JPH1058238A - 放電切断方法及び装置 - Google Patents

放電切断方法及び装置

Info

Publication number
JPH1058238A
JPH1058238A JP9106827A JP10682797A JPH1058238A JP H1058238 A JPH1058238 A JP H1058238A JP 9106827 A JP9106827 A JP 9106827A JP 10682797 A JP10682797 A JP 10682797A JP H1058238 A JPH1058238 A JP H1058238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contour
contour error
wire
electric discharge
error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9106827A
Other languages
English (en)
Inventor
Ivano Dr Beltrami
ベルトラミ イヴァノ
Braunschweiler Andreas
ブラウンシュヴァイラー アンドレアス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Agie Charmilles SA
Original Assignee
Agie Charmilles SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agie Charmilles SA filed Critical Agie Charmilles SA
Publication of JPH1058238A publication Critical patent/JPH1058238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/06Control of the travel curve of the relative movement between electrode and workpiece
    • B23H7/065Electric circuits specially adapted therefor

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ワイヤ放電加工機において輪郭誤差の補正を
改善する。 【解決手段】 ワイヤ放電加工機の少なくとも1つの案
内ヘッド7,8を、場合によっては工作物5を、少なく
とも1つの案内軌道TDに沿って移動させる方法であっ
て、複数の輪郭誤差検出部によって輪郭誤差を求めるこ
とができ、1つの輪郭誤差検出部によって求められる1
つの輪郭誤差が、又は各1つの輪郭誤差検出部によって
求められる複数の輪郭誤差の組合せを、選択する方法あ
る。更に、案内軌道に沿って移動させる調整装置を備え
たワイヤ放電加工機であって、輪郭誤差を求めるための
複数の装置20,30と、1つの装置20;30の輪郭
誤差か又は複数の装置の求めた輪郭誤差の組合せのいず
れかを選択する装置とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤ放電加工機
の少なくとも1つの案内ヘッドを、場合によっては工作
物を、少なくとも1つの案内軌道に沿って移動させる方
法に関する。本発明は、更に、少なくとも1つの案内ヘ
ッドを、場合によっては工作物を、少なくとも1つの案
内軌道に沿って移動させる調整装置を備えたワイヤ放電
加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】この一般的種類の機械若しくは方法は米
国特許公報第4546227号又は欧州公告特許公報第
68027号により公知である。
【0003】放電加工は、絶縁体を介して2つの電極の
間で放電するときに発生する現象であり、一方の電極で
の材料除去として現れる。この原理は、ごく精密な輪郭
を製造することができるので、久しい以前から、そして
益々、材料加工に適用されている。当該工作機械、いわ
ゆる放電加工機では、一方の電極が工作物によって形成
され、他方の工作物が工具−いわゆる工具電極−によっ
て形成される。その都度希望する輪郭を製造するため
に、一般に数値制御される適宜な相対運動が工作物と工
具電極との間にもたらされる。両方の電極の間の絶縁体
として役立つのが加工液、通常は水であり、これが調整
可能な特定の加工液圧力のもとで放電帯域の周りを流れ
る。
【0004】ワイヤ放電加工機では工具電極として切断
ワイヤが使用され、この切断ワイヤはワイヤ供給部から
絶えず繰り出され、第1ワイヤガイドを介して工作物の
上方を放電帯域へと移動し、そこから第2ワイヤガイド
を介して工作物の下方を排出部に引き入れられ又は廃棄
処理される。工作物に所定の輪郭を切断するのには切断
ワイヤと工作物との間で厳密に制御される相対運動が必
要であり、この相対運動は一般に工作物の、及び/又は
ワイヤガイドを担持する案内ヘッドの、数値制御運動に
よって実現される。この相対運動によって、製造すべき
輪郭に極力正確に従った軌道−輪郭曲線−に沿って放電
帯域が工作物中を移動するのを保証しなければならな
い。
【0005】切断ワイヤが上部ワイヤガイドと下部ワイ
ヤガイドとの間を厳密に直線的に移動する理想的事例で
は、例えば円筒形切断の場合ワイヤ案内ヘッドと工作物
との間の相対運動を前記輪郭曲線に厳密に適合すること
ができよう。ワイヤが駆動ローラ及び制動ローラによっ
て案内ヘッド内で機械的に緊張されているのではある
が、特に放電帯域内での加工液・放電圧力の故に切断ワ
イヤが切断方向とは逆に撓むことが不可避である。この
撓みは、工作物の被切断輪郭の方向変化時に、主として
輪郭曲線の鋭い湾曲部又はコーナにおいて、問題を引き
起こす。そこではいわゆる”輪郭誤差”が現れて、輪郭
湾曲部を扁平にし、コーナを丸くしてしまいがちとな
る。この現象は、おおまかには、牽引車と被牽引車が急
カーブを通過するときに観察することのできるような両
方の車両の軌跡の間の誤差に匹敵する。
【0006】輪郭誤差を補償するためのさまざまな措置
が公知である。例えば米国特許公報第4546227
号、欧州公告特許公報第68027号に開示された各種
方法では、放電加工操作の中断中にワイヤの撓みが好適
な位置センサによって測定され、当該測定値から制御量
が算出され、これらの制御量が前記相対運動を調節して
輪郭誤差の作用を最小にする。米国特許公報第4546
227号に開示された方法では、1つのコーナを切断す
るために切断ワイヤと工作物との間の相対運動が一時的
に停止されて、輪郭誤差が測定される。欧州公告特許公
報第68027号が示す方法では、測定されたワイヤ撓
みから2つの補正値が算出され、一方の補正値は湾曲部
での輪郭誤差の接線方向成分に、他方の補正値は半径方
向成分に関係しており、被切断輪郭に合わせて記憶され
ている送り系の相対運動を補正して輪郭誤差を補償する
のに利用される。即ち、送り系によって実際に引き起こ
されるワイヤ案内ヘッドと工作物との間の相対運動の軌
道がワイヤ位置測定値に基づいて被切断輪郭曲線に対し
てずらされる。
【0007】前記両方の方法はそれぞれさまざまな欠点
を有しており、広く利用可能ではない。例えば、最初に
指摘した方法、つまり放電パラメータの低減によってコ
ーナ戦略を実行する方法はきわめて時間がかかる。工作
物の半径成分に基づいて平均切断率が低下する。例えば
半径成分15%の工作物の場合最高切断率の半分が達成
されるだけである。
【0008】前記第2の方法では案内ヘッドの案内軌道
が持続的に補正されるので加工速度を低下させる必要が
なく、最高切断率を平均切断率と同一視することができ
る。
【0009】他方、輪郭誤差ベクトルを円弧上で接線方
向成分と半径方向成分とに分解することは、静的であ
り、軌道要素の始点において輪郭誤差の方向に左右され
ない。直線的切断に戻るとき、また或る直線的切断から
他の直線的切断に移行するとき、もはや補正は予定され
ていない。特に、半径が小さく又方向変化が大きいと
き、この静的計算は役に立たない。
【0010】ワイヤ電極の変位を測定するための”セン
サ支援”測定装置が欧州特許公報第312056号によ
り公知である。それによれば、ワイヤ電極の案内ヘッド
と工作物との間の相対位置を補正して、ワイヤ変位に起
因した加工誤差を避けることができる。この方法には、
操作員が考慮しなければならない幾つかの制約がある。
特に、被切断輪郭が工作物のエッジに過度に接近し又は
過度に近い切断軌跡を含んでいて作業条件が厳しいと
き、変位の測定が不安定となることがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ワイ
ヤ放電加工機において輪郭誤差の補正を改善することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】類概念に
係わる方法においてこの課題は、複数の輪郭誤差検出部
によって輪郭誤差を求めることができ、1つの輪郭誤差
検出部によって求められる1つの輪郭誤差が、又は各1
つの輪郭誤差検出部によって求められる複数の輪郭誤差
の組合せが、選択されること(請求項1)によって解決
される。更に、類概念に係わる装置においてこの課題
は、輪郭誤差を求めるための複数の装置と、1つの前記
装置の輪郭誤差か又は複数の前記装置の求めた輪郭誤差
の組合せのいずれかを選択するための選択装置と(請求
項15)によって解決される。
【0013】本発明によればワイヤ放電加工機におい
て、若しくはその案内ヘッドを、場合によっては工作物
も、移動させる方法において、他の単数又は複数の装置
若しくは輪郭誤差検出部が瞬時状況においてそれらの利
用能力の限界に達し、又は他の理由から一時的にあまり
適していないときにのみ、単数又は複数の装置を選定し
若しくは作動させるために、複数の各種装置若しくは輪
郭誤差検出部が設けられている。
【0014】輪郭誤差を求めるための装置若しくは輪郭
誤差検出部は、測定され及び/又は算出された入力量か
ら輪郭誤差の値を提供する。求められた輪郭誤差値は、
加工条件に応じて、実際の輪郭誤差値にかなり正確に一
致する。本発明では、実際の輪郭誤差値と求められた輪
郭誤差値との間の不一致を従来のワイヤ放電加工機より
も本質的に低減させることができる。この改良は、ワイ
ヤ位置若しくは工作物位置を補正−以下では補正戦略と
称する−するのにどの種類の輪郭誤差検出部が瞬時条件
のもとで最も適しているのかを自動的に決定して選択す
ることのできるワイヤ放電加工機の制御装置によって達
成される。
【0015】このワイヤ放電加工機は、最も適した補正
戦略の輪郭誤差データから、案内ヘッド若しくは工作物
の案内軌道のための補正値を求める。ワイヤ放電加工
機、若しくはワイヤ放電加工機の補正系は、放電加工中
であっても、或る補正戦略から他の補正戦略に自動的に
切換えることができる。その都度の切断の所定の輪郭公
差の内部で或る補正戦略から他の補正戦略への移行が行
われる。
【0016】補正系若しくは補間回路はさまざまな補正
戦略の組合せも予定している。補正値として利用できる
のはワイヤ位置センサの測定値、輪郭誤差の計算値又は
推定値であり、場合によっては他の戦略の値、これらの
値の組合せである。
【0017】本発明は操作員の負担を軽減することがで
きる。例えば、或る補正戦略から他の補正戦略に切換え
るのに操作員の介入は必要でない。更に、加工が簡単と
なり、−特に例えば加工中の個々の(ワイヤ位置センサ
等の)システム構成素子を遮断してしまうような極端な
加工条件において工作物の誤加工に備えた−最大の安全
性と最高の加工速度とからなる組合せがすべての工作物
について達成される。
【0018】選択決定を下す際の条件には例えばセンサ
信号の安定性、特にワイヤ位置センサの安定性が含まれ
ており、好ましい1方法では前記選択が放電パラメータ
及び/又は少なくとも1つのセンサ信号を考慮して実行
される(請求項2)。それに応じて、好ましいワイヤ放
電加工機では選択装置が放電パラメータ及び/又は少な
くとも1つのセンサ信号を考慮する。更に、被切断輪郭
を選択決定に含めることができる。更に、加工プロセス
の安定性が考慮される。
【0019】放電間隙内での材料除去に物理的影響を加
えるようなパラメータが放電パラメータと理解される。
特に放電電圧、放電電流、電流若しくは電圧のパルス繰
返し周波数、加工液圧力、切断速度及び放電力が放電パ
ラメータに数えられる。
【0020】本方法の好ましい1実施態様では、放電の
基礎とされた瞬時放電パラメータから第1輪郭誤差検出
部によって輪郭誤差が輪郭誤差ベクトルとして、即ちベ
クトル量として、求められる(請求項3)。それに応じ
て、好ましいワイヤ放電加工機では、第1装置が輪郭誤
差を輪郭誤差ベクトルとして、即ちベクトル量として、
放電の基礎とされた瞬時放電パラメータから求める(請
求項17)。この実施態様が立脚している考えによれ
ば、ワイヤ放電加工機の調整装置によって巡回すべき案
内軌道を被切断輪郭曲線に対し輪郭誤差を補正するのに
必要なずれは輪郭誤差ベクトルの値と方向とによって表
すことができる。更に、これら両方の成分は瞬時放電パ
ラメータと被切断輪郭の既知の幾何学とから計算するこ
とができ、必ずしもワイヤ位置センサの測定値を頼りと
する必要はない。
【0021】輪郭誤差がベクトル量であるので、値と方
向は別々に検討することができ、計算することもでき
る。値と方向とのこの分離によって、この場合、輪郭誤
差の計算を簡素とすることができる。有利なことに方向
は専ら切断輪郭の幾何学から求められ、値は専ら放電パ
ラメータから計算される。一方で、好ましくは放電電
流、放電電圧及び/又は加工液圧力から第1輪郭誤差検
出部によって輪郭誤差の値が求められる(請求項4若し
くは18)。他方で、好ましくは少なくとも1つの輪郭
曲線によって表される被切断輪郭の幾何学から及び/又
は放電パラメータから、第1輪郭誤差検出部によって輪
郭誤差の方向が、特に輪郭誤差ベクトルと輪郭曲線のx
点における接線との間の角度αが、求められる(請求項
5若しくは19)。
【0022】好ましくは、瞬時動作電流、瞬時動作電圧
及び瞬時加工液圧力から第1輪郭誤差検出部若しくは第
1装置によって輪郭誤差の瞬時値|SB (t)|が簡略
式 |SB (t)|=a・i(t)+b・p(t)+c・u(t)+d (1) に従って算出され、ここにa,b,c及びdはワイヤ放
電加工機及び工作物の固定パラメータから実験で又は計
算で予め算定可能な因数、特に定因数である(請求項6
若しくは20)。この式は輪郭誤差値と電流、電圧、加
工液圧力等の主要な放電パラメータとの間の関係を示
す。これらの放電パラメータは時間に依存しているのに
対して、パラメータa,b,c,dは好ましくは時間に
依存していない。但し、それらも特定条件のもとでは、
時間に依存しても、変化させることができる。
【0023】好ましくは、第1輪郭誤差検出部若しくは
第1装置の枠内で輪郭曲線の軌道要素が線分に分割さ
れ、連続する線分δxの新規な各線分ごとに角度δαが
式 δα(x)=(±l/rO −α(x)/xO )・δx (2) に従って算出され、ここにxは最初に切断されるべき部
分の連続的長さ、xO はワイヤ放電加工機の固定パラメ
ータから実験で又は計算で予め算定可能なパラメータ、
l/rO は輪郭曲線(UK)の曲率であり、事前の軌道
要素から現在の軌道要素に移行するときにrO とxO
算出される(請求項7若しくは21)。特に輪郭が複雑
な場合、例えば半径の一定しない曲線の場合、ワイヤ放
電加工機の電子数値制御装置が輪郭曲線を個々の小さな
直線線分に分解する。その場合2つの隣接する線分は
(湾曲部において)それらの方向が互いにずらされてい
る。こうして、補正された各案内軌道についてさしあた
り近似解が得られるだけではある。しかし線分長を短縮
することによってこの近似の精度は任意に高めることが
できる。
【0024】有利には、第1輪郭誤差検出部若しくは第
1装置の枠内で輪郭誤差ベクトルと輪郭曲線のx点にお
ける接線との間の角度α(x)が、特に輪郭曲線が円弧
の連続であるとき、式 α(x)=αO +(αO −α∞)・exp(−x/xO ) (3) に従って近似的に算出され、ここにα0 は輪郭誤差ベク
トルと新規な切断方向の接線との間の角度、α∞は漸近
角度であり、この漸近角度がx》xO について達成され
る(請求項8若しくは22)。その際、好ましくは、第
1輪郭誤差検出部若しくは第1装置の枠内でパラメータ
O が式 α∞=xO /rO (4) から求められる(請求項9〜23)。最後に切断された
輪郭曲線部分(軌道要素又は線分)の方向と次に切断さ
れるべき輪郭曲線部分(軌道要素又は線分)の方向との
間に得られる角度から、ベクトル方向の計算は行われ
る。上記式が前記量の他に含むパラメータは、機械の固
定パラメータと工作物の既知パラメータとに依存してお
り、実験で又はこれらのパラメータから計算で予め算定
することができ、且つ工作物加工の準備中に例えば電子
数値制御装置(CNC)用ソフトウェアに入力すること
ができるようなもののみである。
【0025】好ましい方法では、少なくとも1つのセン
サ信号を考慮して第2輪郭誤差検出部によって案内ヘッ
ドに対する切断ワイヤの相対長さが測定を通して算定さ
れる(請求項10)。それに応じて、好ましいワイヤ放
電加工機では、第2装置が、案内ヘッドに対する切断ワ
イヤの相対長さを測定し且つ少なくとも1つの適宜なセ
ンサ信号を発生するための検出装置を有する(請求項2
4)。測定は、例えば、光導波路センサを有する光電子
式ワイヤ位置測定システムを介して行われる。実際のワ
イヤ位置は2軸、実時間で約1μmの分解能で測定され
る。このセンサは数値制御装置に直接に接続されてお
り、プログラムド輪郭の測定されたワイヤ位置偏差を例
えば1秒間に30回求める。このワイヤ位置偏差から、
次に、案内軌道の適宜な補正が実時間で算出される。こ
の持続的補正によって加工速度の低下が必要でなく、高
い効率が達成される。
【0026】特に望ましくは、選択された輪郭誤差、若
しくは選択された輪郭誤差の組合せ、及び/又は輪郭曲
線の幾何学によって、それぞれ1つの補正された案内軌
道が求められ(請求項11)、若しくは、放電の基礎と
された輪郭誤差を選択装置が補間回路に送り、この補間
回路が、この輪郭誤差及び/又は輪郭曲線の幾何学によ
って、補正された案内軌道をそれぞれ求める(請求項2
5)。補間回路は、1つの装置で求められた輪郭誤差か
又は求められた複数の輪郭誤差の組合せのいずれかを受
け取り、それから、特に被切断輪郭の幾何学を考慮し
て、単数又は複数の案内ヘッド若しくは工作物の新たな
目標座標を算出する。これらの目標座標が次に当該調整
装置に供給され、次にこの調整装置は単数若しくは複数
の案内ヘッド及び/又は工作物を新たな位置へと運ぶ。
【0027】厳しい作業条件が発生すると、好ましくは
切断速度が低減され(請求項12)、この低減が数値制
御装置によって行われる(請求項26)。このような切
断条件は、例えば、角度のきわめて小さいコーナ、即ち
ごく鋭角なコーナである。こうした場合有利なことに、
付加的に切断速度を低減することによって精度を高める
ことができる。この付加的措置は、特に、きわめて鋭い
コーナの場合に望ましい。というのもこれらは精度要請
が一般に高いからである。
【0028】好ましい方法では、センサ信号が特定の判
定基準を満たすとき、つまり特にセンサ信号の振動若し
くは分散又は標準偏差、単位時間当たり変化及び/又は
絶対値の各1つの所定の限界値に達するとき、第1輪郭
誤差検出部によって求めた輪郭誤差が選択される(請求
項13)。それに応じて、好ましいワイヤ放電加工機で
は、センサ信号が特定の判定基準を満たすや、特にセン
サ信号の振動若しくは分散又は標準偏差、単位時間当た
り変化及び/又は絶対値の各1つの所定の限界値に達す
るや、第1装置によって発生される輪郭誤差を選択装置
が通すように、選択装置が第2装置に接続されている
(請求項28)。
【0029】例えばセンサが工作物に衝突する結果とし
てセンサが故障し若しくは破損し又は調整ずれを生じる
と、予想されるセンサ信号が変化する。この変化は適宜
な監視によって記録することができ、次に他の補正戦略
に切換えることができる。センサ信号の監視は、振動す
ることにに現れる信号変動の発生の有無に関して行われ
る。この振動の程度はセンサ信号の分散又は標準偏差に
よって求めることができる。更に、センサ信号はその時
間的変化及び絶対値が監視される。特定の限界値を超え
若しくは下まわるとき、センサに障害がある場合があ
り、他の補正戦略に切換えるのが望ましい。
【0030】好ましい方法では、求めた複数の輪郭誤差
の1つの組合せを選択する場合、求めた輪郭誤差が異な
るように重み付けされる(請求項14)。既に先に触れ
たように、このワイヤ放電加工機は複数の案内軌道補正
若しくは補正戦略を考慮することができ、複数の補正若
しくは補正戦略は組合せることができる。特に、特定の
組立体若しくはシステム構成素子の故障が存在する可能
性のあることが信号の分析から明らかとなるとき、或る
戦略の補正値の重みを低減することができる。異なる仕
方で求められた輪郭誤差の異なる重み付けによって、求
められた輪郭誤差値の信頼性の違いも考慮することがで
きる。更に、重み付き平均値形成によって、個々の値の
特異な”異常値”を平滑化することができる。
【0031】好ましいワイヤ放電加工機では、第1及び
/又は第2装置、選択装置及び/又は補間回路が、適宜
な計算機プログラムを単数又は複数の計算機に実装する
ことによって実現されている(請求項27)。このよう
な”ソフトウェア”解は、僅かなシステム構成素子での
ワイヤ放電加工機の構成を可能とする。それ故に、この
ような構成はワイヤ放電加工機を安価にし、更にはその
保守を容易とする。
【0032】
【発明の実施の形態】実施の形態と添付した略示図面と
に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0033】以下の明細書で使用する用語は、明細書の
理解を容易とするのに役立つものであり、それに限定さ
れたものと理解すべきではない。例えば”上”、”
下”、”垂直”等との表現は、通常の作業据付と寸法と
を有するワイヤ放電加工機、及び通常の如くに配置され
る工作物に関係している。また、図の縮尺は単なる概観
と理解すべきである。更に、数字データ”x”は”少な
くともx”の意味に理解すべきであり、特別な場合にの
み”丁度x”の意味に理解すべきである。
【0034】図において実質的に同一機能の素子には同
じ符号が付けられている。
【0035】まず、図1に基づいてワイヤ放電加工機の
一般的構造を説明する。切断ワイヤが撓むときに生じる
輪郭誤差と当該ワイヤ案内軌道(案内ヘッドの案内軌
道)は図2〜図4に基づいて説明する。それらを基にし
て、図5では、切断ワイヤ若しくは工作物の位置を補正
して、牽引誤差によって生じる輪郭誤差を低減するため
に、求められた1つの輪郭誤差、若しくは求められた複
数の各種輪郭誤差の1つの組合せを選択するための本発
明による方法若しくは装置が説明される。
【0036】図1は、本発明を説明するうえで触れる価
値のあるワイヤ放電加工機部分の純然たる略示に限定さ
れている。加工液装置、電源装置等の基本要素は、当然
のものと見做され、一般に周知であるので、図示されて
いない。
【0037】電気パルスで放電切断するときに送られる
放電ワイヤ又は切断ワイヤ1は矢印Zで示したワイヤ搬
送方向を上から下へと巻き取られる。(図示しない)供
給リールから繰り出される切断ワイヤ1はまず上部機械
腕2の幾つかの転向部を経由する。転向部のうち単一の
転向ローラ3が図示されているだけである。切断ワイヤ
1が次に経由する給電部4は、通常、機械の電源装置か
ら送られてくる電気パルスを印加するのに役立つ。この
給電部4は切断ワイヤ1の一定の予張力ももたらす。繰
出し方向Zを基準に給電部4の背後で被切断工作物5の
上方に上部ワイヤガイド6が配置されており、このワイ
ヤガイドは上部案内ヘッド7内にある。(図示しない)
選択案として、1つの上部ワイヤガイド6の代わりに、
複数の上部ワイヤガイドを設けておくこともできる。
【0038】工作物5の背後若しくは下にある第2案内
ヘッド8のなかに他の下部ワイヤガイド9が配置されて
いる。(図示しない)選択案として、1つの下部ワイヤ
ガイド9の代わりに、複数の下部ワイヤガイドをやはり
設けておくことができる。工作物5を通過後、切断ワイ
ヤ1はまず下部ワイヤガイド9を横切り、その後、上部
給電部4に対応した下部給電部10と、下部機械腕12
に固着された転向ローラ11とを経由して、(図示しな
い)廃棄容器に供給される。図示しない加工液装置によ
って、切断ワイヤ1は工作物5内で絶えず加工液によっ
て圧力下に同軸で周囲を洗われることになる。
【0039】通常、工作物5及び/又は下部案内ヘッド
8はワイヤ案内軌道に沿って2次元で(いわゆるX方向
とY方向で)案内されて、工作物5から特定の輪郭を切
断する。円錐形切断を達成するために、通常、上部案内
ヘッド7は下部案内ヘッド8若しくは工作物5に対して
相対的にU方向及びV方向で案内される。特に、特殊な
ワイヤ放電加工機では、下部案内ヘッド8が移動不可能
であり、工作物5と上部案内ヘッド7が互いに独自に移
動可能である。
【0040】以下の実施例に述べるワイヤ放電加工機は
上部案内ヘッドと下部案内ヘッドが案内され、工作物が
固定されている。それ故に、この実施例の説明では、個
々の案内ヘッド7,8、工作物5、等を案内し若しくは
揺動させる公知の他の方法は、切断ワイヤ若しくは工作
物の位置を補正するために本発明による輪郭誤差の選択
に関連してはこれ以上引用されていない。しかしこれ
は、それに限定されるものと理解すべきではなく、説明
を明確にするのに役立つものにすぎない。その都度適用
されるべき輪郭誤差の選択は、基礎とされる幾何学を考
慮してこれらすべての方法に同様に適用することができ
る。
【0041】既に述べたように、切断ワイヤ1はフルカ
ットの放電切断時に切断方向とは逆方向に曲がり又は撓
む。セカンドカットのとき切断方向に垂直に撓みが現れ
ることもある。図1では、切断方向が図示平面において
右から左を向く場合について、切断方向とは逆方向の撓
みが図示されている。つまりこの場合切断ワイヤ1は右
方向に撓む。撓みの幅Sは、この場合、工作物の入口及
び出口における実際のワイヤ位置と、ワイヤガイド6,
9に対する切断ワイヤ1の当接点を互いに結ぶワイヤ案
内直線FFとの間の間隔と定義する。
【0042】図2は工作物5に製造される切断例を示
す。切断ワイヤ1は、複数の切断部分を既に通過した状
況で示されている。第1部分は円筒形に切断されて、1
辺又はコーナK1にまで延びている。第2部分はそこか
ら更に湾曲部K2にまで延び、やはり円筒形に切断され
ている。第3部分は円錐形切断面を有する湾曲部K3に
まで延び、その円錐曲線を円筒形切断から円錐形切断へ
と変える。円錐形部分を除くすべての部分は垂直に整列
している。即ち、図2に細かなハッチングとして示した
それらの母線は工作物5内を垂直に延びる。円錐形に切
断された湾曲部K3では母線が垂線に対して斜めに延び
る。図2で母線の中央を延びる太い矢印線が切断方向を
示す。
【0043】円筒形切断の場合、理想的には、切断ワイ
ヤ1が撓みを持たず、ワイヤ案内直線FFに正確に一致
するとき、工作物表面の被切断輪郭の輪郭曲線UKに厳
密に一致したワイヤ案内軌道に沿って案内ヘッドがX方
向及びY方向で案内されるなら、希望する輪郭が得られ
るであろう。円錐形切断の場合、下部案内ヘッド8に対
する上部案内ヘッド7の付加的U及びV相対運動にかか
わらず、下部案内ヘッド7のワイヤ案内軌道は工作物下
面の被切断輪郭の輪郭曲線UKから外れる。
【0044】しかしワイヤの撓みが不可避であるので、
ワイヤ案内直線FFは実際の放電帯域の場所には決して
なく、撓み幅Sの距離にある。このことから、特に輪郭
のコーナ及び湾曲部において前記輪郭誤差が生じる。こ
の輪郭誤差を補償するためにワイヤ案内軌道は、希望す
る輪郭上にワイヤが常にあるように、つまり式 F(x)=FO (x)+S(x) (5) に従って位置するように、補正されねばならない。ここ
にF(x)は案内ヘッド(ワイヤ案内軌道)の補正位置
を意味し、FO (x)は希望する原輪郭を意味し、S
(x)は算出した輪郭誤差補正を意味する。式(5)に
おいてF(x),FO (x),S(x)は、x地点に依
存した特にベクトル量を表す。しかし式(5)は時間t
に依存して作成することもできる。
【0045】つまりそれに応じて、輪郭誤差値も輪郭誤
差方向も実際の放電条件の関数として計算して、案内ヘ
ッドの位置を実時間で式(5)に応じて補正する可能性
がある。
【0046】常に−つまり直線的切断のときだけでなく
コーナや湾曲部でも、補正されたワイヤ案内軌道TDと
瞬時放電帯域との間で輪郭曲線UKに沿って維持されね
ばならない所要の距離をそれが示すように、量S
(t)、即ち輪郭誤差は時間tに依存して一般的に解釈
することができる。更に、輪郭誤差を補正するためのベ
クトルはいずれの時点でも明示することができる。この
ベクトルの瞬時値はそれぞれ幅S(t)に一致し、又そ
の瞬時方向は輪郭曲線UKの1点から出発して、補正さ
れたワイヤ案内軌道TDの付属の点を向いている。従っ
て、補正されたワイヤ案内軌道TDを輪郭曲線UKから
求めるためのすべての情報がこのベクトルを利用して得
られる。
【0047】コーナを円筒形に切断するときの第1例と
して図3がこの状況を明らかにする。工作物表面の被切
断輪郭の輪郭曲線UKが太線で示されている。円筒形切
断が輪郭誤差なしに可能であるなら、輪郭曲線UKは案
内ヘッド7,8のワイヤ案内軌道に一致するであろう。
輪郭誤差が(不可避的に)現れると、ワイヤ案内軌道T
Dは適宜に補正されねばならない。案内ヘッド7,8は
コーナAの前の直線状部分を切断するとき、切断ワイヤ
1の撓みSの故に、補正されたワイヤ案内軌道TDに沿
って切断方向に長さSだけそれぞれ先行すべきであろ
う。確認されたように、長さSは、放電に投入された電
力、つまり動作電流の瞬時値、即ち、放電帯域内を流れ
る電流の瞬時算術平均、放電電圧の瞬時値、以下で放電
圧力と称するプラズマ通路の周囲に生じる気泡の圧力、
加工液圧力、そして作業工程中に変化しないパラメータ
又は予見可能なパラメータ(ワイヤ直径、ワイヤの種
類、工作物の高さ、材料の種類、等)に実質的に線形に
依存する。適宜な技術的測定の1つの帰結として、長さ
Sとワイヤ放電加工機と、工作物5と、場合によって輪
郭と周囲条件との間のすべての関係が所要の精度で確認
することができる。即ち、各作業工程中に、直ちに(例
えば各ミリセカンドごとに)、放電の瞬時動作電流、瞬
時動作電圧及び加工液圧力を表す信号によってのみ値S
を計算することができる。この点について見い出された
式は瞬時値S(t)を十分に正確に表し、次のとおりで
ある。 S(t)=a・i(t)+b・p(t)+c・u(t)+d (6) ここに記号・は掛け算であり、i(t)は動作電流の瞬
時値、u(t)は動作電圧の瞬時値、p(t)は瞬時加
工液圧力である。a,b,c,dは、前記固定パラメー
タ又は予め算定可能なパラメータに実質的に依存し且つ
放電加工中実質的に一定した因数である。これらの因数
は実験で予め算定することができ、及び/又は前記パラ
メータから少なくとも部分的に計算で求めて、工作物加
工の準備中にワイヤ放電加工機の数値制御装置(CN
C)の計算機に入力することができる。
【0048】図3に示す被切断輪郭、より正確には希望
する輪郭曲線UKは、切断方向が角度αO だけ急激に変
化するコーナを形成している。コーナAに達する瞬間
に、単数若しくは複数のワイヤガイドはワイヤ案内軌道
TDのA’点にある。ベクトルA−A’は先に述べたよ
うに値Sであり、コーナ後に切断すべき方向とで角度α
0 を形成する。この角度αO は切断すべき輪郭曲線の幾
何学によって与えられている。それに続く切断を輪郭曲
線UKに応じて、直線上にある点A,B,C…を介して
引き続き案内するために、ベクトルは旧切断方向から新
たな切断方向へと徐々に、基本的にその値S(t)を変
えることなく、回転する。即ち、このベクトルが新たな
切断方向とで成す角度α(x)は新たな切断の長さxが
増すのに伴って減少する。これにより、ワイヤ案内軌道
TDが点A’,B’,C’…等に追従する。確認された
ように、ベクトル角度α(x)は新たな切断直線の位置
を基準に指数的に、それもしかも次式に従って、減少す
る。 α(x)=αO ・exp(−x/xO ) (7) ここにx0 は輪郭誤差ベクトルの回転の”半値区間”、
即ち輪郭誤差ベクトルが半分の方向変化を実行する区間
である。この”半値区間”は機械の固定パラメータに実
質的に依存している。角度α(x)が指数的に減少する
事実は、切断ワイヤの湾曲部によって生じる摩擦がベク
トル方向の変化速度に比例していることを確認する。
【0049】パラメータxO は、前記定数a、b、c、
dと同様に実験で予め算定し、又は機械の固定パラメー
タから計算で求めて、装置の記憶装置50に入力するこ
とができる。更に、αO が大きいとき、即ち被切断輪郭
の方向変化が大きいとき、xO の値は、特にワイヤの湾
曲が切断方向の変化に抵抗する事実の結果として、αO
に対する一定の依存性を示す。この依存性はやはり予め
求めて、装置のソフトウェアに入力することができる。
【0050】導関数 dα/dx=−αO /xO ・exp(−x/xO ) (8) から、図3aに示すように被切断軌道要素を長さδxの
線分に分割するとき各線分についてのベクトルの方向変
化を次式に従って計算することができることを認めるこ
とができる。 δα(x)=−α(x)/xO ・δx (9)
【0051】式(9)によって各路程部分δxについて
ベクトルの方向変化又は”回転”が算出される。このア
ルゴリズムは、x点における輪郭曲線の瞬時曲率l/r
O (x)を考慮することによって、各輪郭曲線UKに容
易に一般化することができる。この場合α(x)はx点
のベクトルと、図3bに示すようにx点の接線によって
与えられた切断方向との間の角度である。角度変化δα
(x)を計算するために、区間δxにわたる接線の回転
を描く新たな項、つまりδx/rO (x)が加わる。こ
うして式(9)の一般式は次式となる。 δα(x)=(±l/rO (x)−α(x)/xO )・δx (10) ここに”+”記号は輪郭曲線が輪郭誤差の瞬時方向から
離れるときであり、”−”記号はその逆の場合である。
【0052】個々の定数rO ,xO についての式(1
0)の積分は、実際の輪郭曲線において事実上常にそう
であるように輪郭曲線が円弧の系列(直線が半径rO
∞の円弧)である場合について式(7)の一般化された
態様を提供する。 α(x)=αO +(αO −α∞)・exp(−x/xO ) (11) ここにαO は新しい軌道要素(円弧)の始点における新
しい切断方向の接線と輪郭誤差ベクトルとの間の角度、
α∞は円弧が十分に長いときにx》xO について達成さ
れる漸近角度αである。この定常的事例ではδα=0で
あり、式(10)から次式が帰結する。 α∞=xO /rO (12) この式はパラメータxO を算定するのにきわめて有益で
ある。
【0053】輪郭誤差ベクトルの値は、先に述べたよう
に、輪郭曲線の幾何学に基本的に左右されない。しかし
切断方向の変化が大きい場合、つまりαO >90°のと
き、小さな補正が必要である。というのも、こうした事
情の場合最後の切断方向に沿った輪郭誤差ベクトルδS
の方向変化の成分は負でさえあるからである。ワイヤが
過度に深く工作物内を放電加工するのを防止するため
に、次式に従って値Sを瞬時低減する必要がある。 S(x)=SO ・(l−f・sin(g・x/xO )・exp(x/xO )) (13) ここにSO は切断方向変化前の輪郭誤差を表す。パラメ
ータf、gはなかんづく切断方向変化、切断速度に依存
し、場合によっては放電パラメータ及び使用材料にも依
存している。
【0054】式(13)が表す輪郭誤差値の振動は方向
変化が大きい場合にのみ認められ(又は測定可能であ
り)、半値区間xO の内部で指数的に減少する。
【0055】第2の例として図4は、輪郭曲線UKによ
って表される、被切断輪郭への前記アルゴリズムの適用
を示す。輪郭曲線UK上のコーナ点は離散地点を示し、
これらの地点の直角座標はxG ,yG で表すものとす
る。丸点は補正されたワイヤ案内軌道TDに沿った離散
値を示し、ワイヤ案内ヘッド若しくはワイヤ案内ヘッド
用目標座標xS ,yS に相当する。座標軸上に記載され
た数字はμm単位の寸法である。図示事例では輪郭誤差
ベクトルの値が具体的には400μmに等しい。
【0056】本発明による方法若しくは本発明によるワ
イヤ放電加工機は、特に円錐形切断の場合でも、事実上
任意の輪郭に応用することができる。円錐曲線切断の場
合、切断ワイヤ1は、工作物5内を延びる垂線に対する
その傾きを補足して、輪郭誤差に基づいて大抵は切断方
向に傾く。こうして、工作物5の上方及び下方で切断ワ
イヤ1はそれぞれワイヤ案内直線FFに対して特定の傾
き角にある。これら両方の傾き角は工作物の上方及び下
方での輪郭誤差値と相関しており、実質的に切断速度及
び加工液圧力に比例している。従って、工作物5の下方
及び上方でこれらの傾き角若しくは輪郭誤差は第1近似
において大きさが等しいが、両方の案内ヘッド7,8相
互の相対速度が大きいとき互いに15%まで相違するこ
とがある。これらの相対速度を考慮してこの相違は第2
近似で補正することができる。
【0057】つまり輪郭曲線UKの各座標対xG ,yG
について前記方法でもって下部案内ヘッド8の位置用の
適宜な目標座標対xS ,yS 及び/又は上部案内ヘッド
7用の適宜な座標対を計算することができる。この計算
に応じて、その都度の瞬時放電パラメータi(t),u
(t),p(t)を考慮して機械の調整装置を制御する
ことができ、いずれかのワイヤ位置センサの測定値に頼
る必要はない。
【0058】更に、この方法の質は、前記パラメータ
a,b,c,d,xO を機械パラメータ(ワイヤ直径、
工作物の高さ、…)の関数として算定する際のデータベ
ースの完全さに基づいている。高級高自動化放電加工機
は、或る方法に伴う事実上すべての欠点を他の方法によ
って克服することができるように、さまざまな方法、特
にセンサ支援及び”ソフトウェア支援”方法を知的に組
合せることができる。さまざまな方法はそれ自体独立し
た解決策ではあるが、それらを組合せることで、それら
を適用するにあたっての実際的制限をすべて解消するこ
とができる。
【0059】つまり第1装置は、好ましくは、輪郭誤差
を求めるための他の装置、特に単数又は複数のワイヤ位
置センサの信号にその運転が依拠している第2装置をな
お含むワイヤ放電加工機に組み込んでおくことができ
る。こうして、適切な選択によって、最高の安全性と最
高の加工速度とを考慮して工作物5の加工を最適化する
ことが可能となる。更に、切断困難な輪郭曲線UKを有
する複雑な幾何学も、操作員の介入を必要とすることな
く最大の信頼性と精度で自動的に切断することができ
る。
【0060】きわめて困難な放電加工条件、例えば被放
電輪郭の内部の20°以下の鋭角が現れるとき、適用す
る方法にかかわりなく付加的に切断速度を短時間低減す
ることができる。両方の場合、輪郭誤差値は直ちに適合
される。
【0061】以下、図5に基づいて、輪郭誤差を求める
ための2つの装置を適宜に組合せた1実施例を、その都
度利用すべき装置を知的に選択するための措置と合わせ
て説明する。この選択は操作員の協力又は介入なしでも
行うことができ、利点として、操作員の特殊なノウハウ
が要求されることもない。操作員は実質的に最終幾何学
と希望する精度及び粗さを確定しなければならないだけ
である。この措置は図5に符号110が付けられてい
る。追及する最終幾何学を希望する形状で得る確実さ
は、本方法によって2つの独立した制御部材20,30
に基づいて、つまり輪郭誤差の計算と測定とに基づい
て、通常の加工に比べて著しく高まる。
【0062】数値制御装置40は輪郭曲線を軌道要素
(大抵は円弧)に分解し、データバンク50を頼りに所
要のすべてのパラメータを用意する。特別困難な作業条
件が現れるとき、例えば全補正システムを変更する必要
もなしに、数値制御装置は幾何学に依存して目標速度の
適合を開始することができる。補正システムは新たな輪
郭誤差値を適切に計算し又は測定する。案内ヘッドの補
正された最終幾何学TDは補間回路70によって計算さ
れる。
【0063】動作信頼性及び精度の向上はワイヤ位置セ
ンサ30の導入によって達成することができる。この場
合、輪郭誤差を検出するには、それ自体2つの類似した
信号SG ,SB を提供する2つの方法若しくは装置2
0,30が利用可能である。
【0064】第1装置20は時間に依存した放電パラメ
ータi(t),u(t),p(t)を受信し、上記式に
従ってアルゴリズムによって輪郭誤差ベクトルの値及び
方向を求める演算手段を含む。輪郭誤差ベクトルのこの
値は、スイッチ記号で表された選択装置60の信号入力
端に達する。選択装置60の付属の出力端から補正値が
補間回路70の入力端に送られ、そこで被切断輪郭曲線
の座標値xG ,yG と結び付けられて、案内ヘッド用の
補正された目標座標xS ,yS が得られる。
【0065】図5に示す実施態様では、図1に符号13
で略示した少なくとも1つのワイヤ位置センサの少なく
とも1つのセンサ信号Sd を受信する第2装置30が第
1装置20の横に設けられている。ワイヤ位置センサ1
3として、例えば、欧州公開特許公報第312056号
に開示された装置を使用することができる。第2装置3
0は単数又は複数のセンサ信号Sd から切断ワイヤ1の
撓みを求め、そこからやはり輪郭誤差ベクトルSG の適
宜な値を導き出す。第2装置30から提供される輪郭誤
差SG の値は選択的に、又は第1装置20から提供され
る値SB と一緒に、選択装置60を介して補間回路70
に送ることができ、そこで、先に第1装置20に関連し
て述べたのと同様に処理される。値SG ,SB が一緒に
補間回路70に送られる場合、補間回路は例えば平均化
又は類似の方法によって平均化補正値を導き出すことが
できる。
【0066】補正されたワイヤ案内軌道TDを最終的に
確定するための考えられる措置は以下のとおりである。 * 測定条件が最適で、測定精度が十分であるとの仮定
のもと、ワイヤ位置センサ30の信号SG で軌道が補正
される。 * 同時に、第1装置20が瞬時値i(t),u
(t),p(t)を頼りに輪郭誤差ベクトルSB を計算
する。 * 2つの信号ΔS=SG −SB の差が特定値を超える
とき、切断速度が低減される。 * 第2装置30が、例えば特定の時間にわたって分散
を計算して、センサ信号の変動を監視する。この分散が
特定値を超え又は0に等しいとき、即ちワイヤ位置セン
サが作動停止のとき、制御装置30がこの誤りのある状
況を選択装置60に信号で知らせ、すると選択装置は特
定のアルゴリズムで信号SB の使用に移行する。
【0067】この措置の選択案として、特定の加工の場
合、信号SB を主信号として使用し、SG を付加的セン
サとして利用してワイヤの振動を監視するのが有利であ
る。
【0068】実質的にセンサに依存しない第1装置20
による第1輪郭誤差検出か又はセンサで支援された第2
装置30による第2輪郭誤差検出か又はこれら両方の補
正の組合せかのいずれの種類の輪郭誤差検出が最も有意
義であるのかを、選択装置60は実時間で決定しなけれ
ばならない。この決定は、複数の判定基準、特にワイヤ
位置センサ13若しくは第2装置30の信号安定性、プ
ロセス安定性及び輪郭幾何学、に基づいて下されねばな
らない。
【0069】少なくとも1つのセンサ信号Sd に不安定
が発生した場合にそれを確認するために、この信号が持
続的に監視される。センサ信号Sd が下記判定基準の少
なくとも1つを満たすとき、選択装置60は第1装置2
0から提供される輪郭誤差値SB を選択する。 1.センサ信号Sd の絶対値が所定の限界値を超え若し
くは下まわる。 2.センサ信号Sd の振動、即ち切断ワイヤ1の振動、
が所定の限界振幅を超え若しくは下まわる。これは、例
えば、センサ信号Sd の標準偏差又は分散によって算定
することができる。 3.単位時間当たりのセンサ信号Sd の変化が所定の限
界値を超える。第1、第3判定基準の充足はワイヤ位置
センサ13の望ましくない挙動を示唆することがあり、
第1装置20が穴埋めをしなければならない。しかしワ
イヤ位置センサ13が最初から応答しないこともある。
こうした場合に対処するために、第1装置20はなお第
4判定基準に基づいて選択される。 4.放電加工開始前の試験段階において加工液圧力を
(例えば0から18barへと)高めることによってセ
ンサ信号Sd の変動が求められる。
【0070】圧力上昇時にワイヤ位置センサ13の信号
変動は、例えば、ワイヤ放電加工機が事前に誤操作(衝
突)されて、センサの破損を帰結することによって発生
する。
【0071】装置20、30の機能は、選択装置60及
び補間回路70の機能も、少なくとも一部は、1つの共
通する計算機又は別々のプロセッサによって満たすこと
ができる。
【0072】以上述べた配置によって、工作物の加工中
に輪郭誤差検出方式を変更し、従って輪郭誤差補正も変
更する可能性がある。或る装置20,30から他の装置
(例えば第2装置30から第1装置20又はその逆)へ
の変更は、各切断の所定の輪郭公差内で移行することに
よって行われる。
【0073】さまざまな輪郭誤差検出方式の間で変更し
てワイヤ放電加工機を運転することのできる2つの実施
例を以下に説明する。
【0074】実施の形態1:ソフトウェア支援補正
【外1】 しくは第2装置30がワイヤ運動の監視に利用される。 * ワイヤの振動(センサ信号Sd の標準偏差)が特定
値を超える場合、又は
【外2】 定基準が満たされるまで、切断速度が低減される。
【0075】実施の形態2:センサ支援補正 ワイヤ位置センサの信号SG が主信号として利用され
て、選択装置60によって補間回路に転送される。 * ワイヤの振動(センサ信号Sd の標準偏差)が特定
値を超える場合、又は
【外3】 違いのある状況を制御装置50が選択装置60に信号で
知らせ、すると選択装置
【外4】
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤ放電加工機の構造の斜視図である。
【図2】加工中の工作物及び切断ワイヤの斜視図であ
る。
【図3】エッジを切断するときの輪郭誤差ベクトルの変
化を示す。
【図3a】被切断輪郭曲線を軌道要素と線分とに分割し
た略示図である。
【図3b】被切断輪郭曲線の接線と輪郭誤差ベクトルと
を示す。
【図4】被切断輪郭曲線に対するワイヤ案内軌道の代表
的勾配を1例に基づいて示す。
【図5】本発明の1実施態様によるワイヤ放電加工機に
おいて輪郭誤差を補正する制御装置のブロック線図であ
る。
【符号の説明】
1 切断ワイヤ 2 上部機械腕 3 転向ロ−ラ 4 給電部 5 工作物 6 上部ワイヤガイド 7 上部案内ヘッド 8 第2案内ヘッド 9 下部ワイヤガイド 10 下部給電部 11 転向ロ−ラ 12 下部機械腕

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ放電加工機の少なくとも1つの案
    内ヘッド(7,8)を、場合によっては工作物(5)を
    少なくとも1つの案内軌道(TD)に沿って移動させる
    方法において、 a)複数の輪郭誤差検出部によって輪郭誤差(S;S
    B ;SG )を求めることができ、 b)1つの輪郭誤差検出部によって求められる1つの輪
    郭誤差(S;SB ;SG )が、又は各1つの輪郭誤差検
    出部によって求められる複数の輪郭誤差(S;SB ;S
    G )の組合せが、選択されることを特徴とする、方法。
  2. 【請求項2】 前記選択が放電パラメータ及び/又は少
    なくとも1つのセンサ信号(Sd )を考慮して実行され
    ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 放電の基礎とされた瞬時放電パラメータ
    から第1輪郭誤差検出部によって輪郭誤差(SB )が輪
    郭誤差ベクトルとして、即ちベクトル量として、求めら
    れることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 放電電流(i(t))、放電電圧(u
    (t))及び/又は加工液圧力(p(t))から第1輪
    郭誤差検出部によって輪郭誤差(SB )の値が求められ
    ることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの輪郭曲線(UK)によ
    って表される被切断輪郭の幾何学から及び/又は放電パ
    ラメータから、第1輪郭誤差検出部によって輪郭誤差
    (SB )の方向が、特に輪郭誤差ベクトルと輪郭曲線
    (UK)のx点における接線との間の角度α(x)が、
    求められることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 瞬時動作電流i(t)、瞬時動作電圧u
    (t)及び瞬時加工液圧力p(t)から第1輪郭誤差検
    出部によって輪郭誤差(SB )の瞬時値|SB (t)|
    が簡略式 |SB (t)|=a・i(t)+b・p(t)+c・u
    (t)+d に従って算出され、ここにa,b,c及びdはワイヤ放
    電加工機及び工作物(5)の固定パラメータから実験で
    又は計算で予め算定可能な因数、特に定因数であること
    を特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 第1輪郭誤差検出部の枠内で輪郭曲線
    (UK)の軌道要素が線分に分割され、連続する線分δ
    xの新規な各線分ごとに角度δαが式 δα(x)=(±l/rO −α(x)/xO )・δx に従って算出され、ここにxは最初に切断されるべき部
    分の連続的長さ、xO はワイヤ放電加工機の固定パラメ
    ータから実験で又は計算で予め算定可能なパラメータ、
    l/rO は輪郭曲線(UK)の曲率であり、事前の軌道
    要素から現在の軌道要素に移行するときにrO とxO
    算出されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 第1輪郭誤差検出部の枠内で輪郭誤差ベ
    クトルと輪郭曲線(UK)のx点における接線との間の
    角度α(x)が、特に輪郭曲線が円弧の連続であると
    き、式 α(x)=αO +(αO −α∞)・exp(−x/x
    O ) に従って近似的に算出され、ここにαO は輪郭誤差ベク
    トルと新規な切断方向の接線との間の角度、α∞は漸近
    角度であり、この漸近角度がx》xO について達成され
    ることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 第1輪郭誤差検出部の枠内でパラメータ
    O が式 α∞=xO /rO から求められることを特徴とする、請求項8に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つのセンサ信号(Sd
    を考慮して第2輪郭誤差検出部によって案内ヘッド
    (7,8)に対する切断ワイヤ(1)の相対長さが測定
    を通して算定されることを特徴とする、請求項1〜9の
    いずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 選択された輪郭誤差(S;SB ;S
    G )、若しくは選択された輪郭誤差(S;SB ;SG
    の組合せ、及び/又は輪郭曲線(UK)の幾何学によっ
    て、それぞれ1つの補正された案内軌道が求められるこ
    とを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 厳しい作業条件が発生すると、切断速
    度が低減されることを特徴とする、請求項1〜11のい
    ずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 センサ信号(Sd )が特定の判定基準
    を満たすとき、特にセンサ信号(Sd )の振動若しくは
    分散又は標準偏差、単位時間当たり変化及び/又は絶対
    値の各1つの所定の限界値に達するとき、第1輪郭誤差
    検出部によって求めた輪郭誤差(SB )が選択されるこ
    とを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 求めた複数の輪郭誤差(SB ,SG
    の1つの組合せを選択する場合、求めた輪郭誤差(S
    B ;SG )が異なるように重み付けされることを特徴と
    する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも1つの案内ヘッド(7,
    8)を、場合によっては工作物(5)を、少なくとも1
    つの案内軌道(TD)に沿って移動させる調整装置(9
    0)を備えたワイヤ放電加工機において、 a)輪郭誤差(S;SB ;SG )を求めるための複数の
    装置(20,30)と、 b)1つの前記装置(20;30)の輪郭誤差(S;S
    B ;SG )か又は複数の前記装置(20,30)の求め
    た輪郭誤差(S;SB ;SG )の組合せのいずれかを選
    択するための選択装置(60)とを特徴とする、ワイヤ
    放電加工機。
  16. 【請求項16】 選択装置(60)が放電パラメータ及
    び/又は少なくとも1つのセンサ信号(Sd )を考慮す
    ることを特徴とする、請求項15に記載のワイヤ放電加
    工機。
  17. 【請求項17】 第1装置(20)が輪郭誤差(SB
    を輪郭誤差ベクトルとして、即ちベクトル量として、放
    電の基礎とされた瞬時放電パラメータから求めるよう
    に、この装置が設計されていることを特徴とする、請求
    項15又は16に記載のワイヤ放電加工機。
  18. 【請求項18】 第1装置(20)が放電電流(i
    (t))、放電電圧(u(t))及び/又は加工液圧力
    (p(t))から輪郭誤差(SB )の値を求めるよう
    に、この装置が設計されていることを特徴とする、請求
    項15〜17のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工
    機。
  19. 【請求項19】 第1装置(20)が少なくとも1つの
    輪郭曲線(UK)によって表される被切断輪郭の幾何学
    から及び/又は放電パラメ−タから、輪郭誤差(SB
    の方向、特に輪郭誤差ベクトルと輪郭曲線(UK)のx
    点における接線との間の角度α(x)、を求めるよう
    に、この装置が設計されていることを特徴とする、請求
    項15〜18のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工
    機。
  20. 【請求項20】 第1装置(20)が瞬時動作電流i
    (t)、瞬時放電電圧u(t)及び瞬時加工液圧力p
    (t)から輪郭誤差(SB )の瞬時値|SB (t)|を
    簡略式 |SB (t)|=a・i(t)+b・p(t)+c・u
    (t)+d に従って算出するように、この装置が設計されており、
    ここにa、b、c及びdはワイヤ放電加工機及び工作物
    (5)の固定パラメータから実験で又は計算で予め算定
    可能な因数、特に定因数であることを特徴とする、請求
    項15〜19のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工
    機。
  21. 【請求項21】 第1装置(20)が輪郭曲線(UK)
    の軌道要素を線分に分割して、連続する線分δxの新規
    な各線分ごとに角度δαを式 δα(x)=(±l/ro −α(x)/xo )・δx に従って算出するように、この装置が設計されており、
    ここにxは最初に切断されるべき部分の連続的長さ、x
    o はワイヤ放電加工機の固定パラメータから実験で又は
    計算で予め算定可能なパラメータ、l/ro は輪郭曲線
    (UK)の曲率であり、事前の軌道要素から現在の軌道
    要素に移行するときにro とxo が算出されることを特
    徴とする、請求項15〜20のいずれか1項に記載のワ
    イヤ放電加工機。
  22. 【請求項22】 特に輪郭曲線(UK)が円弧の連続で
    あるとき、第1装置(20)が輪郭誤差ベクトルと輪郭
    曲線(UK)のx点における接線との間の角度α(x)
    を式 α(x)=αo +(αo −α∞)・exp(−x/x
    o ) に従って近似的に算出するように、この装置が設計され
    ており、ここにαo は輪郭誤差ベクトルと新規な切断方
    向の接線との間の角度、α∞は漸近角度であり、この漸
    近角度がx》xo について達成されることを特徴とす
    る、請求項15〜21のいずれか1項に記載のワイヤ放
    電加工機。
  23. 【請求項23】 第1装置(20)がパラメータxo
    式 α∞=xo /ro から求めるように、この装置が設計されていることを特
    徴とする、請求項22に記載のワイヤ放電加工機。
  24. 【請求項24】 第2装置(30)が、案内ヘッド
    (7,8)に対する切断ワイヤ(1)の相対長さを測定
    し且つ少なくとも1つの適宜なセンサ信号(Sd)を発
    生するための検出装置(13;30)を有することを特
    徴とする、請求項15〜23のいずれか1項に記載のワ
    イヤ放電加工機。
  25. 【請求項25】 放電の基礎とされた輪郭誤差(S;S
    B ;SG )を選択装置(60)が補間回路(70)に送
    り、この補間回路(70)が、この輪郭誤差(S;S
    B ;SG )及び/又は輪郭曲線(UK)の幾何学によっ
    て、補正された案内軌道をそれぞれ求めることを特徴と
    する、請求項15〜24のいずれか1項に記載のワイヤ
    放電加工機。
  26. 【請求項26】 厳しい作業条件が発生すると切断速度
    を低減する数値制御装置(40)を特徴とする、請求項
    15〜25のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機。
  27. 【請求項27】 第1及び/又は第2装置(20,3
    0)、選択装置(60)及び/又は補間回路(70)
    が、適宜な計算機プログラムを単数又は複数の計算機に
    実装することによって実現されていることを特徴とす
    る、請求項15〜26のいずれか1項に記載のワイヤ放
    電加工機。
  28. 【請求項28】 センサ信号(Sd )が特定の判定基準
    を満たすや、特にセンサ信号(Sd )の振動若しくは分
    散又は標準偏差、単位時間当たり変化及び/又は絶対値
    の各1つの所定の限界値に達するや、第1装置(20)
    によって発生される輪郭誤差(SB )を選択装置(6
    0)が通すように、選択装置(60)が第2装置(3
    0)に接続されていることを特徴とする、請求項15〜
    27のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機。
JP9106827A 1996-04-10 1997-04-10 放電切断方法及び装置 Pending JPH1058238A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19614200.8 1996-04-10
DE19614200A DE19614200C2 (de) 1996-04-10 1996-04-10 Verfahren zum Bewegen wenigstens eines Führungskopfes einer Drahterosionsmaschine, sowie Drahterosionsmaschine mit einer Stelleinrichtung zum Durchführen von Bewegungen wenigstens eines Führungskopfes

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1058238A true JPH1058238A (ja) 1998-03-03

Family

ID=7790919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9106827A Pending JPH1058238A (ja) 1996-04-10 1997-04-10 放電切断方法及び装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5935456A (ja)
JP (1) JPH1058238A (ja)
BR (1) BR9706596A (ja)
DE (1) DE19614200C2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5197886B1 (ja) * 2012-01-11 2013-05-15 三菱電機株式会社 ワイヤ放電加工装置
TWI704022B (zh) * 2018-03-14 2020-09-11 日商發那科股份有限公司 線放電加工機

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10322340B4 (de) * 2003-05-17 2006-09-14 Mtu Aero Engines Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Fräsen von Freiformflächen
JP5270772B1 (ja) * 2012-02-15 2013-08-21 ファナック株式会社 歪み取り加工を行うワイヤ放電加工機
FR3007311B1 (fr) * 2013-06-19 2015-12-11 Mecachrome France Dispositif et procede de decoupe de pieces en materiau metallique ou composite et pieces obtenues avec un tel procede.
FR3007312B1 (fr) * 2013-06-19 2016-07-01 Mecachrome France Ensemble de plaques ou de pieces obtenues par decoupe d'un bloc en materiau metallique ou composite.
US9971343B2 (en) * 2014-04-13 2018-05-15 Psg College Of Technology Portable intelligent controlling system for machines

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH605017A5 (ja) * 1976-11-19 1978-09-29 Charmilles Sa Ateliers
CH625447A5 (ja) * 1978-03-06 1981-09-30 Agie Ag Ind Elektronik
JPS57114327A (en) * 1980-12-29 1982-07-16 Fanuc Ltd Method for correcting corner shape
JPS57114331A (en) * 1980-12-30 1982-07-16 Fanuc Ltd Shape correcting method in wire-cut electric discharge machining
JPS57114329A (en) * 1980-12-30 1982-07-16 Fanuc Ltd Control of wire-cut electric discharge processor
JPS57114330A (en) * 1980-12-30 1982-07-16 Fanuc Ltd Control of wire-cut electric discharge processor
JPS58120428A (ja) * 1981-12-30 1983-07-18 Fanuc Ltd ワイヤカツト放電加工機の制御法
WO1989003270A1 (en) * 1987-10-13 1989-04-20 Ag Für Industrielle Elektronik (Agie) Spark erosion machine
ES2078292T3 (es) * 1989-01-13 1995-12-16 Charmilles Technologies Dispositivo y procedimiento de control, para cortar por electroerosion evitando la rotura de hilo.
JP2722867B2 (ja) * 1991-07-01 1998-03-09 三菱電機株式会社 ワイヤ放電加工装置
DE4310126A1 (de) * 1993-03-29 1994-10-06 Ibh Bernhard Hilpert Ingenieur Verfahren und Vorrichtung zur numerischen Bahnsteuerung von Werkzeugmaschinen
DE19614134C2 (de) * 1996-04-10 2002-06-13 Agie Sa Drahterosionsmaschine und Verfahren zu deren Betrieb

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5197886B1 (ja) * 2012-01-11 2013-05-15 三菱電機株式会社 ワイヤ放電加工装置
WO2013105235A1 (ja) * 2012-01-11 2013-07-18 三菱電機株式会社 ワイヤ放電加工装置
US9399260B2 (en) 2012-01-11 2016-07-26 Mitsubishi Electric Corporation Wire electrical discharge machining apparatus
TWI704022B (zh) * 2018-03-14 2020-09-11 日商發那科股份有限公司 線放電加工機
US10821533B2 (en) 2018-03-14 2020-11-03 Fanuc Corporation Wire electrical discharge machine

Also Published As

Publication number Publication date
DE19614200C2 (de) 2000-03-02
US5935456A (en) 1999-08-10
DE19614200A1 (de) 1997-10-16
BR9706596A (pt) 1999-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3127205B2 (ja) ワイヤ放電加工機及びその運転方法
US4724302A (en) Bead process control with profiler
JP5197886B1 (ja) ワイヤ放電加工装置
US4336440A (en) Weld tracking/electronic arc sensing system
US11772176B2 (en) Method and device for wire electrical discharge machining
JPH1058238A (ja) 放電切断方法及び装置
US5003147A (en) Method of measuring wire guide spans and directing wire electrode perpendicularly to reference machining plane in electrical-discharge wire cutting machine
SE455281B (sv) Anordning vid industrirobot
CN112912200B (zh) 数控装置、附加制造装置及附加制造装置的控制方法
US4970362A (en) Wire-cutting electric discharge machining device
JPH0773813B2 (ja) ワイヤ放電加工の加工面の形状制御方法及びそのための装置
JPH02100825A (ja) ワイヤ放電加工機のテーパ加工装置
JPH11188603A (ja) ワイヤ式切断加工装置における被切断材の送り速度制御装置および方法
CN114641365B (zh) 扫描金属工件表面的方法以及执行焊接过程的方法
JPH09174339A (ja) ワイヤ電食方法および装置
US5922220A (en) Method and apparatus for electroerosive cutting
WO1995014548A1 (en) Method and apparatus for controlling wire electrode tension
JPH0825024B2 (ja) 自動溶接装置
CN109041572B (zh) 线放电加工机及线放电加工方法
EP4389334A1 (en) Method and device for wire electrical discharge machining
JPH08300225A (ja) ワイヤ放電加工機の位置決め方法及びその装置
KR950002094B1 (ko) 와이어컷 방전가공기에 있어서의 와이어가이드스팬 측정방법 및 와이어전극 수직내기방법
JPH09262671A (ja) パイプ円周自動溶接装置のアーク鈍り補正方法
JPH05142B2 (ja)
JPS6384777A (ja) 自動溶接装置のモニタ装置