JPH10507344A - エピトープ整列化とタンパク質制限地図作製によるタンパク質の配列決定方法 - Google Patents
エピトープ整列化とタンパク質制限地図作製によるタンパク質の配列決定方法Info
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Abstract
(57)【要約】
エピトープ整列化とそれに続く制限酵素地図作成によって、タンパク質のアミノ酸配列を同定し、タンパク質に起こる翻訳後修飾を解析する方法が規定されている。エピトープまたは翻訳後修飾されたエピトープとしてアミノ酸を認識し、結合可能な、制限酵素部位を有する、被修飾抗体もまた規定されている。
Description
【発明の詳細な説明】
エピトープ整列化とタンパク質制限地図作製によるタンパク質の配列決定方法発明の背景
自動化されたタンパク質配列決定の機器と方法は、近年大きく進歩し
た。この技術領域における改良は、感度および速度の上昇、タンパク質配列決定
の簡便化をもたらした。最近の進歩には、自動気層配列決定機{gas-phase-sequ
encing instruments}、および、PTHアミノ酸検出器用のミクロボア{microbore
}カラムを備えたオンラインHPLCシステムが含まれている。自動気層配列決
定機{gas-phase-sequencing instruments}の発明によって、わずか10から1
00 pmolのペプチドから配列データが得られるようになった。
タンパク質とペプチドのN末端の同定は、組み替えDNAクローンを単離
するため、そして、構造的、機能的なタンパク質ドメインを明らかにするために
重要である。タンパク質とペプチドのN末端の配列は、手動または自動化された
エドマン分解反応の反復によって、決定される。個々の分解サイクルは3過程:
すなわち、カップリング、切断、転換からなる。カップリング過程では、未修飾
のペプチドまたはタンパク質のN末端フェニルイソチオシアネートによって修飾
される。この反応は、フェニルチオカルバモイル・ペプチドを生成するために、
アルカリ性条件下で行われる。第二の過程では、PTC-N末端残基が、液体または
気体のトリフルオロ酢酸によって切断され、元々のN末端残基のアニリノチアゾ
リン−アミノ酸誘導体、および、第2番目の残基が新たにN末端となったタンパ
ク質またはペプチドが生じる。ATZ-アミノ酸は不安定で、第三の過程では、酸に
よって、より安定な3-フェニル-2-チオヒダントイン(PHT)アミノ酸に転換され
る。そして、(n-1)ポリペプチドのN末端は、次のサイクルのカップリング、切
断、転換に利用可能となる。
自動化された手順では、通常、タンパク質サンプルは、反応カートリ
ッジ中の膜またはガラス繊支持体に、吸着または結合されている。AZT-アミノ酸
は反応カートリッジから転換フラスコに洗い流されて、そこでPTH-アミノ酸に転
換
される。続いて、PTH-アミノ酸はHPLCカラムに注入され、紫外線吸収によって検
出され、保持時間によってその種類が同定される。このような分析機の感度は高
く、わずか1pmolのPTH-アミノ酸を検出できる。連続して同定できるアミノ酸残
基の数は、サンプル量と配列自身によって変わる。
未知のサンプルをエドマン分解を用いて同定するためには、幾つかの
必要条件がある。第一に、サンプルの純度は少なくとも80%以上でなければな
らない。タンパク質の混在は、エドマン分解の各サイクルに、複数種のPTH-アミ
ノ酸を生ずる。したがって、サンプル内に似たような量の複数種のタンパク質が
存在すると、特定のタンパク質の配列を得ることはほとんど不可能となる。加え
て、N末端が阻止されると、混入しているタンパク質の配列が読まれることもあ
る。第二に、サンプルには、トリス、グリシン、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS
)、アクリルアミドなどのように機器の性能に影響を与え、クロマトグラムに大
きな偽のピークを生じるような混入物の汚染があってはならない。最後に、分析
に充分な量のサンプルがなくてはならない。精製中のサンプルの損失やN末端へ
の阻止によって、実際に配列を読まれているサンプル中のタンパク質の量が不確
実になる。したがって、エドマン分解を通じてN末端の配列を決定するには、1
0から100 pmolの材料が通常必要である。N末端の配列が阻止された場合、エ
ドマン分解は、タンパク質やペプチドの配列を決定するのには使用できない。
モノクローナル抗体も、エピトープとして機能するタンパク質の特定
領域を同定して地図作成するのに用いられてきた。コシックら(Kosik et al.,
Neuron 1988,1,817-825)は、タウ分子に対するモノクローナル抗体を用いて
、タウ分子における位置的に異なったエピトープを同定する方法を明らかにして
いる。タウ分子に対する抗体によって同定されたエピトープ領域の平均サイズは
29.4アミノ酸であった。セスブロン・ドゥローら(Cesbron Delauw et al.,Mol
ecular Immunology 1992,29(11),1375-1382)は、マウスモノクローナル抗体
によって認識される、分泌型抗原GP28.5のエピトープの特性を詳細に記述してい
る。
単一アミノ酸、2連続アミノ酸{di-amino acids}、3連続アミノ酸
{tri-amino acids}に特異的な抗体のエピトープの整列化(epitope ordering
)
とそれに続く制限酵素地図作製(restriction mapping)による、簡便で高感度
な、タンパク質配列の決定方法が開発された。この方法により、ライブラリー検
索のためのオリゴヌクレオチド・プローブを作成し、対応するcDNAクローンを単
離するためのPCRを行うのに十分な量のタンパク質配列決定が可能である。さら
に、エピトープ整列化の方法により、タンパク質に起こる翻訳後修飾の特性付け
(characterization)を研究することもできる。発明の要約
本発明の目的は、タンパク質のアミノ酸配列を同定する方法を提供す
ることにある。この方法はアミノ酸に対する抗体を得ることを含む。抗体は、第
一および第二のヌクレオチド配列に抗体を結合することによって、修飾される。
第一のヌクレオチド配列は、修飾された5'−ヌクレオチドとそれに続く一つの
制限酵素認識部位、および、相補的配列とアニーリング可能な塩基対配列を3’
末端に持つ長いヌクレオチド配列からなる。第二のヌクレオチド配列は、第一の
配列と同じ、修飾された5'−ヌクレオチドとそれに続く一つの制限酵素認識部
位、および、第一の配列と同じ長いヌクレオチド配列を持ち、さらに、相補的な
塩基対配列を3’末端を有する。修飾された抗体はタンパク質と結合し、その結
果、当該する抗体に付いた第一および第二のヌクレオチド配列における3’末端
の相補的な塩基対配列がプライマー-鋳型複合体を形成し、これがさらに伸長し
て、安定な2本鎖複式(double-stranded duplex)が形成される。結合した被修
飾抗体からなる2本鎖複式は、少なくとも1種類の制限酵素で処理されて、複式
は分解され、分解生成物が分離される。これらの分解生成物から生じるバンド・
パターンが検出され、タンパク質のアミノ酸配列の一部が同定される。
本発明には、タンパク質の翻訳後修飾を特性付けるという別の目的も
ある。この方法は、タンパク質上のエピトープのうち、少なくとも2つに対する
抗体を得ることを含む。そのうち少なくとも1つの抗体は、翻訳後に修飾された
エピトープに対するものである。これらの抗体は、第一および第二のヌクレオチ
ド配列に抗体を結合することによって、修飾される。第一のヌクレオチド配列は
、
修飾された5'−ヌクレオチドとそれに続く一つの制限酵素認識部位、および、
相補的配列とアニーリング可能な塩基対配列を3’末端に持つ長いヌクレオチド
配列からなる。第二のヌクレオチド配列は、第一の配列と同じ、修飾された5’
−ヌクレオチドとそれ黷ノ続く一つの制限酵素認識部位、および、第一の配列と
同じ長いヌクレオチド配列を持ち、さらに、相補的な塩基対配列を3’末端を有
する。修飾された抗体はタンパク質と結合し、その結果、当該する抗体に付いた
第一および第二のヌクレオチド配列における3'末端の相補的な塩基対配列がプラ
イマー-鋳型複合体を形成し、これがさらに伸長して、安定な2本鎖複式が形成
される。結合した修飾抗体からなる2本鎖複式は、少なくとも1種類の制限酵素
で処理されて、複式(duplex)は分解され、分解生成物が分離される。これらの
分解生成物から生じるバンド・パターンが検出され、タンパク質の翻訳後修飾が
同定され、その性質が明らかにされる。
本発明には、単一アミノ酸、2連続アミノ酸{di-amino acids}、3
連続アミノ酸{tri-amino acids}、または、翻訳後修飾に関与するタンパク質
に対する抗体からなる、被修飾抗体を供給するという別の目的もある。第一のヌ
クレオチド配列は、修飾された5'−ヌクレオチド、一つの制限酵素認識部位、
長いヌクレオチド配列、および、相補的配列とアニーリング可能な第一の3’末
端塩基対配列を持つ。第二のヌクレオチド配列は、第一の配列と同じ、修飾され
た5'−ヌクレオチド、一つの制限酵素認識部位、長いヌクレオチド配列、およ
び、第一のヌクレオチド配列における第一の塩基対配列と相補的な配列とアニー
リング可能な第二の3’末端塩基対配列を持つ。この第一および第二のヌクレオ
チド配列のいずれも抗体に結合している図面の簡単な説明
図1は、タウ(tau)タンパク質の検出において、抗体14(Ab14)と
タウ1−DNA−スパナー(taul-DNA-spannar)を用いたハイブリダイゼーション
の結果を示したオートラジオグラムである。レーン1は、タウとは混ぜてはいな
いが、エピトープ整列化過程に取り入れられた抗体の混合物を示している。レー
ン2とレーン3は、タウタンパク質と抗体−DNA−スパナー複合体(Ab-DNA-span
nar complexes)を混ぜ、エピトープ整列化過程を経てはいるが、それに続く制
限酵素分解はされていないという実験について、2つのそれぞれ独立した実験結
果を示している。レーン2で示した物質のBamHIとEcoRI分解生成物が、それぞれ
レーン4と5に示されている。発明の詳細な説明
未知のタンパク質に対する迅速で高感度なアミノ酸配列決定法が開発
された。この方法は、核酸ハイブリダイゼーション・プローブの生成を容易にす
るという用途に使用できる。さらに、この方法は、タンパク質上のアミノ酸リン
酸化、硫酸化、糖鎖付加などの翻訳後修飾の性質を明らかにするために使用可能
である。
本発明の一つの具体例では、21アミノ酸のそれぞれ、または、2連続
アミノ酸{di-amino acids}、3連続アミノ酸{tri-amino acids}に対する抗
体が調製されていた。抗体は、自然界には存在しない、セレノシステイン(sele
nocysteine)、ホモシステイン(homocysteine)、ホモセリン(homoserine)と
いったアミノ酸についても調製できる。他の具体例では、翻訳後修飾に関与する
タンパク質のエピトープに対する抗体が準備されている。例えば、抗原性の2連
続アミノ酸{di-amino}配列、ホスホチロシンに対する抗体が調製された。他の
具体例では、抗体14(Ab14)およびタウ1抗体(Abtau1)と表記される、タウタ
ンパク質に対するモノクローナル抗体が使用される。これらのモノクローナル抗
体は、タウの2つの異なる領域に対して作成されており、抗体14(Ab14)は、タ
ウタンパク質の83-120アミノ酸にわたるペプチド断片のエピトープを認識し、一
方、タウ1抗体(Abtau1)は、131-149アミノ酸に特異的である。これらの抗体の
調製法は、コシックら(Kosik et al.)(1988)に述べられている。
ここで用いられているように、「抗体」という用語は、完全で無傷な
抗体、Fab断片、および、F(ab)2断片を意味している。各々の特異的な抗体が、
当該技術分野においてよく知られている方法によって、Fab断片化されているこ
とが好ましい。完全で無傷な抗体、Fab断片、および、F(ab)2断片のタンパク質
構造、および、このような分子をコードする遺伝子配列は、当該技術分野ではよ
く知られている。
第一のヌクレオチド配列は、修飾された5'末端、それに続く、一つの
制限酵素認識部位、および、相補的配列とアニーリング可能な第一の3’末端塩
基対配列を持つ、長いヌクレオチド配列を有するように調製される。次に、第二
のヌクレオチド配列が、第一の配列と同じ、修飾された5'−ヌクレオチド、一
つの制限酵素認識部位、長いヌクレオチド配列、および、第一のヌクレオチド配
列における第一の塩基対配列と相補的な配列とアニーリング可能な第二の3’末
端塩基対配列を持つように調製される。ある好ましい具体例では、これらのDNA
を架橋するオリゴヌクレオチド{DNA-spanning oligonucleotide}は、4つの区
別できる領域を持つ198塩基対からなる。本発明にしたがって使用されるヌク
レオチド配列は、よく知られた固相法によって、簡単かつ日常的に作成できるだ
ろう。このような合成法用の機器は、アプライド・バイオシステムズ(フォスタ
ー・シティー、カリフォルニア){Applied Biosysytems,Foster City,CA})
を含む幾つかの企業から販売されている。このような合成用の他のいかなる方法
も、また使用されるだろう。当該ヌクレオチド配列を実際に合成することは、日
常的にヌクレオチドを合成する者の能力の範囲内である。オリゴヌクレオチドは
、標準的なホスホアミダイト化学によって合成され、したがって、5'−OH基
を有する。これらのオリゴヌクレオチドについては、標準的な反応によって、リ
ン酸化され、オリゴリンク・デリバイトゼーション・キット(ピアス・ケミカル
){Oligolink Derivitzation Kit,Pierce Chemical}を用いて5'−NH2を持
つ誘導体を作成可能である。遊離一級アミンを含むため容易に抗体と結合できる
、シスタミンを付加することによって、5'末端のヌクレオチドは修飾可能であ
る。当該ヌクレオチドの配列は、5'末端から、ヌクレオチド・スペーサー(nuc
leotide spacer)領域、制限酵素認識配列、第二のヌクレオチド・スペーサー(
nucleotide spacer)領域、3'末端の特異的ヌクレオチド・ハイブリダイゼーシ
ョン配列と続いている。ある具体例では、36塩基のスペーサー領域に、6塩基
の制
限酵素認識部位が続き、さらに141塩基のスペーサー領域、特異的な15塩基
ハイブリダイゼーション配列が続いている。またある具体例では、BamH1とEcoR1
制限部位が、BAM36-198、BAM36-198op、RI36-198、および、RI38-198opと名付け
られたDNA-スパナー(DNA-spannar)として用いられている。これらのBAMスパナ
ーおよびRIスパナー(BAM and RI spannars)は特異的な15塩基配列を3’末
端に持ち、これは、198op配列の3’末端の15塩基配列と相補的である。
当該ヌクレオチド配列は、一級アミン用クロスリンク剤を用いて、選
択された抗体に共有結合的に結合される。ある具体例では、誘導化処理されたDN
A−スパナーが、タウ抗体に、よく知られた方法にしたがって、グルタルアルデ
ヒドを用いて付加された。しかし、ビス(スルホスクシニミディル)スルビン酸
{bis(sulfosuccinimidyl)surerate}やジメチルスベリミンジン酸{dimethyl s
uberimindate}といった他のクロスリンク剤も、当該ヌクレオチド配列の5'末端
一級アミンと抗体のリジン残基のε-アミノ基との間のアミド結合を形成するの
に有用である。このような試薬は、ピアス(ロックフォード、イリノイ){Pier
ce,(Rockford,IL)}のような業者から商業的に入手でき、その使用は、当該技
術分野の者にはよく知られている。ある具体例では、Ab14はBAM36-198およびBAM
36-198opと複合体を形成され、一方、Abtau1はRI36-198およびRI36-198opとグル
タルアルデヒドを用いて複合体が形成された。続いて、抗体-オリゴ結合体は、
よく知られた方法に従って、プロテインAカラム・クロマトグラフィーによって
、未反応のオリゴヌクレオチドと分離された。タンパク質を含む分画は280nmの
吸光によって検出され、4℃で保存された。
次に、修飾された抗体は、ヌクレオチド配列がアニーリングしないよ
うな条件で、未知の配列を持つタンパク質を含むサンプルに加えられた。このよ
うな条件とは、高塩濃度、ヌクレオチド配列相互作用の機械的安定化を含むが、
それらに限定されるものではない。修飾された抗体は、次に、それらに特異的な
エピトープと相互作用し、結合する。Ab14およびAbtau1−DNA−スパナー(Abtau
1-DAN-spanner)複合体と、精製されたAbtau1タンパク質との会合は、少なくと
も1つの条件では示されている。結合が起こった後、T4DNAポリメラーゼ、クレ
ノウ断片、dNTPsが加えらる。これにより、第一および第二の相補的ヌクレオチ
ド配列が、最も近くに結合した修飾された抗体の近傍にあるため、プライマー-
鋳型複合体を形成し、次にそれが伸長して安定な2本鎖複式(double-stranded
duplex)を形成する。
いったん反応が完了すると、連結された隣接被修飾抗体のDNA鎖につ
いてが、隣接する抗体の位置関係を明らかにするために、制限酵素を用いて、地
図作成される。現在までに、1000以上の異なった制限酵素が、特異的な切断
部位について同定されている。制限酵素地図作成は、DNA断片を解析するために
、当該技術に熟練を有する者によって汎用されている。制限酵素地図作成は、個
々の制限酵素について、その供給業者の推奨する条件に従って、行われる。例え
ば、Ab-DNA混合物のEcoRI分解は、次の最終濃度の試薬、100 mM Tris pH 7.5、7
mM MgCl2、50 mM NaClを加えることによって行われる。酵素分解は、37℃で2時
間進行する。制限酵素は、プロメガ(マディソン、ウィスコンシン){Promega
(Madison,WI}、ニューイングランド・バイオラボ(ビバリー、マサチューセ
ッツ){New England Biolabs(beverly,MA)、ストラタジーン(ラ・ホヤ、カリ
フォルニア){Stratagene(La Jolla,CA)}を含む様々な業者から入手可能であ
る。これらの酵素は、4-8塩基からなる独自の回文構造配列を認識し、認識配列
内にある一つのホスホジエステル結合を分解し、平滑末端、または、5'あるいは
3'末端突出末端を持つ2本鎖断片を生じる。これらは、配列の認識については非
常に特異的で、極めて効率よく認識配列を切断する。
切断された断片は、次に、長さの違いに基づいて、アガロースまたは
ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分離される。様々な濃度のポリアクリ
ルアミドまたはアガロース(0.5から4%)を有するゲルが、分離に用いられる。
断片の分解能が最も高い条件でゲル電気泳動は行われる。電場の中では、負の電
荷を持つ塩基配列は、陽極に移動する。この移動は、ヌクレオチド配列をふるい
にかける大きな孔を持つ支持体(matrix)によって遅延し、その結果、より長い
ヌクレオチド断片のほうが短いヌクレオチド断片よりも遅く移動する。ふるい分
けの能力は、ゲル中のアガロースまたはポリアクリルアミド濃度に比例し、高濃
度になるほど、移動は遅くなる。ポリアクリルアミドでは、ポリマー中のクロス
リンクの度合いによって、ふるい分け効果は、さらに制御される。アガロースで
は、孔は非常に大きいため、分解能の主要な変数は、使用されるアガロースの濃
度である。これらの方法に用いられる緩衝溶液は、電気泳動中に起こる水の電気
分解中に必要な緩衝能力に応じて、選択される。ある具体例では、未分解の試料
、EcoRIまたはBamHI分解生成物が、ゲル・ローディング色素(gel loading dye
)と混合され、加熱後、4%ポリアクリルアミドゲル上で、ブロモフェノール・ブ
ルーがゲルの末端に到達するまで電気泳動された。
抗体-オリゴ-オリゴ-抗体複合体(Ab-oligo-oligo-Ab complexes)は
ニトロセルロース膜に電気ブロッティングによって移動される。ブロットされた
膜は、乾燥され、プローブの膜に対する非特異的結合を避けるため、BSAとサケ
精子DNAを含む溶液でプレハイブリダイズされる。ブロットされたニトロセルロ
ース膜はDNA−スパナー(DNA-spannaer)オリゴヌクレオチドのスペーサー領域
とハイブリダイズする(TGG)10を含む、放射性ラベルされたオリゴヌクレオチ
ドでプローブされる。このプローブは、5’ポリヌクレオチド・キナーゼと32P
ATPを用いて、5’末端をラベルされる。ハイブリダイゼーションの後、ブロッ
トされた膜は、結合していないプローブを除くために洗浄される。次に、ブロッ
トされた膜はX線フィルムに露出されて、DNAの長さと位置が検出される。図1
は、タウ1タンパク質の検出にAb14とAbtau1−DNA−スパナー(Abtau1-DNA-span
ner)複合体を用いたハイブリダイゼーションの結果を示している。これらのAb-
DNA複合体は、それぞれの抗体上に、遊離した(未反応の)1本鎖DNA−スパナー
(DNA-spanner)が存在するため、ハイブリダイズ可能である。レーン1はタウ
とは混ぜていないが、エピトープ整列化の作業に用いられた、抗体の混合物を示
している。レーン2と3は、タウタンパク質とAbtau1−DNA−スパナー(Abtau1-
DNA-spanner)複合体を混合し、エピトープ整列化作業を行っスが、それに続く制
限酵素分解を行っていないという実験について、独立した2つの結果を示してい
る。レーン2と3で示されている試料について、それぞれ、BamHiとEcoRIで分解
された産物がレーン4と5にそれぞれ示されている。レーン2と3で見られるAb
−DNA複合体における低い移動度は、エピトープ整列化作業は、より大きな分子
量を持つ複合体を生じたことを示している。一方、レーン4と5における、この
複合体の制限酵素処理産物は、予想された制限酵素認識部位が実際に生じたこと
を示している。
別の方法では、抗体は、プロテインAまたは第二の標識抗体を用いて
、よく知られた方法によって検出可能である。
一般的に、単数もしくは複数の制限酵素によるバンドパターンにより
、制限酵素部位と結合している抗体を同定できる。次に、この情報は、抗体の順
序、および、それらが結合しているタンパク質の配列を決定するのに用いられる
。本発明をタンパク質の配列決定に用いる際、cDNAまたはゲノムライブラリーか
ら目的分子をクローン化する目的でオリゴヌクレオチド配列を得るためには、5
つかそれ以上の被修飾抗体がタンパク質のアミノ酸配列上に配置されることが好
ましい。クローン化された配列は、次に、タンパク質の全長配列を得るのに使用
される。クローン化用のプローブを作成するためにわずか数アミノ酸配列が必要
な際、エドマン分解が広く用いられている事実に示されるように、このような技
術は、当該分野に技術を有する者にはよく知られたものである。
本方法が、タンパク質の翻訳後修飾の解析に用いられる場合は、より
少量の抗体しか必要ではない。この例では、タンパク質上の少なくとも2つのエ
ピトープに対する抗体が調製される。そのうち少なくとも1つの抗体は、翻訳後
に修飾されたエピトープに対するものである。これらの抗体は、本申請で前述さ
れている方法に従って、修飾され、試料と結合される。タンパク質の機能は、最
初の翻訳と折り畳みの後に付加される官能基の性質に依ることが多い。例えば、
チロシン残基のリン酸化は、プロテイン・キナーゼを活性化、または不活性化さ
せたり、ある種のGタンパク質結合受容対におけるGタンパク質サブユニットの
タンパク質-タンパク質間の解離を引き起こす。タンパク質の機能、安定性、細
胞内輸送、あるいは、分解の標的に関与する他のタンパク質修飾は、糖鎖付加、
ADPリボシル化、ミリスチン酸付加、パルミチン酸付加、ユビキチン化を含むが
、それらのみに限定されるものではない。本発明では、タンパク質上の翻訳後修
飾
の同定と特性付けを可能にする、翻訳後修飾に由来するエピトープに対する抗体
が得られる。現行のタンパク質配列決定法と、オリゴヌクレオチド配列決定法は
、このような側鎖修飾を検出できない。実際に、エドマン分解では、このような
修飾は、タンパク質の配列決定を、不可能ではないにせよ困難にしうる。さらに
、比較的純度の高い試料を要求する標準的な方法とは異なり、本発明では、細胞
粉砕祖分画を用いることができる。これは、抗体が特定のタンパク質のエピトー
プ特異的であり、2つかそれ以上の抗体が非特異的に同一タンパク質に結合する
可能性は極めて低いからである。
以下の非制限的な実施例は、本発明の裏付けのみを目的として、使用
されている。実施例 実施例1:抗体の調製
キャリアタンパク質に抗原を架橋させることにより、単一、2連続、
3連続アミノ酸配列に対する抗体が生成される。キャリアタンパク質の例は、キ
ーホール・リンペット・ヘモシアニン{keyhole limpet hemocyanin}とボバイ
ン・セーラム・アルブミンを含むが、それらに限定されるものではない。この架
橋は、グルタルアルデヒド、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシニ
ミド・エステル、カルボジイミドあるいはビス−ジアゾ化ベンジジンを含む、当
該技術分野でよく知られているどの方法によっても行われるが、それらに限定さ
れるものではない。架橋の後、抗原-キャリアタンパク質複合体は、当該技術分
野でよく知られている方法により、ウサギを免疫化させるための免疫原として使
用される。適当な抗体価に到達した後、文献に記載されている方法に従って、ウ
サギが採血され、抗体が単離される。
あるいは、マウスを抗原−キャリアタンパク質で免疫化し、ハイブリ
ドーマ細胞株を得ることによって、モノクローナル抗体が得られる。例えば、本
発明の具体例で用いられているタウモノクローナル抗体は、コシックら(Kosik
et al.)(1988)によって記載されている。AB14とAbtau1は、ボバイン・タウタ
ンパク質でマウスを免疫化することにより得られた。この免疫源は、3回転微小
管{thrice-cycled microtubule}調製試料を煮沸処理することにより、調製さ
れた。上清は、セファロース4Bカラムで分画され、タウの濃縮された調製試料が
得られた。他の例では、リン酸化チロシンに対する抗体が生成された。リン酸化
チロシンは、キャリー・ヘモシアニンに結合され、ウサギを用いて、抗体が生成
された。
被検動物には抗原-キャリア複合体が注射され、体液性免疫反応が引
き起こされ、適当なスクリーニング作業が開発された。被検動物の血液から得ら
れた血清はスクリーニング作業を開発、検証するために用いられた。適切なスク
リーニング方法が開発された後、ハイブリドーマの作成が開始されるだろう。細
胞融合の数日前、被検動物は、抗原試料を用いてブーストされる{boosted}。
細胞融合の日、抗体分泌細胞は、免疫化動物のリンパ組織から単離され、ミエロ
マ細胞と混合される。混合物は、良好な細胞-細胞接触が達成されるように、遠
心分離され、ポリエチレングリコール(PEG)によって融合される。融合の後
、細胞からPEGが除かれ、選択的溶媒で薄められ、マルチウェル組織培養皿に
蒔かれる。約1週間後、細胞培養の上清は選択された抗体の存在について、試験
される。陽性のハイブリドーマは培養され、単一細胞がクローン化される。この
方法により、単一種の抗体を常に産生する細胞株が得られる。実施例2:被修飾Fab断片の調製
抗体からFab断片が、文献に記載されている方法に従って、抗体分子
のパパインまたはペプシン分解によって、調製される。
パパイン分解では、抗体は、2つの重鎖をつなぎ止めているジスルフ
ィド結合のN末端ので切断される。パパイン分解が使用された場合は、システイ
ン(最終濃度1mM)、EDTA(最終濃度1mM)を含む、IgG 5 mg/mlnの酢酸ナトリ
ウム100 mM(pH 5.5)溶液が調製され、試験管に分注される。抗体1 mgに対し、
10μgのパパインが各試験管に加えられる。試験管は、次に、37℃で10時間保温
される。保温後、ヨードアセトアミドが最終濃度75 mMとなるように加えられ、
溶液は、30分間保温される。
ペプシン分解では、抗体は、前述のジスルフィド結合のC末端側で切
断される。ペプシンが使用される場合、約5 mg/mlのIgGを含む、10 mMクエン酸
ナトリウム溶液、pH 3.5が試験管に調製される。5μgのペプシンが1 mgの抗体
に対して加えられる。試験管は蓋をされて、よく混合された後、37℃で12-24時
間保温される。
Fab断片は、ゲル濾過カラム(G100)とイオン交換クロマトグラフィ
ー(DEAE)によって、抗体から分離される。実施例3:DNA−スパナーオリゴヌクレオチド(DNA-spanner ologonucleotide) の調製
次のオリゴヌクレオチドが、固相法合成機を用いて合成された。
オリゴヌクレオチドは、25μlのオリゴヌクレオチド(200 ng/μl)
、5μlの10× PNC緩衝液(500 mM Tris pH 8.0、10 mM MgCl2)、5μl ATP(10mM
)
、10μl H2O、5μlポリヌクレオチド・キナーゼをを含む溶液中で、リン酸化さ
れた。混合物は、37℃で30分間保温された。フェノール/クロロフォルム抽
出とそれに続くエタノール抽出が、よく知られている方法に従って、行われた。
これらのオリゴヌクレオチドの誘導体作成は、ピアス・ケミカル{Pi
erce Chemical}から発売されているオリゴリンク・デリバトゼーション・キッ
ト{OligoLink derivatzation kit}を用いて行われた。ピアス・ケミカル{Pie
rce Chemical}による実験手順では、約5 mgのオリゴヌクレオチドが、誘導体作
成試薬(シスタミン)と混合されている。オリゴヌクレオチド誘導体は、支持体
に結合され、シスタミンの中央のジスルフィド結合から、遊離スルフヒドリル基
が得られるように、DTTによって還元される。最終的なヌクレオチド誘導体は、1
0 mM TE(トリス-EDTA)緩衝液で、溶出される。実施例4:DNA−スパナー(DNA-spanner)と抗体の共有結合
オリゴヌクレオチド誘導体は、グルタルアルデヒドを用いて、抗体に
架橋される。約100μgの抗体が、10μgのオリゴヌクレオチド誘導体と、リン酸
緩衝化食塩水(PBS)中で混合された。溶液の全量は、200μlから1 mlが適切で
ある。新たに調製した等量の0.1%EMグレードのグルタルアルデヒド(PBS溶液)
が加えられ、室温で3時間静置された。1/20量の1 MエタノールアミンpH 7が溶液
に加えられ、室温で2時間静置された。
抗体-オリゴヌクレオチド複合体は、1mMトリスpH 8.0を加えて、pH
8.0、最終濃度0.1 Mとなるように調製される。溶液はプロテインAビーズ(バイ
オラッド){BioRad Corp.}に通され、カラムは5倍量の0.1 MトリスpH 8、続い
て、10 mMトリスpH 8で洗浄される。抗体-オリゴヌクレオチド複合体は、500μl
の100 mMグリシンpH 3で溶出され、50μlに分画化される。これらの分画は、カ
ラムから40μlの1 MトリスpH 8を含むエッペンドルフ・チューブに採取される。
タンパク質を含む分画は、280 nmの吸光によって、検出される。タンパク質を含
む分画は集められ、50%グリセロールと0.02%アジ化ナトリウムの溶液として、用
時まで4℃で保存される。実施例5:抗体−DNA−スパナー複合体{antibody-DNA-spanner complex}とタ ンパク質抗原との相互作用
1例として、10μlの10x結合反応液(2 Mトリス酢酸 pH7.4、1%ゼラ
チン、2%トウィーン{Tween}、0.1%アジ化ナトリウム)、70μl H20、50 ng精
製タウタンパク質、100 ng Ab14-BAM36-198、Ab14-BAM36-198op、Abtau1-RI36-1
98、およびAbtau1-RI36-198opの各Ab14−DNA−スパナー複合体{Ab14-DNA-spann
er complex}が混合された。蒸留水が、最終容量100μlとなるように加えられ、
室温で30分間静置された。1μlの10x結合反応溶液、1 M酢酸マグネシウム1.5μl
、dATP、dGTP、dCTPおよびdTTP各250μMの混合物4μl、H2O 1μl、T4 DNAポリメ
ラーゼ(2U/μl)3μl、クレノウ断片(8U/μl)1μlが試料に加えられ、室温
で30分間静置された。
次に、反応物は、適切な制限酵素で切断された。イオン強度は、1.5
μlの1 M 酢酸カリウムで調整され、3μlの制限酵素(BamHIとEcoRI)が加えら
れた。反応チューブは、37℃で30分間保温された。実施例6:分解された複合体の解析
反応終了後、試料はゲル・ローディング色素と混合され、60℃で5分
間加熱され、42-1アクリルアミド:ビス・アクリルアミドの4%ポリアクリルアミ
ド・ゲル上に電気泳動される(リームリー{Laemmli}、Nature 1970、227: 680
-685)。ブロモフェノール・ブルーがゲルの最下部に到達した後、複合体は、電
気ブロッティングによって、ニトロセルロース膜状に移動される。
ニトロセルロースは真空中で80℃で4時間加熱される。ブロットされ
た膜は、40℃で4時間、6xSSC(0.9 Mクエン酸ナトリウム、0.09 M塩化ナトリウ
ム);100μg/mlサケ精子DNA、5× デナルツ溶液{Denhardt's}(0.1% BSA、0.1
%ポリビニルピロリドン、0.1%フィコール)、50%ホルムアミド中で、プレハイブ
リダイズされた。ブロットされた膜は、32P放射性標識された(TGG)10で50℃
、18時間ハイブリダイズされる。このプローブは、5’ポリヌクレオチド・
キナーゼと32P ATP(3000 Ci/mM、アマシャム{Amersham})3μlを含む10μl
の反応系でラベルされ、使用される。ハイブリダイゼーション後、ブロットされ
た膜は、2×SSCで2回、50℃で30分間洗浄され、さらに、0.1×SSCで2回、50℃で
30分間洗浄される。ブロットされた膜は、増感紙を敷いたX線フィルム上に24時
間露出された。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. タンパク質のアミノ酸配列を同定する方法であって、 a)アミノ酸に対する抗体を入手すること; b)被修飾5'−ヌクレオチドとそれに続く一つの制限酵素認識部位、 および、相補的配列とアニーリング可能な塩基対配列を3’末端に持つ長いヌク レオチド配列を含む第一のヌクレオチド配列と、第一の配列と同じ、修飾された 5'−ヌクレオチドとそれに続く一つの制限酵素認識部位、および、第一の配列 と同じ長いヌクレオチド配列を含み、そして、相補的なヌクレオチド対配列を3' 末端に有する第二のヌクレオチド配列に関して、当該第一ヌクレオチド配列と当 該第二ヌクレオチド配列を当該抗体に結合させることにより当該抗体を修飾する こと; c)当該被修飾抗体の当該第一および第二のヌクレオチド配列におけ る3’末端の相補的な塩基対配列がプライマー−鋳型複合体を形成し、これがさ らに伸長して、安定な2本鎖複式を形成するように、被修飾抗体をタンパク質に 結合すること; d)結合した被修飾抗体を含む2本鎖複式を少なくとも1種類の制限 酵素で処理して、この複式を分解すること; e)当該分解生成物を分離すること; f)これらの分解生成物から生ずるバンド・パターンを検出すること ;および g)当該タンパク質の部分アミノ酸配列を同定すること、 を含む上記方法。 2. 当該抗体がFab断片である請求項1記載の方法。 3. 当該第一、第二ヌクレオチド配列内の長い塩基配列が200塩基対を 含む請求項1記載の方法。 4. 当該第一、第二ヌクレオチド配列内の当該3’末端塩基配列が14塩基 対を含む請求項1記載の方法。 5. タンパク質の翻訳後修飾を特性付ける方法であって、 a)タンパク質の少なくとも2つのエピトープに対する抗体について 、そのうち少なくとも1つの抗体が翻訳後修飾されたエピトープに対するもので あるような抗体を入手すること; b)被修飾5'−ヌクレオチドとそれに続く一つの制限酵素認識部位、 および、相補的配列とアニーリング可能な塩基対配列を3’末端に持つ長いヌク レオチド配列を含む第一のヌクレオチド配列と、第一の配列と同じ、修飾された 5'−ヌクレオチドとそれに続く一つの制限酵素認識部位、および、第一の配列 と同じ長いヌクレオチド配列を含み、そして、相補的なヌクレオチド対配列を3' 末端に有する第二のヌクレオチド配列に関して、当該第一ヌクレオチド配列と当 該第二ヌクレオチド配列を当該抗体に結合させることにより当該抗体を修飾する こと; c)当該被修飾抗体の当該第一および第二のヌクレオチド配列におけ る3’末端の相補的な塩基対配列がプライマー-鋳型複合体を形成し、これがさ らに伸長して、安定な2本鎖複式を形成するように、被修飾抗体をタンパク質に 結合すること; d)結合した被修飾抗体を含む2本鎖複式を少なくとも1種類の制限 酵素で処理して、この複式を分解すること; e)当該分解生成物を分離すること; f)これらの分解産物から生ずるバンド・パターンを検出スルこと; および g)当該タンパク質の翻訳後修飾を同定し特性付けること、 を含む上記方法。 6. 当該抗体がFab断片である請求項5記載の方法。 7. 当該第一、第二ヌクレオチド配列内の長い塩基配列が200塩基対を 含む請求項5記載の方法。 8. 当該第一、第二ヌクレオチド配列内の3’末端塩基配列が14塩基対 を含む請求項5記載の方法。 9. a)アミノ酸に対する抗体; b)被修飾5'−ヌクレオチド、一つの制限酵素認識部位、長いヌクレ オチド配列、および、相補的配列とアニーリング可能な第一の3'末端塩基対配列 を有する第一のヌクレオチド配列で、当該第一ヌクレオチド配列が当該抗体と結 合するもの;および、 c)当該第一ヌクレオチド配列におけると同様に、当該被修飾5'−ヌ クレオチド、当該一つの制限酵素認識部位、当該長いヌクレオチド配列を有し、 かつ当該第一のヌクレオチド配列における当該第一塩基対配列と相補的な第二の 3'末端塩基対配列を有する第二のヌクレオチド配列で、当該第二ヌクレオチド配 列が当該抗体と結合するもの、 を含む被修飾抗体。 10. 当該抗体がFab断片を含む請求項9記載の被修飾抗体。 11. 当該長いヌクレオチド配列が、200塩基対を含む請求項9記載の被 修飾抗体。 12. 当該第一、第二塩基対配列が各々14塩基対を含む請求項9記載の被 修飾抗体。 13. a)翻訳後修飾されたタンパク質のエピトープに対する抗体; b)被修飾5'−ヌクレオチド、一つの制限酵素認識部位、長いヌクレ オチド配列、および、相補的配列とアニーリング可能な第一の3’末端塩基対配 列を有する第一のヌクレオチド配列で、当該第一ヌクレオチド配列が当該抗体と 結合するもの;そして、 c)当該第一ヌクレオチド配列におけると同様に、当該被修飾5'−ヌ クレオチド、当該一つの制限酵素認識部位、当該長いヌクレオチド配列を有し、 かつ当該第一のヌクレオチド配列における当該第一塩基対配列と相補的な第二の 3'末端塩基対配列を有する第二のヌクレオチド配列で、当該第二ヌクレオチド配 列が当該抗体と結合するもの、 を含む被修飾抗体。 14. 当該抗体がFab断片を含む請求項13記載の被修飾抗体。 15. 当該長いヌクレオチド配列が200塩基対を含む請求項13記載の被 修飾抗体。 16. 当該第一、第二塩基対配列が各々14塩基対を含む請求項13記載の 被修飾抗体。
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