JPH10509500A - ガータースプリング内蔵クイックコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 一端がその周部に可撓性ホースあるいはチューブ（１２）を受入れかつ保持するのに適した長い管状の雄インサート（１８）を備え、ハウジング（１６）に形成された孔（１４）にチューブ（１２）を連結し、これにより、ホース（１２）と孔（１４）との内部に流体連通を形成するクイックコネクタ組立体（１０）。雄インサート（１８）の他端は、外側ロックフランジ（２８）と一対のＯリング（３２）を収容する一対の軸方向に離隔した外側周溝（３０）とを形成した外径面（２６）を備え、これらのＯリングは、コネクタ組立体（１０）をハウジング孔（１４）に挿入したときに、このハウジング孔の対応する形状の円筒状部（３４）にシール係合する。ハウジング孔（１４）内に挿入する前に、コネクタ組立体（１０）は、雄インサート（１８）の環状スプリングガイド（３８）で囲まれた外形面（２６）の回りで半径方向につぶれたガータースプリング（３６）を備える。コネクタ組立体（１０）をハウジング孔（１４）内に挿入すると、スプリングガイド（３８）は、最初にハウジング（１６）に当接し、この後、ロックフランジ（２８）により、ガータースプリング（３６）はスプリングガイド（３８）内の半径方向につぶれた挿入前位置からハウジング孔（１４）内に下方に移動され、最終的には、ハウジング孔（１４）の内側に形成されたロック溝（５０）内に移動される。この後、ガータースプリング（３６）が更に拡張してロックフランジ（２８）の通過を可能とし、更に、雄インサート（１８）がハウジング孔（１４）内に完全に挿入されたときに、半径方向に収縮してコネクタ組立体１０をその中にロックする。

Description

【発明の詳細な説明】 ガータースプリング内蔵クイックコネクタ 技術分野 本発明は、一般的に、ハウジングの外面に形成された孔に、チューブを取外し 可能に連結し、このチューブの内部とハウジング孔の内部とを流体連通すること のできる低背のクイックコネクタ組立体に関する。特に、本発明は、「アバラン シェ（avalanche）」タイプの迅速結合カップリング組立体に関し、このコネク タ組立体を完全に装着させかつロックするために必要な軸方向移動あるいは連結 用「ストローク」は、コネクタ組立体のいずれかの部分がハウジング孔に最初に 面接触する点から測定したときに、比較的僅かである。 発明の背景 ハウジングの外面に形成された孔に、可撓性ホースあるいはチューブを取外し 可能に連結するための従来のコネクタ組立体は、長い雄インサートを備え、この インサートは呼び径の異なる複数の軸方向に離隔した周溝を用い、このコネクタ 組立体をハウジング孔内に挿入するときに、これらの間で、例えばガータースプ リング等の好適な半径方向に拡張可能なロック部材が展開する。この結果、これ らの従来のコネクタ組立体は、コネクタ組立体をハウジング孔内に完全に挿入し かつロックするために、比較的大きな軸方向距離あるいは連結ストロークを必要 とする。コネクタ組立体がハウジング孔内に完全に装着されてなくても、これら の連結ストロークは比較的大きい。 発明の概要 本発明の目的は、例えば車両のエンジンブロックに真空ホースを連結する場合 に有用な、ハウジングに形成された孔にチューブを連結するためのアバランシェ タイプあるいは連結ストロークの短い低背クイックコネクタを提供することにあ る。 本発明の他の目的は、ハウジングに形成された孔にチューブを取外し可能に接 続するための連結ストロークの短い低背クイックコネクタを提供し、これにより 、 好適な抜出し工具で非破壊的にコネクタを取外すことを可能とする。 本発明においては、コネクタ組立体（ハウジングに形成された孔にチューブを 連結してこのチューブの内部と孔の内部との間に流体連通を形成するためのカッ プリング）は、長い管状の雄インサートを備え、このインサートは、チューブを 受入れるための第１の長手方向端部と、ハウジング内に収容される第２の長手方 向端部とを有し、更に、外部周方向ロックフランジを規定する外形面を有する。 このコネクタ組立体は、更に、雄インサート上で外形面を囲みかつ雄インサート がハウジング孔内に挿入されたときにロックフランジを越えて拡張可能な、例え ばガータースプリング等の弾性ロック部材を備える。コネクタ組立体は、更に、 雄インサートをハウジング孔内に挿入する前に、ガータースプリングおよび雄イ ンサートのロックフランジを囲む環状ガイドを備える。このガイドは、ガーター スプリングが雄インサートのロックフランジによりハウジング孔内、最終的には 、ハウジング孔の内側の対応形状（complementary）の周方向溝内に移動される まで、雄インサートの外形面の回りでガータースプリングを半径方向につぶす作 用をなす。 より詳細には、雄インサートをハウジング孔内に挿入したときに、ロックフラ ンジの一側が、雄インサートの外形面の回りに配置されたガータースプリングを 、スプリングガイド内で半径方向につぶれた挿入前位置から、孔の内側周方向ロ ック溝内に配置される挿入後位置まで、軸方向に移動する作用をなし、これによ り、ガータースプリングは、更に拡張してロックフランジを挿通可能とし、この 後、ガータースプリングはロックフランジの他側における孔の内側溝内の最終ロ ック位置に半径方向に収縮する。 本発明のクイックコネクタ組立体の好ましい実施例では、一対のＯリングが軸 方向に離隔しかつ雄インサートの外形面上に形成された一対の周溝内に装着され る。コネクタ組立体をハウジング孔内に挿入すると、Ｏリングは対向した円筒状 孔面に係合し、コネクタ組立体とハウジングとの間に、孔に対して流体密のシー ルを形成する。 図面の簡単な説明 図を参照すると、複数図面を通じて同様な参照符号は同様な部材を示すために 使用されている。 第１図は、本発明のコネクタ組立体の第１の好ましい実施例の部分断面図であ り、ハウジングの外面に形成された対応する形状の孔に挿入する直前の状態を、 そのガータースプリングが環状スプリングガイドの内面により半径方向につぶれ た状態で示し、 第２図は、ハウジング孔内に装着したときの第１図のクイックコネクタの部分 断面図であり、そのガータースプリングは孔の対応する形状の内側の周溝内で、 コネクタ組立体の外部周方向ロックフランジを越えて半径方向に拡張され、コネ クタ組立体をこの中にロックする状態を示し、 第３図は、そのガータースプリングが環状スプリングガイドの内面で半径方向 につぶされた状態のハウジングの外面に形成された対応する形状の孔内に挿入す る直前における本発明のクイックコネクタの第２の好ましい実施例の部分断面図 であり、 第４図は、ハウジング孔内に装着したときの第３図のクイックコネクタの部分 断面図であり、そのガータースプリングは孔の対応する形状の内側溝内に、コネ クタ組立体の外側ロックフランジを越えて拡張され、コネクタ組立体をこの中に ロックする状態を示す。 好ましい実施例の詳細な説明 第１図および第２図は、可撓性のホースあるいはチューブ１２を、ハウジング １６の外面に形成された対応する形状（complementary）の孔１４に取外し可能 に接続するための本発明のクイックコネクタ組立体の好ましい実施例１０を示す 。このコネクタ組立体１０は、第１の長手方向端部２０を有する長い管状の雄イ ンサート１８を備え、この雄インサートの外面は、例えば軸方向に離隔した周方 向の保持フランジ２２を使用して、その周部の回りにチューブ１２を受入れかつ 保持することができる。雄インサート１８の第２の長手方向端部２４は、それ自 体ハウジング孔１４内に収容でき、外側ロックフランジ２８を規定する外形面２ ６を備える。この外形面２６は更に一対のＯリング３２を収容するための一対の 軸方向に離隔した外部周溝３０を有する。このＯリング３２は、最終的には、コ ネクタ組立体１０を挿入したときにハウジング孔１４の対応する形状の円筒状部 ３ ４に係合し、これにより、雄インサート１８とハウジング孔１４との間に流体密 のシールを形成する。 予め組立てられた状態でかつハウジング孔１４内に挿入する前には、コネクタ 組立体１０は、ガータースプリング３６を備え、このガータースプリングは、環 状スプリングガイド３８で囲まれることにより、雄インサートの外形面２６の回 りで半径方向につぶされる。コネクタ組立体１０をハウジング孔１４内に挿入す るときに、その内面４０がガータースプリング３６を軸方向に摺動させることの できるスプリングガイド３８は、それ自体、その第１，第２の長手方向端部４６ ，４８に内側フランジ４２，４４を設けられ、コネクタ組立体１０の前組立てを 容易とするのが好ましい。より詳細には、スプリングガイドの第１端部４６上の 第１の内側フランジ４２は、雄インサート１８のロックフランジ２８よりも大き な呼び内径を有し、一方、スプリングガイドの第２の端部４８上の第２の内側フ ランジ４４は、雄インサートのロックフランジ２８よりも小さな呼び内径を有す る。 前組立ての際、雄インサート１８の第１端部２０は、スプリングガイド３８を 通して挿入され、雄インサート１８のロックフランジ２８はスプリングガイドの 第１内側フランジ４２を貫通し、最終的には、その第２端部４８で、スプリング ガイドの第２内側フランジ４４に当接する。その呼び外径がスプリングガイドの 内面４０の内径よりも大きいガータースプリング３６は、この後、その第１の内 側フランジ４２を越えてスプリングガイド３８内に挿入される。この後、ガータ ースプリング３６は、スプリングガイド３８の内面４０と、スプリングガイドの 第１内側フランジ４２と雄インサートのロックフランジ２８との一方あるいは双 方とにより、雄インサート１８の外形面２６の回りに半径方向につぶれた状態で 保持される。この点について、ガータースプリング２６はステンレス鋼製のコイ ルばねでもよく、このコイルばねはその先端部を結合され、連続ループを形成す る。しかし、本発明は、コネクタ組立体１０の組立ての際に半径方向につぶれ、 あるいは、スプリングガイド３８の内側に圧縮され、後述するようにコネクタ組 立体１０をハウジング孔１４内に挿入するときに、雄インサートのロックフラン ジ２８を越えて相対的に半径方向に拡張する、適宜の環状あるいは弧状の弾性ロ ック部材を使用することを意図しているものである。 コネクタ組立体１０をハウジング孔１４内に挿入するときに、スプリングガイ ド３８の第１端部４６は、第１図に示すようにハウジング１６に当接する。雄イ ンサート１８をハウジング孔１４内に更に移動するときに、ガータースプリング ３６は、雄インサートのロックフランジ２８により、スプリングガイド３８内の 半径方向につぶれた前組立て位置から移動され、その第１端部４６を通ってハウ ジング孔１４内に降下し、最終的には、ハウジング孔１４の内側に形成された周 方向ロック溝５０内に至る。上述のように、雄インサート１８を更にハウジング 孔１４内に軸方向に移動すると、ガータースプリング３６が半径方向に拡張し、 雄インサートのロックフランジ２８が通過するのを可能とする。そして、ガータ ースプリング２６は雄インサート１８の外形面２６の回りで半径方向に引戻され 、第２図に示すように、雄インサートの外形面２６の半径方向肩部５２上のその 最終的な装着位置に達する。この点について、雄インサートの外形面２６上の半 径方向肩部５２の呼び径は、ガータースプリング３６がハウジング孔の周方向ロ ック溝５０内に拡張し、これにより、ガータースプリング３６をロック溝５０内 でロックし、相対的にコネクタ組立体１０をハウジング孔１４内でロックするよ うに形成されることに注目されたい。 上述から明らかなように、本コネクタ組立体１０をハウジング孔１４内に挿入 するために必要な力は、最小であり、これは、Ｏリング３２とその対応する形状 の孔部３４との摩擦係合、および、半径方向につぶれたガータースプリング３６ とスプリングガイドの内面４０（および、この後の孔の開口）との摩擦係合、更 に、雄インサートのロックフランジ２８の回りのガータースプリング３６の拡張 を克服することが必要とされているだけのためである。更に、本コネクタ組立体 の第１の好ましい実施例１０では、ガータースプリング３６の拡張は、好適に傾 斜した雄インサート１８の外形面により、容易となる。更に、ガータースプリン グ３６の前組立て位置が、雄インサートの外面の回りに配置された前組立て溝内 、あるいは、典型的な従来例のように孔内ではなく、スプリングガイド３８内で あるため、本コネクタ組立体１０は、従来の構造に比してストロークが短いとい う特徴がある。 本発明の他の特徴では、コネクタ組立体１０は、例えば孔のロック溝５０内で ガータースプリング３６を半径方向に拡張可能な好適な工具（図示しない）を挿 入し、雄インサートのロックフランジ２８を挿通可能として、ハウジング孔１４ から取外すことができる。 本発明のクイックコネクタの第２の好ましい実施例が第３図および第４図に示 してある。第１の実施例について上述したように、第２の実施例５４は、長い管 状の雄インサート１８を備え、この第１の長手方向端部２０は、可撓性ホースあ るいはチューブ１２を受入れるのに適し、第２の長手方向端部２４は、対応する 形状のハウジング孔１４内に収容することができる。 第２の好ましい実施例５４は、更に、雄インサートの第２端部２４上に外形面 ２６を有し、外側周方向のロックフランジ２８と一対の軸方向に離隔した周方向 ロックフランジ２８と一対の軸方向に離隔した外部周溝３０ａ，３０ｂとを有し 、これらの溝内に対のＯリング３２ａ，３２ｂがそれぞれ装着され、最終的に、 それぞれハウジング孔１４内に形成された対応する形状の円筒状シール面３４ａ ，３４ｂとシール係合する。 第１実施例の場合と同様に、前組立てされると、スプリングガイド３８は、雄 インサート１８の外形面２６の回りにガータースプリング３６を保持しかつ半径 方向につぶす作用をなし、スプリングガイド３８はコネクタ組立体５４をハウジ ング孔１４内に挿入するときに、最終的にハウジング孔１４の内側に形成された 周方向のロック溝５０内に拡張し、雄インサート１８のロックフランジ２８を越 えて更に拡張し、最終的に、雄インサートの外形面２６上の同様な半径方向肩部 ５２上に載置されるようになる。 しかし、第１実施例１０とは異なり、雄インサートの軸方向に離隔した外側周 溝３０と、Ｏリング３２と対応する形状の孔シール面３４とはそれぞれ同様なサ イズ及び／又は呼び径を有し、本コネクタ組立体の第２の好ましい実施例５４は 、段付きＯリング構造を有し、これは第３図及び第４図に示す実施例では、それ ぞれサイズ及び／又は呼び径の異なる外部周溝３０ａ，３０ｂと、Ｏリング３２ ａ，３２ｂと、対応する形状の孔のシール面３４ａ，３４ｂとを有する。このコ ネクタ組立体の第２の好ましい実施例５４の段付きＯリング構造は、このコネク タ組立体５４のいずれかの部分がハウジング孔１４のいずれかの部分と最初に接 触し た点から測定したときに、ハウジング孔１４内にコネクタ組立体５４を完全に挿 入するために必要な軸方向距離を更に短くする作用をなし、２つの同様なサイズ のＯリングを同様な径の対応する形状のシール面３４の全長に沿って摺動するこ とにより形成される抵抗を、完全に結合したものと誤解させるような誤った感覚 を与えることを防止する。 本発明の好ましい実施例について開示してきたが、添付の請求の範囲に示す範 囲において、本発明から離れることなく変更することが可能なことは明らかであ る。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 （２８）により、ガータースプリング（３６）はスプリ ングガイド（３８）内の半径方向につぶれた挿入前位置 からハウジング孔（１４）内に下方に移動され、最終的 には、ハウジング孔（１４）の内側に形成されたロック 溝（５０）内に移動される。この後、ガータースプリン グ（３６）が更に拡張してロックフランジ（２８）の通 過を可能とし、更に、雄インサート（１８）がハウジン グ孔（１４）内に完全に挿入されたときに、半径方向に 収縮してコネクタ組立体１０をその中にロックする。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ハウジングに形成された孔にチューブを連結し、このチューブの内部と、 内側周方向溝を形成された前記孔の内部との間に流体連通を形成するコネクタ組 立体であって、 第１長手方向端部と第２長手方向端部とを有し、この第１端部は前記チューブ を収容するのに適し、第２端部は前記孔内に収容されるのに適しかつ外周部ロッ クフランジを規定する外形を有する長管状雄インサートと、 この雄インサートの外形面を囲み、この雄インサートの外形面上のロックフラ ンジを越えて拡張可能な弾性ロック部材と、 前記孔内に雄インサートを挿入する前に、雄インサートの第２端部上のロック 部材とロックフランジとを囲む環状ガイドとを備え、このガイドは、前記雄イン サート上のロックフランジにより、ロック部材がこのガイド内から前記孔の内側 溝内に移動されるまで、前記雄インサートの外形面の回りにロック部材を半径方 向につぶす作用をなす、コネクタ組立体。 ２． 前記ロック部材はガータースプリングである請求項１に記載のコネクタ組 立体。 ３． 前記孔は更に周方向のシール面を形成され、このコネクタ組立体は、更に 、雄インサートの外形面に形成された外側周溝と、この雄インサートの外形面に 形成された外側周溝内に装着されたＯリングとを備え、このＯリングは雄インサ ートを前記孔内に挿入したときに、孔のシール面にシール係合する請求項１に記 載のコネクタ組立体。 ４． 雄インサートの第１端部は、前記チューブを保持するための複数の軸方向 に離隔した外側周方向フランジを備える請求項１に記載のコネクタ組立体。 ５． ハウジングに形成された孔にチューブを連結し、このチューブの内部と、 内側周方向溝を形成された前記孔の内部との間に流体連通を形成する方法であっ て、 第１長手方向端部と第２長手方向端部とを有し、この第１端部は前記チューブ を収容するのに適し、第２端部は前記孔内に収容されるのに適しかつ外周部ロッ クフランジを規定する外形を有する長管状雄インサートを準備し、 この雄インサートの外形面の回りに、この雄インサートの外形面上のロックフ ランジを越えて拡張可能な弾性ロック部材を準備し、 前記孔内に雄インサートを挿入する前に、雄インサートの外形面の回りで前記 ロック部材を半径方向につぶし、 前記孔内に雄インサートの第２端部を挿入し、この雄インサートのロックフラ ンジにより、半径方向につぶれたロック部材を前記孔の周方向ロック溝内に軸方 向に移動し、 更に、雄インサートの第２端部を前記孔内に挿入し、これにより、前記孔上の ロックフランジは、前記ロック部材が前記ロックフランジ上を通過するように、 前記孔内のロック溝内に前記ロック部材を半径方向に拡張し、これにより、前記 ロック部材により、前記雄インサートを前記孔内にロックし、 前記チューブを前記雄インサートの第１端部に取付ける、方法。 ６． 前記雄インサートの外形面の回りで、前記ロック部材を半径方向につぶす ステップは、前記ロック部材の外径よりも小さい呼び径の内面を有する環状ガイ ドで、前記ロック部材を囲むことを含む請求項５に記載の方法。