JPH1069197A - 感光体ドラムのクリーニング方法及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体ドラムを使用して画像を形成する画像
形成装置において、トナー等により汚染された感光体ド
ラムを、新品と交換することなく、清浄にクリーニング
し高品質の画像形成を可能にすること。 【解決手段】 像形成のための感光体ドラム９、感光体
ドラム上に潜像画像を形成する像形成手段７、感光体ド
ラム上の潜像画像をトナー像にするための現像器１０、
転写部において感光体ドラム上のトナー像をシート材に
転写する転写手段１１を有する画像形成装置において、
キー入力によってシート材に黒画像を形成する操作モー
ドと、黒画像を形成したシート材をキー入力によって所
定位置に給紙手段３により給紙し停止させる操作モード
と、キー入力によって拘束状態のシート材に対し感光体
ドラムを回転させるモードを有し、シート材上の黒画像
部により感光体上の汚染物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、感光体ドラムを有
する画像形成装置において、シート材に対する印字枚数
の増加に伴い汚染される感光体ドラムを清浄にクリーニ
ングするようにしたクリーニング方法及び画像形成装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の画像形成装置の一例では、電子感
光体ドラムにレーザビームにより潜像を形成し、該潜像
を現像器によりトナー画像化即ち顕像化し、該トナー像
を転写手段によりシート材としての用紙に転写し、その
後トナー像を用紙に定着手段により定着していた。斯か
る画像形成装置においては、印字枚数増加に伴って用紙
に付着している不純物や溶融したトナーが感光体ドラム
に付着し印字画質を劣化させる問題があった。このよう
な不純物等の影響を受けず、高い印字画質を維持するた
めには、頻繁に感光体ドラムを交換する必要となること
があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような感光体ドラムの汚染の影響を無くすために、消耗
品として感光体ドラムを頻繁に交換することは、感光体
ドラムの浪費となり、印字コストの増大につながってい
た。

【０００４】本発明は、上記のような問題を解決し、ユ
ーザーが印字品質劣化を感じた場合、所定の感光体ドラ
ムのクリーニングモードを行い、感光体ドラムを濫に交
換・浪費することなく、感光体ドラム上の汚染物の除去
を良好に行い、長時間高い品質の画像形成を行うことを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目体を達成するため
に、本出願に係る第１の発明は、感光体ドラム上に画像
を形成し、感光体ドラムに転写手段が対向する転写部に
シート材を搬送し、感光体ドラム上に形成されたトナー
画像をシート材に転写手段により転写し、トナー画像を
定着手段により定着する画像形成装置において、感光体
ドラム上に黒画像を形成し、黒画像をシート材に転写・
定着する工程と、黒画像を形成したシート材を、黒画像
の面が回転する感光体ドラムに対向するように、再度転
写部に搬送・停止する工程と、拘束されたシート材に対
し感光体ドラムを回転する工程を有することを特徴とす
る。

【０００６】本出願に係る第２の発明は、像形成のため
の感光体ドラム、感光体ドラム上に潜像画像を形成する
像形成手段、感光体ドラム上の潜像画像をトナー像にす
るための現像器、転写部において感光体ドラム上のトナ
ー像をシート材に転写する転写手段、を有する画像形成
装置において、キー入力によってシート材に黒画像を形
成する第１の操作モードと、黒画像を形成したシート材
をキー入力によって所定位置に給紙し停止させる第２の
操作モードと、キー入力によって拘束状態のシート材に
対し感光体ドラムを回転させる第３の操作モードを有す
ることを特徴とする。

【０００７】本出願に係る第３の発明は、第２の発明に
おける前記所定位置は、感光体ドラムと転写手段が対向
する転写部であることを特徴とする。

【０００８】本出願に係る第４の発明は、第２の発明に
おける前記第１のモードは、第１のキーで行い、第２及
び第３のモードは、第２のキーで行うことを特徴とす
る。

【０００９】本出願に係る第５の発明は、第２乃至４の
発明において、前記第３の操作モードの際のシート材の
搬送を拘束する拘束手段を有することを特徴とする。

【００１０】本出願に係る第６の発明は、第２乃至４の
発明において、前記黒画像は完全黒画像であることを特
徴とする。

【００１１】本出願に係る第７の発明は、第２乃至４の
発明において、前記黒画像は斜線黒画像とし、第３のモ
ードにおいて転写手段に印加する電圧を変化させること
を特徴とする。

【００１２】本出願に係る第８の発明は、第２乃至７の
発明において、前記第２の操作モード以降は潜像形成の
ための画像印字露光を行わないことを特徴とする。

【００１３】本出願に係る第９の発明は、第２乃至７の
発明において、前記第２の操作モード以降はシート材搬
送路のジャム検出を禁止することを特徴とする。

【００１４】上記手段により、シート材上に定着された
トナー像で感光体ドラム表面を摺擦することによって、
感光体ドラム表面上の汚染物を取り除き、高い印字品質
を復活させる。

【００１５】

【発明の実施の形態】

（実施形態１）図１は本発明の画像形成装置の一実施形
態を示すレーザビームプリンタの構成を説明する断面図
である。

【００１６】図１において、１はレーザビームプリンタ
本体、２はカセット給紙のための給紙ローラ、３はマル
チトレイ給紙部、４はマルチトレイ給紙部の給紙ローラ
である。５は搬送ローラで、該搬送ローラ５の駆動によ
り給紙されたシート材としての用紙をプリンタ内の搬送
路上へ搬送し、搬送された用紙の先端を用紙先端検知セ
ンサ６で検知する。印字データに基づいてラスタスキャ
ニングされたレーザ光７は、一次帯電器８で一様に帯電
された電子写真感光体ドラム９上に照射され静電潜像を
形成する。感光体ドラム９上の静電潜像は、現像器１０
によって現像されてトナー像となり、トナー像は転写部
における転写ローラ１１によって用紙に転写され、該用
紙は定着器へ搬送される。用紙上のトナー像は、熱定着
器１２で定着され、排紙センサ１３を通過し排出され
る。１４、１５はプリンタにおける操作モードを設定す
るモード設定キーである。マルチトレイ給紙部３と感光
体ドラム８の距離は、一般的に搬送されるレター用紙サ
イズよりも短い。

【００１７】長時間使用により感光体ドラム９の表面に
汚染物が付着し印字品質が落ちた場合に、ユーザーはモ
ード設定キー１４、１５を用いてドラムクリーニングモ
ードに入る。ドラムクリーニングモードのフローチャー
トを図２に示す。先ずモード設定キー１４を押すとプリ
ンタは、用紙が給紙・搬送され、用紙の上半面に黒画像
を形成して排出する。ユーザーは、その排出された黒画
像用紙を、マルチトレイ給紙部３に黒画像部を上向きに
セットする。次にモード設定キー１５を押すと、給紙・
搬送が開始され、用紙上の黒画像印字部が感光体ドラム
９と転写ローラ１１で挟まった位置即ち転写部に停止す
る。図３に示すように、ユーザーは用紙後端を手で掴
み、再度モード設定キー１５を押す。再び搬送動作が開
始され、感光体ドラム９と転写ローラ１１が回転する。
その際、レーザー露光は行わず、ジャム検知を禁止す
る。感光体ドラム９が一周以上回転する時間の間、ユー
ザーは用紙後端を掴み続ける。ユーザーが用紙後端から
手を放すと、用紙が搬送され排紙される。プリンタは排
紙されたことを検知すると、自動的にドラムクリーニン
グモードから抜け出して停止する。上記操作により、感
光体ドラム表面上の不純物は、黒画像が形成された用紙
によって剥ぎ落とされる。

【００１８】（実施形態２）図４は第２の実施形態を示
すレーザビームプリンタの構成を説明する断面図であ
る。

【００１９】図４において、図１と同一の符号は同一の
構成を示している。１６は、レジストローラで、搬送さ
れた用紙の先端が用紙先端検知センサ６に到達すると用
紙を停止する機能を持つ。

【００２０】感光体ドラム９の表面に汚染物が付着し印
字品質が落ちた場合に、ユーザーはモード設定キー１
４、１５を用いてドラムクリーニングモードに入る。図
５にドラムクリーニングモードのフローチャート、図６
にドラムクリーニング状態図を示す。

【００２１】モード設定キー１４を押すとプリンタは、
用紙を給紙し、用紙の上半面に黒画像を１枚印字する。
ユーザーは、その排出された黒画像用紙をマルチトレイ
給紙部３に黒画像部を上向きにセットする。次いでモー
ド設定キー１５を押すと、給紙が開始され、用紙上の黒
画像印字部が感光体ドラム９と転写ローラ１１で挟まっ
た位置で、レジストローラ１６が用紙を停止させる。感
光体ドラム９と転写ローラ１１は回転を続け、感光体ド
ラム９が一周以上回転する時間の間レジストローラ１６
は用紙を停止し続ける。その際、レーザー露光は行わ
ず、ジャム検知を禁止する。感光体ドラム９が一周以上
回転する時間を経過した後レジストローク１６は用紙停
止を解除し、用紙が搬送された排紙される。プリンタは
排紙されたことを検知すると、自動的にドラムクリーニ
ングモードから抜け出して停止する。感光体ドラム表面
上の不純物は、排紙され用紙によって剥ぎ落とされる。

【００２２】なお、用紙を停止する手段は、給紙ローラ
４に持たせることも可能で、その際レジストローラ１６
は必要なく安価な構成も可能である。

【００２３】本実施形態では、第１の実施形態と異なっ
てユーザーが用紙後端を一定時間以上掴む必要がなく、
モード設定キーのみの操作で、常に良好なドラムクリー
ニング状態を容易に設定することが可能である。

【００２４】（実施形態３）図７に本発明第３の実施形
態のドラムクリーニング状態図を示す。第２の実施形態
と同様の構成において、最初に印字する完全黒画像の代
わりに斜線印字を行う。斜線印字を行うことによって、
感光体ドラム表面上に強く付着した不純物を剥ぎ取る効
果が増す。

【００２５】なお、上記各実施形態では、モード設定キ
ー１５は、感光体ドラムのクリーニングに際し、１つの
キーで用紙の転写部への搬送モード、及びクリーニング
後に転写部からの搬送モードを行うが、両モードのため
に２つのモード設定キーを用いてもよい。

【００２６】また、クリーニング動作中に転写ローラに
印加する高圧バイアスを、印字動作中の高圧バイアスと
は異なる値にする事によって、より良く感光体ドラム表
面上の汚染物を剥ぎ取る。例えば、転写バイアスを最大
にしたり、正負交互に印加することにより、汚染物の剥
ぎ取り効果を上げる。

【００２７】また、上記実施形態では、単独の感光体ド
ラムの例で説明したが、帯電手段、現像手段、感光体ド
ラム上の転写後の残留トナーのクリーニング手段の少な
くとも１つと感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化
したプロセスカートリッジ即ち一体型カートリッジにお
いては、現像手段のトナーがなくなるまで高い印字品質
を維持することが可能となる。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ユーザーが画像品質の劣化を感じた場合、ドラムクリー
ニングモードを行うことにより、用紙上に定着されたト
ナー像で感光体ドラム表面を摺擦することによって、感
光体ドラム表面上の汚染物を簡単に取り除き、高い画像
品質を復活させることが可能となり、また、従来頻繁に
行われていた感光体ドラムの交換の回数を極端に減らす
ことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す
断面図である。

【図２】本発明の一実施形態のドラムクリーニングモー
ドのフローチャートである。

【図３】本発明の一実施形態のドラムクリーニング状態
図である。

【図４】第２の実施形態のレーザービームプリンタの構
成を説明する断面図である。

【図５】第２の実施形態のドラムクリーニングモードの
フローチャートである。

【図６】第２の実施形態のドラムクリーニング状態図で
ある。

【図７】第３の実施形態のドラムクリーニング状態図で
ある。

【符号の説明】

３…マルチトレイ給紙部 ６…用紙先端検知
センサ ９…感光体ドラム １１…転写ローラ １４、１５…モード設定キー、 １６…レジストロ
ーラ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田克治 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 感光体ドラム上に画像を形成し、感光体
   ドラムに転写手段が対向する転写部にシート材を搬送
   し、感光体ドラム上に形成されたトナー画像をシート材
   に転写手段により転写し、トナー画像を定着手段により
   定着する画像形成装置において、感光体ドラム上に黒画
   像を形成し、黒画像をシート材に転写・定着する工程
   と、黒画像を形成したシート材を、黒画像の面が回転す
   る感光体ドラムに対向するように、再度転写部に搬送・
   停止する工程と、拘束されたシート材に対し感光体ドラ
   ムを回転する工程を有することを特徴とする感光体ドラ
   ムのクリーニング方法。
2. 【請求項２】 像形成のための感光体ドラム、感光体ド
   ラム上に潜像画像を形成する像形成手段、感光体ドラム
   上の潜像画像をトナー像にするための現像器、転写部に
   おいて感光体ドラム上のトナー像をシート材に転写する
   転写手段、を有する画像形成装置において、キー入力に
   よってシート材に黒画像を形成する第１の操作モード
   と、黒画像を形成したシート材をキー入力によって所定
   位置に給紙し停止させる第２の操作モードと、キー入力
   によって拘束状態のシート材に対し感光体ドラムを回転
   させる第３の操作モードを有することを特徴とする画像
   形成装置。
3. 【請求項３】 前記所定位置は、感光体ドラムと転写手
   段が対向する転写部であることを特徴とする請求項２記
   載の画像形成装置。
4. 【請求項４】 前記第１のモードは、第１のキーで行
   い、第２及び第３のモードは、第２のキーで行うことを
   特徴とする請求項２記載の画像形成装置。
5. 【請求項５】 請求項２乃至４記載の画像形成装置にお
   いて、前記第３の操作モードの際のシート材の搬送を拘
   束する拘束手段を有することを特徴とする画像形成装
   置。
6. 【請求項６】 請求項２乃至４記載の画像形成装置にお
   いて、前記黒画像は完全黒画像であることを特徴とする
   画像形成装置。
7. 【請求項７】 請求項２乃至４記載の画像形成装置にお
   いて、前記黒画像は斜線黒画像とし、第３のモードにお
   いて転写手段に印加する電圧を変化させることを特徴と
   する画像形成装置。
8. 【請求項８】 請求項２乃至７記載の画像形成装置にお
   いて、前記第２の操作モード以降は潜像形成のための画
   像印字露光を行わないことを特徴とする画像形成装置。
9. 【請求項９】 請求項２乃至７記載の画像形成装置にお
   いて、前記第２の操作モード以降はシート材搬送路のジ
   ャム検出を禁止することを特徴とする画像形成装置。