JPH1057841A - 遠心チューブの密封方法 - Google Patents

遠心チューブの密封方法

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JPH1057841A
JPH1057841A JP22222696A JP22222696A JPH1057841A JP H1057841 A JPH1057841 A JP H1057841A JP 22222696 A JP22222696 A JP 22222696A JP 22222696 A JP22222696 A JP 22222696A JP H1057841 A JPH1057841 A JP H1057841A
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JP
Japan
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resin
centrifuge tube
sample
sealing
tube
Prior art date
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Withdrawn
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JP22222696A
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English (en)
Inventor
Ryckwood David
リックウッド ディヴィット
Mitsutoshi Yotsuyanagi
光敏 四柳
Kazumi Tokunaga
一美 徳永
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、特別な工具や操作の熟練を必要と
せず、また試料の漏洩の生じにくい遠心チューブの密封
方法を提供することである。 【解決手段】 細首の遠心チューブの試料注入口に光等
の物理的刺激によって硬化する硬化型樹脂を注入し、当
樹脂を硬化させることによって、遠心チューブを密封す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心分離を行う際
に分離の対象物である試料を保持するために使用される
遠心チューブの密封方法に関するものであり、遠心チュ
ーブの試料注入口に硬化型樹脂を注入した後、樹脂を硬
化させることによって遠心チューブを密封する密封方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遠心分離機を用いて試料を分離する場
合、一般に試料は遠心チューブと呼ばれる試験管状の容
器に注入された状態で遠心される。この際、試料で満た
された遠心チューブは、試料の漏洩が生じないように密
封されるのが普通である。特に超遠心機と呼ばれる、一
般に回転数が毎分40,000回転以上の遠心分離器を用いて
分離を行う場合には、試料で満たされた遠心チューブは
重力の10万倍以上の過重を受けることが多く、遠心チュ
ーブの密封が不完全な場合には、その過重によって遠心
チューブがつぶされ、試料の全てが漏洩してしまう問題
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような試料の漏洩
を防ぐため、従来、様々な遠心チューブの密封方法が考
案されてきた。代表的に用いられている方法を図3〜図
7を用いて説明する。
【0004】図3及び図4は伝統的に用いられてきた試
料注入口の広い遠心チューブを使用する場合の密封方式
であり、それぞれ金属製キャップによる密封方式、スク
リュキャップによる密封方式を示す。
【0005】金属製キャップによる密封方式は、ポリア
ロマー(以下PA)やポリエチレンテレフタレート(以
下PET)等、薬品に対する耐性が強く、分離状態を目
視により判断するために壁厚を薄くできる樹脂で作成し
た遠心チューブを使用することが可能である。一般的な
金属製キャップはOリング6、ウェイトリング7、ステ
ム8、クラウン9、ワッシャ10、ナット11、および
セットスクリュ12より構成される。遠心チューブ5は
ステム8とクラウン9の間に挟まれ、ナット11を締め
ると、Oリング6はウェイトリング7によって押さえ付
けられる。Oリング6が上部より押さえ付けられること
によって、遠心チューブ5とステム8の間隙をなくす
る。最後にセットスクリュ12によって、ステム8に開
けられた空気抜きの為の穴を塞ぎ、密封する。この方式
は、その複雑な密封機構のため部品点数が多くなるだけ
でなく、ナット11を締めるために専用の工具が必要と
なるという問題点があった。また、ナット11を締め付
けるトルクが弱い場合には遠心チューブの密封が不完全
となり試料の漏洩が生じ、トルクが強すぎる場合には金
属キャップそのものの破損の原因となるため、そのキャ
ップの種類によって決められたトルクで締め付けなけれ
ばならなかった。
【0006】スクリュキャップによる密封方式は、遠心
チューブ13とナカブタ15の間にOリング14を挟
み、スクリュキャップ16を締め付けることにより、遠
心チューブ13とOリング14、またOリング14とナ
カブタ15を密着させ、密封する方法である。この方法
は部品点数が少なく、また締め付けのための専用工具が
必要ない。しかしこの方式の場合、ポリカーボネート
(以下PC)等硬度が高いが、薬品に対する耐性の低い
樹脂で作成した遠心チューブしか使用できず、また一般
に金属製キャップを用いた場合より、低い回転での遠心
分離のみ可能であるため、分離できる試料に制限が生じ
る。
【0007】図5、図6及び図7は比較的近年になって
から考えられた、細首の遠心チューブを使用する場合の
密封方式であり、それぞれ試料挿入口の部分を熱溶着す
ることによる密封方式、試料挿入口をネジによって封じ
る密封方式、やや広めの試料挿入口にプラグを圧入する
密封方式を示す。これら細首の遠心チューブを用いた方
法は、全てPAやPET等、薬品に対する耐性が強く、
分離状態を目視により判断するために壁厚を薄くできる
樹脂で作成した遠心チューブが使用できる。また金属キ
ャップより部品点数が少なくてすむ。
【0008】熱溶着による方法は、遠心チューブ17の
首部分にあたる試料挿入口部分に熱したキャップ18を
かぶせ、上方より押さえ付けることによって、遠心チュ
ーブの首部分を溶かし密封する方法である。図5の
(a)には、熱溶着前の状態、(b)には熱溶着を行っ
ている最中の状態を示す。この方法を行うにはキャップ
を熱して遠心チューブの上方より押さえ付けるための専
用の装置が必要となる。さらに溶着時のキャップ18の
温度が高すぎると試料挿入口部分以外の遠心チューブ壁
まで溶けるため、その部分の強度が下がり試料漏洩の原
因となる。またキャップ18の温度が低すぎると樹脂の
溶解が不充分となり溶着が完全に行われないため試料漏
洩の原因となる。キャップ18は充分冷却した後取り外
すことが必要であり、冷却する前に取り外すと遠心チュ
ーブの溶着部が変形し、その部分の強度が下がり試料漏
洩の原因となる。
【0009】試料挿入口部分をネジによって封じる密封
方法は、遠心チューブ19の試料挿入口にクラウン20
をかぶせ、その上からネジ21で締め付けることによ
り、クラウン20とネジ21で遠心チューブ19の試料
挿入口部分壁面を挟み込み密封する方法である。この方
法は専用の工具を必要としないものの、ネジを締め付け
すぎると遠心チューブ19の試料挿入口部分が破損し試
料漏洩の原因となり、また締め付けが足りないと密封が
不充分なため試料漏洩の原因となる。
【0010】やや広めの試料挿入口にプラグを圧入する
密封方式は、遠心チューブ22の試料挿入口に合成ゴム
等比較的柔らかいプラグ23をはめ込み、その上部から
固い樹脂でできたプラグ24を圧入することにより、遠
心チューブ22と柔らかいプラグ23の間、また柔らか
いプラグ23と固いプラグ24の間を密着させ、密封す
る方法である。この方法を用いるためには、プラグを圧
入するための専用工具が必要である。また、圧入する際
の力が弱いと密封が不充分なため試料漏洩の原因とな
る。実験により確認したところ、一度専用工具を用いて
圧入した後、遠心チューブの向きを変えて再度圧入の作
業を繰り返さない場合には、試料の漏洩がしばしば生じ
た。
【0011】上記のように、薬品に対する耐性が強く、
また壁厚の薄い遠心チューブ密封方法として、操作が単
純でかつ試料の漏洩を起こしにくい密封方法は存在しな
かった。
【0012】本発明の目的は、特別な工具や操作の熟練
を必要とせず、また試料の漏洩の生じにくい遠心チュー
ブの密封方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、試料で満た
された遠心チューブの試料注入口に硬化型樹脂を注入す
るか、または試料注入口の内径より小さな樹脂性プラグ
をはめ込み試料注入口とプラグの間隙を硬化型樹脂によ
ってうめた後、樹脂を硬化させることによって遠心チュ
ーブに封をすることによって達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、細首の遠心チューブ1の
試料挿入口部分に硬化型樹脂2を挿入した様子の断面図
である。遠心チューブは、最初に分離の対象である試料
溶液で満たされる。その後、その首部分に相当する試料
注入口に硬化型樹脂が注入され、硬化型樹脂を硬化させ
るのに必要である光または熱等の物理的刺激が加えられ
る。硬化型樹脂が物理的刺激によって硬化することによ
り、遠心チューブの試料挿入口部分を密封することがで
きる。本実施例は、試料注入口が十分細い細首の遠心チ
ューブにおいて有効である。
【0015】本実施例において使用する硬化型樹脂は、
遠心チューブの首部分より下に下がらず、また、遠心チ
ューブの材質に対して十分に吸着することが必要であ
る。また、一般に遠心分離の対象となるのは生物由来の
試料が多いため、生体に対して毒性が少ない樹脂の使用
が望ましい。これらの条件を満たすものとして、本実施
例では歯科用の光重合補修樹脂を用いた。本樹脂は、人
体に用いるものであるため、生物試料に対する毒性が少
なく、また、光重合型の樹脂であるため、一般に熱に弱
い生物試料の破壊を最低限に押さえることができる。
【0016】歯科用樹脂としてBayer Dental社製のPeka
luxおよび3M社製のP-50を用いた実験によって確認し
たところ、本樹脂を用いてPA製遠心チューブを密封し
た場合には試料の漏洩が生じたが、PET製遠心チュー
ブを密封した場合には良好な密封状態を得ることができ
た。これは、実験に用いた歯科用の硬化型樹脂が、PA
に対い十分な吸着を示さなかったものの、PETに対し
ては高い吸着を示したことによるものと考えられる。
【0017】図2に本発明における別の実施例を示す。
本実施例においては、その首部の内壁に環状に凹部を設
けた遠心チューブ3に、PET等のように硬化型樹脂と
十分に吸着する材質で作成し、また遠心チューブ同様環
状に凹部の設けられたプラグ4を、両者の凹部の位置が
あう深さで挿入しする。両者の凹部によって生じた空間
に硬化型樹脂2を注入し、硬化することにより、遠心チ
ューブの試料挿入口部分を密封することができる。ここ
で、図2に示されているように、遠心チューブ3とプラ
グ4の間に間隙を設けることにより、硬化型樹脂2の注
入を容易にすることができる。本実施例を用いた場合に
は、遠心チューブ3の試料注入口を比較的広くすること
ができるため、遠心チューブ内への試料の注入が容易に
なる。また、プラグ4の材質に硬化型樹脂2と十分に吸
着する物質を用いることにより、PAで製作された遠心
チューブの場合においても遠心チューブを密封すること
が可能となる。
【0018】
【発明の効果】上記のような方法による遠心チューブの
密封方法を用いると、特別な工具や操作の熟練を必要と
せず、また試料の漏洩の生じにくい遠心チューブの密封
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる硬化型樹脂を用いた遠心チュー
ブの密封方法の第1の実施例を示す断面図である。
【図2】 本発明になる硬化型樹脂を用いた遠心チュー
ブの密封方法の第2の実施例を示す断面図である。
【図3】 金属製キャップによって遠心チューブを密封
する密封方法を示す断面図である。
【図4】 スクリュキャップによって遠心チューブを密
封する密封方法を示す断面図である。
【図5】 試料挿入口の部分を熱溶着する密封方法を示
す断面図である。
【図6】 試料挿入口をネジによって封じる密封方法を
示す断面図である。
【図7】 試料挿入口にプラグを圧入する密封方式を示
す断面図である。
【符号の説明】
1は遠心チューブ、2は硬化型樹脂、3は遠心チュー
ブ、4はプラグである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心チューブ内に試料を収容し、該遠心
    チューブの試料注入口を封じる密封方法において、前記
    遠心チューブの試料注入口に熱または光等の物理的刺激
    によって硬化する硬化型樹脂を注入し、前記試料注入口
    を封じることを特徴とする遠心チューブの密封方法。
  2. 【請求項2】 前記硬化型樹脂が前記遠心チューブ中に
    垂下しない程度の細首を有する前記遠心チューブの試料
    注入口に前記硬化型樹脂を注入した後、前記硬化型樹脂
    を硬化させることを特徴とする請求項1記載の遠心チュ
    ーブの密封方法。
  3. 【請求項3】 前記硬化型樹脂が前記遠心チューブ中に
    垂下するような比較的太首の遠心チューブの試料注入口
    に該試料注入口の内径より小さな樹脂性プラグをはめ込
    み、該試料注入口と該プラグとの間隙を前記硬化型樹脂
    によりうめた後、前記硬化型樹脂を硬化させることを特
    徴とする請求項1記載の遠心チューブの密封方法。
JP22222696A 1996-08-23 1996-08-23 遠心チューブの密封方法 Withdrawn JPH1057841A (ja)

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JP22222696A JPH1057841A (ja) 1996-08-23 1996-08-23 遠心チューブの密封方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2136728A4 (en) * 2007-04-19 2016-03-02 3M Innovative Properties Co DENTAL PACKAGING

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2136728A4 (en) * 2007-04-19 2016-03-02 3M Innovative Properties Co DENTAL PACKAGING

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031104