回
路4を介しあった場合には、その加入者回路5に収容さ
れている加入者回線は、その加入者回路5内スイッチl
t を介し、試験専用の試験装置7に高入力インピーダン
スを以て引込みされた上、試験装置7により各種試験が
その加入者回線に対し実施可とされたものとなってい
る。加入者回路5内スイッチlt は他加入者回路5内ス
イッチ各々と複式接続された上、試験装置7に接続され
ていることから、加入者端末対応加入者回線各々は選択
的に試験装置7に引込み可とされた上、各種試験項目に
ついての試験が実施されているものである。因みに、図
5中、符号1は、加入者回線上に電池線側電流、地気線
側電流各々を供給するための加入者給電回路を示す。
【0003】なお、加入者回線上での電圧測定に関して
は、例えば「新しい試験台方式の概要」(施設 Vol.3
4 No.1)や特開平4−848号公報に示されているよ
うに、加入者回路各々とは別途設けられた専用試験装置
に加入者回路内スイッチを介し試験対象としての加入者
回線が選択的に、しかも高入力インピーダンスを以て引
込みされた状態で、その加入者回線上での電圧が測定さ
れた上、その良否が判定されるものとなっている。した
がって、加入者回線への交流誘導にしても、その試験装
置を用い高入力インピーダンスでその加入者回線上での
交流誘導電圧成分が測定されることで、その有無が判定
されていたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上からも判るよう
に、これまでにあっては、加入者回線上での電圧測定に
より交流誘導試験が実施されているにしても、その実施
には専用の試験装置が必要とされたものとなっている。
その試験装置は、高精度な試験が行われるべく、一般に
高価・大形なものとして構成されており、したがって、
多数の加入者回線が直接収容されている交換機に設置さ
れる場合には、その試験装置のシステム全体に占める割
合が小さく、よって、これまでにも特に問題とされるこ
とはなく、多数の加入者回線各々を経済的に試験し得る
として、むしろ、望ましいものとなっているのが実情で
ある。ところが、近年、光リモート化の進展に伴い、少
数の加入者回路を内部に含む遠隔加入者装置が遠隔地に
徐々に設置されつつあるが、それら遠隔加入者装置各々
に専用試験装置を設置することは、システム上、経済的
に不利なものとなっている。より詳細に説明すれば、遠
隔の少数加入者各々が交換機(交換局)に収容されるべ
く、それら少数加入者各々は遠隔加入者装置に一旦収容
された上、更に、高速時分割ディジタル伝送路としての
光ファイバ伝送路を介し交換機(交換局)に収容される
形態が採られる場合に、加入者端末・遠隔加入者装置間
に介在されている加入者回線各々を試験すべく、遠隔加
入者装置各々に試験装置が設置されるとすれば、それら
加入者回線各々は経済的に試験され得ないというもので
ある。
【0005】本発明の第1の目的は、遠隔加入者装置に
収容されている加入者回線各々が交流誘導状態におかれ
ているか否かが、専用の試験装置がその遠隔加入者装置
に設置されること不要として、経済的に試験され得る加
入者回線試験方法を供するにある。本発明の第2の目的
は、それ自体で加入者回線各々が交流誘導状態におかれ
ているか否かを試験し得る加入者回路を供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、加入
者回線上に電池線側電流、地気線側電流が供給可とされ
てなる加入者回路各々に対し、該加入者回路共通に設け
られている上位制御装置より交流誘導試験を行う旨の指
示があった場合、該加入者回路では、加入者回線間が電
流制限された状態として接続されることによって、電池
線側電流、地気線側電流各々に対し加入者回線から見て
差動となる直流バイアス電流が流された状態で、該加入
者回線上に重畳されている交流誘導電流成分が絶対値と
して検出された上、判定用しきい値との比較によって、
該比較の結果が試験結果として上位制御装置に通知され
ることで達成される。
【0007】上記第2の目的はまた、加入者回線上に電
池線側電流、地気線側電流各々を供給可とする加入者給
電手段(既存)と、加入者回線間に挿入接続され、上位
制御装置より交流誘導試験を行う旨の指示があった場合
にオン状態におかれた上、電池線側電流、地気線側電流
各々に対し加入者回線から見て差動となる直流バイアス
電流を上記加入者給電手段から電流制限された状態で流
すバイアス電流オン/オフ手段と、該バイアス電流オン
/オフ手段を介し直流バイアス電流が流されている状態
で、加入者回線上に重畳されている交流誘導電流成分を
絶対値として検出する同相電流検出手段(既存)と、該
同相電流検出手段からの検出交流誘導電流成分を判定用
しきい値と比較の上、該比較の結果を上位制御装置への
試験結果として得る判定手段とを少なくとも具備せしめ
ることで達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の1実施形態を図1
から図4により説明する。先ず本発明による加入者回路
のシステム上での位置付けについて説明すれば、図2は
その位置付けとその内部概要構成を示したものである。
図示のように、本例でも、加入者回路5各々は遠隔加入
者装置内に収容されている場合が想定されているが、そ
の遠隔加入者装置には試験装置が不要とされたものとな
っている。また、加入者回路5各々は、交換機に加入者
回線が直接収容される場合にも、その加入者回線を収容
するものとして、交換機側でのその使用は何等妨げられ
ないものとなっている。ただ、加入者端末・遠隔加入者
装置間に介在されている加入者回線各々を経済的に交流
誘導試験し得るものとして、特に好適に構成されている
ものである。
【0009】さて、その加入者回路5各々では、加入者
給電回路1により加入者回線上に電池線側電流、地気線
側電流が供給されている状態で、その加入者回路5に対
し上位制御装置6よりインタフェース回路4を介し交流
誘導試験を行う旨の指示があった場合、その加入者回路
5では、加入者回線間がバイアス電流オン/オフ手段
(図示せず)により電流制限された状態として接続され
ることによって、電池線側電流、地気線側電流各々に対
し加入者回線から見て差動となる直流バイアス電流が流
された状態で、その加入者回線上に重畳されている交流
誘導電流成分が同相電流検出手段(図示せず)で絶対値
として検出された上、判定回路3での判定用しきい値と
の比較によって、その比較の結果が試験結果としてイン
タフェース回路4を介し上位制御装置6に通知されてい
るものである。
【0010】ここで、本発明をより具体的に説明すれ
ば、図1にその加入者回路5の一例での要部具体的構成
を示す。図示のように、加入者給電回路1を中心として
示されているが、加入者給電回路1自体は従来より加入
者回路5内に既存のものとして設けられていたものであ
って、地気線(B線)側給電トランジスタQB 、電池線
(A線)側給電トランジスタQA 各々が制御されること
によって、加入者回線としてのA線/B線に対しては、
地気−地気線(B線)側抵抗RB −地気線(B線)側給
電トランジスタQB −B線−加入者端末(図示せず)−
A線−電池線(A線)側給電トランジスタQA −電池線
(A線)側抵抗RA −電池のルートで直流電流を供給す
べく機能したものとなっている。また、同相電流検出回
路2では、A線電流、B線電流各々に対して、加入者回
線側から見て同相となる電流成分が検出されており、地
絡/混触時等の異常を検出するためのものとして、従来
から加入者給電回路1内に設けられていたものである。
更に、加入者回線としてのA線/B線間にはまた、オン
/オフスイッチSWが抵抗RDCとともにバイアス電流オ
ン/オフ手段として挿入接続されており、上位制御装置
6から交流誘導試験を行う旨の指示があった場合には、
オン/オフスイッチSWがオン状態におかれることによ
って、A線電流、B線電流各々に対しては、加入者回線
側から見て差動となる直流バイアス電流IDCが流されて
いるものである。その際に、判定回路3では、同相電流
検出回路2からの同相電流検出出力VCOM が交流誘導試
験用判定しきい値VTHと比較されているが、その比較結
果がVCOM >VTHである場合には、A線/B線が交流誘
導状態(異常状態)にあると判定されている一方、V
COM≦VTHである場合は、正常状態にあると判定されて
いるものである。何れにしても、判定回路3から得られ
る判定結果は、インタフェース回路4を介し上位制御装
置6に通知されているものである。なお、図1中、VAC
は加入者回線への交流誘導電圧を、Cは交流誘導源と加
入者線路間の結合容量をそれぞれ示す。
【0011】さて、先ず図3により直流バイアス電流が
存在しない場合(オン/オフスイッチSWがオフ状態に
ある場合)での、その加入者回路1動作についてより詳
細に説明すれば、交流誘導電圧VACが印加されたとして
も、A線側給電トランジスタQA 、B線側給電トランジ
スタQB はともに一方向にしか電流を流せず、結合容量
Cが電流を流すことが可能な極性の最大電圧で充電され
てしまうことから、A線電流IA 、B線電流IB はとも
にゼロとなる。したがって、RA 両端電圧VRA、RB
端電圧VRBもともにゼロとなり、同相電流検出回路2か
らの同相電流検出出力VCOM (=|VRA−VRB|)もゼ
ロとなることが判る。換言すれば、直流バイアス電流I
DCが流されない場合には、たとえ、交流誘導電圧VAC
印加されたとしても、その交流誘導電圧VACにより加入
者回線上に誘導される電流分は同相電流検出回路2で検
出され得ないというものである。
【0012】一方、図4により直流バイアス電流が存在
する場合(オン/オフスイッチSWがオン状態にある場
合)での、その加入者回路1動作について説明すれば、
上位制御装置6から交流誘導試験を行う旨の指示があっ
た場合に、オン/オフスイッチSWは初めてオン状態に
おかれた上、オン/オフスイッチSW、抵抗RDCを介し
直流バイアス電流IDCが流されるものとなっている。こ
の直流バイアス電流IDCはその大きさが、交流誘導試験
用判定しきい値VTHに対応した交流誘導電流の大きさよ
りも大きく設定されるものとなっている。直流バイアス
電流IDCがそのように設定された際でのA線電流IA
は、図示のように、直流バイアス電流IDCに交流誘導電
流分が重畳されたものとなるが、このような事情は、B
線電流IBでも同様である。ただ、B線電流IB の向き
が交流誘導による誘導電流の向きとは逆になるため、B
線電流IB 上での交流誘導電流分は、A線電流IA 上で
の交流誘導電流分とは逆位相状態におかれるものとなっ
ている。この結果として、RA 両端電圧VRA、RB 両端
電圧VRBはそれぞれA線電流IA 、B線電流IB に比例
した電圧として得られ、同相電流検出回路2からの同相
電流検出出力VCOM もまた、交流誘導電流分の絶対値に
比例した電圧として得られるものである。したがって、
その同相電流検出出力VCOM が判定回路3にて判定用し
きい値VTHと比較されることによって、比較結果がV
COM >VTHである場合には、加入者回線が交流誘導状態
(異常状態)にあると判定すればよく、また、VCOM
THである場合は、正常状態にあると判定されればよい
ものである。
【0013】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1による
場合は、遠隔加入者装置に収容されている加入者回線各
々が交流誘導状態におかれているか否かが、専用の試験
装置がその遠隔加入者装置に設置されること不要とし
て、経済的に試験され得る加入者回線試験方法が、ま
た、請求項2による場合にはまた、それ自体で加入者回
線各々が交流誘導状態におかれているか否かを試験し得
る加入者回路がそれぞれ得られるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による加入者回路の一例での要
部具体的構成を示す図
【図2】図2は、本発明による加入者回路のシステム上
での位置付けとその内部概要構成とを示す図
【図3】図3は、直流バイアス電流が存在しない場合で
の、その加入者回路動作を説明するための図
【図4】図4は、直流バイアス電流が存在する場合で
の、その加入者回路動作を説明するための図
【図5】図5は、加入者回線各々に対する、従来技術に
係る各種試験方法を説明するための図
【符号の説明】
1…加入者給電回路、2…同相電流検出回路、3…判定
回路、4…インタフェース回路、5…加入者回路、6…
上位制御装置
フロントページの続き (72)発明者 柏原 孝彦 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加入者回線各々が交流誘導状態におかれ
    ているか否かが、該加入者回線に対応して設けられてい
    る加入者回路で試験された上、試験結果が上位制御装置
    に通知されるようにした加入者回線試験方法であって、
    加入者回線上に電池線側電流、地気線側電流が供給可と
    されてなる加入者回路各々に対し、該加入者回路共通に
    設けられている上位制御装置より交流誘導試験を行う旨
    の指示があった場合、該加入者回路では、加入者回線間
    が電流制限された状態として接続されることによって、
    電池線側電流、地気線側電流各々に対し加入者回線から
    見て差動となる直流バイアス電流が流された状態で、該
    加入者回線上に重畳されている交流誘導電流成分が絶対
    値として検出された上、判定用しきい値との比較によっ
    て、該比較の結果が試験結果として上位制御装置に通知
    されるようにした加入者回線試験方法。
  2. 【請求項2】 加入者回線上に電池線側電流、地気線側
    電流が供給されている状態で、該加入者回線が交流誘導
    状態におかれているか否かが、加入者回路共通に設けら
    れている上位制御装置より交流誘導試験を行う旨の指示
    があった場合に試験された上、試験結果が上位制御装置
    に通知可とされている加入者回路であって、加入者回線
    上に電池線側電流、地気線側電流各々を供給可とする加
    入者給電手段と、加入者回線間に挿入接続され、上位制
    御装置より交流誘導試験を行う旨の指示があった場合に
    オン状態におかれた上、電池線側電流、地気線側電流各
    々に対し加入者回線から見て差動となる直流バイアス電
    流を上記加入者給電手段から電流制限された状態で流す
    バイアス電流オン/オフ手段と、該バイアス電流オン/
    オフ手段を介し直流バイアス電流が流されている状態
    で、加入者回線上に重畳されている交流誘導電流成分を
    絶対値として検出する同相電流検出手段と、該同相電流
    検出手段からの検出交流誘導電流成分を判定用しきい値
    と比較の上、該比較の結果を上位制御装置への試験結果
    として得る判定手段と、が少なくとも具備されてなる加
    入者回路。
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