JPH105245A - 外科手術支援装置 - Google Patents

外科手術支援装置

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Publication number
JPH105245A
JPH105245A JP8163534A JP16353496A JPH105245A JP H105245 A JPH105245 A JP H105245A JP 8163534 A JP8163534 A JP 8163534A JP 16353496 A JP16353496 A JP 16353496A JP H105245 A JPH105245 A JP H105245A
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JP
Japan
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blood vessel
image
surgical instrument
probe
distal end
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Application number
JP8163534A
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English (en)
Inventor
Takeshi Okumura
武志 奥村
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Publication of JPH105245A publication Critical patent/JPH105245A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手術中の術者の負担を軽減して手術器具で血
管を傷付けるのを回避し得る外科手術支援装置を提供す
る。 【解決手段】 血管検出部1と手術器具位置表示部2と
を備えている。送信回路11、超音波センサ(トランス
デューサ)12、受信回路13、周波数処理部14、増
幅回路15、スピーカー16などで構成される血管検出
部1は被検体内に挿入される手術器具3の先端部付近の
血管の存在を検知して術者に告知する機能を有する。画
像記憶メモリ21、磁場ソース22、磁場センサ23、
位置検出部24、演算部25、画像選択部26、画像合
成部27、モニタ28などで構成される手術器具位置表
示部2は被検体内に挿入される手術器具3の先端部の断
層像上の位置情報を術者に提示する機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、手術器具を被検
体内に挿入して外科手術を行う術者を支援する外科手術
支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、脳外科手術などにおいては、X
線CT装置や磁気共鳴断層撮影装置(MRI装置)など
の断層像撮影装置により撮影された手術部位(頭部)の
断層像が用いられている。
【0003】すなわち、手術部位の断層像を断層像撮影
装置で予め撮影し、その断層像に基づき病変部の位置を
特定したり、手術器具(プローブ)の挿入位置や挿入方
向を決定して手術計画が立てられる。そして、手術中に
は、断層像がモニタなどに表示されて術者に供される。
【0004】また、手術中にモニタに表示される断層像
に、被検体内に挿入されているプローブの位置をリアル
タイムで重畳表示して、被検体内に挿入されているプロ
ーブの位置を手術中の術者が断層像上で視覚的に確認で
きるように構成された従来装置もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。従来装置では、被検体内に挿入されているプロー
ブの位置を断層像にリアルタイムで重畳表示している
が、この断層像には細い血管は鮮明(明瞭)に、あるい
は、全く写し出されていないので、断層像上で細い血管
を視覚的に判別するのは困難である。手術部位によって
は、断層像で判別できる程に血管自体が太くないが、動
脈など主要な血管が存在することもある。
【0006】従って、従来装置による外科手術の支援で
は、被検体内に挿入されるプローブで血管、特に、主要
な血管を傷付ける危険があった。そのため、従来は、術
者が術者自信の経験や感、(視覚や触覚などの)感覚を
頼りにプローブを被検体内に挿入してき、プローブで血
管を傷付けないようにしなければならず、術者に対する
負担が大きかった。
【0007】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、手術中の術者の負担を軽減して手術
器具で血管を傷付けるのを回避し得る外科手術支援装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、手術器具を被検体内に挿
入して外科手術を行う術者を支援する外科手術支援装置
であって、前記手術器具の先端部付近の血管を検知する
血管検知手段と、前記血管検知手段で検知された血管の
存在を術者に告知する告知手段とを備えたものである。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、上記請求
項1に記載の外科手術支援装置において、予め撮影され
た手術部位の断層像の画像データを記憶する画像記憶手
段と、前記手術器具の現在位置を検出する位置検出手段
と、前記位置検出手段からの位置情報に基づいて前記手
術器具の先端部の位置と前記手術器具の挿入方向とを算
出する演算手段と、前記演算手段の算出結果に基づき、
前記手術器具の先端部が位置している部位が撮影されて
いる断層像を含む画像データを前記画像記憶手段から選
択する画像選択手段と、前記演算手段の算出結果に基づ
き、画像選択手段によって選択された画像上に、少なく
とも前記手術器具の先端部を示す所定のパターンを重ね
合わせる画像合成手段と、前記画像合成手段によって合
成された画像を表示する表示手段とをさらに備えたもの
である。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。外科手術中、術者は手術器具を被検体内に挿入す
る。この手術器具の先端部付近の血管が血管検知手段で
検知される。血管検知手段で検知された血管の存在は、
告知手段によって術者に告知される。この告知により、
術者は被検体内に挿入している手術器具の先端部付近に
血管が存在することを知ることができる。
【0011】また、請求項2に記載の発明の作用は次の
とおりである。画像記憶手段には、予め撮影された手術
部位の断層像の画像データが記憶されている。外科手術
中に、被検体内に挿入される手術器具の現在位置(手術
の進行によってその位置は時々刻々変化する)は位置検
出手段によって検出される。この位置検出手段からの位
置情報に基づいて、演算手段は手術器具の先端部の位置
と手術器具の挿入方向とを逐次算出する。そして、この
演算手段の算出結果に基づき、画像選択手段は、手術器
具の先端部が位置している部位が撮影されている断層像
を含む画像データを画像記憶手段から逐次選択し、画像
合成手段は、画像選択手段によって選択された画像上
に、少なくとも手術部位の先端部を示す所定のパターン
を重ね合わせた合成画像を作成する。そして、画像合成
手段によって合成された画像が表示手段に逐次表示更新
される。これにより、術者は被検体内に挿入している手
術器具の先端部の位置情報を断層像の上で視覚的に確認
することができる。そして、上記血管の存在が告知され
ると、術者は、手術器具の先端部の断層像上の位置情報
により、解剖学的に、現在手術器具の先端部付近に存在
する血管が傷付けてはならない血管(例えば、動脈など
の主要な血管)であるか否かを判断しながら手術を行
う。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。図1は、この発明の一実施例に
係る外科手術支援装置の構成を示すブロック図である。
【0013】この実施例装置は、大きく分けて血管検出
部1と手術器具位置表示部2とで構成されている。血管
検出部1は被検体内に挿入される手術器具3の先端部付
近の血管の存在を検知して術者に告知する機能を有す
る。また、手術器具位置表示部2は被検体内に挿入され
る手術器具3の先端部の断層像上の位置情報を術者に提
示する機能を有する。以下に各部の詳細を説明する。
【0014】まず、血管検出部1の構成を説明する。こ
の血管検出部1は、送信回路11、超音波センサ(トラ
ンスデューサ)12、受信回路13、周波数処理部1
4、増幅回路15、スピーカー16などで構成されてい
る。
【0015】トランスデューサ12は、手術器具(図で
はプローブを図示している)3の先端部Mに取り付けら
れている。トランスデューサ12の先端からは、超音波
(送信波)が送信される。そして、その送信波がトラン
スデューサ12の前方の物質に反射されて返ってきた超
音波(反射波)がトランスデューサ12の先端で受信さ
れる。そして、送信波や反射波の周波数を後述するよう
に処理してトランスデューサ12が取り付けられている
プローブ3の先端部M付近の血管を検知するようにして
いる。なお、トランスデューサ12からの送信波の送信
は送信回路11により行われ、トランスデューサ12で
の反射波の受信は受信回路13で行われる。
【0016】血管の検知はパルス変調ドプラ法を使用し
て行う。パルス変調ドプラ法は、所定周波数の超音波
(送信波)をパルスでトランスデューサ12の先端から
送信し、目的部位の深さ(トランスデューサ12の先端
からの距離)に応じた遅延時間後の反射波のみをトラン
スデューサ12(受信回路13)で受信する方法であ
る。すなわち、送信回路11は、所定周波数の送信波を
パルスでトランスデューサ12の先端から送信させる。
そして、受信回路13では、前記遅延時間後(送信波が
送信されてから所定時間経過後)の反射波のみを受信す
るように受信回路13の受信ゲートを作動させる。この
遅延時間(受信回路13の受信ゲートを作動させるタイ
ミング)を適宜に調節することで、トランスデューサ1
2の先端から所望の距離離れた目的部位のみを検知する
ことができる。
【0017】また、前記目的部位の物質(送信波が反射
される物質)が流れのない物質であれば、送信波の周波
数と、その(流れのない)物質で反射された反射波の周
波数とに変化は起きない。一方、前記目的部位の物質
が、血管のように流れのある物質であれば、送信波の周
波数と、その(流れのある)物質で反射された反射波の
周波数とはドプラ効果により変化が生じる。この性質を
利用して、トランスデューサ12の先端から所望の距離
離れた物質が血管のような流れのある物質であるか否か
を検知する。
【0018】具体的には、周波数処理部14で送信波の
周波数(fs)と、受信回路13で受信した反射波の周
波数(fr)との差分(fd=fr−fs)を求める。
この差分周波数fdが増幅回路15で増幅されスピーカ
ー16を駆動する。トランスデューサ12の先端から所
望の距離離れた物質が流れのない物質であれば、送信波
および反射波の周波数に変化が生じないので前記差分周
波数fdは、送信波および反射波の周波数で相殺され、
スピーカー16からは音を発しない。一方、トランスデ
ューサ12の先端から所望の距離離れた物質が、血管の
ような流れのある物質であれば、送信波および反射波の
周波数に変化が生じるので、スピーカー16からは前記
差分周波数fdに応じた音が発せられる。このスピーカ
ー16からの音により、トランスデューサ12の先端、
すなわち、トランスデューサ12が取り付けられている
プローブ3の先端部M付近に血管が存在することを術者
に告知することができる。
【0019】なお、被検体内の流れのある物質は血管に
限らず、例えば、体液なども存在することもある。しか
しながら、上記差分周波数fdは、次式で近似される。 fd=fr−fs≒{(2×v×fs)/c}×cos
θ ただし、vは目的部位の物質の流速、cは被検体内の超
音波の伝播速度、θは超音波ビームの入射角(図2参
照)である。なお、図2中の符号Bは超音波ビーム、T
Bは目的部位、dはトランスデューサ12と目的部位の
距離を示す。
【0020】すなわち、上記差分周波数fdは、目的部
位TBの物質の流速vに比例するので、血管とその他の
流れのある物質とは差分周波数fdが相違し、その結
果、スピーカー16からの音の高低差となって表れる。
従って、術者はスピーカー16からの音の高低差によっ
て血管の存在を知ることができる。
【0021】また、血管に応じた差分周波数fdが可聴
周波数帯域にない場合には、血管に応じた差分周波数f
dを可聴周波数帯域に変換するように、算出した差分周
波数fdに対して適宜の周波数変換処理などを施せばよ
い。
【0022】なお、上記構成では、血管の存在を知るた
めに、術者はスピーカー16からの音の高低差を聴き分
けなければならないこともある。そこで、周波数処理部
14で以下のような処理を行って血管の存在を判定する
ようにしてもよい。
【0023】すなわち、前記差分周波数fdが「0」で
あるか否かを調べ、目的部位TBの物質が流れのある物
質か否かを判定する。このとき、雑音などにより明瞭に
判定できない場合には、適宜のしきい値を判定基準に用
いてもよい。例えば、前記差分周波数fdが前記しきい
値以上の場合に、目的部位TBの物質が流れのある物質
であると判定する。次に、目的部位TBの物質が流れの
ある物質であると判定した場合、その差分周波数fd
が、血管に応じた差分周波数fdであるか否かを調べ
る。血管に応じた差分周波数fdは予め実験的に求めて
おけばよい。
【0024】そして、検知した物質が血管であると判定
した場合のみ、スピーカー16から音を発するようにす
る。また、図1の二点鎖線で示すように、ブザー17を
鳴動させたり、後述する断層像を表示するモニタ28に
適宜のメッセージを表示してもよい。
【0025】このように、この血管検出部1によれば、
手術中に被検体内に挿入されているプローブ(手術器
具)3の先端部M付近に血管が存在することを術者は容
易に知ることができる。
【0026】次に、手術器具位置表示部2の構成を説明
する。この手術器具表示部2は、画像記憶メモリ21、
磁場ソース22、磁場センサ23、位置検出部24、演
算部25、画像選択部26、画像合成部27、モニタ2
8などで構成されている。
【0027】画像メモリ21には、手術に先立ちX線C
T装置やMRI装置などの断層像撮影装置で予め撮影さ
れた手術部位の複数枚の断層像が記憶されている。これ
ら断層像は、例えば、被検体の体軸に沿って所定のスラ
イス厚さで連続的に撮影されたものである。なお、この
断層像の撮影の際には、断層像上に撮影される複数個
(例えば、4個)のマーカーが被検体の体表面に貼付さ
れ、画像記憶メモリ21に記憶されている適宜の断層像
にはそれらマーカーも撮影されている。
【0028】磁場ソース22は交流電磁場を放射し、そ
の電磁場を検知する磁場センサ23はプローブ3の適宜
の場所の固定されている。位置検出部24から磁場ソー
ス22にソース信号が供給されると、磁場ソース22か
ら相互に識別可能な複数の無線周波電磁場が放射され、
この電磁場がプローブ3に取り付けられた磁場センサ2
3によって分離検知される。この検知信号を位置検出部
24で解析して、磁場ソース22を基準とした座標系
(以下、磁場ソース座標系という)における磁場センサ
23の位置情報が求められる。この位置情報は、磁場ソ
ース座標系における磁場センサ23の座標位置L(L
X,LY,LX)と方向角(A,E,R)である。な
お、Aは方位角、Eは上昇角、Rはロール角を示してい
る。手術中、プローブ3(磁場センサ23)の位置は時
々刻々変位するが、この磁場センサ23(プローブ3)
の位置情報は、手術中リアルタイムに求められる。求め
られた磁場センサ23(プローブ3)の位置情報は演算
部25に与えられる。
【0029】演算部25では、与えられた磁場センサ2
3(プローブ3)の位置情報に基づいて、プローブ3の
先端部Mの位置とプローブ3の挿入方向とを求める。
【0030】プローブ3の先端部Mの位置は、例えば、
以下のように求められる。すなわち、磁場センサ23の
中心(上記L)を原点する磁場センサ座標系におけるプ
ローブ3の先端部Mの座標は手術器具の形状や寸法等に
応じて決まる既知の座標値である。この座標を(M
X’,MY’,MZ’)とすれば、前記磁場ソース座標
系におけるプローブ3の先端部Mの位置座標M(MX,
MY,MZ)は、次式で求められる。
【0031】(MX,MY,MZ)=(LX,LY,L
X)+(MX’,MY’,MZ’)T1 2 3 ただし、T1 、T2 、T3 は次のとおりである。
【0032】
【数1】
【0033】また、プローブ3の挿入方向は、プローブ
3の軸線上の2点を設定することで求めることができ
る。この2点のうち、1点をプローブ3の先端部Mと
し、他の1点をプローブ3の軸線上の任意の点Nとす
る。この点Nについても、上記プローブ3の先端部Mと
同様に、磁気ソース座標系における位置座標N(NX,
NY,NZ)を求めることができる。この点Nから点M
へのベクトルがプローブ3の挿入方向である。
【0034】上述で求めたプローブ3の先端部Mの位置
とプローブ3の挿入方向は、磁気ソース座標系のもので
ある。この磁気ソース座標系と、画像記憶メモリ21に
記憶されている画像の座標系(以下、画像座標系とい
う)は同じ座標系ではない。後述するように、画像上に
プローブ3の先端部などを重ね合わせ表示するために
は、画像座標系におけるプローブ3の先端部Mの位置と
プローブ3の挿入方向を求める必要がある。この座標系
の変換は、マーカーを仲介として行うことができる。
【0035】ここで、画像座標系は、例えば、各断層像
の断層面をxy平面とし、断層像の並び方向(各断層像
を撮像した方向)をz軸とし、適宜の断層像(例えば、
最初に撮影された断層像)の中心を原点とした座標系と
する。先にも述べたように複数個のマーカーが断層像上
に撮影されているので、画像座標系におけるこれら画像
上のマーカーの位置座標Pi(i=1、2、3、4とす
る)を求めておく。
【0036】次に、プローブ3の先端部Mを順次、被検
体の各マーカー貼付け位置に押し当て、各マーカー貼付
け位置に押し当てたときのプローブ3の先端部Mの位置
座標(磁場ソース座標系の位置座標)を順次求め、これ
を、磁場ソース座標系における各マーカーの位置座標
P’iとする。
【0037】そして、磁場ソース座標系の座標値(X,
Y,Z)から画像座標系の座標値(x,y,z)への座
標変換が次式で表されるとする。
【0038】 (x,y,z,1)=(X,Y,Z,1)T
【0039】このとき、変換行列式Tは、磁場ソース座
標系における各マーカーの位置座標P’i(Xi
i ,Zi )と、画像座標系における各マーカーの位置
座標Pi(xi ,yi ,zi )とを用いれば以下のよう
に求められる。
【0040】
【数2】
【0041】なお、上記変換行列Tは、手術を開始する
前に求めておく。すなわち、断層像に撮影されているマ
ーカーの画像座標系における位置座標を算出するととも
に、手術開始前の被検体に対してプローブ3の先端部M
を順次各マーカー貼付け位置に押し当てて磁場ソース座
標系における各マーカー(の貼付け位置)の位置座標を
求め、上記変換行列Tを算出することを、手術の開始前
に行う。
【0042】上記変換行列Tを用いれば、磁場ソース座
標系におけるプローブ3の先端部Mの位置座標M(M
X,MY,MZ)を、画像座標系における位置座標M
(Mx,My,Mz)に変換できる。
【0043】また、磁場ソース座標系におけるプローブ
3の挿入方向を表すベクトルを画像座標系に変換するに
は、磁場ソース座標系における点N(NX,NY,N
Z)を、上記点M(MX,MY,MZ)と同様に変換行
列Tを用いて画像座標系における点Nの位置座標(N
x,Ny,Nz)に変換すればよい。この画像座標系に
おける点M、点Nの位置座標(Mx,My,Mz)、
(Nx,Ny,Nz)を結ぶベクトルが、画像座標系に
おけるプローブ3の挿入方向を表すベクトルとなる。
【0044】そして、このベクトルNMVを画像座標系
における基本ベクトルを用いて表せば以下のようにな
る。
【0045】
【数3】
【0046】また、このベクトルNMVをxy平面へ投
影したベクトルNMVxyは以下のようになる。
【0047】
【数4】
【0048】そして、このベクトルNMVxyがx軸とな
す角θは次式で求められる。 θ=cos-1((Mx−Nx)/((Mx−Nx)2+(My
−Ny)2)1/2
【0049】従って、プローブ3の挿入方向を上記θを
用いて後述するように(xy平面に一致する)断層像上
に表示することが可能となる。
【0050】手術中、演算部25は、位置検出部24か
らリアルタイムに与えられる磁場センサ23(プローブ
3)の位置情報に基づいて、プローブ3の先端部Mの位
置とプローブ3の挿入方向とを逐次求める。
【0051】画像選択部26は、演算部25から与えら
れる画像座標系におけるプローブ3の先端部Mの位置座
標に基づき、プローブ3の先端部Mが位置している部位
が撮影されている断層像を含む画像データを画像記憶メ
モリ21から選択して読み出し画像合成部27に与え
る。なお、モニタ28には、複数枚(例えば、縦3枚×
横4枚の合計12枚)の断層像が表示されるので、画像
選択部26は、プローブ3の先端部Mが位置している部
位を撮影した断層像とその前後複数枚の断層像を選択す
る。
【0052】画像合成部27では、演算部25から与え
られる画像座標系におけるプローブ3の先端部Mの位置
座標と上記θなどに基づき、断層像上に、プローブ3の
先端部Mの位置とプローブ3の挿入方向を示す所定のパ
ターンを重ね合わせる。
【0053】そして、画像合成部27で合成された断層
像、および、その前後複数枚の断層像をモニタ28に一
覧表示する。この状態を図3に示す。なお、図3では、
断層像G5にプローブ3の先端部Mの位置とプローブ3
の挿入方向を示す所定のパターン(図では、矢印)PT
が表示されている。なお、この矢印PTの方向がプロー
ブ3の挿入方向であり、矢印PTの先端部がプローブ3
の先端部Mの位置に対応している。
【0054】手術の進行に伴って、被検体内に挿入され
ていくプローブ3の先端部Mの位置や挿入方向が逐次更
新されてモニタ28に表示される。これにより、術者
は、被検体内に挿入されているプローブ3の先端部Mの
現在位置や現在の挿入方向を断層像上で視覚的に確認す
ることができる。
【0055】なお、上記構成では、プローブ3の位置情
報を求めるのに、磁場ソース22、磁場センサ23を用
いたが、多関節アーム、超音波ソースと超音波セン
サ、光ソース(光源)と光センサ、赤外線ソースと
赤外線センサのいずれかまたは複数の組み合わせを用い
てもプローブ3の位置情報を求めるように構成してもよ
い。
【0056】さて、先に説明した血管検出部1により、
手術中、被検体内に挿入されているプローブ3の先端部
M付近に血管が存在することを術者が知ると、術者は、
モニタ28に表示されている断層像上のプローブ3の先
端部Mの現在位置や現在の挿入方向を見て、解剖学的
に、血管検出部1により検知されたプローブ3の先端部
M付近の血管が、傷つけてはならない主要な血管(動脈
など)であるか否かなどを判断することが可能となる。
その結果、このままプローブ3を挿入してもよいか否か
が判断できる。そして、例えば、このままプローブ3を
挿入してもよいと判断すれば、手術の中断や変更などを
行うことがなく、手術をスムーズに進行させることがで
き、手術が長引くことによる被検体への苦痛を軽減する
ことにもなる。
【0057】なお、プローブ3の挿入方向を断層像上に
表示したのは、血管検出部1で検知した血管の存在する
方向を確認するためでもあるが、例えば、図4(a)に
示すように、血管検出部1で検知した血管の位置を、断
層像上に表示するようにしてもよい。
【0058】すなわち、血管検出部1の周波数処理部1
4が被検体内に挿入されているプローブ3の先端部M付
近に血管が存在すると判定すると、その情報を手術器具
位置表示部2の画像合成部27に通知する。血管検出部
1で検知される血管の、トランスデューサ12の先端か
らの距離d(図2参照)は予め設定されており既知の値
である。また、トランスデューサ12の先端とプローブ
3の先端部Mとは略等しい位置である。さらに、超音波
ビームBの進行方向は、プローブ3の軸線(挿入方向)
と平行である。また、モニタ28に表示される断層像の
1ドットの実寸法も既知の値である。従って、画像合成
部27では、断層像上に表示されているプローブ3の先
端部Mから、プローブ3の挿入方向に、上記dに対応す
るドット数だけ前方の位置を血管検出部1で検知した血
管の位置として、検知した血管の位置を示すパターン
(図では線分)BRを断層像に合成してモニタ28に表
示すればよい。なお、トランスデューサ12の先端とプ
ローブ3の先端部Mとの位置関係は既知であるから、こ
の位置関係に基づき、より正確な血管の位置を断層像上
に表示することもできる。
【0059】また、上述したように検知した血管の位置
を断層像上に表示するように構成すれば、例えば、図4
(b)に示すように、プローブ3の挿入方向を特に断層
像上に表示していなくても、検知された血管がどのよう
な血管であるかを断層像上で確認する上で特に支障はな
い。さらに、検知した血管の位置を断層像上に表示すれ
ば、場合にによっては、プローブ3の先端部Mの位置お
よび挿入方向の表示を省略してもよい。
【0060】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、被検体内に挿入される手術器
具の先端部付近の血管の存在を検知して術者に告知する
ように構成したので、術者は経験や感、感覚などによら
ず被検体内に挿入している手術器具の先端部付近に血管
が存在することを知ることができる。従って、術者の負
担を軽減して手術器具で血管を傷付けることを回避する
ことができる。
【0061】また、請求項2に記載の発明によれば、被
検体内に挿入される手術器具の先端部付近の血管の存在
を検知して術者に告知することに加えて、被検体内に挿
入される手術器具の先端部の、断層像上の位置情報を術
者に提示するように構成したので、術者は、被検体内に
挿入している手術器具の先端部付近に存在する血管が特
に傷付けてはならない血管(動脈などの主要な血管)で
あるか否かを判断することもできるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る外科手術支援装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】トランスデューサと目的部位、その間の距離、
超音波ビームの入射角などの関係を示す図である。
【図3】モニタへの表示例を示す図である。
【図4】モニタに表示される断層像上に検知された血管
の位置を重畳表示した例を示す図である。
【符号の説明】
1:血管検出部 2:手術器具位置表示部 3:手術器具(プローブ) 11:送信回路 12:トランスデューサ 13:受信回路 14:周波数処理部 15:増幅回路 16:スピーカー 21:画像記憶メモリ 22:磁場ソース 23:磁場センサ 24:位置検出部 25:演算部 26:画像選択部 27:画像合成部 28:モニタ M:手術器具の先端部 PT:手術器具の先端部などを示すパターン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手術器具を被検体内に挿入して外科手術
    を行う術者を支援する外科手術支援装置であって、前記
    手術器具の先端部付近の血管を検知する血管検知手段
    と、前記血管検知手段で検知された血管の存在を術者に
    告知する告知手段とを備えたことを特徴とする外科手術
    支援装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の外科手術支援装置にお
    いて、予め撮影された手術部位の断層像の画像データを
    記憶する画像記憶手段と、前記手術器具の現在位置を検
    出する位置検出手段と、前記位置検出手段からの位置情
    報に基づいて前記手術器具の先端部の位置と前記手術器
    具の挿入方向とを算出する演算手段と、前記演算手段の
    算出結果に基づき、前記手術器具の先端部が位置してい
    る部位が撮影されている断層像を含む画像データを前記
    画像記憶手段から選択する画像選択手段と、前記演算手
    段の算出結果に基づき、画像選択手段によって選択され
    た画像上に、少なくとも前記手術器具の先端部を示す所
    定のパターンを重ね合わせる画像合成手段と、前記画像
    合成手段によって合成された画像を表示する表示手段と
    をさらに備えたことを特徴とする外科手術支援装置。
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