JPH1068582A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JPH1068582A
JPH1068582A JP22679197A JP22679197A JPH1068582A JP H1068582 A JPH1068582 A JP H1068582A JP 22679197 A JP22679197 A JP 22679197A JP 22679197 A JP22679197 A JP 22679197A JP H1068582 A JPH1068582 A JP H1068582A
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JP
Japan
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refrigerator
room
storage room
compartment
storage
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Pending
Application number
JP22679197A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Yokoyama
仁 横山
Seiji Terasawa
精二 寺澤
Michio Kamoshita
教夫 鴨下
Kazufumi Sasamura
和文 笹村
Takashi Ikeda
孝史 池田
Takeshi Hoshino
毅 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作姿勢に合った位置に大きな収納容積を備
えた貯蔵室を配置して、収納効率が良好で、使い易い冷
蔵庫を提供すること。 【解決手段】 開閉ドア付の貯蔵室100と、開閉ドア
付の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室200,3
00,400と、を設けた冷蔵庫であって、引出ドア付
の貯蔵室のうち上段の貯蔵室200の深さを中段の貯蔵
室300及び下段の貯蔵室400の各々の深さより深く
し、冷蔵庫の設置面から前記上段の貯蔵室の引出ドア上
端部までの高さを850mm以上で1000mm以下と
したこと。また、引出ドア付の貯蔵室のうち上段の貯蔵
室200の収納容積を中段の貯蔵室及び下段の貯蔵室の
各々の収納容積より大きくしたこと。更に、引出ドア付
の貯蔵室のうち上段の貯蔵室を野菜室200とし、かつ
中段の貯蔵室300及び下段の貯蔵室400を互いに深
さの異なる冷凍室としたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫の上部に冷
蔵室、冷蔵庫の下部に冷凍室、前記冷蔵室と冷凍室の間
に野菜室を設け、前記冷蔵室の前面に側部で支持された
開閉ドアを備え、前記冷凍室及び野菜室に冷蔵庫の内壁
面で支持された収納ケースとともに前後方向に引き出し
可能な引出ドアを備えた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の冷蔵庫は、外箱と内箱の間に断熱
材を発泡充填して形成される庫内を複数の温度帯で仕切
って各食品の温度に適した複数の貯蔵室を設けている。
従来、上部に冷凍室、中央に冷蔵室、下部に野菜室を設
けたものが主流であったが、近年、多様なレイアウトの
冷蔵庫が提案されている。
【0003】例えば、特開平5−223431号公報に
おいては、中央に冷凍室を配置したミッドフリーザーと
呼ばれる冷蔵庫が提案されている。その具体的な構造
は、冷蔵庫の最上部に開閉ドアを備えた冷蔵室、中央に
2段に分かれて配置される引出ドアを備えた冷凍室、最
下部に引出ドアを備えた野菜室を配置し、野菜室の後部
に圧縮機、冷凍室の後部にフアンモータと熱交換器をそ
れぞれ配置している。
【0004】また、例えば、特開平5−60440号公
報においては、冷蔵庫を仕切壁を介して開閉ドアを備え
た2つの貯蔵室で分割し、上部貯蔵室を最下部に引出式
の野菜室を備えた冷蔵室とし、下部貯蔵室を複数の引出
しを内蔵した冷凍室としている。
【0005】また、例えば、株式会社日立製作所は、冷
蔵庫の最上部を開閉ドアを備えた冷蔵室、中央を回転収
納ケース付の開閉ドアを備えた野菜室兼冷蔵室(切換
式)、最下部を回転野菜収納ケースと製氷棚付の開閉ド
アを備えた冷蔵室とする冷蔵庫を昭和55年に型式R−
336BRVとして発売している。
【0006】また、例えば、実公昭37−18668号
公報においては、上下に開閉ドアを備えた貯蔵室を備
え、冷蔵庫の中央あるいは腰部分に位置して引出ドアを
備えた多目的の貯蔵室を備えた冷蔵庫が開示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】冷蔵庫の使用実態を調
査すると、冷蔵庫は台所の流し台と並べて設置され、立
ち姿勢での料理作業の際に頻繁に利用される。その使用
頻度は冷蔵室、次に野菜室、次に冷凍室と続く。この立
ち姿勢での使用実態からすれば、上部に冷蔵室、中央に
野菜室、下方に冷凍室を配置することが使用実態に合う
と言える。
【0008】しかしながら、例えば、前述した従来例で
は、冷蔵室の使い勝手は向上するものの、使用頻度が少
ない冷凍室より下方に野菜室を配置しているために、し
ゃがみ姿勢で野菜室を利用しなければならず、野菜室の
使い勝手に課題があった。特に、野菜は鮮度がすぐ悪く
なることからすれば、常に鮮度を監視しなければならな
い野菜室を、冷凍食品の長期保存を行う冷凍室より下方
に配置することは、その使用実態からすると改善すべき
課題であった。
【0009】更に、野菜は、縦に積んだり、あるいは無
用な力を加えられると著しく鮮度を落すことが知られて
いるが、前述の従来例では、野菜室の後方に圧縮機を設
けているために、野菜室の背面部が斜めとなり、この斜
面に収納した野菜が他の野菜を押して鮮度を落とすとい
う課題がある。更には、前述の従来例では、庫内温度が
冷蔵室や野菜室とは大きく異なる冷凍室を冷蔵室と野菜
室の間に配置しているために、冷凍室の上下に断熱材を
設けなければならない。
【0010】また、冷凍室を野菜室の上方に配置してい
るために、これに付随して配置される熱交換器とフアン
モータが必然的に上方に配置され、圧縮機と熱交換器と
の間にデッドスペースが形成されるばかりか、重心が上
方に移って冷蔵庫自体の安定感に課題がある。
【0011】一方、例えば、前述した従来例の中には、
野菜室を中央に配置しているために、前記第1の従来例
の位置的な使い勝手は向上するものの、この種のタイプ
の実施化状況をみると、野菜室が1000mm以上の高
い位置に配置されているために、流し台での作業との連
携作業や、大物野菜の出し入れに課題がある。
【0012】更に、例えば、前述した従来例の中には、
野菜室を冷蔵室内に配置しているために、野菜室を使用
する際に常に開閉ドアと引出しを開閉させなければなら
ない。しかも庫内温度の低下や、引出しを引出した状態
で開閉ドアを閉めた際の損傷の課題がある。
【0013】また、例えば、前述した従来例では、中央
の貯蔵室を切り換えることで野菜室にすることができる
が、この野菜室兼冷蔵庫は開閉ドアの内側に更に開閉収
納ケースが設けられているために、使用に際し常に2つ
の開閉動作が必要となる。しかも、この従来例では、開
閉ドアと回転収納ケースが片方ヒンジで開閉するために
重心が斜め前方に移動して本体の安定感に課題がある。
また、この従来例では、全ての貯蔵室を開閉ドアとして
いるために、下方に配置された貯蔵室の使い勝手に課題
がある。
【0014】また、例えば、前述した従来例の中には、
中央の貯蔵室の構造は開示されているものの、上下貯蔵
室の具体的な開示がない。更に、各貯蔵室の庫内温度に
関連した冷蔵庫として具体的な開示がない。加えて、最
下部の貯蔵室は開閉ドアであるために、しゃがみ姿勢で
の下部貯蔵室の使い勝手に課題がある。
【0015】本発明の目的は、使用者の動作姿勢に合っ
た使い易い冷蔵庫を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は主として次のような構成を採用する。
【0017】開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ドア付の
貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設けた冷
蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室のうち上段の貯蔵室の深さを中
段の貯蔵室及び下段の貯蔵室の各々の深さより深くし、 冷蔵庫の設置面から前記上段の貯蔵室の引出ドア上端部
までの高さを850mm以上で1000mm以下とした
冷蔵庫。
【0018】また、開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ド
ア付の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設
けた冷蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室のうち上段の貯蔵室の収納容積
を中段の貯蔵室及び下段の貯蔵室の各々の収納容積より
大きくし、 冷蔵庫の設置面から前記上段の貯蔵室の引出ドア上端部
までの高さを850mm以上で1000mm以下とした
冷蔵庫。
【0019】更に、開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ド
ア付の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設
けた冷蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室のうち上段の貯蔵室を野菜室と
し、かつ中段の貯蔵室及び下段の貯蔵室を互いに深さの
異なる冷凍室とした冷蔵庫。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る冷蔵庫の実施
形態を図1〜図27を参照して説明する。なお、同一の
部位、あるいは矢印等は同一符号をもって示し重複した
説明を省略する。
【0021】〔第1の実施形態〕図1〜図21は、本発
明に係る冷蔵庫の第1の実施形態であり、図1〜図3は
外観図、図4は縦中央断面図、図5〜図7は通風通路の
説明図、図8〜図10は冷蔵庫の使用実態と各貯蔵室の
配置説明図、図11〜図13は引出ドアの説明図、図1
4〜図18は野菜室の説明図、図19〜21は冷凍室の
説明図である。
【0022】先ず、図1〜図3において、外観構造を説
明する。図1は外観斜視図、図2は開状態の外観斜視
図、図3は正面図と部分側面図である。
【0023】図1、図2において、符号1で総括的に示
すのは冷蔵庫であり、冷蔵庫1の最上部に開閉ドア10
を備えて配置される冷蔵室100と、該冷蔵室100の
下方に配置される引出ドア20を備えた野菜室200
と、該野菜室200の下方に配置される引出ドア30を
備えた上部冷凍室300と、冷蔵庫1の最下部に配置さ
れる引出ドア40を備えた下部冷凍室400とから構成
される。なお、この冷蔵庫1は、上部冷凍室300と下
部冷凍室400とで冷凍室800を構成する。
【0024】そして、前記冷蔵庫1は、冷蔵庫1が置か
れる床面Fから、前記冷蔵庫1の上端部までの高さをH
1、前記野菜室200の引出ドア上端部までの高さをH
2、前記上部冷凍室300の引出ドア上端部までの高さ
をH3、前記下部冷凍室400の引出ドア上端部までの
高さをH4に設定している。例えば、この実施形態で
は、H1を1730mm、H2を932mm、H3を6
11mm、H4を374mmに設定している。また、横
幅がW、奥行きがDに設定され、例えば、この実施形態
では、Wを590mm、Dを690mmに設定してい
る。
【0025】図3において、この実施形態では、開閉ド
ア10の高さ長h1を788mmとして最も大きくし、
次に高さ長h2を312mmとした引出ドア20、次に
高さ長h4を290mmとした引出ドア40とし、引出
ドア30の高さ長h3を最も小さい229mmに設定し
ている。なお、各ドア間の隙間を9mm前後とし、最下
部には筐体2の底面に設けた移動車輪3の目隠しのため
の袴50を設けている。
【0026】また、開閉ドア10は、片側の上下に設け
たヒンジ部60で開閉可能に筐体2に取付けられる。開
閉ドア10の自由端側には、開閉ドア10の全高の7割
以上を占める縦長の縦ハンドル11が設けられている。
該縦ハンドル11は、縦長弓形の凹部13と、該凹部1
3の片側中央に設けられる細長い手掛部12とから構成
され、該手掛部12に指を引っ掻けて開閉ドア10を開
閉することができる。引出ドア20は、上端に、ドア幅
一杯に形成される下方に円弧状に張り出した手掛部22
と、該手掛部22の下部に形成される横長弓状の凹部2
3とから構成される横ハンドル21を設けている。前記
下方に円弧状に張り出した手掛部22は、他の部材と異
なる色彩が施されて目立つようにデザイン処理されるこ
とで、正面のほぼ中央に強いアクセントラインを形成し
て意匠的に向上させるとともに、その大きさを利用して
銘板24を備えるスペースとして利用される。引出ドア
30,40は、上端中央に、横長の手掛部32,42
と、凹部33,43とからなる横ハンドル31,41が
設けられている。
【0027】次に、図4において、内部構造を説明す
る。図において、筐体2は、鋼板製の外箱3と樹脂製の
内箱4との間に断熱材5を発泡充填して形成される。ま
た、開閉ドア10及び引出ドア20,30,40もまた
前記筐体2と同様な構造を備えている。
【0028】冷蔵室100は、その内部を上下に複数に
仕切る棚102と、最下部に配置されるチルド室104
と、開閉ドア10の内側に取付けられる複数のトレー1
26を備えている。この冷蔵室100は、庫内温度が4
°Cに設定され、貯蔵室で最も大きな収納容積VRを備
えている。なお、チルド室104は開閉扉106を備え
て−1°Cに設定される。
【0029】また、野菜室200は、周側面がほぼ垂直
で上方が開放した収納ケース202が、引出ドア20の
開閉機構600(図13参照)に支持されて引出ドアと
一体となってスライド可能に設けられている。この構造
により、引出ドア20を引出すことにより、収納ケース
202が引出され収納する食品の出し入れを行うことが
できるとともに、該収納ケース202を引出ドア20か
ら取り外して清掃することができる。
【0030】収納ケース202の上部後方には、前記収
納ケース202と連動して、あるいは引出ドア20の開
いた状態で独立して出し入れ可能な他の収納ケース20
4が配置されている。この2段構造により野菜の縦積み
を軽減して鮮度維持を図り、収納性を向上することがで
きる。この野菜室200は、庫内温度が3°Cに設定さ
れ、上部冷凍室または下部冷凍室よりも大きな収納容積
VVを備えている。
【0031】上部冷凍室300と下部冷凍室400から
なる冷凍室800は、庫内温度が−18°Cに設定さ
れ、冷蔵室100の収納容積VRに次ぐ大きさを備えた
収納容積VFを備えている。上部冷凍室300は、周側
面がほぼ垂直で上方が開放した収納ケース302が、引
出ドア30の開閉機構600に、収納ケース202と同
様に着脱自在に支持されて設けられている。また、上部
冷凍室300の片側上面には、引出ドア30の開閉に連
動して前後方向に移動する製氷棚が設けられている。下
部冷凍室400は、背面が斜めに形成されて上方が開放
した収納ケース402が、引出ドア40の開閉機構60
0に、収納ケース202と同様に着脱自在に支持されて
設けられている。
【0032】この実施形態では、冷凍室800を上部冷
凍室300と下部冷凍室400とに上下に分けること
で、それぞれの引出し収納の深さを小さくして収納食品
の出し入れを良好にしている。しかも、下部冷凍室40
0が後部に設けられる機械室600により、収納容量に
制約があるため、下部冷凍室400の深さを上部冷凍室
300の深さより大きくして、上部冷凍室300の収納
容積VF1と下部冷凍室400の収納容積VF2をほぼ
同じ大きさに設定しているので、普段よく使う食品を上
方の薄い収納ケース302内に収納して使い易さを向上
し、制約のある下方の収納ケース402にときどき使う
ストック食品を収納することで使いにくさを軽減してい
る。
【0033】さて、この冷蔵庫1では、野菜室200の
上部に庫内温度が近似した冷蔵室100、野菜室200
の下部に庫内温度が著しく異なる上部冷凍室300を配
置したので、断熱材5を備えた仕切壁70を野菜室20
0と上部冷凍室300との間に1ケ所設ければよく、庫
内容積を大きくとることができる。ここで、冷蔵室10
0と野菜室200との間には図示しない冷気通風路を備
えた断熱材のない仕切壁71を設け、上部冷凍室300
と下部冷凍室400の間には仕切壁72を設けている。
【0034】なお、この実施形態では、全体の収納容積
Vを370l(リットル)とし、冷蔵室100の収納容
積VRを200l、野菜室200の収納容積VVを70
l、上部冷凍室300と下部冷凍室400との合計の冷
凍室800の収納容積VFを100lに設定している。
ここで、上部冷凍室300の収納容積VF1と下部冷凍
室400の収納容積VF2をほぼ同じ大きさとしてい
る。
【0035】また、下部冷凍室400の後方に、圧縮機
502を備えた機械室500、上部冷凍室300の後方
に熱交換器504、野菜室200の後方下部にフアンモ
ータ506、野菜室200の収納ケース204とチルド
室104の後方に跨って冷気分配器(冷気供給量調整
機)508が配置される。
【0036】この配置構造によれば、重量のある圧縮機
502を背面の最下部に設けたので冷蔵庫1の重心を下
げて安定させることができる。また、冷却源である熱交
換器504を、庫内温度が高い野菜室200と段違いに
して、庫内温度が最も低い冷凍室800(上部冷凍室3
00)の後方に近接配置したので、野菜室200内の庫
内温度低下を軽減して、冷凍室800(上部冷凍室30
0)を効率よく冷すことができる。特に、この発明に係
る冷蔵庫1では冷凍室800を最下部に配置しているの
で、必然的に熱交換器504を下方に配置することがで
きるから、機械室500と熱交換器504との間に形成
されるデッドスペースを無くすことができる。
【0037】更には、熱交換器504とその上部に配置
されるフアンモータ506、冷気分配器(冷気供給量調
整機)508を下方に下げることができるから、冷蔵庫
1の重心を下方に下げて冷蔵庫1の設置性を向上するこ
とができる。
【0038】また、野菜室200の収納ケース204
(上部後方にある)を、やや厚みのあるフアンモータ5
06の上方に設けた厚みの比較的薄い冷気分配器508
と隣設したので収納ケース202より収納ケース204
を後方にずらして配置することができるから、周囲がほ
ぼ垂直面で形成される収納スペースを維持したまま野菜
室200の収納容量VVを増やすことができる。
【0039】また、冷気分配器508を冷蔵室100内
で庫内温度が低いチルド室104と隣接配置したので、
冷蔵室100の冷え過ぎを防いで、冷気を直接チルド室
104に吹き出して効率よく冷すことができる。
【0040】次に、図4〜図7を参照して冷気の流れに
ついて説明する。先ず、熱交換器504で生成された冷
気は、フアンモータ506により冷気分配器508と冷
凍室800(上部冷凍室300と下部冷凍室400)に
送風される。冷気分配器508に送風された冷気は、該
冷気分配器508により冷蔵室100とチルド室104
に分流される。この冷気通風路構造を周辺構造と合わせ
て図5、図6で詳細に説明する。
【0041】図5は冷蔵室100の正面図、図6の
(a)は冷蔵室100の部分断面図、図6の(b)はチ
ルド室104廻りの正面透視図である。
【0042】図5において、冷蔵室100の背面側内壁
の壁面中央には、庫内照明装置108と冷気通路110
を備えたダクト112がフラットに取付けられている。
ダクト112は、横幅が冷蔵室100の半分の大きさ
で、上下方向が冷蔵室100の高さ一杯の大きさを備
え、その中央に縦長の庫内照明装置108が設けられ、
該庫内照明装置108の両側に、前記冷気分配器508
から「Y字」状に分岐された冷気通路110a、110
bが設けられている。
【0043】前記庫内照明装置108は複数の仕切棚1
02に跨るように配置され、更に冷気通路110a、1
10bには仕切棚102の各段に冷気が行き届くように
それぞれの棚段に冷気口114が設けられている。この
構造により、各仕切棚102に収納した食品を、背面中
央に設けた庫内照明装置108によりまんべんなく、か
つ効率よく照らすことができる。
【0044】加えて、各仕切棚102に収納した食品
を、背面にほぼ均等に配置される各段2つの冷気口11
4から冷気を吹き出して効率よく冷すことができる。な
お、庫内照明装置108は、冷蔵室100のやや上方に
光源116を設けて、その前部に、縦422.5mm、
横幅70mmの大きさの透光性素材118をフラットに
設けている。また、庫内照明装置108は、光源116
の長手方向を壁面と並行させて接近配置することで奥行
き寸法を小さくして、その背面側に設けられる図示しな
い反射面を介して前記透光性素材118から照らせるよ
うにコンパクトに構成されている。
【0045】図6において、チルド室104の冷気供給
は、冷気分配器508の前面に設けた冷気口124から
直接吹き出して、チルド室104内のトレー122の上
方から下方の隙間を通って冷気口124の下方に設けた
排気口125から冷媒循環系へ戻されるようにしてい
る。また、チルド室104に供給された冷気の一部は野
菜室200に供給される。
【0046】チルド室104は冷蔵室100内に透明な
ボックス120で仕切られており、トレー122を引出
すことにより、連動して開閉扉106が開くようになっ
ている。このため、透明なボックスを介して排気口12
5が見えるので、排気口125を極力下部に設けて、開
閉ドア10の開閉時に見えないように工夫している。
【0047】また、冷気分配器508の前面下方には、
野菜室200から冷気を排気する排気口206を設けて
いる。なお、510は制御ボックスである。
【0048】図4に戻り、冷蔵室100の背面の壁面か
ら吹き出された冷気は、矢印に沿って、冷蔵室100内
を冷して仕切板71に設けた冷気通路を介して野菜室2
00に導かれる。また、チルド室104に吹き出された
冷気はトレー122の上面と下面を通して冷媒循環系へ
戻され、冷蔵室100や野菜室200の冷え過ぎを軽減
している。ここで、この実施形態では、チルド室104
(トレー122)と仕切板71との間に風路が形成され
るから、新たに断熱材を設けることなく、野菜室200
に対する庫内温度の低いチルド室104の悪影響を軽減
することができる。
【0049】そして、野菜室200に導かれた冷気は収
納ケース202,204の周囲を通過して後、排気口2
06を介して排気ダクト512から冷媒循環系へ戻され
る。その後の冷気通路を図7で説明する。
【0050】図7は背面の概略構成を示す透視図を示し
ている。図において、排気ダクト512で冷媒循環系へ
戻された冷気は、熱交換器504の下方に設けたドレン
トレー514に導かれ、再び熱交換器504で冷却され
てフアンモータ506に導かれる。ドレントレー514
は、下部が傾斜しており、その下端部にドレンホース5
16が設けられているので、冷却器504に付いた露を
ドレントレー514で受けて、冷蔵庫1の底面に設けた
図示しない露受け皿に導くことができる。
【0051】図4に戻り、一方、上部冷凍室300と下
部冷凍室400に供給された冷気は、収納ケース30
2,402の内外を循環して前記ドレントレー514に
戻される。このように、この実施形態に係る冷蔵庫1で
は冷気が前記流通経路を循環しながら効率よく庫内を冷
却することができる。
【0052】また、開閉ドア10や引出ドア20,3
0,40の開閉にともなう温度低下は、各貯蔵室内や通
路に設けた図示しないセンサーにより検知され、制御ボ
ックス内に設けた図示しないマイコンが、冷気分配器5
08や圧縮機502を制御して庫内温度をコントロール
する。
【0053】次に、図8〜図10を参照して、冷蔵室1
00と野菜室200と冷凍室800(上部冷凍室300
と下部冷凍室400)の配置に伴う使い勝手を説明す
る。図8は、冷蔵庫1の設置状態図、図9は冷蔵庫の各
貯蔵室の使用頻度を示す説明図、図10は人間の姿勢と
冷蔵庫1の各貯蔵室の配置の関係を示す説明図である。
【0054】図8において、冷蔵庫1の使い勝手を考え
る場合、設置環境と、冷蔵庫を使う人間の使用形態を考
慮する必要がある。つまり、冷蔵庫1は台所に設置され
る以上、台所で並べて使用されるケースが多い流台70
0(図10参照)や食器棚等との住宅設備品との関係を
考慮しなければならない。
【0055】特に、冷蔵庫1と流台700との関係は料
理の一環作業として頻繁に使用されるために重要であ
る。そして、当然のように、前記一環作業の流れは、そ
れを使う人間の使用形態に合ったものでなければならな
い。本実施形態に係る冷蔵庫1は前記観点に立って計画
されている。
【0056】例えば、日本人の標準的な女性(身長15
5cm)が冷蔵庫1から400mm離れて冷蔵庫1を使
う場合、立ち姿勢で楽に手が届く範囲Y2は、下方が6
30mm、上方が1340mmである。1340mmの
上方は肩より上の収納範囲Y1となる。また、かがみ姿
勢になるときに楽に手が届く収納範囲Y3は、下方が3
10mm、上方が630mmである。そして、310m
mの下方はしゃがみ姿勢になるときに楽に手が届く収納
範囲Y3である。
【0057】また、標準的な女性の肘の高さは970m
mであり、この位置から下方であれば肘を上げることな
く食品の出し入れが容易である。
【0058】これらの点から、冷蔵庫1の作業性をみる
と、肘の高さ970mmから上方に配置される貯蔵室は
開閉ドア10での立ち姿勢の作業動作が良好である。一
方、肘の高さは970mmから下方では、何れの姿勢で
も、貯蔵室内を見渡しながら食品を出し入れできる引出
ドア20,30,40の作業性が優れている。
【0059】特に、立ち姿勢での作業性を考慮した場
合、標準的な日本人女性の手の届く下側の高さが643
mmであることから、肘の高さ970mmより下方に配
置された引出ドア20は、引出ドア20の床面からの高
さが643mm以上であれば、立ち姿勢で食品の出し入
れを楽な姿勢で行うことができる。この引出ドア20の
床面からの高さは、立ち姿勢から楽に姿勢を変えられる
かがみ姿勢であれば、より下方に設定される。つまり、
前記肘の高さより低い位置で、立ち姿勢とかがみ姿勢の
手の届く範囲内に引出ドアを設ければ、食品の出し入れ
を容易に行うことができる。
【0060】前記した寸法関係は、あくまで標準的な女
性をモデルにした数値であり、その数値範囲は、例え
ば、通常台所で履かれるスリッパの高さを考慮したり、
使用者のカバー率、収納容量等のその他の諸条件を考慮
する必要がある。
【0061】冷蔵庫の使用実態を調査すると、図10に
示すように、冷蔵庫1は台所の流台700と並べて設置
され、立ち姿勢での料理作業の際に頻繁に利用される。
その使用頻度は、図9に示すように、冷蔵室100、次
に野菜室200、次に冷凍室800(上部冷凍室300
と下部冷凍室400)と続く。この立ち姿勢での使用実
態からすれば、上部に冷蔵室100、中央に野菜室20
0、下方に冷凍室800(上部冷凍室300と下部冷凍
室400)を配置することで、立ち姿勢からかがみ姿
勢、しゃがみ姿勢へ移る動作を少なくして作業動作を楽
にすることができる。
【0062】一方、台所の住宅環境を考慮すると、一般
的な台所の吊り戸棚の下部が1800mmであることか
らすれば、何れの台所にも設置可能とするためには、冷
蔵庫1の最上部までの高さH1が1800mm以下であ
ればよい。
【0063】一方、冷蔵庫1に隣接される流台700
は、テーブル(調理台)までの高さが850mm、蛇口
702までの高さが870mm程度である。したがっ
て、立ち姿勢、または立ち姿勢から容易に姿勢を変える
ことができるかがみ姿勢では、肘の高さは970mmを
基準にして、前記動作範囲内に利用頻度の高い貯蔵室を
配置することで、流台700での作業と冷蔵庫1での作
業を大きく姿勢を変えることなくスムーズに一連の作業
として楽に行うことができる。
【0064】さて、本実施形態に係る冷蔵庫1において
は、貯蔵室の配置を使用頻度の高い順番にしたがって、
上方から下方に冷蔵室100、野菜室200、冷凍室8
00を配置し、更に、冷凍室800を2分割して、上部
に利用頻度の高い上部冷凍室300、下部にストック食
品を収納する利用頻度の低い下部冷凍室400を配置し
ているために、立ち姿勢からの各姿勢への移動動作を使
用頻度に対応して効率良く軽減することができる。
【0065】また、肘の高さを基準にして上方のドアを
開閉ドア10とし、肘の高さより低いドアを引出ドア2
0,30,40としているので、各貯蔵室のドア構造を
動作姿勢に合った構造としている。
【0066】また、本実施形態の冷蔵庫1は、上端部ま
での高さH1を1730mmに設定しているので、ほと
んどの台所に設置可能であり、台等を使わないで冷蔵室
100の上段の棚102に収納した食品の出し入れを行
うことができる。
【0067】また、野菜室200は、上端部までの高さ
H2を使用者の肘の高さより低い932mm、収納ケー
ス202の床面(底面)の高さH5を立ち姿勢で手の届
く643mmに設定しているので、肘を上げることなく
食品を出し入れして流台700との連携作業を立ち姿勢
で楽に行うことができる。しかも、収納ケース202,
204の内部を首の動きだけで目視できるので、収納ケ
ース202,204内が見易い。
【0068】また、前記上部冷凍室300は、上端まで
の高さをH3をかがみ姿勢の上限(630mm)より低
い611mm、収納ケース302の床面(底面)の高さ
H6をかがみ姿勢の下限(310mm)より高い404
mmに設定しているので、かがみ姿勢での食品の出し入
れを容易に行うことができる。
【0069】そして、最も使用頻度の低い下部冷凍室4
00は、上端部までの高さH4をしゃがみ姿勢での上限
の高さより高く設定することで、下部冷凍室400の上
積みの食品をかがみ姿勢で出し入れできるようにし、利
用頻度の極端に低い下積みの食品をかがみ姿勢で出し入
れするようにするとともに、引出ドア40の上端に横ハ
ンドル41を設けてかがみ姿勢での開閉を可能にしてい
る。
【0070】また、開閉ドア10に設けられた縦ハンド
ル11は立ち姿勢で開閉が楽な位置に配置され、引出ド
ア20,30,40に配置される横ハンドル21,3
1,41は少なくとも立ち姿勢またはかがみ姿勢の範囲
内に配置されているので、開閉時に力が入れやすく、ド
ア開閉を楽に行うことができる。特に、縦ハンドル11
は縦に長く設けられているので、使用者は自分の姿勢に
合った位置をつかんで開閉することができる。
【0071】このように、本実施形態に係る冷蔵庫によ
れば、冷蔵室100と野菜室200と上部冷凍室300
と下部冷凍室400を、利用頻度の高い順位で上方から
順次配置し、それぞれの貯蔵室を使用者の立ち姿勢、か
がみ姿勢、しゃがみ姿勢に適したドア構造で、各姿勢に
最適な動作領域に配置することで、貯蔵室の使用頻度と
使用者の動作姿勢に合った冷蔵庫が提供される。
【0072】ここで、前記した本実施形態に係る冷蔵庫
1の寸法態様は、一実施態様であり、この寸法態様に限
定されるものではない。つまり、冷蔵庫1の上端部まで
の高さH1、野菜室200の引出ドア上端部までの高さ
H2、冷凍室800(上部冷凍室300)の引出ドア上
端部までの高さH3を、それぞれ、H1≦1800m
m、H2≦1000mm、H3≧560mmの範囲に設
定することにより、前記実施形態と同様な効果を得るこ
とができいる。この際、冷凍室800を上部冷凍室30
0と下部冷凍室400とで構成し、下部冷凍室400の
引出ドア上端部の高さH4を、H4≧350mmに設定
することにより、前記実施形態と同様な効果を得ること
ができる。
【0073】また、野菜室200の引出ドア上端部まで
の高さH2、野菜室200の収納ケース202の床面の
高さH5を、それぞれ、H2≦1000mm、560≦
H5≦720mmとすることで、多くの使用者が野菜室
200の中が見渡せて整理がしやすく、食品の出し入れ
が容易な野菜室200を提供することができる。
【0074】更に、収納ケース202の引出ドア上端部
からの深さU1(図4参照)を、U1≧250mmと
し、更に、850mm≦H2≦1000mm、560≦
H5≦720mm、とすることにより、流台700との
連携作業が良好にしながら、野菜の縦収納を可能として
新鮮度を高め、多くの使用者が野菜室200の中が見渡
せて、食品の出し入れが容易な野菜室200を提供する
ことができる。
【0075】次に、図11〜図13において、引出ドア
の開閉構造について説明する。図11は引出ドアの開閉
機構の概略図、図12は図11の要部拡大断面図、図1
3は引出ドアの従来例との動作比較図である。
【0076】図11、図12において、引出ドア20,
30,40が採用する開閉引出構造(開閉機構)600
について説明する。開閉引出構造600は、貯蔵室の両
側の壁面に埋め込んで形成される第1のガイドレール6
10と、該第1のガイドレール610上をローラ621
を介して移動する第2のガイドレール620と、該第2
のガイドレール620上をローラ631を介して移動す
る引出ドア20(30,40)を備えた支持体630
と、第1のガイドレール610と第2のガイドレール6
20の分離を防止する第1のストッパ640と、第2の
ガイドレール620と支持体630の分離を防止する第
2のストッパ641とから構成され、収納ケース202
(302,402)が、前記支持体630に着脱可能に
取付けられる。
【0077】第1のガイドレール610は、断面が
「コ」字状に形成され、ローラ621とその回転軸62
2が移動でき、かつ、ローラ621の直径と適度な隙間
を備えた大きさに形成される。第2のガイドレール62
0は、下端部が内側に屈折した「L」字状の断面形状を
備え、外側面の後部側にローラ621が回転軸622を
介して取付けられ、内側面の前部側にローラ631が回
転軸632を介して取付けられる。
【0078】ローラ621,631は少なくとも2個以
上設けられ、第2のガイドレール620と支持体630
を水平に移動できるようにしている。支持体630は、
「S」字状の断面形状を備え、「S」字状の上部「コ」
字状部を、ローラ631とその回転軸632が移動で
き、かつ、ローラ631の直径と適度な隙間を備えた大
きさに形成される。なお、この実施形態では、第2のガ
イドレール620を「L」字状、支持体630を「S」
字状とすることにより、開閉引出構造600の剛性を高
めている。
【0079】左右に設けた支持体630は、その前部を
引出ドア20に、その後部を連結部材650にそれぞれ
取付けることで、上面から見て「ロ」字状の枠体を構成
し、該枠体に収納ケース202を挿入して、収納ケース
202の縁体202aを、支持体630と連結部材65
0で支持することにより、収納ケース202が着脱自在
に設けられる。また、第1、第2のストッパ640,6
41は、第1のガイドレール610の先端部と、支持体
630の後端部に、ローラ621,631の移動を阻止
するような突起状をなして取付けられている。
【0080】さて、この開閉引出構造600によれば、
第2のガイドレール620が、第1のガイドレール61
0と支持体630の中間連結部材となって、支持体63
0に取付けられる収納ケース202を水平を維持したま
ま大きく前方に引き出すことができるから、収納ケース
202全体を上方から見渡すことができるとともに、食
品の出し入れを容易に行うことができる。
【0081】この際、開閉引出構造600は最大限に引
き出した状態で、ストッパ640,641によりローラ
621,631の移動が阻止されるから、引出ドア20
の引き出し過ぎによる落下を防止することができる。更
に、収納ケース202が大きく前方に引き出されるか
ら、収納ケース202の取外しを容易にすることができ
るので、収納ケース202の清掃を容易に行うことがで
きる。
【0082】一方、収納状態では、第1、第2のガイド
レール610,620と支持体630が3重になってコ
ンパクトに収納される。
【0083】図13において、図13の(a)に示す本
実施形態に係る開閉引出構造600によれば、収納ケー
ス202及び収納物の重量を両側の第1のガイドレール
610で分散して支持することができる。したがって、
引出ドア20を引き出しても収納ケース202の重心G
は前方にスライド移動するだけなので、筐体2の底面前
部に設けた図示しない脚部により、移動した重心Gの加
重を左右均等に支持することができる。
【0084】更に、第1のガイドレール610を貯蔵室
の両壁面に埋め込んで、貯蔵室とほぼ同じ大きさの収納
ケースを採用することができるから、デッドスペースを
少なくして効率よい収納が図れる。
【0085】一方、図13の(b)に示す、開閉ドア6
50と回転式の収納ケース651を備えた従来例では、
回転ドア650と収納ケース651を開くと、斜め前方
に重心Gが移動する。しかも、それらの加重はすべて一
方のヒンジ部と脚部にかかるので、ヒンジ部の大型化を
招いたり、冷蔵庫全体のバランスを崩してしまうことと
なる。
【0086】また、この構造では開閉ドア650の存在
により、図示の左側から食品を出し入れせざるを得なく
なり、引出ドアに較べると食品出し入れの作業性が悪
い。更に、この実施形態では収納ケース651を引き出
すためにデッドスペースが生じるから効率よい収納が図
れない。
【0087】次に、図2及び図14〜図21を参照し
て、各貯蔵室を詳細に説明する。なお、各貯蔵室の具体
的な大きさは先に示したので説明を省略する。
【0088】図2において、冷蔵室100は、庫内上段
に固定された薄い透明な棚102を設け、中段に透明な
可変棚124を並べて設けている。可変棚124は、底
面及び前方が連続して開放し、両壁面と背面壁で棚(天
板)を支える構造としている。このため、可変棚124
を裏返すことで、封を切った牛乳パックや生樽等を立て
たまま、あるいはスイカや底の深いナベをそのまま収納
することができる。
【0089】また、庫内最下部に配置されるチルド室1
04は、全体を透明樹脂材で囲っているので、低温・高
湿保存で、風味とみずみずしさを保つことができる。ま
た、図示しない自動製氷装置を付ける場合は、このチル
ド室104の左右幅を小さくして、片側に給水タンクを
備えるようにする。
【0090】開閉ドア10の内側には複数のトレー12
6が着脱自在に配置される。この実施形態では最下部の
トレー126aを2段トレーとして、ペットボトルと調
味料の小瓶を前後に重ねて収納できるようにしている。
【0091】図14〜図18において野菜室200を説
明する。図14は引出ドア20を引き出した状態の部分
外観図、図15は収納ケース204を引き出した状態の
部分外観図、図16は開閉動作を示す部分断面図、図1
7は収納形態を示す対比図、図18は収納ケース202
の説明図である。
【0092】図14〜図16において、この実施形態で
は、野菜室200を収納ケース202,204とからな
る2段構造としている。収納ケース202は、前記開閉
引出構造600により引き出すことができ、収納ケース
204は、図14に示す庫内収納状態では、野菜室20
0の両壁面に設けたガイドレール206で支持され、図
15に示す引き出した状態では、収納ケース202の両
側の縁体202aをガイドレールとして支持される。こ
の動作状況を図16をもとに説明する。
【0093】図16の(a)は引出ドア20を閉めた状
態を示している。この状態では、収納ケース204は、
野菜室の両壁面に設けたガイドレール206(図示14
参照)に支持されていて、収納ケース202の縁体20
2aとは接触しない状態で配置される。この状態では、
収納ケース202の前部に、高さの確保できる空間が形
成されるから、長い野菜を立て置きにして鮮度を高めた
り、ペットボトルや牛乳パック等の背の高い食品を収納
することができる。
【0094】また、傷みやすい野菜は収納ケース20
2,204の2段のケースに分散して収納できるので、
野菜を積み重ねて収納することを軽減できるから、新鮮
度を保つことができる。
【0095】図16の(b)は引出ドア20を最大限に
引き出す手前の状態を示している。この状態では、収納
ケース204が野菜室200の内部後方に配置されてい
るので、該収納ケース204を引き出して食品を出し入
れするのが困難である。そこで、この実施形態では、収
納ケース204の底面前部に突起部208を設けて、該
突起部208が収納ケース202の背面壁210に当る
ようにしている。このため、突起部208が背面壁21
0に当った図16の(b)の状態から、引出ドア20を
更に引き出す動作に連動して、収納ケース204が引き
出されるようにしている。
【0096】図16の(c)は引出ドア20を最大限に
引き出した状態を示している。この状態では、前記収納
ケース204の引出構造により、収納ケース204の前
部に設けた取手部212が開閉ドア10のトップ面の位
置まで引き出され、また、収納ケース202の内部が図
14に示すように完全に露出する状態となる。このた
め、収納ケース202に収納された食品を容易に出し入
れすることができる。
【0097】更にこの状態では、取手部212がつかみ
やすい位置まで引き出されているので、該取手部212
をつかんで収納ケース204をガイドレール206から
引き出して、前記縁体202aをガイドレールとして図
15に示す状態まで前方に引き出すことができる。この
図15に示す状態は、図16の(c)の状態をそのまま
引き出した状態となる。このため、収納ケース204に
収納された食品を出し入れすることができる。
【0098】一方、引出ドア20を収納する場合は、図
16の(c)の状態(収納ケース204が食品出し入れ
位置にない状態)から、引出ドア20を押し込むことに
より、図16の(b)に示すように、収納ケース204
の背面が野菜室200の背面内壁に当たって移動を阻止
され、収納ケース202だけが移動して、元の図16の
(a)の状態にすることができる。
【0099】また、収納ケース204を引き出したまま
収納する場合は、図15の状態から引出ドア20を押し
込むと、引出ドア20とともに後退する収納ケース20
2により、収納ケース204が縁体202aの前部に形
成した段部214に押されて元の図16の(a)の状態
まで移行することになる。
【0100】次に、図17を参照して収納ケース202
の収納部の形状について説明する。本実施形態に係る冷
蔵庫1は、従来、厚みのある機械室500の前部に配置
される野菜室を中央に配置することで、背面壁210を
傾斜させた図17の(b)に示す従来例の収納ケース
を、背面壁210を垂直面とする図17の(a)に示す
収納ケース202とすることができる。図17の(a)
に示す本実施形態に係る収納ケース202によれば、容
積を同じにする図17の(b)の従来例より底面積を広
くすることができるから、従来例より多くの野菜を積み
重ねないで収納することができる。
【0101】特に、従来例では、傾斜面に収納される野
菜の加重は矢印に示すように傾斜方向に加わるから、並
べて収納される野菜に無用な荷重を加えることとなり野
菜の鮮度を落すこととなる。本実施形態では、図17の
(a)に示すように、広い底面に並べて沢山収納でき、
しかも横方向への無用な力が働かないので、野菜の鮮度
維持を図ることができる。
【0102】図18において、本実施形態では、収納ケ
ース202の前部に形成した高さの取れる空間の収納性
をより高めるために、前後幅を簡単に変更できる仕切板
216を備えている。仕切板216は、両端を一方向に
屈曲させて、該屈曲部218に収納ケース202の両壁
面に形成されるリブ220に嵌合する凹部222を設け
るようにする。
【0103】この構造により、屈曲部218を後方に向
ける位置で取付けた図18の(a)に示す状態では、仕
切板216と収納ケース202の壁面とで形成される収
納空間の前後幅d1を小さく設定でき、逆に、屈曲部2
18を前方に向ける位置で取付けた図18の(b)に示
す状態では前後幅d2を大きく設定できる。しかも、前
記前後幅d1、d2の変更は、仕切板216を反転させ
るだけで簡単に変更することができる。
【0104】また、この実施形態では、仕切板216と
収納ケース202の壁面とで形成される収納空間に、小
物収納ケース224を備えるようにしている。該小物収
納ケース224は、その上面から見た平面形状を、隣接
する2辺がそれぞれ前記前後幅d1、d2で構成される
矩形状とし、且つ、コップ形状の上面を斜めにカットし
た形状を呈し、その短い高さを前記仕切板216と同じ
高さとし、最頂部の高さを前後幅d2より大きくて収納
ケース202の深さより小さい大きさに規定している。
【0105】具体的には、仕切板216の高さを125
mm、d1を75mm、d2を105mm、最頂部の高
さを150mmに設定している。この仕切板216と小
物収納ケース224によれば、細長い食品、特に細長い
野菜を立ち姿勢で保持して収納することができるから、
野菜の鮮度を維持しながら、小物食品の整理整頓が容易
に図られ使い勝手を向上することができる。また、小物
収納ケース224の置く方向を変えても仕切板216で
ガタツキなく保持できるから、引出ドア20の開閉によ
る小物収納ケース224の移動を阻止することができ
る。
【0106】更に、図18の(c)で示すように、従来
例(左側図面)は、仕切板216を収納ケース202の
両壁面に設けた2つの突起部で支持していたが、本実施
形態(右側図面)では、1つのリブ220で支持するこ
とができるから、図18(a)に示すように、小物収納
ケース224を壁面に密着させてデッドスペースを少な
くして実質収納容積を大きくすることができる。
【0107】次に、図19、図20を参照して上部冷凍
室300を詳細に説明する。図19において、上部冷凍
室300に配置される収納ケース302は、収納部が左
右に分割され、一方を冷凍食品収納部(図示せず)、他
方を氷収納部306としている。氷収納部306は周側
面が冷凍食品収納部より低く形成され、その上方の天井
面に一対のレール308を介して製氷棚304が前後方
向に移動可能に設けられている。
【0108】本実施形態では、製氷棚304を肘の高さ
より下方に配置しているために、製氷棚304への製氷
皿350の脱着を容易するために、製氷棚304を前後
方向に移動可能にしている。その構造を図19で説明す
る。
【0109】図19の(a)は引出ドア30を閉めた状
態を示している。この状態では、製氷棚304の前部
が、引出ドア30の内壁面に当接する位置に配置され
る。図19の(b)は引出ドア30を最大限に引き出す
手前の状態を示している。この状態では、氷収納部30
6が露出するので、氷の取り出しを行うことができる
が、製氷棚304が後方に配置しているために、製氷棚
304が使用者から見えないため製氷棚304への製氷
皿350の脱着が困難である。そこで、この実施形態で
は、氷収納部306の背面壁310を高く形成し、該背
面壁310が製氷皿350の背面部に当るようにしてい
る。
【0110】図19の(b)は背面壁310が製氷皿3
50の背面部に当った状態を示している。この状態か
ら、引出ドア300を更に引き出す動作に連動して、製
氷皿350と一体となって製氷棚304が引き出される
ようになっている。
【0111】図19の(c)は引出ドア30を最大限に
引き出した状態を示している。この状態では、製氷棚3
04の先端部が上方の引出ドア20(図15参照)のト
ップ面の位置まで引き出され、氷収納部306が露出す
る状態となる。この状態では、氷の取り出しを行うこと
ができるとともに、製氷棚304の先端部が使用者から
見えるので無理な姿勢を取ることなく製氷皿350の脱
着を容易することができる。
【0112】図20において、本実施形態の製氷皿35
0は、肘の高さより下方に配置される製氷棚304への
脱着を容易にするために取手351を設けて、取扱性を
向上させている。製氷皿350は扁平なトレーを複数に
分割して複数の製氷部352を形成し、該トレーの長手
方向の一端に傾斜面353を備えた取手351を形成し
ている。この製氷皿350によれば、前記傾斜面353
を親指で、トレーの下方を他の指で挟むようにして確実
に保持できるから、肘の高さより下方に配置される製氷
棚304への挿入を、製氷皿350の先端と製氷棚30
4の入口を目視しながら位置合わせして確実に行うこと
ができる。
【0113】このため、製氷棚304への挿入時に問題
となる製氷部352からの水のこぼれるのを軽減するこ
とができる。しかも無理な姿勢を取ることなく行うこと
ができる。なお、傾斜面は設置面から60°から75°
の角度が望ましく、こうすれば最適な保持姿勢を取って
蛇口から製氷部352に水を入れて、製氷棚304への
搬送、挿入を無理なく行うことができる。
【0114】なお、本実施形態では、例えば、製氷皿3
50の横幅を130mm、長さを275mm、厚さを4
0mmに設定している。また、この製氷皿350は10
00mm以下の高さに製氷棚304が設置される冷蔵庫
に同様な効果がある。
【0115】次に、図21において、下部冷凍室400
について説明する。本実施形態では、下部冷凍室400
の収納性を向上するために、収納ケース402内に透明
な収納ケース404を設けている。該収納ケース404
は、上面形状がほぼ長方形の扁平な箱型の本体406
と、本体406の上部開放部の中央に配置されるハンド
ル408とから構成される。
【0116】本体406は横幅の一辺をx1、他辺をx
2、厚さy1とする大きさを備え、上部周囲に縁体41
0を備えている。ハンドル408は本体406の上部開
放部内に、ハンドル408の上部が前記縁体410とほ
ぼ一致するように設けられている。
【0117】さて、この実施形態に係る収納ケース40
4は、下部冷凍室400の横幅W1,W2の大きさの異
なる2機種の冷蔵庫に採用できるように、前記横幅x
1、x2の大きさを決定している。この構成を図21の
(b),(c),(d),(e)で説明している。図2
1において、(b)と(d)は収納ケース402aの横
幅が大きな横幅W1に採用したものであり、(c)と
(e)は横幅W2が狭い収納ケース402bの採用例を
示したものである。
【0118】図において、収納ケース404の長手方向
の横幅x1は横幅W1の1/2の大きさに設定し、短手
方向の横幅x2と横幅x1の合計が横幅W2となるよう
に設定している。そして、横幅W1を備えた収納ケース
402aの中央の位置P1と、位置P1の両側で側端部
から横幅x2の位置P2,P3の位置に左右を分割する
仕切板を取付け可能にしている。
【0119】一方、横幅W2を備えた収納ケース402
bでは、側端部から横幅x1の位置Q1と横幅x2の位
置Q2の位置に仕切板を取付け可能にしている。このよ
うな寸法態様と構造を備えることにより、1個の収納ケ
ース404と1枚の仕切板との組合せで多様なレイアウ
トを可能とすることができる。例えば、横幅W1を備え
た収納ケース402aでは、図21の(b),(d)で
示すa,b,c,dのレイアウトが可能であり、横幅W
2を備えた収納ケース402bでは、図21(c),
(e)に示すe,f,g,hのレイアウトが可能とな
る。
【0120】このように本実施形態によれば、横幅Wの
大きさの異なる2機種の冷蔵庫に同じ収納ケース404
を搭載することができるから、部品点数を少なくして製
品のシリーズ化が図れる。また、収納ケース404を設
けることにより、収納ケース402を部分的に上下に2
分割することが可能であるから、上部を使用頻度の高い
食品の収納や小物食品、下部を使用頻度の低い食品や大
物食品を収納することができる。なお、本実施形態で
は、横幅x1を273mm、横幅x2を200mm、厚
さy1を70mmに設定している。
【0121】〔第2の実施形態〕図22は第2の実施形
態を示した断面図である。この実施形態に係る冷蔵庫1
aは、前記第1の実施形態に較べて、冷気分配器508
を下方に下げて、冷蔵室100を箱型にして広くしたも
のである。
【0122】図において、冷蔵庫1aは、冷蔵庫1の最
上部に開閉ドア10を備えて配置される冷蔵室100
と、該冷蔵室100の下方に配置される引出ドア20を
備えた野菜室200と、該野菜室200の下方に配置さ
れる引出ドア30を備えた上部冷凍室300と、冷蔵庫
1の最下部に配置される引出ドア40を備えた下部冷凍
室400とから構成される。
【0123】また、下部冷凍室400の後方に圧縮機5
02を備えた機械室500、上部冷凍室300の後方に
熱交換器504、野菜室200の後方下部にフアンモー
タ506、後方上部に冷気分配器508を配置してい
る。そして、冷気分配器508の上端と、冷蔵室100
と野菜室200を仕切る仕切板71とがほぼフラットに
なるように配置している。
【0124】このため、冷蔵室100に冷気分配器50
8が張り出さないので、冷蔵室100を箱型にして収納
空間を広くすることができる。この実施形態では、冷蔵
室100の最下部にチルド室104を配置して、該チル
ド室104の収納空間を広く形成している。また、この
実施形態では、前記チルド室104と冷気分配器508
とを隣接することができるので、周囲の貯蔵室より庫内
温度の低いチルド室104に直接冷気を供給することが
できる。
【0125】〔第3〜第5の実施形態の概要〕図23〜
図27は、冷蔵庫の上部に冷蔵室100、中央に野菜室
200、下部に冷凍室800を配置した他のドア構成の
実施形態を示したものであり、図23が冷蔵室100と
野菜室200を1枚の開閉ドア内に配置した本発明の第
3の実施形態の外観図、図24が図23で示す冷蔵庫の
各ドアを開いた状態の外観図、図25が開閉ドアを両開
きドアとする本発明の第4の実施形態の冷蔵庫の外観
図、図26が3ドアタイプの本発明の第5の実施形態の
冷蔵庫の外観図、図27が図26で示す冷蔵庫の各ドア
を開いた状態の外観図である。
【0126】〔第3の実施形態〕図23、図24におい
て、この実施形態に係る冷蔵庫1bは、冷蔵室100と
野菜室200を断熱材で囲われた冷蔵野菜室700内に
納め、その前面を1枚の開閉ドア702で開閉可能に構
成した小型の冷蔵庫を示したものである。図において、
符号1bで総括的に示すのは冷蔵庫は、冷蔵庫1の最上
部に開閉ドア702を備えて配置される冷蔵野菜室70
0と、該冷蔵野菜室700の下方に配置される引出ドア
30を備えた上部冷凍室300と、冷蔵庫1の最下部に
配置される引出ドア40を備えた下部冷凍室400とか
ら構成される。
【0127】また、冷蔵野菜室700の最下部に引出ド
ア20aを備えた野菜室200が配置されている。更
に、冷蔵野菜室700と上部冷凍室300との間は断熱
材5を備えた仕切壁70を設け、上部冷凍室300と下
部冷凍室400の間には仕切壁72を設けている。そし
て、前記冷蔵庫1bは、冷蔵庫1bが置かれる床面Fか
ら、前記冷蔵庫1bの開閉ドア702上端部までの高さ
をH1b、前記上部冷凍室300の引出ドア上端部まで
の高さをH3、前記下部冷凍室400の引出ドア上端部
までの高さをH4、野菜室200の引出ドア上端部まで
の高さをH2に設定している。
【0128】例えば、この実施形態では、H1bを15
21mm、H2を932mm、H3を611mm、H4
を374mm、H2を910mmに設定している。ま
た、横幅がW、奥行きがDに設定され、例えば、この実
施形態では、Wを590mm、Dを665mmに設定し
ている。
【0129】冷蔵野菜室700は、冷蔵野菜室700を
上下に複数に仕切る棚102と可変棚124と、最下部
に配置される野菜室200と、開閉ドア702の内側に
取付けられる複数のトレー126を備えている。この冷
蔵野菜室700は、庫内温度が4°Cに設定され、貯蔵
室で最も大きな収納容積VR1を備えている。
【0130】また、野菜室200は引出ドア20aを備
えて3°Cに設定され、収納容積VVを備えている。ま
た、野菜室200は、周側面がほぼ垂直で上方が開放し
た収納ケース202aが前記引出ドア20aと一体に形
成されている。
【0131】また、収納ケース202aの上部後方に
は、前記収納ケース202aと連動して、あるいは引出
ドア20aの開いた状態で独立して出し入れ可能な、図
16と同様な、他の収納ケース(図示せず)が配置され
ている。この2段構造により野菜の縦積みを軽減して鮮
度維持を図り、収納性を向上することができる。
【0132】上部冷凍室300と下部冷凍室400の詳
細、及び機械室500、熱交換器504等の配置は前記
第1の実施形態とほぼ同様なため説明を省略する。
【0133】なお、この実施形態では、例えば、全体の
収納容積Vを300l(リットル)とし、冷蔵野菜室7
00の収納容積VR1を200l、上部冷凍室300と
下部冷凍室400との合計の冷凍室800の収納容積V
Fを100L、野菜室200の収納容積VVを50l、
野菜室200を除いた冷蔵室100に相当する実質収納
容積VRを150lに設定している。ここで、上部冷凍
室300の収納容積VF1と下部冷凍室400の収納容
積VF2をほぼ同じ大きさとしている。
【0134】また、この実施形態では、小型化を図るた
めにチルド室を取り除いて、冷蔵室100に相当する冷
蔵野菜室700の広さを確保して、チルド室の高さ分だ
け冷蔵庫の高さを低くしているが、チルド室を野菜室の
200の上部に配置してもよい。また、この実施形態で
は、開閉ドア702の内側に取付けられる複数のトレー
126aを最下部まで設けているために、野菜室200
の収納容積VVを小さくしているが、野菜室200の前
部の開閉ドア702の内壁をフラットとして野菜室20
0を前方に拡張すれば、収納容積VVを広くすることが
できる。
【0135】この冷蔵庫1bによれば、野菜室200を
冷蔵野菜室700の開閉ドア702内に配置したので、
野菜室200の断熱構造や引出構造を簡単でしかも小型
にできるから、冷蔵庫1bの小型化に大きく貢献でき
る。しかも、この冷蔵庫1bによれば、貯蔵室の配置を
使用頻度の高い順番にしたがって、上方から下方に順に
冷蔵野菜室700、上部冷凍室300、下部冷凍室40
0が配置され、更に最も使用頻度の高い冷蔵室100と
野菜室200を一つの開閉ドア702内に設けている。
【0136】したがって、前記開閉ドア702の開閉で
冷蔵庫1bの作業の80%以上をまかなうことができ
る。更に、肘の高さを基準にして上方のドアを開閉ドア
702とし、肘の高さより低いドアを引出ドア20a,
30,40としているので、各貯蔵室のドア構造を動作
姿勢に合った構造とすることができる。
【0137】〔第4の実施形態〕図25において、この
実施形態に係る冷蔵庫1cは、大容量の冷蔵庫を実現す
るために、高さ寸法を前記第1の実施形態と共通してい
るが、横幅Wを大きくし、冷蔵室100の開閉ドア71
0を2枚の開閉ドア710a,710bで構成して、両
側のヒンジ部60で開閉可能にしたものである。
【0138】図25において、この実施形態に係る冷蔵
庫1cは、その横幅と奥行き寸法を除いて前記第1の実
施形態と同じ構造を持ち、更に、冷蔵庫1cが置かれる
床面Fから、前記冷蔵庫1cの引出ドア上端部までの高
さH1と、前記野菜室200の引出ドア上端部までの高
さH2と、前記上部冷凍室300の引出ドア上端部まで
の高さH3、前記下部冷凍室400の引出ドア上端部ま
での高さH4と、を前記第1の実施形態と同様の寸法に
設定している。
【0139】そして、横幅Wを前記第1の実施形態より
大きい、例えば682mmに設定し、奥行きがDを66
5mmに設定している。開閉ドア710a,710bの
中央側に縦ハンドル11a,11bがそれぞれ配置さ
れ、各開閉ドア710a,710bの内壁面に図示しな
い複数のトレー126が配置されている。
【0140】この冷蔵庫1cによれば、横幅Wを大きく
して、冷蔵室100の開閉ドア710を2枚の開閉ドア
710a、710bで構成することにより、大きな設計
変更をともなうことなく大型化が図れ、しかも貯蔵室の
使用頻度と使用者の動作姿勢に合った冷蔵庫1cを提供
することができる。
【0141】〔第5の実施形態〕図26、図27におい
て、この実施形態に係る冷蔵庫1dは、最上部に配置し
た冷蔵室100と、中央に配置した野菜室200と、下
部に配置した冷凍室800を、それぞれ1枚の開閉ドア
10と、引出ドア20、引出ドア80で構成した3ドア
の冷蔵庫1dである。
【0142】図において、この実施形態に係る冷蔵庫1
dは、冷蔵庫1dが置かれる床面Fから、前記冷蔵庫1
dの上端部までの高さH1と、前記野菜室200の引出
ドア上端部までの高さH2と、前記冷凍室800の引出
ドア上端部までの高さH3と、を前記第1の実施形態と
同様の寸法に設定している。
【0143】また、冷凍室800の後方に機械室500
と熱交換器504を配置し、野菜室200の後方にフア
ンモータ506と冷気分配器508を配置している(図
22参照)。更に、冷蔵室100は、最下部にチルド室
104と自動製氷器用の水タンク111を並設させてい
る。また、野菜室200は、収納ケース202と収納ケ
ース204の2段構造としている。また、冷凍室800
は、図21で説明したトレー404(図示せず)を配置
している。
【0144】この実施形態によれば、使用頻度の高い食
品の出し入れをさほど損なうことなくドア枚数を減らす
ことができるから(第4の実施形態に比べて)、構造が
簡単で原価低減が図れる小型の冷蔵庫を提供することが
できる。
【0145】なお、前記実施形態では、引出ドア20,
30等を各貯蔵室に対して1枚づつ配置したが、これに
こだわるものでなく、高さH2,H3が前記した使用者
の体形に合ったものであればよく、横方向や縦方向に配
置された複数の引出ドアで構成しても同様な効果を得る
ことができる。
【0146】例えば、横幅Wが非常に幅広い冷蔵庫につ
いては、各貯蔵室内を左右に仕切板を介して分割し、該
仕切られたそれぞれの庫内に引出ドアを設けてもよい。
【0147】
【発明の効果】本発明によれば、動作姿勢に合った位置
に大きな収納容積を備えた貯蔵室が配置されるので、収
納効率がよく、使い易い冷蔵庫を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の外観図
である。
【図2】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態のドアを
開いた状態の外観図である。
【図3】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の正面図
と部分側面図である。
【図4】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の縦断面
図である。
【図5】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の冷蔵室
の正面図である。
【図6】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態のチルド
室とその近傍の断面図と透視図である。
【図7】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の背面の
部分透視図である。
【図8】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態における
標準的な女性の姿勢と冷蔵庫の各部との関係を示す図で
ある。
【図9】各貯蔵室の使用頻度についての説明図である。
【図10】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態におけ
る流し台との関連設置の状態図である。
【図11】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の引出
ドア開閉構造の概念図である。
【図12】図11の要部拡大断面図である。
【図13】引出ドア開閉構造における従来例との比較図
である。
【図14】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の野菜
室の第1の外観図である。
【図15】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の野菜
室の第2の外観図である。
【図16】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の野菜
室の開閉動作を示す断面図である。
【図17】野菜室の収納状態における従来例との対比図
である。
【図18】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の野菜
室の収納ケースの説明図である。
【図19】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の冷凍
室の開閉動作を示す断面図である。
【図20】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の製氷
皿の説明図である。
【図21】本発明に係る冷蔵庫の第1の実施形態の冷凍
室の収納ケースの説明図である。
【図22】本発明に係る冷蔵庫の第2の実施形態の断面
図である。
【図23】本発明に係る冷蔵庫の第3の実施形態の外観
図である。
【図24】本発明に係る冷蔵庫の第3の実施形態のドア
を開いた状態の外観図である。
【図25】本発明に係る冷蔵庫の第4の実施形態の外観
図である。
【図26】本発明に係る冷蔵庫の第5の実施形態の外観
図である。
【図27】本発明に係る冷蔵庫の第5の実施形態のドア
を開いた状態の外観図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫 2 筐体 10 開閉ドア 20,30,40 引出ドア 100 冷蔵室 200 野菜室 202,204 収納ケース 300 上部冷凍室 302 収納ケース 400 下部冷凍室 402 収納ケース 800 冷凍室 H1 冷蔵庫の上端部までの高さ H2 野菜室の引出ドア上端部までの高さ H3 上部冷凍室の引出ドア上端部までの高さ H4 下部冷凍室の引出ドア上端部までの高さ H5 野菜室の収納ケースの床面までの高さ U1 野菜室の引出ドア上端部から収納ケースの床面ま
での深さ
フロントページの続き (72)発明者 笹村 和文 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者 池田 孝史 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者 星野 毅 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所デザイン研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ドア付
    の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設けた
    冷蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室のうち上段の貯蔵室の深さを中
    段の貯蔵室及び下段の貯蔵室の各々の深さより深くし、 冷蔵庫の設置面から前記上段の貯蔵室の引出ドア上端部
    までの高さを850mm以上で1000mm以下とした
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ドア付
    の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設けた
    冷蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室のうち上段の貯蔵室の収納容積
    を中段の貯蔵室及び下段の貯蔵室の各々の収納容積より
    大きくし、 冷蔵庫の設置面から前記上段の貯蔵室の引出ドア上端部
    までの高さを850mm以上で1000mm以下とした
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の冷蔵庫におい
    て、 前記上段の貯蔵室を野菜室としたことを特徴とする冷蔵
    庫。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一つの請求
    項に記載の冷蔵庫において、 前記中段の貯蔵室および前記下段の貯蔵室を冷凍室とす
    ることを特徴とする冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の冷蔵庫において、 前記下段の貯蔵室の深さが前記中段の貯蔵室の深さより
    深いことを特徴とする冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ドア付
    の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設けた
    冷蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室のうち上段の貯蔵室の温度を中
    段の貯蔵室及び下段の貯蔵室の各々の温度より高くし、 冷蔵庫の設置面から前記上段の貯蔵室の引出ドアの上端
    部までの高さを850mm以上で1000mm以下とし
    たことを特徴とする冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の冷蔵庫において、 前記下段の貯蔵室の深さが前記中段の貯蔵室の深さより
    深いことを特徴とする冷蔵庫。
  8. 【請求項8】 開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ドア付
    の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設けた
    冷蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室のうち上段の貯蔵室を野菜室と
    し、かつ中段の貯蔵室及び下段の貯蔵室を互いに深さの
    異なる冷凍室としたことを特徴とする冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の冷蔵庫において、 前記下段の貯蔵室の深さが前記中段の貯蔵室の深さより
    深いことを特徴とする冷蔵庫。
  10. 【請求項10】 開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ドア
    付の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設け
    た冷蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室のうち中段の貯蔵室及び下段の
    貯蔵室を各々冷凍室とし、かつ前記下段の貯蔵室の深さ
    を前記中段の貯蔵室の深さより深くしたことを特徴とす
    る冷蔵庫。
  11. 【請求項11】 開閉ドア付の貯蔵室と、前記開閉ドア
    付の貯蔵室の下に3段の引出ドア付の貯蔵室と、を設け
    た冷蔵庫であって、 前記引出ドア付の貯蔵室において上段の貯蔵室の温度が
    中段の貯蔵室及び下段の貯蔵室の各々の温度より高く、
    かつ中段の貯蔵室の深さと下段の貯蔵室の深さが互いに
    異なることを特徴とする冷蔵庫。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11270956A (ja) * 1998-03-24 1999-10-05 Matsushita Refrig Co Ltd 冷蔵庫
JP2007017022A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷蔵庫
WO2009125533A1 (ja) * 2008-04-07 2009-10-15 本田技研工業株式会社 曲線案内機構及び歩行補助装置

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