JPH10506636A - 内皮ライニング効果及び血管痙攣性疾患の治療 - Google Patents

内皮ライニング効果及び血管痙攣性疾患の治療

Info

Publication number
JPH10506636A
JPH10506636A JP8532887A JP53288796A JPH10506636A JP H10506636 A JPH10506636 A JP H10506636A JP 8532887 A JP8532887 A JP 8532887A JP 53288796 A JP53288796 A JP 53288796A JP H10506636 A JPH10506636 A JP H10506636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
aliquot
patient
mammalian
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8532887A
Other languages
English (en)
Inventor
アンソニー・アーネスト ボルトン、
アーネスト・ダビッドソン クック、
Original Assignee
バソゲン・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GBGB9509197.1A external-priority patent/GB9509197D0/en
Priority claimed from GBGB9522475.4A external-priority patent/GB9522475D0/en
Application filed by バソゲン・インコーポレーテッド filed Critical バソゲン・インコーポレーテッド
Publication of JPH10506636A publication Critical patent/JPH10506636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K35/00Medicinal preparations containing materials or reaction products thereof with undetermined constitution
    • A61K35/12Materials from mammals; Compositions comprising non-specified tissues or cells; Compositions comprising non-embryonic stem cells; Genetically modified cells
    • A61K35/14Blood; Artificial blood
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K33/00Medicinal preparations containing inorganic active ingredients
    • A61K33/40Peroxides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K41/00Medicinal preparations obtained by treating materials with wave energy or particle radiation ; Therapies using these preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Developmental Biology & Embryology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 レイノー現象のような血管痙攣疾患は、患者に対し、自己血液のアリコットを投与することによって治療される。この自己血液アリコットは、投与された後に、患者において内皮機能の向上をもたらすことができると共に、患者の血流中において、CD25細胞表面マーカーの上方調節された発現を有する刺激された白血球のポピュレーションを生成できるように、熱、紫外線照射および酸化環境で同時に処理されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】 内皮ライニング効果及び血管痙攣性疾患の治療技術分野 本発明は、血液細胞の処理並びにある種のほ乳類の異常な物理的状況及び病気 の状態に関して、処理され、修飾された血液細胞の使用に関する。より詳しくは 、本発明は、修飾されたほ乳類の血液及び血液細胞、修飾されたほ乳類の血液及 び血液細胞を得る方法並びにとりわけ、そのような修飾された血液及び血液細胞 を患者に投与することにより、ほ乳類患者における血液痙攣性疾患のような欠陥 ある内皮機能に関連する血管疾患の治療に関する。発明の背景 ほ乳類の心臓血管システムを通る血液流のコントロールと制御は、アテローム 硬化症のような心臓血管疾患、抹消血管疾患及び多くの他の循環系疾患に関連し て重要であると十分に認識されている。内皮は心臓血管システムを通る血液流の 制御において主な役割を果たしていることを指摘する文献が出現している。内皮 は、血管壁の平滑筋層と連絡する血管をライニングする細胞構造である。この筋 肉層の収縮は血管を圧縮させ(血管収縮)、この筋肉層の弛緩は血管を拡張させ る(血管拡張)。正常に機能する内皮は、筋肉繊維を弛緩させ又は収縮させるた めに筋肉繊維に運搬されるか又は拡散する筋肉弛緩剤又は筋肉収縮剤を分泌する ことにより、血管壁の平滑筋を有効にコントロールする。内皮により分泌される そのような血管弛緩剤の一つは、「内皮由来弛緩ファクタ(EDRF)」と通常呼ばれ るが、最近、酸化窒素、その形態又は密接に関連する化合物であると確立されて きている。酸化窒素は、血液流を制御することに追加して、神経伝達、胃腸管内 の平滑筋コントロール作用、自然の及び薬誘導性無痛覚症、虚弱及び癌毒性にお ける役割を含む体内における多くの他の作用を有するとして認識されている。 患者の欠陥ある内皮機能は、ほ乳類患者において観察される多くの心臓血管疾 患における重要なファクタであると信じられている。例えば、アテローム硬化症 の患者は、内皮細胞の適正な機能に干渉すると信じられているところの酸化低密 度リポ蛋白(コレステロールを含有する)を含む内皮下にあるリピドを過剰量有 する。発明の概要 本発明は、ほ乳類患者の血液、血液の分離細胞画分又は血小板を含む分離細胞 の混合物のアリコットオットを体外である種のストレス下にさらし、アリコット 中に修飾された白血球を作ることができるという発見に基づくものである。筋内 注射を含む多くの経路により患者の体に上記アリコットを再導入すると、修飾さ れた白血球は、ある種の有利な効果を有する。これらの効果の1つは、機能不全 内皮活性の刺激である。 本発明の修飾された白血球は、患者の血液、血液の分離細胞画分又は血小板を 含む分離細胞の混合物のアリコットを熱、紫外線照射及びオゾン/酸素混合物に よる処理のような酸化環境から選択されるストレッサー又はそのようなストレッ サーのいずれもの組み合わせに同時に又は連続的にさらすことにより入手するこ とができる。 よって、本発明によれば、血液、血液の分離細胞画分又は血小板を含む分離細 胞の混合物のイクス・ビボ(ex vivo)処理は、修飾された白血球を引続いて開発 すること促進し、修飾された白血球は、この処理を受ける前の患者及び正常な個 体の抹消血管において見いだされるところの未処理細胞とは、それらがイン・ビ ボ効果を引き起こす点において異なる。 ほ乳類患者の体内に再注射された場合の本発明の修飾された白血球の効果は、 いくつかある。第1に、広く認知された現象である免疫システムの細胞間の細胞 から細胞への伝達の結果として、外から適用されたストレッサーにより修飾され ていない他の白血球又はそれらの先祖への効果がある。体外でストレッサーにさ らされた血液を注射する結果、抹消血管における他の未処理白血球上のHLA-D及 びCD25のような特異的細胞表面マーカーのアップレギュレーションをもたらす。 これは、高められた免疫システムを示唆するものである。処理された白血球は、 シトキン(cytokine)(細胞間メッセンジャーペプチド及び蛋白)を放出し又は受 容者の白血球がそのようにするように刺激し、抹消血管内の静止性白血球の多く に影響を与えるカスケード現象を開始し、それらが刺激された状態になるように させるようである。これにより、処理された白血球を注射された位置からずっと 離れた体の位置における改良された血流が見たところ導かれる。 第2に、血液循環内に存在する刺激された白血球は、おそらく同様のシトキン 又はシトキンの中間体をとおして、たぶん細胞付着分子を経由して物理的に内皮 に接触するか又は結合した後に内皮へ直接に又は間接に作用し、おそらく、血流 を増加させるように、酸化窒素、プロスタサイクリンのような血管弛緩剤の生産 及び/又は作用を増加させることにより及び/又は血管収縮剤の生産及び/又は 作用を阻害することにより、内皮血管弛緩作用を増加させる。このことは、注射 された位置から近く又は遠い場所である不全になった内皮の部分の機能の回復と して明らかにされ得る。そのような機能の回復は、欠陥細胞の修復により又は損 害をうけた細胞の置換速度が高められることにより起こり得る。それは、内皮機 能における全体的改良としても明らかにされ得る。高められた内皮血管弛緩作用 から得られるこの高められた血流、及びその結果である組織における高められた 酸化は、進行した抹消血管疾患を伴う疾患、慢性静脈瘤性潰瘍を伴う疾患及び度 々切断に至るところのエソを開発する危険にある疾患を含む血管疾患を有する患 者の治療における本発明のプロセスの使用を示唆する。一般に、本発明に従う白 血球は、抑制された血液流又は中枢神経システム、心臓、肺、胃腸管、肝臓、腎 臓、胎盤又は手足の組織を含む組織が構造又は機能の点から急性的に又は慢性的 に影響を受けるように、適正な血管弛緩を許容するために要求されるメカニズム の不全を導く部分的又は完全な血管閉塞のいずれかを含む血管疾患のいずれもの タイプの治療における使用が示される。図面の簡単な説明 図1は、血管系における注射された本発明に従う白血球の作用の考えられてい るモードのグラフである。 図2及び3は、以下の例3において説明される本発明の使用の臨床試験の結果 を表すグラフである。 好ましい態様の説明 図1に関し、そこには、細動脈10が概略的に描かれている。細動脈は、哺 乳類脈管系の一部を形成する、動脈よりも小さいサイズの血管であって、心臓か ら供給される動脈からの循環血液を受けるものである。細動脈は、大きさが下流 方向において徐々に減少する。細動脈10のより小さな末端枝である後細動脈1 2は、細動脈10から分岐するものとして示されている。12のような後細動脈 は、血液と組織との間の栄養及びガスの交換の場である毛細管に至り、酸素は、 血液から組織に拡散し、二酸化炭素は、組織から血液に拡散する。細動脈10は 、内皮14の細胞層と並んでいる。細動脈内皮14の外部を取り囲んで、収縮し 又は拡張し得て細動脈10の大きさの変化を生じさせ、その中を流れる血流の量 を増加させるための血管拡張を生じさせるか、あるいはその中を流れる血流の量 を減少させるための血管収縮を生じさせる平滑筋18の層が存在する。後細動脈 12は、同様に、内皮16と並んでおり、同様に機能する平滑筋19の単一層を 有する。 全ての種々の大きさの、体内の他の全ての血管の場合と同様、毛細管は、内 皮と並んでいる。しかしながら、毛細管には平滑筋は付随していない。 本発明の好ましい方法に従い、以後さらに詳しく説明するように、血小板を 含む、血液、血液の分離された細胞フラクション、または分離された細胞のアリ クォットを患者から抽出し、ある種の侵襲要因で処理する。侵襲要因の効果は、 白血球を変性することである。これら変性白血球20は、アリクォットの残りと ともに、筋肉内に再注入し、筋肉内において不確実な、恐らく可変期間経過後、 それらは血管壁を通過することによって一般の循環に組み込まれ、そこで血液と の混合が生じる。従って、組み込み点22の下流では、血液は、未変性白血球2 0、赤血球26、血小板28、ならびに他の成分に加えて変性白血球20を含有 することとなる。 変性白血球20の注入は、細動脈10及びこれを流れる血液に対して予期せ ざる効果を有するようである。1つの効果は、体外で侵襲要因に供されなかった 静止性白血球20を刺激して刺激された白血球30へ変換することである。この 活性化プロセスは、血管以外の場で、例えば、リンパ節、脾臓または骨髄のよう な免疫系器官において生じ得、成熟白血球に加えてあるいはその代わりに白血球 先祖を含み得る。かくして、カスケード機構が動き出される。これは、正確な性 質は確かではないが、変性白血球20自体からのある種のサイトカイン32の分 泌により、また は直接的細胞−細胞相互作用による内在性白血球30の刺激により行われると信 じられる。これらの機構は、刺激された白血球30を生産させるように以前の静 止性白血球または先祖を刺激すべく作用する。刺激された白血球30は、恐らく 、ある種の活性化された白血球上に発現された活性化LFA−1と相互作用する 内皮細胞上に発現されたICAM−1のような細胞接着分子を介して損傷内皮細 胞に接着する。恐らくこれらの接着性白血球に由来し、実際上サイトカイン32 と同一または異なり得る他のサイトカイン34は、内皮14と接触し、これをし て、ある程度の血管拡張を生じさせるように平滑筋18を弛緩させる効果を有す る血管拡張物質を分泌させるようにする。血管拡張物質と同一物質もしくは物質 の混合物であるかそうでない、サイトカインによって内皮14から放出される他 の分泌物は、血小板28と接触し、それらの凝集能を阻害する効果を有する。添 付の図面は、脈管系の細動脈の内皮における内皮効果を概略的に図示するもので あるが、本発明の方法は、脈管ツリーの全てのレベルで内皮細胞に対して類似の 効果を有する。 血管拡張物質36の成分の1つ、及び分泌物38の成分の1つは、内皮誘導 弛緩因子EDRF、恐らく酸化窒素及び緊密に関連した物質であり、第2の成分 は、プロスタサイクリンであると信じられる。本発明による処理から生じる酸化 窒素及び/または他の血管拡張物質の代わりのもしくは追加の供給源は、循環中 に存在する刺激された白血球または循環中に存在する刺激された血小板であり得 る。 本発明により体外で白血球が供される侵襲要因は、温度ストレス(体温より も高いか低い血液温度)、酸化性環境及び紫外線照射であって、これらは個々に または組み合わせて使用され、また同時的または順次的なものである。白血球は 、一定量の哺乳類血液、または血液の分離した細胞性画分、あるいは分離細胞の 混合物で血小板を含み、侵襲要因を受けさせた後で一定量が注入される患者から 由来するものである。適切には、アリクォットとは約0.1-100ml、好ましくは5-1 5ml、最も好ましくい典型的なアリクォットは容量が10mlである。本発明よると 、十分な数の白血球の適切な修飾を確実にするために、上記した3つ全ての侵襲 要因を同時に、処置を受けているアリクォットに適用することが好ましい。細胞 、またはその一部が修復できないくらいに損傷するほど、または細胞膜の分裂を 引き起こすくらいの、過度の侵襲要因レベルとならないように注意をはらわなく てはならない。 温度ストレスは、それをかけるときには、アリクォットを液体の状態で保持し な くてはならず、さらに約55℃と越えるまで加熱するものであってはならない。 好ましくは、温度ストレスは処置するアリクォットを暖めて、通常の体温を越え る温度にするが、すなわち、約37-55℃であり、最も好ましくは約40-50℃である 。 酸性環境下侵襲要因は、液相、または気相の酸化剤のアリクォットに適用する ことであってもよい。好ましくは、アリクォットを医学級の酸素またはオゾンガ スの混合物へアリクォットを露出することをを伴い、最も好ましくは、上記した 温度範囲内で、微量の成分としてのオゾンガスを有する、医学級の酸素ガス流を 、アリクォット中に通気して行うことである。適切には、ガス流は約1.0-100μg /ml、好ましくは3-70μg/ml、最も好ましくは約5-50μg/mlのオゾン含有量を有 する。ガス流は、約0.01-2.0リットル/分の割合で、好ましくは約0.05-5.0リッ トル/分、最も好ましくは約0.06リットル/分(STP)の割合でアリクォットへ供 給される。 紫外照射の侵襲要因は適切には、適当なUV照射源からの処置を受けているアリ クォットを、該アリクォットが上記した温度で維持されつつ、また酸素/オゾン の気体混合物を該アリクォットに通気しつつ、照射することで適用される。適切 なUV源はC-バンドの波長、すなわち約280nmよりも短い波長で発するUVランプが ある。標準的なUV-A、UV-B源に対応する紫外線もまた使用することが可能である 。波長253.7nmでの発光が、特に適切である。上記した温度、及び酸化環境侵襲 要因と同時に適用した、このようなUV照射の適切な量は、約15から25ワットの出 力を有するランプを使用し、選択したUV波長で、該アリクォットを保持している 試料容器を囲むようにアレンジして、それぞれのランプが、1メートルの距離で 約45-65mW/sq.cmの強度を提供するようにして得られる。有益に利用される条件 は次のとおりである:試料容器を囲む最高で8つのランプ;253.7nmでの組み合 わせの出力が15-25;約0.025-10、好ましくは約0.1-0.5ジュール/cm2の、血液表 面での全UV光エネルギーを運ぶための強度での運転。このような処置は、本発明 によって刺激された白血球を、上に概略した効果を引き起こすのに適切な量で有 するアリクォットを提供し、患者への再注入用にすぐ使える。 アリクォットが侵襲要因にさらされる時間は、通常約0.5-60分の範囲である。 こ れはある程度、選択したUV照射の強度、温度、及びアリクォットにたいする酸化 剤の適用割合に依存する。より厳しい侵襲要因をアリクォットへかけると、一般 的に適用時間が短縮される。一旦、他の侵襲要因レベルが設定されると、オペレ ータは最適の時間を確立するための実験を数回行う必要があるかもしれない。多 くの侵襲要因の条件下において、好ましい時間は約2-5分であり、通常は3分であ る。最初の血液温度、及び予め定めた温度にまで加熱または冷却する割合は、患 者によって異なる。 本発明の好ましいプロセスを実施するときには、血液のアリクォット(または 血液の分離した細胞性画分、または分離した細胞の混合物で血小板を含むもので 、これらの白血球を含む配合物は、全血とともに、全体を通して集合的に「アリ クォット」と呼ぶ)は、U.S.特許番号4,968,483(Muller)に記載の装置を使用 して、侵襲要因で処置することができる。このアリクォットを、適切な無菌の放 射線透過性容器へ入れて、これを次いで該装置へ装着する。アリクォットの温度 は、予め設定しておいた温度、例えば42.5℃に調節し、UVランプを該アリクォッ トにあて、酸化侵襲要因を提供し、UVランプの出力を安定化させる。次いで、既 知の組成、及び制御した流速の、酸素/オゾンガス混合物を、予め設定しておい た時間(上記したように0.5-60分間、好ましくは2-5分、最も好ましくは約3分) 該アリクォットへ適用し、該アリクォットが3つ全ての侵襲要因を同時に受ける ようにする。このようにして、本発明にそって適切に修飾した白血球が、所望の 効果を発揮するのに十分な量で産生される。 本発明の修飾済み白血球の別の特徴は、再注入後に患者の血流中で、例えばCD 25(IL-2受容体)、Ber-Mac3、及びHLA-DR(T-細胞及び単球活性化)のような活性 化標識が増加した刺激済み白血球を産生する能力である。これらの細胞表面標識 は表面タンパク質であり、その量は、本発明の好ましいプロセスの侵襲要因、す なわち温度、酸化的環境、及びUV照射を使用して調製した修飾済み白血球を注入 することで、増加する。これらは染色法、及び通常のモノクローナル抗体技術を 使用して定量することが可能である。 患者の内皮の、特異的な部位における適切な機能、またはその欠失は、皮膚を 通してのアセチルコリンのイオン泳動的な導入と、選択した部位での表在性の血 液へ与える効果の測定を伴った方法を使用することで試験することが可能である 。 無傷で適切に機能している内皮の血管に加えたアセチルコリンは、内皮による 酸化窒素の産生と分泌を刺激する。このようにして産生した酸化窒素は血管拡張 薬として作用し、平滑筋細胞を弛緩させる。このような血管拡張の効果は、血管 中の血液の流量を測定すること、例えばレーザー・ドップラー・フローメトリー で定量できる。しかしながら、仮に患者の内皮に重大な機能欠損がある場合には 、アセチルコリンは平滑筋細胞自身に直接作用するかもしれず、それらを収縮さ せて、血管収縮、すなわち患者の内皮が正常に機能しているときとは反対の効果 を引き起こす。 従って、内皮機能は、以下のように臨床的に調べることができる。患者の皮 膚にアセチルコリンを適用し、一方が正に、他方が負に荷電された2つの隣接す る電極間にその皮膚をよぎるように小電流を印加する(イオン導入法)。荷電分 子であるアセチルコリンは、電流とともに皮膚を通って当該皮膚のひょうめんん 直下の皮相血管に至る。この場で、アセチルコリンは、当該血管の内皮細胞に作 用し、これらを刺激してEDRF(例えば、酸化窒素)を生成させ、血管拡張( 内皮依存性血管拡張及び血流の増加をもたらし、これを例えばレーザードプラー 流量測定法により測定する。この技術は、一般的な用語で知られている。例えば 、Chowienczykらによる"Impaired endothelium-dependent vasodi lation of forearm resistance vessels in hypercholesterolaemia",The Landet,Vol.340,1992年12月12日、1430頁参照。 本発明についての具体的な好ましい用途は、レーノー現象、及び片頭痛、群 発性頭痛及び症候群Xのような他の血管痙攣性疾患によって例示されるような血 管痙攣タイプの病気の治療またはその症状の少なくとも軽減にある。レーノー現 象は、手指及び/または足指が、痛みを伴うか伴わないで、種々の時間及び種々 の周期で続く一連の変色、すなわち白(血管痙攣)、ついで青(毛細血管うっ血 )ついで赤(動脈拡張)への変色を受ける状態である。レーノー病または一次レ ーノーは、他の検出し得る病気がないレーノー現象に対する用語である。レーノ ー症候群または 二次レーノーは、他の病気を伴うレーノー現象に対する用語である。 レーノーは、それ自体生命を脅かすものではないが、他の病理学的状態の開 始につながり得、今日まで、一般的なプラクティスとなる効果的な治癒方法はな かった。レーノーをわずらっている患者は、付随する痛み及び不快に単に絶えな ければならない。わずかな症例において、極度の血管痙攣から生じる指の虚血が 皮膚の潰瘍及び壊疽に至り得、これを切除する結果となり得る。レーノー現象は 、実質的にいかなる年齢においても患者をわずらわせ、男性よりも女性の方が4 倍も多くかかる。 適切な間隔をおいた本発明の手法による1またはそれ以上の治療に従い、こ れまで当該治療が採用された全ての患者の症例において、レーノー現象の症状の 劇的な軽減が経験されている。本発明による治療を受ける前及び後において患者 の血流に対して行ったイオン導入測定により、当該患者における内皮性能の増大 及びレーノー現象症状の軽減が示されている。 かくして、他の側面から、本発明は、患者におけるレーノー現象を軽減する ために患者に投与するための自家ヒト血液のアリクォットであって、患者に再注 入されたときに血管拡張を生じさせる内皮機能の有意の増強が経験される程度に 生体外において、その中の白血球を刺激するために熱、UV照射及びオゾン/酸 素混合物から選ばれる少なくとも1つの侵襲要因に供されたものを提供するもの である。 以下の具体的な例を参照して本発明をさらに説明し、記載する。 例1 初期レイノー症に苦しむ患者を、本発明に従って注意深く制御された臨床条件 下で処理の過程に共した。患者に施された各治療には、小アリコートの患者の血 液を採取すること、これをex vivoでストレッサーにさらすこと、及び本発明で 開示されたように患者に処理された血液のアリコートを再導入することが含まれ る。患者に施された治療の過程は、10のこのような個々の治療、約2週間に渡 る各日に施された治療が包含される。レイノー症は、初期には、冷気にさらされ たときの指の目立った蒼白、しばしばこれに続くチアノーゼの状態(青色)、及 び冷気への暴露がやんだ後の血流の回復の遅れによって特徴づけられる末梢血管 痙攣及び指のような患者の体の末端での不十分な血流に関連した症状である。 本実験の対象は、少なくとも10年間両手の指がひどく冒されている初期レイ ノー症に苦しめられている約24歳の女性患者である。本発明に従った治療過程 を開始する前に、指の皮相血管の血流を、手の穏和な冷却及び暖めストレスに応 じたレーザードップラーフローメトリー及びフォトプレチスモグラフィーによっ て測定した。指の皮膚表面の温度は、手の暖め及び冷却ストレスに応じたサーモ グラフ技術でも測定した。アセチルコリンのイオン導入に応じた血流は、治療過 程の開始前にレーザードップラーフローメトリーで測定した。 10mlの患者の血液を腕の静脈から採取し、血液凝固を阻止し、無菌のサンプ ル容器に集めた。このサンプルを、上記の米国特許4,968,483Mueller に示されているような一般的な装置で本発明の手順に従って熱−UV照射−酸化 (酸素/オゾン混合物)ストレッサーにかけた。この血液サンプルを42.5℃ に加熱し、253.7の波長のUV照射をこれに対して行った。要求された温度 (42.5℃)に達したら、1mlあたり12.5マイクログラムのオゾンを含む 医療グレードの酸素のガス混合物を、約60ml/分のガス流速で3分間サンプル にバブリングした。 本発明の手順に従って、この血液サンプルのex vivo処理が完了した後、該サ ンプルを臀部筋肉に再注射した。2週間に渡る10回の治療過程が終了した後す ぐに、患者はレイノー症の症状の緩和を示した。この改善の状態は、治療過程の 終了の後少なくとも2カ月間継続した。 暖めと冷却ストレスに応じた皮膚温度及び血流測定並びにアセチルコリンのイ オン導入後の血流を、本発明に従った治療過程後に繰り返した。暖めと冷却スト レスの応答は、処理前よりも処理後でより正常な応答を反映した。治療後のアセ チルコリンに対する血流の応答が増加した。これは処理後の血管拡張をもたらす 内皮細胞の能力の増加を示す。これらの測定は全て、レイノー症の症状の緩和を 伴った処理後の末梢血流の増加の証拠を示した。 治療された患者の血液中でプロスタサイクリンのレベルの増加が起こることは 、本発明に従った上記方法で血液細胞のex vivoでのストレスから起こる効果で もある。レイノー症によって例示される血管痙攣症のようなこれに付随した異常 な症状の、結果としての緩和を伴う欠陥のある内皮細胞の影響の改善は、まさに 、本発明の方法、技術及び修飾された白血球細胞形成の側面の正確な医療への使 用によって誘導されるように思われる多くの有益な効果の1つである。 例2 例1の患者を含めた4人の患者、即ち15から84歳の範囲のヒト女性であっ て、初期レイノー現象に苦しめられている者を本発明に従った治療過程にかけた 。治療は、外来患者を基にした医療機関で熟練した資格を有する職員によって行 われた。 患者に施された各治療には、10mlの患者の血液のアリコートを上述の米国特 許4,968,483Muellerに一般的に例示されたような装置に採取し、42 .5℃に加熱し、これを253.7nmの波長でUV照射した。要求された温度( 42.5℃)に達したら、1mlあたり12.5マイクログラムのオゾンを含有す る医療グレードの酸素のガス混合物を約60ml/分のガス流速で3分間サンプル にバブリングした。 血液サンプルのex vivo処理がこの方法で完了した後、該サンプルを臀部筋肉 を介してそれぞれの患者に再注射した。各患者は、2〜4週間に渡って10回こ のような治療過程を受けた。個々の治療は、約1〜3日の間隔を置いた。 本質的には、各患者は、治療過程の終了の後、レイノー症状の十分な緩和を示 した。この改善の状態は治療過程の終了の後、少なくとも2カ月間継続した。1 4歳の女性患者の場合、彼女は最初レイノー症状の一部として、足、即ち爪先の 回りの潰瘍のわずかなゆっくりとした回復を示した。これらの全ては、10回の 治療の過程の最後に回復した。84歳の患者は最初、足の爪床で、そこへの血液 の循環の欠如による栄養の減少及び酸素の減少に起因する、顕著に醜くなった足 の爪を有していた。治療過程の最後で爪床からの爪の新たな成長が始まり、これ が明瞭に認識された。 例3 各患者の場合、治療過程の前後での目的の血流の測定は、先に説明したアセチ ルコリンを用いたイオン導入技術によって行った。イオン導入法の適用及び測定 は、患者の前腕で行った。各患者の最初の測定は最初の測定の直前で行った(即 ち、外来1の間)。引き続きの測定は全て10回の治療(即ち外来11の間)の 過程の終了後1日、及び2から3週間後の追跡調査に基づいて再度(即ち、外来 12)行った。4人の患者の1人に二回目の引き続きの4回の更なる治療を行っ た。血流をレーザードップラーフローメトリーで測定し、血管拡張の徴候を得た 。 各々の測定のために、アセチルコリンを含有する貯蔵器を患者の腕に取り付け 、患者の皮膚にアセチルコリンを接触させた。電極を貯蔵器に挿入し、これによ って既知であるが大きさの異なる電流を貯蔵器に流し、イオン導入の効果を働か せた。皮膚に塗布されたアセチルコリンの量は、アセチルコリン−皮膚接触の時 間、及び電極間にかけられた電圧の関数であり、これによって任意の単位の投与 量を与えることができる。 添付した図面の図2は、上記のように決定された任意の単位での投与量に対す る1人の代表患者の血液の観測されたレーザードップラーフローのグラブである 。イオン導入法の持続時間は、種々の等時間間隔又は期間(epoch)に任意に分 割した。各期間の平均流量を、各期間の真中の時間でプロットした平均を用いて 時間に対してプロットした。丸で示された曲線は、最初の治療、即ち患者の最初 の外来(visit)の前に行った試験から得られたものである。示されているよう に、血流は、アセチルコリンの投与量(接触時間及びイオン導入の電圧の関数) が増加するにつれ、おおむねS字形状に増加する。三角で示された曲線は、10 回の 治療過程の終了後1日目の患者の11回目の外来の時に同様の方法で得られたも のである。四角で示された曲線は、11回目の外来の後28日後の、患者の12 回目の外来で得られたものである。実際には、これらは投与量応答曲線である。 治療の終了後の内皮機能の増加を示すアセチルコリンに応じた血流の十分な増加 は、これらの曲線から明かである。 各曲線の形は、アセチルコリンの投与量を増加すると各場合で安定レベルまで 血流のレベルが増加することを示している。これは、アセチルコリンが内皮細胞 によって血管拡張剤である酸化窒素(EDRF)の産生及び分泌を刺激するとい う事実、及び内皮細胞が正常に作用しているという事実によって説明される。 治療された4人の全ての患者は、代表的な、1人の患者から得た図2に示され た結果と基本的に同じ結果を示した。添付図面の図3は、図2と同様の曲線を示 すが、4人の患者全ての測定された血流の平均から誘導される。1人の患者から 得た図2の曲線の場合のように、丸で示された曲線は、種々の増加する投与量の アセチルコリンで、4人の患者から最初の処理前に得た平均血流値である。三角 で示された曲線は、治療過程の終了後1日目から得られた平均値である。四角で 示された曲線は、治療過程の終了後28日後から得られた平均植であるである。 投与量応答の傾向は図3に示された曲線から明かである。 例4 上記の4人の患者全てから得たイオン導入法のデータを、何れかの治療の前で 得た4人の患者の各々のデータ、及び10回の治療過程の終了の後2から3、4 週間までに4人の患者全てから得たデータ(外来12)を使用して統計分析にか けた。 図2で示された曲線を得るときに上述したように、各期間の真中の時間でプロ ットされた平均を用いて各期間の平均流量を時間に対してプロットした。このグ ラフは、流量がS字型で増加することを示しているので、各場合で増加の勾配は 、曲線が上昇し始める期間から曲線が漸近的になり始める点までの平均流量を用 いて計算した。これらの勾配を計算するために使用した回帰分析は全て、変量の 85%以上になり、従って非常によく一致していると考えられる。曲線が上昇し 始 める点から期間10までの曲線下の全領域(AUC)も計算した。記録された最 大平均流量及び期間11の間の曲線下の領域も分析した。 表1はこれらのまとめである。これは、最大流量、増加の間のAUC及び期間 11のAUCが処理後により高くなるので、アセチルコリンに応じた流量の増加 が4人の患者を基にした場合でさえも統計的に十分な程度に処理後でより高くな る(p値はそれぞれ0.012、0.020及び0.040である。)ことを示 している。勾配もより大きいがそれほど有意ではない。 例5 19人の正常で健康なボランティア、即ち男性15人、女性4人、20から3 0歳の間の年齢、を研究用に登録した。この者達を無差別に4つのグループに分 け、14人(男性10人、女性4人)を治療し、残りの男性5人を対照グループ にした。ボランティアには、British Society of Haematology(1988)によって 推奨されているような試験中での喫煙の抑制、及び血小板の機能に影響すると思 われる医薬の摂取の防止を要求した。個体から静脈穿刺により採血し、2週間に 渡って相応しいときに5回、10mLの各自の血液を再注射した。このようにして 、以下のプロトコールに従って2〜3日のインターバルをおいて注射を行った。 治療グループの個体に、上記例1で説明した処理を施した10mLの自己血を5 回筋肉内(臀部)注射した。対照グループに割り当てた個体には10mLの該個体 自身の未処理の血液を再注射し、試験をブラインドで行った。この場合、患者、 監督臨床医、又は分析を行う研究室スタッフの何れも、個体が割り当てられてい るグループを知らない。 末梢血内のプロスタサイクリンレベルは、アマーシャムインターナショナル( Amersham International)、UKから商業的に入手可能な放射免疫検定を用いて 、その安定な代謝物の血漿濃度、即ち6−ケト−プロスタグランジン−Flαか ら評価した(Wu et al.,"Journal of Clinical Investigation"75: 168-174,19 85)。白血球表面マーカーCD25(IL−2受容体のα−サブユニット)、 MHCクラス2抗原HLA−DR及び単球−特異的Ber−Mac3を、商業的 に入手可能なモノクローナル抗体で免疫細胞化学染色法を用いて単核細胞(単球 、T−細胞及びB−細胞)内で評価し、密度勾配遠心法により単離した。CD2 5、HLA−DR及びBer−Mac3陽性細胞の定量は、手動でのカウントで 顕微鏡により行い、数を抗原陽性(CD45+)細胞に共通する白血球のパーセ ンテージとして表した。 統計分析:有為差を、処理後と処理前の値を比較した対データに対するStuden tのt−試験を用いて決定した。個体の対照及び処理グループの結果も比較した 。プロスタサイクリン−6−ケト−プロスタグランジンF1αとして測定したもの 処理グループと対照グループの結果を表2及び3に示した。表4はこれらのデ ータの統計分析のまとめを示す。1人の患者(ナンバー3)はたばこを吸ったた めにデータから除外した。 処理グループ内では、処理後の6−ケト−PGF1α濃度は、処理前のベース ライン値と比較した場合、適切な期間の処理後の5回の測定のうちの2回、即ち 処理後−1及び処理後−4で十分に高かった(P<0.05)。このような有為 な差は偽薬処理された対照グループでは全く観測されなかった。 抹消血管単核細胞上のCD25の発現 全てのCD45+単核細胞の百分率として測定されたCD25を発現する細胞 の割合を以下の表5及び6に示す。表7は、これらのデータの統計的分析である 。結果によれば、処理前値に比較して、治療の過程中及び後で調べた5つの場合 の各々において、有意に高い割合の抹消血液単核細胞がCD25を発現したこと が示されている。プラシーボ治療された対照群におけるこのマーカーのそのよう な上昇した水準の発現はなかった。さらに、処理後回数2及び3において、治療 された群は、対照群よりも有意に高いこのマーカーの発現を示した。 抹消血液単核細胞上のHLA−DRの発現 全てのCD45+単核細胞の百分率として測定されたHLA−DRを発現する 細胞の割合を表8及び9に示し、表10にこれらのデータの統計的分析の概要を 示す。CD25について観察されたように、HLA−Drの発現は、バソケアー (VasoCareTM)治療の過程中及び後に調べた5つの場合の各々において有意に高め られた。治療群において、すべての処理後値は、処理前ベースラインよりも有意 に高かった。CD25について、有意な変化は対照群において観察されなかった 。プラシーボで治療された群の比較から、処理後2回目、3回目、4回目及び5 回目において、治療群は対照群よりも有意に大きいHLA−DR発現を示した。 Ber−Mac3抹消血液単核細胞の発現 全てのCD45ポジティブ単核細胞の百分率として測定された単核細胞特異的 表面マーカーであるBer−Mac3を発現する細胞の割合を表13及び14に 示し、表15にこれらのデータの統計的分析を示す。他の白血球表面マーカーで 観察されるように、Ber−Mac3の発現は、治療の過程中有意に高められた 。治療された群において、処理後値は、処理前ベースラインよりも1回目及び2 回目において有意に高かった。調べた他の2つのマーカーの場合のように、対照 群において有意な変化は観察されなかった。プラシーボ治療された群との比較に より、Ber−Mac3発現の単一の有意な差のみが2回目において示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,CA,JP,N Z,US

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.37℃〜55℃の温度、紫外線照射および酸化性環境殻選択された少なく とも一つのストレス負荷を施されている、哺乳類患者から得た血液のアリコット (aliquot)であって:患者の血流中に注入された後に、CD25細胞表面マーカ ーの上方調節された発現を有する刺激された白血球のポピュレーションを患者の 末梢血液中で発生させる能力と、患者において内皮機能を高める能力とによって 特徴付けられる血液アリコット。 2.請求項1に記載の哺乳類血液のアリコットであって、更に、患者の末梢血 液中に注入された後に、該患者の末梢血液中において、HLA−DR細胞表面マ ーカの上方調節された発現を有する刺激された白血球のポピュレーションを発生 させる能力によって特徴付けられる血液アリコット。 3.請求項1または2に記載の哺乳類血液のアリコットであって、更に、患者 の末梢血液中に注入した後に、該患者の末梢血液中において、患者の血管内でプ ロスタサイクリンの産生を増大させることができる刺激された白血球のポピュレ ーションを発生させる能力によって特徴付けられる血液アリコット。 4.請求項1〜3の何れか1項に記載の哺乳類血液のアリコットであって、前 記ストレス負荷の夫々を同時に施されている血液アリコット。 5.請求項4に記載の哺乳類血液のアリコットであって、医療等級の酸素およ びオゾンを含有するガス状酸化剤を適用することを含む酸化性環境でのストレス 負荷を施されている血液アリコット。 6.請求項5に記載の哺乳類血液のアリコットであって、前記ガス状酸化性混 合物が1.0〜100μg/リットル含まれており、前記アリコットに対して0.01〜2. 0リットル/分の速度で適用されている血液アリコット。 7.請求項6に記載の哺乳類血液のアリコットであって、Cバンドの波長で発 光するUVランプからの出力を含む紫外線放射ストレス負荷を施されている血液 アリコット。 8.請求項1〜7の何れか1項に記載の哺乳類血液のアリコットであって、そ れがヒト血液であり、0.1〜100mlの容積を有する血液アリコット。 9.請求項1〜8の何れか1項に記載の哺乳類血液のアリコットであって、 0.5〜60分の間、前記ストレス負荷を施されている血液アリコット。 10.哺乳類患者において不完全な内皮機能に伴う血管障害の症候を緩和する ための方法であって、 患者から血液のアリコットを取り出すことと、 該血液のアリコットに対して、体外において、37℃〜55℃の温度、紫 外線照射および酸化性環境唐選択される少なくとも一つのストレス負荷を施すこ とと、 該血液アリコットを患者の血流中に再注入することとを具備した方法。 11.請求項10に記載の方法であって、前記アリコットは前記ストレス負荷 の夫々を同時に施される方法。 12.請求項11に記載の方法であって、前記酸化性環境ストレス負荷の手段 は、医療等級の酸素およびオゾンの混合物を含有するガス状酸化剤である方法。 13.請求項12に記載の方法であって、前記ガス状酸化性混合物は1.0〜100 μg/リットル含まれており、前記アリコットに対して0.01〜2.0リットル/分 の速度で適用される方法。 14.請求項10〜13の何れか1項に記載の方法であって、前記紫外線照射 ストレス負荷手段が、Cバンドの波長で発光するUVランプからの出力を含んで イル方法。 15.請求項10〜14の何れか1項に記載の方法であって、前記アリコット がヒト血液であり、0.1〜100mlの容積を有する方法。 16.請求項10〜15の何れか1項に記載の方法であって、前記アリコット は0.5〜60分の間、前記ストレス負荷を施されている方法。 17.請求項10〜16の何れか1項に記載の方法であって、血管痙攣疾患の 症候を緩和するための方法。 18.請求項10〜17の何れか1項に記載の方法であって、レイノー現象の 症候を緩和するための方法。
JP8532887A 1995-05-05 1996-05-03 内皮ライニング効果及び血管痙攣性疾患の治療 Pending JPH10506636A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9509197.1A GB9509197D0 (en) 1995-05-05 1995-05-05 Endothelial lining effects
GB9509197.1 1995-05-05
GB9522475.4 1995-11-02
GBGB9522475.4A GB9522475D0 (en) 1995-11-02 1995-11-02 Treatment of raynauds phenomenon
PCT/CA1996/000282 WO1996034613A1 (en) 1995-05-05 1996-05-03 Endothelial lining effects and treatment of vasospastic disorders

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10506636A true JPH10506636A (ja) 1998-06-30

Family

ID=26306991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8532887A Pending JPH10506636A (ja) 1995-05-05 1996-05-03 内皮ライニング効果及び血管痙攣性疾患の治療

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP0768886B1 (ja)
JP (1) JPH10506636A (ja)
AT (1) ATE246929T1 (ja)
AU (1) AU721530B2 (ja)
CA (1) CA2194485C (ja)
DE (1) DE69629436T2 (ja)
DK (1) DK0768886T3 (ja)
ES (1) ES2205026T3 (ja)
NZ (1) NZ306395A (ja)
PT (1) PT768886E (ja)
WO (1) WO1996034613A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002534473A (ja) * 1999-01-12 2002-10-15 パヴェル ハメット, 細胞死に対する予備条件付け
JP2003509124A (ja) * 1999-09-16 2003-03-11 バソジェン アイルランド リミテッド 哺乳動物血液を調整するための装置およびプロセス

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6669965B2 (en) 1992-02-07 2003-12-30 Vasogen Ireland Limited Method of treating atherosclerosis
US5980954A (en) 1992-02-07 1999-11-09 Vasogen Ireland Limited Treatment of autoimmune diseases
CA2206180A1 (en) * 1997-05-27 1998-11-27 Vasogen Inc. Treatment of chronic post-traumatic pain syndromes
US6432399B1 (en) 1997-09-12 2002-08-13 Vasogen Ireland Limited Treatment of stress and preconditioning against stress
AU741181B2 (en) * 1997-09-12 2001-11-22 Centre De Recherche Du Centre Hospitalier De L'universite De Montreal Treatment of stress and preconditioning against stress
US6264646B1 (en) 1998-11-13 2001-07-24 Vasogen Ireland Limited Method for preventing and reversing atherosclerosis in mammals
CA2271190A1 (en) * 1999-05-06 2000-11-06 Vasogen Ireland Limited Improved method for treating mammals with modified mammalian blood
US7125897B1 (en) 1999-09-24 2006-10-24 Vasogen Ireland Limited Combined therapies for atherosclerosis treatment
CA2309417A1 (en) 2000-05-25 2001-11-25 Anthony E. Bolton Apoptotic entities for use in treatment of endothelium dysfunction disorders
US7122208B2 (en) 2001-04-06 2006-10-17 Vasogen Ireland Limited Compositions containing apoptotic entities

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5100378A (en) * 1989-06-09 1992-03-31 Neorx Corporation Enhancement of target cell localization of lymphoid cells
WO1993015778A1 (en) * 1992-02-07 1993-08-19 Anthony Ernest Bolton Method of inhibiting the aggregation of blood platelets
DE69334101T2 (de) * 1992-02-07 2007-10-04 Vasogen Ireland Ltd., Shannon Verwendung von Blut mit erhöhter Stickoxidkonzentration zur Herstellung eines Medikaments
EP0804550A4 (en) * 1994-01-27 1998-08-05 Cellcor Inc THE EX VIVO ACTIVATION OF IMMUNE CELLS

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002534473A (ja) * 1999-01-12 2002-10-15 パヴェル ハメット, 細胞死に対する予備条件付け
JP2003509124A (ja) * 1999-09-16 2003-03-11 バソジェン アイルランド リミテッド 哺乳動物血液を調整するための装置およびプロセス

Also Published As

Publication number Publication date
EP0768886B1 (en) 2003-08-13
PT768886E (pt) 2003-12-31
ATE246929T1 (de) 2003-08-15
EP0768886A1 (en) 1997-04-23
DE69629436T2 (de) 2004-06-17
AU5494496A (en) 1996-11-21
CA2194485C (en) 2001-09-18
WO1996034613A1 (en) 1996-11-07
DK0768886T3 (da) 2003-12-01
DE69629436D1 (de) 2003-09-18
NZ306395A (en) 2000-02-28
ES2205026T3 (es) 2004-05-01
AU721530B2 (en) 2000-07-06
CA2194485A1 (en) 1996-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Mishra et al. Anti-inflammatory medication after muscle injury. A treatment resulting in short-term improvement but subsequent loss of muscle function.
KR100543413B1 (ko) 전처리된 자가혈에 의한 울혈성 심부전증의 치료
JP3883013B2 (ja) 自己免疫疾患の治療
JPH10506636A (ja) 内皮ライニング効果及び血管痙攣性疾患の治療
Dejnek et al. Leukocyte‐Rich Platelet‐Rich Plasma as an Effective Source of Molecules That Modulate Local Immune and Inflammatory Cell Responses
US6696092B2 (en) Endothelial lining effects and treatment of vasospastic disorders
CA2271190A1 (en) Improved method for treating mammals with modified mammalian blood
US6669965B2 (en) Method of treating atherosclerosis
EP1330514B1 (en) Ex vivo oxidatively stressed cll cells in chronic lymphocytic leukemia (cll) treatment
JP4141636B2 (ja) ストレスの治療およびストレスに対する予備調整
AU760465B2 (en) Endothelial lining effects and treatment of vasospastic disorders
AU768300B2 (en) Method for preventing and reversing atherosclerosis in mammals
CA2206180A1 (en) Treatment of chronic post-traumatic pain syndromes
US6800300B1 (en) Method for treating autoimmune and alloimmune diseases
ZA200103804B (en) Method for preventing and reversing atherosclerosis in mammals.
Anwar et al. Efficacy of intralesional injection of platlet rich plasma in combination with methoterexate in chronic plaque psoriasis
US20080138432A1 (en) Acute Inflammatory Condition Treatment
US20020090360A1 (en) Inflammatory cytokine secretion inhibition
US20220233752A1 (en) Photoactivated blood products and methods and apparatus for fabrication and use of same
WO2002045723A9 (en) Inflammatory cytokine secretion inhibition with modified mammalian blood
WO2007115398A1 (en) Treatment of elevated c-reactive protein levels
EP1368043A1 (en) Blood brain barrier modulation using stressed autologous blood cells
CA2430937A1 (en) Inflammatory cytokine secretion inhibition
US20020090359A1 (en) Transforming growth factor regulation
Harada Diminished neointimal thickness in cholesterol-fed rabbits receiving cyclosporine