JPH10507930A - プロスタグランジンレセプターdp - Google Patents

プロスタグランジンレセプターdp

Info

Publication number
JPH10507930A
JPH10507930A JP8522517A JP52251796A JPH10507930A JP H10507930 A JPH10507930 A JP H10507930A JP 8522517 A JP8522517 A JP 8522517A JP 52251796 A JP52251796 A JP 52251796A JP H10507930 A JPH10507930 A JP H10507930A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
receptor
cells
prostaglandin
protein
dna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8522517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3064015B2 (ja
Inventor
アブラモビツツ,マーク
ボワ,イブ
メタース,キヤスリーン
ソーヤー,ニコル
スリペツツ,デボラ・エム
Original Assignee
メルク フロスト カナダ インコーポレーテツド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=23494110&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH10507930(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by メルク フロスト カナダ インコーポレーテツド filed Critical メルク フロスト カナダ インコーポレーテツド
Publication of JPH10507930A publication Critical patent/JPH10507930A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3064015B2 publication Critical patent/JP3064015B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • C07K14/72Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for hormones
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2799/00Uses of viruses
    • C12N2799/02Uses of viruses as vector
    • C12N2799/021Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid
    • C12N2799/026Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid where the vector is derived from a baculovirus

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 新規プロスタグランジンレセプターを同定し、該レセプターをコードするDNAを単離精製し、配列決定し、宿主細胞で発現させた。新規プロスタグランジンレセプターをコードする該DNA及びレセプターを発現する宿主細胞使用して、プロスタグランジンレセプターのモジュレーターを同定する。

Description

【発明の詳細な説明】 プロスタグランジンレセプターDP 発明の背景 プロスタグランジンD2(PGD2)は、脳、脾臓、肺、肥満細胞、骨髄、胃、 皮膚、及び眼を含む多数の組織で合成される(Negishi M.ら、Prog.Lipid Res. 32:417-434,1993及びその中の引用文献)。PGD2の中枢神経系の作用は、睡眠 導入、体温、嗅覚機能、ホルモン放出、炎症、及び無痛覚における効果を含むも のと考えられている(Negishi M.ら、上記及びその中の引用文献)。PGD2は血 小板凝集の阻害を引起すことができる(Coleman R.A.ら、Pharmacological Revie ws 46:205-229,1994及びその中の引用文献)。PGD2はまた、免疫刺激(challe nge)のときに肥満細胞から放出される主要プロスタノイドであり、それ自体、ア レルギー性鼻炎及び気道過反応を含むがそれらに限定されない種々のアレルギー 性疾患の仲介物質と考えられている(Ito S.ら、Prostaglandins Leukotrienes a nd Essential Fatty Acids.37:219-234,1989及びその中の引用文献)。それは また、周での分泌を刺激しうる。局所投与されたPGD2はまた、眼圧を下げる ことが示された(Woodward D.F. ら、European J.Pharmacology 230:327-333,1993及びNakajimaM.ら、Graefe's A rch.Clin.Exp.Ophthalmol.229:411-413,1991)。 PGD2の生理的作用は、プロスタノイドDPレセプターとの相互作用を介し て仲介される。DPレセプターは主に、血液血小板、種々の組織の平滑筋、及び 中枢神経系を含む神経組織に分布していると考えられている(Coleman R.A.ら、 上記、及びその中の引用文献)。しかし、DPレセプターは、プロスタノイドレ セプターのうちで最も偏在し、最も量の少ないレセプターであり、それ自体最も 性質が調べられていないレセプターである。PGD2の作用の多く及びこのレセ プターの分布がまた種依存的であることが更に事態を複雑にする。DPレセプタ ーの特異的結合部位が、ヒト血小板膜、ラット脳シナプス膜、及びウシ胎仔気管 から得られる細胞系列から調製された膜を使用して実験的に研究された(Coleman R.A.ら、上記、及び及びその中の引用文献)。 DPレセプター活性の上記研究方法は、以下の点で幾つかの不利な点を有する 。即ち、全部ではないにしろ大部分の調製物は、幾つかの異なるが関連のプロス タノイドレセプター集団を 含み、その各々が異なるリガンド結合性を有し、そのことが絶対的力価と選択性 の測定を予測できないものとしている。更に、種々の組織又は細胞のDPレセプ ターの量の少ないことが、ヒトDPレセプターのモジュレーター、エフェクター 、アゴニスト、又はアンタゴニストとしての化合物を満足に試験することを非常 に困難なものとしている。発明の概要 DPと命名した新規プロスタグランジンレセプタータンパク質をヒト細胞から 同定した。完全長のDPタンパク質をコードするDNA分子を単離精製し、ヌク レオチド配列を決定した。DPコードDNAを発現ベクターにクローン化し、こ れらの発現ベクターを組換え宿主細胞に導入すると、これらの発現ベクターは、 組換え宿主細胞に、機能するDPレセプタータンパク質を発現させる。新規DP タンパク質、DPコードDNA、発現ベクター、及び組換えDPを発現する組換 え宿主細胞は、DPレセプター活性のモジュレーターの同定に有用である。 組換えDP発現宿主細胞を利用する、DPレセプターのモジュレーターの同定 方法をも開示する。DP活性のモジュレーターは、プロスタグランジン関連疾患 の治療とDPレセプターで のプロスタグランジン効果の調節に有用である。図面の簡単な説明 図1−ヒトDPcDNA構築物のDNA配列を示す。 図2−DPレセプタータンパク質の完全な演繹アミノ酸配列を示す。 図3−pcDNA3−hDPでトランスフェクトされたCOS−M6膜への[3 H]PGD2の特異的結合の競合。[3H]PGD2結合アッセイを、実施例6に 記載の通り行った。各競合リガンド濃度での最大[3H]PGD2特異的結合の割 合を、PGD2( )、DPレセプターアゴニストBW245C( )、DPア ンタゴニストBW868C( )、PGE2( )、PGF2a( )、イロプロ スト( )、及びTP−レセプターアゴニストU46619( )を用いて、最 大100μMの濃度範囲で測定した。 図4−DPレセプターを安定に発現しているHEK293(EBNA)細胞で の細胞内[Ca2+iの増加を示す。DP−HEK293(EBNA)細胞を回 収し、実施例8に記載の通り調製した。その後、DP−HEK293(EBNA )細胞に、ベヒクル(Me2SO4、最終0.2v/v%)、又は 10nM、100nM、もしくは1,000nM PGD2を加えた。各実験の 最後に、[Ca2+iの放出のために1μM イオノマイシンを加え、次に、1 mM EDTAによって[Ca2+i放出を止めた。 図5−DPレセプターを安定に発現しているHEK293(EBNA)細胞で の細胞内cAMP産生の増加を示す。cAMPアッセイを実施例7に記載の通り 行った。各リガンド濃度で、1.5×105細胞当たり産生されたcAMPのピ コモルを、PGD2(n)、DPレセプターアゴニストBW245C(●)、D PアンタゴニストBW868C(u)、PGE2(s)、PGE1( )、PGF2a (t)、イロプロスト(o)、及びTP−レセプターアゴニストU46619 (O)を用いて、最大1μMの濃度範囲で測定した。発明の詳細な説明 本発明は、DPと命名した新規プロスタグランジンレセプターをコードするD NAに関する。本発明はまた、組換え発現プラスミドに含まれるクローン化DP コードDNAを発現する組換え宿主細胞に関する。本発明はまた、DPレセプタ ー活性を調節する物質のスクリーニング方法に関する。本発明のDNA はゲノムDNA及びDP産生細胞からのDNAから単離される。本明細書で使用 するDPは、特異的にプロスタグランジンと結合できるGタンパク質共役レセプ ターを指す。 DPを産生できる哺乳動物細胞には、小腸由来の細胞、血管・呼吸器・生殖系 などの平滑筋、眼、及び血小板があるがそれらに限定されない。DPを産生する 形質転換哺乳動物細胞系列には、ウシ胎仔気管から得られる細胞があるがそれに 限定されない。本発明のために好適な細胞には、正常ヒト網膜、血小板があり、 最適の細胞はヒト小腸細胞である。 その他の細胞及び細胞系列も、DPcDNAを単離するための使用に適切であ ろう。適切な細胞の選別を、ノーザンブロット分析、放射性リガンド結合分析、 機能分析又は細胞表面のDPのスクリーニングによって行いうる。DP活性の検 出方法は当業界周知であり、レセプターに特異的な放射性標識リガンドの結合を 測定する。このアッセイでDP活性を有する細胞は、DPcDNA単離のために 適切であろう。 種々の方法の任意のものをDPcDNAをクローンするために使用できる。こ れらの方法には、適切な発現ベクターシステムでDP含有cDNAライブラリー の構築後、DPcDNAの 直接的機能性発現があるが、それには限定されない。別の方法は、DPタンパク 質のアミノ酸配列から設計された標識オリゴヌクレオチドプローブを用いて、バ クテリオファージ又はプラスミドシャトルベクターに構築されたDP含有cDN Aライブラリーをスクリーニングすることである。好適な方法は、DPタンパク 質をコードする部分的cDNAを用いて、バクテリオファージ又はプラスミドシ ャトルベクターに構築されたゲノムライブラリー又はDP含有cDNAライブラ リーをスクリーニングすることである。この部分的cDNAは、プロスタグラン ジンDPレセプターに関連しているその他のGタンパク質共役レセプターとして 公知のアミノ酸配列からの縮重オリゴヌクレオチドプライマーの設計により、D P DNAフラグメントの特異的PCR増幅によって得られる。 その他のタイプのライブラリー、及びその他の細胞又は細胞タイプから構築さ れたライブラリーは、DPコードDNAを単離するのに有用でありうることは、 当業者に自明である。その他のライブラリーには、その他の細胞もしくは細胞系 列から得られるcDNAライブラリー及びゲノムDNAライブラリーがあるが、 それらに限定されない。 適切なcDNAライブラリーは、DP活性を有する細胞又は細胞系列から調製 できうることは、当業者に自明である。DPcDNAを単離するためにcDNA ライブラリーを調製する際に使用される細胞又は細胞系列の選別は、上記の、そ して本明細書で使用される公知の放射性標識リガンド結合アッセイを用いて、細 胞結合DP活性を最初に測定してなされる。 cDNAライブラリーの調製は、当業界周知の標準的技術によってなされうる 。周知のcDNAライブラリー構築技術は、例えばManiatis,T.,Fritsch,E.F. ,Sambrook,J.,Molecular Cloning: A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York,1989)に記載されている。 DPコードDNAが、適切なゲノムDNAライブラリーから単離されうること も当業者に自明である。ゲノムDNAライブラリーの構築は、当業界周知の標準 的技術によってなされうる。周知のゲノムDNAライブラリー構築技術は、Mani atis,T.,Fritsch,E. F., Sambrook, J., Molecular Cloning: A Laborato ry Manual(Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York,1 989)に記載されている。 好適方法の一つによってDP遺伝子をクローンするために、 DP又は相同タンパク質のアミノ酸配列又はDNA配列が必要である。このこと を達成するために、DPタンパク質又は相同タンパク質は精製され、部分アミノ 酸配列は自動配列決定機で決定されうる。完全なアミノ酸配列を決定する必要は なく、6〜8個のアミノ酸の2領域の線形配列を決定し、部分DPDNAフラグ メントのPCR増幅をすることができる。 適切なアミノ酸配列を同定した後、それらをコードできるDNA配列を合成す る。遺伝コードは縮重しているので、二つ以上のコドンを、ある特定のアミノ酸 をコードするために使用でき、そのため、類似のDNAオリゴヌクレオチドの任 意のセットによってアミノ酸配列はコードされうる。このセットの一員だけがD P配列と同一であるが、セットのその他のものは、ミスマッチのDNAオリゴヌ クレオチドの存在下でさえDPDNAにハイブリダイズできるであろう。ミスマ ッチのDNAオリゴヌクレオチドは、DP DNAに依然として十分にハイブリ ダイズでき、DPコードDNAの同定と単離ができうる。 好適方法の一つを使用して、DPをコードするcDNAクローンが、ポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)をベースとした技術及びcDNAライブラリースクリー ニングを用いる2段階アプ ローチで単離される。第1段階で、精製DP又は相同タンパク質からのNH2末 端及び内部アミノ酸配列情報を使用して、DP特異的DNAフラグメントの増幅 のための縮重オリゴヌクレオチドプライマーを設計する。第2段階で、これらの フラグメントをクローン化し、cDNAライブラリーからの完全長cDNAの単 離のためのプローブとして使用する。 DPをコードするcDNAの配列を図1に示す。cDNAからのDPの演繹ア ミノ酸配列を図2に示す。決定されたcDNA配列を調べると、約359のアミ ノ酸タンパク質をコードする唯一の、大きな読取り枠の存在が分かる。 上記方法によって得られたクローン化DP cDNAは、適切なプロモーター とその他の転写調節要素を含み、組換えDPを産生させるために原核又は真核宿 主細胞に移された発現ベクターに分子クローニングすることによって組換え的に 発現されうる。このような操作技術は上記Maniatis,T.,らに記載されており、当 業界周知である。 発現ベクターとは、適切な宿主中で、クローン化DNAの転写とそれらのmR NAの番羽訳のために必要なDNA配列と本明細書では定義する。このようなベ クターを用いて、細菌、ラン 藻、真菌細胞、植物細胞、昆虫細胞、及び動物細胞などの種々の宿主で、真核D NAを発現できる。 特別に設計されたベクターは、細菌−酵母、又は細菌−動物細胞などの宿主間 でのDNAの行き来が可能である。適切に構築された発現ベクターは以下のもの を含むべきである:宿主細胞での自律複製のための複製起点、選別可能なマーカ ー、限られた数の有用な制限酵素部位、高コピー数の可能性、及び活性プロモー ター。プロモーターとは、RNAポリメラーゼをDNAに結合させ、RNA合成 を開始させるDNA配列と定義される。強いプロモーターとは、高頻度でmRN Aを開始させるプロモーターである。発現ベクターには、クローニングベクター 、改変クローニングベクター、特別に設計されたプラスミド又はウイルスがある が、それらに限定されない。 種々の哺乳動物発現ベクターを使用して、哺乳動物細胞で組換えDPを発現で きる。組換えDP発現に適切でありうる市販の哺乳動物発現ベクターには、以下 のものがあるがそれらに限定されない:pMCIneo(Stratagene)、pXT1 (Stratagene)、pSG5(Stratagene)、pcDNAI、pcDNAIamp、p cDNA3(Invitrogen)、EBO−pSV2 −neo(ATCC37593)、pBPV−1(8−2)(ATCC37110)、pdBPV−MM Tneo(342−12)(ATCC37224)、pRSVgpt(ATCC37199)、pRSV neo(ATCC37198)、pSV2−dhfr(ATCC37146)、pUCTag(ATCC374 60)、IZD35(ATCC37565)、及びワクシニアウイルストランスファーベクター pTM1。 DPをコードするDNAはまた、宿主細胞での発現のために、発現ベクターに クローン化されうる。宿主細胞は、細菌、酵母、哺乳動物細胞(ヒト、ウシ、ブ タ、サル、及びゲッ歯類起源の細胞系列を含むかそれらに限定されない)、及び 昆虫細胞(Sf9及びショウジョウバエ由来細胞系列を含むがそれらに限定され ない)を含むがそれらに限定されない原核又は真核細胞でありうる。適切であり え、市販の哺乳動物種由来の細胞系列には以下のものがふくまれるがそれらに限 定されない:CV−1(ATCC CCL 70)、COS−1(ATCC C RL 1650)、COS−7(ATCC CRL 1651)、CHO−K1 (ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3 T3(ATCC CRL 1658)、HeLe(ATCC CCL 2)、C 127I(ATCC C RL 1616)、BS−C−1(ATCC CCL 26)、及びMRC−5 (ATCC CCL 171)。 発現ベクターは、形質転換、トランスフェクション、感染、プロトプラスト融 合、及びエレクトロポレーションを含むがそれらに限定されない多数の技術のい ずれかにより宿主細胞に導入されうる。発現ベクター含有細胞は個々に分析され 、DPタンパク質を産生するかどうかを決定される。DP発現細胞の同定は、抗 DP抗体との免疫反応性及び宿主細胞に伴われているDP活性の存在を含むがそ れらに限定されない幾つかの方法によりなされうる。 DP DNAの発現はまた、in vitro産生合成mRNAを使用してなされうる 。合成mRNAは、コムギ胚芽抽出液及び網状赤血球抽出液を含むがそれらに限 定されない種々の無細胞系で効率的に翻訳されえ、またカエル卵母細胞への微量 注入を含むがそれに限定されない細胞をベースとした系で効率的に翻訳されうる が、カエル卵母細胞への微量注入が好ましい。 レセプター活性及び/又はDPタンパク質の最適レベルを与えるDP cDN A配列を決定するために、以下のものを含むがそれらに限定されないDP cD NA分子を構築できる: DP cDNAの完全長の読取り枠及びレセプタータンパク質の唯一の特定のド メイン又は該タンパク質の再配置ドメインをコードするcDNAの一部を含む種 々の構築物。全ての構築物は、DP cDNAの5′及び/又は3′非翻訳領域 を全く含まないか、全部を含むか、又は一部を含むように設計できる。DP活性 とタンパク質発現のレベルは、適切な宿主細胞にこれらの構築物の唯一つを、又 は組合せて導入した後、測定できる。一過性アッセイで最適発現を与えるDP cDNAカセットの決定後、このDP cDNA構築物を、哺乳動物細胞、植物 細胞、昆虫細胞、卵母細胞、大腸菌、真菌及び酵母細胞のためのベクターを含む がそれらに限定されない種々の発現ベクター(組換えウイルスを含む)に移す。 トランスフェクトされた哺乳動物細胞は、以下の方法によりDPレセプター活 性のレベルとDPタンパク質のレベルの両方をアッセイされる。DPレセプター 活性の評価は、細胞に放射性標識リガンドの直接的導入及びDP発現細胞への放 射性リガンドの特異的結合量の測定を含む。レセプター活性の結合アッセイは当 業界公知である(Freyら、1993,Eur.J.Pharmacol.,244,pp239-250)。 宿主細胞でのDPタンパク質のレベルは、免疫アフィニティ技術及び/又はリ ガンドアフィニティ技術を含むがそれらに限定されない種々の技術によって定量 される。DP特異性アフィニティビーズ又はDP特異性抗体を使用して、35S− メチオニン標識又は非標識DPタンパク質を単離する。標識DPタンパク質をS DS−PAGEで分析する。非標識DPタンパク質は、DP特異性抗体を用いる 、ウエスタンブロット、ELISA又はRIAアッセイで検出する。 宿主細胞でのDP発現後、DPタンパク質を回収し、DP特異性リガンドと結 合できる活性型のDPを提供する。幾つかのDP精製方法が利用でき、使用のた めに適切である。組換えDPは、以下のものを含むがそれらに限定されない標準 的分離技術の種々の組合せ又は個々の適用によって細胞膜から精製されることが できうる:界面活性剤可溶化、塩分画、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ 排除クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイト吸着クロマトグラフィー、及び 疎水性相互作用クロマトグラフィー。 更に、組換えDPは、完全長のナセントDP又はDPのポリペプチドフラグメ ントに特異性のモノクローナル又はポリクロ ーナル抗体で作られた免疫アフィニティカラムを用いて、その他の細胞タンパク 質から分離できる。 DPに対する単一特異性抗体は、DPに対して反応性の抗体を含む哺乳動物抗 血清から精製されるか、又はKohler及びMilstein,Nature 256: 495-497(1975) に記載の技術を用いてDPと反応性のモノクローナル抗体として調製される。本 明細書で使用する単一特異性抗体は、DPに対して均一の結合特性を有する、単 一の抗体種又は複数の抗体種として定義される。本明細書で使用する均一の結合 とは、上記のDP連関のものなどの特異的抗原又はエピトープに結合する抗体種 の能力を指す。DP特異性抗体は、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤギ 、ウマなどの動物を、免疫アジュバントの有無の両方で、DP又はDPタンパク 質配列由来のペプチドの適切な濃度で免疫化することにより作製される。 最初の免疫化の前に、免疫前血清を集める。DP又はDP関連ペプチド約0. 1mg〜約1000mgを、許容できる免疫アジュバントと一緒に各動物に投与 する。このような許容できるアジュバントには、フロイント完全、フロイント不 完全、ミヨウバン沈殿、Corynebacterium parvum を含む油中水型エマ ルション、及びtRNAなどがあるが、これらに限定されない。最初の免疫化は 、皮下(SC)、腹腔内(IP)、又は両方で、多数部位で、好ましくはフロイ ント完全アジュバント中で、DP又はDP関連ペプチドを投与することからなる 。各動物から一定の間隔で、好ましくは週ごとに採血し、抗体力価を測定する。 最初の免疫化後、動物はブースター注射を受けても受けなくともよい。ブースタ ー注射を受ける動物は、一般的に同一の経路でフロイント不完全アジュバント中 の等量のDP又はDP関連ペプチドを受ける。ブースター注射は、最大力価が得 られるまで、約3週間の間隔で受ける。各ブースター免疫化後約7日で、又は唯 一の免疫化後約1週間で、動物から採血し、血清を集め、アリコートを約−20 ℃で保存する。 DP又はDPタンパク質配列から得られるペプチドと反応性のモノクローナル 抗体(mAb)は、同系繁殖マウス、好ましくはBalb/cを、DP又はDP 関連ペプチドで免疫化することにより調製する。上記の、等量の許容できるアジ ュバントに加えた、約0.5ml緩衝液又は生理食塩水中の、約1mg〜約10 0mg、好ましくは約10mgのDP又はDP関連ペプチドを用いて、マウスを DP又はSC経路で免疫化する。フ ロイント完全アジュバントが好適である。0日目でマウスに最初の免疫化をし、 約3〜約30週間休ませる。免疫化マウスに、静脈内(IV)経路で、リン酸緩 衝化生理食塩水などの緩衝溶液中の約1〜約100mgのDPの1回以上のブー スター免疫化をする。当業界公知の標準的方法により、免疫化マウスから脾臓を 取得して、抗体陽性マウスからのリンパ球、好ましくは脾臓リンパ球を得る。安 定なハイブリドーマが生成できる条件下で、脾臓リンパ球を、適切な融合パート ナー、好ましくは骨髄腫細胞と混合してハイブリドーマ細胞を産生させる。融合 パートナーには、マウス骨髄腫P3/NS1/Ag4−1;MPC−11;S− 194及びSp2/0などがあるがそれらに限定されない。Sp2/0が好適で ある。濃度約30%〜約50%の分子量約1000のポリエチレングリコール中 で、抗体産生細胞と骨髄腫細胞を融合させる。当業界公知の方法で、ヒポキサン チン、チミジン及びアミノプテリン補充ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM )で生育させることにより、融合ハイブリドーマ細胞を選別する。約14、18 、及び21日で生育陽性ウエルから上清液体を集め、抗原としてDP又はDP関 連ペプチドを使用する固相免疫放射アッセイ(SPIRA) などの免疫アッセイにより抗体産生をスクリーニングする。培養液体をオクタロ ニー沈殿アッセイでも試験し、mAbのイソタイプを決定する。抗体陽性ウエル からのハイブリドーマ細胞を、Tissue Culture Methods and Applications,Kru se and paterson編、AcademicPress,1973中のMacPherson,Soft Agar Techniques の軟寒天技術などの技術によってクローン化する。 プリスチン初回抗原刺激を受けたBab/cマウスに、初回抗原投与後約4日 で約2×106〜約6×106ハイブリドーマ細胞を、マウス1匹当たり約0.5 ml注入してモノクローナル抗体を産生させる。細胞移入後、約8−12日で腹 水を集め、モノクローナル抗体を当業界公知の技術により精製する。 抗DPmAbのin vitro産生は、約2%のウシ胎児血清を含むDMEMでハイ ブリドーマを生育させて行い、十分な量の特異性mAbを得る。mAbは当業界 公知の技術により精製する。 腹水又はハイブリドーマ培養液の抗体力価は、沈殿、受動凝集、酵素結合イム ノソルベント抗体(ELISA)技術、及び放射性免疫アッセイ(RIA)技術 を含むがそれらに限定されない種々の血清学的又は免疫学的アッセイによって測 定される。 同様のアッセイを使用して、体液又は組織及び細胞抽出液中のDPの存在を検出 する。 単一特異性抗体産生の上記方法を利用して、DPポリペプチドフラグメント又 は完全長DPポリペプチドに特異性のある抗体を産生させることは当業者に自明 である。 抗体がアガロースゲルベッド支持体と共有結合を形成するように、N−ヒドロ キシスクシンイミドエステルにより前もって活性化されるゲル支持体であるAf figel−10(Biorad)に抗体を加えることにより、DP抗体アフィニティカ ラムを作製する。その後、抗体を、スペーサーアームを有するアミド結合により ゲルに結合させる。その後、残余の活性化エステルを1M エタノールアミンH Cl(pH8)で消去する。カラムを水、次に0.23M グリシンHCl(p H2.6)で洗浄し、非結合抗体又は外来タンパク質の全てを除去する。それか ら、カラムを、界面活性剤などの適切な膜可溶化剤と一緒にリン酸緩衝化生理食 塩水(pH7.3)で平衡化し、DP又はDPフラグメントを含む細胞培養上清 又は細胞抽出液をゆっくりとカラムに流す。次に、光学密度(A280)がバック グラウンドになるまで、界面活性剤などの適切な膜可溶化剤と一緒に リン酸緩衝化生理食塩水でカラムを洗浄し、次に界面活性剤などの適切な膜可溶 化剤と一緒に0.23M グリシン−HCl(pH2.6)でタンパク質を溶出 する。それから、界面活性剤などの適切な膜可溶化剤と一緒にリン酸緩衝化生理 食塩水に対し、精製DPタンパク質を透析する。 本発明のプロスタグランジンレセプターをコードするDNAの単離のために適 切な一つの方法は、他のGタンパク質共役レセプターから得られたアミノ酸及び /又はDNA配列情報を利用することである。他のプロスタグランジンレセプタ ーはGタンパク質共役であると知られているので、膜貫通及び/又は細胞質ドメ インなどのある領域又はドメインは、新規レセプターの単離のためのプローブを 産生するのに十分な程度の相同性を有することが期待される。 プロスタグランジン及びロイコトリエンは、Gタンパク質共役レセプターを介 してシグナルを伝達することが知られている。種々の組織に存在するPGH2/ トロンボキサンA2、PGI2、PGE2、PGD2、PGF2a、LTB4、及びL TD4の異なるレセプターが報告されている。レセプターの幾つかが可溶化され 、部分精製され(Dutta-Roy,A.K.ら、(1987)JBC,262, pp.12685 ; Tsai,A.L.ら、(1989),JBC,264,pp61 ; 168-Watanabe,T.ら、(199 0),JBC,265,pp.21237)、ヒト血小板TXA2レセプターが見かけ上均一まで 精製された(Ushikubi,F.ら、(1989),JBC,264,pp.16496)。精製されたトロン ボキサンレセプターはSDS−ポリアクリルアミドゲル上で約57kDaが中央 の非常に広いバンドを示した。部分配列情報のために十分なタンパク質が得られ た。 相同性スクリーニングによる他のエイコサノイドレセプターの単離の一つのア プローチを、これらのレセプターが一次構造上関連しているという仮定のもとに 行うことができる(Sugimoto,Y.ら、(1992),JBC,267,pp.6463)。これらのレ セプターはGタンパク質共役レセプタースーパーファミリーに属するので、膜貫 通領域及び細胞質ドメインに見出される可能性のある相同性区域がある。それ故 、プロスタグランジンレセプターに関連する種々の公知のGタンパク質共役レセ プターを利用して、求めるレセプタータンパク質コードDNAの領域(膜貫通領 域のような、相同性を有する可能性のある領域)に対するDNAプローブを得る こともできる。 別のアプローチは、哺乳動物種間で、ある特定のレセプター に存在する相同性に基づく。アミノ酸配列のレベルで関連性の程度は、通常、常 にではないが、60〜95%である。マウスからの一つのレセプターの部分的c DNAプローブを使用して、ヒト相同体をスクリーニングできる。 上記アプローチを用いて、マウスDPレセプターの部分的CDNAプローブ( 日本、京都大学、成宮周博士によって提出された、マウスDPレセプターのアミ ノ酸配列、the 9thInternational Conference on Prostaglandins and Related Compounds,フローレンス、イタリア、1994年6月6日−10日)を、ポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)を用いて、マウスゲノムDNAから5′DNAフラグメ ントを増幅することによって作製した。次にこのcDNAをプローブとして使用 して、ヒトDPレセプター遺伝子のクローンを得たが、そのクローンは該タンパ ク質のC末端部分をコードする配列を含んでいなかった。完全長hDPレセプタ ーをコードするcDNAを得るために、ゲノムクローンの5′末端を、3′RA CE(cDNA末端の急速増幅)PCRによって産生させた3′フラグメントと 結合させた。この構築されたcDNAは今やヒトDPレセプターをコードする大 きな読取り枠を含んでいた。多数の他のGタ ンパク質と共役したレセプターのように、DPレセプターは幾つかの共通の性質 を共有する。第1に、疎水性分析によると、7個の予測される膜貫通ドメインが ある。第2に、保存されたシステイン残基が細胞外ループ1とループ2に見出さ れる。第3に、DPレセプターは、膜貫通領域7内に、全ての公知のエイコサノ イドレセプターに見出される保存されたアルギニンを有する。 本発明の新規プロスタグランジンレセプターは、レセプター活性を調節する化 合物の同定のためのアッセイ方法で使用するために適している。本明細書で記載 するレセプター活性の調節ということは、レセプターの阻害又は活性化であり、 またレセプター活性の正常な調整に直接的に、又は間接的に影響を与えることを 含む。レセプター活性を調節する化合物には、アゴニスト、アンタゴニスト、及 びレセプター活性の調整に直接的に、又は間接的に影響を与える化合物が含まれ る。 本発明のプロスタグランジンレセプターは、レセプターモジュレーターを同定 するアッセイ方法において使用するために、天然源及び組換え源の両方から得る ことができる。一般的に、プロスタグランジンレセプターモジュレーターを同定 するアッ セイ方法は、本発明のプロスタグランジンレセプター、及び試験化合物又は推定 されるプロスタグランジンレセプターモジュレーターを含むサンプルを含む。試 験化合物又はサンプルは、例えば、天然であろうと組換えであろうと精製レセプ タータンパク質上で、天然であろうと組換えであろうとレセプター産生細胞の細 胞下分画上、及び/又は天然であろうと組換えであろうとレセプターを発現して いる細胞全体上で直接試験することができる。試験化合物又はサンプルは、公知 の標識又は非標識レセプターリガンドの存在下又は非存在下、レセプターに加え ることができる。試験化合物又はサンプルの調節活性は、例えば、レセプターへ の結合、レセプターの活性化、レセプター活性の阻害、他の化合物のレセプター への結合の阻害もしくは増強、レセプター調整の改変、又は細胞内活性の改変の 、試験化合物又はサンプルの能力を分析することによって決定できる。 DPレセプター活性のモジュレーターの同定は、DPレセプター活性が関与す る疾患状態の治療に有用である。他の化合物が、レセプター活性の刺激又は阻害 に有用でありうる。DPレセプターの選択的アゴニスト又はアンタゴニストは、 緑内障、アレルギー性鼻炎及び肥満細胞が関与する他のアレルギー性疾 患、睡眠病を含むがそれらに限定されない疾患及び疾患状態の治療に有用であり え、血小板凝集の阻害に有用でありえ、それ故血管疾患、損傷後血液凝固・器官 移植の拒絶・バイパス手術の予防、うっ血性心不全、肺高血圧症、壊疽、レイノ ルド病、骨吸収、ショック、及び胃酸分泌の治療に有用でありうる。モジュレー ターはまた、細胞保護剤及び抗炎症剤として有用でありうる。DPをコードする DNA分子の精製単離は、DPレセプターの組織分布の確立、疾患状態でのDP レセプター発現の変化の研究、及びDPレセプター活性を調節する化合物の同定 方法の確立に有用であろう。 本発明はまた、DPレセプターをコードするDNA又はRNAの発現、並びに DPレセプタータンパク質の機能をin vivoで調節する化合物をスクリーニング する方法に関する。これらの活性を調節する化合物は、DNA、RNA、ペプチ ド、タンパク質、又は非タンパク性有機分子でありうる。化合物は、DPレセプ ターをコードするDNA又はRNAの発現、あるいはDPレセプタータンパク質 の機能を増加させ、又は減少させて調節しうる。DPレセプターをコードするD NA又はRNAの発現、あるいはDPレセプタータンパク質の機能を調節する 化合物は、種々のアッセイで検出できる。発現又は機能に変化があるかを決定す るために、アッセイは単純な“yes/no”アッセイでありうる。試験サンプ ルの発現又は機能を、標準サンプルでの発現又は機能のレベルと比較して、アッ セイを定量的にすることができる。本方法で同定されるモジュレーターは、治療 薬、殺虫剤及び殺寄生虫剤として有用である。 DPレセプターDNA、RNA、DPレセプターに対する抗体、又はDPレセ プタータンパク質を含むキットを製造できる。このようなキットを使用して、例 えばサンプル中で、DPレセプターDNAにハイブリダイズするDNAの検出、 あるいはDPレセプタータンパク質又はペプチドフラグメントの存在の検出、及 び/又はその定量をすることができる。このようなキャラクタリゼーションは、 法医学解析、治療過程のモニター及び疫学研究を含むがそれらに限定されない種 々の目的に有用である。 本発明のDNA分子、RNA分子、組換えタンパク質、及び抗体を使用して、 DPレセプターDNA、DPレセプターRNA、又はDPレセプタータンパク質 のレベルのスクリーニング及び測定をすることができうる。組換えタンパク質、 DNA分子、RNA分子、及び抗体によって、DPレセプターの検出、定量、及 び型分類に適したキットの製造ができる。このようなキットは、例えば少なくと も一つの容器を厳重な管理下に置くために適した区画分けされた担体を含むであ ろう。担体は更に、組換えDPレセプタータンパク質又はDPレセプターの検出 に適した抗DPレセプター抗体などの試薬を含むであろう。担体はまた、標識抗 原又は酵素基質などの検出手段を含みうる。 DPレセプターをコードするDNA配列に相補的なヌクレオチド配列は、アン チセンス治療用に合成できる。これらのアンチセンス分子は、DNA、ホスホロ チオエート又はメチルホスホネートなどの安定なDNA誘導体、2´−O−アル キルRNAなどの安定なRNA誘導体、あるいは他のDPレセプターアンチセン スオリゴヌクレオチド擬似物でありうる。DPレセプターアンチセンス分子を、 微量注入、リポソームカプセル化により、又はアンチセンス配列を有するベクタ ーからの発現によるなどの当業界公知の方法で、細胞に導入できる。DPレセプ ターアンチセンス療法は、DPレセプター活性を減少させることが有用な病気の 治療のために特に有用でありうる。 DPレセプター遺伝子治療を用いて、標的生物の細胞にDPレセプターを導入 できうる。DPレセプター遺伝子を、例えばレシピエント宿主細胞の感染により 、DPレセプターDNAの移入を仲介するウイルスベクターに連結できる。適切 なウイルスベクターには、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイル ス、ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、ポリオウイルスなどがある。ある いは、リガンド−DNA複合体又はアデノウイルス−リガンド−DNA複合体、 リポフェクチン膜融合、又は直接的微量注入を用いるレセプター仲介標的DNA 移入を含む非ウイルス技術によって遺伝子治療のために、DPレセプターDNA を細胞に転移できる。これらの方法及びそれらの改変法は、ex vivo及びin vivo DPレセプター遺伝子治療に適している。DPレセプター遺伝子治療は特に、D Pレセプター活性を上昇させることが有用な疾患の治療に有用でありうる。 DPレセプターDNA、DPレセプターRNA、もしくはDPレセプタータン パク質、又はDPレセプター活性のモジュレーターを含む医薬として有用な組成 物は、医薬として許容できる担体の混合などの公知の方法によって製造されうる 。この ような担体と製造方法の例は、RemingtonのPharmaceutical Sciencesに記載され ている。有効な投与に適した医薬として許容できる組成物を形成するために、こ のような組成物は有効量のタンパク質、DNA、RNA、又はモジュレーターを 含むであろう。 本発明の治療用又は診断用組成物は、DPレセプター関連活性の調節の兆候の ある疾患の治療又は診断に十分な量を各人に投与される。有効量は、各人の状態 、体重、性別、及び年齢などの種々の因子により変わりうる。医薬組成物は、皮 下、局所、経口、及び筋肉内などの種々の経路で各人に投与されうる。 “化学的誘導体”という用語は、通常はベースとなる分子の一部ではない付加 的な化学部分を含む分子を指す。このような部分は、ベース分子の溶解性、半減 期、吸収などを改善しうる。あるいは、部分はベース分子の望ましくない副作用 を減少させうるか、又はベース分子の毒性を減少させうる。このような部分の例 は、RemingtonのPharmaceutical Sciencesなどの種々の書物に記載されている。 本明細書で開示した方法によって同定された化合物を単独で、ルーチンな試験 で定められる適切な投与量使用して、DPレセ プター又はその活性の最適の阻害を達成し、可能性のある毒性を最小化できる。 更に、他の薬剤との共投与又は他の薬剤との逐次的投与も望ましいこともありう る。 本発明はまた、本発明の治療方法で使用するための適切な局所、経口、全身的 、及び非経口医薬組成物を提供するという目的を有する。DPレセプターの調節 において使用するための活性成分として本発明により同定された化合物を含む組 成物は、通常の投与ベヒクル中の種々の治療投与形態で投与できる。例えば、化 合物は、錠剤、カプセル(各々は時間規定放出組成物及び持続放出型組成物を含 む)、丸薬、粉末、顆粒、エリキシル剤、チンキ剤、溶液、懸濁液、シロップ及 びエマルションなどの経口投与形態で、又は注射で投与できる。同様に、化合物 はまた、静脈内(ボーラスと輸液の両方)、腹腔内、皮下、閉塞の有無の両方で の局所、又は筋肉内形態で投与されうるが、全ての使用形態は製薬業界者が周知 である。有効であるが非毒性量の所望の化合物を、DPレセプター調節剤として 投与できる。 産物の1日の投与量は、1日当たり1人の患者当たり0.01〜1000mg の広範囲で変わりうる。経口投与の場 合、好ましくは、治療すべき患者に対する投与の、症状に合わせた調整のために 、活性成分を0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、 10.0、15.0、25.0、及び50.0mgを含む刻みめのある錠剤又は 刻みめのない錠剤の形態で、組成物を投与する。通常、薬剤の有効量は、1日当 たり約0.0001〜約100mg/kg体重の投与レベルである。より特定的 には、投与範囲は1日当たり約0.001mg/kg体重〜10mg/kg体重 である。所望の効果を達成するために、DPレセプターモジュレーターの投与を 組合せて調整する。一方、これらの種々の薬剤は独立に最適化されえ、どちらの 薬剤も単独で使用するときよりも症状がより軽くなる相乗効果を達成するために 組合せうる。 有利には、本発明の化合物は、1日1回投与しうるし、又は1日投与量の合計 を、1日につき2回、3回又は4回に分けて投与しうる。更に、本発明の化合物 は、適切な鼻内ベヒクルの局所使用を介し鼻内形態で投与できるし、又は経皮経 路を介し、当業者周知の経皮皮膚パッチの形態を使用して投与できる。経皮デリ バリーシステムの形態で投与するために、投与は、勿論、投与中断続的よりもむ しろ連続的であろう。 二つ以上の活性薬剤による組合せ治療の場合、活性薬剤が別の投与組成物中に あるときには、活性薬剤は同時に投与できるし、又は各々は、時間をずらして投 与できる。 本発明の化合物を使用する投与法は、患者のタイプ、種、年齢、体重、性別、 医学的状態;治療する疾病のひどさ;投与経路;患者の腎肝機能;使用する特定 の化合物を含む種々の因子に応じて選択される。通常の技術を有する医師又は獣 医ならば、病気の進行を防止し、反撃し、又は阻止するのに必要な有効量の薬剤 を決定し、処方することが容易にできる。毒性がなく効果的な範囲の薬剤濃度を 達成することを最適に決定するには、標的部位への薬剤利用性のキネティクスに 基づいた投与法が必要である。このことには、薬剤の分布、平衡、除去を考慮す ることが必要である。 本発明の方法において、本明細書で詳細に記載した化合物は活性成分を形成で き、投与の意図した形態、即ち経口錠剤、カプセル、エリキシル剤、シロップな どに関し適切に選択され、通常の製剤実務と一致する適切な医薬希釈剤、賦形剤 、又は担体(本明細書では集合的に“担体”物質という)と混和して投与される のが典型的である。 例えば、錠剤又はカプセルの形態での経口投与の場合、活性薬剤成分を、エタ ノール、グリセロール、水などの経口、非毒性の医薬として許容可能な不活性の 担体と一緒にできる。更に、所望又は必要ならば、適切な結合剤、潤滑剤、崩壊 剤、及び着色剤も混合物に導入できる。適切な結合剤には澱粉、ゼラチン、グル コース又はβ−ラクトースなどの天然の糖、トウモロコシ甘味料、アカシア・ト ラガカント・アルギン酸ナトリウムなどの天然及び合成のゴム、カルボキシメチ ルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどがあるがそれらに限定さ れない。これらの投与形態で使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ス テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸 ナトリウム、塩化ナトリウムなどがあるがそれらに限定されない。崩壊剤には澱 粉、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどがあるがそれ らに限定されない。 液体形態の場合、活性薬剤成分を、例えばトラガカント、アカシア、メチルセ ルロースなどの合成ゴム及び天然ゴムのような適切にフレーバーのある懸濁剤又 は分散剤と一緒にできる。使用できる他の分散剤にはグリセリンなどがある。非 経口投与 の場合、滅菌懸濁液及び滅菌溶液が望ましい。静脈注射が望まれるときには、一 般的に適切な保存剤を含む等張の製剤が望ましい。 活性薬剤成分を含む局所用製剤は、当業界周知の種々の担体物質、例えばアル コール、アロエベラゲル、アラントイン、グリセリン、ビタミンA及びE油、無 機油、PPG2ミリスチルプロピオネートなどと混和され、例えばアルコール溶 液、局所クレンザー、クレンジングクリーム、スキンゲル、スキンローション、 及びクリーム組成物又はゲル組成物中のシャンプーを形成できる。 本発明の化合物はまた、リポソームデリバリーシステムの形態で、例えば小さ な単ラメラ小胞、大きな単ラメラ小胞、多重ラメラ小胞などの形態で投与されう る。リポソームは種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン又 はホスファチジルコリンから形成できる。 本発明の化合物分子が結合する個々の担体としてモノクローナル抗体の使用に より、本発明の化合物は送達されることもできる。本発明の化合物はまた、標的 に向けられる薬剤担体として可溶性ポリマーと結合できる。このようなポリマー として、 ポリビニル−ピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリ ル−アミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、又 はパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを挙げること ができる。更に、本発明の化合物は、薬剤の放出制御を達成するのに有用な生分 解性ポリマーの一群、例えばポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒ ドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロ−ピラン、 ポリシアノアクリレート及びヒドロゲルの架橋性又は両親媒性ブロックコポリマ ーと結合できる。 動物で使用する場合、化合物は、経口的、注射的、又は液体剤もしくはシャン プーとして局所的に内部に投与できる。 経口投与の場合、化合物は、カプセル、錠剤、もしくはボーラス形態で投与さ れうるし、又は動物飼料に混合することができる。カプセル、錠剤、及びボーラ スは、澱粉、タルク、ステアリン酸マグネシウム、又はリン酸二カルシウムなど の適切な担体ベヒクルと組み合わせた活性成分からなる。これらの単位投与形態 は、均一な混合物が得られるように、希釈剤、充填剤、崩壊剤、及び/又は結合 剤を含む適切な細かい粉末の不活性成 分と活性成分をよく混合して製造される。不活性成分とは、化合物と反応しない が、治療する動物に非毒性のものである。適切な不活性成分には、澱粉、乳糖、 タルク、ステアリン酸マグネシウム、植物ゴム及び植物油などがある。これらの 組成物は、治療する動物種のサイズ及びタイプ並びに感染のタイプ及び程度など の多数の因子によって、活性成分及び不活性成分のかなり変わりうる量を含みう る。活性成分はまた、化合物を飼料と単純に混合することによって、又は化合物 を飼料の表面に付けることによって飼料への添加物として投与されうる。あるい は、活性成分は不活性担体と混合され、得られる組成物を飼料と混合しうるし、 又は直接動物に投与しうる。適切な不活性担体には、コーンミール、柑橘類ミー ル、発酵残渣、大豆粉、乾燥穀粒などがある。最終的組成物が活性成分を0.0 01〜5重量%含むように、活性成分を、粉ひき、攪拌、すり砕き、又はごちゃ ごちゃにすることによって不活性担体とよく混合する。 あるいは、化合物は、不活性液体担体中に溶解された活性成分からなる組成物 の注入によって非経口的に投与されうる。注入は、筋肉内、ルーメン内、気管内 、又は皮下でありうる。注射組成物は適切な不活性液体担体と混合した活性成分 からなる。 許容できる液体担体には、ピーナッツ油、綿実油、ゴマ油などの植物油及びソル ケタール、グリセロールフォーマルなどの有機油などがある。代りに、水性非経 口組成物も使用しうる。植物油は好適な液体担体である。最終組成物が活性成分 を0.005〜10重量%含むように、液体担体中に活性成分を溶解又は懸濁さ せて、組成物を製造する。 化合物の局所投与は、水溶液又は懸濁液として本化合物を含む液体剤又はシャ ンプーを使用することによって可能である。一般的に、これらの組成物はベント ナイトなどの懸濁剤を含み、通常また消泡剤を含むであろう。活性成分を0.0 05〜10重量%含む組成物は許容できる。好適な組成物は、本化合物を0.0 1〜5重量%含む組成物である。 化合物は主に、ウシ、ヒツジ、ウマ、イヌ、ネコ、ヤギ、ブタ、及び家禽など の家畜動物におけるDPレセプター媒介疾患の治療及び/又は予防用の薬剤とし て有用である。このようなDPレセプター媒介疾患の治療において、化合物を個 々に使用しうるし、又は互いに、もしくは他の無関係の薬剤と組合せて使用しう る。最良の結果をうるために必要な化合物の投与量は、動物の種及びサイズ、感 染のタイプ及び程度、投与方法、及び 使用化合物などの幾つかの因子による。動物体重1kg当たり0.0005〜1 0mgの投与レベルでの化合物の経口投与は、1回の投与でも数日間はなれた数 回投与でも一般的に良好な結果になる。これらの化合物の、動物への投与技術は 、獣医には公知である。 以下の実施例は、本発明の実例を示す目的のためであり、本発明を実施例に限 定するものではない。 実施例1 DP cDNAのクローニング ヒトDPプロスタノイドレセプターをクローンするために、下記のポリメラー ゼ連鎖反応(PCR)を用い、マウスDPレセプターDNAプローブを最初に産 生させた。成宮周博士、京都大学、日本、the 9th International Conference o n Prostaglanjins and Related Compounds,フローレンス、イタリー、1994年6 月6日−10日、によって提出され、次いで出版された(Hirata M.ら、PNAS 91:1 1192-11196,1994)マウスDPレセプターアミノ酸配列に基づき、2種の縮重オ リゴヌクレオチドが合成された(Research Genetics,Cambridge,Mass.)。5 ′センスオリゴヌクレオチド[5′−ATG A A(T,C) GA(G,A) (T,A)(G,C)I TA(T,C) ( A,C)GI TG(T,C)CA−3′](配列番号1)は最初の8個のアミ ノ酸に基づき、3′アンチセンスオリゴヌクレオチド[5′−AA (G,A) CA CCA IGT ICC IGG (G,A)CA (G,A)TA ( T,C)TG−3′](配列番号2)は、マウスDPレセプターの推定膜貫通ド メイン IV の直後の9個のアミノ酸に基づいた。オリゴヌクレオチドを使用し、 鋳型としてマウスゲノムDNAを用い549塩基対フラグメントを増幅させた。 アガロースゲルからフラグメントを単離し、そのフラグメントを32Pで標識し、 それを使用し、標準的技術(Sambrookら、1989 Molecular Cloning: A Laborator y Manual,2ndEd.,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.) を使用してヒトゲノムライブラリー(Clontech,Palo Alto,CA)をスクリーニ ングした。陽性ファージクローンをプラーク精製し、プレートライゼート法(Sa mbrookら、1989 Molecular Cloning: A Laboratory Manual,2ndEd.,Cold Spri ng Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.)でDNAを調製した。ファ ージDNAをEcoRIで消化し、得られた3kbフラグメント(遺 伝子の5′末端をコードする)をブルースクリプトベクターpKS(Stratagene ,La Jolla,CA)にサブクローンした。ABI自動配列決定機を使用し、KS及 びSKプライマー、又は両鎖の決定配列由来のプライマーを用いて、DNAの最 初の1.5kbを配列決定した。この配列は、6番目の膜貫通ドメインの末端の イントロンまでのコード領域の5′末端を含むことが知見された。ブルースクリ プトベクターpKSに4.5kb EcoRI/XhoIフラグメントとしてサ ブクローンされたゲノムクローンの3′末端を配列決定し、その3′末端は、6 番目の膜貫通ドメインの末端から7番目の膜貫通ドメインの末端までのコード領 域を含むことが知見された。それ故、失われた3′コード領域を得るために、ヒ ト小腸cDNAライブラリー(Clontech)で3′RACE−PCRを行った。完 全長コードcDNAを以下のように構築した。ゲノムクローンからの5′末端と RACE−PCRからの3′末端を共通のPStI部位で連結し、ブルースクリ プトベクターpKSにサブクローンした。hDPレセプターのヌクレオチド配列 を図1に示す。コードされたタンパク質のアミノ酸配列を図2に示す。1.2k bフラグメント(DP;図1)は他の全てのプロスタ ノイドレセプターとある程度の配列相同性を含むことが知見され、Gタンパク質 共役レセプターの推定の6個のヘリックス配置の特徴が明白であった。約359 アミノ酸ポリペプチドをコードする長い読取り枠(約1080bp)を同定し、 予測された相対的分子量は約40,276であった。 実施例2 pcDNA3−hDP及びCEP4−hDP哺乳動物発現ベクターの構築 NotIとXhoIによるpKS−hDPの消化により、1.2kb cDN Aを得、それをpcDNA3又はpCEP4(哺乳動物発現ベクター(Invitrog en,San Diego,CA))の同一部位にサブクローンした。正しい方向性をBglI I で証明した。 実施例3 DP cDNAのE.coli発現ベクターへのクローニング DP発現カセットのE.coli発現ベクター(pETシリーズ(Novagen)を含む がそれに限定されない)への移入後、組換えDPをE.coliで産生させる。pET ベクターは、強く制御されたバクテリオファージT7プロモーターの制御下にD P発 現を置く。誘導性lacプロモーターによって御せられるT7RNAポリメラー ゼ遺伝子の染色体コピーを有するE.coli宿主へこの構築物を移入した後、適切な lac基質(IPTG)を培養液に加えると、DP発現が誘導される。発現され たDPのレベルは上記アッセイにより決定される。 DPの完全な読取り枠をコードするcDNAをpET11aのNdeI部位に 挿入する。正しい方向性の構築物を、配列分析で同定し、それを使用して発現宿 主株BL21を形質転換する。その後、形質転換体を使用し、培養液に植菌し、 DPタンパク質を産生させる。M9又はZB培地で増殖できるが、その組成は当 業者公知である。約OD600=1.5に生育後、DP発現を1mM IPTGを 用い、37℃で3時間誘導させる。DPレセプター結合活性は、これらの細胞か らの膜分画に見出されるであろう。 実施例4 アフリカツメガエル卵母細胞への微量注入による合成DP mRNAのin vivo 翻訳及び哺乳動物細胞での発現 DP cDNA構築物を、in vitro転写ベクター(pGEMシリーズ、Promeg a)に連結させ、合成mRNAを産生させる。 バクテリオファージプロモーターを含むプラスミドベクターにDP mRNA をコードする二重鎖DNAをクローニングし、クローン化DPコードDNAを含 むプラスミドベクターを線状化し、プラスミドベクター上でバクテリオファージ プロモーターを特異的に認識する、バクテリオファージ由来DNA依存性RNA ポリメラーゼを用いて、in vitroでクローン化DNAを転写することによって、 合成mRNAをin vitroで十分量産生させる。 バクテリオファージDNA依存性RNAポリメラーゼによって認識されるバク テリオファージプロモーターを含む種々のプラスミドベクターが利用できる。こ れらのプラスミドには、pSP64、pSP65、pSP70、pSP71、p SP72、pSP73、pGEM−3Z、pGEM−4Z、pGEM−3Zf、 pGEM−5Zf、pGEM−7Zf、pGEM−9Zf、及びpGEM−11 Zfがあるがそれらに限定されない。プラスミドの完全なシリーズはPromegaか ら市販されている。 DP DNAをクローニングするために便利で適切な、ベクター上の一つ以上 の利用できる制限エンドヌクレアーゼクロー ニング部位を用いて、適切な方向性で、バクテリオファージプロモーター含有ベ クターに二重鎖のDPコードDNAをクローンする。連結DP DNAを含むベ クターを使用して、細菌を形質転換し、クローン化された単離株での、適切な方 向性でDP DNAを有するベクターの存在を分析する。 適切な方向性でDPコードDNAを含むベクターが同定され、単離されると、 DP転写単位から下流の部位で、DP転写単位を破壊することなく、制限エンド ヌクレアーゼによる切断で、そのベクターを線状化する。線状化したプラスミド を単離精製し、DP mRNAのin vitro転写の鋳型として使用する。 その後、鋳型DNAを反応混合液中でバクテリオファージ特異的DNA依存性 RNAポリメラーゼと混合する。そのDNA依存性RNAポリメラーゼはDNA 鋳型を転写し、DP mRNAを生成させる。T3、T7、及びSP6RNAポ リメラーゼを含むがそれらに限定されない、幾つかのバクテリオファージ特異的 DNA依存性RNAポリメラーゼが利用できる。その後、合成DP mRNAを 単離精製する。 mRNA安定性を改善するために、5′末端キャップ構造と3′ポリAテール を含むmRNAを合成することは利点があり うる。DNA鋳型と共に反応混合液に7−メチルグアノシンをただ加えるだけで 、キャップ構造、即ち7−メチルグアノシンを、mRNAの5′末端に導入でき る。DNA依存性RNAポリメラーゼはmRNAを合成するとき、それは、5′ 末端にキャップ構造を導入する。ポリAテールは多数のcDNA中にもともと在 ることがわかっているが、DNA鋳型の3′末端にポリAテールコードDNA配 列をただ挿入するだけでmRNAの3′末端に加えることができる。 単離精製DP mRNAは、ウサギ網状赤血球ライゼート及びコムギ胚芽抽出 液(両方ともPromegaとNew England Nuclearから市販されている)を含むがそれ らに限定されない、無細胞システム、又はアフリカツメガエル卵母細胞への微量 注入を含むがそれに限定されない、無細胞システムを用いて翻訳される。アフリ カツメガエル卵母細胞への微量注入が好ましい。 アフリカツメガエル卵母細胞に、十分量の合成DP mRNAを微量注入し、 DPタンパク質を産生させる。微量注入された卵母細胞をインキュベートし、D P mRNAを翻訳させ、DPタンパク質を生成させる。 これらの合成mRNAをアフリカツメガエル卵母細胞(ステ ージ5−6)に標準的方法で注入する(Gurdon,J.B.及びWickens,M.D.Methods in Enzymol.101:370-386,(1983))。卵母細胞を回収し、下記のようにDP発 現を分析する。 実施例5 DP cDNAの哺乳動物発現ベクターへのクローニング DP cDNA発現カセットを、強い普遍的哺乳動物プロモーターを含む以下 のベクターに適切な制限エンドヌククレアーゼ部位で連結する:pBC12BI (Cullen,B.R.Methods in Enzymol.152:684-704 1988)、並びにpEE12(C ellTech EPO 338,841)及びその誘導体pSZ9016−1及びp9019。p 9019は、hCMVIEプロモーター、ポリリンカー及びSV40ポリA要素 、並びにSV40初期プロモーターによって御されるジヒドロ葉酸還元酵素の変 異遺伝子(mDHFR)(Simonsen,C.C.及びLevinson,A.D.Proc.Natl.Acad.Sci USA 80: 2495-2499(1983))からなる選択マーカー/増幅システムを含む哺乳動 物発現ベクターの構築物を表す。SV40ポリアデニル化配列は、鋳型としてp D5を用いるプライマー13978-120及び139778-121(Berker及びSharp,Nucl.Acid Res.13: 841-857(1985))によって規定されるPCR反応で産生さ れる。得られた0.25Kb PCR産物を、ClaIとSpeIで消化し、同 様に消化したpEE12の6.7Kbフラグメントに連結する。得られたプラス ミドをBglIIとSfiIで消化し、ベクターからSV40初期プロモーターの 3′部分とGScDNAを除去する。プラスミドpFR400から単離された0 .73Kb SfiI−XhoIIフラグメント(Simonsen,C.C.及びLevinson,A. D.Proc.Natl.Acad.Sci USA 80: 2495-2499(1983))を、上記5.6Kbベク ターに連結し、SV40初期プロモーターを再構成し、mdHFR遺伝子を挿入 する。このプラスミドをp9019と命名する。pSZ9016−1は、huC MVIEプロモーターの代りにHIV LTRへの置換を除いてp9019と同 じである。このベクターは、XbaIとMluIでp9019を消化し、huC MVIEプロモーターを除去して構築される。残基−117〜+80(HIV− 1 LTRの部分を含むベクターpCD23(Cullen,Cell 46: 973(1986))で 見出される)のHIV LTRプロモーターは、5′側で産物の末端にMluI とSpeI制限部位が付き、3′側でHindIIIとXbaI部位が付いたオリ ゴヌクレオチドプライマーを用いて、プラスミドpC D23からPCR増幅する。得られた0.2kbPCR産物を酵素MluIとX baIで消化した後、フラグメントをアガロースゲル精製し、4.3kbのプロ モーターの無いDNAフラグメントに連結し、ベクターpSZ9016−1を産 生させる。 プロモーターに関し正の方向性でDP cDNAを含むカセットを、プロモー ターの3′側の適切な制限部位で連結し、制限部位マッピング及び/又は配列決 定により同定する。これらのcDNA発現ベクターを、以下のものを含むがそれ らに限定されない種々の宿主細胞に,エレクトロポレーション又は化学的方法( カチオン性リポソーム、DEAEデキストラン、リン酸カルシウム)を含むがそ れらに限定されない標準的方法で導入する:COS−7(ATCC#CRL16 51)、CV−1(Sackevitzら、Science 238: 1575(1987))、293L細胞( ATCC#CRL6362)。トランスフェクトされた細胞及び細胞培養抽出物 を回収し、下記のようにDP発現を分析することができる。 哺乳動物一過性発現のために使用するベクターの全てを用いて、DPを発現す る安定な細胞系列を確立できる。発現ベクタ ーにクローンされた改変しないDP cDNA構築物は、宿主細胞にDPタンパ ク質を作らせることが期待される。トランスフェクション宿主細胞は、CV−1 (Sackevitzら、Science 238:1575(1987))、tk−L(Wiglerら、Cell 11:223(1 977))、NS/0、及びdHFr−CHO(Kaufman及びSharp,J.Mol.Biol.159 : 601(1982))を含むがそれらに限定されない。 DP cDNAを含むベクターと以下のものを含むがそれらに限定されない薬 剤選別プラスミドの共トランスフェクションは、安定にトランスフェクトされた クローンを選別させる:G418,アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ ,pLNCX(Miiler,A.D.及びRosman,G.J.Biotech News 7:980-990(1989)) ;ハイグロマイシン,ハイグロマイシン−Bホスホトランスフェラーゼ,pLG 90(Gritz.L.及びDavies,J.,GENE 25:179(1983));APRT,キサンチン− グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ,pMAM(Clontech)(Murrayら、 Gene 31: 233(1984))。DPのレベルは本明細書に記載のアッセイで定量される 。 DP cDNA構築物を、増幅できる薬剤耐性マーカーを含むベクターに転結 し、最高の可能性のあるDPレベルを合成す る哺乳動物細胞クローンを産生する。これらの構築物の細胞への導入後、プラス ミド含有クローンを適切な薬剤で選別し、高コピー数のプラスミドを有する超発 現クローンを、薬剤の増加してゆく投与での選別によって単離する。以下のシス テムを利用する:変異DHFR遺伝子を含む9016又は9019プラスミド( Simonson,C.及びLevinson,A.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:2495(1983)をDHF R−CHO細胞にトランスフェクトし、メトトレキセートで選別する;グルタミ ン合成酵素遺伝子を含むpEE12プラスミドをNS/O細胞にトランスフェク トし、メチオニンスルホキシミンで選別する(CellTech国際特許出願2089/10404 );9016又は他のCMVプロモーターベクターを、チミジンキナーゼ遺伝子 を含むpDLAT−3(Colbere及びGaropin,F.,Proc.Natl.Acad.Sci.76:3 755(1979))と、APRTとTK欠陥L細胞に共トランスフェクトし、APRT で選別し(0.05mM アザセリン、0.1mMアデニン、4μg/mlアデ ノシン)、HATで増幅させる(100μMヒポキサンチン、0.4μMアミノ プテリン、16μMチミジン)。 実施例6 COS−M6細胞でのDPレセプターの発現及び[3H]PGD2結合アッセイ 最近クローン化されたヒトプロスタグランジンD2(DP)レセプターをpc DNA3プラスミド(Invitrogen)にサブクローンし、LiofectAMIN E試薬(GIBCO/BRL)を用いる、カチオン性リポソーム介在DNA移入によって COS−M6細胞にトランスフェクトした。細胞を72時間培養し、その後回収 し、窒素キャビテーションによる細胞溶解後、分画遠心法(1000×g、10 分、それから100,000×g、30分)で膜を調製した。[3H]PGD2特 異的結合アッセイを、KOHでpH7.0に調製した、1.0mM EDTA、 10mM MnCl2、0.87nM[3H]PGD2、100,000×g膜分 画からのタンパク質38mgを含む10mMBES中で行った。インキュベーシ ョンを30℃で60分行い、洗浄緩衝液(0.01%(w/v)ウシ血清アルブ ミンを含む10mM BES/KOH(pH7.0))中に4℃で予め浸したワ ットマンGF/Bフィルターでの急速濾過によって結合と遊離放射性リガンドの 分離を行った。フィルターを、洗浄緩 衝液約16mLで洗浄し、フィルターに結合した残りの[3H]PGD2を液体シ ンチレーション計測で定量化した。特異的結合を、総結合と1mM PGD2の 存在下で測定した非特異的結合の差として定義した。 クローン化ヒトDPレセプターを、COS−M6細胞にトランスフェクトし、 [3H]PGD2結合アッセイを、トランスフェクトした細胞から調製した膜を用 いて行った。最大の有効競合リガンドはDP−アゴニストBW245Cであり、 それはKi 0.9nMを示した。PGD2とDP−アンタゴニストBW868 Cは強力であり、それぞれKiは1.1nM、1.7nMであった。試験した他 のプロスタグランジンと関連アナログは少なくとも100倍小さい活性であった 。PGE2はKi 101nMを示し、PGF2aとイロプロストは、Ki値それ ぞれ512nMと630nMの同等の活性を有した。最小の活性化合物はTP選 択性アゴニストU46619であり、Ki値は約1852nMであった。従って 、ヒトDPレセプターに対するプロスタグランジン及び関連合成アナログのアフ ィニティのランク順序は、BW245C>PGD2>BW868C>PGE2>P GF2a=イロプロスト>U46619であっ た。効果のこのランク順序は、以前の薬理学研究からDPレセプターで予測され ていた。 実施例7 HEK293(EBNA)細胞でのDPレセプターの発現及びcAMPアッセイ 最近クローン化されたヒトプロスタグランジンD2(DP)レセプターをpC EP4プラスミド(Invitrogen)にサブクローンし、LipofectAMIN ETM(Gibco/BRL)試薬を用いるカチオン性リポソーム介在DNA移入によって HEK293(EBNA)にトランスフェクトした。トランスフェクション後、 48時間細胞培養し、次にトリプシン処理し、希釈し、200μg/mLハイグ ロマイシンB(Calbiochem)の存在下のプレートに再度置き、トランスフェクト された細胞を選別した。DPレセプター発現細胞の均一な集団を確保するために 、細胞を3週間選別下に維持した。 アゴニスト刺激(challenge)後の細胞内cAMP産生の増加を、DPレセプタ ー発現HEK293(EBNA)細胞と対照HEK293(EBNA)細胞で実 験した。酵素を含まない細胞解離緩衝液(Gibco/BL)中のインキュベーションに より、細 胞を約80%集密度のときに回収し、HEPES緩衝化クレブス−リンゲル溶液 (1.25mM MgSO4、1.5mM CaCl2、5mM KCl,124 mM NaCl、8mMグルコース、1.25mM KH2PO4、25mM H EPES/KOH(pH7.4))で一度洗浄し、同緩衝液に再懸濁した。cA MPアッセイを、HEPES緩衝化クレブス−リンゲル溶液及びcAMPの加水 分解を防止するための100μM ホスホジエステラーゼタイプ IV 阻害剤RO −20−1724(Biomol)からなる溶液の最終容量0.2mLで行った。ジメ チルスルホキシド又はエタノール中のRO−20−1724と評価すべき化合物 をインキュベーション混合液に加えた。最終ベヒクル濃度は0.35%(v/v )であり、それを全てのサンプルで一定にした。インキュベーション当たり1. 5×105細胞の添加で反応を開始させた。サンプルを37℃で15分インキュ ベートし、その後、サンプルを沸騰水に3分間浸して反応を停止させた。細胞生 存率は、トリパンブルー排除法で測定して常に96%以上であった。cAMPの 測定は、[125I]cAMP(Amersham International)を使用する放射性免疫 アッセイで行った。 cAMP産生は、DPレセプターを発現しているHEK293(EBNA)に おけるプロスタノイド及び関連合成アナログの刺激後測定された。DP選択性ア ゴニストBW245Cは、細胞内cAMP産生を増加させる最強力の化合物であ り、そのEC50は0.6nMであった。PGD2は10倍少ない活性を有し、そ のEC50値は6.4nMであった。DP選択的アンタゴニストと推定されるBW A868Cは、最大1μMの濃度で最低のcAMP産生増加を示した(20pm ol cAMP/1.5×105細胞 対 >140pmol cAMP/1.5 ×105細胞(PGD2の場合))。PGE2、PGE1、安定なプロスタサイクリ ン擬似物イロプロスト、及びトロンボキサンアナログU46619は全て500 nM以上のEC50値を有した。それ故、プロスタグランジン及び関連合成アナロ グの効力のランク順序は、BW245C>PGD2>>PGE2>PGE1>PG F2 α>イロプロスト=U46619であった。この効力のランク順序は、以前 の薬理学研究からDPレセプターについて予測されていた(Colemanら、1994, 上記)。対照HEK293(EBNA)細胞で試験した全てのプロスタノイド及 び合成アナログのうちで、PGE2又はPGE1(1μM) による刺激だけが6pmol/1.5×105細胞のcAMP産生増加を示し、 同様に刺激されたDP発現HEK293(EBNA)細胞で検出されたのより1 4倍活性が小さかった。対照細胞で見られるこの増加は、内因性プロスタノイド レセプターの活性化の結果であるらしい。 実施例8 DPレセプターを発現しているHEK293(EBNA)細胞における細胞内カ ルシウムアッセイ DP−HEK293(EBNA)安定細胞系列と対照HEK293(EBNA )細胞の両方で、細胞内カルシウム[Ca2+i測定を行った。細胞を、無酵素 細胞解離緩衝液で集め、300×g、5分、22℃の遠心分離で回収し、G41 8もハイグロマイシンBも含まないDMEM生育培地中に2×106細胞/mL で再懸濁させた。細胞を、2μMフラ−2AMと共に37℃、6%CO2、45 分間でインキュベートした。非導入フラ−2AMを、HBSS(1.3mM C aCl2、5mM KCl、0.3mM KH2PO4、0.9mM MgCl2、 138mM NaCl、4mM NaHCO3、0.3mM Na2HPO4、5 .6mM D−グルコース)で3回洗 浄し、300×g、5分、22℃の遠心分離で除去した。その後、細胞をHBS S中最終濃度106細胞/mLで再懸濁させた。本質的に(Chanら、1994,Journ al of Pharmacology and Experimental Therapeutics 269(3): 891-896)に記載 の通り、パーキンエルマーLS−5分光光度計を用いて、2×106フラ−2A M負荷細胞に対するアゴニスト刺激後、[Ca2+iを測定した。 10〜1000nM PGD2の添加により、濃度依存性にDPレセプター発 現HEK293(EBNA)細胞でのカルシウム移動が増加した。10nM未満 の濃度では、ベヒクルとは実質的に異なる反応を誘導できなかった。対照細胞へ の1000nM PGD2の添加によって、DPレセプターを介する[Ca2+i 増加を証明する[Ca2+iの変化をなんら引起さなかった。各実験の最後で細 胞は生存していた。このことは、0.5μM カルシウムイオノフォア イオノ マイシンによる刺激で観察された[Ca2+iの大きな増加、次に1mM ED TA添加に対する[Ca2+i反応の抑制によってモニターされた。 実施例9 昆虫細胞での発現のためのバキュロウイルス発現ベクターへのDP cDNAの クローニング AcNPVウイルスゲノム由来バキュロウイルスベクターを、昆虫細胞のSf 9系列(ATCC CRL#1711)でのcDNAの高レベル発現ができるよ うに設計する。DP cDNA発現組換えバキュロウイルスを、以下の標準的方 法(InVitrogen Maxbac Manual)で産生する:pAC360及びpBlueBa cベクター(InVitrogen)などの種々のバキュロウイルストランスファーベクタ ーにおけるポリヘドリンプロモーターの下流にDP cDNA構築物を連結する 。組換えバキュロウイルスは、バキュロウイルストランスファーベクターと線状 化AcNPVゲノムDNAの、Sf9細胞への共トランスフェクション後の相同 組換えによって産生される(Kitts,P.A.,Nuc.Acid.Res.18:5667(1990))。組 換えpAC360ウイルスを感染細胞での封入体が無いことによって同定し(Su mmers,M.D.及びSmith,G.E.,Texas Agriculture Exp.Station Bulletin No.1555 )、組換えpBlueBacウイルスをβ−ガラクトシダーゼ発現を基に同定す る(Vialardら、 1990,J.Virol.,64,pp37-50)。プラーク精製及びDP組換えバキュロウイル スによるSf9細胞の感染後、DP発現を、上記アッセイで測定する。 DPの完全な読取り枠をコードするcDNAを、pBlueBacIIのBam HI部位に挿入する。ポリヘドロンプロモーターに関し正の方向性の構築物を配 列分析によって同定し、それを使用して線状AcNPV野生型DNAの存在下S f9細胞にトランスフェクトする。 真正の活性DPは、感染細胞の膜に結合しているのが知見される。膜調製物を 、標準的方法で感染細胞から調製する。 実施例10 DP cDNAの酵母発現ベクターへのクローニング 異種タンパク質の細胞内発現をさせるように設計した発現ベクターに、最適D P cDNA構築物を挿入した後、組換えDPを、酵母S.cerevisiae で産生さ せる。細胞内発現のために、EmBLyex4などのベクターを、DPシストロ ンに連結させる(Rinas,U.ら、Biotechnology 8:543-545(1990);Horowitz B.ら 、J.Biol.Chem.265: 4189-4192(1989))。発現DPのレベルを上記アッセイで 測定する。 実施例11 組換えDPの精製 組換え産生DPを抗体アフィニティクロマトグラフィーで精製できる。 DP抗体アフィニティカラムは、抗体がアガロースゲルビーズ支持体と共有結 合を形成するようにN−ヒドロキシスクシンイミドエステルで前もって活性化さ れたゲル支持体であるAffigel−10(Biorad)に抗DP抗体を添加する ことによって作製される。抗体を、スペーサーアームを有するアミド結合を介し ゲルに結合させる。それから残っている活性化エステルを1M エタノールアミ ンHCl(pH8)で消去する。カラムを、水、0.23M グリシンHCl( pH2.6)で洗浄し、非結合抗体又は外来タンパク質を除去する。その後、カ ラムを、界面活性剤などの適切な膜可溶化剤と共にリン酸緩衝化生理食塩水(p H7.3)に平衡化し、可溶化DPを含む細胞培養液上清又は細胞抽出液をカラ ムにゆっくりと通す。その後、カラムを、リン酸緩衝化生理食塩水プラス界面活 性剤で、光学密度(A280)がバックグラウンドになるまで洗浄し、その後タ ンパク質を0.23Mグリシン−HCl(pH2.6) プラス界面活性剤で溶出する。その後精製DPタンパク質をリン酸緩衝化生理食 塩水プラス界面活性剤に対し透析する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年2月11日 【補正内容】 請求の範囲 1.配列番号3を有する単離精製されたヒトプロスタグランジンDPレセプター であって、該ヒトプロスタグランジンDPレセプターが特異的にプロスタグラン ジンD2と結合することを特徴とするレセプター。 2.アミノ酸配列 を有することを特徴とする請求項1に記載の単離精製されたプロスタグランジン DPレセプタータンパク質。 3.請求項2に記載のアミノ酸配列を有することを特徴とするヒトプロスタグラ ンジンDPレセプタータンパク質をコードする単離精製されたDNA分子。 4.ヌクレオチド配列 を有することを特徴とする、ヒトプロスタグランジンDPレセプタータンパク質 をコードする単離精製されたDNA分子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12Q 1/02 G01N 33/15 Z // G01N 33/15 C12N 5/00 B (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 ボワ,イブ カナダ国、ケベツク・アシユ・9・アシ ユ・3・エル・1、カークランド、トラン ス・カナダ・ハイウエイ・16711 (72)発明者 メタース,キヤスリーン カナダ国、ケベツク・アシユ・9・アシ ユ・3・エル・1、カークランド、トラン ス・カナダ・ハイウエイ・16711 (72)発明者 ソーヤー,ニコル カナダ国、ケベツク・アシユ・9・アシ ユ・3・エル・1、カークランド、トラン ス・カナダ・ハイウエイ・16711 (72)発明者 スリペツツ,デボラ・エム カナダ国、ケベツク・アシユ・9・アシ ユ・3・エル・1、カークランド、トラン ス・カナダ・ハイウエイ・16711

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離精製されたヒトプロスタグランジンDPレセプターであって、該レセプ ターが特異的にプロスタグランジンと結合することを特徴とするレセプター。 2.アミノ酸配列 を有することを特徴とする請求項1に記載の単離精製されたプロスタグランジン DPレセプタータンパク質。 3.請求項2に記載のアミノ酸配列を有することを特徴とするヒトプロスタグラ ンジンDPレセプタータンパク質をコードする単離精製されたDNA分子。 4.ヌクレオチド配列 を有することを特徴とする、ヒトプロスタグランジンDPレセプタータンパク質 をコードする単離精製されたDNA分子。 5.組換え宿主細胞におけるヒトプロスタグランジンDPレセプタータンパク質 の発現のための発現ベクターであって、該発現ベクターが請求項4に記載のDN A分子を含むことを特徴とする発現ベクター。 6.組換えヒトプロスタグランジンDPレセプタータンパク質を発現する宿主細 胞であって、該宿主細胞が請求項5に記載の発現ベクターを含むことを特徴とす る宿主細胞。 7.組換え宿主細胞でのヒトプロスタグランジンDPレセプタータンパク質の発 現方法であって、 (a)適切な宿主細胞に請求項5に記載の発現ベクターをトランスフェクトする こと;及び (b)発現ベクターからヒトプロスタグランジンDPレセプタータンパク質を発 現させることができる条件下で、ステップ(a)に記載の宿主細胞を培養するこ と; を含むことを特徴とする方法。 8.ヒトプロスタグランジンDPレセプター活性のモジュレーターの同定方法で あって、 (a)プロスタグランジンレセプター活性のモジュレーターを、請求項2に記載 のアミノ酸配列を有するプロスタグランジンレセプターの全部又は一部と混合す ること;及び (b)プロスタグランジンレセプターに対するモジュレーターの効果を測定する こと; を含むことを特徴とする方法。 9.請求項1に記載のアミノ酸配列を有するヒトプロスタグランジンDPレセプ タータンパク質に特異的に結合する抗体。 10.請求項2に記載のアミノ酸配列を有するヒトプロスタグランジンDPレセ プタータンパク質に特異的に結合する抗体。
JP8522517A 1995-01-26 1996-01-23 プロスタグランジンレセプターdp Expired - Fee Related JP3064015B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US37868295A 1995-01-26 1995-01-26
US378,682 1995-01-26
PCT/CA1996/000047 WO1996023066A2 (en) 1995-01-26 1996-01-23 Prostaglandin receptor, dp

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10507930A true JPH10507930A (ja) 1998-08-04
JP3064015B2 JP3064015B2 (ja) 2000-07-12

Family

ID=23494110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8522517A Expired - Fee Related JP3064015B2 (ja) 1995-01-26 1996-01-23 プロスタグランジンレセプターdp

Country Status (5)

Country Link
US (3) US5958723A (ja)
EP (1) EP0812353A2 (ja)
JP (1) JP3064015B2 (ja)
CA (1) CA2211204C (ja)
WO (1) WO1996023066A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008504010A (ja) * 2003-12-30 2008-02-14 アベンティス・ファーマスーティカルズ・インコーポレイテツド 新規のプロスタグランジン受容体タンパク質をコードする核酸およびその使用方法

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1159266B1 (en) 1999-03-05 2004-11-03 Duke University C-16 unsaturated fp-selective prostaglandins analogs
US6894175B1 (en) * 1999-08-04 2005-05-17 The Procter & Gamble Company 2-Decarboxy-2-phosphinico prostaglandin derivatives and methods for their preparation and use
US20020013294A1 (en) 2000-03-31 2002-01-31 Delong Mitchell Anthony Cosmetic and pharmaceutical compositions and methods using 2-decarboxy-2-phosphinico derivatives
US20020037914A1 (en) * 2000-03-31 2002-03-28 Delong Mitchell Anthony Compositions and methods for treating hair loss using C16-C20 aromatic tetrahydro prostaglandins
US20020172693A1 (en) 2000-03-31 2002-11-21 Delong Michell Anthony Compositions and methods for treating hair loss using non-naturally occurring prostaglandins
JP4139214B2 (ja) * 2000-10-17 2008-08-27 トリュデュ インスティチュート,インク. Cd38により調節される走化性
US7695933B2 (en) * 2000-10-17 2010-04-13 Trudeau Institute, Inc. SM38 nucleic acid molecules
CA2454347A1 (en) * 2001-07-18 2003-01-30 Merck Frosst Canada & Co./Merck Frosst Canada & Cie Eosinophil prostaglandin d2 receptor assays
US20040197834A1 (en) * 2001-07-20 2004-10-07 Francois Gervais Method to increase expression of pgd2 receptors and assays for identifying modulators of prostaglandin d2 receptors
CA2517027A1 (en) 2002-02-25 2003-09-04 Vaxiion Therapeutics, Inc. Minicell compositions and methods
US20050084931A1 (en) * 2003-10-20 2005-04-21 Yanbin Liang Human prostaglandin DP receptor variants and methods of using same
WO2006061366A1 (en) 2004-12-06 2006-06-15 Laboratoires Serono S.A. Pyrrolidin-2-one derivatives for use as dp1 receptor agonists
US8623918B2 (en) 2008-10-29 2014-01-07 Novaer Holdings, Inc. Amino acid salts of prostaglandins
US8722739B2 (en) 2008-10-29 2014-05-13 Novaer Holdings, Inc. Amino acid salts of prostaglandins
US9797903B2 (en) 2012-10-24 2017-10-24 Winthrop-University Hospital Non-invasive biomarker to identify subject at risk of preterm delivery
US10858467B2 (en) 2013-10-28 2020-12-08 Joseph Laurino Conducting polymer, 1-octadecene, polymer with 2,5 furnadione, metal salts
US20200331983A1 (en) * 2016-05-26 2020-10-22 University Of Helsinki Narcolepsy-specific markers
EP3682250A4 (en) 2017-09-13 2021-03-03 Progenity, Inc. PRECLAMPSY BIOMARKERS AND RELATED SYSTEMS AND PROCEDURES
USD907445S1 (en) 2018-12-11 2021-01-12 Yeti Coolers, Llc Container accessories
EP4070113A4 (en) 2019-12-04 2023-12-20 Biora Therapeutics, Inc. ASSESSMENT OF PREECAMPSIA USING FREE AND DISSOCIATE PLACENTAL GROWTH FACTOR ASSAYS

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5985597A (en) * 1993-05-26 1999-11-16 Merck Frosst Canada, Inc. DNA encoding prostaglandin receptor EP1
CA2165953C (en) * 1993-06-25 2003-08-19 Mark Abramovitz Prostaglandin receptor ep3 and dna encoding it
US5869281A (en) 1993-06-25 1999-02-09 Merck Frosst Canada Inc. DNA encoding prostaglandin receptor FP
US5605814A (en) 1993-08-31 1997-02-25 Merck Frosst Canada Inc. DNA encoding human prostaglandin receptor EP2
US5516652A (en) 1993-10-06 1996-05-14 Merck Frosst Canada Inc. DNA encoding prostaglandin receptor IP

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008504010A (ja) * 2003-12-30 2008-02-14 アベンティス・ファーマスーティカルズ・インコーポレイテツド 新規のプロスタグランジン受容体タンパク質をコードする核酸およびその使用方法
JP4700620B2 (ja) * 2003-12-30 2011-06-15 アベンティス・ファーマスーティカルズ・インコーポレイテツド 新規のプロスタグランジン受容体タンパク質をコードする核酸およびその使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6214972B1 (en) 2001-04-10
US6395499B1 (en) 2002-05-28
CA2211204A1 (en) 1996-08-01
WO1996023066A2 (en) 1996-08-01
CA2211204C (en) 2003-10-07
US5958723A (en) 1999-09-28
WO1996023066A3 (en) 1996-10-17
EP0812353A2 (en) 1997-12-17
JP3064015B2 (ja) 2000-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3064015B2 (ja) プロスタグランジンレセプターdp
JP3029125B2 (ja) プロスタグランジンレセプターipをコードするdna
JP3118460B2 (ja) プロスタグランジンレセプターep▲下2▼をコードするdna
JP4411330B2 (ja) 腫瘍壊死因子関連リガンド
JP3228751B2 (ja) プロスタグランジン受容体fp及び該受容体をコードするdna
CA2220036A1 (en) Human neuropeptide receptor
EP1690939B1 (en) Novel G protein-coupled receptor proteins
JP2000507081A (ja) 肥満症を治療するための核酸
JP2000083669A (ja) Cxcr4ケモカイン受容体のヒトスプライス変異体cxcr4b
US5712111A (en) DNA encoding bradykinin B1 receptor
JPH10507064A (ja) グルタメートゲーテッド塩素イオンチャンネルをコードするdna
US7608411B2 (en) Prostaglandin receptor EP1
JP2003529337A (ja) ヒトアルファ1g−ct型カルシウムチャンネルをコードするdna
JP3343258B2 (ja) プロスタグランジン受容体ep▲3▼及び該受容体をコードするdna
JP4231627B2 (ja) ヒトh3ヒスタミン受容体をコードする単離されたdna
JP2004500085A (ja) ヒトバニロイドレセプターvr3をコードするdna
JP2002199892A (ja) エプスタイン・バーウイルスにより誘導されるgタンパク質共役受容体の新規なスプライシング変異体
EP1012281B1 (en) Human leukocyte calcium activated potassium channel polypeptide
JP2002223780A (ja) マウスFrizzled−6遺伝子に類似したヒト7TM受容体
JP2004516005A (ja) H4サブタイプの哺乳動物のヒスタミン受容体をコードするdna
JP3090472B2 (ja) プロスタグランジン受容体ep▲下1▼をコードするdna
GB2291647A (en) Stable cell line expressing human NMDA R2B receptor submit
JP2004516804A (ja) ヒトプロトン感受性イオンチャンネルBNaC4(ASIC4)をコードするDNA
JPH11507812A (ja) ヒトg−タンパク質結合性受容体(hetgq23)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 13

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees