JPH107025A - 車体の強度部材構造 - Google Patents

車体の強度部材構造

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JPH107025A
JPH107025A JP16262496A JP16262496A JPH107025A JP H107025 A JPH107025 A JP H107025A JP 16262496 A JP16262496 A JP 16262496A JP 16262496 A JP16262496 A JP 16262496A JP H107025 A JPH107025 A JP H107025A
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JP
Japan
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strength
rigidity
strength member
vehicle body
collision
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Pending
Application number
JP16262496A
Other languages
English (en)
Inventor
Sanemare Sano
真希 佐野
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH107025A publication Critical patent/JPH107025A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度部材が安定した座屈変形を行うようにし
て衝撃吸収性能の向上を図るとともに、軽衝突時の修理
性の向上を図ること。 【解決手段】 筒状の強度部材が車体の前端部から後方
に延在されている車体の強度部材構造において、強度部
材が、4角断面形状に形成されている第1部材1と第2
部材2とを、第1部材1を前側に第2部材2を後側に配
置させて両者を軸方向に連続させて形成もしくは連続的
に結合して形成し、第1部材1よりも第2部材2を高剛
性に形成し、第1部材1を第2部材2に挿入可能な寸法
に形成し、第1部材1と第2部材2との間には、角部の
剛性が壁面よりもさらに強くなるように形成されたトリ
ガ部3を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この発明は、衝突時のエネ
ルギー吸収量を確保するための車体の強度部材構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】 従来の車体の強度部材構造として、図
11に示すような構造が知られている(例えば、実開平
2−409402号公報参照)。この構造では、前後方
向に延在されたフロントサイドメンバ01が、車体前方
から作用する荷重に対して前方から後方へ向けて順に圧
縮変形させることができる構造になっている。また、特
開平4−126677号公報に記載された従来の車体強
度部材構造は、図12に示すフロントサイドメンバ01
のアングル材01aが、車体前方から作用する荷重に対
して蛇腹状に変形する構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 上述のような従来の
構造では、フロントサイドメンバに軸方向からの荷重が
加わる時には、部材は軸圧潰するが、このような従来の
強度部材構造にあっては、以下に列挙する問題点があっ
た。 衝突エネルギーの多くを吸収する働きを持つ角部が一
定の座屈長さを持って変形するため、圧縮変形時に節部
にあたる角部で殆どの衝突エネルギーを吸収し、節から
節の間の腹の部分にあたる角部は節の部分と比較して殆
ど衝突エネルギーを吸収する効果がない。 過大な偏荷重が加わり折れが発生すると衝突エネルギ
ーを吸収しにくい。 軽衝突時の先端の変形のみで全体メンバ交換が必要に
なり修理性が悪い。
【0004】この発明は、このような従来の問題点に着
目してなされたもので、強度部材が安定した座屈変形を
行うようにして衝撃吸収性能の向上を図るとともに、軽
衝突時の修理性の向上を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上述の目的達成のた
め、請求項1記載の発明では、筒状の強度部材が車体の
前端部から後方に延在されている車体の強度部材構造に
おいて、前記強度部材が、少なくとも一方が多角断面形
状に形成されている第1部材と第2部材とを、第1部材
を前側に第2部材を後側に配置させて両者を軸方向に連
続させて形成もしくは連続的に結合して形成され、前記
第1・第2部材は、第1部材の剛性よりも第2部材の剛
性が勝って形成されているとともに、第1部材を第2部
材に挿入可能な寸法に形成され、前記第1部材と第2部
材との間には、角部の剛性が壁面よりもさらに強くなる
ように形成されたトリガ部が設けられている構造とし
た。また、請求項2記載の発明では、筒状の強度部材が
車体の前端部から後方に延在されている車体の強度部材
構造において、前記強度部材が、円筒状の第1部材と第
2部材とを、第1部材を前側に第2部材を後側に配置さ
せて両者を軸方向に連続させて形成もしくは連続的に結
合して形成され、前記第1・第2部材は、第1部材の剛
性よりも第2部材の剛性が勝って形成されているととも
に、第1部材を第2部材に挿入可能な内外径に形成さ
れ、前記第1部材と第2部材との間には、剛性差を有し
た部位を複数個所設けて形成したトリガ部が設けられて
いる構造とした。
【0006】本発明では、車両の前面衝突時には、トリ
ガ部から第1の部材が順次曲げ変形により衝突エネルギ
を吸収しながら、第2部材の内部に侵入するもので、こ
の侵入により第1の部材が大きく折れるのが防止され
る。また、請求項1記載の発明では、トリガ部では、部
材の角部が順次曲げ変形により衝突エネルギを吸収する
構造になっており、座屈変形を行う上記モードは安定し
た反力特性が得られ、偏荷重が作用した時に角部が順次
曲げ変形によりエネルギ吸収を行う。また、軽衝突時に
は、第1部材のみの交換で済ませることが可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】 以下、この発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1は、この発明の実施の形態1を示
す斜視図である。
【0008】強度部材Aは、四角筒形状の第1部材1
と、有底四角筒形状の第2部材2と、この第2部材2の
前端の底に相当し前記第1部材1を結合させている壁面
に4箇所の穴4を設けて形成されたトリガ部3とで構成
され、第1部材1を前側にして車体の前端部から後方に
延在される。なお、前記第1部材1は第2部材2よりも
低剛性に形成されており、また、第1部材1は第2部材
2に挿入可能な寸法に形成されている。
【0009】車両の前面衝突などによって車体前方から
強度部材Aに荷重が作用する場合、第2部材2よりも剛
性が弱い第1部材1が、トリガ部3から徐々に第2部材
2の内側に侵入しながら全体の角部が曲げ変形を行ない
エネルギを吸収する。すなわち、トリガ部3では第1部
材1と角部と壁面部で剛性差が生じるように穴4が設け
られているため、図2(a)に示すように車体前方から
荷重が作用する場合に、トリガ部3である角部に応力集
中して第1部材1が、そこから曲がり変形を起こし順次
第2部材2の内側へ侵入していく変形を行う。一方、図
2(b)に示す従来構造のように強度部材が蛇腹状に変
形する場合、部材全長にわたる角部が同レベルでエネル
ギ吸収に貢献するわけではなく、座屈変形の節の部分の
みが大部分のエネルギを吸収し、腹の部分にあたる角部
はそれと比較して殆どエネルギーを吸収しない。それに
対して、実施の形態1では、第1部材1の角部が連続し
て順次曲げ変形を行うので衝突エネルギを安定して吸収
でき、また、第2部材2が第1部材1が折れ曲がり方向
に変形するのを防ぐのでビード等による加工がなくても
安定したエネルギ吸収が得られる。
【0010】こように実施の形態1では、第1部材1の
角部を全て変形させることが可能であるので、従来のビ
ード設置の強度部材の圧潰変形で座屈変形時の節部にあ
たる角部は高いエネルギー吸収量効果が得られるが、腹
部の角部はそれと比較して非常に低い吸収量を示すよう
な構造よりも、同断面積で等しい長さの部材であれば高
いエネルギ吸収を得ることができる。また、第1部材1
は第2部材2の内側に侵入しながら変形をするので、車
体前方から偏荷重が作用する場合も、折れ変形を起こさ
ず安定したエネルギ吸収特性が得られる。さらに、軽衝
突時は、第1部材1のみが変形して衝突エネルギを吸収
するので従来の強度部材の場合のような全体を変形する
必要がなく、第1部材1の交換のみで済むので修理性が
よい。
【0011】(実施の形態2)図3は、この発明の実施
の形態2を示す斜視図である。強度部材A2は、円筒形
状の第1部材21と、有底四角筒形状の第2部材22
と、実施の形態1と同様に、第2部材22の底部に相当
する壁面部に穴24を4箇所設けて形成したトリガ部2
3とで構成されている。なお、実施の形態1と同様に、
第1部材21は、第2部材22よいも低剛性に形成さ
れ、また、第2部材22に挿入可能な寸法に形成されて
いる。
【0012】車両の前面衝突などにより、車体前方から
荷重が作用した場合、実施の形態1と同様に、第2部材
22よりも剛性が弱い第1部材21がトリガ部23から
徐々に第2部材22の内側に侵入しながら軸方向に連続
した壁面部分が曲げ変形を行いエネルギーを吸収する。
この実施の形態2では、第1部材21の軸方向に連続し
た壁面部分を全て変形させることが可能であるので、従
来のビード設置の強度部材を圧潰変形で座屈変形時の節
部にあたる角部は高いエネルギ吸収量が得られるが、腹
部の角部はそれと比較して非常に低い吸収量を示すよう
な構造よりも、同断面積で等しい長さの部材であれば高
いエネルギを得ることが出来る。また、第1部材21
は、第2部材22の内側に侵入しながら変形をするの
で、車体前方から偏荷重が作用する場合も折れ変形を起
こさず安定したエネルギ吸収特性が得られる。さらに、
軽衝突時には、第1部材21の変形により衝突エネルギ
を吸収するので通常の強度部材の場合のような全体を交
換する必要がなく、第1部材21の交換のみで済むので
修理性がよい。
【0013】次に、図4,図5により上記実施の形態の
変形例である実施の形態3,4について説明する。図4
は実施の形態3を示す斜視図であり、実施の形態1と比
較して、第2部材32が円筒形状である点、およびトリ
ガ部33および穴34の形状が異なっている点で相違し
ている。なお、第2部材32画題1部材1よりも剛性が
高く形成されている点は実施の形態1と同様である。図
5は実施の形態4を示す斜視図であり、実施の形態2と
比較して第2部材43が円筒形状である点、およびトリ
ガ部43および穴44の形状が異なっている点で相違し
ている。なお、第2部材32画題1部材1よりも剛性が
高く形成されている点は実施の形態1と同様である。
【0014】上述の実施の形態3,4にあっても、実施
の形態1,2と同様の作用効果が得られる。すなわち、
図6は実施の形態3の強度部材を有限要素法解析により
剛体壁に衝突速度30Km/hで衝突するシミュレーシ
ョンにより得られた変形モードを示したものである。こ
の図に示すように、第1部材1がトリガ部33から順次
角部に曲げ変形してエネルギを安定して吸収する過程が
確認できる。また、図7は同一断面積の従来のビード付
きの強度部材と実施の形態3による強度部材が剛体壁に
衝突するシミュレーションにより得られた反力特性比較
図である。その結果、本実施の形態による強度部材がビ
ードなしにもかかわらず安定した反力特性を示すことが
わかる。また、図8は同様のシミュレーションにより得
られた衝突吸収エネルギ比較図である。その結果、本実
施の形態による強度部材が従来のビード有の強度部材と
比較して高いエネルギ吸収量を示すことがわかる。
【0015】さらに、図9には、実施の形態5を示す。
この実施の形態5では、第1部材51が6角形断面に形
成され、また、第1部材51と第2部材52との間のト
リガ部53は、第1部材51の各角部に壁面を残すよう
に穴54を設けて形成されている。また、第1部材51
は第2部材52よりも低剛性に形成され、第1部材51
の断面積が第2部材52の断面積よりも小さく形成され
ている。この実施の形態5の強度部材に、車体前方から
荷重が作用する場合、第1部材51がトリガ部53から
徐々に曲げ変形を起こしながら第2部材52の内側に侵
入して衝突エネルギーを吸収する。
【0016】図10には、実施の形態6を示す。この実
施の形態6では、第1部材61は、前端から後端に向け
て徐々に径が小さくなる錐状の円筒形状に形成されてお
り、また、その剛性は第2部材62の剛性よりも低く形
成され、また、その最も大径となっている部分の外径が
第2部材62の内径よりも小さく形成されている。さら
に、両部材61,62の間に設けられているトリガ部6
3は、第1部材61の後端部に応力集中するように、剛
性差を生じさせるためのビード63aが設置されてい
る。実施の形態6の強度部材にあっても、車体前方から
荷重が作用する場合、第1部材61がトリガ部63から
徐々に曲げ変形を起こしながら第2部材62の内側に侵
入して衝突エネルギを吸収する。
【0017】
【発明の効果】 以上説明してきたように、請求項各項
に記載した発明によれば、上述のように、車体の前端部
から後方に延在される強度部材を前後に連続的な第1部
材と第2部材とで形成し、第1部材は第2部材よりも低
剛性に形成するとともに、第1部材を第2部材に挿入可
能な寸法に形成し、第1部材と第2部材との間には、ト
リガ部を設けた構造としたため、車体前方から強度部材
に荷重が入力した場合、第1部材が全長で徐々に曲げ変
形しながら第2部材内に侵入することになり、高いエネ
ルギ吸収性を得ることができるとともに、第1部材の折
れ変形が防止されて安定したエネルギ吸収特性が得られ
るという効果を奏する。加えて、軽衝突時は、第1部材
のみが変形して衝突エネルギを吸収するので従来の強度
部材の場合のような全体を変形する必要がなく、第1部
材の交換のみで済むので修理性がよいという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の強度部材を示す斜視図である。
【図2】実施の形態と従来技術の変形メカニズムの説明
図である。
【図3】実施の形態2の強度部材を示す斜視図である。
【図4】実施の形態3の強度部材を示す斜視図である。
【図5】実施の形態4の強度部材を示す斜視図である。
【図6】有限要素法解析による実施の形態3の変形を示
す説明図である。
【図7】有限要素法解析による実施の形態3と従来技術
の反力特性比較図である。
【図8】有限要素法解析による実施の形態3と従来技術
の衝突吸収エネルギ比較図である。
【図9】実施の形態5の強度部材を示す斜視図である。
【図10】実施の形態6の強度部材を示す斜視図であ
る。
【図11】従来技術の斜視図である。
【図12】従来技術の斜視図である。
【符号の説明】
1 第1部材 21 第1部材 51 第1部材 61 第1部材 2 第2部材 22 第2部材 32 第2部材 42 第2部材 3 トリガ部 23 トリガ部 33 トリガ部 43 トリガ部 53 トリガ部 63 トリガ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の強度部材が車体の前端部から後方
    に延在されている車体の強度部材構造において、 前記強度部材が、少なくとも一方が多角断面形状に形成
    されている第1部材と第2部材とを、第1部材を前側に
    第2部材を後側に配置させて両者を軸方向に連続させて
    形成もしくは連続的に結合して形成され、 前記第1・第2部材は、第1部材の剛性よりも第2部材
    の剛性が勝って形成されているとともに、第1部材を第
    2部材に挿入可能な寸法に形成され、 前記第1部材と第2部材との間には、角部の剛性が壁面
    よりもさらに強くなるように形成されたトリガ部が設け
    られていることを特徴とする車体の強度部材構造。
  2. 【請求項2】 筒状の強度部材が車体の前端部から後方
    に延在されている車体の強度部材構造において、 前記強度部材が、円筒状の第1部材と第2部材とを、第
    1部材を前側に第2部材を後側に配置させて両者を軸方
    向に連続させて形成もしくは連続的に結合して形成さ
    れ、 前記第1・第2部材は、第1部材の剛性よりも第2部材
    の剛性が勝って形成されているとともに、第1部材を第
    2部材に挿入可能な内外径に形成され、 前記第1部材と第2部材との間には、剛性差を有した部
    位を複数個所設けて形成したトリガ部が設けられている
    ことを特徴とする車体の強度部材構造。
JP16262496A 1996-06-24 1996-06-24 車体の強度部材構造 Pending JPH107025A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6293587B1 (en) * 2000-03-17 2001-09-25 Dana Corporation Vehicle body and frame assembly including energy absorbing structure
JP2015512355A (ja) * 2012-04-05 2015-04-27 ルノー エス.ア.エス. 前部の衝撃を吸収するために最適化された自動車のシャーシ

Cited By (3)

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US6422604B2 (en) 2000-03-17 2002-07-23 Dana Corporation Vehicle body and frame assembly including energy absorbing structure
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