JPH10507402A

JPH10507402A - 懸濁液、特に繊維物質を含む懸濁液を脱水及び／又は洗浄するための装置

Info

Publication number: JPH10507402A
Application number: JP8512931A
Authority: JP
Inventors: フランツペトシャウアー; ヨハンスバシュニッグ; ウィルヘルムマウゼル
Original assignee: アンドリッツパテントフエアヴァルトウングスゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
Priority date: 1994-10-14
Filing date: 1995-10-12
Publication date: 1998-07-21
Also published as: AU3841695A; EP0785816B1; ES2126942T3; NO971689L; NO315897B1; US5868903A; EP0785816A1; AT401185B; CA2202366A1; FI971517A; DE59504649D1; NO971689D0; FI971517A0; ATA194494A; WO1996011734A1

Abstract

(57)【要約】主に繊維物質を含む懸濁液を脱水及び／又は洗浄するための装置であって、互いに逆方向に回転せしめられる２個の脱水ロール（５，６）と、圧縮ロールとして機能する少なくとも２個のガイドロール（７，８）を有している。一対のエンドレスの篩状又はフィルタ状のスクリーン（９，１０）が脱水ロールとガイドロールに沿って移動する。脱水又は洗浄すべき懸濁液は、これら両スクリーンの間の隙間を流れ、その部分で脱水される。このそれぞれの主な特徴は、上記両スクリーンの間の隙間を縦向きにした点と、この縦向きの隙間の領域にスクリーンのガイド手段（１５）を設けた点にある。

Description

【発明の詳細な説明】懸濁液、特に繊維物質を含む懸濁液を脱水及び／又は洗浄するための装置本発明は、懸濁液、特に繊維物質を含む懸濁液を脱水及び／又は洗浄するための装置に関し、互いに逆方向に回転せしめられる２個の脱水ロールと、圧縮ロールとして機能する少なくとも２個のガイドロールと、それぞれが上記２個の脱水ロールのうちの１個とこれに組み合わせられた１個のガイドロールとに沿って走行せしめられるエンドレスのワイヤ織りベルト若しくはフィルタベルトとを備え、これにより、脱水及び／又は洗浄すべき懸濁液が上記２本のベルトの隙間に挟まれて輸送され、脱水されるように構成された装置に関する。

このような装置で従来から知られているものには、互いに逆方向に回転する２個の脱水ロールのみから成るものや、そのような脱水ロールに、付属のガイドロールと適宜の脱水用ワイヤ若しくはフィルタベルトを備えたツインワイヤ脱水ユニットと称するものがある。更に、これらの装置の多くは、一箇所に収斂する上記ワイヤ若しくはフィルタベルトが水平方向に走行するようになっている。かかる装置は、特に繊維物質の懸濁液を脱水する場合に好適に利用できるが、懸濁液を洗浄するという機能には欠けていた。懸濁液を洗浄する必要がある場合と、別の使用目的のために洗浄を行う必要のない場合とに対応するには、従来の装置では大掛かりな調整若しくは変更作業を必要とした。

本発明の目的は、懸濁液の脱水と、必要に応じて洗浄をも行い得る汎用型の装置を提供することにある。

かかる目的を達成するため、本発明は、縦方向の隙間を形成する２本のベルトと、ウェブをガイドするために、この縦方向の隙間の領域に設けられるガイドロール、ガイドプレート若しくはスライディングプレート等の形態を有する装置とを備えていることを特徴とする。

このように、２本のベルトの隙間を縦向きにすることにより、脱水、乾燥済みの物質が再び濡れてしまうのを防止できると共に、極めて少なくい設置面積で高収率を達成できるという効果がある。また、ガイドロール、ガイドプレート若しくはスライディングプレート等の形態を有するウェブのガイド装置を設けることにより、縦方向の隙間の領域におけるベルトに適正な圧力を加え、これにより、所望の脱水効果を確保し得るという効果が得られる。

本発明の望ましい形態においては、湾曲した案内プレートが上記２個の脱水ロールの幅全体にわたってそれぞれ設けられ、当該案内プレートと上記エンドレスのワイヤ織りベルト若しくはフィルタベルトとの間のギャップが次第に狭くなるよう且つ調節可能なよう構成され、上記ベルトは脱水ロールの表面から上記ガイドロールへ向けて走行せしめられることを特徴とする。これらの湾曲した案内プレートは、回り継ぎ手支持体により支承されると共に、必要に応じて少なくとも２つのセクションに分割され、それぞれが当該案内プレートと脱水ロールの表面との間に調節可能な水の入口となるギャップを形成するように構成される。このようなガイドプレートを設けることによって、懸濁液に対する圧力を特に好適な形態で連続的に増加させることができ、これにより充分な脱水効果を得ることができる。このガイドプレートを回り継ぎ手支持体で支承することにより、上記圧力を適切に変更、調整することができる。ガイドプレートを複数のセクションに分割することにより、洗浄液をセクターのエッジ部分から、既に形成された濾過ケーキ若しくはマット状パルプに特に望ましい形態で供給することができる。また、ガイドプレートを複数のセクションに分割することにより、脱水操作のみを行う場合においても、適正な圧力を付与することが可能となる。

更に、本発明の望ましい形態においては、上記案内プレートの少なくとも固定部が脱水ロールの下部においてタンクに固着され、タンクには洗浄水等の洗浄液を補集する区分け部が形成されることを特徴とする。そうすることにより、懸濁液をロールの表面に一層的確に供給できると共に、懸濁液を洗浄液から分離する簡便な手段が与えられることになる。

本発明の望ましい形態においては、脱水ロール間の隙間の間隔が、１００ｍｍまでの範囲、望ましくは２ないし２０ｍｍの範囲で、かつ調節可能であることを特徴とする。そうすることにより、脱水及び洗浄の点で望ましいレンジの最適の結果を得ることが可能となる。

本発明の更に好適な形態においては、懸濁液が両側から別々に供給されることを特徴とする。そうすることにより、懸濁液を均等に分割、分配する良好な手段が与えられることになる。

本発明の好適な形態においては、ラジアル方向に作用するシールにより、ヘッドボックスが脱水ロールに対してシールされていることを特徴とする。かかる構成によって、特に漏水を生じたような場合に、予備脱水された懸濁液がシールの方へ導かれ、シール効果を良好にする。このシールは、通常は圧力増加に伴う過度の膨張や破損を防ぐ役割を果たす。

本発明の更に望ましい形態においては、ヘッドボックスが、作動位置から洗浄位置へ傾動可能なよう構成されたことを特徴とする。かかる構成により、装置の停止期間中における装置の洗浄作業が容易となる。

本発明の更に好適な実施例においては、懸濁液から得られた濾過ケーキ若しくはマット状パルプを搬出するためのパルプ除去スクリューコンベア等の搬出装置を、走行するベルトによって形成される縦方向の隙間の後段に設け、当該ベルトは、脱水ロールと、ガイドロール若しくは圧縮ロールとして機能するガイドロールとに巻き掛けて走行せしめることを特徴とし、更に、上記搬出装置の壁に掻取り刃を形成したことを特徴とする。上記隙間が縦向きであることにより、乾いた濾過ケーキ又はマット状パルプが再び濡れてしまうのを防止でき、乾燥度を高めることができる。更にまた、パルプを後段のユニットに対して好適な高さに持ち出すことができ、これにより例えば、中間ユニットを必要とすることなく、パルプを分散機内へ直接供給することが可能となる。搬出装置の壁に掻取り刃を形成することにより、濾過ケーキ若しくはマット状パルプをワイヤ織りベルト若しくはフィルタベルトから適切に取り離すことが可能になる。

本発明の更に望ましい形態においては、濾過液受けトレー等の濾過液ドレーンを、ガイドロール、特に圧縮ロールの下部に設けることを特徴とする。このような構成とすることにより、グレードの異なる濾過液、特に静澄度の高い濾過液を機外に取り出すことができ、他の目的に利用できる。

本発明の更に望ましい形態においては、ワイヤ織りベルト若しくはフィルタベルトのそれぞれに対して張力を付与し調整する引っ張りロールを、脱水ロールに巻き掛けた当該ベルトの走行方向から見て、ガイドロール、特に圧縮ロールより後段で脱水ロールよりも前段に設けることを特徴とし、また、上記引っ張りロールが、ベルトのセンタリングのための調整ロールとして構成されることを特徴とする。このように構成することにより、単一のロールのみが必要な場合において、装置の小型化を図ることができる。更にまた、上記の如き構成とすることにより、ロール上にパルプが付着したり、夾雑物が集積しやすい外部ロールを不要とすることができる。

本発明の望ましい実施例においては、上記ガイドロールの少なくとも１つを駆動することを特徴とし、その場合、駆動装置の主要な負荷がガイドロール、特に圧縮ロールであることを特徴とする。そうすることにより、ユニット全体のベルトの張力を低減でき、これによりベルトの寿命を延ばすことが可能となる。

本発明の望ましい形態においては、上記ガイドロールが滑らかな表面を有することを特徴とする。

本発明の好適な形態においては、上記ガイドロールにゴム被覆を施したことを特徴とする。ゴム被覆により、ワイヤ織りベルトの摩耗を低減できると共に、ロールの回転駆動時のベルトへの動力伝達を向上させることができる。

本発明の好適な形態においては、上記ガイドロールの表面に溝を形成したことを特徴とし、或いはまた、上記ガイドロールの表面に複数の孔を形成し、当該ガイドロールを多孔ロールとして構成したことを特徴とする。かかる構成とすることにより、ガイドロールを設けた領域において懸濁液から押し出される水の排出を極めて良好にすることができる。

本発明の好適な実施例においては、フードを取り付けたことを特徴とする。フードを取り付けることにより、完全に閉じたユニットが形成され、これにより、装置の外部への悪影響をなくすることができる。

本発明の望ましい形態においては、上記脱水ロールを多孔ロールとしたことを特徴とする。脱水ロールに多数の孔を明けることにより、脱水ロールの外部シェルを通じてロール内部への脱水が可能となり、これにより極めて良好な脱水効果を得ることができる。

本発明の更に望ましい形態においては、上記脱水ロールの外周面に複数の溝を形成したことを特徴とする。このように脱水ロールを溝付きの外周面とすることにより、濾過液の排出効果が良好となる。更にまた、このような溝の底面に孔を明ける構成と組み合わせることにより、脱水効果を一層向上させることが可能となる。

以下、図面に示した実施例を参照しつゝ本発明について説明する。

図１は、本発明に係る装置の説明図、図２は、図１に示した装置の下半部の断面図、図３は、図１中矢符IIIで示す方向から見た図、図４は、図２中の４IV−I V線に沿った断面図、図５は、図４中の囲い部分Ｖの拡大図、図５ａは、多孔ロールとして構成された脱水ロールの表面を示す図、図６は、脱水ロールの変更例を示す図、図６ａは、図６の断面図、図７は、溝付きロールの説明図、図７ａは、図７の断面図、図８は、溝付きロールの変更例を示す図、図８ａは、図８の断面図である。

図１には、基台２上に設けられた脱水装置１が示されている。基台２上には、脱水及び／又は洗浄すべき懸濁液を収容するタンク３が設けられ、入水管４，４ ’を通じて懸濁液が供給されるようになっている。タンク３の上方には、脱水ロール５，６と、これに付随するガイドロール７，８が設けられ、ガイドロール７，８は圧縮ロールとしての役割も果たしている。ワイヤ織りベルト若しくはフィルターベルト９が、脱水ロール５と圧縮ロール７に沿って走行するようになっている。同様に、ワイヤ織りベルト若しくはフィルターベルト１０も、脱水ロール６と圧縮ロール８に沿って走行するようになっている。これらのワイヤ織りベルト９，１０からパルプを除去するために、圧縮ロール７，８の間から機外へ延びるようにパルプ除去スクリューコンベア１１が設けられている。これらのワイヤ織りベルト９，１０に、引っ張り及び調整ロール１２，１３によって所要の張力が付与される。図の右半分（脱水ロール６、圧縮ロール８、ワイヤ織りベルト１０、引っ張り及び調整ロール１３）には、引っ張り及び調整ロール１３が作動位置にある状態が示されている。図の左半分は、例えばワイヤ織りベルトの交換セットを行なうために、引っ張り及び調整ロール１２が非作動状態にあり、ワイヤ織りベルト９の張力が緩んだ状態を示している。タンク３の下部には、例えば洗浄水等の洗浄液を供給するための給水管１４ガイド設けられている。ベルトのガイド効果を一層良好ならしめるために、脱水ロール５，６と圧縮ロール７，８の間でワイヤ織りベルト９及び１０が互いに平行になって走行する部分に、ガイドシュー１５を設けることが推奨される。これを設けることにより、ベルトに対して所望の安定効果を与えると共に、ベルト間の縦方向の隙間に所望の圧力を加えることができる。所要の圧縮力を生み出すために、液圧若しくは空気圧シリンダーを用いて傾動せしめられるレバー１６によって圧縮ロール７が圧縮ロール８に対して押しつけるようにする。この装置は、エンドレスのワイヤ織りベルト９及び１０を交換するために、完全にカンチレバーにより支障されている。フレームには、取外し可能な挿入柱１７，１７’，１８及び１９が設けられ、エンドレスのワイヤ織りベルト９及び／又は１０を、上記各種ロールを取り外すことなく装置から取り外し、新たなベルトと交換できるようになっている。タンク３及び各種ロールを覆うようにフード２０が取り付けられ、蒸気や他の気体の発生により周囲の環境や作業員に悪影響を及ぼすのを防止するようになっている。圧縮ロール７，８の下部には、濾過液受けトレー４３，４４が設けられ、圧縮により生じる濾過液を機外に持ち出すようになっている。

図２は、図１の下半部の断面を示している。図１と同一の構成要素は同一の参照番号を付してある。この図には、特に案内プレート若しくは案内プレート片２１，２２，２３及び２４の構成が示されている。図の左半分は、脱水若しくは濃縮モードにおける状態を示している。こゝで、案内プレート片２１及び２３は、脱水ロール５及びその外周に沿って走行するワイヤ織りベルト９の表面との間に、次第に狭くなるギャップ３０を形成するようにセットされている。案内プレート片２３は、シリンダー２５によって、案内プレート片２１の出口側に押しつけられている。図２の右半分は、装置が洗浄モードにある時の状態を示している。

ここでは、固定された案内プレート片２２が、脱水ロール６及びその外周に沿って走行するワイヤ織りベルト１０の表面との間に、次第に狭くなるギャップ３１を形成している。タンク３は、区分け部２７を有し、ここへは給水管１４を通じて洗浄水等の洗浄液が供給される。この洗浄水は、案内プレート片２４と２２の間のギャップ２９を通じてギャップ３１内へ流入し、形成された濾過ケーキ若しくはマット状パルプの洗浄、除去を行なうようになっている。ギャップ２９の幅によって定まる流入洗浄液の量は、シリンダー２６によって設定される。濾過液は脱水ロール５及び／又は６の下部の捕集タンクに流入し、排水管２８及び２８’を通じてそこから排出されるようになっている。

図３は、図１中の矢符IIIの方向から見た状態を示しており、パルプ除去スクリューコンベア１１の駆動装置３２の他に、圧縮ロールの駆動装置３２’や、脱水ロール６のメインの駆動装置３２”を示している。

パルプ除去スクリューコンベア１１の後端には、シュート３３が設けられている。また、この図には、前記引っ張り及び調整ロールのための位置決めシリンダー３４も示されている。

図４には、多孔ロールとして構成された脱水ロール６の断面が示されている。

中空の脱水ロール６は、この場合シャフト３５に取り付けられている。ワイヤ織りベルト１０は、多孔ロールシェル３６の表面に沿って走行する。タンク３に連結された案内プレート２２も示されている。囲い部分Ｖの拡大図である図５には、タンク３とワイヤ織りベルト１０の間のシールと、ロールシェル３６の孔３７も示されている。

図５ａは、多孔ロールの形態を有する脱水ロール５及び／又は６の表面を示している。ロールシェル３６に多数の孔３７を、図の左半分に示すように一列ごとに整列させて設けてもよいし、或いは右半分に示すようにオフセット状にずらせて設けてもよい。

図６は、溝付きロールとして構成された脱水ロール５及び／又は６のもう一つの変更例を示している。図６ａは、このロールの断面図である。これらの図に示すように、軸４１の周りに回転するロール５及び／又は６のシェル３６の周方向に沿って多数の溝３９と突条４０とが交互に形成されている。ワイヤ織りベルト９及び１０は、それぞれ突条４０の上に被せられる（図６ａ参照）。

図７及び図７ａは、溝付きロール５及び／又は６のもう一つの改良例を示しており、この例においては、ロールシェル３６の溝３９の底面４２にオフセット状に多数の孔３７が明けられている。断面図に示す如く、溝３９が均一な水路を形成している。なお、多数の孔３７は、図８及び図８ａに示すように一列ごとに揃えて配置するようにしてもよい。

本発明は、図示した例に限定されるものではない。例えば前記案内プレートは、２以上のセクションに分割してもよい。また、単に脱水のみを行なう場合には、懸濁液の入水管を単一のものとすることも好ましい。更にまた、濾過液を異なったグレードに分割し、異なった利用に供するようにすることも可能である。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項

【提出日】１９９６年６月２７日

【補正内容】明細書懸濁液、特に繊維物質を含む懸濁液を脱水及び／又は洗浄するための装置本発明は、懸濁液、特に繊維物質を含む懸濁液を脱水及び／又は洗浄するための装置に関し、互いに逆方向に回転せしめられる２個の脱水ロールと、圧縮ロールとして機能する少なくとも２個のガイドロールと、それぞれが上記２個の脱水ロールのうちの１個とこれに組み合わせられた１個のガイドロールとに沿って走行せしめられるエンドレスのワイヤ織りベルト若しくはフィルタベルトとを備え、これにより、脱水及び／又は洗浄すべき懸濁液が上記２本のベルトの隙間に挟まれて輸送され、脱水されるように構成された装置に関する。このような装置で従来から知られているものには、互いに逆方向に回転する２個の脱水ロールのみから成るものや、そのような脱水ロールに、付属のガイドロールと適宜の脱水用ワイヤ若しくはフィルタベルトを備えたツインワイヤ脱水ユニットと称するものがある。更に、これらの装置の多くは、一箇所に収斂する上記ワイヤ若しくはフィルタベルトが水平方向に走行するようになっている。かかる装置は、特に繊維物質の懸濁液を脱水する場合に好適に利用できるが、懸濁液を洗浄するという機能には欠けていた。懸濁液を洗浄する必要がある場合と、別の使用目的のために洗浄を行う必要のない場合とに対応するには、従来の装置では大掛かりな調整若しくは変更作業を必要とした。ヨーロッパ特許ＥＰ−Ａ−０４５４９８９には、各種成形エレメントを用いた縦型成形器が開示されており、そこでは、懸濁液がベルトの間の隙間に噴射され、最初の脱水はロール間のギャップにより行われるようになっている。ヨーロッパ特許ＥＰ−Ａ−０３１１８３４には、脱水装置が開示されており、そこでは、スラッジ、果物、野菜、或いは圧潰した果物や野菜を、脱水用の嵌め歯歯車で脱水するようになっている。脱水すべき物体は、嵌め歯歯車の上に配置したシュートを通じて供給され、嵌め歯歯車及びベルト上に落下するようになっている。それぞれのベルトは、嵌め歯歯車、偏向ロール及び脱水ロール（ベルトロール）に沿って走行するようになっている。本発明との対比で重要な点は、ベルトが、その摩耗を低減させる目的で、僅かな距離を保って一緒に走行するようになっている点である。米国特許ＥＰ−Ａ−３，９１５，８６５には、脱水装置が開示されており、そこでは、スラッジが先ず水平な通路に沿って導かれ、重力の作用で脱水されるようになっている。次いで、ベルトは圧縮ロールにより向きを変えられ、上から下へ延びる縦向きの隙間へ導かれるようになっている。本発明の目的は、懸濁液の脱水と、必要に応じて洗浄をも行い得る汎用型の装置を提供することにある。かかる目的を達成するため、本発明は、縦方向の隙間を形成する２本のベルトと、ウェブをガイドするために、この縦方向の隙間の領域に設けられるガイドロール、ガイドプレート若しくはスライディングプレート等の形態を有する装置とを備えていることを特徴とする。パルプ除去スクリューコンベア１１の後端には、シュート３３が設けられている。また、この図には、前記引っ張り及び調整ロールのための位置決めシリンダー３４も示されている。図４には、多孔ロールとして構成された脱水ロール６の断面が示されている。中空の脱水ロール６は、この場合シャフト３５に取り付けられている。ワイヤ織りベルト１０は、多孔ロールシェル３６の表面に沿って走行する。タンク３に連結された案内プレート２２も示されている。囲い部分Ｖの拡大図である図５には、タンク３とワイヤ織りベルト１０の間のシール３８と、ロールシェル３６の孔３７も示されている。図５ａは、多孔ロールの形態を有する脱水ロール５及び／又は６の表面を示している。ロールシェル３６に多数の孔３７を、図の左半分に示すように一列ごとに整列させて設けてもよいし、或いは右半分に示すようにオフセット状にずらせて設けてもよい。図６は、溝付きロールとして構成された脱水ロール５及び／又は６のもう一つの変更例を示している。図６ａは、このロールの断面図である。これらの図に示すように、軸４１の周りに回転するロール５及び／又は６のシェル３６の周方向に沿って多数の溝３９と突条４０とが交互に形成されている。ワイヤ織りベルト９及び１０は、それぞれ突条４０の上に被せられる（図６ａ参照）。図７及び図７ａは、溝付きロール５及び／又は６のもう一つの改良例を示しており、この例においては、ロールシェル３６の溝３９の底面４２にオフセット状に多数の孔３７が明けられている。断面図に示す如く、溝３９が均一な水路を形成している。なお、多数の孔３７は、図８及び図８ａに示すように一列ごとに揃えて配置するようにしてもよい。本発明は、図示した例に限定されるものではない。例えば前記案内プレートは、２以上のセクションに分割してもよい。また、単に脱水のみを行なう場合（新たな）請求の範囲

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者マウゼルウィルヘルムオーストリア国，Ａ−8047 グラーツ，ベルリネールリング 61

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】互いに逆方向に回転せしめられる２個の脱水ロールと、圧縮ロールとして機能する少なくとも２個のガイドロールと、それぞれが上記２個の脱水ロールのうちの１個とこに組み合わせられた１個のガイドロールとに沿って走行せしめられるエンドレスのワイヤ織りベルト若しくはフィルタベルトとを備え、これにより、脱水及び／又は洗浄すべき懸濁液が上記２本のベルトの隙間に挟まれて輸送され、上記脱水ロール及びガイドロールの間で脱水されるよう構成された、主に繊維物質を含む懸濁液を脱水及び／又は洗浄するための装置において、上記２本のベルトの隙間が縦方向に延びるよう形成され、ウェブのガイド装置が設けられたこと、を特徴とする上記の懸濁液を脱水及び／又は洗浄するための装置。
【請求項２】上記ガイド装置がガイドロールとして構成されたことを特徴とする請求項１に記載の装置。
【請求項３】上記ガイド装置がガイドプレート若しくはスライディングプレートとして構成されたことを特徴とする請求項１に記載の装置。
【請求項４】湾曲した案内プレートが上記２個の脱水ロールの幅全体にわたってそれぞれ設けられ、当該案内プレートと上記エンドレスのワイヤ織りベルト若しくはフィルタベルトとの間のギャップが次第に狭くなるよう且つ調節可能なよう構成され、上記ベルトは脱水ロールの表面から上記ガイドロールへ向けて走行せしめられることを特徴とする請求項１ないし３のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項５】上記案内プレートが回り継ぎ手支持体により支承されたことを特徴とする請求項４に記載の装置。
【請求項６】上記案内プレートが少なくとも２つのセクションに分割され、それぞれが当該案内プレートと脱水ロールの表面との間に調節可能な水の入口となるギャップを形成することを特徴とする請求項４又は５に記載の装置。
【請求項７】上記案内プレートの少なくとも固定部が脱水ロールの下部においてタンクに固着され、タンクには洗浄水等の洗浄液を補集する区分け部が形成されたことを特徴とする請求項４ないし６のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項８】脱水ロール間の隙間の間隔が、１００ｍｍまでの範囲、望ましくは２ないし２０ｍｍの範囲で、かつ調節可能であることを特徴とする請求項１ないし７のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項９】懸濁液が両側から別々に供給されることを特徴とする請求項１ないし８のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項１０】ラジアル方向に作用するシールにより、ヘッドボックスが脱水ロールに対してシールされていることを特徴とする請求項１ないし９のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項１１】ヘッドボックスが、作動位置から洗浄位置へ傾動可能なよう構成されたことを特徴とする請求項１ないし１０のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項１２】懸濁液から得られた濾過ケーキ若しくはマット状パルプを搬出するためのパルプ除去スクリューコンベア等の搬出装置を、走行するベルトによって形成される縦方向の隙間の後段に設け、当該ベルトは、脱水ロールと、ガイドロール若しくは圧縮ロールとして機能するガイドロールとに巻き掛けて走行せしめることを特徴とする請求項１ないし１１のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項１３】上記搬出装置の壁に掻取り刃を形成したことを特徴とする請求項１２に記載の装置。
【請求項１４】濾過液受けトレー等の濾過液ドレーンを、ガイドロール、特に圧縮ロールの下部に設けたことを特徴とする請求項１ないし１３のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項１５】ワイヤ織りベルト若しくはフィルタベルトのそれぞれに対して張力を付与し調整する引っ張りロールを、脱水ロールに巻き掛けた当該ベルトの走行方向から見て、ガイドロール、特に圧縮ロールより後段で脱水ロールよりも前段に設けたことを特徴とする請求項１ないし１４のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項１６】上記引っ張りロールが、ベルトのセンタリングのための調整ロールとして構成されたことを特徴とする請求項１５に記載の装置。
【請求項１７】上記ガイドロールの少なくとも１つを駆動することを特徴とする請求項１ないし１６のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項１８】駆動装置の主要な負荷がガイドロール、特に圧縮ロールであることを特徴とする請求項１７に記載の装置。
【請求項１９】上記ガイドロールが滑らかな表面を有することを特徴とする請求項１ないし１８のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項２０】上記ガイドロールにゴム被覆を施したことを特徴とする請求項１ないし１９のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項２１】上記ガイドロールの表面に溝を形成したことを特徴とする請求項１ないし２０のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項２２】上記ガイドロールの表面に複数の孔を形成したことを特徴とする請求項１ないし２０のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項２３】上記ガイドロールを多孔ロールとして構成したことを特徴とする請求項１ないし１９のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項２４】フードを取り付けたことを特徴とする請求項１ないし２３のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項２５】上記脱水ロールを多孔ロールとしたことを特徴とする請求項１ないし２４のうちいずれか１項に記載の装置。
【請求項２６】上記脱水ロールの外周面に複数の溝を形成したことを特徴とする請求項１ないし２５のうちいずれか１項に記載の装置。