JPH105198A - 体液分析装置 - Google Patents

体液分析装置

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JPH105198A
JPH105198A JP8162104A JP16210496A JPH105198A JP H105198 A JPH105198 A JP H105198A JP 8162104 A JP8162104 A JP 8162104A JP 16210496 A JP16210496 A JP 16210496A JP H105198 A JPH105198 A JP H105198A
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Ryohei Nagata
良平 永田
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 指を穿刺する穿刺手段と、前記指を圧迫
するための圧迫帯と、前記圧迫帯に空気を供給する加圧
手段と、前記圧迫帯の空気を排気する排気手段と、指か
ら出液した体液に関する情報を電気信号に変換する手段
と、前記電気信号により測定値を決定する手段と、決定
した測定値を表示する表示器とを有する体液分析装置で
あって、前記穿刺手段が、前進後退可能な穿刺刃もしく
は穿刺針と、前記穿刺刃もしくは穿刺針を駆動し得るソ
レノイドとを有することを特徴とする、又は前記穿刺手
段が、前進後退可能な穿刺刃又は穿刺針と、前記穿刺刃
又は穿刺針を突出させることのできるバネとを有するこ
とを特徴とする、体液分析装置。 【効果】 本発明の装置によれば、測定に要する一連の
工程を自動的・連続的に行うことができ、体液の分析を
簡便にかつ迅速に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血糖値等、体液中に
含まれる被検知物質を分析することのできる体液分析装
置に関し、特に一連の工程を自動的かつ連続的に行うこ
とのできる体液分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、血糖値等を測定する場合に
は、穿刺器具(ランセット)を用いて指、上腕、腹、臀
部などに傷を付け、そこから血滴を絞り出し、包材より
取り出してセンサーに装着した電極にその血滴を付着さ
せることにより行っていた。しかしながら、測定に必要
な量の血滴を自ら絞り出すのは非常に面倒であり、ま
た、穿刺器具とセンサーが分離していると、一連の工程
を行うにあたって測定者に要求される操作が多く、測定
を行うのが煩雑であるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、測定
に要する一連の工程を、自動的かつ連続的に行うことの
できる便利な体液分析装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者等は、ソレノイド又はバネを利用した
穿刺手段、穿刺した指から体液を出液させるための圧迫
帯(カフ)及びその加圧手段、出液した体液に関する情
報を電気信号に変換する手段、その電気信号により測定
値を決定する手段、決定した測定値を表示する表示器な
どを一つの装置に収め、コンピュータにより制御するこ
とによって、測定に要する一連の工程を自動的かつ連続
的に行うことができ、体液の分析を簡便にかつ迅速に行
うことができることを見出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、指を穿刺する穿刺手段
と、前記指を圧迫するための圧迫帯と、前記圧迫帯に空
気を供給する加圧手段と、前記圧迫帯の空気を排気する
排気手段と、指から出液した体液に関する情報を電気信
号に変換する手段と、前記電気信号により測定値を決定
する手段と、決定した測定値を表示する表示器とを有す
る体液分析装置であって、前記穿刺手段が、前進後退可
能な穿刺刃又は穿刺針と、前記穿刺刃又は穿刺針を駆動
し得るソレノイドとを有することを特徴とする、体液分
析装置である。
【0006】また、本発明は、指を穿刺する穿刺手段
と、前記指を圧迫するための圧迫帯と、前記圧迫帯に空
気を供給する加圧手段と、前記圧迫帯の空気を排気する
排気手段と、指から出液した体液に関する情報を電気信
号に変換する手段と、前記電気信号により測定値を決定
する手段と、決定した測定値を表示する表示器とを有す
る体液分析装置であって、前記穿刺手段が、前進後退可
能な穿刺刃又は穿刺針と、前記穿刺刃又は穿刺針を突出
させることのできるバネとを有することを特徴とする、
体液分析装置である。
【0007】
【作用】指を穿刺する穿刺手段と、前記指を圧迫するた
めのカフと、前記カフに空気を供給する加圧手段と、前
記カフの空気を排気する排気手段と、指から出液した体
液に関する情報を電気信号に変換する手段と、前記電気
信号により測定値を決定する手段と、決定した測定値を
表示する表示器とを有する本発明の体液分析装置によれ
ば、指を穿刺した後、その指を加圧したカフによって圧
迫して体液を必要量出液させ、出液後、排気によってカ
フを緩めて指を開放し、得られた体液から必要な情報を
電気信号に変えて測定値を決定し、表示器に表示するこ
とができるため、測定に要する一連の工程を自動的かつ
連続的に行うことができ、体液の分析を簡便にかつ迅速
に行うことができる。
【0008】ここで、上記穿刺手段が前進後退可能な穿
刺刃又は穿刺針と、その穿刺刃又は穿刺針を駆動し得る
ソレノイドとを有するものであれば、電気的な駆動によ
り一連の工程の中で自動的かつ連続的に穿刺を行うこと
ができる。また、上記穿刺手段が前進後退可能な穿刺刃
又は穿刺針と、その穿刺刃又は穿刺針を突出させること
のできるバネとを有するものであれば、電気的な駆動に
より一連の工程の中で自動的かつ連続的に穿刺を行うこ
ともできるし、手動操作により所望のタイミングで穿刺
を行うこともでき、後者の場合には以下のような利点が
ある。
【0009】体液分析装置を小型・軽量化でき、可搬
性に優れたものとすることができる。 体液分析装置の機構が単純になり、故障が少なくな
る。 使用する部品を減らし、製造原価を低く抑えることが
できる。 使用する部品が少なくて済むため、製造工程における
作業能率の向上を図ることができる。
【0010】上記体液分析装置に、さらにカフの圧力を
検出する圧力センサを加えることにより、測定者の指の
太さ、体調等にかかわらずカフの圧力の上限を定めるこ
とができ、測定者に過剰な圧迫感を与えることなく、指
から適量の体液を絞り出すことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。ここで、本発明における体液とは、穿刺
することによって生体から出液し得る液体をいい、例え
ば血液や、細胞間浸出液等が挙げられる。本発明の一例
による体液分析装置の斜視図を図1に示す。この体液分
析装置1は、直方体状のケーシング11を有し、そのケー
シング11には緊締部2と、穿刺部3と、表示器4と、メ
インスイッチ51と、穿刺スイッチ52とが設けられてい
る。緊締部2は、その中に指が挿入され得るように円筒
状になっており、緊締部2の内部には、指を圧迫するカ
フ(圧迫帯)21が設けられている。このカフ21は、カフ
駆動装置(図示せず)による空気の注入・排気を利用し
て、指を圧迫・開放することができるようになってい
る。カフ駆動装置は、カフ21の圧力を検知するセンサ
(圧力センサ)と、電磁弁と、ポンプと、リーク弁とを
有しており、それらはゴム管を通じてカフ21に連通して
いる。このカフ駆動装置は、体液分析装置1の内部に設
けられたコンピュータ(図示せず)によって制御され
る。
【0012】穿刺部3は、図2に示すようにスリーブ
6、及びスリーブ6に収容された板状の基体7を有す
る。基体7の一方の側には、穿刺刃71が前進・後退可能
に設けられており(図3(a) 及び(b) 参照)、他方の側
には電極チップ72が設置されているとともに、その電極
チップ72の端子部に連結するように電極リード73a,73
bが配設されている(図3(c) 参照)。また、基体7の
前方両脇には板バネ74が設置されており、突出した穿刺
刃71を初期の位置まで後退させることができる。この基
体7及び穿刺刃71を後方から見た斜視図は、図3(d) に
示される。
【0013】穿刺刃71は、衛生上の安全性を考慮して、
ステンレススチール製のものを使用するのが好ましく、
市販のもの、例えば Feather Safety Razor 社製の Blo
od Lancetsなどを使用することができる。なお、本実施
例では穿刺刃を使用しているが、本発明はこれに限定さ
れることなく、皮膚を傷付けて体液を出液させることが
できるものであればいかなるものであってもよく、例え
ば針状のもの(穿刺針)であってもよい。
【0014】電極チップ72における電極の一方には、酵
素インキ(図示せず)が塗布されている。この酵素イン
キは、体液中の被検知物質に応じて種々のものを選択す
ることができ、例えば血糖値を測定する場合には、グル
コースオキシダーゼ等を含むインキ組成物を用いること
ができる。穿刺刃71及び電極チップ72を有する基体7を
収容したスリーブ6を、体液分析装置1から取り外し可
能なカートリッジ式にすれば、それらを使い捨てにする
ことができ、衛生上非常に有利なものとなる。
【0015】穿刺刃71は、アーム部材8を介してソレノ
イド9の駆動によって(図2参照)前進する。ソレノイ
ド9は、穿刺スイッチ52のオンによって駆動される。前
進した穿刺刃71の先端部は基体7から突出し、電極チッ
プ72よりも前方の位置まで到達する。穿刺刃71の電極チ
ップ72からの突出量は、指を体液分析装置1に装着した
状態で、その指を穿刺して出液させることができ、かつ
出液した体液が電極チップ72に接触し得るように設定す
ればよい。突出した穿刺刃71は、基体7に設けられた板
バネ74の作用により初期の位置まで後退する。
【0016】次に、本発明の他の例による体液分析装置
の斜視図を図4に示す。この体液分析装置1'は、図1
における体液分析装置1とほぼ同様の構成を有するが、
穿刺刃を駆動する手段が異なり、バネ91の弾性力を利用
して穿刺刃71'を突出させる。本体液分析装置1'におけ
る穿刺刃駆動手段を図5に示す。穿刺刃71'は、アーム
部材8'を介してバネ91に連結される。バネ91はバネケ
ース92内に収容され、バネ91の後端はケーシング11'に
固定されている。アーム部材8'の途中には図6に示す
ように凹部81が設けられ、その凹部81と係合し得るよう
に係合部材53が設置されている。この係合部材53は穴部
54(本実施例では長方形)が設けられた板状の形状を有
し、その穴部54の下辺部がアーム部材8'の凹部81と係
合し得る。係合部材53の上には穿刺スイッチ52'が設け
られており、係合部材53の下にはバネ55が設けられてい
る。
【0017】穿刺前の状態を図6(a) に示す。この状態
にするには、アーム部材8'を後方に移動させ、その凹
部81を係合部材53と係合させる。このとき、バネ55は係
合部材53を上方に押し上げ、穴部54の下辺部をアーム部
材8'の凹部81に押し付けている。
【0018】穿刺するには、穿刺スイッチ52'を押せば
よい(図6(b) )。穿刺スイッチ52'が押し下げられる
と、凹部81と係合部材53との係合が解かれ、バネ91の弾
性力によってアーム部材8'が前方に突出する。アーム
部材8'の先端には穿刺刃71'が設置されているため、突
出した穿刺刃71'によって穿刺することができる。穿刺
刃71'の突出量は、図1における体液分析装置1と同様
に設定すればよい。穿刺した後、穿刺刃71'は板バネ74'
の弾性力によって直ちに後退する。
【0019】本発明の別の例による体液分析装置の斜視
図を図7に示す。この体液分析装置1''は、図4におけ
る体液分析装置1'とほぼ同様の構成を有するが、バネ9
1''の設置位置が異なり、カートリッジ60内に設置され
る。本実施例ではカートリッジ60は円筒状の形状を有
し、一方の端部は塞がれている。
【0020】本体液分析装置1''における穿刺刃駆動手
段を図8に示す。穿刺刃71''を保持する基体7''及びバ
ネ91'は、カートリッジ60内に収容され、バネ91'の後端
はカートリッジ60の端部に固定されている。穿刺刃71''
は、アーム部材8''及びアーム部材8''の後端に固着し
ている係止部材82を介してバネ91'に連結されている。
本実施例では、係止部材82は直方体状の形状を有し、そ
の底部には棒状のツマミ83が固着している。このツマミ
83は、カートリッジ60に設けられたスリット61を貫通し
てカートリッジ60の外まで伸びている。
【0021】一方、カートリッジ60内の途中には、係止
部材82を係止することができる凸部62が設けられている
とともに、その凸部62の後方近傍に孔部63が設けられて
おり、穿刺スイッチ52''から伸びているピン56が貫通し
ている。このピン56は、穿刺スイッチ52''を押すことに
より、凸部62に係止している係止部材82を押し下げ、そ
の係止を解くことができる。
【0022】穿刺前の状態を図9(a) に示す。この状態
にするには、ツマミ83を後方に移動させ、バネ91'を縮
めながら係止部材82をカートリッジ60の凸部62に係止さ
せる。このとき、バネ91'は係止部材82を凸部62に押し
付けている。穿刺するには、穿刺スイッチ52''を押せば
よい(図9(b) )。穿刺スイッチ52''が押されると、ピ
ン56が係止部材82を押し下げ、係止部材82を凸部62から
外す。係止の解かれた係止部材82は、バネ91'の弾性力
によってアーム部材8''とともに前方に突出する。アー
ム部材8''の先端には穿刺刃71''が設置されているた
め、突出した穿刺刃71''によって穿刺することができ
る。穿刺刃71''の突出量は、図1における体液分析装置
1と同様に設定すればよい。穿刺した後、穿刺刃71''は
板バネ74''の弾性力によって直ちに後退する。
【0023】上記体液分析装置1'及び体液分析装置
1''のように、穿刺を手動操作により行うことにより、
装置自体を小型軽量にすることができ、持ち運びに便利
なものとすることができる。また、装置の機構を簡単に
することができるため、故障を防止することができる。
さらには、装置に使用する部品を少なくすることができ
るため、製造原価を低く抑えるとともに、製造工程にお
ける作業能率を向上させることができる。
【0024】なお、体液分析装置1',1''では穿刺を手
動により行うこととしているが、本発明はこれに限定さ
れることなく、インターフェースなどを介してポンプや
表示器と連動させてもよい。この場合には、穿刺スイッ
チは不要となる。また、穿刺のタイミングを表示器に表
示させ、その表示に従って手動操作を行うようにしても
よい。
【0025】図10は体液分析装置1の回路構成の一例を
示すブロック図である。この体液分析装置1では、カフ
21は、ゴム管により圧力センサと、電磁弁と、ポンプ
と、リーク弁とに連通しており、これらで空気圧系を構
成している。体液分析装置における各部材の動作は、コ
ンピュータによって制御される。コンピュータは、電磁
弁、リーク弁及びポンプをオン/オフする機能、圧力セ
ンサで検出される空気圧データを取り込む機能、ソレノ
イドを作動させる機能、電極からの電気信号を取り込む
機能、電気信号を演算して測定値を決定する機能、なら
びに測定値を表示器に出力する機能を備えている。
【0026】このコンピュータは、メインスイッチ51の
オンによって初期化され、穿刺スイッチ52のオンによっ
てソレノイド9を駆動させるとともに、その所定時間の
後にポンプが駆動するようにプログラムされている。ま
た、圧力センサによって検出したカフ21の圧力もしくは
体液が電極に接触したことの情報を取り込むか、又はポ
ンプのオンからの所定時間経過によって、ポンプをオフ
にし、電磁弁及びリーク弁を開放するように指令を出
す。電極からの電気信号もコンピュータに取り込まれる
ようになっており、コンピュータで決定された測定値は
表示器4に出力される。なお、本回路構成は一例に過ぎ
ず、場合によっては圧力センサはなくてもよい。
【0027】図11は体液分析装置1',1''の回路構成の
一例を示すブロック図である。体液分析装置1',1''は
体液分析装置1とほぼ同様の回路構成を有するが、本実
施例では穿刺刃71',71''はコンピュータの制御を受ける
ことなく、手動の穿刺スイッチ52',52''により駆動す
る。従って、このコンピュータは、メインスイッチ51の
オンによって初期化され、その所定時間の後にポンプが
駆動するようにプログラムされる。なお、別途ポンプス
イッチを設け、穿刺後にポンプスイッチを入れることに
より所望のタイミングでポンプをオンにするような回路
構成をとってもよい。
【0028】図12に示すフローチャートを参照して、上
記体液分析装置1,1',1''の詳細な動作の一例を説明
する。体液分析装置1'の場合には、測定を開始する前
に、アーム部材8'を後方に移動させ、図6(a) に示す
ように凹部81を係合部材53と係合させておく。また、体
液分析装置1''の場合には、ツマミ83を後方に移動さ
せ、図9(a) に示すように係止部材82をカートリッジ60
の凸部62に係止させておく。測定を行うにあたり、測定
者はカフ内に指を挿入する。指はいずれの指であっても
よく、また左右どちらの手の指であってもよい。メイン
スイッチ51,51',51''を入れると、コンピュータ内のメ
モリ類のクリア等、システムの初期化がなされる。
【0029】次に、測定者は穿刺スイッチ52,52',52''
を押す。穿刺スイッチが押されると、ソレノイド9の駆
動により又はバネ91,91'の弾性力により穿刺刃71,71',
71''が基体7,7',7''から突出する(ステップ1)。
突出した穿刺刃は指先の皮膚を傷付けた後、板バネ74,7
4',74''の作用により、戻る。穿刺刃の突出後、ポンプ
が駆動し(ステップ2)、カフ21,21',21''を加圧す
る。このカフは指を圧迫し、傷ついた皮膚から体液を絞
り出す。
【0030】ポンプをオフにするにあたっての判定に
は、3通りの方法がある。第1には、例えばカフの圧力
によりみかけ上の血圧が所定の値(P)に到達したら、
判定YESとする(図12:ステップ3)。なお、みかけ
上の血圧とは、カフにより指を圧迫する過程において圧
力センサから表示される過渡的な血圧値をいう。すなわ
ち、カフ圧力を端的に反映するみかけ上の血圧は、圧力
センサによって検知できる。Pの値は120 mmHg以上が望
ましく、180 mmHg程度が最も適量の出液を得ることがで
きる。この第1の方法によれば、測定者の指の太さにか
かわらず、カフ圧の上限を定めることができ、測定者に
過剰な圧迫感を与えることなく、体液を絞り出すことが
できる。
【0031】第2には、ポンプがオンになってから所定
時間(T)経過したら、判定YESとする(図13:ステ
ップ3')。Tの値は、5秒から60秒程度が望ましく、2
0秒程度が最も適量の出液を得ることができる。第3に
は、絞り出された体液が電極に接触したら、判定YES
とする(図14:ステップ3")。この第3の方法によれ
ば、必要十分量の体液を確保できると共に、余分な圧力
で指を不当に圧迫することがなくなる。なお、このステ
ップで第2の方法及び第3の方法を適用する場合には、
圧力センサは不要となる。
【0032】上記第1〜第3のいずれかの方法による判
定に従ってポンプの駆動が停止したら(図12:ステップ
4)、即電磁弁及びリーク弁を開放し、カフ内の空気を
速やかに排気する(ステップ5)。弁は一つでもよい
が、電磁弁及びリーク弁を併用することにより、素早く
カフ内の空気を排気することができ、測定者の指を圧迫
状態から開放することができる。
【0033】絞り出された体液は電極チップ72,72',7
2''における電極に接触し、体液に関する情報が電気信
号となってコンピュータに送られ、演算を開始する(ス
テップ6)。演算開始からt時間経過したら(ステップ
7)、演算終了とする(ステップ8)。測定値が安定す
るのに一定の時間を必要とするため、tの値は電極の性
能に大きく依存するが、一般的に5〜60秒程度を必要と
する。コンピュータによる演算によって測定値を決定し
たら、その測定値を表示器4,4',4''に表示する(ス
テップ9)。
【0034】以上説明した本発明の体液分析装置によれ
ば、一連の操作過程を減らし、極めて簡単に検査を済ま
せることができる。また、本装置は穿刺手段、加圧手
段、体液に関する情報を電気信号に変換する手段、測定
値を決定する手段、及び測定値を表示する表示器を全て
具備しているため、一般ユーザーが熟練を必要とせず、
容易かつ迅速に使用することができる。さらに、本発明
の体液分析装置では、使用する酵素インキの種類を変え
ることにより、血糖値のみならず、体液中の種々の物質
の分析を行うことができる。
【0035】以上、図面を用いて本発明を詳細に説明し
たが、本発明はこれに限定されることなく、本発明の思
想を逸脱しない限り、種々の変更を施すことができる。
例えば、表示器の部分を装置本体に対して回動自在にす
ることにより、表示器を所望の方向に向けることがで
き、測定が行い易くなる。また、本発明は指用に限らず
手首、腕などを対象にした装置に応用しても良い。さら
には、盲人用に音声によるガイドを併設し、スイッチ一
つで、測定結果を聞くまでの一連のシステムに変更する
ことも可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明の装置によれば、測定に要する一
連の工程を自動的・連続的に行うことができ、体液の分
析を簡便にかつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の体液分析装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の体液分析装置における穿刺手段を示す斜
視図である。
【図3】本発明の体液分析装置における基体、穿刺刃及
び電極チップを示す図である。(a) は穿刺刃側から見た
図であり、(b) は穿刺刃が突出した状態を示す図であ
り、(c) は電極チップ設置側から見た図であり、(d) は
後方から見た図である。
【図4】本発明の体液分析装置の他の例を示す斜視図で
ある。
【図5】図4の体液分析装置における穿刺手段を示す斜
視図である。
【図6】図5の穿刺手段における穿刺前の状態(a) 及び
穿刺時の状態(b) を示す断面図である。
【図7】本発明の体液分析装置の別の例を示す斜視図で
ある。
【図8】図7の体液分析装置における穿刺手段及びそれ
を収容したカートリッジを示す断面図である。
【図9】図8の穿刺手段における穿刺前の状態(a) 及び
穿刺時の状態(b) を示す断面図である。
【図10】本発明の体液分析装置1の回路構成の一例を
示すブロック図である。
【図11】本発明の体液分析装置1',1''の回路構成の
一例を示すブロック図である。
【図12】本発明の体液分析装置の動作の一例を示すフ
ローチャートである。
【図13】図12のフローチャートにおけるステップ3の
他の例を示す図である。
【図14】図12のフローチャートにおけるステップ3の
別の例を示す図である。
【符号の説明】
1,1',1''…体液分析装置 11,11',11''…ケーシング 2,2',2''…緊締部 21,21',21''…カフ 3,3',3''…穿刺部 4,4',4''…表示器 51,51',51''…メインスイッチ 52,52',52''…穿刺スイッチ 53…係合部材 54…穴部 55…バネ 56…ピン 6,6'…スリーブ 60…カートリッジ 61…スリット 62…凸部 63…孔部 7,7',7''…基体 71,71',71''…穿刺刃 72,72',72''…電極チップ 73a,73b…電極リード 74,74',74''…板バネ 8,8',8''…アーム部材 81…凹部 82…係止部材 83…ツマミ 9…ソレノイド 91,91'…バネ 92…バネケース

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指を穿刺する穿刺手段と、前記指を圧迫
    するための圧迫帯と、前記圧迫帯に空気を供給する加圧
    手段と、前記圧迫帯の空気を排気する排気手段と、指か
    ら出液した体液に関する情報を電気信号に変換する手段
    と、前記電気信号により測定値を決定する手段と、決定
    した測定値を表示する表示器とを有する体液分析装置で
    あって、前記穿刺手段が、前進後退可能な穿刺刃又は穿
    刺針と、前記穿刺刃又は穿刺針を駆動し得るソレノイド
    とを有することを特徴とする、体液分析装置。
  2. 【請求項2】 指を穿刺する穿刺手段と、前記指を圧迫
    するための圧迫帯と、前記圧迫帯に空気を供給する加圧
    手段と、前記圧迫帯の空気を排気する排気手段と、指か
    ら出液した体液に関する情報を電気信号に変換する手段
    と、前記電気信号により測定値を決定する手段と、決定
    した測定値を表示する表示器とを有する体液分析装置で
    あって、前記穿刺手段が、前進後退可能な穿刺刃又は穿
    刺針と、前記穿刺刃又は穿刺針を突出させることのでき
    るバネとを有することを特徴とする、体液分析装置。
  3. 【請求項3】 前記穿刺手段は、前記穿刺刃もしくは穿
    刺針ならびに前記バネを連結する、一部に凹部が設けら
    れた連結部材と、前記連結部材の凹部と係合し得る係合
    部材とをさらに有し、前記バネは、その一端が体液分析
    装置の本体に固定され、前記穿刺刃又は穿刺針の駆動方
    向に伸縮可能に設けられていることを特徴とする、請求
    項2記載の体液分析装置。
  4. 【請求項4】 前記穿刺刃もしくは穿刺針ならびに前記
    バネは同一のカートリッジ内に収容され、前記バネは、
    その一端がカートリッジの端部に固定され、前記穿刺刃
    又は穿刺針の駆動方向に伸縮可能に設けられており、前
    記穿刺手段は、前記穿刺刃もしくは穿刺針ならびに前記
    バネを連結する、一部に係止部が設けられた連結部材
    と、前記係止部で前記連結部材を係止し得る、前記カー
    トリッジ内に設けられた凸部と、前記凸部に係止してい
    る前記係止部を押圧し、係止を解くことのできる押圧部
    材とをさらに有することを特徴とする、請求項2記載の
    体液分析装置。
  5. 【請求項5】 さらに前記圧迫帯の圧力を検出する圧力
    センサを有することを特徴とする、請求項1乃至4記載
    の体液分析装置。
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