JPH10510553A - 多外傷後の多発性臓器不全の防止のための及び体外血液循環後の急性臓器損傷の防止のための抗−セレクチン抗体 - Google Patents

多外傷後の多発性臓器不全の防止のための及び体外血液循環後の急性臓器損傷の防止のための抗−セレクチン抗体

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JPH10510553A JP9509438A JP50943897A JPH10510553A JP H10510553 A JPH10510553 A JP H10510553A JP 9509438 A JP9509438 A JP 9509438A JP 50943897 A JP50943897 A JP 50943897A JP H10510553 A JPH10510553 A JP H10510553A
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Abstract

(57)【要約】 抗−セレクチン抗体を、多外傷事件、例えば、臓器不全の発生の確率を減少させるために使用する。

Description

【発明の詳細な説明】 多外傷後の多発性臓器不全の防止のための及び体外血液循環後の急性臓器損傷の 防止のための抗−セレクチン抗体 本発明の分野 本発明は、多外傷(polytrauma)に関連する多発性臓器不全(multiple organ failure)の防止のための及び体外血液循環に関連する急性臓器損傷の防止のた めの抗−セレクチン抗体の使用に関する。E−セレクチン(E-selectin)、L− セレクチン、及び/又はP−セレクチンに対する抗体が特に好ましい。 本発明の背景 多外傷は、多数の組織(骨又は柔組織)の損傷と理解される。多外傷事件にお いては、仲介系(mediator systems)(例えば、サイトカイン、アラキドン酸産 物、酸素ラジカル、プロテアーゼ)並びに白血球その他の細胞が活性化される。 これは、2次的な臓器損傷(例えば、放出されたプロテアーゼによる組織構造の 破壊)を導くことができる。この2次的な臓器損傷は、1次的外傷の部位から独 立して全身に生じることができる。 多外傷は、出血ショックにも関係することができる。出血ショックは、体内又 は体外への血液の速い、かつ、実質的な損失を特徴とするショックと理解される 。現在、出血ショックは、集中的な医療処置、特に容量置換及び血液輸注により 首尾よく治療されることができる。出血ショックと外傷の組合せは、出血−外傷 ショックといわれる。純粋な出血ショックに反し、現在、外傷又は出血−外傷シ ョック及び多外傷後のその後の臓器不全のための予防のための特別 な治療法は、全く存在しない。 多発性臓器不全(MDF)は、多外傷後にしばしば生じる重大な問題である。臓器 が罹患すればする程、死亡率はより高くなる。機能不全となる臓器及び系は、心 臓、肺、腎臓、肝臓、胃、腸系及び中枢神経系を含む。最近、救命サービス及び 緊急医療における改善により外傷患者のひじょうに高い死亡率を約20%まで減少 させることができるようになっているが、今日まで、臓器不全のための特別な治 療法は全く存在しない。 Marzi et al.,J.Trauma 35:110-119(1993)は、スーパーオキシド・ジス ムターゼが、外傷の24時間後に与えられることができるということを開示してい る。しかしながら、これらの結果は、明確ではなく、単に部分的改良への傾向を 示すものである。しかしながら、死亡率及びMOF における実質的な減少は、観察 されていなかった。Mileski,W.J.et al.,Surgery 108 : 206-212(1990)は 、好中球の結合又はそれらの凝集が臓器損傷後の出血ショックの発達に実質的に 貢献するということを開示している。このケースにおいては、実験動物に、出血 ショックの90分間の期の直後に抗−CD18抗体が与えられた。多外傷後の多発性臓 器不全の処置のための治療法は、Mileski により開示されていない。Vedder N. B.et al.,Surgery 106 : 509-516(1989)も、出血ショックを治療するための 抗−CD18抗体の使用を提案している。 セレクチン、例えば、L,E、及びP−セレクチンは、虚血及び再灌流の過程 の間、組織損傷に関係することが判明している。好中球は、この点で重要な役割 を演じている。セレクチンは好中球の補充のために必要であると推定される。明 らかに、L−セレクチンは、骨格筋及び肺における損傷の完全な発達のために必 要である(Seekamp A.et al.,Am.J.Pathol.11 : 592-598(1994))。Mull igan,M.S.et al.,J.Immunol.151 : 832-840(1994)は、類似の現象につい て記載している。 ヒト化抗−L−セレクチン抗体の製造は、(引用により本明細書中に取り込む )WO 94/12215 中に記載されている。炎症性疾患及び特に心筋梗塞の治療におけ る上記抗体の使用が提案されている。1〜50mgの投与量が、急性肺不全を防止す るために提案されている。しかしながら、この文献は、多外傷後のMOF を防止す るための方法については記載していない。 従って、多外傷後の多発性臓器不全の防止及び/又は治療のための有効な処置 方法についての必要性が存在する。 急性臓器損傷は、心臓血管手段、例えば、大動脈−冠状静脈バイパス手術(ao rto-coronary vein bypass operation)又は心弁手術であって患者の血液が心肺 装置を通じて体外で循環するような手術の間に引き起こされることもできる。 損傷の程度は、上記装置が運転される時間に依存する。これは、例えば、肺の 不全を導くことができ、これは、手術のかなり後に患者の人工呼吸を必要とする ことができる(Birnbaum,D.et al.,Z.Kardiol.79,Suppl.4 : 87-93(1990 ))。他の臓器、例えば、心臓、腎臓、肝臓又は系、例えば、血液及び凝固系も 、損傷を受け、そして機能不全となることができる。 Mulligan,M.S.et al.,J.Immunol.151 : 832-840(1994)から、接着を促 進する分子、例えば、L,E、及びP−セレクチンが急性炎症過程に関連するこ とが知られている。これらの分子は、白血球と内皮細胞との接着相互作用を仲介 する。この点で、L−セレクチンは、急性肺内炎症反応の初期(ローリング(rol ling))において重要な役割を演じているようである。Mulliganはさらに、抗− L−セレクチン抗体が、L−セレクチンにより引き金を引かれるこ とができる肺損傷の経過時間を短縮するために好適であると述べている。 しかしながら、今日まで、血液の体外循環により引き起こされる急性臓器損傷 を防止するために使用されることができる予防的治療法は全く知られていない。 従って、血液の体外循環により引き起こされる急性臓器損傷を防止するために有 効な治療法についての必要性が存在する。 本発明の目的 本発明の目的は、ヒトにおける多外傷後の多発性臓器不全を有効に防止し、か つ、多外傷患者の死亡率をかなり減少させるために使用されることができる方法 及び治療組成物を提供することである。本発明は、多外傷後の多発性臓器不全及 び死の防止において有用な医薬組成物のための抗−セレクチン抗体の治療的使用 に関する。 本発明の目的は、体外循環後の急性臓器損傷の予防のための方法及び抗−セレ クチン抗体を含む治療組成物の使用を提供することでもある。このような臓器損 傷は、本法及び本手順により広く回避されることができる。本法の特定の利点は 、臓器合併症における有効な減少を導く体外適用である。 図面の簡単な説明 図1は、観察時間に対する実験動物の肺湿重量を示す。 図2は、各実験動物についての時間に対する心臓血管パラメーターCO(心拍出 量(cardiac output))を示す。 図3は、実験動物についての時間に対する心臓血管MAP(平均動脈血圧)を示 す。 図4は、実験動物についての時間に対するBE値(動脈塩基過剰( arterial base excess)を示す。 図4は、各実験動物についての時間に対する白血球細胞の数を示す。 本発明の詳細な説明 本発明は、心肺装置を通しての患者の血液の体外循環後の急性臓器損傷を防止 するための医薬組成物の製造のための少なくとも1の抗−セレクチン抗体の使用 であって、その体外循環の終了の1〜30分前に、上記抗−セレクチン抗体を、1. 0〜10mg/kg患者体重、そして好ましくは、2〜4mg/kgの投与量で上記心肺装 置の管系に体外添加する使用に関する。 驚ろくべきことに、患者の血液の体外循環後の急性臓器損傷が、この予防的体 外投与によりかなりの程度防止されることができる。好ましい態様においては、 1〜4mg/kgの抗−セレクチン抗体、例えば、抗−セレクチン抗体の、全部で1 〜3のさらなる投与が、1〜3日以内にその患者に行われる。ポリクローナル又 はモノクローナルの、ネズミ、ヒトの、キメラ又はヒト化抗体/免疫グロブリン 並びにそれらの結合性断片が上記抗−セレクチン抗体として使用されることがで きる。本発明の1の側面においては、上記治療組成物は、患者の体内に投与され ないが、体外的に、すなわち、心肺装置の管系内に直接的に投与される。 “抗−セレクチン抗体”は、本明細書中に使用するとき、セレクチンに結合す るいずれかの抗体をいう。特に好ましいのは、L−セレクチン、E−セレクチン 、又はP−セレクチンの中の1、並びにこれらの組合せに特異的に結合する抗体 である。1以上のセレクチンと反応する抗体、例えば、L−セレクチンとE−セ レクチンの両方と反応する抗体も好ましい。L−セレクチンは、全ての白血球に より構成的に発現される既知の糖タンパク質である。L−セレクチンとそのネズ ミ同族体、GP90とMell4、の両方が、リンパ球の正常の再循環に関係し−各々が 、循環性リンパ球と、リンパ球臓器の高内皮細静脈(high endothelial venules (HEVs))上の血管リガンド(しばしば、“アドレシン(addressins)”といわ れる)との間の相互作用を仲介する(L.A.Lasky,et al.,Cell 69 : 927-938 (1992);E.L.Berg,et al.,J.Cell.Biol.114 : 343-349(1991))。リ ンパ球帰巣レセプター(lymphocyte homing receptor)としてのその役割に加え て、L−セレクチンは、炎症の間に、非−リンパ様組織、例えば、内皮への循環 性白血球の接着にも関係する。L−セレクチンは、白血球活性化後に白血球表面 から落とされ(T.K.Kishimoto,et al.,Science 245 : 1238-1241(1989)) 、そしてこれは、炎症部位において活性化された白血球が保持される際の重要な 過程であることができる。L−セレクチンは、C−型レクチンとのかなりのホモ ロジーをもつアミノ末端の炭水化物認識ドメイン(carbohydrate-recognition d omain(CRD))(K.Trickhamer,J.Biol.Chem.263 9557-9560(1988))、その 後の、単一表皮成長因子様ドメイン、補体調節ドメイン、単一トランスメンブラ ン・ポリペプチド及びカルボキシ末端細胞質ドメインをもつ。L−セレクチンは 、カルシウムに依存するやり方で上記アミノ末端CRDを通してその同族リガンド (cognate ligand)と相互作用する。 本発明に従えば、CRD ドメインと、細胞表面上のその対応の炭水化物レセプタ ーとの間の相互作用を調節し、そしてより好ましくは抑制する抗−セレクチン抗 体が好ましい。このような炭水化物レセプターは、(引用により本明細書中に取 り込む)R.B.Parekh,Tibteck 12 : 339-345(1994)により記載されている。 これらの炭水化物レセプターは、リン酸化又は硫酸化された糖であることができ る。 本発明のさらなる態様においては、抗−P−及び/又は抗−E−セレクチン抗 体が、抗−L−セレクチン抗体の代わりに、又はこれに加えて、使用される。こ のような抗体は、((引用により取り込む、R.B.Parekh and T.F.Tedder,F ASEB Journal 9 : 866-873(1995)中に記載された)P−又はE−セレクチンを 使用して製造されることができる。本発明の特に好ましい態様においては、L− セレクチン抗体とのかなりの交差反応性、特に、抗体HuDreg-55 又はHuDreg-200 との交差反応性を示す抗−P−及び/又は抗−E−セレクチン抗体が使用される 。 本明細書中に使用するとき、用語“ヒト化免疫ブロブリン”とは、ヒト枠組み 構造(frame work)、非ヒト抗体からの少なくとも1の相補性決定領域(comple mentarity determing region(CDR))を含み、そして存在する定常領域のいずれ もが、ヒト免疫グロブリン定常領域と実質的に同一、すなわち、少なくとも約85 〜90%、好ましくは、少なくとも95%同一である、免疫グロブリンをいう。これ 故、たぶんCDRsを除き、ヒト化免疫グロブリンの全ての部分は、1以上の生来の ヒト免疫グロブリン配列の対応の部分と実質的に同一である。例えば、ヒト化免 疫グロブリンは、キメラの、マウス可変領域/ヒト定常領域抗体を包含しないで あろう。例えば、(引用により取り込む)欧州特許出願EP A 451216 を参照のこ と。 本発明は、多外傷後のMOF 及び死亡率を減少させるための、上記抗−セレクチ ン抗体の使用にも関する。驚ろくべきことに、抗−セレクチン抗体、特に抗−L −セレクチン抗体が多外傷後直ちに投与されるとき、多発性臓器不全を防止する ことができることが発見された。これは、この初期段階において急性兆候が全く 存在せず、そしてそれ故、予防的措置として上記投薬を行う理由が全く存在しな いであろうがために、驚ろくべきことでもある。 多外傷事件後に1〜5回、好ましくは、1又は2回投与された、 1.0〜10mg/ kg、好ましくは、2〜4mg/kgの投与量における抗−セレクチン抗体が、その最 初の適用がその多外傷事件後、できるだけ早い時期に、好ましくは 0.5〜8時間 、そして特に好ましくは 0.5〜4時間目に行われた場合に、有利に使用されるこ とができることも判明した。個々の適用の間の間隔は、約6〜約72時間の間、好 ましくは6〜36時間の間である。 好ましい態様においては、第2の及びその後の予防的適用の投与量及び時間は 、初期に測定することができるパラメーターである、血液そして好ましくは血漿 又は血清中の抗−セレクチン抗体の濃度に依存して選択される。この点で、抗− セレクチン抗体の血漿濃度は、多外傷事件後7〜10日間の時間期間にわたり10〜 100 μg/mlで維持されることが好ましい。この濃度は、血漿中の不溶性セレク チンの濃度の約10〜100 倍過剰量に等しい。第2の及びその後の適用のための投 与量及び時間は、6〜24時間の間隔において血液、血清又は血漿中の抗−セレク チン抗体の濃度を測定し、そしてその血漿濃度が10μg/ml抗体を下廻ったとき 、第1の適用の投与量に本質的に相応する投与量を直ちに投与することにより決 定される。この抗体濃度が10〜50μg/mlの間であるとき、この抗体は、第1の 適用の濃度の約半分で投与され、そして50〜100 μg/mlの間の抗体濃度におい ては、さらなる抗体は投与されない。この場合、その抗体濃度はさらにモニター される。 血液、血清又は血漿中の抗−セレクチン抗体濃度は、通常の方法、好ましくは 免疫学的測定方法により測定される。このような方法は当業者に知られている。 例えば、この測定は、標識されたセレクチン特異的抗体、好ましくは治療用とし ても使用される抗体が特異 的なセレクチンと競合するELISA テストにより、行われることができる。その後 の行程においては、抗原に結合している標識抗体の量が次に測定され、そしてそ のサンプル中の抗−セレクチン抗体の濃度がこれから測定される。 本発明に係る治療用組成物は、通常、非経口的に、例えば、静脈内、動脈内、 腹膜内、皮下又は筋中に投与される。静脈(i.v.)投与が好ましい。本組成 物の活性成分は、液体又は固体形態で、好ましくは凍結乾燥された形態で使用さ れることができ、そして好適な希釈剤又は担体、例えば水又は塩化ナトリウム、 デキストロース、バッファー等の水溶液と共に使用されることができる。他の好 適な医薬補助物質も添加されることができる。 セレクチンに対する抗体は、技術水術から知られており、例えば、EP-A 0 386 906,WO 93/00111 及びWO 94/12215 中に及びKishimoto,T.K.et al.により Blood 78 : 805-811(1991)及びProc.Natl.Acad.Sci.USA 87 : 2241-2248 (1990)(これらの全てを引用により取り込む。)中に記載されている。L−セ レクチンは、上記文献中、LECAM−1,Mal 14又は Lam−1ともいわれている。L am−1のクローニング及び配列は、WO 93/02698 中に記載されている。セレクチ ンに特異的に結合する抗体が好適である。ヒト化抗体、WO 94/12215 中に記載さ れ、そして引用により本明細書中に特に取り込むHuDreg 200が、好適である。セ レクチンに結合する他の抗体、例えば、HuDreg 55(配列:配列番号:1−4)も 特に好ましい。 本明細書に使用するとき“抗体”は、抗体遺伝子により本質的にコードされた 1又は数個のポリペプチド鎖から構成されたタンパク質と理解される。抗体遺伝 子は、抗原特異的な可変領域をコードし、そして定常領域のための遺伝子をコー ドすることもできる。本発 明の意味における抗体は、抗体の各種誘導体及び断片、例えば、Fv,Fab 及び F (ab)2及び個々の抗体鎖とも理解される(Houston et al.,PNAS USA 85 5879-58 83(1998),Bird et al.,Science 242 : 423-426(1988),Hood et al.,Immunol ogy,Benjamin N.Y.,2nd edition(1984),Hunkapiller and Hood,Nature 323 15-16(1986))。モノクローナル抗体及びそれらの断片が好ましくは使用され 、そして特に好ましくは、IgG1又は IgG4サブタイプのキメラ又はヒト化抗体 が使用される。 抗体は、好ましくは、少なくとも2つの軽ポリペプチド鎖及び2つの重ポリペ プチド鎖を含む。これらの鎖の各々が可変領域(通常、そのポリペプチド鎖のN 末端部分)を含み、これは、今度は、抗原に結合するドメインを含む。重鎖と軽 鎖は、さらに、白血球(好中球、リンパ球、等)への上記抗体の結合を仲介する 上記ポリペプチドのC末端(通常C末端部分)を含む。通常、軽鎖と重鎖は、可 変領域と完全な定常領域から構成される完全な抗体である。この点で、可変領域 と定常領域は、異なる抗体、例えば、異なるアイソタイプから誘導されることが できる。例えば、γ−1アイソタイプの抗−セレクチン抗体の重鎖の可変領域を 含むポリペプチドは、他のクラス(又はサブクラス)からの抗体の重鎖の定常領 域に連結されることができる。 抗−セレクチン抗体であって、1又は数個のアミノ酸が置換されているものも 好適である。この場合、アミノ酸は、好ましくは、類似の特性をもつ他のアミノ 酸により置換される(例えば、酸性アミノ酸Glu による酸性アミノ酸Asp)。元の 配列の構造特性は、このような置換によっては変更されない。このようなポリペ プチド構造の例は、Proteins,Structures and Molecular Principles,Creight on(editor),W.H.Freeman and Company,New York(1984); In troduction to Protein Structure,C.Brandon and J.Tooze,Garland Publis hing,New York(1981); Thornton et al.,Nature 354 105(1991)中に記載さ れている。一般に、抗−セレクチン抗体として好適な抗体は、L−セレクチン、 E−セレクチン、及びP−セレクチンの中の1以上に結合し、そして/又は白血 球(例えば、好中球の)ローリング(rolling)を阻害するものである。 本明細書に特に記載するヒト化免疫グロブリンに加えて、他の“実質的に同一 源の(substantially homologous)”免疫グロブリンが、当業者に周知のさまざ まな組換えDNA 技術を使用して容易に設計され、そして製造されることができる 。例えば、Eu又はGAL 抗体、並びに当業者に知られた他のヒト抗体を含むヒト抗 体が、枠組み構造配列の源として使用されることができる。これらの枠組み構造 配列は、それからCDRsが得られたところのマウスDreg 55 又はマウスDreg 200可 変領域との高程度の配列同一性を示すべきである。重鎖及び軽鎖可変枠組み構造 領域は、同一の又は異なるヒト抗体配列から得られることができる。実際、重鎖 及び軽鎖枠組み構造領域は、それぞれ、1以上のヒト抗体から得られることがで きる。ヒト抗体配列は、天然のヒト抗体の配列であることができ、又はいくつか のヒト抗体のコンセンサス配列であることができる。(引用により取り込む)Ca rter et al.,WO 92/22653(1992)を参照のこと。 “等価なやり方で結合することができる抗体”とは、セレクチンの同一又は重 複エピトープに結合するような抗体と理解される。エピトープの重複は、本分野 において知られた方法、例えば、競合テスト系の助けを借りて、決定されること ができる。競合結合アッセイが、このために行われることができ、固体化L−セ レクチン抗原への結合についての上記抗体が、例えば、HuDreg 55 と競合する程 度が測定される。このために、好適なやり方で固定化されたL−セ レクチン(好ましくは、白血球上のL−セレクチン)が、標識された形態におけ るHuDreg 55 と過剰のテストされるべき抗体と共にインキュベートされる。L− セレクチンへのテストされるべき抗体の結合の程度は、抗−白血球−結合ラベル の結合したラベルを測定することにより、HuDreg 55 に比較して測定される。標 識されたHuDreg 55 が、テストされるべき抗体により少なくとも50%置き換えら れている場合、エピトープ重複が存在する。HuDreg 55 と等価なやり方で結合す る抗体が、本発明における使用のために好ましい。 “等価なやり方で結合することができる抗体”は、好中球−内皮細胞相互作用 を遮断する能力についてスクリーニングすることにより固定されることもできる 。このような相互作用を検出するための簡単な視覚的アッセイは、Kishimoto et al.(Blood,78 : 805(1991))により記載されている。簡単に言えば、ヒト臍 (帯静脈細胞の単層を、インターロイキン−1で刺激する。テスト下で上記抗体 で前処理された又はされない好中球を、所定条件下で上記単層に添加し、そして 接着している好中球の数を、顕微鏡で測定する。1の方法においては、好中球は 、ヒト白血球接着欠陥患者から得られる。Anderson et al.,Ann.Rev.Med.38 : 175(1987)を参照のこと。このような患者からの好中球は、インテグリン・ レセプターを欠いており、好中球へのインテグリン・レセプターの結合は、L− セレクチン結合を遮断する効果をあいまいにする。 上記抗体は、完全なモノクローナル抗体、それらの断片(Fv,(Fv)2,Fab',F (ab')2)、キメラの、ヒト化又はヒトの抗体として使用されることができる。そ のCDR 領域だけを含む短い抗体断片又はL−セレクチンに特異的に結合するそれ らの部分も使用されることができる。 抗体特にモノクローナル抗体並びにそれらの断片の製造は、当業 者に馴染みのあるものであり、そして例えば、E.Harlow and D.Lane,Antibod ies : A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press(1988),Bessler et al .,Immunobiol.170 : 239-244(1985),Jung et al.,“Angewandte Chemie” 97 : 833(1985),Cianfiglia et al.,Hybridoma Vol.2 : 451-457(1983)中 に記載されている。 本発明に従って使用されることができる抗−セレクチン抗体は、組換え手段に よっても製造されることができる。このような方法は、Sambrook et al.,Molec ular Cloning : A Laboratory Manual,2nd edition(1989),Cold Spring Harbo r,New York,Berger and Kimmel,Methods in Enzymology,Vol.152,Guide t o Molecular Cloning Techniques(1987),Academic Press Inc.,San Diego CA( これらを引用により取り込む。)中に記載されている。このように組換え抗体は 、本分野に知られた方法により真核又は原核細胞において製造されることができ る。哺乳類細胞、特にリンパ球細胞系は、好ましくは、宿主細胞として使用され る。キメラの、ヒト化又はヒト抗体は、好ましくは組換え法により製造される。 領域は、例えば、E.A.Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunologic al Interest(1987),National Institute of Health,Bethesda MD、中に記載さ れている抗体の非−抗原結合領域について選択されることができる。ヒト化及び ヒト抗体の組換え抗−L−セレクチン抗体の製造は、WO 94/12215(これを引用に より本明細書に取り込む。)中に記載されている。特に好ましいヒト化抗−L− セレクチン抗体は、これは、本明細書中に記載するHuDreg 200と同じやり方で構 築されることができるHuDreg 55 であり、そして配列番号:2をもつ2つの軽鎖 と配列番号:4をもつ2つの重鎖を含む。 好ましいヒト化免疫グロブリンは、標準的な結合条件(例えば、 25℃における2%の胎児ウシ血清を含むリン酸塩バッファー生理食塩水)中、少 なくとも1×107-1の結合アフィニティーをもってセレクチンに結合するもの である。このようなヒト化免疫グロブリンの例は、HuDreg 55 とHuDreg 200であ る。好ましくは、標準的な結合条件下、少なくとも1×108-1のアフィニティ ーをもって、そしてより好ましくは少なくとも1×109-1のアフィニティーを もって、そして有利には少なくとも1×1010-1以上のアフィニティーをもって 、ヒト・セレクチンに結合するヒト化抗体が、より好ましい。通常、ヒト化免疫 グロブリンの結合アフィニティーは、それが得られたところのマウス免疫グロブ リンの3〜10倍以内にある。例えば、マウスDreg 200抗体のアフィニティーは約 108-1であり、そしてマウスDreg 55 のアフィニティーは約109-1である。 以下の実施例、配列プロトコール、文献及び図面は、本発明をさらに明確にす る。これらの説明は、非限定的な説明のための例として理解されるべきであり、 これは修正された後であっても、本発明の主鎖を説明するものである。 実施例1−外傷後の臓器機能不全を減少させるための抗−L−セレクチン抗体の 使用 典型的には重度の多外傷をもつ患者における外傷後に生じるような外傷後の臓 器機能不全を減少させるに際しL−セレクチンに対するヒト化抗体(抗−L−セ レクチン)の保護作用を示す。ヒト化抗−L−セレクチン抗体(HuDreg 55)を上 記抗体として使用する。それは、ヒヒL−セレクチンとも反応する。上記抗体の 上記マウス形態は、Kishimoto PANS,USA 87(1990)2244-2248 により記載され ている。ヒト化配列を、配列番号:1−4中に示す。 HuDreg 55 とHuDreg 200抗体は、ヒト白血球上のL−セレクチン と反応するが、HuDreg 55 だけが、ヒヒ白血球のL−セレクチンと反応する。そ れ故、HuDreg 55 が使用された。HuDreg 55 とHuDreg 200は同一濃度レンジでヒ ト白血球に結合するので(例えば、FACS分析において)、ヒヒに対するHuDreg 5 5 の効果は、HuDreg 200の効果と推定に基づき等価である。 1のモデルとして、連合性血液量不足症(associated hypovolemia)(=体内 及び/又は体外への液体と血液の損失)をもつ重度の組織損傷を、ヒヒにおいて 誘発させた。その後のショック(出血ショック)を伴う純血液損失は、肺損傷に はほとんど関係がない(Pretorius et al.,J.Trauma 1987 ; 27 : 1344-1353 ; Schlag et al.,page 384-402,in Schlag,Redl : Pathophysiology of Shoc k,Sepsis,and Organ Failure,Springer Verlag,Berlin,1993)。これは、 肺合併症が純出血ショックにおいてひじょうにまれに生じるということを示す臨 床経験に一致する(Schlag et al.,1993 上記参照)。 外傷後肺不全の頻度及び重度を決定するために、数日間にわたり動物(SELEC 971,SELEC 979(処置);及びCo968,Co969,Co970(対照)と名付けた)を観 察することが必要であった;しかしながら、倫理的な理由により、その亜臨床モ デルにおいて、組織外傷が刺激されるようにするために、意識のある動物におい て骨折を誘発し、数日間それらの動物を処置せずに放置することはできなかった 。補体系の活性化が、細胞系の活性化のための初期の引き金であるようであり、 そして体の非バクテリア炎症反応の速い発生において重要な役割を演じる(Schl ag et al.,1993、前掲)。それ故、このモデルにおいて、補体は、コブラ・ヘ ビ毒因子により活性化された。 重度多外傷後の多発性臓器不全についての死亡率は、関連文献中 に15〜30%として与えられる。本動物モデルにおいては、多外傷の重度は、その 死亡率がヒトにおけるよりも少なくとも2倍高く、そしてより早期に発生するよ うな程度まで増加された。それ故、上記観察期間は3日間に限定された。 18〜22kgの間の体重(BW)をもつ成人ヒヒを、3ヶ月間の隔離の後に本実験に 許可した。断食した動物を、ケタミン(6〜8mg/kg)で鎮静させ、その後挿管 し、そしてCPAP呼吸器に付着させた(連続的正気道圧)(吸気O2濃度25±2% )。上記麻酔を、1〜3mg/kg/時ペントバルビタールで維持した。これらの動 物は自律呼吸する。Swan Ganz カテーテルを、右大腿静脈を介して肺動脈内に前 進させた。血液吸引及び血圧測定のためのカテーテルを、右腕動脈内に結び付け た。大管腔カテーテルを、血液の一時的採取のために大腿動脈内に導入する。輸 注、投薬及び血液採取のためのカテーテルを、左腕静脈内に導入した。膀胱に、 尿生産の測定のためにカテーテルを挿入した。Swan Ganz カテーテル及び動脈カ テーテルを、3日間放置した。液体バランスのために、これらの動物は、麻酔期 の間、5ml/kg/時のRinger液(非経口液置換のための電解質溶液)を受容した 。これらの動物の血液温度を、赤外線ランプの助けを借りて≧37℃で維持した。 血液ガス分析を、行い(pO2,pCO2,pH,BE,HCO3 -)、そして血流力学的パラメ ーターを測定した(MAP,RAP,PAP,CO,HR)。肺機能を、呼吸数(respiratory r ate(RR))と終末呼気CO2(endo expiratory CO2)により測定した。血液サン プルを、白血球(WBCs)の数を計測するために繰り返し採取した。コグラ・ヘビ 毒因子を、再輸注の開始的に静脈内に10U/kgの投与量で投与し、そして血液の 再輸注の開始の1時間後に5U/kgの投与量で再び投与した。血液量不足症の引 き金を引くための血液吸引を、MAP(平均動脈圧)が40〜50mmHgの間にくるように 、そしてCO (心拍出量)が50〜70%程減少されるように調節した。約50ml/kgの血液を、通 常、このために吸引し、そして再輸注まで保存した。不完全な循環を、2〜3時 間維持し、そして塩基過剰が−5〜−7mEq 以下であるような方法で制御した。 このショック期の終わりに、先に採取された血液の再輸注を開始した。この期を 4時間続けた。 再輸注を、Ringer液の追加の投与により補った。ヒト化抗体HuDreg 55 又は偽 薬としての生理食塩水の対応容量を、再輸注の開始の15分後に静脈内投与した。 抗−L−セレクチン抗体を、2mg/kgの投与量で投与した。再輸注の終わりに、 これらの動物を麻酔から覚醒させ、そして観察のためにそれらのケージに戻した 。24時間、48時間及び72時間目に、低レベルの麻酔を再び誘発し、そして上記計 測パラメーターを記録し、そして血液を吸引した。これらの動物が、3日間の観 察期間が終わる前に死ななかった場合に、次にこれらを殺し、そして解剖した。 本実験の主要な終点は、死亡率、生存期間及び、例えば、肺に対する臓器損傷で あった。 第1の実験において、3匹の対照動物を、偽薬溶液で処置し、そして2匹をHu Dreg 55 ヒト化抗体で処置した。これら3匹の対照動物の中で、2匹が、38時間 及び41時間目に、3日間の観察期間が終わる前に、死んだ。一方、抗−L−セレ クチン処置動物の両者が生存した。臓器損傷の表れとしての肺湿重量は、上記抗 体処置動物においてほとんど正常であり(正常値7〜8g/kg BW)、一方、そ れは、3つの偽薬処置対照動物の全てにおいて、かなり増加した(図1)。これ は、透過性失調後の液体の浸潤に因る。心臓血管パラメーターCO2とMAP(図2と 3)は、対照動物においてよりも生存動物において24時間目により良くなる。死 亡対照動物は、乱された酸−塩基バランスを示す負の動脈塩基過剰(BE)をもも つ(図4)。 対照動物内で観察された白血球増加症(白血球における増加)は、上記抗体動物 においては存在しなかった(図5)。 実施例2−外傷後死亡率を減少させるための抗−L−セレクチン抗体の使用 実施例1、前掲中に報告した実験を続け、そして28匹のヒヒを含むように拡張 し、これらを、実施例1に記載したように行った2つの実験群の中の1にランダ ムに指定した。上記ヒヒは、2mg/kg i.v.の抗−L−セレクチン抗体又は 対照としての適切な偽薬容量−投与量を、虚血期間後再灌注の開始の15分後に、 受容した。本実験の統計的分析のための主な終点は、3日間の観察期間の終わり における死亡率と生存時間であった。Fisher's精密テスト(Fisher's exact test )を、死亡率の分析に使用し、そして対数−階級テスト(log-rank-test)を、生存 時間分析のために使用した。片側p−値(活性処置による死亡率の減少又は生存 時間の延長)が報告される。計算された統計の確率(p)がp<0.05であるとき にだけ帰無仮説が拒絶される。 抗−L−セレクチン抗体は、統計的に有意なレベルで、対照群内の14匹のヒヒ の中の10匹(=71%)から、活性処置群内の14匹のヒヒ中の3匹(=21%)まで 、死亡率を減少させた(p<0.05)。さらに抗−L−セレクチン群における生存 時間は、64.4時間まで延長された。一方、対照群内の動物は、42.1時間における 平均値をもって、より早期に死んだ(p<0.05)。この差は、統計的に有意であ った。 表は、上記結果を要約する: 観察期間は、72時間であった。 これらのデータは、抗−L−セレクチンの投与による出血−外傷ショックに因 る虚血−再灌注損傷を患うヒヒの初期の処置が、有意に生存時間を延長し、そし て偽薬−対照に比較して死亡率を減少させることを示す。 実施例3−体外血液循環後の臓器損傷を減少させるための抗−L−セレクチン抗 体の使用 体外血液循環後の臓器損傷の減少におけるL−セレクチンに対するヒト化抗体 、好ましくは、HuDreg 55 の保護作用、例えば、心臓外科手術における心肺装置 の長い運転期間の後に典型的に生じるものを、試験した。 1のモデルとして、重度の肺損傷が、心臓が停止した後に肺と心臓の機能を引 き受ける心−肺装置を数時間運転することにより、ヒヒにおいて引き起こされた 。この装置を停止した後、心臓のポンプ作用が再開し、そして内因性循環及び呼 吸が再開し、肺循環内への活性化された白血球の組織の広範囲に及び浸潤が肺に 対する重度の損傷を引き起こした。肺循環内に存在する白血球は、透過性におけ るその後の増加を伴う血管内皮の損傷を導く高濃度における毒性仲介物質を局所 的に放出する。この過程においては、液体が、血管空 間から肺胞(極小肺胞)(smallest pulmonary alveoli))内に渡り、これが、肺 内の液体の蓄積を導いた。これは、肺内のガス交換を妨害し、そして人工呼吸が 必要となる。ガス交換における障害として増加する酸素要求は、重度を増加させ 、そしてこれは、肺胞−内皮バリアーの繊維増殖性変形によりさらに悪化した。 従って、特に重度の場合においては、通常、約20%である呼吸空気内の吸気され る酸素濃度が、約 100%まで増加されなければならない。しかしながら、この場 合においては、純酸素の供給は、適切なレベルにおける、動脈酸素濃度又は血中 酸素分圧(paO2)を維持するために十分なものではない。 繊維増殖性変形過程及び肺浮腫は、肺に接続される肺動脈内の圧力における増 加をもたらし、そしてこれは、右心に対する緊張を導く。これらの反応がさらに 高まる場合、これは、最終的に、心−肺不全による死を導く。 18〜22kgの間の体重(BW)をもつ成人ヒヒを、3ヶ月間の隔離の後に本実験に 許可した。断食した動物を、ケタミン(6〜8mg/kg)で鎮静させ、挿管し、そ してCPAP呼吸器に付着させた(吸気O2濃度25±2%)。上記麻酔を、1〜3mg /kg/時ペントバルビタールで維持した。これらの動物は自律呼吸する。Swan G anz カテーテルを、右大腿静脈を介して肺動脈内に前進させた。血液吸引及び血 圧測定のためのカテーテルを、右腕動脈内に結び付けた。輸注、投薬及び血液採 取のためのカテーテルを、左腕静脈内に導入した。膀胱に、尿生産の測定のため にカテーテルを挿入した。液体バランスのために、これらの動物は、5ml/kg/ 時のRinger液を受容した。これらの動物の温度を、赤外線ランプの助けを借りて 37℃で維持した。血液ガス分析を、行い(pO2,pCO2,pH,BE,HCO3 -)、そして 血流力学的パラメーターを測定した(MAP,RAP,PAP,CO,HR)。 肺機能を、呼吸数(respiratory rate(RR))と終末呼気CO2(endo expiratory CO2)により測定した。血液サンプルを、白血球(WBC)の数を計測するために繰 り返し採取した。 実験の開始時に、胸部を開け(開胸術)、そして大静脈と大動脈を準備した。 その後、まず、大静脈そして次に大動脈に、大静脈からの血液が心−肺装置内に 流れ、そしてその後大動脈に戻るように、カニューレを挿入した。蠕動ポンプは 、心−肺装置内の心臓のポンプ機能を真似、そして循環に必要な圧力勾配の維持 を保証する。酸素の交換と二酸化炭素の結合は、膜酸素化(membrane oxygenati on)により達成される。上記管と血管が閉塞しないように、血液をヘパリン化す る。血液は、上記管系を介して大動脈に戻せれ、そして正常な血管系を介して体 内に届けられる。 心−肺装置は、心臓と肺の機能を引き受ける。担当外科医が例えば、心弁(挿 入プロテアーゼ)について作業することができるように、上記装置を運転しなが ら、心臓は停止される。 4時間の体外循環の終わりの15分前に、 2mg/kg HuDreg 55の投与量又は偽薬の同一容量投与量が、上記心−肺装置の 管系内に直接投された。動物を、体外循環の終了後さらに4時間観察した。計測 を、体外循環の前、間、そして後に、繰り返して行う。特に、動脈血液ガス及び 酸−塩基バランスについてのパラメーターを記録し、心臓血管パラメーター、例 えば、平均動脈血圧、右動脈圧、肺動脈圧、心拍出量及び心拍数を測定し、肺機 能を計測し(例えば、終末呼気CO2)、そして血液サンプルを、血液学、臨床化 学(例えば、腎臓及び肝臓機能)及び生化学分析のために採取する。さらに、尿 生産(腎機能)を計測する。さらに、肺における透過失調についてのパラメータ ーを測定した。この実験の終わりに、動物を殺し、そして検死及び組織学的実験 を、各種臓器及 び系、例えば、心臓、肺、肝臓、腎臓、腸、CNS、血液等に対する損傷の程度を 測定するために、行った。HuDreg 55 により処置された動物が、偽薬により処置 されたものよりもより小さな臓器損傷を維持することが期待される。
【手続補正書】 【提出日】1998年2月27日 【補正内容】 請求の範囲 1.心−肺装置を通しての患者の血液の体外循環に関係する急性臓器損傷を防 止するための医薬組成物であって、医薬として許容される担体中に少なくとも1 の抗−セレクチン抗体を含む医薬組成物。 2.心−肺装置を通しての患者の血液の体外循環に関係する急性臓器損傷を防 止するための医薬組成物であって、医薬として許容される担体中に少なくとも1 の抗−セレクチン抗体を含む上記医薬組成物が、上記心−肺装置を通って循環す る患者の血液と接触され、そして上記医薬組成物が、上記体外循環の終了の1〜 30分前に、かつ、1.0〜10mg/kg患者体重の投与量で、上記患者の血液と接触さ れる、前記医薬組成物。 3.前記抗−セレクチン抗体が、HuDreg 200又はHuDreg 55 である、請求項1 又は2に記載の医薬組成物。 4.多外傷事件を患った患者を治療するための医薬製剤であって、医薬として 許容される担体中に抗−セレクチン抗体の治療的有効投与量を含む医薬製剤。 5.抗−セレクチン抗体と医薬として許容される担体の投与量が、多外傷事件 後10日目までに投与され、そして上記投与量の投与の濃度及び時間が、その前の 投与量の投与後6〜24時間の間隔で患者の血清又は血漿中の抗−セレクチン抗体 の濃度により決定され、ここで、 (a)その抗−セレクチン抗体の濃度が、10μg/ml患者の血清又は血漿、未 満であるとき、その前の投与量と少なくとも同程度の高さの投与量であって最大 投与量10mg/kgまでのものを、投与し、又は (b)その抗−セレクチン抗体の濃度が、10μg/ml〜50μg/ml患者血清又 は血漿の間にあるとき、その前の投与量の半分の投与量を、投与し、又は (c)その抗−セレクチン抗体の濃度が、50μg/ml患者血清又は血漿、より 高いとき、抗−L−セレクチン抗体と医薬として許容される担体の投与量を、投 与せず、そしてその患者の血清又は血漿を、行程(a)と(b)に従って、さら にモニターする、 請求項4に記載の医薬製剤。 6.前記抗体が、抗−L−セレクチン抗体HuDreg 55 又はHuDreg 200である、 請求項5に記載の医薬製剤。 7.多外傷事件後の臓器不全の発生の確率を減少させるための医薬製剤であっ て、その臓器不全の発生の確率を減少させるために十分な量の、医薬として許容 される担体中の抗−セレクチン抗体を含む医薬製剤。 8.前記抗−L−セレクチン抗体が、Dreg 55 又はHuDreg 55 である、請求項 7に記載の医薬製剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/578,953 (32)優先日 1995年12月27日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,BB,BG ,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,FI,GE, HU,IL,IS,JP,KG,KP,KR,LK,L R,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MX,NO ,NZ,PL,RO,SG,SI,SK,TR,TT, UA,US,UZ,VN (72)発明者 ハゼルベク,アントン ドイツ連邦共和国,デー−82362 ベイル ヘルム,バルンミルウェグ 50 (72)発明者 シュマハー,ギンター ドイツ連邦共和国,デー−82347 ベンリ ード,カペレンシュトラーセ 20 (72)発明者 コ,マン,サン アメリカ合衆国,カリフォルニア 95014, カパーティノ,ヨシノ プレイス 10230 (72)発明者 マルティーン,ウルリヒ ドイツ連邦共和国,デー−80469 ミュン ヘン,ホルツシュトラーセ 19

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.心−肺装置を通しての患者の血液の体外循環に関係する急性臓器損傷を防 止するための方法であって、上記心−肺装置を通って循環する患者の血液を、医 薬として許容される担体中に少なくとも1の抗−セレクチン抗体を含む医薬組成 物と、接触させることを含み、上記医薬組成物を、上記体外循環の終了の1〜30 分前に、かつ、1.0〜10mg/kg患者体重の投与量で、上記患者の血液に接触させ る前記方法。 2.前記抗−セレクチン抗体が、抗−L−セレクチン抗体である、請求項1に 記載の方法。 3.前記抗−セレクチン抗体が、抗−E−セレクチン抗体である、請求項1に 記載の方法。 4.前記抗−セレクチン抗体が、抗−P−セレクチン抗体である、請求項1に 記載の方法。 5.前記医薬組成物が、2〜4mg/kg患者体重の投与量で投与される、請求項 1に記載の方法。 6.前記抗−セレクチン抗体が、ヒト化モノクローナル抗体である、請求項1 に記載の方法。 7.前記抗−L−セレクチン抗体が、HuDreg 200である、請求項1に記載の方 法。 8.前記抗−L−セレクチン抗体が、HuDreg 55 である、請求項2に記載の方 法。 9.1〜3日間にわたり1〜4mg/kg患者体重において、前記医薬組成物の追 加の1〜3回の直接投与を、前記患者に行うことをさらに含む、請求項1に記載 の方法。 10.多外傷事件を患った患者を治療する方法であって、その患者 に、医薬として許容される担体中の抗−セレクチン抗体の投与量の治療的有効量 を投与することを含む方法。 11.前記抗−セレクチン抗体が、抗−L−セレクチン抗体である、請求項10に 記載の方法。 12.前記セレクチン抗体が、抗−E−セレクチン抗体である、請求項10に記載 の方法。 13.前記抗−セレクチン抗体が、抗−P−セレクチン抗体である、請求項10に 記載の方法。 14.医薬として許容される担体中の抗−セレクチン抗体の 1.0〜10mg/kg患者 体重の範囲にある投与量が、前記多外傷事件後に1〜5回投与される、請求項10 に記載の方法。 15.第1投与が、多外傷事件の 0.5〜8時間後に投与される、請求項10に記載 の方法。 16.第1投与が、多外傷事件の 0.5〜4時間後に投与される、請求項15に記載 の方法。 17.医薬として許容される担体中の抗−セレクチン抗体の投与の投与間隔が、 6〜72時間の間の範囲にある、請求項14に記載の方法。 18.医薬として許容される担体中の抗−セレクチン抗体の投与の投与間隔が、 6〜36時間の間の範囲にある、請求項17に記載の方法。 19.抗−セレクチン抗体と医薬として許容される担体の投与量が、多外傷事件 後10日目までに投与され、そして上記投与量の投与の時間が、その前の投与量の 投与後6〜24時間の間隔で患者の血清又は血漿中の抗−セレクチン抗体の濃度に より決定され、ここで、 (a)その抗−セレクチン抗体の濃度が、10μg/ml患者の血清又は血漿、未 満であるとき、その前の投与量と少なくとも同程度の 高さの投与量であって最大投与量10mg/kgまでのものを、投与し、又は (b)その抗−セレクチン抗体の濃度が、10μg/ml〜50μg/ml患者血清又 は血漿の間にあるとき、その前の投与量の半分の投与量を、投与し、又は (c)その抗−セレクチン抗体の濃度が、50μg/ml患者血清又は血漿、より 高いとき、抗−L−セレクチン抗体と医薬として許容される担体の投与量を、投 与せず、そしてその患者の血清又は血漿を、行程(a)と(b)に従って、さら にモニターする、 請求項10に記載の方法。 20.前記抗−セレクチン抗体が、ヒト化抗体である、請求項10に記載の方法。 21.前記ヒト化抗体が、抗−L−セレクチン抗体HuDreg 55 又はHuDreg 200で ある、請求項20に記載の方法。 22.多外傷事件後の臓器不全の発生の確率を減少させるための方法であって、 その臓器不全の発生の確率を減少させるために十分な、その患者に、医薬として 許容される担体中の抗−セレクチン抗体の量を、投与することを含む方法。 23.前記抗−セレクチン抗体が、ヒト化されている、請求項22に記載の方法。 24.前記抗−セレクチン抗体が、抗−L−セレクチン抗体である、請求項22に 記載の方法。 25.前記抗−セレクチン抗体が、抗−P−セレクチン抗体である、請求項22に 記載の方法。 26.前記抗−セレクチン抗体が、抗−E−セレクチン抗体である、請求項22に 記載の方法。 27.前記抗−L−セレクチン抗体が、Dreg 55 又はHuDreg 55 で ある、請求項22に記載の方法。 28.前記臓器不全が、多発性臓器不全である、請求項22に記載の方法。
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