JPH107004A - ボールねじ式舵取装置およびボールねじ式舵取装置のボールねじの製造方法 - Google Patents

ボールねじ式舵取装置およびボールねじ式舵取装置のボールねじの製造方法

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JPH107004A
JPH107004A JP18561696A JP18561696A JPH107004A JP H107004 A JPH107004 A JP H107004A JP 18561696 A JP18561696 A JP 18561696A JP 18561696 A JP18561696 A JP 18561696A JP H107004 A JPH107004 A JP H107004A
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ball screw
press
steering device
worm shaft
ball
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JP18561696A
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Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な加工により、ボールねじ22のピッチ円
径を変化させる。 【解決手段】ウオームシャフト20に形成されたボール
ねじ22に、多数のボール24を介してピストン(ボー
ルナット)6が螺合している。ウオームシャフト20
は、ハンドルによって回転されるスタブシャフト26に
トーションバー28を介して連結されている。ボールね
じ22は、荒加工によりねじ溝が形成された後、研摩加
工により、全長に亘って均一のピッチ円径を有するよう
に仕上げられる。トーションバー28の端部にはボール
ねじの内径よりも僅かに大径の圧入部28aが形成され
ており、この圧入部28aが、前記研摩加工されたボー
ルねじ22の内部の、ハンドル中立位置付近に圧入され
る。トーションバー28の圧入部28aが圧入された部
分のピッチ円径が僅かに拡大される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールねじ式舵取
装置およびこのボールねじ式舵取装置に使用されるボー
ルねじの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボールねじ式舵取装置は、ステアリング
ハンドルの回転が伝達されて回転するウオームシャフト
と、このウオームシャフトに形成されたボールねじに多
数のボールを介して螺合されたボールナットと、ボール
ナットの側面に形成されたラックと、セクタシャフトに
設けられてこのラックに噛合うセクタギア等を備えてお
り、ウオームシャフトの回転をボールを介してボールナ
ットに伝達してこのボールナットを進退動させ、このボ
ールナットの進退動をラックおよびセクタギアを介して
セクタシャフトに伝えてセクタシャフトを回転させ、さ
らに、セクタシャフトの回転をリンク機構を介して走行
車輪に伝達して車両を旋回させるようになっている。
【0003】前記ボールねじ式舵取装置では、ウオーム
シャフトに形成されたボールねじとボールナットのねじ
溝との間でボールが円滑に転動できるように、両ねじ溝
とボールとの間に微小なクリアランスが設けられてい
る。しかしながら、ハンドルの中立位置付近でクリアラ
ンスがあると、直進走行中にハンドルがふらつき不安定
であるという問題があった。そこで、ハンドル中立位置
付近でのハンドルの剛性感を向上させるために、ボール
ねじのピッチ円径を変化させてハンドル中立位置でプリ
ロードを付与するようにしたボールねじ式舵取装置が従
来から知られている(実公昭46−33940号公報、
実公昭58−21815号公報、特公昭59−3302
号公報等)。
【0004】前記第1の公報(実公昭46−33940
号)に記載されたボールねじ式ステアリング装置は、
「メインシャフトに設けたボールねじの長さ方向におけ
る中央部の直径(ねじのピッチ径又はねじの底径)がそ
の両端部の直径(ねじのピッチ径又はねじの底径)より
も適当に増大している構造」を有している。
【0005】前記のようなボールねじ式舵取装置のボー
ルねじは、一般に、荒加工によりねじ溝を形成した後、
ボールねじのピッチ円径がハンドルの中立位置付近で増
大するように研摩加工を行なっていた。このように研摩
加工によってボールねじのピッチ円径を変化させる構成
では、加工が複雑であり、コスト高であるという問題が
あった。また、前記のような構成では、ハンドルの中立
位置付近だけでなく、その両側のハンドル作動領域の広
い範囲に亘ってプリロードを付与することになるため、
ハンドル操作が重くフィーリングが悪いという問題があ
った。
【0006】前記第2および第3の公報(実公昭58−
21815号公報、特公昭59−3302号公報)に記
載されたボールねじ式ステアリング装置は、前記問題点
を除くことを目的とするもので、第2の公報の装置は、
前記第1の装置と同様に中央部の直径が増大されている
ボールねじを備えたステアリング装置において、「ボー
ルナットとボールねじ軸との間に、ボールナットに設け
た3列のサーキュレータにそれぞれ案内されて循環する
3列のボール群を介装し、その中央の列の各ボールの直
径を、両端の列の各ボールの直径よりも適度に大径に形
成し」たものである。また、第3の公報の装置は、中央
部からずれた位置の直径が増大されているボールねじを
備えたステアリング装置において、「2列のサーキュレ
ータのうちいずれか一方のサーキュレータに案内される
ボール群の各ボールの直径を他の列のボール群の各ボー
ルの直径よりも適度に大径に形成して、前記大径のボー
ルを配列したボール群が自動車の直進走行時に前記ボー
ルねじ軸の大径部においてそのねじ溝に転接して、大径
のボール群とそれが転接する各ねじ溝との間のスキマを
ゼロ」とした構成を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記第2および第3の
公報に記載された従来のボールねじ式ステアリング装置
の構成では、第1の公報に記載された装置と同様に、ボ
ールねじに大径部を設ける加工が複雑でコスト高であ
り、また、径の異なる二種類のボールを必要とし、しか
も、組立ミスを防止するために組立コストも高くなると
ういう問題があった。さらに、第2の公報の装置は、3
列のサーキュレータを用いているため、ボールナットが
軸方向に長くなり、装置全体が大型化するという問題も
あった。
【0008】本発明は前記欠点を除くためになされもの
で、ハンドルの中立位置付近でプリロードを付与してハ
ンドルの剛性感を向上させることができるボールねじ式
舵取装置を、容易な加工により、しかも低コストで得る
ことができるようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るボールねじ
式舵取装置は、ウオームシャフトに形成されたボールね
じに、多数のボールを介してボールナットを螺合させ、
ウオームシャフトの回転によって前記ボールを転動させ
ることによりボールナットを進退動させるようにしたも
のであって、特に、前記ボールねじの、ハンドル中立位
置(正確には、ハンドルの中立位置で、ボールねじがボ
ールを介してボールナットに噛合う位置)付近の内部に
圧入体を圧入し、この部分のボールねじのピッチ円径を
他の部分よりも大きくしたものである。
【0010】また、第2の発明に係るボールねじ式舵取
装置のボールねじの製造方法は、ウオームシャフトに形
成されたボールねじを、研摩加工によりピッチ円径が全
長に亘って均一となるように仕上げた後、このボールね
じのハンドル中立位置付近の内部に圧入体を圧入してこ
の部分のピッチ円径を増大させるようにしたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図示実施例により本発明を
説明する。図1は本発明の一実施例に係るボールねじ式
舵取装置(この例ではインテグラル型動力舵取装置に適
用した場合を示す)の縦断面図であり、ギアハウジング
2のシリンダ部4内にピストン6が摺動自在に嵌合され
て、このシリンダ部4内を2つの圧力室8,10に区画
している。ピストン6の一側面(図1の下面)にはラッ
ク12が形成されており、このラック12に、セクタシ
ャフト14に一体的に設けられているセクタギア16が
噛合わされ、ピストン6の往復動に伴ってこのセクタギ
ア14が正逆回転する。そして、セクタシャフト14の
回転は、図示しないリンク機構を介して操向車輪に伝達
されて車両を旋回させる。
【0012】前記ピストン6の軸心部の孔にはねじ溝1
8が形成されている。一方、ピストン6の孔内に嵌合し
たウオームシャフト20にはボールねじ22が形成され
ており、このボールねじ22と前記ピストン6のねじ溝
18との間に多数のボール24が収容されている。ウオ
ームシャフト20とピストン6はこのように多数のボー
ル24を介して螺合されているので、ウオームシャフト
20が回転すると、これら両者6,20の溝18,22
内を多数のボール24が転動してピストン6を進退動さ
せる。
【0013】ウオームシャフト20の一端部(図1の左
側端部)20aは大径の筒状になっており、この大径筒
部20a内に、図示しない舵取ハンドルによって回転操
作されるスタブシャフト(入力軸)26の端部が嵌合さ
れている。これらウオームシャフト20とスタブシャフ
ト26とは、一端28aがウオームシャフト20の内径
部に圧入されるとともに、他端28bがスタブシャフト
26の端部に嵌合されてピン30により固定されたトー
ションバー28を介して連結されており、所定角度の相
対回転が許容されるようになっている。また、一体に連
結されたウオームシャフト20とスタブシャフト26と
は、前記ギアハウジング2の端部に固定されたバルブハ
ウジング32内に、ベアリング34,36によって回転
自在に支持されている。
【0014】スタブシャフト26の外周面にはバルブロ
ータ(インナーバルブ)38が直接形成され、一方、ウ
オームシャフト20の大径筒部20aの端部内には、バ
ルブスリーブ(アウターバルブ)40が嵌合されピン4
2によって連結されて一体的に回転するようになってい
る。これらバルブロータ38とバルブスリーブ40とに
よってロータリタイプのコントロールバルブ44が形成
されており、このロータリバルブ44の中立位置では、
図示しないオイルポンプから吐出されポンプポート46
からこのロータリバルブ44内に導入されたオイルが、
タンクポート48を介してオイルタンクに還流し、ハン
ドルの操作によってロータリバルブ44が作動したとき
には、オイルポンプから供給された圧油が前記両圧力室
8,10の一方に供給されるとともに、他方の圧力室を
タンクに接続し、両圧力室8,10間に圧力差を生じさ
せてピストン6を作動させることにより操舵補助力を発
生させる。
【0015】図2は、前記インテグラル型動力舵取装置
のウオームシャフト20およびトーションバー28だけ
を示す図であり、この図によりこれらそれぞれの構成お
よび両者の連結関係について説明する。ウオームシャフ
ト20に形成されているボールねじ22の内部には貫通
孔50が設けられている。トーションバー28は、この
図の左端部28bをウオームシャフト20の右端20b
側から挿通して、右端側の大径の部分(大径の部分全体
を符号28cで示す)を貫通孔50内に挿入する。ボー
ルねじ22の貫通孔50の内面は、左側から右側へ向か
って順次大径になっており、この貫通孔50全体のほぼ
中央部にやや小径の部分50aが形成されている。一
方、トーションバー28は、ウオームシャフト20(ボ
ールねじ22)内に挿入される大径の部分28cの端部
に、前記小径の部分50aの内径よりも僅かに大径の圧
入部28aが形成されており、このトーションバー28
の圧入部28aがウオームシャフト20の貫通孔50内
の小径の部分50a内に圧入されている。
【0016】一般に、インテグラル型動力舵取装置用の
ウオームシャフトを製造する場合には、円筒状の素材の
外周面に、先ず、荒加工によってボールねじを形成し、
そのボールねじの内部にトーションバーの端部を圧入し
て両者が一体的に回転するように結合する。トーション
バーの端部を圧入することによってボールねじのピッチ
円径に狂いが生ずるので、その後、ボールねじの研摩加
工を行なうことにより所定寸法に仕上げている。
【0017】これに対し、前記実施例に係るウオームシ
ャフト20では、荒加工によりボールねじ22を形成
し、次いで研摩による仕上加工を行なってボールねじ2
2全体のピッチ円径が均一になるように仕上げた後、ト
ーションバー28の端部の圧入部28aをボールねじ2
2の内部に圧入している。前記のように、ウオームシャ
フト20内の貫通孔50の中央部に小径の部分50aが
形成され、この部分50a内にトーションバー28の端
部の大径の圧入部28aが圧入されるので、研摩加工に
よって均一に仕上られているボールねじ22のピッチ円
径が、この中央部分だけ外方に拡大される。このように
トーションバー28のウオームシャフト20内への圧入
位置を、ボールねじ22の中央部とし、しかも、圧入後
は研摩による仕上加工を行なわないようにしたので、極
めて簡単な加工により、ハンドルの中立位置付近だけが
他の部分よりも大きいピッチ円径を有するウオームシャ
フト20を得ることができる。また、このボールねじの
製造方法によれば、ボールねじ22の任意の部位に、所
望の大きさを有するピッチ円径の拡大部を形成すること
ができるので、好ましい操舵フィーリングを容易に得る
ことができる。従って、ハンドルの中立位置付近の狭い
範囲にだけプリロードを付与することも容易であり、従
来の装置よりも操舵フィーリングを向上させることがで
きる。なお、ピッチ円径の拡大量は、5〜20μ程度が
好ましく、理想的には、10μ位であることが最も望ま
しい。
【0018】図2の右上のグラフは、本実施例に係るボ
ールねじ式舵取装置の、ハンドル作動角θに対する入力
トルクtの大きさを示す特性図であり、本実施例装置の
特性(図中に実線Aで示す)を従来のボールねじ式舵取
装置の特性(図中に破線Bで示す)と比較したものであ
る。このように本実施例装置では、従来の舵取装置に比
較して、ハンドル中立位置付近の狭い範囲にだけプリロ
ードを付与することができる。
【0019】なお、前記トーションバー28端部のウオ
ームシャフト20への圧入部28aは、本来これら両者
20,28を連結して一体的に回転させるために設けら
れており、本実施例では、さらにこの圧入部28aを利
用してプリロード力を発生させる作用も行なわせるよう
にしたので、加工が容易であるとともに低コストでもあ
る。また、このトーションバー28の圧入部28aの外
周またはウオームシャフト20の内面にセレーションを
設け、両者20,28をセレーション結合させて前記両
作用を行なわせるようにすると、さらに、組立性が良
く、コンパクトで低コストにすることができる。
【0020】図3は第2の実施例に係るボールねじ式舵
取装置の、ウオームシャフト120とトーションバー1
28のみを示すもので、前記第1実施例の図2に対応す
る図である。前記第1実施例では、トーションバー28
の一端部に形成した、ウオームシャフト20と一体に結
合させるための圧入部28aをボールねじ22の中央部
内に圧入するようにしたが、この実施例では、トーショ
ンバー128をウオームシャフト120に結合させるた
めの圧入部128aの他に、トーションバー128と別
体の圧入部材160をボールねじ122の中央部内に圧
入したものである。
【0021】この第2実施例のウオームシャフト120
には、ウオームシャフト120の大径筒部120a寄り
の内面に、トーションバー圧入用の孔152が形成さ
れ、一方、ボールねじ122の逆側の端部(図3の右側
端部)からは、ボールねじ122の中央部に至る深さの
第2の孔154が形成されている。この第2の孔154
は、ボールねじ122の軸方向のほぼ中央部に位置する
短かい長さの部分154aだけが小径になっており、こ
の小径部154a内に円柱状の圧入部材160が圧入さ
れている。この実施例の場合も、研摩加工によってボー
ルねじ122の全長に亘ってピッチ円径が均一になるよ
うに仕上げをした後、円柱状の圧入部材160をボール
ねじ122の中央部154a内に圧入して、ハンドルの
中立位置付近だけピッチ円径を拡大してある。
【0022】図3に示す第2の実施例では、圧入部材と
して、軸方向の長さが短かい円柱状の部材160を用い
ているので、比較的狭い範囲だけピッチ円径を拡大する
ことができる。従って、図3の上部に記載したハンドル
作動角と入力トルクとの関係を示すグラフのように、ハ
ンドル中立位置を中心とした比較的狭い範囲でプリロー
ドを付与することができる。
【0023】図4ないし図9はそれぞれ他の実施例を示
すもので、図3の実施例と同様にトーションバーの端部
に形成された圧入部とは別体の圧入部材をウオームシャ
フトの内部に圧入したものである。図4に示す第3の実
施例の圧入部材260は、第3図の圧入部材160より
も軸方向に長い円柱状の部材を用いている。この実施例
では、トーションバー228とは別体の圧入部材260
をウオームシャフト220のボールねじ222に形成さ
れている孔254の小径部254a内に圧入することに
より、第3図の実施例の場合よりも広い範囲でボールね
じ222のピッチ円径を拡大しているので、上方のグラ
フに示すように、図3の場合よりも広い範囲でプリロー
ドを付与することができる。
【0024】図5は第4の実施例を示すもので、図3お
よび図4に示すような円柱状の圧入部材160,260
に代えて、トーションバー328とは別体のエキスパン
ダープラグ360をウオームシャフト320に形成され
たボールねじ322の孔354の中央部354a内に圧
入したものである。この実施例では、図3の実施例に比
較して狭い範囲でボールねじ322のピッチ円径を拡大
している。従って、図3の場合よりもさらに狭い範囲だ
けにプリロードを付与することができる。
【0025】図6は第5の実施例を示すもので、この実
施例では、圧入部材として球460を用いている。圧入
部材に球460を用いた構成では、ウオームシャフト4
20に形成されたボールねじ422のピッチ円径が拡大
される範囲が極めて狭いので、図5の実施例の場合より
もさらに狭い範囲にだけプリロードを付与することがで
きる。
【0026】図7は第6の実施例を示すもので、圧入部
材として太鼓型の部材すなわち軸方向の中央部が大径で
両端部が小径になっている部材560を用いている。こ
のような太鼓型の圧入部材560を用いた場合には、そ
の中央の大径部を中心に比較的狭い範囲でボールねじ5
22のピッチ円径を拡大するので、前記図5の実施例と
近似した特性を有するボールねじ式舵取装置を得ること
ができる。
【0027】図8は第7の実施例を示すもので、ボール
ねじ622の孔654の内部に、テーパ付きの円柱状を
した圧入部材660を圧入したものである。圧入部材6
60をテーパ付きの円柱状としたことにより、前記各実
施例のようにボールねじの長手方向の中央部を中心とし
て左右対称にピッチ円径を拡大したものと異なり、左右
非対称にピッチ円径が拡大される。従って、得られる特
性も基本的には前記図5に示す実施例と近似している
が、左右非対称である。
【0028】図9は第8の実施例を示すもので、この実
施例では、前記図8の実施例とは逆に、ボールねじ72
2の内部にテーパ付きの孔754aを形成し、このテー
パ孔754a内に前記図3の実施例と同様に軸方向の全
長に亘って同一の外径を有する円柱状の圧入部材760
を圧入したものである。この実施例では、ボールねじ7
22のピッチ円径が前記図8の実施例と逆側に左右非対
称に拡大されており、図8の実施例と同様に基本的には
図5に示す実施例と近似し、かつ、図8とは逆側に非対
称の特性を示す。これら各実施例も、前記第1および第
2実施例と同様の効果を奏することができる。
【0029】なお、前記各実施例では、本発明をインテ
グラル型動力舵取装置に適用した場合について説明した
が、動力舵取装置に限らず、マニュアル式の舵取装置に
も適用できることはいうまでもない。この場合には、ス
テアリングハンドルにより回転されるウオームシャフト
に形成されているボールねじに、多数のボールを介して
ボールナットが嵌合されており、ボールねじの内部に
は、ピッチ円径を拡大する目的の独立した圧入部材が圧
入される。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、第1の発明によれ
ば、ウオームシャフトに形成されたボールねじに、多数
のボールを介してボールナットを螺合させ、ウオームシ
ャフトの回転によりボールナットを進退動させるボール
ねじ式舵取装置において、前記ボールねじの、ハンドル
中立位置付近の内部に圧入体を圧入し、この部分のボー
ルねじのピッチ円径を他の部分よりも大きくしたことに
より、極めて簡単な構成により舵取装置のハンドル中立
位置付近でプリロードを付与することができる。
【0031】また、第2の発明に係るボールねじの製造
方法によれば、ウオームシャフトに形成されたボールね
じを、研摩加工によりピッチ円径が全長に亘って均一と
なるように仕上げた後、このボールねじのハンドル中立
位置付近の内部に圧入体を圧入してこの部分のピッチ円
径を増大させるようにしたことにより、ハンドル中立位
置付近でプリロードを付与するようにしたボールねじ式
舵取装置を、簡単な加工により低コストで得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るボールねじ式舵取装置
の縦断面図である。
【図2】上記ボールねじ式舵取装置のウオームシャフト
とトーションバーとを示す縦断面図およびこの実施例の
ハンドル作動角に対する入力トルクの大きさを示す特性
図である。
【図3】第2の実施例に係るボールねじ式舵取装置のウ
オームシャフトとトーションバーとを示す縦断面図およ
びこの実施例のハンドル作動角に対する入力トルクの大
きさを示す特性図である。
【図4】第3の実施例に係るボールねじ式舵取装置のウ
オームシャフトとトーションバーとを示す縦断面図およ
びこの実施例のハンドル作動角に対する入力トルクの大
きさを示す特性図である。
【図5】第4の実施例に係るボールねじ式舵取装置のウ
オームシャフトとトーションバーとを示す縦断面図およ
びこの実施例のハンドル作動角に対する入力トルクの大
きさを示す特性図である。
【図6】第5の実施例に係るボールねじ式舵取装置のウ
オームシャフトとトーションバーとを示す縦断面図およ
びこの実施例のハンドル作動角に対する入力トルクの大
きさを示す特性図である。
【図7】第6の実施例に係るボールねじ式舵取装置のウ
オームシャフトとトーションバーとを示す縦断面図およ
びこの実施例のハンドル作動角に対する入力トルクの大
きさを示す特性図である。
【図8】第7の実施例に係るボールねじ式舵取装置のウ
オームシャフトとトーションバーとを示す縦断面図およ
びこの実施例のハンドル作動角に対する入力トルクの大
きさを示す特性図である。
【図9】第8の実施例に係るボールねじ式舵取装置のウ
オームシャフトとトーションバーとを示す縦断面図およ
びこの実施例のハンドル作動角に対する入力トルクの大
きさを示す特性図である。
【符号の説明】 6 ボールナット(ピストン) 20 ウオームシャフト 22 ボールねじ 24 ボール 28a 圧入体(トーションバーの端部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウオームシャフトに形成されたボールね
    じに、多数のボールを介してボールナットを螺合させ、
    ウオームシャフトの回転によりボールナットを進退動さ
    せるボールねじ式舵取装置において、 前記ボールねじの、ハンドル中立位置付近の内部に圧入
    体を圧入し、この部分のボールねじのピッチ円径を他の
    部分よりも大きくしたことを特徴とするボールねじ式舵
    取装置。
  2. 【請求項2】 前記ウオームシャフトは、その内部に一
    端が圧入されたトーションバーを介してスタブシャフト
    に連結されており、前記トーションバーの端部を圧入体
    として、ボールねじのハンドル中立位置付近の内部に圧
    入したことを特徴とする請求項1に記載のボールねじ式
    舵取装置。
  3. 【請求項3】 前記圧入体は、トーションバー端部の圧
    入部と別体の独立した圧入部材であることを特徴とする
    請求項1に記載のボールねじ式舵取装置。
  4. 【請求項4】 ウオームシャフトに形成されたボールね
    じを、研摩加工によりピッチ円径が全長に亘って均一と
    なるように仕上げた後、このボールねじのハンドル中立
    位置付近の内部に圧入体を圧入してこの部分のピッチ円
    径を増大させたことを特徴とするボールねじ式舵取装置
    のボールねじの製造方法。
JP18561696A 1996-06-26 1996-06-26 ボールねじ式舵取装置およびボールねじ式舵取装置のボールねじの製造方法 Pending JPH107004A (ja)

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