JPH1062245A - 複数折れ線グラフのトレース方法及びそのトレース機能を備えた分光光度計 - Google Patents

複数折れ線グラフのトレース方法及びそのトレース機能を備えた分光光度計

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JPH1062245A
JPH1062245A JP22148496A JP22148496A JPH1062245A JP H1062245 A JPH1062245 A JP H1062245A JP 22148496 A JP22148496 A JP 22148496A JP 22148496 A JP22148496 A JP 22148496A JP H1062245 A JPH1062245 A JP H1062245A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数本の折れ線グラフに対してグラフの横軸
に対する全グラフの縦軸値をカーソルの移動に伴い連続
的に表示して各グラフの比較を定量的にかつ容易に行え
るようにする。 【解決手段】 複数の折れ線グラフが表示されている状
態でトレース機能を選択することにより画面上にトレー
ス用カーソル3が表示され、トレース値表示用の画面4
が表示される。トレースカーソル3を移動させることに
より、それに同期させ表示されている複数スペクトルの
トレース値を変更していく。またこの状態でトレース値
取り込み用画面7にトレース値を取り込むことにより、
トレース値を累積して記憶し、表示、印字する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の折れ線グラ
フをトレースする方法、及び表示されたスペクトルをト
レースする機能を有する分光光度計に関する。
【0002】
【従来の技術】表示画面上に折れ線グラフを表示する機
器には、表示された折れ線グラフに対してトレースカー
ソルを重ねることで、カーソルで指示された横軸値に対
する縦軸値を数値表示するトレース機能を備えるものが
ある。例えば、スペクトル表示機能を有する分光光度計
で表示されるスペクトルは、複数の測定値を直線で結ん
で表示されたものであり、折れ線グラフの一種である。
分光光度計は、グラフの横軸値(例えば波長)に対する
スペクトルの縦軸値(例えば測光値)をカーソルの移動
に伴い連続的に表示するトレース機能を備えており、こ
のトレース機能は表示されているスペクトルの測定値を
読み込む場合の最も重要な機能の一つである。
【0003】また、分光光度計の使用例として、異なる
試料や異なる濃度の試料に対して測定されたスペクトル
形状を比較することが必要とされる場合があり、その場
合には同一グラフ上に測定試料毎に得られた複数のスペ
クトルを重ね書き表示して比較を容易にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した分光光度計の
トレース機能は、1本の表示スペクトルについてのみ実
現されており、複数のスペクトルが表示されている場合
にはその中の1本を選択した後、トレースを実行する必
要がある。ところで、同一画面中に複数本のスペクトル
が表示されており、それらの比較を行う場合、その形状
を目視で確認するとともに、ある横軸値に対する各スペ
クトルの縦軸値を一度に求めたい場合がある。例えば、
測定する試料の特性により波長スペクトルの形状は決ま
っているため、異なる試料の吸収スペクトルや透過スペ
クトルの形状、測定値を比較する作業は分析者にとって
日常的に行われる作業である。
【0005】また、このトレース機能は実際にデータの
存在する波長のみを表示しているため、サンプリング間
隔(データ間隔)が異なるスペクトルが混在している場
合には同じ波長に対する測光値を求めることができな
い。そのため、2本又はそれ以上の複数スペクトルを表
示した際に、それらのスペクトルの重なった部分の横軸
値、縦軸値を求めたい場合は表示されているスペクトル
を印字装置に出力しその印字結果から目視で求めなけれ
ばならず、作業が煩雑になると共に正確な値を得ること
ができない。
【0006】さらに、製品の品質管理などのために、分
光光度計で複数の同一成分の試料を測定し、そのスペク
トル形状より各試料の特性や成分のばらつきを調べるこ
とも行われる。このような場合には、複数のスペクトル
の中から基準となるスペクトルを1つ指定し、その基準
スペクトルに対する他のスペクトルの差分や比率を表示
できれば必要な情報が簡単に求められる。
【0007】本発明は、このような問題認識のもとにな
されたものであり、その目的は複数の折れ線グラフに対
してより正確な値を簡単な操作で求めることのできる複
数折線グラフのトレース方法を提供することにある。本
発明の他の目的は、そのトレース方法を実現する機能を
備えた分光光度計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、折れ
線グラフ表示処理プログラム内に次の機能を持つプログ
ラムを組み込むことにより前記目的を達成する。 1.画面上に表示されている全ての折れ線グラフについ
て、そのデータを記憶したデータテーブルを作成する機
能。 2.折れ線グラフ上の現在のカーソル位置の座標を求
め、その値に対応するグラフ上の横軸値を求める機能。 3.求めた横軸値を使用し、各折れ線グラフについてデ
ータテーブルより対応する縦軸値を求める機能。折れ線
グラフは各データ点を直線で結んで表示されており、求
めた横軸値に対応するデータがデータテーブルに無い場
合には、その前後のデータから直線補完を行って縦軸値
を求める。
【0009】4.移動可能な画面内に、機能2で求めた
横軸値と、機能3で求めた縦軸値を、各折れ線グラフと
の対応が分かるようにして表示させる機能。表示値と各
折れ線グラフとの対応付けは、画面上の折れ線グラフが
それぞれ異なる色で表示されている場合、表示する縦軸
値を折れ線グラフの表示色と同じ色で表示することによ
り行うことができる。各折れ線グラフに対してそれを識
別するための番号や記号等の標識を表示し、その標識と
対応させて各折れ線グラフの縦軸値を表示することによ
っても、複数の表示値をそれぞれの折れ線グラフに対応
付けすることが可能である。
【0010】5.異なる横軸値に対して機能4を用いて
表示されている値を取り込み、一括表示させたり印字さ
せたりする機能。 6.表示画面上に表示されている全折れ線グラフについ
てピーク及び/又はバレー(谷)サーチを行い、そのピ
ーク及び/又はバレーの位置をトレースカーソルにより
示すとともに、その横軸値での各折れ線グラフの縦軸値
を表示する機能。
【0011】7.機能6を用いて表示された各折れ線グ
ラフの縦軸値がその折れ線グラフにおいてピークあるい
はバレーであるかどうかを判定し、その結果を表示する
機能。 8.表示画面上に表示されている折れ線グラフの中から
基準となる折れ線グラフを1つ指定し、トレースカーソ
ルの移動に同期して、各折れ線グラフのトレース値と共
に基準となる折れ線グラフの縦軸値との差、比率を連続
して表示させる機能。
【0012】本発明では、このような機能により以下の
トレース方法及び分光光度計を実現する。すなわち、本
発明は、各々複数個のデータに基づいて表示された複数
の折れ線グラフをトレースする複数折れ線グラフのトレ
ース方法において、カーソルの移動に伴い、カーソルで
指定されたグラフの横軸値に対する各折れ線グラフの縦
軸値を各折れ線グラフに関連付けて連続的に表示するこ
とを特徴とする。
【0013】複数の折れ線グラフを各々異なる色で表示
し、各折れ線グラフの縦軸値を各グラフの表示色と同じ
色で表示すると、各折れ線グラフの縦軸値と各折れ線グ
ラフとの対応付けが明瞭になる。横軸値及び縦軸値は移
動可能な画面内に表示することができ、移動可能な画面
はグラフ表示画面上の任意の場所に表示することができ
る。
【0014】表示されている横軸値及び縦軸値は別画面
に保存し、その別画面の内容を一括表示又は一括印字す
ることができる。また、本発明は、複数のスペクトルを
重ねて表示する機能を有する分光光度計において、複数
表示されているスペクトルに対して前述のトレース方法
を実現する機能を備えることを特徴とする。
【0015】この分光光度計は、各スペクトルのピーク
及び/又はバレーを表示する機能を備えることもでき、
各スペクトルに対して基準データと比較しながらトレー
スする機能を備えることもできる。本発明によると、横
軸に対する全折れ線グラフの縦軸値をカーソルの移動に
伴い表示画面上に連続的に表示することができるので、
複数の折れ線グラフの形状の比較、測定値の比較が画面
上で行えるようになり、印字の必要が無くなる。従来
は、折れ線グラフのデータ点数、本数によっては印字に
数分間を要することがあり、その間の待ち時間が無駄に
なっていたが、それを解消することができる。
【0016】なお、上記手段で求められた横軸値、縦軸
値は別画面に累積され記憶されるので複数の横軸値に対
する複数グラフの縦軸値を同時に確認することが出来
る。また、折れ線グラフの重なっている点やピーク位
置、バレー位置などの特定の横軸、縦軸値が簡単に求め
られるようになり、その値は記憶されているデータテー
ブルから計算により求められるため正確である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、スペクトル表示機能を有す
る分光光度計を例にとり本発明の実施の形態を詳細に説
明する。図9は、分光光度計の概略図である。光源とし
ては、ヨウ素タングステンランプWIと重水素ランプD
2が用意されている。測定波長に応じていずれかの光源
からの光がミラーM1,M2で反射され、入射スリット
S1を通して分光器MMに導入される。分光器MMに入
射した光は、モータMTによって回動可能に配置された
回折格子GTによって波長分散され、出射スリットS2
から単色光として取り出される。回折格子GTの角度位
置をモータMTによって制御することにより波長走査が
行われる。
【0018】分光器の出射スリットS2から取り出され
た光は、ミラーM3で反射され、透過部と反射部及びゼ
ロ信号を得るための無反射部を備える回転ミラーM5に
入射する。回転ミラーM5は分光器MMからの光をミラ
ーM4とミラーM7に交互に振り分け、ミラーM4で反
射された光は、参照試料REを透過した後、ミラーM
6,M10を経て光電子増倍管PMTに入射する。ま
た、ミラーM7で反射された光は、M8で反射された
後、試料SPを透過し、さらにミラーM9,M11で反
射されて光電子増倍管PMTに入射する。
【0019】回転ミラーM5の回転に同期して光電子増
倍管から得られる参照信号Rと試料信号S及びゼロ信号
Zは、データ処理部を備える制御部20に供給される。
制御部20には、機器の制御プログラム、データ処理プ
ログラム、各種トレース機能を実現するためのプログラ
ム等を記憶したROM21、データを記憶するRAM2
2、測定されたスペクトルやトレースカーソル等を表示
するためのカラーCRT等からなる表示部23、測定結
果等を印字して出力するするプリンター24、トレース
カーソルの位置を指定したり、制御部20に必要な情報
を与えるキーボードやマウス等の入力手段25が接続さ
れている。
【0020】制御部20内のデータ処理部では次の演算
を行って、透過率T(%)を求められ、透過率は必要に
応じて対数演算処理を施されて吸光度に変換される。 T=(S−Z)/(R−Z) 図1は、本発明を紫外可視分光光度計に適用した場合の
例を示すフローチャート、図2はその表示画面の画面構
成図、図3はグラフィック座標を基準としたスペクトル
のグラフ座標系を示す図、図4は波長を基準としたスペ
クトルのグラフ座標系を示す図である。
【0021】図2は、カラーCRT23のスペクトル表
示メイン画面1を示す。スペクトル表示メイン画面1
は、測定やファイル読み込みでメモリ上に格納された1
本又は複数本のスペクトルデータを色分けしてグラフ表
示するスペクトル表示グラフ領域2を有する。トレース
を行う場合のトレースカーソル3は、本画面のスペクト
ル表示グラフ領域に表示されたグラフ上に重ねて表示さ
れる。スペクトル表示メイン画面1には、説明の都合上
図2の下方に分離して示したトレース値表示画面4や、
トレース値取り込み画面7が適宜の場所に重ねて表示さ
れる。
【0022】トレース値表示画面4は、トレースカーソ
ル3のある位置の横軸値、及び表示されているスペクト
ルの縦軸値を表示スペクトルと同じ色で表示する画面で
あり、トレースカーソル3の動きに同期してその表示内
容を変更していく。トレース値表示画面4には、各スペ
クトルの縦軸値とともに、トレース値取り込みボタン
5、及びトレース終了ボタン6が表示される。
【0023】トレース値取り込み画面7は、トレース値
表示画面4に表示されているトレース値を取り込むため
の画面であり、トレース値表示画面4に表示されている
取り込みボタン5をマウス等でクリックすることによ
り、その時表示されているトレース値がトレース値取り
込み画面7に取り込まれる。異なるトレース値に対して
トレース値表示画面4のトレース取り込みボタン5を操
作することにより、図示されているようにトレース値が
累積して記憶されていく。また、印字ボタン9を操作す
ると、その結果がプリンター24に印字される。
【0024】なお、前述のようにトレース値表示画面4
とトレース値取り込み画面7はスペクトル表示メイン画
面1の上に重ねて表示され、メイン画面1内での表示場
所は任意に選択可能である。次に、図1のフローチャー
ト及び図3の座標系に基づいて図2の各画面の動作を説
明する。以下の説明で、操作に続けて記載した()内の
数字は、図1のステップ番号を表す。
【0025】まず、トレース機能が選択されると(10
0)、現在のグラフが表示されているスペクトル表示グ
ラフ領域2の座標を記憶し、メイン画面1上にトレース
カーソル3を表示し(101)、更にトレース値表示用
の画面4を表示する(102)。トレースカーソル3は
マウスなどのポインティングデバイスやキーボード等の
入力に同期して横方向に移動し、その際には座標値とと
もにオペレーティグシステムより通知される。トレース
カーソル移動時には、現在のトレースカーソルの位置の
座標値を読み取り(103)、その値をもとにグラフ上
の横軸値を求める(104)。更に、この横軸値から画
面上に表示されている各スペクトルについて計算により
縦軸値を求める(105)。
【0026】このようにして求められた横軸値、縦軸値
(トレース値)はメモリ上に記憶され、更にトレース値
表示画面4に通知する。通知を受けたトレース値表示画
面4では、メモリ上に記憶されたこれらの横軸値及び縦
軸値を表示用の文字列に変換し、画面上に表示する(1
06)。この状態で、トレース値表示画面4のボタン5
が操作され、トレース値取り込み要求が発行されると
(107)、現在のトレース値がトレース取り込み画面
7に送られ、その画面のトレース値表示領域8に表示さ
れる(108)。この操作は、ステップ111の判定が
「YES」になるまで、すなわちトレース値表示画面4
のトレース終了ボタン6が操作されるまで繰り返して実
行することが可能であり、トレース値を累積して記憶で
きる。更に、ステップ109で印字機能を選択すること
により、すなわちトレース取り込み画面7の印字ボタン
8を操作することにより、記憶されたトレース値を印字
装置に出力することができる(110)。
【0027】以上のステップ103からステップ111
の処理をトレースカーソル3の動きに同期して行うこと
により、複数スペクトルに対しての連続的なトレースが
実現される。なお、トレース値表示画面4のトレース終
了ボタン6が操作されると、ステップ111からステッ
プ112に進んでトレース値表示画面4を消去し、ステ
ップ113でトレースカーソル3を消去し、ステップ1
14で終了処理を行ってトレース機能の実行を終了す
る。
【0028】次に、ステップ103からステップ105
で行っているトレースカーソル3の位置からグラフ上の
横軸値、縦軸値を求める方法について説明する。今、図
3のグラフ座標系においてグラフの原点(左下)の座標
を(X0,Y0)、右上の座標を(X1,Y1)、現在
のトレースカーソルのある位置の横軸座標(この値はオ
ペレーティングシステムより与えられる)をXnとす
る。
【0029】また、横軸を波長とした図4のスペクトル
グラフにおいて、スペクトルグラフの開始波長をWL
n、終了波長をWLe、トレースカーソルのある波長を
WLnとすると横軸座標に関して次の〔数1〕の関係が
成り立つ。
【0030】
【数1】(Xn−X0)/(X1−X0)=(WLn−WL
s)/(WLe−WLs)
【0031】この式よりトレースカーソルのある波長W
Lnは、次の〔数2〕で求められる。
【0032】
【数2】WLn={(Xn−X0)/(X1−X0)}・
(WLe−WLs)+WLs
【0033】ここで、波長を指定することにより、デー
タテーブルにその波長に対応する縦軸データがある場合
にはそのデータを返し、対応する縦軸データが無い場合
にはその前後のデータを使用し直線補完処理により縦軸
データを求める処理を作成しておく。トレースカーソル
のある波長WLnが求まると、その波長に対応する各ス
ペクトルの縦軸値は上記計算処理により求めることが出
来る。
【0034】図5、図6は本発明の他の例を説明するも
ので、複数スペクトルに対するピークトレースを実行し
た際のピークトレース値表示画面の表示例である。予め
データテーブルよりスペクトルのピークの位置を求めて
おき、複数スペクトルに対するトレースを実行した場
合、トレースカーソルはそのピーク位置のみを動くよう
にすることで、ピークの位置が図1のスペクトル表示メ
インが画面1上で容易に確認できるようになる。この際
にも、トレース値表示画面4を表示することにより、複
数スペクトルのピーク位置の波長、データを正確に知る
ことができる。
【0035】表示されている複数のスペクトルが、その
形状が異なりピーク位置が異なる場合、ピークであるス
ペクトルではそのデータを反転表示や網掛け表示、マー
クを付加することによりその波長がピークであるかどう
かの判定も可能となる。図5は、図2に示した4本のの
スペクトルに対して波長527nmの位置をトレース表
示した例である。
【0036】いま、図2に示した4本のスペクトルは、
スペクトル1、3、4が波長527nmにピークがあ
り、スペクトル2は波長528nmにピークがあるとす
る。この場合、図2のスペクトルグラフ上では4スペク
トルとも同じ波長にピークがあるように見えるが、ピー
クトレースを実行するとトレースカーソル3は波長52
7nmの位置を指すとともに図5に10で示すように網
掛け表示やマークを表示してピーク結果表示を行い、ス
ペクトル1、3、4が波長527nmにピークを持つこ
とを確認できる。
【0037】トレースカーソル3を移動すると、同様に
波長528nmの位置を指すとともに図6に示すように
ピーク結果表示を行い、スペクトル2が波長528nm
にピークを持つことを確認できる。図7は、本発明の更
に他の例を示すものであり、複数スペクトルに対する比
較データトレースを実行した際のピークトレース値表示
画面の表示例である。この例では、複数のスペクトルに
対するトレースを行う際に、基準となるスペクトル(こ
の例ではスペクトル1)を決めておき、基準スペクトル
との差分、比率、及びその判定結果を比較データトレー
ス値表示を行うトレース値表示画面4の比較結果表示領
域11に示す。
【0038】分光光度計によって得られる波長スペクト
ルは測定する試料の種類によりスペクトルの形状は決ま
っており、その各波長の測定値は試料の濃度にほぼ比例
した値となる。但し、濃度による特性の変化などにより
吸光度が濃度に比例しない場合がある。図8に示した3
本のスペクトルは、濃度1の試料に対するスペクトル1
4を基準として、濃度が1.5倍の試料に対するスペク
トル13と、濃度が1.6倍の試料に対するスペクトル
12を表示したものである。
【0039】図8を見ると、吸収スペクトル12,13
は、波長585nmのピークを除いてはほぼ濃度の比率
通りになっているが、波長585nmのピーク位置のみ
はこの比率から外れている。濃度1.5倍の試料に対す
るスペクトル13に対して、濃度1の基準スペクトル1
4に対する比率が1.48〜1.52の範囲内に入らな
かった場合に判定をNGとし、濃度1.6倍の試料に対
するスペクトルに対して、スペクトル14に対する比率
が1.58〜1.62の範囲内に入らなかった場合に判
定をNGにするといった設定を行った場合、波長585
nmのピーク付近では比率がこの範囲内におさまらない
ためNGとなる。
【0040】なおこの判定基準は判定基準表示領域12
に表示しておけば、常に判定基準を知ることができる。
そして、この結果を比較データトレース値表示画面に表
示することによりトレースカーソル3の動きに同期して
その判定結果を確認できるようになる。ここで得られた
情報は、試料の分光分析に使用すべき波長の選定に利用
できる。また、複数の成分を含有する製品の品質管理、
すなわち各成分が所定の比率で含有されているかどうか
を検査するために利用することもできる。
【0041】ここでは、折れ線グラフの例として横軸が
波長、縦軸が吸光度からなる吸収スペクトを用いて説明
したが、本発明は、横軸が時間、縦軸が吸光度とした吸
光度の時間変化等、他の折れ線グラフに対しても同様に
適用できる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、複数の折れ線グラフが
表示されている画面上において全ての折れ線グラフに対
する一括トレース及びトレース値の記憶が可能になり、
目的のグラフ上の横軸に対する縦軸値の取得をより容易
かつ正確に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による処理手順の一例を示すフローチャ
ート。
【図2】表示画面の画面構成図を説明する図。
【図3】グラフィック座標を基準としたスペクトルグラ
フの座標系を示す図。
【図4】波長を基準としたスペクトルグラフの座標系を
示す図。
【図5】ピークトレース値表示画面の画面構成図例を説
明する図。
【図6】ピークトレース値表示画面の画面構成図例を説
明する図。
【図7】比較データトレース値表示画面の例を説明する
図。
【図8】濃度の異なる試料のスペクトル表示例を示す
図。
【図9】分光光度計の概略図。
【符号の説明】
1…スペクトル表示メイン画面、2…スペクトル表示グ
ラフ領域、3…トレースカーソル、4…トレース値表示
画面、5…トレース値取り込みボタン、6…トレース終
了ボタン、7…トレース値取り込み画面、8…トレース
値表示領域、9…印字ボタン、10…ピーク結果表示領
域、11…比較結果表示領域、13…判定基準表示領
域、20…制御部、21…ROM、22…RAM、23
…表示部、24…プリンター、25…入力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 忠 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 河原井 直美 茨城県ひたちなか市堀口字長久保832番地 2 日立計測エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 佐藤 範子 茨城県ひたちなか市堀口字長久保832番地 2 日立計測エンジニアリング株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々複数個のデータに基づいて表示され
    た複数の折れ線グラフをトレースする複数折れ線グラフ
    のトレース方法において、 カーソルの移動に伴い、前記カーソルで指定されたグラ
    フの横軸値に対する各折れ線グラフの縦軸値を各折れ線
    グラフに関連付けて連続的に表示することを特徴とする
    複数折れ線グラフのトレース方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の複数折れ線グラフのトレ
    ース方法において、 前記複数の折れ線グラフを各々異なる色で表示し、前記
    各折れ線グラフの縦軸値を各グラフの表示色と同じ色で
    表示することを特徴とする複数折れ線グラフのトレース
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の複数折れ線グラフ
    のトレース方法において、 前記横軸値及び縦軸値を移動可能な画面内に表示し、前
    記移動可能な画面をグラフ表示画面上の任意の場所に表
    示することを特徴とする複数折れ線グラフのトレース方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の複数折れ線グラフ
    のトレース方法において、 表示されている横軸値及び縦軸値を別画面に保存し、そ
    の別画面の内容を一括表示又は一括印字することを特徴
    とする複数折れ線グラフのトレース方法。
  5. 【請求項5】 複数のスペクトルを重ねて表示する機能
    を有する分光光度計において、 複数表示されているスペクトルに対して請求項1〜4の
    いずれか1項に記載のトレース方法を実現する機能を備
    えることを特徴とする分光光度計。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の分光光度計において、 各スペクトルのピーク及び/又はバレーを表示する機能
    を備えることを特徴とする分光光度計。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の分光光度計におい
    て、 各スペクトルに対して基準データと比較しながらトレー
    スする機能を備えることを特徴とする分光光度計。
JP22148496A 1996-08-22 1996-08-22 トレース機能を備えた分光光度計 Expired - Fee Related JP3677122B2 (ja)

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