JPH1062198A

JPH1062198A - ナビゲーション装置

Info

Publication number: JPH1062198A
Application number: JP8217553A
Authority: JP
Inventors: Masashi Takeyasu; 正志武安
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1996-08-19
Filing date: 1996-08-19
Publication date: 1998-03-06

Abstract

(57)【要約】【課題】自動車の運転を邪魔することなく良好なナビ
ゲーションができるようにすることを目的とする。【解決手段】音声信号入力手段１１と、この音声信号
入力手段１１に入力された音声信号の認識処理を行う既
登録の音声認識対象語の記憶手段１５等より成る音声認
識処理部１４，１５と、この音声認識処理部１４，１５
が認識した地域等のデータを絶対的な座標位置データに
変換する変換部１６，１７と、地図データの記憶手段
と、この変換部１６，１７で変換された座標位置データ
で示される位置の地図データを地図データの記憶手段か
ら読み出して、地図表示用データを作成する地図データ
読み出し手段２３，２４とを有するナビゲーション装置
において、現在の表示用データより、特定地域等を抽出
し、この抽出特定地域等に対し、音声認識対象語を形成
する音声認識対象語形成手段２３と、この抽出特定地域
等の音声認識対象語をテンポラリデータとして記憶する
テンポラリ記憶手段４１とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車に搭
載させて道路地図等を表示させるナビゲーション装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動車等に搭載させるナビゲーシ
ョン装置が各種開発されている。このナビゲーション装
置は、例えば道路地図データが記憶されたＣＤ−ＲＯＭ
等の大容量データ記憶手段と、現在位置の検出手段と、
検出した現在位置の近傍の道路地図を、データ記憶手段
から読み出したデータに基づいて表示させるディスプレ
イ装置とで構成される。

【０００３】この場合、現在位置の検出手段としては、
ＧＰＳ（Global Position System）と称される測位用の
人工衛星を使用した測位システムを使用したものや、車
輌の走行方向、走行速度等の情報に基づいて出発地点か
ら現在位置の変化を追跡する自律航法によるもの等があ
る。

【０００４】また、ディスプレイ装置に表示される地図
としては、キー操作等を行うことで、現在位置の近傍だ
けでなく、地図データが用意されている限りは、所望の
位置の地図を表示させることができるようにしてある。

【０００５】このようなナビゲーション装置の場合に
は、例えば自動車の場合、運転席の近傍にディスプレイ
装置を設置して、運転者が走行中や信号停止等の一時停
止中に現在位置の近傍の地図を見れるようにするのが一
般的である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ナビゲーション装置は、自動車の運転等を邪魔しないで
操作できるようにする必要があり、例えば走行中は複雑
な操作を禁止するようにしてある。

【０００７】即ち、このようなナビゲーション装置を車
輌に設置する場合には、何等かの走行状態検出部（例え
ば自動車のパーキングブレーキスイッチ）と接続して、
この検出部の状態により車輌が停止していることが検出
されるときだけ、全ての操作ができるように設定し、停
止していない状態（即ち走行中）には、複雑なキー操作
を禁止するように設定してある。

【０００８】ところで、このように走行中に表示地図を
切換える等の操作ができないのは不便であり、走行中で
あっても運転を邪魔することなく、表示地図を最適なも
のに切換えることができるようにすることが要請されて
いる。

【０００９】本発明は斯る点に鑑み、自動車の運転を邪
魔することなく良好なナビゲーションができるようにす
ることも目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明ナビゲーション装
置は、音声信号入力手段と、この音声信号入力手段に入
力された音声信号の認識処理を行う既登録の音声認識対
象語の記憶手段等より成る音声認識処理部と、この音声
認識処理部が認識した地域等のデータを絶対的な座標位
置データに変換する変換部と、地図データの記憶手段
と、この変換部で変換された座標位置データで示される
位置の地図データを地図データの記憶手段から読み出し
て、地図表示用データを作成する地図データ読み出し手
段とを有するナビゲーション装置において、現在の表示
用データより、特定地域等を抽出し、この抽出特定地域
等に対し、音声認識対象語を形成する音声認識対象語形
成手段と、この抽出特定地域等の音声認識対象語をテン
ポラリデータとして記憶するテンポラリ記憶手段とを備
えたものである。

【００１１】斯る本発明によれば音声により、表示地図
を最適なものに切換えることができ自動車の運転を邪魔
することなく良好なナビゲーションができる。

【００１２】また本発明によれば、既登録の音声認識対
象語の外に表示用データより特定地域等を抽出し、この
抽出した特定地域等に対し、音声認識対象語を形成し、
これをテンポラリデータとしてテンポラリ記憶手段に記
憶したので、予め多くの音声認識対象語を登録しておか
なくとも、音声により（自動車の運転を邪魔することな
く）、きめ細かい良好なナビゲーションができる。

【００１３】この表示用データより得られる音声認識対
象語はテンポラリ記憶手段にテンポラリデータとして記
憶するので、記憶手段の記憶容量を増やすことなく、見
かけ上の音声認識対象語を増やすことができる。

【００１４】また表示用データより特定地域等を抽出
し、この抽出した特定地域等に対し、音声認識対象語を
形成するので、音声認識対象語が地図ソフトの相違に関
係なくなるため、地名が変わったりしても、対応した音
声認識対象語が自然に生じる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明ナビ
ゲーション装置の一実施例につき説明しよう。

【００１６】本例においては、自動車に搭載されるナビ
ゲーション装置に適用したもので、まず、図２、図３を
参照して本例のナビゲーション装置の自動車への設置状
態を説明する。図２に示すように自動車５０は、ハンド
ル５１が運転席５２の前方に取付けられ、基本的には運
転席５２に着席した運転者がこのナビゲーション装置の
操作ができるようにする。

【００１７】そして、ナビゲーション装置本体２０及び
このナビゲーション装置本体２０に接続された音声認識
装置１０は、自動車５０内の任意の空間（例えば後部の
トランク内）に設置され、後述する測位信号受信用アン
テナ２１が車体の外側（或いはリアウィンドウの内側な
どの車内）に取付けてある。

【００１８】そして、図３に運転席の近傍を示すよう
に、ハンドル５１の脇には、後述するトークスイッチ１
８やナビゲーション装置の操作キー２７が配置され、こ
れらのスイッチやキーは、運転中に操作されても支障が
ないように配置してある。また、ナビゲーション装置に
接続されたディスプレイ装置４０が、運転者の前方の視
界を妨げない位置に配置してある。また、ナビゲーショ
ン装置本体２０内で音声合成された音声信号を出力させ
るスピーカ３２が、運転者に出力音声が届く位置（例え
ばディスプレイ装置４０の脇など）に取付けてある。

【００１９】また、本例のナビゲーション装置は音声入
力ができるようにしてあり、そのためのマイクロフォン
１１が、運転席５２の前方のフロントガラス上部に配さ
れたサンバイザ５３に取付けてあり、運転席５２に着席
した運転者の話し声を拾うようにしてある。

【００２０】また、本例のナビゲーション装置本体２０
は、この自動車のエンジン制御用コンピュータ５４と接
続してあり、エンジン制御用コンピュータ５４から車速
に比例したパルス信号が供給されるようにしてある。

【００２１】次に、本例のナビゲーション装置の内部の
構成について図１を参照して説明すると、本例において
は、音声認識装置１０をナビゲーション装置本体２０と
接続して構成させたもので、音声認識装置１０は、マイ
クロフォン１１が接続してある。このマイクロフォン１
１としては、例えば指向性が比較的狭く設定されて、自
動車の運転席に着席した者の話し声だけを良好に拾うよ
うなものを使用する。

【００２２】そして、このマイクロフォン１１が拾って
得た音声信号を、アナログ／デジタル変換器１２に供給
し、所定のサンプリング周波数のデジタル音声信号に変
換する。そして、このアナログ／デジタル変換器１２が
出力するデジタル音声信号を、ＤＳＰ（デジタル・シグ
ナル・プロセッサ）と称される集積回路構成のデジタル
音声処理回路１３に供給する。このデジタル音声処理回
路１３では、帯域分割，フィルタリングなどの処理で、
デジタル音声信号をベクトルデータとし、このベクトル
データを音声認識回路１４に供給する。

【００２３】この音声認識回路１４には音声認識対象語
記憶用ＲＯＭ１５及び後述する一時的音声認識対象語が
記憶されるＲＡＭ４１が接続され、デジタル音声処理回
路１３から供給されるベクトルデータとの所定の音声認
識アルゴリズム（例えばＨＭＭ：隠れマルコフモデル）
に従った認識動作を行い、ＲＯＭ１５及びＲＡＭ４１に
記憶された音声認識用音韻モデル（音声認識対象語）か
ら候補を複数選定し、その候補の中で最も一致度の高い
音韻モデルに対応して記憶された文字データ（音声認識
対象語）を読出す。

【００２４】ここで、本例の音声認識対象語記憶用ＲＯ
Ｍ１５のデータ記憶状態について説明すると、本例の場
合には、地名と、ナビゲーション装置の操作を指示する
言葉だけを認識するようにしてあり、地名としては、図
４に記憶エリアの設定状態を示すように、国内の都道府
県と、市区町村の名前だけを登録させてあり、各都道府
県と市区町村毎に、その地名の文字コードと、地名を音
声認識させるためのデータである音韻モデル（音声認識
対象語）が記憶させてある。

【００２５】なお、例えば日本国内の場合には、全国の
市区町村の数は約３５００であり、この約３５００の地
名が記憶されることになる。但し、「××町」の地名の
場合には、「××マチ」と発音した場合のデータと、
「××チョウ」と発音した場合のデータとの双方が記憶
させてある。同様に、「××村」の地名の場合には、
「××ソン」と発音した場合のデータと、「××ムラ」
と発音した場合のデータとの双方が記憶させてある。

【００２６】また、ナビゲーション装置の操作を指示す
る言葉としては、「目的地」，「出発地」，「経由
地」，「自宅」などの表示位置を指示する言葉や、「今
何時」（現在時刻を聞く指令），「今どこ」（現在位置
を聞く指令），「次は」（次の交差点を聞く指令），
「あとどれくらい」（目的地までの距離を聞く指令），
「速度は」（現在速度を聞く指令），「高度は」（現在
の高度を聞く指令），「進行方向は」（進行方向を聞く
指令），「一覧表」（認識できる指令の一覧表をディス
プレイに表示させるための指令）等のその他の各種操作
指令を行う言葉の文字コードと、その言葉に対応する音
韻モデル（音声認識対象語）が記憶させてある。また、
ＲＡＭ４１には、後述する一時的な抽出特定地域等の音
声認識対象語が記憶されている。

【００２７】そして、音声認識回路１４で、入力ベクト
ルデータから、所定の音声認識アルゴリズムを経て得ら
れた認識結果に一致する、音韻モデルに対応した文字コ
ードが、地名の文字コード（音声認識対象語）である場
合には、この文字コード（音声認識対象語）を、ＲＯＭ
１５から読出す。そして、この読出された文字コード
（音声認識対象語）を、経緯度変換回路１６に供給す
る。この経緯度変換回路１６には経緯度変換データ記憶
用ＲＯＭ１７が接続され、音声認識回路１４から供給さ
れる文字データ（音声認識対象語）に対応した経緯度デ
ータ及びその付随データをＲＯＭ１７から読出す。ま
た、ＲＡＭ４１から音声認識対象語を読み出すときも同
様とする。

【００２８】ここで、本例の経緯度変換データ記憶用Ｒ
ＯＭ１７のデータ記憶状態について説明すると、本例の
場合には、音声認識対象語記憶用ＲＯＭ１５に記憶され
た地名の文字コード（音声認識対象語）と同じ文字コー
ド毎に記憶エリアが設定され、図５に示すように、各文
字コード毎に、その文字で示される地名の緯度と経度の
データと、付随するデータとして表示スケールのデータ
とが記憶させてある。また、音声認識対象語記憶用ＲＯ
Ｍ１５から読出された文字コード（音声認識対象語）と
しては、カタカナによる文字コードとしてあるが、この
経緯度変換データ記憶用ＲＯＭ１７には、カタカナによ
る文字コードと、表示用の漢字，平仮名，カタカナ等を
使用した文字コードについても記憶させてある。

【００２９】なお、本例の場合には、地名毎の緯度と経
度のデータとしては、その地名で示される地域の役所
（市役所，区役所，町役場，村役場）の所在地の絶対位
置を示す緯度と経度のデータとしてある。また、付随デ
ータとして、表示用の文字コードと表示スケールのデー
タを、緯度と経度のデータと共に出力するようにしてあ
る。この表示スケールのデータとしては、その地名で示
される地域の大きさに応じて設定された表示スケールの
データとしてあり、例えば数段階に表示スケールを指示
するデータとしてある。

【００３０】そして、経緯度変換データ記憶用ＲＯＭ１
７から読出された経緯度データ及びその付随データを、
音声認識装置１０の出力として出力端子１０ａに供給す
る。また、音声認識回路１４で一致が検出された入力音
声の文字コードのデータを、音声認識装置１０の出力と
して出力端子１０ｂに供給する。この出力端子１０ａ，
１０ｂに得られるデータは、ナビゲーション装置本体２
０に供給する。なお、本例の音声認識装置１０には、ロ
ックされない開閉スイッチ（即ち押されたときだけオン
状態になるスイッチ）であるトークスイッチ１８が設け
られ、このトークスイッチ１８が押されている間に、マ
イクロフォン１１が拾った音声信号だけを、アナログ／
デジタル変換器１２から経緯度変換回路１６までの回路
で上述した処理を行うようにしてある。

【００３１】次に、音声認識装置１０と接続されたナビ
ゲーション装置本体２０の構成について説明する。この
ナビゲーション装置本体２０は、ＧＰＳ用アンテナ２１
を備え、このアンテナ２１が受信したＧＰＳ用衛星から
の測位用信号を、現在位置検出回路２２で受信処理し、
この受信したデータを解析して、現在位置を検出する。
この検出した現在位置のデータとしては、そのときの絶
対的な位置である緯度と経度のデータである。

【００３２】そして、この検出した現在位置のデータ
を、マイクロコンピュータより成る中央制御装置（ＣＰ
Ｕ）２３に供給する。この中央制御装置２３は、ナビゲ
ーション装置本体２０による動作を制御するシステムコ
ントローラとして機能するもので、道路地図データが記
憶されたＣＤ−ＲＯＭ（光ディスク）がセットされて、
このＣＤ−ＲＯＭの記憶データを読出すＣＤ−ＲＯＭド
ライバ２４と、データ処理に必要な各種データを記憶す
るＲＡＭ２５と、このナビゲーション装置が搭載された
車輌の動きを検出する車速センサ２６と、操作キー２７
とが接続させてある。

【００３３】そして、現在位置などの経緯度の座標デー
タが得られたとき、ＣＤ−ＲＯＭドライバ２４にその座
標位置の近傍の道路地図データを読出す制御を行う。そ
して、ＣＤ−ＲＯＭドライバ２４で読出した道路地図デ
ータをＲＡＭ２５に一時記憶させ、この記憶された道路
地図データを使用して、道路地図を表示させるための表
示用データを作成する。このときには、自動車内の所定
位置に配置された操作キー２７の操作などにより設定さ
れた表示スケール（縮尺）で地図を表示させるような表
示用データとする。

【００３４】ここで表示用データとは、本例では図９に
模型的に示す如く、現在ディスプレイ装置４０の画面に
表示されている表示中データＳ₀とその周辺の表示可能
なデータＳ₁とを含むものとする。

【００３５】本例においては、この中央制御装置２３に
おいてこのＲＡＭ２５に一時記憶されている道路地図デ
ータである表示用データの特定の地域等を抽出し、その
地名、道路名、ランドマーク等の地図名称、ユーザが登
録を行ったポイント地図情報等に音声認識ができる音声
認識対象語を形成する如くし、この形成したこの抽出特
定地域等の音声認識対象語をテンポラリデータ（一時的
データ）としてテンポラリ記憶手段であるＲＡＭ４１に
記憶する。

【００３６】この場合、このＲＡＭ４１に記憶される抽
出特定地域等の音声認識対象語はＲＡＭ２５に一時記憶
される表示用データの即ちディスプレイ装置４０の表示
画面の変更に従って変更更新される。

【００３７】従って、本例においては、ＲＯＭ１５に既
登録の音声認識対象語の外に、ＲＡＭ４１にＲＡＭ２５
に一時記憶される表示用データ即ちディスプレイ装置４
０の表示画面の変更に従って更新される、抽出特定地域
等の音声認識対象語を有するものである。

【００３８】そして、中央制御装置２３で作成された表
示用データを、映像信号生成回路２８に供給し、この映
像信号生成回路２８で表示用データに基づいて所定のフ
ォーマットの映像信号を生成させ、この映像信号を出力
端子２０ｃに供給する。

【００３９】そして、この出力端子２０ｃから出力され
る映像信号を、ディスプレイ装置４０に供給し、このデ
ィスプレイ装置４０で映像信号に基づいた受像処理を行
い、ディスプレイ装置４０の表示パネルに道路地図など
を表示させる。

【００４０】そして、このような現在位置の近傍の道路
地図を表示させる他に、操作キー２７の操作などで指示
された位置の道路地図なども、中央制御装置２３の制御
に基づいて表示できるようにしてある。また、操作キー
２７の操作などに基づいて、「目的地」，「出発地」，
「経由地」，「自宅」などの特定の座標位置を登録する
ことができるようにしてある。この特定の座標位置を登
録した場合には、その登録した座標位置のデータ（経度
と緯度のデータ）をＲＡＭ２５に記憶させる。

【００４１】また、車速センサ２６が自動車の走行を検
出したときには、中央制御装置２３が操作キー２７の操
作の内の比較的簡単な操作以外の操作を受け付けないよ
うにしてある。

【００４２】また、本例においては中央制御装置２３に
は音声合成回路３１が接続させてあり、中央制御装置２
３で音声による何らかの指示が必要な場合には、音声合
成回路３１でこの指示する音声の合成処理を実行させ、
音声合成回路３１に接続されたスピーカ３２から音声を
出力させるようにしてある。例えば、「目的地に近づき
ました」，「進行方向は左です」などのナビゲーション
装置として必要な各種指示を音声で行うようにしてあ
る。また、この音声合成回路３１では、音声認識装置１
０で認識した音声を、供給される文字データに基づいて
音声合成処理して、スピーカ３２から音声として出力さ
せるようにしてある。

【００４３】ここで、このナビゲーション装置本体２０
は、音声認識装置１０の出力端子１０ａ，１０ｂから出
力される経緯度データとその付随データ及び文字コード
（音声認識対象語）のデータが供給される入力端子２０
ａ，２０ｂを備え、この入力端子２０ａ，２０ｂに得ら
れる経緯度データとその付随データ及び文字コード（音
声認識対象語）のデータを、中央制御装置２３に供給す
る。

【００４４】そして、中央制御装置２３では、この経緯
度データなどが音声認識装置１０側から供給されると
き、その経度と緯度の近傍の道路地図データをＣＤ−Ｒ
ＯＭドライバ２４でディスクから読出す制御を行う。そ
して、ＣＤ−ＲＯＭドライバ２４で読出した道路地図デ
ータをＲＡＭ２５に一時記憶させ、この記憶された道路
地図データを使用して、道路地図を表示させるための表
示用データを作成する。このときには、供給される経度
と緯度が中心に表示される表示用データとすると共に、
経緯度データに付随する表示スケールで指示されたスケ
ール（縮尺）で地図を表示させるような表示用データと
する。

【００４５】そして、この表示用データに基づいて、映
像信号生成回路２８で映像信号を生成させ、ディスプレ
イ装置４０に、音声認識装置１０から指示された座標位
置の道路地図を表示させる。

【００４６】また、音声認識装置１０の出力端子１０ｂ
からナビゲーション装置の操作を指示する言葉の文字コ
ード（音声認識対象語）が供給される場合には、その操
作を指示する言葉の文字コード（音声認識対象語）を中
央制御装置２３で判別すると、対応した制御を中央制御
装置２３が行うようにしてある。この場合、「目的
地」，「出発地」，「経由地」，「自宅」などの表示位
置を指示する言葉の文字コード（音声認識対象語）であ
る場合には、この表示位置の座標がＲＡＭ２５に登録さ
れているか否か判断した後、登録されている場合には、
その位置の近傍の道路地図データをＣＤ−ＲＯＭドライ
バ２４でディスクから読出す制御を行う。

【００４７】また、中央制御装置２３に音声認識装置１
０から、認識した音声の発音を示す文字コード（音声認
識対象語）のデータが供給されるときには、その文字コ
ードで示される言葉を、音声合成回路３１で合成処理さ
せ、音声合成回路３１に接続されたスピーカ３２から音
声として出力させるようにしてある。例えば、音声認識
装置１０側で「トウキョウトブンキョウク（東京都文
京区）」と音声認識したとき、この認識した発音の文字
列のデータに基づいて「トウキョウトブンキョウク」
と発音させる音声信号を生成させる合成処理を、音声合
成回路３１で行い、その生成された音声信号をスピーカ
３２から出力させる。

【００４８】この場合、本例においては音声認識装置１
０で音声認識を行った場合に、ナビゲーション装置本体
２０の入力端子２０ａに経度，緯度のデータが供給され
るのと、端子２０ｂに認識した音声の発音を示す文字コ
ードのデータが供給されるのが、ほぼ同時であるが、中
央制御装置２３では最初に音声合成回路３１で認識した
言葉を音声合成させる処理を実行させ、次に経度，緯度
のデータに基づいた道路地図の表示用データの作成処理
を実行させるようにしてある。

【００４９】次に、本例の音声認識装置１０とナビゲー
ション装置本体２０を使用して、道路地図表示などを行
う場合の動作を説明する。まず、音声認識装置１０での
音声認識動作を、図６のフローチャートに示すと、最初
にトークスイッチ１８がオンか否か判断し（ステップ１
０１）、このトークスイッチ１８がオンとなったことを
判別した場合には、そのオンとなった期間にマイクロフ
ォン１１が拾った音声信号を、アナログ／デジタル変換
器１２でデジタル変換させ、デジタル音声処理回路１３
で処理させて、ベクトルデータ化させる（ステップ１０
２）。そして、このベクトルデータに基づいて音声認識
回路１４で音声認識処理させる（ステップ１０３）。

【００５０】ここで、音声認識対象語記憶用ＲＯＭ１５
に記憶された地名の音声認識対象語であるか又はＲＡＭ
４１に記憶されている抽出特定地域等の音声認識対象語
であるか否か判断し（ステップ１０４）、登録された地
名等の音声認識対象語である場合には、認識した地名等
を発音させるための文字データ（音声認識対象語）をＲ
ＯＭ１５又はＲＡＭ４１から読出して出力端子１０ｂか
ら出力させる（ステップ１０５）と共に、認識した地名
等の経度，緯度のデータを経緯度変換回路１６に接続さ
れた経緯度変換データ記憶用ＲＯＭ１７から読出す（ス
テップ１０６）。ここでの地名の音声認識としては、本
例のＲＯＭ１５に登録された地名が、国内の都道府県
と、市区町村の名前であるので、例えば「××県 ××
市」と言う音声や、「××市 ××区」（ここでは区の
場合には都道府県を省略しても認識できるようにしてあ
る）と言う音声を認識する。また、ＲＡＭ４１に登録さ
れた抽出地域等の音声認識対象語を認識する。

【００５１】そして、認識した音声に基づいて読出した
経度，緯度のデータと付随データとを、出力端子１０ａ
から出力させる（ステップ１０７）。この場合、認識し
た音声がＲＯＭ１５に記憶されたものであるときは、そ
の地名の近傍の地図がディスプレイ装置４０に表示され
る。この認識した音声がＲＡＭ４１に記憶されたもので
あるときには例えば図１０に示す如く抽出地域等、例え
ば地点Ａであるときには、この地点Ａを中心とした地図
がディスプレイ装置４０に表示される。

【００５２】そして、ステップ１０４で、登録された地
名等の音声を認識できなかった場合には、地名以外の登
録された特定の音声を認識したか否か判断する（ステッ
プ１０８）。ここで、地名以外の登録された特定の音声
を認識した場合には、識別した音声に対応した文字コー
ド（音声認識対象語）を判別し（ステップ１０９）、そ
の判別した文字コード（音声認識対象語）を出力端子１
０ｂから出力させる（ステップ１１０）。

【００５３】また、ステップ１０８で地名以外の登録さ
れた特定の音声も認識できなかった場合には、このとき
の処理を終了する。或いは、音声認識できなかったこと
を、ナビゲーション装置本体２０側に指示し、音声合成
回路３１での音声合成又はディスプレイ装置４０で表示
される文字などで警告する。

【００５４】次に、ナビゲーション装置本体２０側での
動作を、図７のフローチャートに示すと、まず中央制御
装置２３では現在位置の表示モードが設定されているか
否か判断する（ステップ２０１）。そして、現在位置の
表示モードが設定されていると判断したときには、現在
位置検出回路２２で現在位置の測位を実行させ（ステッ
プ２０２）、その測位した現在位置の近傍の道路地図デ
ータをＣＤ−ＲＯＭから読出させ（ステップ２０３）、
その読出した道路地図データに基づいた道路地図の表示
処理を行い、ディスプレイ装置４０に対応した座標位置
の道路地図を表示させる（ステップ２０４）。

【００５５】そして、ステップ２０１で現在位置の表示
モードが設定されてないと判断したとき、或いはステッ
プ２０４での現在位置の道路地図の表示処理が終了し、
その道路地図が表示された状態となっているときに、音
声認識装置１０から入力端子２０ａ，２０ｂを介して経
度，緯度データなどが供給されるか否か判断する（ステ
ップ２０５）。ここで、経度，緯度データとそれに付随
する文字データ（音声認識対象語）などが供給されたこ
とを判別したときには、まず端子２０ｂを介して供給さ
れる発音用の文字コードを音声合成回路３１に供給し
て、音声認識装置１０で認識した音声を音声合成させて
スピーカ３２から出力させる（ステップ２０６）。続い
て、経度，緯度データで示される位置の近傍の道路地図
データをＣＤ−ＲＯＭから読出させ、又は抽出地域等例
えば地点Ａを中心とする如く地図データを読み出し（ス
テップ２０７）、その読出した道路地図データに基づい
た道路地図の表示処理を行い、ディスプレイ装置４０に
対応した座標位置の道路地図を表示させる（ステップ２
０８）。

【００５６】そして、ステップ２０５で音声認識装置１
０から経度，緯度データが供給されないと判断したと
き、或いはステップ２０８での指定された地名の道路地
図の表示処理が終了し、その道路地図が表示された状態
となっているときに、音声認識装置１０から入力端子２
０ｂを介して表示位置を直接指示する文字コード（音声
認識対象語）が供給されるか否か判断する（ステップ２
０９）。そして、端子２０ｂから文字コード（音声認識
対象語）が供給されたと判断したときには、その文字コ
ード（音声認識対象語）を音声合成回路３１に供給し
て、音声認識装置１０で認識した音声をスピーカ３２か
ら出力させる（ステップ２１０）。

【００５７】そして次に、ステップ２０９で表示位置を
直接指示する文字コード（即ち「目的地」，「出発
地」，「経由地」，「自宅」などの言葉）を判別したと
きには、これらの文字で指示された座標位置がＲＡＭ２
５に登録されているか否か判断し（ステップ２１１）、
登録されている場合には、その登録された座標位置であ
る経度，緯度データで示される位置の近傍の道路地図デ
ータをＣＤ−ＲＯＭから読出させ（ステップ２１２）、
その読出した道路地図データに基づいた道路地図の表示
処理を行い、ディスプレイ装置４０に対応した座標位置
の道路地図を表示させ（ステップ２１３）、この表示が
行われた状態で、ステップ２０１の判断に戻る。

【００５８】そして、ステップ２０９で表示位置を直接
指示する文字コードが音声認識装置１０から供給されな
いと判断したときには、操作キー２７の操作により、表
示位置を指定する操作があるか否か中央制御装置２３で
判断する（ステップ２１４）。そして、この表示位置を
指定する操作がある場合には、車速センサ２６の検出デ
ータを判断して、現在車輌が走行中か否か判断する（ス
テップ２１５）。そして、走行中であると中央制御装置
２３が判断したときには、そのときの操作を無効とし、
ステップ２０１の判断に戻る（このとき何らかの警告を
行うようにしても良い）。

【００５９】そして、車輌が走行中でないと判断したと
きに、ステップ２１１に移り、登録された座標があるか
否か判断した後、登録された座標位置がある場合には、
その位置の道路地図の表示処理（ステップ２１２，２１
３）を行った後、ステップ２０１の判断に戻る。

【００６０】そして、ステップ２１１で「目的地」，
「出発地」，「経由地」，「自宅」などの対応した位置
の座標の登録がない場合には、音声合成回路３１での音
声合成又はディスプレイ装置４０での文字表示で、未登
録を警告させ（ステップ２１６）、ステップ２０１の判
断に戻る。

【００６１】なお、この図７のフローチャートでは、地
図表示に関係する処理について説明したが、音声認識装
置１０側から地図表示以外の操作を指示する音声を認識
した結果による文字コード（音声認識対象語）が供給さ
れる場合には、中央制御装置２３の制御に基づいて、対
応した処理を行うようにしてある。例えば、「イマナン
ジ」などと認識して文字コードが供給されるとき、中央
制御装置２３の制御に基づいて、現在時刻を発音させる
音声を音声合成回路３１で合成させてスピーカ３２から
出力させるようにしてある。その他の指令についても、
回答の音声を音声合成回路３１で合成させてスピーカ３
２から出力させるか、或いは該当する表示をディスプレ
イ装置４０で行うように処理する。

【００６２】ここで、以上説明した音声認識装置１０で
の動作とナビゲーション装置本例２０での動作の内で、
音声認識に基づいて地図表示が行われるまでの処理を、
図８にまとめて示す。

【００６３】まず、トークスイッチ１８がオン状態にな
ったか否か判断し（ステップ３０１）、オン状態になる
とマイクロフォン１１からの音声信号の読込みを開始し
て、その読込んだ音声信号をデジタルデータ化してデジ
タル音声処理回路１３内のメモリに記憶させる（ステッ
プ３０２）。そして、記憶された音声データを随時ベク
トルデータに変換処理して、音声認識回路１４で音声認
識処理させる（ステップ３０３）。そして、トークスイ
ッチ１８がオフ状態になったか否か判断し（ステップ３
０４）、オフ状態になるまで音声認識処理を継続して行
う。

【００６４】そして、トークスイッチ１８がオフ状態に
なると、マイクロフォン１１からの音声信号の読込みを
終了して（ステップ３０５）、その時点で読込まれた音
声データに対する音声認識処理を継続して行い（ステッ
プ３０６）、音声認識処理が終了したと判断したとき
（ステップ３０７）、その認識結果の音声の文字コード
（音声認識対象語）がナビゲーション装置本体２０側に
供給されて、音声合成回路３１で認識結果の音声が合成
処理され、スピーカ３２から認識された音声が出力され
る（ステップ３０８）。

【００６５】そして、認識した音声がＲＯＭ１５に記憶
した音声認識対象語の地名の場合には、その座標位置の
データに基づいて、ＣＤ−ＲＯＭから経度，緯度データ
で示される位置の近傍の道路地図データを読出して、そ
の読出した道路地図データに基づいた道路地図を表示さ
せる映像信号を映像信号生成回路２８で生成させて、デ
ィスプレイ装置４０に対応した座標位置の近傍の道路地
図を表示させる（ステップ３０９）。またこの場合、認
識した音声がＲＡＭ４１に記憶した抽出地域等の音声認
識対象語の場合は、その抽出地域等を表示の中心として
地図表示する。

【００６６】本例は上述の如く構成されているので、音
声によりディスプレイ装置４０に表示されている表示地
図を最適なものとすることができ、自動車の運転を邪魔
することなく良好なナビゲーションができる利益があ
る。

【００６７】また本例によれば、ＲＯＭ１５に既登録の
音声認識対象語の外に、ＲＡＭ２５に記憶した表示用デ
ータより特定の地域等を抽出し、その地名、道路名、ラ
ンドマーク等の地図名称、ユーザが登録を行ったポイン
ト地図情報等に音声認識ができる音声認識対象語を形成
し、これをテンポラリデータとして、ＲＡＭ４１に記憶
したので、予め多くの音声認識対象語を登録しておかな
くとも、音声により（自動車の運転を邪魔することな
く）きめ細かい良好なナビゲーションができる利益があ
る。

【００６８】この表示用データよりの抽出特定地域等の
音声認識対象語はテンポラリ記憶手段であるＲＡＭ４１
にテンポラリデータとして記憶するので、記憶手段の記
憶容量を増やすことなく、見かけ上の音声認識対象語を
増やすことができる利益がある。

【００６９】また表示用データより特定地域等を抽出
し、この抽出した特定地域等に対し、音声認識対象語を
形成するので、音声認識対象語が地図ソフトの相違に関
係なくなるため、地名が変わったりしても対応した音声
認識対象語が自然に生じる利益がある。

【００７０】尚、上述実施例においては、テンポラリな
記憶手段として、ＲＡＭ４１を設けたがこの代わりにＲ
ＡＭ２５、その他の記憶手段の一部を使用するようにし
ても良いことは勿論である。また、本発明は上述実施例
に限ることなく本発明の要旨を逸脱することなく、その
他種々の構成が採り得ることは勿論である。

【００７１】

【発明の効果】本発明によれば音声によりディスプレイ
装置に表示されている表示地図を最適なものとすること
ができ、自動車の運転を邪魔することなく良好なナビゲ
ーションができる利益がある。

【００７２】また本発明によれば、既登録の音声認識対
象語の外に、表示用データより特定の地域等を抽出し、
その地名、道路名、ランドマーク等の地図名称、ユーザ
が登録を行ったポイント地図情報等に音声認識ができる
音声認識対象語を形成し、これをテンポラリデータとし
て、テンポラリ記憶手段に記憶するので、予め多くの音
声認識対象語を登録しておかなくとも、音声により（自
動車の運転を邪魔することなく）きめ細かい良好なナビ
ゲーションができる利益がある。

【００７３】また本発明によれば、この表示用データよ
りの抽出特定地域等の音声認識対象語はテンポラリ記憶
手段にテンポラリデータとして記憶するので、記憶手段
の記憶容量を増やすことなく、見かけ上の音声認識対象
語を増やすことができる利益がある。

【００７４】また更に本発明によれば、表示用データよ
り特定地域等を抽出し、この抽出した特定地域等に対
し、音声認識対象語を形成するので、音声認識対象語が
地図ソフトの相違に関係なくなるため、地名が変わった
りしても対応した音声認識対象語が自然に生じる利益が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明ナビゲーション装置の一実施例を示す構
成図である。

【図２】本発明によるナビゲーション装置の例を自動車
に組み込んだ状態の例を示す斜視図である。

【図３】本発明によるナビゲーション装置の例を自動車
に組み込んだ例の運転席の近傍を示す斜視図である。

【図４】音声認識用メモリの記憶エリア構成例の説明に
供する線図である。

【図５】経緯度変換用メモリの記憶エリア構成例の説明
に供する線図である。

【図６】音声認識の処理の例を示すフローチャートであ
る。

【図７】ナビゲーション装置での表示処理の例を示すフ
ローチャートである。

【図８】音声入力から地図表示までの処理の例を示すフ
ローチャートである。

【図９】図１の例の説明に供する線図である。

【図１０】図１例の説明に供する線図である。

【符号の説明】

１０音声認識装置、１１マイクロフォン、１２ア
ナログ／デジタル変換器、１３デジタル音声処理回路
（ＤＳＰ）、１４音声認識回路、１５音声認識対象
語記憶用ＲＯＭ、１６経緯度変換回路、１７経緯度
変換データ用ＲＯＭ、１８トークスイッチ、２０ナ
ビゲーション装置本体、２３中央制御装置、２４Ｃ
Ｄ−ＲＯＭドライバ、２５，４１ＲＡＭ、２７操作
キー、２８映像信号生成回路、３１音声合成回路、
３２スピーカ、４０ディスプレイ装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】音声信号入力手段と、該音声信号入力手
段に入力された音声信号の認識処理を行う既登録の音声
認識対象語の記憶手段等より成る音声認識処理部と、該
音声認識処理部が認識した地域等のデータを絶対的な座
標位置データに変換する変換部と、地図データの記憶手
段と、前記変換部で変換された座標位置データで示される位置
の地図データを前記地図データの記憶手段から読み出し
て、地図表示用データを作成する地図データ読み出し手
段とを有するナビゲーション装置において、現在の表示用データより、特定地域等を抽出し、該抽出
特定地域等に対し、音声認識対象語を形成する音声認識
対象語形成手段と、前記抽出特定地域等の音声認識対象語をテンポラリデー
タとして記憶するテンポラリ記憶手段とを備えたことを
特徴とするナビゲーション装置。