JPH10509119A - 流動性材料のための補強柔軟容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、流体材料のための小形容器であって、支持構造２３を備えた内側容器２１と、普通に考えられる外側容器から成る小形容器に関する。この小形容器２０はもっぱら柔軟な材料によって形成され、該小形容器は、充填が行われるまではその最終形に達しない。小形容器は運搬のための部材２５を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】 流動性材料のための補強柔軟容器 本発明は、流体材料のための小形容器であって、支持構造を備えた内側容器と 、普通に考えられる外側容器から成る小形容器に関する。 液体のような流体材料に対する小形容器は、在来技術によって知られている。 小形容器は、ほぼ１から５０キログラム、一般にほぼ１から２５キログラムの液 体材料を包装するための容器として理解されている。 最も普通の小形容器は剛直なプラスチックのびん、またはプラスチックの缶で ある。プラスチックのびんないし缶の貯蔵、運搬および使用は、ある種の問題を 生ずる。さらにプラスチックのびんないし缶は、空である時にも、大きな空間を 占める。 従来技術おいては、柔軟な材料で形成された内側容器と、たとえばボール紙の ような剛性材料で形成された箱形外側容器から成る小形容器も知られている。一 般に、柔軟な材料で形成される内側容器は支持構造を有しないが、支持構造のあ る柔軟材料の内側容器も知られている。そのような小形容器の欠点は、運搬が不 能、少なくとも容易に運搬できないと言うことである。のみならず、小形容器は 外側容器がなければ取り扱いが不可能である。このような小形容器を空にするに は、内側容器にコルクないしキャップを設け、かつ外側容器にはこれらコルクな いしキャップに対する孔を設ける必要がある。したがって、小形容器に貯蔵され た液体を空にすることは困難である場合が多い。また、このような小形容器は、 空である時に、相当大きな空間を占め、独立した組立体を必要とする。さらに、 再循環に対する小形容器の適応性は小さい。その理由は、小形容器が二つの異な る型の材料、すなわちプラスチックの内側容器と、ボール紙の外側容器から成っ ているからである。 本発明の目的は、従来技術による小形容器を改良することである。本発明のよ り明細な目的は、運搬が容易であり、大きな問題を伴うことなく充填および注出 を行い得る小形容器を提供することである。本発明の別の目的は、再循環が容易 であり、従来技術に比して優れた小形容器を提供することである。本発明の他の 目的は、空である時の重量ができるだけ小さい小形容器を提供することである。 本発明の目的は、小形容器であって、該容器がもっぱら柔軟な材料によって形 成され、充填が行われるまでは、その最終形に達せず、かつ運搬のための部材を 備えることを特徴とする小形容器によって達成される。 本発明によると小形容器をもっぱら柔軟な材料によって製造し、その場合には 、支持構造が使用されるために、該容器は充填が行われる時だけその最終形に達 することが判かる。この小形容器は内側容器と、普通に考えられる外側容器から 成っている。内側容器は例えばフイルム材料のような材料でもっぱら形成され、 支持構造を備えている。支持構造は容器が充填された時に、該容器に特定の形を 与える。 内側容器は充填および注出部材を備え、該部材は内側容器の材料で形成され、 または内側容器に堅く連結された独立の充填および注出部材（たとえばねじキャ ップ）とすることができる。充填および注出部材は充填後、たとえば機械的に、 熱的にまたは接着等によって堅く封鎖され、これによって容器は完全に密封され る。充填と注出は、容器の同一位置から共通の充填および注出部材を通して、或 は容器の別々の位置から行うことができる。 本発明の小形容器においては、内側容器は取り扱いを容易にするために、運搬 用取っ手のような運搬部材を備えている。この運搬部材は、好ましくは折りたた み、縫合または接着によって内側容器の材料から形成された運搬部材であること が好ましい。もしも必要であれば、そのような運搬部材は、たとえばフィンラン ド特許第６５，７５１号明細書に記載されているような補強タグ（金具）によっ て補強することができる。内側容器をしっかりと囲む外側容器も、小形容器のた めの運搬部材を形成することができる。 小形容器の外側容器は、たとえば織製プラスチック織物、または他の屈曲性の ある材料によって形成し、内側容器を機械的衝撃から保護するようになすことが できる。もしも必要であれば、内側容器と外側容器の間に、たとえば板状の保護 部材を嵌合し、衝撃に対する小形容器の抵抗をさらに改良することができる。 本発明による小形容器の使用分野は、液体のような総ての流体材料を含む。本 発明による小形容器は、特に接着材、化学薬品、食料、塗料および洗浄材（たと えばワックスおよび清浄剤）に適している。 本発明の小形容器によれば、多数の利点が得られる。本発明による小形容器は 、非支持状態においても直立するから、容易に併置することができる。この小形 容器はたとえばパレット上に、該パレットの表面を完全に利用するように載置す ることができる。本発明による小形容器の充填および注出は容易であり、かつそ の運搬も容易である。本発明の小形容器は、空である時に、所要空間が少なくて 済み、その再循環可能性も従来の方法に比して相当優れている。その理由は一つ の型の材料だけを再循環させれば良いからである。本発明の小形容器は、空であ る時の重量が非常に小さい。さらに、本発明による小形容器を製造するに要する 全材料も非常に少なく、それによって材料費を節約することができる。容器は柔 軟な材料から製造されるから、個々の成形費用も少なくて済む。 添付図面に示す幾つかの好適な実施例を参照して本発明を詳述するが、本発明 はこれら実施例のみに制限されるものではない。 第１図は従来技術による小形容器の軸測投影像である。 第２図は本発明による小形容器の好適な実施例の軸測投影像である。 第３図は第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図である。 第４図は本発明による小形容器の第２の好適実施例の軸測投影像である。 第５図は第４図のＶ−Ｖ線に沿った断面図である。 第６図は本発明による小形容器の第３の好適実施例の軸測投影像である。 第７図は本発明による小形容器の第４の好適実施例の軸測投影像である。 第８図は本発明による小形容器の第５の好適実施例の軸測投影像である。 第９図は本発明による小形容器の第６の好適実施例の軸測投影像である。 第１図に示す、従来技術の小形容器はその全体を数字１０によって表されてい る。この小形容器１０は柔軟ないし屈曲性のある材料によって形成された内側容 器１１と、ボール紙のような剛性材料によって形成された外側容器１２から成っ ている。柔軟材料で形成された内側容器１１は支持構造を有しなくともよいが、 或いは周知の支持構造１３を備えていてもよい。内側容器１１を空にする部材は キャップ１４から成っている。 第２図および３図に示された実施例では、本発明による小形容器が、その全体 を参照数字２０によって表されている。小形容器は、たとえばプラスチックサッ ク（ｓａｃｋ：袋）のように柔軟な材料で形成された内側容器から成っている。 内側容器２１内の支持構造は、参照数字２３によって表されている。この支持構 造は、任意の支持構造となすことができる。小形容器２０は運搬部材、すなわち 運搬用取っ手２５を有している。このような構造の運搬用取っ手２５は、本出願 人が以前に取得したフィンランド特許第６５，７５１号明細書に記載されている 。本実施例では、本発明による小形容器２０の切面形状は三角形である。 第４図および５図に示す実施例では、本発明による小形容器がその全体を参照 数字４０によって表されている。この小形容器は、たとえばプラスチックフイル ムのような柔軟材料で形成された内側容器から成っている。内側容器４１内の支 持構造は参照数字４３によって表されている。小形容器４０は運搬部材、すなわ ち運搬用取っ手４５を有している。このような構造の運搬用取っ手４５は、補強 タグ（金具）を含んでいてもよい。この実施例においては、本発明による小形容 器４０の切面形状は六角形である。 第６図に示す実施例では、本発明による小形容器がその全体を参照数字６０に よって表されている。この小形容器は、たとえばプラスチックサックのような屈 曲性のある材料から成っている。内側容器６１内の支持構造は、参照数字６３に よって表されている。この支持構造６３は任意の支持構造となすことができ、そ のような支持構造は、たとえば本出願人が以前に取得したフィンランド特許第９ １，９５４号明細書に記載されている。小形容器６０は運搬部材、すなわち運搬 用取っ手６５を備えている。このような構造の運搬用取っ手６５は、本出願人が 以前に取得したフィンランド特許第６５，７５１号明細書に記載されているよう な、補強タグを含んでいてもよい。小形容器６０は充填および注出部材６４を有 し、該部材はこの実施例においては独立した充填および注出部材である。 第７図に示す小形容器は、その全体を参照数字７０によって表されている。こ の小形容器７０は、たとえば支持構造７３を備えたプラスチックバッグ７１から 成っている。小形容器の運搬用取っ手は参照数字７５によって表されている。こ の実施例においては、小形容器の頭部は折りたたまれた頂部分であり、この部分 は縫合されている。このように折りたたまれて縫合された部分内に、運搬用取っ 手７５の構造が形成される。運搬用取っ手７５は、より多くの材料層から成って いるために、第６図に示し実施例の運搬用取っ手６５より幅が狭い。 第８図に示す小形容器は、その全体を参照数字８０で示されている。この小形 容器８０は柔軟な材料で形成された内側容器８１と、柔軟材料によって形成され た外側容器８２から成っている。内側容器８１内の支持構造は参照数字８３によ って表され、充填および注出部材が参照数字８４によって表されている。外側容 器８２は実際のところ、在来の単位荷重容器と全く等しいが、勿論より小さい寸 法である。小形容器８０の運搬部材は外側容器８２の運搬用取っ手８５から成っ ており、該ハンドルの構造は、たとえば単位荷重容器（ｕｎｉｔ−ｌｏａｄ ｃ ｏｎｔａｉｎｅｒ）の持ち上げ輪穴（ｌｉｆｔｉｎｇ ｌｏｏｐ）に等しい。こ の実施例においては、充填および注出部材はノーズ（鼻）状の充填および注出部 材８４から成り、内側容器８１に縫合されている。 第９図に示す小形容器は、その全体を参照数字９０によって表されている。こ の小形容器９０は、運搬部材が外側容器９２に設けた二つの持ち上げ輪穴９５か ら成っている以外は、第８図に示した小形容器と同様である。内側容器９１と、 その支持構造９３並びに、充填および注出部材９４は、第８図に示した内側容器 と全く等しい構造である。 もしも必要であれば、第２図から第７図に示した小形容器には、柔軟な材料か ら成る外側容器を設けることもできるが、この外側容器には運搬用取っ手が不要 である。その理由はすでに内側容器に、運搬用取っ手が設けられているからであ る。 以上、本発明の好適な実施例のいくつかを説明したが、添付の請求の範囲内に 記載した本発明の範囲内において、種々の変形を行い得ることは当業者に明らか である。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年５月１５日 【補正内容】 請求の範囲 １．流体材料、特に重量が１から５０ｋｇ程度の液体に対する小形容器であっ て、支持構造（２３，４３，６３，７３，８３，９３）を備えた内側容器（２１ ，４１，６１，７１，８１，９１）と、普通に考えられる外側容器（８２，９２ ）から成る小形容器において、該小形容器（２０，４０，６０，７０ ８０，９ ０）がもっぱら柔軟な材料によって形成され、該小形容器が充填の行われるまで その最終形に達せず、該小形容器に複数の運搬部材（２５，４５，６５，７５， ８５，９５）が設けられていることを特徴とする小形容器。 ２．運搬部材（２５，４５，６５，７５）が、内側容器（２１，４１，６１， ７１）の材料で形成された運搬用取っ手であることを特徴とする請求項１に記載 の小形容器。 ３．運搬用取っ手（２５，４５，６５，７５）が補強タグを備えていることを 特徴とする請求項２に記載の小形容器。 ４．運搬部材（８５，９５）が内側容器（８１，９１）を囲む外側容器（８２ ，９２）の一部分であることを特徴とする請求項１に記載の小形容器。 ５．内側容器（６１，８１，９１）が、充填および注出部材（６４，８４，９ ４）を備えていることを特徴とする請求項１から４の何れか一項に記載の小形容 器。 ６．充填および注出部材（６４）が、独立の充填部材および独立の注出部材か ら成っていることを特徴とする請求項５に記載の小形容器。 ７．充填および注出部材（８４，９４）が、内側容器（４１，５１）の材料に よって形成されていることを特徴とする請求項５に記載の小形容器。 ８．外側容器（８２，９２）が、織製プラスチック織物、または他の同等の、 強力な柔軟材料によって形成され、内側容器（８１，９１）を機械的衝撃から保 護するために外側容器（８２，９２）が被されていることを特徴とする請求項１ から７の何れか一項に記載の小形容器。 ９．内側容器（８１，９１）と外側容器（８２，９２）の間に板状のシールド が嵌合されて衝撃に対する抵抗を改良するようになっていることを特徴とする請 求項８に記載の小形容器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．流体材料のための小形容器であって、支持構造（２３，４３，６３，７３ ，８３，９３）を備えた内側容器（２１，４１，６１，７１，８１，９１）と、 普通に考えられる外側容器（８２，９２）から成る小形容器において、該小形容 器（２０，４０，６０，７０，８０，９０）がもっぱら柔軟な材料によって形成 され、該小形容器が充填の行われるまでその最終形に達せず、該小形容器に複数 の運搬部材（２５，４５，６５，７５，８５，９５）が設けられていることを特 徴とする小形容器。 ２．運搬部材（２５，４５，６５，７５）が、内側容器（２１，４１，６１， ７１）の材料で形成された運搬用取っ手であることを特徴とする請求項１に記載 の小形容器。 ３．運搬用取っ手（２５，４５，６５，７５）が補強タグを備えていることを 特徴とする請求項２に記載の小形容器。 ４．運搬部材（８５，９５）が内側容器（８１，９１）を囲む外側容器（８２ ，９２）の一部分であることを特徴とする請求項１に記載の小形容器。 ５．内側容器（６１，８１，９１）が、充填および注出部材（６４，８４，９ ４）を備えていることを特徴とする請求項１から４の何れか一項に記載の小形容 器。 ６．充填および注出部材（６４）が、独立の充填部材および独立の注出部材か ら成っていることを特徴とする請求項５に記載の小形容器。 ７．充填および注出部材（８４，９４）が、内側容器（４１，５１）の材料に よって形成されていることを特徴とする請求項５に記載の小形容器。 ８．外側容器（８２，９２）が、織製プラスチック織物、または他の同等の、 強力な柔軟材料によって形成され、内側容器（８１，９１）を機械的衝撃から保 護するために外側容器（８２，９２）が被されていることを特徴とする請求項１ から７の何れか一項に記載の小形容器。 ９．内側容器（８１，９１）と外側容器（８２，９２）の間に板状のシールド が嵌合されて衝撃に対する抵抗を改良するようになっていることを特徴とする請 求項８に記載の小形容器。