JPH1068330A - ガスタービンにおけるスクロールシール構造 - Google Patents
ガスタービンにおけるスクロールシール構造Info
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- JPH1068330A JPH1068330A JP22642696A JP22642696A JPH1068330A JP H1068330 A JPH1068330 A JP H1068330A JP 22642696 A JP22642696 A JP 22642696A JP 22642696 A JP22642696 A JP 22642696A JP H1068330 A JPH1068330 A JP H1068330A
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- Japan
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- outer ring
- ring part
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 温度差と圧力差に曝されながら、低応力で、
嵌合部に隙間を生じさせずに十分なシール性を保持する
ことができ、かつ軸方向の長さを短く抑えることができ
るガスタービンにおけるスクロールシール構造を提供す
る。 【解決手段】 スクロール室１０が、タービン軸を囲ん
で配置された中空ドーナツ状のスクロール外環部１０ａ
と、半径方向内方の流路面積が小さく構成され内周端が
タービン翼列に開口したスクロール内環部１０ｂとから
なる。スクロール外環部と内環部は、外周嵌合部１２と
内周嵌合部１４で連結されている。外周嵌合部は、外環
部から離れた位置に軸方向隙間を有する雌部材１２ａ
と、内環部から離れた位置で前記隙間に嵌合する雄部材
１２ｂとからなる。雌部材は、半径内方に延びる内方張
出部１３ａを有し、この内方張出部は、軸方向に湾曲し
た湾曲部を有し、その内端がスクロール外環部に固定さ
れている。また、雄部材１２ｂの内端部は、スクロール
内環部に半径方向に摺動可能に取り付けられている。
嵌合部に隙間を生じさせずに十分なシール性を保持する
ことができ、かつ軸方向の長さを短く抑えることができ
るガスタービンにおけるスクロールシール構造を提供す
る。 【解決手段】 スクロール室１０が、タービン軸を囲ん
で配置された中空ドーナツ状のスクロール外環部１０ａ
と、半径方向内方の流路面積が小さく構成され内周端が
タービン翼列に開口したスクロール内環部１０ｂとから
なる。スクロール外環部と内環部は、外周嵌合部１２と
内周嵌合部１４で連結されている。外周嵌合部は、外環
部から離れた位置に軸方向隙間を有する雌部材１２ａ
と、内環部から離れた位置で前記隙間に嵌合する雄部材
１２ｂとからなる。雌部材は、半径内方に延びる内方張
出部１３ａを有し、この内方張出部は、軸方向に湾曲し
た湾曲部を有し、その内端がスクロール外環部に固定さ
れている。また、雄部材１２ｂの内端部は、スクロール
内環部に半径方向に摺動可能に取り付けられている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービン軸を囲ん
で配置されタービン翼列に燃焼ガスを供給するスクロー
ル室を有するガスタービンに係わり、更に詳しくは、ガ
スタービンにおけるスクロールシール構造に関する。
で配置されタービン翼列に燃焼ガスを供給するスクロー
ル室を有するガスタービンに係わり、更に詳しくは、ガ
スタービンにおけるスクロールシール構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】ガスタービンは、図２に例示するよう
に、空気圧縮機１、燃焼器２、タービン３、等から構成
され、空気圧縮機１で加圧した空気により、燃焼器２で
燃料を燃焼させて高温の燃焼ガス４を発生させ、この高
温の燃焼ガス４によりタービン３を駆動し、タービン３
により空気圧縮機１を回転駆動するようになっている。
また、この図に示すように、陸上用や航空機の補助動力
用のガスタービンでは、排ガス対策、メンテナンス性の
向上、コスト等の見地から単一の燃焼器２だけを備えた
ものが多く、この場合、燃焼器２からの燃焼ガス４をタ
ービン翼列に供給するスクロール室５が設けられる。
に、空気圧縮機１、燃焼器２、タービン３、等から構成
され、空気圧縮機１で加圧した空気により、燃焼器２で
燃料を燃焼させて高温の燃焼ガス４を発生させ、この高
温の燃焼ガス４によりタービン３を駆動し、タービン３
により空気圧縮機１を回転駆動するようになっている。
また、この図に示すように、陸上用や航空機の補助動力
用のガスタービンでは、排ガス対策、メンテナンス性の
向上、コスト等の見地から単一の燃焼器２だけを備えた
ものが多く、この場合、燃焼器２からの燃焼ガス４をタ
ービン翼列に供給するスクロール室５が設けられる。
【０００３】スクロール室５は、通常、タービン軸を囲
んで配置された渦巻き状の中空室であり、その外周部に
燃焼器２の出口が取付られ、半径方向内方の流路面積が
小さく構成され、内周端が軸方向に開口して、タービン
翼列に燃焼ガスを軸方向に噴出するようになっている。
んで配置された渦巻き状の中空室であり、その外周部に
燃焼器２の出口が取付られ、半径方向内方の流路面積が
小さく構成され、内周端が軸方向に開口して、タービン
翼列に燃焼ガスを軸方向に噴出するようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スク
ロール室は複雑な形状をしているため、通常複数の部分
に分割され、その間を図３に例示するような種々の構造
で連結して構成されている。図３（Ａ）は、スクロール
室５を前後の部材に分割し、その間を軸方向に延びた円
筒形嵌合部６ａ，６ｂで嵌め合い結合したものであり、
（ａ）は、後部前縁部５ｂの内側に前部後縁部５ａを嵌
め込むもの、（ｂ）（ｃ）は前部後縁部５ａとケーシン
グ７との間に設けられたリング状の溝内に後部前縁部５
ｂを嵌め込むものであり、これらは、燃焼ガス４の圧力
が脈動又は変動して、スクロール室５の内外差圧が過大
になったときには、後部前縁部５ｂ又は前部後縁部５ａ
が部分的に凹み、その凹み部分から圧縮機１からの加圧
空気が流入し、出力低下を及ぼすおそれがあった。
ロール室は複雑な形状をしているため、通常複数の部分
に分割され、その間を図３に例示するような種々の構造
で連結して構成されている。図３（Ａ）は、スクロール
室５を前後の部材に分割し、その間を軸方向に延びた円
筒形嵌合部６ａ，６ｂで嵌め合い結合したものであり、
（ａ）は、後部前縁部５ｂの内側に前部後縁部５ａを嵌
め込むもの、（ｂ）（ｃ）は前部後縁部５ａとケーシン
グ７との間に設けられたリング状の溝内に後部前縁部５
ｂを嵌め込むものであり、これらは、燃焼ガス４の圧力
が脈動又は変動して、スクロール室５の内外差圧が過大
になったときには、後部前縁部５ｂ又は前部後縁部５ａ
が部分的に凹み、その凹み部分から圧縮機１からの加圧
空気が流入し、出力低下を及ぼすおそれがあった。
【０００５】また、図３（Ａ）の（ｄ）は、上述した問
題を解決するために提案されたものであり（特開平４−
２４１７４４号）、前部後縁部５ａを湾曲状に成形し、
後部前縁部５ｂに前部後縁部５ａの内周面に沿って湾曲
状に延びる曲状補強部材を形成したものであり、板厚を
増すことなく、前部後縁部及び後部前縁部の剛性を高め
て、スクロール室の内外差圧に耐えるようになってい
る。
題を解決するために提案されたものであり（特開平４−
２４１７４４号）、前部後縁部５ａを湾曲状に成形し、
後部前縁部５ｂに前部後縁部５ａの内周面に沿って湾曲
状に延びる曲状補強部材を形成したものであり、板厚を
増すことなく、前部後縁部及び後部前縁部の剛性を高め
て、スクロール室の内外差圧に耐えるようになってい
る。
【０００６】しかし、特開平４−２４１７４４号のシー
ル構造の場合でも、嵌合部の内側は直接高温（約１００
０℃）の燃焼ガスに曝され、外側は比較的低温（約４０
０℃前後）の圧縮機出口空気に曝されているため、両
者間には大きな温度差があり、その熱膨張差によって嵌
合部に大きな面圧が作用する問題点があった。この面圧
を下げるためには、比較的大きな初期隙間を与えておく
必要があり、運転初期にこの隙間からガス漏れが生じ、
逆に初期隙間を小さくし過ぎると嵌合部の面圧大となり
嵌合部に永久変形が生じ得る。また、燃焼ガスの流れ
は、円周１ケ所の缶型燃焼器である場合、円周方向に不
均一であり、嵌合隙間は運転時に円周方向に不均一とな
りやすい。更に、嵌合を構成する部品は各々独立に支
持されるため、嵌合に偏りが生じたまま組み立てられる
こととなり、更に嵌合隙間を増加させることとなる。
ル構造の場合でも、嵌合部の内側は直接高温（約１００
０℃）の燃焼ガスに曝され、外側は比較的低温（約４０
０℃前後）の圧縮機出口空気に曝されているため、両
者間には大きな温度差があり、その熱膨張差によって嵌
合部に大きな面圧が作用する問題点があった。この面圧
を下げるためには、比較的大きな初期隙間を与えておく
必要があり、運転初期にこの隙間からガス漏れが生じ、
逆に初期隙間を小さくし過ぎると嵌合部の面圧大となり
嵌合部に永久変形が生じ得る。また、燃焼ガスの流れ
は、円周１ケ所の缶型燃焼器である場合、円周方向に不
均一であり、嵌合隙間は運転時に円周方向に不均一とな
りやすい。更に、嵌合を構成する部品は各々独立に支
持されるため、嵌合に偏りが生じたまま組み立てられる
こととなり、更に嵌合隙間を増加させることとなる。
【０００７】更に、図３（Ｂ）は、スクロールの前部と
後部を各々から張り出したフランジ６で連結してシール
するものであり、構造上隙間がないため、完全なシール
ができる。しかし、スクロール本体とフランジ間部位の
熱応力が過大とならないように、スクロール本体とフラ
ンジ間の軸方向長さを充分取る必要があり、軸方向長さ
が長くなる問題点がある。
後部を各々から張り出したフランジ６で連結してシール
するものであり、構造上隙間がないため、完全なシール
ができる。しかし、スクロール本体とフランジ間部位の
熱応力が過大とならないように、スクロール本体とフラ
ンジ間の軸方向長さを充分取る必要があり、軸方向長さ
が長くなる問題点がある。
【０００８】本発明はかかる問題点を解決するために創
案されたものである。すなわち、本発明の目的は、温度
差と圧力差に曝されながら、低応力で、嵌合部に隙間を
生じさせずに十分なシール性を保持することができ、か
つ軸方向の長さを短く抑えることができるガスタービン
におけるスクロールシール構造を提供することにある。
案されたものである。すなわち、本発明の目的は、温度
差と圧力差に曝されながら、低応力で、嵌合部に隙間を
生じさせずに十分なシール性を保持することができ、か
つ軸方向の長さを短く抑えることができるガスタービン
におけるスクロールシール構造を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、タービ
ン軸を囲んで配置された中空ドーナツ状のスクロール外
環部と、半径方向内方の流路面積が小さく構成され内周
端がタービン翼列に開口したスクロール内環部と、から
なるスクロール室を備えたガスタービンにおいて、スク
ロール外環部とスクロール内環部は、外周嵌合部と内周
嵌合部で連結されており、該外周嵌合部は、スクロール
外環部から離れた位置に軸方向隙間を有する雌部材と、
スクロール内環部から離れた位置で前記隙間に嵌合する
雄部材と、からなり、前記雌部材は、半径内方に延びる
内方張出部を有し、該内方張出部の内端がスクロール外
環部に固定され、前記雄部材の内端部は、前記スクロー
ル内環部に半径方向に摺動可能に取り付けられている、
ことを特徴とするガスタービンにおけるスクロールシー
ル構造が提供される。
ン軸を囲んで配置された中空ドーナツ状のスクロール外
環部と、半径方向内方の流路面積が小さく構成され内周
端がタービン翼列に開口したスクロール内環部と、から
なるスクロール室を備えたガスタービンにおいて、スク
ロール外環部とスクロール内環部は、外周嵌合部と内周
嵌合部で連結されており、該外周嵌合部は、スクロール
外環部から離れた位置に軸方向隙間を有する雌部材と、
スクロール内環部から離れた位置で前記隙間に嵌合する
雄部材と、からなり、前記雌部材は、半径内方に延びる
内方張出部を有し、該内方張出部の内端がスクロール外
環部に固定され、前記雄部材の内端部は、前記スクロー
ル内環部に半径方向に摺動可能に取り付けられている、
ことを特徴とするガスタービンにおけるスクロールシー
ル構造が提供される。
【００１０】上記本発明の構成によれば、スクロール外
環部とスクロール内環部が外周嵌合部と内周嵌合部で連
結されており、この外周嵌合部は、スクロール外環部か
ら離れた位置に位置する雌部材と雄部材で連結されてい
るので、嵌合部全体が燃焼ガスに直接曝される高温部の
スクロール本体から離れた低温部に位置するので、シー
ルのための嵌合部に熱変形が生じない。また、この構成
により、嵌合部はスクロール本体より離した部位にある
ので、スクロール本体の形状や燃焼器の位置の設計に広
い自由度が得られる。
環部とスクロール内環部が外周嵌合部と内周嵌合部で連
結されており、この外周嵌合部は、スクロール外環部か
ら離れた位置に位置する雌部材と雄部材で連結されてい
るので、嵌合部全体が燃焼ガスに直接曝される高温部の
スクロール本体から離れた低温部に位置するので、シー
ルのための嵌合部に熱変形が生じない。また、この構成
により、嵌合部はスクロール本体より離した部位にある
ので、スクロール本体の形状や燃焼器の位置の設計に広
い自由度が得られる。
【００１１】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
雌部材の内方張出部は、軸方向に湾曲した湾曲部を有す
る。この構成により、スクロール外環部に生ずる熱変形
を低応力で湾曲部で吸収することができる。
雌部材の内方張出部は、軸方向に湾曲した湾曲部を有す
る。この構成により、スクロール外環部に生ずる熱変形
を低応力で湾曲部で吸収することができる。
【００１２】更に、前記雄部材とスクロール内環部を連
結する中空円筒形のリング板を備え、前記雄部材の内端
部は、前記リング板に半径方向に摺動可能に挟持され、
該リング板にスクロール内環部の一部が挟持されてい
る。この構成により、嵌合の一方の部品（雄部材の内端
部）を半径方向に自由な支持とし、嵌合の偏りを防止し
て嵌合部に隙間が生じないようにできる。
結する中空円筒形のリング板を備え、前記雄部材の内端
部は、前記リング板に半径方向に摺動可能に挟持され、
該リング板にスクロール内環部の一部が挟持されてい
る。この構成により、嵌合の一方の部品（雄部材の内端
部）を半径方向に自由な支持とし、嵌合の偏りを防止し
て嵌合部に隙間が生じないようにできる。
【００１３】また、前記内周嵌合部は、軸方向隙間を有
する雌部材と、該隙間に嵌合する雄部材と、からなるこ
とが好ましい。この構成により、外周嵌合部と併せて、
スクロール外環部を軸方向に移動させるだけで、外周嵌
合部と内周嵌合部を容易に連結することができる。
する雌部材と、該隙間に嵌合する雄部材と、からなるこ
とが好ましい。この構成により、外周嵌合部と併せて、
スクロール外環部を軸方向に移動させるだけで、外周嵌
合部と内周嵌合部を容易に連結することができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を付して使用する。図１は、本発
明によるスクロールシール構造図である。なお、この図
は燃焼器２を含む部分断面図であり、図の下方に位置す
るエンジン軸線Ｚ−Ｚを中心とする中空回転体の部分断
面を示している。この図において、スクロール室１０
は、タービン軸（図示せず）を囲んで配置された中空ド
ーナツ状のスクロール外環部１０ａと、半径方向内方の
流路面積が小さく構成され内周端がタービン翼列に開口
したスクロール内環部１０ｂと、からなり、スクロール
外環部１０ａとスクロール内環部１０ｂは、外周嵌合部
１２と内周嵌合部１４で連結されている。
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を付して使用する。図１は、本発
明によるスクロールシール構造図である。なお、この図
は燃焼器２を含む部分断面図であり、図の下方に位置す
るエンジン軸線Ｚ−Ｚを中心とする中空回転体の部分断
面を示している。この図において、スクロール室１０
は、タービン軸（図示せず）を囲んで配置された中空ド
ーナツ状のスクロール外環部１０ａと、半径方向内方の
流路面積が小さく構成され内周端がタービン翼列に開口
したスクロール内環部１０ｂと、からなり、スクロール
外環部１０ａとスクロール内環部１０ｂは、外周嵌合部
１２と内周嵌合部１４で連結されている。
【００１５】外周嵌合部１２は、スクロール外環部１０
ａから離れた位置に軸方向隙間を有する雌部材１２ａ
と、スクロール内環部１０ｂから離れた位置で前記隙間
に嵌合する雄部材１２ｂとからなる。また、内周嵌合部
１４は、軸方向隙間を有する雌部材１４ａと、この隙間
に嵌合する雄部材１４ｂとからなり、これらの雌部材１
４ａと雄部材１４ｂは、スクロール外環部１０ａとスク
ロール内環部１０ｂの連結端部に連続して形成されてい
る。この構成により、外周嵌合部１２と併せて、スクロ
ール外環部１０ａを軸方向に移動させるだけで、外周嵌
合部１２と内周嵌合部１４を容易に連結することができ
る。
ａから離れた位置に軸方向隙間を有する雌部材１２ａ
と、スクロール内環部１０ｂから離れた位置で前記隙間
に嵌合する雄部材１２ｂとからなる。また、内周嵌合部
１４は、軸方向隙間を有する雌部材１４ａと、この隙間
に嵌合する雄部材１４ｂとからなり、これらの雌部材１
４ａと雄部材１４ｂは、スクロール外環部１０ａとスク
ロール内環部１０ｂの連結端部に連続して形成されてい
る。この構成により、外周嵌合部１２と併せて、スクロ
ール外環部１０ａを軸方向に移動させるだけで、外周嵌
合部１２と内周嵌合部１４を容易に連結することができ
る。
【００１６】外周嵌合部１２の雌部材１２ａは、半径内
方に延びる内方張出部１３ａを有し、この内方張出部１
３ａの内端がスクロール外環部１０ａに固定されてい
る。雌部材１２ａのこの内方張出部１３ａは、軸方向に
湾曲した湾曲部を有する。この構成により、スクロール
外環部１０ａに生ずる熱変形を低応力で湾曲部で吸収す
ることができる。
方に延びる内方張出部１３ａを有し、この内方張出部１
３ａの内端がスクロール外環部１０ａに固定されてい
る。雌部材１２ａのこの内方張出部１３ａは、軸方向に
湾曲した湾曲部を有する。この構成により、スクロール
外環部１０ａに生ずる熱変形を低応力で湾曲部で吸収す
ることができる。
【００１７】外周嵌合部１２の雄部材１２ｂの内端部
は、スクロール内環部１０ｂに半径方向に摺動可能に取
り付けられている。すなわち、この実施形態において、
本発明のスクロールシール構造では、更に、雄部材１２
ｂとスクロール内環部１０ｂを連結する中空円筒形のリ
ング板１６を備え、雄部材１２ｂの内端部は、リング板
１６に半径方向に摺動可能に挟持され、かつこのリング
板１６にスクロール内環部１０ｂの一部が挟持されてい
る。この構成により、嵌合の一方の部品（雄部材１２ｂ
の内端部）を半径方向に自由な支持とし、嵌合の偏りを
防止して嵌合部に隙間を生じさせないようになってい
る。
は、スクロール内環部１０ｂに半径方向に摺動可能に取
り付けられている。すなわち、この実施形態において、
本発明のスクロールシール構造では、更に、雄部材１２
ｂとスクロール内環部１０ｂを連結する中空円筒形のリ
ング板１６を備え、雄部材１２ｂの内端部は、リング板
１６に半径方向に摺動可能に挟持され、かつこのリング
板１６にスクロール内環部１０ｂの一部が挟持されてい
る。この構成により、嵌合の一方の部品（雄部材１２ｂ
の内端部）を半径方向に自由な支持とし、嵌合の偏りを
防止して嵌合部に隙間を生じさせないようになってい
る。
【００１８】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更でき
ることは勿論である。
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更でき
ることは勿論である。
【００１９】
【発明の効果】上述した本発明の構成によれば、スクロ
ール外環部１０ａとスクロール内環部１０ｂが外周嵌合
部１２と内周嵌合部１４で連結されており、この外周嵌
合部１２は、スクロール外環部から離れた位置に位置す
る雌部材１２ａと雄部材１２ｂで連結されているので、
嵌合部全体が燃焼ガス４に直接曝される高温部のスクロ
ール本体１０ａ，１０ｂから離れた低温部に位置するの
で、シールのための嵌合部に熱変形が生じない。また、
この構成により、嵌合部はスクロール本体１０ａ，１０
ｂより離した部位にあるので、スクロール本体の形状や
燃焼器の位置の設計に広い自由度が得られる。
ール外環部１０ａとスクロール内環部１０ｂが外周嵌合
部１２と内周嵌合部１４で連結されており、この外周嵌
合部１２は、スクロール外環部から離れた位置に位置す
る雌部材１２ａと雄部材１２ｂで連結されているので、
嵌合部全体が燃焼ガス４に直接曝される高温部のスクロ
ール本体１０ａ，１０ｂから離れた低温部に位置するの
で、シールのための嵌合部に熱変形が生じない。また、
この構成により、嵌合部はスクロール本体１０ａ，１０
ｂより離した部位にあるので、スクロール本体の形状や
燃焼器の位置の設計に広い自由度が得られる。
【００２０】従って、シールのための嵌合部の隙間を小
さくでき、また、熱変形が抑えられるので小さい隙間を
長時間維持でき、かつ嵌合部全体が低温部にあることか
ら、嵌合部すきま量の設計が容易で的確にできる。
さくでき、また、熱変形が抑えられるので小さい隙間を
長時間維持でき、かつ嵌合部全体が低温部にあることか
ら、嵌合部すきま量の設計が容易で的確にできる。
【００２１】すなわち、本発明のガスタービンにおける
スクロールシール構造は、温度差と圧力差に曝されなが
ら、低応力で、嵌合部に隙間を生じさせずに十分なシー
ル性を保持することができ、かつ軸方向の長さを短く抑
えることができる等の優れた効果を有する。
スクロールシール構造は、温度差と圧力差に曝されなが
ら、低応力で、嵌合部に隙間を生じさせずに十分なシー
ル性を保持することができ、かつ軸方向の長さを短く抑
えることができる等の優れた効果を有する。
【図１】本発明によるスクロールシール構造図である。
【図２】ガスタービンの全体構成図である。
【図３】従来のスクロールシール構造図である。
１ 空気圧縮機 ２ 燃焼器 ３ タービン ４ 燃焼ガス ５ スクロール室 ５ａ 前部後縁部 ５ｂ 後部前縁部 ６ フランジ １０ スクロール室 １０ａ スクロール外環部 １０ｂ スクロール内環部 １２ 外周嵌合部 １２ａ 雌部材 １２ｂ 雄部材 １３ａ 内方張出部 １４ 内周嵌合部 １４ａ 雌部材 １４ｂ 雄部材 １６ リング板
Claims (3)
- 【請求項１】 タービン軸を囲んで配置された中空ドー
ナツ状のスクロール外環部と、半径方向内方の流路面積
が小さく構成され内周端がタービン翼列に開口したスク
ロール内環部と、からなるスクロール室を備えたガスタ
ービンにおいて、 スクロール外環部とスクロール内環部は、外周嵌合部と
内周嵌合部で連結されており、該外周嵌合部は、スクロ
ール外環部から離れた位置に軸方向隙間を有する雌部材
と、スクロール内環部から離れた位置で前記隙間に嵌合
する雄部材と、からなり、 前記雌部材は、半径内方に延びる内方張出部を有し、該
内方張出部の内端がスクロール外環部に固定され、前記
雄部材の内端部は、前記スクロール内環部に半径方向に
摺動可能に取り付けられている、ことを特徴とするガス
タービンにおけるスクロールシール構造。 - 【請求項２】 前記雌部材の内方張出部は、軸方向に湾
曲した湾曲部を有する、ことを特徴とする請求項１に記
載のガスタービンにおけるスクロールシール構造。 - 【請求項３】 更に、前記雄部材とスクロール内環部を
連結する中空円筒形のリング板を備え、前記雄部材の内
端部は、前記リング板に半径方向に摺動可能に挟持さ
れ、該リング板にスクロール内環部の一部が挟持されて
いる、ことを特徴とする請求項１に記載のガスタービン
におけるスクロールシール構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22642696A JP3757999B2 (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | ガスタービンにおけるスクロールシール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22642696A JP3757999B2 (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | ガスタービンにおけるスクロールシール構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1068330A true JPH1068330A (ja) | 1998-03-10 |
| JP3757999B2 JP3757999B2 (ja) | 2006-03-22 |
Family
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1996
- 1996-08-28 JP JP22642696A patent/JP3757999B2/ja not_active Expired - Fee Related
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