JPH1058198A - 粉末成形装置の粉末供給装置 - Google Patents

粉末成形装置の粉末供給装置

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JPH1058198A
JPH1058198A JP23989096A JP23989096A JPH1058198A JP H1058198 A JPH1058198 A JP H1058198A JP 23989096 A JP23989096 A JP 23989096A JP 23989096 A JP23989096 A JP 23989096A JP H1058198 A JPH1058198 A JP H1058198A
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ball
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次憲 菖浦
Koji Hayashi
浩二 林
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冨士夫 中島
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    • B30B15/302Feeding material in particulate or plastic state to moulding presses
    • B30B15/304Feeding material in particulate or plastic state to moulding presses by using feed frames or shoes with relative movement with regard to the mould or moulds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F3/00Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
    • B22F3/004Filling molds with powder

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性の悪い粉末の充填性を改善し、製品の
重量ばらつきを抑制することができる粉末供給装置を提
供する。 【解決手段】 粉末成形装置の型テーブル3上に配置さ
れ内部に粉末を収容した無底のケーシング11と、ケー
シング11を型テーブル3の上面に開口したキャビティ
5まで移動させて粉末をキャビティ5に供給する駆動機
構13とを備えている。ケーシング11には、複数の球
14が移動自在に設けられ、球14が回転して粉末を下
方へ運ぶとともに粉末に振動や衝撃を与えるようになっ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粉末成形プレス
の金型へ原料である粉末を供給するための粉末供給装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば焼結部品の原材料である圧粉体
を成形する粉末成形プレスは、型テーブルと、この型テ
ーブルの上面に開口する金型キャビティと、型テーブル
の上面で往復移動して金型キャビティに粉末を充填する
粉末フィーダとを備えている。ここで、粉末フィーダ
は、型テーブル上に載置された無底のケーシングを備え
ている。そして、ホッパからホースを介して供給される
粉末をケーシングの内部に貯留しておき、ケーシングを
金型キャビティの上方へ移動したときに粉末を金型キャ
ビティ内に充填するようになっている。
【0003】ところで、流動性の悪い粉末を使用する場
合や、金型キャビティの深さに比して開口部面積が小さ
いような場合には、粉末の充填性が悪く充填した粉末の
量が変動する。このため、従来より種々の工夫を凝らし
た粉末フィーダが提供されている。たとえば、粉末フィ
ーダの天井板に孔を設けて粉末フィーダの内部が負圧に
なるのを防止したものや、内部にブラシ状あるいはスク
リュー状のインペラを設け、それらを回転させることで
粉末を攪拌するようにしたものが提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、粉末に
含まれる微粒のサブシーブ粉末(44μm以下のもの)
は、粒子間の摩擦抵抗が大きいために流動性が極めて悪
い。このため、そのような粉末を多く含む場合には、上
記のような粉末フィーダを用いても成形体の重量変動
(密度変動)が大きくなり、重量変動を低減するために
粉末を充填する時間を長くする必要が生じるばかりか、
そのようにしても製品の品質が安定しないという問題が
あった。一方、造粒によって微粉末を粒径の大きな集塊
にして流動性を改善する技術も採用されているが、この
場合には粉末の製造コストが割高になるばかりでなく、
場合によっては、造粒の際に使用する有機バインダを焼
結工程中に除去しなければならないといった欠点があ
る。したがって、本発明は、流動性が悪い粉末の充填性
を改善することができ、しかも、製造コストの増加を極
力抑えることができる粉末成形装置の粉末供給装置(以
下、単に粉末供給装置と称する)を提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の粉末供給装置
は、粉末成形装置の型テーブル上に配置され内部に粉末
を収容した無底のケーシングと、このケーシングを型テ
ーブルの上面に開口したキャビティまで移動させて粉末
をキャビティに供給する駆動手段とを備えた粉末成形装
置の粉末供給装置において、ケーシングの内部に、複数
の球を移動自在に設けたことを特徴としている。
【0006】上記構成の粉末供給装置にあっては、ケー
シングの移動中に球が粉末中で転がり、これによって球
どうしの間の下方の隙間に粉末が運ばれ、ケーシングが
キャビティの上に来たときに粉末がキャビティに容易に
落下するようになる。また、球がキャビティの上を順次
通過するので、その都度粉末の小刻みな充填が行われて
安定した充填が行われる。さらに、球どうしが衝突し、
あるいは球がキャビティの上縁部に衝突することにより
粉末に振動ないしは衝撃が伝わり、その結果、粉末のブ
リッジが崩れ易くなることも充填性を良好にする要因の
一つである。すなわち、従来の技術では、ケーシング内
の上層部の粉末がブリッジにより固まって落ちてこなく
なることがあったが、上記構成の粉末供給装置ではその
ような不具合が改善される。
【0007】上記粉末供給装置では球の大きさは任意で
あるが、キャビティの開口部よりも大きくすれば、球の
キャビティへの落下が防止されて取扱い上便利である。
ただし、次のようにすれば、キャビティの開口部よりも
小さい球を用いることも可能である。たとえば、球のケ
ーシング内での自由度をある程度制限しておくととも
に、ケーシングとキャビティとの相対位置を調整するこ
とにより、1つの球がキャビティの開口部に完全に収ま
ることがないようにすすことができる。また、ケーシン
グの底部に網などの落下防止手段を設けても良い。落下
防止手段としては、格子状の網の他に、複数の棒材をケ
ーシングの底部に架設して縞状にしたもの、魚の骨のよ
うな形状のものなど任意の形状を用いることができる。
【0008】次に、球は、ケーシングの底に全て収まる
数であることが望ましい。ケーシングに球どうしが積み
重なる程多数充填すると、球に遮られて粉末が落下し難
くなるからである。また、ケーシングの底に全て収まる
数の球が充填されていても、球が移動自在でなければな
らず、さらには、球がケーシングの底で互いの場所を入
れ替われるような自由度を有することが望ましい(以
下、そのような球の移動を遊動と称する)。そのような
自由度を球が有することにより、充分な振動ないし衝撃
を粉末に与えることができる。本発明者等は、そのよう
な観点から最適な球の量を定量的に分析した結果、以下
のような臨界値を見い出した。
【0009】まず、球をケーシングの底部の一面に配列
してその外側を線で結んだ外郭線で囲まれた外郭面積が
最小となる配列を最密配列と称し、ケーシングの底部の
開口面積に対する最密配列のときの外郭面積の割合を球
の充填率と定義した。また、ケーシングの底部に球を最
大限まで配列し、いずれの球も互いにロックされて移動
できない状態になったとすると、ケーシングの底部開口
の輪郭線を最密配列のときの外郭線と定義した。このよ
うに定義すると、球がケーシング内で互いにロックされ
たときの充填率は100%となる。そして、球の数を漸
次減らすなどして充填率を種々設定し、それぞれの充填
率で粉末の充填試験を行った結果、充填率が60〜95
%のときに最も良好な結果が得られることが判った。た
だし、球の充填率が95%以下であっても必ずしも球が
遊動するとは限らないし、球の充填率が95%を超えて
なおかつ球が遊動する場合もある。よって、本発明で
は、球が遊動せず充填率が95%超、球が遊動せず
充填率が95%以下、球が遊動し充填率が95%超、
球が遊動し充填率が95%以下という4つの態様が可
能であり、が最も好適である。
【0010】さらに、本発明では、ケーシングをキャビ
ティの上で1回または2回以上往復移動させるように駆
動手段を構成することができる。このように構成するこ
とにより、球がケーシングの側壁に衝突して粉末に与え
る振動、衝撃を激しくすることができ、また、球がキャ
ビティを通過する回数が増えて前述した効果がより高め
られる。この場合、ケーシングがキャビティに対して進
退する速度よりも早い速度で往復移動させるとより効果
的である。
【0011】
【発明の実施の形態】
A.第1実施形態 以下、図1を参照して本発明の第1実施形態について説
明する。図1において符号1はプレスのベッド(それぞ
れ図示略)に取り付けられたダイ枠であり、ダイ枠1に
はダイ2が嵌合させられている。また、ダイ枠1の上面
には型テーブル3が取り付けられ、この型テーブル3の
上面とダイ2の上端面は一致している。ダイ2の孔2a
には下パンチ4が上下方向へ移動可能に嵌合させられ、
下パンチ4とダイ2によってキャビティ5が形成されて
いる。そして、このように構成された粉末成形金型の型
テーブル3には、粉末フィーダ(粉末供給装置)10が
載置されている。
【0012】図中符号11は粉末フィーダ10のケーシ
ングであり、ケーシング11は下面に底がない箱形をな
している。ケーシング11の上部には、図示しないホッ
パから供給される粉末の供給口12が設けられている。
このケーシング11には、プレスの回転カムと連動する
ロッドや油圧シリンダのピストンロッドなどの駆動機構
(駆動手段)13が連結されている。これにより、ケー
シング11は、型テーブル3の上面を図中左右方向に摺
動し、キャビティ5の上方へ来たときに内部の粉末をキ
ャビティ5内に落とし込むようになっている。ここで、
ケーシング11の内部には、同形同大の複数の球14が
水平方向に移動自在または遊動自在に収容されている。
球14は、鋼や超硬合金のように高剛性で反発係数の高
いもので構成され、キャビティ5に入り込まないように
キャビティ5の開口寸法よりも大きく形成されている。
【0013】次に、上記構成の粉末フィーダ10の動作
について説明する。圧粉体を成形するには、まず、下パ
ンチ4をダイ2の孔2aの所定位置に配置し、定められ
た容量のキャビティ5を形成する。次いで、粉末フィー
ダ10を図中右側から左側へと移動させ、キャビティ5
の上を通過させた後に右側へ戻るという往復動を行う。
ここで、従来の粉末フィーダでは、内部の粉末が微粉末
を多く含み流動性が悪い場合には、粉末フィーダの往復
動に伴う振動によって内部の粉末が固められ(タッピン
グ)、粉末の充填性がかなり悪くなっていた。この点、
上記構成の粉末フィーダ10では、移動中に球14が粉
末中で転がり、球14どうしの間の下方の隙間に粉末が
運ばれる。そして、粉末フィーダ10がキャビティ5の
上を通過する際に粉末がキャビティ5に容易に落下する
ようになる。また、球14がキャビティ5の上を順次通
過するので、その都度粉末の小刻みな充填が行われて安
定した充填が行われる。
【0014】さらに、球14どうしが衝突し、あるいは
球14がキャビティ5の上縁部に衝突することにより粉
末に振動ないしは衝撃が伝わり、粉末のブリッジが崩れ
易くなることも充填性を良好にする要因となる。すなわ
ち、従来の技術では、粉末フィーダ内の上層部の粉末が
ブリッジによって固まり、落ちてこなくなることがあっ
たが、上記構成の粉末フィーダ10ではそのような不具
合が改善される。
【0015】なお、粉末フィーダ10は、キャビティ5
に対して単純に進退するよりも、進退の折り返しを素早
くする(つまり、折り返しの際だけ移動速度を早める)
ことが望ましい。これにより、球14どうし及び球14
とケーシング11の側壁との衝突が激しくなる。また、
粉末フィーダ10をキャビティ5の上で小刻みに往復さ
せると、球14がキャビティ5の上を通過する回数がさ
らに多くなって効果的である。
【0016】球14の材質としては、ゴムや合成樹脂の
ような軟質のものでも良いが、鋼や超硬合金のように高
剛性で反発係数の高いものの方が粉末に与える運動量が
大きく好適である。また、球14は、できるだけ小径で
個数を多くすることが望ましく、これにより、球14が
キャビティ5を通過する回数が多くなるとともに、粉末
との接触面積が大きくなり、粉末全体に与える運動量が
大きくなる。ただし、球14があまりに小径であると、
粉末の抵抗で球14が持ち上げられ、球14どうしの上
に乗り上げてしまって効果が減殺される。よって、球1
4の大きさは、粉末の流動性に応じて適宜選定すべきで
ある。
【0017】このように、上記構成の粉末フィーダ10
にあっては、球14の回転あるいは衝突によって粉末に
運動が伝えられるので、粉末のタッピングが防止される
とともに、粉末のブリッジが崩れ易くなる。しかも、球
14の回転に伴って粉末が下方へ運ばれるのでキャビテ
ィ5に落下し易くなる。したがって、サブシーブ粉のよ
うな微粉末を多く含む流動性の極めて悪い粉末であって
も良好な充填性を得ることができ、製品の重量変動を抑
制することができる。また、インペラで粉末を攪拌する
ような従来の技術では、インペラを回転させるためのモ
ータおよびその付属機器が必要となるが、上記粉末フィ
ーダ10ではそのような動力を一切必要とせず極めて安
価である。
【0018】B.第2実施形態 次に、図2を参照して本発明の第2実施形態を説明す
る。第2実施形態は、ケーシング11の底面に網を配置
した点においてのみ前記第1実施形態と異なっている。
そこで、以下の説明においては、第1実施形態と同等の
構成要素には同符号を付してその説明を省略する。図2
において符号20は網(落下防止手段)である。網20
は、ケーシング11の下面の開口部に溶接した複数の針
金からなっており、針金は、粉末フィーダ10の進退方
向と平行に、かつ、球14の直径よりも短い間隔で互い
に離間して配置されている。
【0019】このような粉末フィーダ10においては、
網20の存在により球14がキャビティ5に落下するこ
とがないので、球14をキャビティ5の開口寸法よりも
大きくする必要がないという利点がある。したがって、
粉末の流動性を考慮して球14が乗り上げない限度まで
その大きさを小さくすることができる。これにより、球
14がキャビティ5を通過する回数を多くするととも
に、粉末との接触面積を大きくして粉末全体に与える運
動量を大きくすることができる。また、キャビティの開
口寸法が大きい場合であっても適用可能であるととも
に、キャビティの開口縁部が鋭利なエッジになっている
場合であっても、球がエッジに衝突することによるエッ
ジの欠損や球の摩滅、あるいはそれらに起因する不純物
のキャビティへの混入を防止することができる。
【0020】C.第3実施形態 次に、図3を参照して本発明の第3実施形態について説
明する。第3実施形態では、粉末フィーダ内への球の充
填率や大きさを種々設定して製品の重量のばらつきを測
定した。図3は粉末フィーダ内の球14の配列を説明す
るための上視図である。前述したように、複数の球14
を粉末フィーダ内に充填して一平面に配列したときに、
外郭線で囲まれた面積が最も小さくなるように球14が
粉末フィーダ内でとりうる配列が最密配列である。この
実施形態の粉末フィーダでは、図3に示す状態が最密配
列であり、図中六角形をなす一点鎖線Aは、34個の球
14が粉末フィーダ内で一平面に最密配列されたときの
外郭線である。粉末フィーダの開口輪郭が外郭線Aと一
致すると、球14はロックされた状態となり移動するこ
とはできない(以下、この状態を最密充填状態と称す
る)。そこで、開口輪郭を実線Bで示すように大きくし
てゆくと、球14が次第に自由になって移動可能とな
り、開口輪郭Bがある大きさになったときから球14が
相互に入れ替われるようになる(すなわち、遊動できる
ようになる)。
【0021】粉末フィーダの開口輪郭Bで囲まれた面積
に対する球14の最密配列の外郭線Aで囲まれた面積の
割合、つまり充填率が60〜95%のときに粉末の充填
性が良好であり、その範囲を逸脱すると球14を設けた
効果が減殺される。なお、充填率を変える場合には、粉
末フィーダの底部の開口面積を増減する以外に、球14
の数を増減することによっても可能である。図3におい
て最密充填状態のときには、開口輪郭Bが外郭線Aと一
致して充填率は100%であり、斜線で示す8個の球1
4aを取り除くと充填率は約75%程度になる。また、
図3では粉末フィーダの開口部の形状を六角形とした
が、三角形、四角形、円形、楕円形など任意の形状とす
ることができる。以下、本発明のより具体的な実施例に
ついて説明する。
【0022】[第1実施例]粉末フィーダのケーシング
の開口部の形状を略小判型とし、かつ、その大きさを、
直径が8mmの鋼球を39個一段に収容したときに最密
充填状態となるように設定した。つまり、この状態で
は、鋼球はロックされた状態となって移動不能であり、
鋼球が最密配列されている状態の外郭線はケーシングの
開口輪郭と一致している。よって、この場合の鋼球の充
填率は100%である。次に、粉末としてタングステン
粉65重量%と銅合金粉35重量%の混合粉であって、
サブシーブ粉が68重量%含まれるものを用意した。ま
た、キャビティは、内径が4.5mmのダイ孔中に外径
が1mmのコアロッドを1.15mm中心から偏心して
配置した形状とした。よって、このキャビティの開口部
は、コアロッドの存在により、最大幅が2.9mm、最
小幅が0.6mmとなる。なお、キャビティの深さは、
キャビティに充填した粉末の目標重量が1.1gとなる
ように下パンチの上下位置で調節した。
【0023】キャビティへの粉末の充填に際しては、上
方に設けたホッパから粉末をホースでケーシング内に導
き、ケーシングをキャビティの上へ移動させた後に1回
往復動を行った後に後退させた。次いで、上パンチでキ
ャビティ内の粉末を加圧して成形した。このような動作
を鋼球数を減らしながら繰り返し行った。そして、鋼球
の各充填率における成形体重量の測定値の標準偏差σを
算出し、それを6倍した重量ばらつき(6σ)を表1に
示した。
【0024】表1から判るように、鋼球の充填率が増加
するに従って重量ばらつきが少なくなり、充填率が77
%と85%のときに最小値で、鋼球を用いない場合の約
1/3のばらつきとなった。重量ばらつきは、0.06
g以下であれば許容範囲であるので、充填率を60〜9
5%とした本発明の数値限定の根拠が確認された。ま
た、上記結果から、70〜90%のときに重量ばらつき
が有効に抑制され、その範囲がより望ましいことが判っ
た。一方、充填率が100%の場合にはキャビティへの
粉末の充填が不完全で充填不良となった。これは、鋼球
がケーシング内で移動できずに粉末の落下を遮るという
マイナスの機能しか果たさなかったためである。
【0025】
【表1】
【0026】[実施例2]直径5mmから20mmまで
の鋼球と、各直径の鋼球毎に充填率が70%となるよう
な大きさのケーシングを用意した。そして、前記第1実
施例と同様にして粉末の成形試験を行った。その結果、
鋼球の直径が7mmから12mmのときに成形体の重量
ばらつきが最も小さく、直径5mmで僅かにばらつきが
増大し、直径16mmを超えるとばらつきが増大し、直
径20mmの場合には直径10mmの場合と比較して約
2倍のばらつきを示した。鋼球が小さすぎると鋼球どう
しが衝突しても打撃力が弱く、しかも、球間の隙間の小
さい箇所が生じるため、キャビティへの粉末の落下が起
こり難くなるが、そのような不都合が生じ始める直径の
臨界値は、上記結果から5mmと推察することができ
る。以上の結果から、球の直径は5mm以上が望まし
く、より望ましくは6mm以上、7mm以上であれば最
も良いことが判った。
【0027】また、鋼球の直径が大きくなると、鋼球と
鋼球の間の下方の隙間に存在する粉末の量が多くなる
が、そのような粉末がブリッジして隙間に留まることに
よりキャビティへの粉末の落ち込みが不安定となる。上
記結果から、そのような不都合が生じ始める直径の臨界
値は16mmと推察することができる。以上の結果か
ら、球の直径は16mm以下が望ましく、より望ましく
は12mm以下が良いことが判った。
【0028】[第3実施例]粉末の充填時にケーシング
をキャビティの上で3回往復移動させた以外は前記第2
実施例と同じ条件で粉末の成形試験を行った。その結
果、成形体の重量ばらつきは直径が5mmから16mm
まではほぼ同じで、直径が20mmの場合でも最小値の
1.3倍程度の重量ばらつきであった。これは、この実
施例では、鋼球どうしが衝突する回数と鋼球がキャビテ
ィの上を通過する回数が多く、鋼球の直径がある程度大
きくてもその影響が少なくなるためと考えられる。
【0029】[第4実施例]直径8mmの鋼球を34個
使用し、ケーシングの鋼球の充填率を87%とした(す
なわち5個分の遊びがある)。さらに、ケーシングの開
口部の残りの13%の部分に鋼球が入り込まないように
して、1段目の鋼球の上に10個の鋼球を載置した。こ
のような粉末フィーダを使用して成形試験を行った結
果、成形体の重量ばらつきは0.08gであった。この
ように重量ばらつきが大きいのは、2段目の鋼球が1段
目の鋼球と鋼球との隙間を塞ぐため、鋼球の下側へ粉末
が移動し難くなるためと考えられる。
【0030】[第5実施例]図2に示したものと同様
に、ケーシングの底部に直径2mmの焼入れされた鋼線
を等間隔に5本架設して溶接し、その上に直径8mmの
鋼球を充填率80%となるように収容した。なお、鋼線
の方向は粉末フィーダの進退方向と平行にした。また、
この場合の鋼球は、鋼球どうしあるいは鋼球がケーシン
グの側壁に支持され、2本の鋼線にまたがるようにはな
っていなかった。このような粉末フィーダを使用して成
形試験を行った結果、成形体の重量ばらつきは0.03
gとなり、実施例1と同じ結果が得られた。
【0031】D.変更例 本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、以
下のように種々の変更が可能である。 球の直径が異なるものを取り混ぜてケーシングに収容
することができる。 網などの落下防止手段をケーシングの底部の一部にだ
け設けることができる。たとえば、ケーシングの底部の
中央部のみがキャビティの上を通過するような場合に
は、その部分だけに落下防止手段を設け、他の部分では
球が型テーブルの上を転がるようにすることができる。 ケーシングをキャビティの上で往復移動させる動作に
ついては、ケーシングの進退方向に対して横方向へ往復
移動させることができ、進退方向と横方向とを組み合わ
せることもできる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の粉末供給装
置では、流動性の悪い粉末の充填性を改善することがで
き、製品の重量ばらつきを抑制することができる(請求
項1)。また、球の大きさを小さくすることができると
ともに、キャビティの開口部の大きさに制約がないため
汎用性があり(請求項2)、さらに、製品の重量ばらつ
きをより確実に抑制することができる(請求項3,
4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の粉末フィーダを示す
側断面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態の粉末フィーダを示す
図1のII−II線断面図である。
【図3】 本発明の第3実施形態を説明するための球の
配置を示す上視図であって、図1のIII−III線断面図で
ある。
【符号の説明】
2…ダイ、3…型テーブル、4…下パンチ、5…キャビ
ティ、10…粉末フィーダ、11…ケーシング、12…
供給口、13…駆動機構(駆動手段)、14…球。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末成形装置の型テーブル上に配置され
    内部に粉末を収容した無底のケーシングと、このケーシ
    ングを上記型テーブルの上面に開口したキャビティまで
    移動させて上記粉末を上記キャビティに供給する駆動手
    段とを備えた粉末成形装置の粉末供給装置において、 上記ケーシングの内部に、複数の球を移動自在に設けた
    ことを特徴とする粉末成形装置の粉末供給装置。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングの底部に、前記球が前記
    キャビティに落下しないようにする落下防止手段を設け
    たことを特徴とする請求項1に記載の粉末成形装置の粉
    末供給装置。
  3. 【請求項3】 前記球を前記ケーシングの底部の一面に
    配列してその外側を線で結んだ外郭線で囲まれた外郭面
    積が最小となる配列を最密配列としたときに、上記ケー
    シングの底部の開口面積に対する上記最密配列のときの
    外郭面積の割合を60〜95%としたことを特徴とする
    請求項1または2に記載の粉末成形装置の粉末供給装
    置。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段は、前記ケーシングを前記
    キャビティの上で1回または2回以上往復移動させるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の粉
    末成形装置の粉末供給装置。
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