JPH10506556A - 安定した生体ポケットの確立方法および装置 - Google Patents

安定した生体ポケットの確立方法および装置

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    • A61F2/12Mammary prostheses and implants

Abstract

(57)【要約】 本発明の方法および装置は、潜在的空間または実際の空間の安定した生体ポケット(嚢状空洞)を形成するように配置された、複数の生物適合性シートまたは1枚の生物適合性シートを利用して、安定した生体ポケットの形成を可能にするものである。シートは組織の内方成長を可能にし、それによってシートを好ましい位置にしっかり固定する片面を有する。シートの他の片面は対面する表面に対する接着が起こらず、それによって安定した生体ポケットが形成されるように非接着性である。さらに、安定した生体ポケットは、表面のある部分は周囲組織内へ成長し、表面の他の部分は周囲組織に接着しないような組織の内方成長を選択的に可能にする表面を有する1枚または複数の生物適合性シートを用いて形成し得る。このようにして、安定した生体ポケット人工装具は柔軟な表面部分を有する。安定した生体ポケット・アクセス経路も、本発明の方法と装置に従って形成することが可能である。そのようなアクセス経路は、体外と自然にまたは形成された体外の生体ポケットとを連絡する安定した手段を提供し得る。生体ポケットが望まれる空間内へ導入された流体の圧力を利用して安定した生体ポケットの形成する方法もまた本発明に一致している。

Description

【発明の詳細な説明】 安定した生体ポケットの確立方法および装置 発明の背景 発明の分野 本発明は、インプラント、デバイス、流体、生物活性材またはその他の物質を 配置する生体ポケット(嚢状空洞)、および、特にそのような生体ポケットを確 立するための方法および装置に関する。 関連技術 人工装具インプラントなどの異質の材料または物質を体内の組織表面の間に埋 入すると反応を起こし、異質の材料または物質のまわりに繊維性の被膜が形成さ れることは広く公知である。異質の材料または物質が挿入されると、互いに接す る周囲組織の表面の部分が癒着し、組織と材料との間に存在した空間が消失する 。このことは異質の材料の周囲組織を拘縮させる結果になる。また、滑らかな表 面の人工装具インプラントのみでなく、最もキメの細かい表面をもつインプラン トなどの異物に接する周囲組織の表面部分が、組織とインプラントとの接触面に 、一般に組織「カプセル」またはインプラント「カプセル」と呼ばれる繊維状の 組織に発達する。また、この組織カプセルは拘縮を起こしがちである。望ましく ない美容的な結果をもたらす可能性に加えて、異物を取り囲むカプセルの拘縮に より、著しい不快感、歪曲、機能喪失、および痛みをもたらす恐れがある。いっ たんカプセルの拘縮が起こった場合、好ましい治療法は手術による除去である。 しかし、インプラントの再埋入の後、再埋入されたインプラントの周囲にカプセ ルが再び形成され、拘縮も起き得る。カプセルの拘縮による問題の一例は、乳房 インプラントに関連して見られる。そのようなインプラントに関連するカプセル の拘縮は、埋入されたインプラントが与える硬質感、正常組織から埋入組織への 不自然な移行、不自然な球形の外観などをもたらす。この問題を解決するため、 さまざまな解決策が講じられてきたが、今日までのところ完全に満足のゆく結果 はまだ得られていない。例えば、参照によりここに挿入したNaficyに対して付与 された米国特許番号第 4,298,998号、およびそこに引用された参考文献を参照さ れたい。 インプラント、デバイス、流体または生物活性人工装具の周囲に、好ましくな い組織形成や拘縮が起こらないような体内の安定した生体ポケットを確立する方 法および装置を提供することは有益であろう。また装置表面での組織の内方成長 を促進する方法および装置を提供することも有益であろう。この内方成長は装置 をしっかり固定し、続いて起こる組織歪曲、機能喪失および確立された生体ポケ ットの拘縮を防止する。 発明の概要 インプラント、デバイス、流体、またはその他の生物活性人工装具、物質また は組織などの材料を取り囲む組織の歪曲や拘縮から生じる問題は広く公知である 。潜在的空間または実際の空間が体内に形成されるような体内の安定した生体ポ ケットを確立する方法および装置を提供することは有益である。ここに使用され る用語「安定した」とは、生体ポケットへの物質、材料、インプラント、デバイ スまたは組織導入に応答しての好ましくない組織癒着、治癒、歪曲および拘縮を 生体ポケットが起こさないことを指して表現するものである。ここに使用される 用語「潜在的空間」および「実際の空間」とは、対面する表面との間に形成され る空間を指す。これらの定義の範囲には、組織表面間、組織表面および装置表面 間、または2つ以上の人工装具の表面間の空間が含まれる。「潜在的空間」に関 しては、対面する表面どうしが実質的に互いに直接接触していても、対面する表 面が互いに接着しないことが望まれる。このようにして、潜在的空間はある種の 材料を受け入れることができる。「実際の空間」に関しては、組織表面、組織表 面および装置表面、装置表面、またはこれらのあらゆる組合せの対面する表面が いずれも互いに接着せず、対面する表面が互いに直接接触しているよりもむしろ 実質的に互いに離れていることが望まれる。 体内の安定した生体ポケットは多様な方法で有用である。たとえば、安定した 生体ポケットは医療デバイス、インプラント、流体またはその他の材料または組 織の埋入するための封入空間を提供する。インプラントを安定した生体ポケット 内に配置することで、埋入または移植された物質の周囲の組織癒着、歪曲および 拘縮が原因となる問題を回避できる。移植された組織は安定した生体ポケット内 に有利に配置することができる。医療デバイスの例として、インスリン注入ポン プ、透析カテーテル、または乳房インプラントなどの種々の人工装具インプラン トが挙げられる。人工心臓または心臓補助デバイスなどの人工臓器は安定した生 体ポケットに配置することができる。安定した生体ポケットは体内にコンプライ アンス・チェンバー(弾性体の小室)を供給し、体内の人工心臓または心臓補助 デバイスの操作を容易にする。また、埋入された人工心臓のための体外の駆動装 置や監視装置、その他の構成装置に接続への必要なアクセス手段を提供するため 、本発明に一致する安定したアクセス経路を皮膚を経由して導き出すこともでき る。そのような安定したアクセス経路のもう1つの使用方法は、外来患者の連続 腹膜透析のための導入口の提供だろう。 本発明の方法および装置により、潜在的空間または実際の空間の安定した生体 ポケットを形成するよう配置された複数の生物適合性シートまたは1枚のみの生 物適合性シートを使用して、安定な生体ポケットの形成を可能にすることができ る。さらに、表面の或る部分は周囲の組織内へ成長し、表面の他の部分は周囲組 織に接着しないように組織の内方成長を選択的に可能にする表面をもつ1枚以上 の生物適合性シートを用いることにより、安定した生体ポケットを形成すること もできる。このように、安定した生体ポケット装置はフレキシブルな表面部分を 有する。本発明の方法及び装置に従って安定した生体ポケットのアクセス経路を 形成することも可能である。そのようなアクセス経路は、体外と自然または人工 の体内生体ポケット間との安定した連絡手段にもなる。生体ポケットが望まれる 空間内へ注入される流体の圧力を利用する安定した生体ポケットの形成方法も本 発明に一致している。 本発明のこれらの特徴や他の特徴は、以下に続く説明および巻末の請求の範囲 からさらに詳しく明らかにされるであろう。あるいは以下に記載した発明の実施 例により理解できるであろう。 図面の簡単な説明 本発明の上述の利点やその他の利点を得るための方法として、巻末の図面に描 写した特定の実施例に触れながら、以上簡単に述べた発明の詳細な説明を行なう ことにする。これらの図面は発明の代表的な実施例のみを示すものであり、した がってその範囲を限定するものと見なすべきものではないことを諒解していただ いたうえで、以下に続く添付図面を使用しながら本発明をさらに詳しく述べ説明 する。 図1は、手術によって組織表面間に設けられた空間の内部断面図を示す。 図2Aは、組織表面間の空間内に2枚のシートを配置することによって形成され た安定した生体ポケットの潜在的空間の内部断面図を示す。 図2Bは、組織表面間の空間内に2枚のシートを配置することによって形成され た安定した生体ポケットの実際の空間の内部断面図を示す。 図3Aは、乳房インプラントを含む組織表面間の空間内に2枚のシートを配置す ることによって形成された安定した生体ポケットの内部断面図を示す。 図3Bは、組織表面間に封筒状シートを配置することによって形成された安定し た生体ポケットの内部断面図を示す。 図3Cは、組織表面間に封筒状シートを配置することによって別の安定した生体 ポケットの内部断面図を示す。 図4Aは、乳房インプラントを含む組織表面間に1枚の三日月形シートを配置す ることによって形成された安定した生体ポケットの前面図の略図を示す。 図4Bは、図4Aに示した安定した生体ポケット内部断面図を示す。 図5Aは、安定した生体ポケットのアクセス経路の断面図を示す。 図5Bは、圧力線を含む安定した生体ポケットのアクセス経路の断面図を示す。 図5Cは、バルーン管を含む安定した生体ポケットのアクセス経路の断面図を示 す。 図6は、安定した生体ポケットを形成する方法を示す。 好ましい実施例の詳細な説明 本発明は潜在的空間または実際の空間のいずれかが形成されるように、体外に 安定した生体ポケットを確立する方法および装置に関する。ここに使用される用 語「安定した」とは、物質、流体、インプラント、デバイス、組織またはその他 の生物活性人工装具などの材料の生体ポケットへの導入に応答して起こる好まし くない組織癒着、歪曲および/または拘縮にを生じない生体ポケットを指す。こ こに使用される用語「潜在的空間」および「実際の空間」とは、2つの対面する 表面間に形成される空間を指す。これらの定義の範囲には、組織表面間、組織表 面と装置表面間、装置表面間、または以上のあらゆる組合せの表面間に形成され る空間が含まれる。「潜在的空間」に関しては、対面する表面が実質的に互いに 直接接しているにもかかわらず、対面する表面が互いに接着していないことが望 まれる。このようにして、潜在的空間は、物質、流体、インプラント、デバイス 、組織、またはその他の生物活性人工装具などのある種の材料を受け入れること ができる。「実際の空間」に関しては、組織表面、組織表面と装置表面、または 装置表面または以上のあらゆる組合せの対面する表面において、対面する表面が おなじく互いに接着せず、対面する表面は直接接するよりもむしろ互いに実質的 に離れていることが望まれる。このようにして、実際の空間は好ましいな材料を 受け入れる。さらに組織表面のいずれかに形成された潜在的空間および実際の空 間の組み合わせも存在するであろう。 安定した生体ポケットは多様な方法で利用可能である。たとえば、安定した生 体ポケットは、組織癒着、歪曲および/または拘縮による問題を起こすことなく 、その中に医療インプラント、デバイスまたは組織を受け入れることができる。 安定した生体ポケット内に移植組織を有利に配置することも可能である。医療デ バイスの例として、インスリン注入ポンプ、または乳房インプラントなどのさま ざまな人工装具インプラントなどが挙げられる。人工心臓または心臓補助デバイ スなどの人工臓器も安定した生体ポケット内に配置することが可能である。安定 した生体ポケットは体内コンプライアンス・チェンバー(弾性体の空洞)を供給 し、体内の人工心臓または心臓補助デバイスの操作を容易にする。安定した生体 ポケットのコンプライアンス・チェンバーは、組織被膜化過程の進行に伴い生ず る硬化が原因でコンプライアンスが徐々に増加するため、空洞のトータルコンプ ライアンスが時間の経過とともに変化する問題を防止するであろう。安定した生 体ポケットの使用の他の可能性としては、液体、ゲル、気体などの流体で、また は薬剤配合物で、またはシリコンゲルなどの他の材料または物質で、または乳房 インプラントか人工心臓などのインプラントもしくはデバイスで満たすことので きる空間を供給することである。 さらに、安定した生体ポケットへは、体外からの安定したアクセスが可能であ る。アクセス可能な生体ポケットはさまざまな方法で利用できる。たとえば、ア クセス可能な生体ポケットは体外から腹腔内へのカテーテルの直接の挿入・抜去 を可能にするため、外来患者の継続腹膜透析を行なう手段を与え得るであろう。 また本発明にともない、他のそのような自然の生体空洞へのアクセスはもちろん 、形成された生体ポケットへの体外からのアクセス、自然または形成ポケット間 のアクセスを維持することも可能であろう。もう1つの例として、人工心臓また は心臓補助デバイスを受入れ、かつ体外の駆動装置、通気、モニター装置、また は他の付属構成装置への体外アクセスに必要な手段を提供することであろう。 本発明は、体内に安定した生体ポケットを確立し維持するためのさまざまな方 法および装置を包括的に含む。また本発明は、安定した生体ポケットへの安定し た経皮的なアクセスを可能にする方法および装置を含む。以下の解説の大部分は 、特に乳房インプラントのための安定した生体ポケットの確立および維持につい て述べている。しかし、これは単なる本発明の実例的な使用であることを諒解さ れるべきである。当業者であれば、安定した生体ポケットの確立・維持に有用な どのような状況においても、ここに示した本発明の特定情報の応用性を高く評価 されるであろう。1.複数のエラストマー・シートを使用する安定した生体ポケットの確立方法と装 安定した生体ポケットを確立する好ましい方法および装置は、周囲組織と接触 させて配置する時、各シートがそれぞれ組織の内方成長を促進させるような片面 を有する生物適合性材料からなる複数のシートを利用することである。生物適合 性材料は、エラストマー材料か、または他の材料でもよい。生物適合性シートの 他の片面は、接触している他の表面に接着しないような滑らかな表面またはその 他のタイプの非接着性表面を有する。シートは、体内の必要な場所の対面する組 織間に自然に生じたかまたは手術で形成される空間内に配置することができる。 必要であれば、シートを縫合またはその他の方法で固定してもよい。しかしシー トの安定した固定は、シート表面内への組織の内方成長によって行なわれること を理解すべきである。 たとえば図1に示すように、空間は2および4の番号を付した前方胸部内の組 織表面間に外科的に形成することができる。組織表面2は乳線6の下側表面であ る。組織表面4は、大胸筋8の上位筋膜表面である。表面2と表面4の空間3は 安定した維持が望まれる生体ポケットを表す。連なっている表面2および表面4 は、安定して維持され癒着の防止が望まれる表面である。 図2Aでは、2つの対面する組織表面2および4の各々が本発明に一致するシー トに接していることを示している。シート14は、組織表面2に接触して配置され た組織接着表面16を有する。シート10は組織表面4に接触して配置された組織接 着表面12を有する。接着表面の構造は、シートが各々の組織表面に安定して固定 されるように組織の内方成長、固定および接着を可能にするように作られている 。シート14はまた非接着表面18を有し、シート10も非接着表面20を有する。図示 するように、シートは非接着表面を互いに対面させ揃えて並べ、実質的に接触す るように大きさを変えて配置することもできる。このようにして、シートの非接 着表面間に安定した生体ポケット5の潜在的空間が形成される。 安定した生体ポケットは、用いられるシートの形状により潜在的空間または実 際の空間のいずれかからなる。図2Aにもどると、潜在的空間の安定した生体ポケ ットが形成されるようにシートが組織表面に沿っており、実質的に互いに直接接 していることが明らかである。安定した生体ポケットの実際の空間はまた、表面 が離れて配置されており実質的に互いに直接接しないように、非接着シート表面 と対面する表面(組織表面またはシート表面のいずれか)との間の空間を維持す るような方法でシートが形作られている場所に形成することも可能である。たと えば、シートをより厚めなものにするか半硬質なものにすることで、好適な形状 を維持することが可能であろう。 したがって図2Bに示すように、シート35は、番号14を付す硬質または半硬質の 湾曲部を有し、それにより、何かで空間が満たされる生体ポケットの実際空間を 形成する。手術的によるシートの交換に際して、蓄積され除去されなかった室内 の空気や出血、血清などで、空間は部分的に満たされるだろう。シートの埋入後 、時間が経つにつれ、空気は、実際の空間内での空気の吸収によって発生する圧 力のため生じる負圧によって、この空間内に引き込まれる血清および/または他 の細胞外体液と置き換えられる。もう1つの方法として、術者は埋入の際かその 後に、上に重なる組織を経由して挿入する針または空間内に配置する管を経由し て、空間を好適な溶液または物質で満たすこともできる。たとえば好適な溶液と して、抗バクテリア化合物などの薬物を加えない生理食塩水、またはその他の種 類の潅流液もしくは薬液が挙げられる。 図3Aは、乳房インプラントのための安定した生体ポケットの維持に2枚のシー トを用いた本発明の実施例を示す。図1に示すように、シートは前方乳房ポケッ ト内に配置され、乳房インプラント27は安定した生体ポケットに配置されている 。図で明らかなように、シート22は乳腺6の下側表面である組織表面2を含む組 織接着表面23とともに配置されている。もう1枚のシート26は、大胸筋8の上位 筋膜表面である組織表面4を含む組織接着表面28とともに配置されている。シー ト22は非接着表面24を有し、シート26は非接着表面25を有する。シートはサイズ や形状を変えて生体ポケットの内部表面を実質的に完全に覆ってもよいし、図3A に示すように、シートは生体ポケットの一部のみを覆うこともできる。 図3Aのシートは互いに隣接していない。シートの非接着表面は乳房インプラン トと実質的に接している。インプラントの上部でシート26の一部がインプラント 上部の組織表面に対面していることがわかるが、これはもう1枚のシート22がイ ンプラントの上方に延長しないこの上位空間で、シート26の非接着表面25が組織 表面と接触できるようにするためである。2枚のシート22と26の非接触表面がイ ンプラントの上位で互いに対面するように、シート22をインプラントの上位に延 長できることも理解すべきである。非接着表面は組織にもインプラントの表面に も、あるいはもう1枚のシート表面にも接着しないため、シートを完全に揃えて 配置する必要はない。さらに特定のサイズおよび形状の複数のシートを有利に配 置して、好ましいなサイズ、形状および表面積の生体ポケットを維持できること も理解されるべきである。図3Aに示した安全に維持された生体ポケットは、乳房 インプラントの表面の動きを可能にするのみでなく、内容物がインプラント上の 上位空間へ移動することを可能にする。この潜在的および/または実際の空間内 への最小限の力による移動は、インプラント乳房に自然な外観と感触を与える。 外部表面および内部表面を有する装置が形成されるようにシートのいくつかの 端またはシートのすべての端が互いに連結していることを高く評価されるであろ う。構造がパウチ(袋)状、エンベロープ(封筒)状または管にのように、シー ト端を完全にまたは部分的に連結させることもできる。パウチまたは管は完全に または部分的に封じることができる。 安定した生体ポケットは、エンベロープの配置時またはその後に、医療デバイ ス、流体またはその他の好適な材料か物質で満たすことが出来る。生体ポケット の内容物の充填、再充填、監視などのその後の操作のため、生体ポケットから体 外へ管を配置するのが望ましい。もう1つの方法として、生体ポケットへのアク セスは、皮膚および周囲組織に挿入された針を経由してまたは本技術で周知の皮 下に設けられた開口部またはドームを経由して、生体ポケットへアクセスするこ ともできるであろう。 図3Bは、前方乳房の生体ポケットの内側組織表面を完全に覆うように配置され た外側の組織接着表面34および内側の非接着表面33を有する閉じたされた半球形 エンベロープ31状にシートを形成した実施例を示す。このようにして外側の組織 接着表面は組織の内方成長を可能にし、安定した生体ポケットを形成できる。エ ンベロープは手術の終了前随時、流体または好ましくは生理食塩水で満たすこと ができる。もう1つの方法として、上述のように針または管または経皮開口部を 通して流体を注入することができる。エンベロープ31は直接の組織内方成長によ って固定されているので、エンベロープの外側表面に接する組織ポケットの表面 積は、その後の著しい歪曲および拘縮が起こらないように維持される。さらに、 手術的に形成された生体ポケットの形状は、患者が立ち上がっても組織固定によ り完全に維持される。 これは事実上組織内方成長を可能にしない現在使用されているキメを有する人 工乳房とはまったく異なる。キメを有する表面は、むしろ組織表面を摩擦する結 果、きわめて厚いカプセルが形成される。しかし、実際の組織内方成長を欠く結 果、人工装具は組織にしっかり固定されない。したがって、人工装具は手術で形 成された生体ポケットの下部に沈んでしまうだろう。人工装具の沈下は術後ただ ちにまたは徐々に起こりがちであるが、いったん沈下が起こると、上位組織表面 すなわち沈んだ人工装具の上の組織表面が、互いに拘縮、癒着および癒合を起こ し得る。ついには癒着した組織も人工装具を取り囲む組織カプセルも拘縮し、歪 曲が起こったり人工装具内の圧力が増すことになる。上位組織表面の癒合により 、正常組織から人工装具を取りまく組織への非常に不自然かつ険しくなる変化が 突然の変化が起こる。また皮膚表面が荒い凸凹状になる。厚い繊維状のカプセル は拘縮して球形に近くなり、人工乳房とその内容物をさらに球形に近い形状に変 えてしまう。患者が仰向けに横たわった時でさえ、生体ポケット空間の手術的切 開によって当初形成された自然なパンケーキ状に広がることはなく、上位配置に もどることもなく、下方に沈下し硬くて歪曲したままになる。 前述した実施例では、シートは体内の対面する組織表面間に完全に配置される 。しかし身体の外側へ延長している対面する組織表面間にシートを配置すること も可能である。2.エラストマー材料の1枚のシートを使用する安定した生体ポケットの確立方 法および装置 本発明に一致する安定した生体ポケットを確立する他の方法および装置は、片 面に組織接着表面を有し、もう片面に非接着表面をもつ生物適合性材料の1枚の シートを利用することである。複数のシートに関して上述したように、体内の対 面する組織表面間に自然に存在または、手術的に形成された空間内に1枚のシー トを配置することができる。組織接着表面は組織の内方成長を可能にし組織表面 に固定する一方、非接着表面は対面する組織表面に接着しない。このようにして 、安定した体内の生体ポケットを形成することができる。 図A4および4Bは、点線37で示す乳房インプラントのための安定した生体ポケッ トを維持するため、1枚のシートを利用する本発明のもう1つの実施例を示す。 図4Aに最もよく示されているように、シート30は好ましくは三日月形状である。 図4Bで示すように、非接着表面39が乳房インプラントと一部で接触し反対側の組 織表面4と一部で対面するように、三日月形のシート30を組織表面2の一部に接 触している組織接着表面38とともに配置することができる。他の方法としてシー トは、組織表面4に接触してた組織接着表面とともに配置でき同様の結果を達成 できることも理解すべきである。このようにして、組織表面が互いに接触して癒 合することを防止することができる。その結果シート30の非接着表面39は、患者 が直立した時安定した生体ポケットの未充満の潜在的空間が乳房インプラントの 上位にあるように生体ポケットを維持する。これは患者が仰向けになった場合ま たはうつ伏せや抱きしめられた場合のように乳房を圧縮された場合、乳房インプ ラントが安定した生体ポケットの潜在的空間内へ自然な方法で移動できようにす るためである。 他の方法として、対面する組織表面を身体の表面に外科的に形成し、シートの 一部を体外に延長させてシートを対面する組織表面間に配置することもできる。 好ましいサイズと形状を有する生体ポケットを形成するため、シートのサイズや 形状は適切に変えることができることを理解すべきである。このようにすると、 体外からのアクセスが可能な安定した生体ポケットを形成できるであろう。これ らの他の実施例のいずれの場合も、シートの組織接着表面は組織表面と接触させ て配置する。シートの組織接着表面は組織の内方成長を可能にし、シートをしっ かり固定させる。シートの非接着表面はこうして対面する組織表面に接触する。 しかし非接着表面は組織の内方成長を可能にせず、組織表面に接着しない。この ようにして、非接着シート表面と対面する組織表面との間に安定した生体ポケッ トが形成される。非接着表面と組織表面が互いに実質的に直接接触していれば、 安定した生体ポケットは潜在的な空間からなる。 本方法と装置を使用して安定した生体ポケットの実際の空間を形成することも できる。シートはより厚手または半硬質または硬質のものを用い、組織表面とシ ートの非接着表面が互いに離れて配置されるように、すなわちシートの非接着表 面と組織表面が互いに実質的に直接接触することを防ぐように形作るかまたは配 置する。複数のシートで形成される安定したポケットに関して上述したように、 1枚のシートから形成される安定した生体ポケットの潜在的空間あるいは実際の 空間は必然的に多くの目的に利用することができる。3.柔軟な表面部分を有する安定した生体ポケットの確立方法および装置 本発明のもう1つの実施例は、各シートの片面が滑らかな種類かその他の種類 の表面を有し、接触した表面に接着しない生物適合性材料からなる1枚のシート または複数のシートを利用することである。各シートのもう片面は組織に選択的 に接着するもので、非接着の部分および組織の内方成長を促進する組織接着部分 を併せ持っている。単独に配置される1枚か複数のシート、またはパウチかエン ベロープに形成される1枚か複数のシートに関して前述した方法のいずれを使用 しても、組織に選択的に接着するシートを用いた安定した生体ポケットの潜在的 な空間または実際の空間を形成することが可能である。しかし表面の選択された 部分のみが組織接着表面であるため、組織接着表面部分の広さと配置に従って、 生体ポケットの周囲組織の内方成長領域を選択的に調節することが可能である。 したがって、シート表面の或る部分は組織の内方成長により組織表面に固定され 、他の部分はシートの表面が或る程度曲がるように接着しないままになる。この 種の柔軟な安定した生体ポケットはさまざまな使用に適切であろう。 たとえば、図3Bに関して上述した現在使用されている人工乳房に関連する組織 の拘縮も、特に上位部分において人工乳房の表面を無理に「波形」にしてしまう か、あるいはそれ自体折りたたまれてしまう。このようになる理由は、組織カプ セルの拘縮に従って内側の組織表面領域が縮小する結果、人工装具の表面部分が 折りたたまれてしまうからである。キメを有するシリコンゴムの人工装具の場合 、シリコンゴム固有の硬直性や表面のキメの寸法により増加した厚みが、皮膚ご しに末端として触知できる好ましくない厚みを作りだし、また皮下に隆起物が横 たわっているような外観を皮膚に与える。この影響は、拘縮が生じハンカチがた たまれるように三面が一点で交わって立体点が作られる場合に拡大される。この 影響は乳房の上位および上位中心寄りの薄い皮膚において特に顕著である。 したがって、本発明のさらなる改良の1つとして、図3Bで示したエンベロープ またはパウチ状の外側表面の部分を非接着にし、および/または薄くして、表面 がたたまれる領域を調整することができる。そのような実施例を図3Cに示した。 乳房インプラントのシェル(外殻)にキメを持たせ、多孔性にし、あるいは組織 の内方成長や固定を可能にするために必要な材料の増加および構造的修正により 材料に硬化が起こり、それ自体元通りにたたまれることができなくなる。しかし 身体の動きに応じてある程度元通りにたたまれる性能を有することが望ましい。 したがって、非接着で、および/または選択的に薄い部分を有する外側表面の部 分を有する図3Cで示したようなエンベロープを形成することができる。図示する ように、半球形エンベロープ31の表面の非接着外側表面の部分44は、その上位末 端表面がそれ自体鋭角に折りたたまれるか、あるいはその領域で波形になってい るが、外観的にも触診的にも末端が明らかでないようにポケットの上位部分付近 に配置することができる。 エンベロープは、インプラントがエンベロープ内で自由に移動できるように、 乳房インプラントなどのインプラントで満たすことができる。他の方法として、 エンベロープ自体を完全に密閉し、シリコンゲル、生理食塩水、または他の適切 な物質で満たし、インプラントとして使用することもできる。外側エンベロープ 表面の組織接着部分は、組織の内方成長を可能にし、エンベロープを周囲組織へ 固定させる一方、外側エンベロープ表面の非接着部分は隣接する組織表面に接着 しない。このようにして非接着表面部分は、それらの部分と隣接する組織表面と の間に形成される潜在的空間内にあるエンベロープ表面のそれらの部分のある程 度の屈曲または曲折を可能にする。乳房インプラントのケースでは、エンベロー プの表面のそのような屈曲または曲折は、しわの寄った体表面の外観や不自然な 部分的硬質感を避けるためにも有益であろう。このような外観や硬質感は、身体 の動きや位置の変化に応じてまたはカプセルの拘縮に応じて起こるなど、封入物 質または埋入インプラントの曲折に応じてもたらされる。非接着の外側表面部分 ため、エンベロープは薄くて柔軟な表面部分を有する。4.組織表面間に安定した生体ポケットを確立し維持する方法 体内の組織表面間に安定した生体ポケットを確立し維持する他の方法は、異物 に対する組織反応の原理を利用することである。一時的または恒久的に設けられ るアクセス経路は、対面する組織表面間に自然にまたは外科的に形成された空間 の好ましい場所に、安定した生体ポケットを形成するため注入される流体または 気体からの圧力を可能にするために形成される。たとえば図6で示すように、ア クセス経路は単に、一端が経皮開口部から体外に延長していて、もう一端が潜在 的空間または実際の空間からなる生体ポケットが望まれる空間内に配置されてい る管9であり得る。図6は前方乳房内の2および4の番号を付した組織表面間に 外科的に形成された空間内の管9を表す。組織表面2は乳線6の下側表面である 。組織表面4は大胸筋8の上位筋膜表面である。表面2および4の間の空間3は 安定した維持が望まれる生体ポケットを表す。連結した表面2および4は、安定 した維持および、治癒時の癒着または接触を防止することが望まれる表面である 。 液体または気体の流体は管を通じて注入することができる。他の方法として、 本技術で公知の注入用開口部またはある種のドームを好ましい生体ポケット地点 まで届く管をともに埋入することも可能である。そうすると注入用開口部または ドーム内へ針を挿入して注入を行なうことができる。本技術の熟練者は他のアク セス方法も使用できることを理解されるであろう。 対面する組織表面間の空間内へ注入される流体により、組織は分離をする。選 択した自然の空間または外科的に形成される空間の形状、注入される流体の量、 注入される流体の圧力、また外科的切開の場合は切開場所や規模など、これらす べてが形成される生体ポケットのサイズおよび形状の選択的な調整を可能にする 。さらに注入される流体によって生じる圧力しだいで、対面する組織表面間に潜 在的空間または実際の空間のいずれかを確立することができる。適切な圧力は必 要に応じて繰り返し注入することによって維持できる。流体への接触により生じ る生体組織の通常の反応の結果、ほとんどの場合約3〜14日で安定した表面を有 するカプセルが形成される。それゆえ、拘縮を阻止し組織の接触と接着を防止す るため十分な期間適切な圧力を維持することにより、潜在的空間または実際の空 間が形成されるように安定した生体ポケットを確立することが可能になる。適切 であれば、この時点でアクセス管かデバイスを取り除いて、安定した生体ポケッ トを好ましいの方法で使用してもよい。また、将来流体か生物活性材料を注入す るため所定の位置に生体ポケットを残しておいてもよい。 本方法に従って埋入されるデバイスの周囲に、安定した生体ポケットを形成す ることが可能であろう。管または皮下開口部を有する手術的に形成される好適な 生体ポケット空間内に人工装具を配置することができる。生体ポケット空間は手 術により密閉され、かつ上述した生体ポケットの成熟期間中、生体ポケット空間 を維持するため、十分な量の流体を空間内へ継続的または断続的に導入すること ができる。皮膚の切開部位の治癒中、生体ポケット空間内に圧力を与え過ぎない よう注意する一方、生体ポケット空間内の組織癒着の防止に十分な量の圧力を与 えるよう注意することが肝要である。このようにして、わずか1回の手術によっ て、人工装具を内包した安定した生体ポケットを形成することが可能である。5.生体ポケットへの安定したアクセス経路を確立する方法と装置 上述した生体ポケットまたは自然もしくは手術により形成される生体ポケット のいずれに対しても、本発明に一致する生物適合性材料からなる1枚または複数 のシートを使用することにより、体外からの安定したアクセスが可能である。生 体ポケット部位と連絡している経皮的な開口部および体内アクセス経路を維持す るため、1枚または複数のシートを配置する。周囲組織の表面への組織の内方成 長を可能にすることによってしっかりした固定をさせるため、1枚または複数の シートを配置する。その結果、各種のカテーテル、シリンジ、短絡などの挿入・ 抜去が可能になる。封じ込められた体腔への流体の注入および生体ポケットから の注入物の取りだしも容易になる。前述のように、安定したアクセス経路を用い て人工心臓などのデバイスを体外の構成装置に接続することができる。 たとえば、図5Aの断面図に示すように、1枚のシートまたは数枚のシートを用 いて、外側に組織接着表面72を有し内側に非接触表面70を有するチューブ62を形 成することができる。管62は図示するように、皮膚71の外側表面から延長して皮 下組織および直筋を経由し、さらに腹膜を経由して腹膜腔50へと配置することが できる。組織接着表面72は組織の内方成長ををさせることによって安定した管62 の固定を可能にする。このようにして、安定した生体ポケットが形成され、体外 から腹膜腔50へのアクセス経路が供給される。 管62は、皮膚71の外側表面から腹膜の内側表面へ延長された安定した生体ポケ ットを形成し、それによって腹膜腔50を体外環境に接続するアクセス経路65を供 給している。管62の外側組織接着表面72は組織の内方成長を可能にし、それによ って安定した固定が可能になる。体内の自然な力がアクセス経路65をつぶして、 生体ポケットの潜在的な空間が形成される場合もある。なお、アクセス経路65を 経由した流体またはその他の材料の注入・排出を調節できるように、経皮開口部 79にキャップ(不図示)を付けるか内蔵弁または開口部(不図示)を形成するこ ともできる。 そのような安定した生体ポケットのアクセス管の1使用例は、心臓補助デバイ スまたは埋込人工心臓のためのアクセスを供給することである。図5Bの断面図に 示すように、圧力線85を図5Aに示す安定した生体ポケットのアクセス経路65内に 配置することができる。圧力線はアクセス経路65より直径が小さく、経皮開口部 79および開口部82を経て、腹膜腔へと至る管62の中に封入されている。この密閉 によって圧力線の外側表面と管の内側表面70との間にクッション空間81が作りだ される。このクッション空間への開口部86は、液体か気体の流体やその他の物質 、生物活性材料などで空間を満たす手段を提供する。たとえば、周囲組織への拡 散を生じるように抗生物質の溶液を空間内に注入することもできる。クッション 空間81はこれによって柔軟なクッションを供給し、管62内の圧力線85の或る程度 の動きを可能にする一方、管62の外側表面72が内方成長した周囲組織と接触し続 けるための十分な圧力を維持する。 図5Aの断面図に示すような安定した生体ポケットを使用して、管を経由したア クセスの調節を行なうためのバルーン型装置を含めることもできる。アクセス管 内に配置される折りたたみ式バルーン管からなる一実施例を図5Cに示す。バルー ン管60は非接着表面を有する柔軟な生物活性シート材料で作られている。バルー ン管60の直径は管62の直径より小さく、管62内に配置されている。バルーン管60 はバルーン管の外側表面と管62の内側表面との間に膨張できる連続的な空間63が 形成されるように管60に接続されている。たとえば図5Cで示すように、バルーン 管60は経皮開口部79またはその付近で管62に接続されており、開口部82またはそ の付近で腹膜腔へ接続されている。 アクセス経路管およびバルーン管を形成するシート材料は好ましい流体、気体 またはその他の好ましい材料を含むことのできる適切な材料なら何でもよい。シ ート材料は、膨張可能空間の好適量に応じて、またシートを経て管62の外側空間 72の内方成長組織へ漏出させる好適量に応じて、またはバルーン管60を経てアク セス経路65へ漏出させる好適量に応じて、浸透性、半浸透性または非浸透性のも のを使用することができる。膨張可能空間63はそれゆえ、窒素または炭酸ガスま たは空間内の空気などの気体、または抗生物質などんの添加物を加えるか、また は加えない生理食塩水などの流体で膨張させたり凋ませたりすることが可能であ る。流体は膨張できる空間63から針の穿刺または管61を用いて注入・排出するこ とができるが、その場合針または管は体外からシリンジ64に接続された膨張スペ ース63へのアクセスを提供するよう配置される。このようにして、膨張可能な空 間63内の内容量の微細な調節を達成することができる。膨張可能な空間63内の内 容物量の微細な調節は、管62を経由する開口部を調節し、それによって腹膜腔67 と体外環境との間のアクセスの調節が可能になる。 膨張可能な空間は2つ以上の別々の膨張可能な空間に分けることができ、それ によって膨張可能な空間内の内容物量をアクセス経路65のさまざまな地点で別々 に調節することができることを理解すべきである。1つ以上の膨張可能な空間を 含む安定した生体ポケットのアクセス経路は、さまざまな用途に利用できる。 たとえば、図5Cに示すバルーン管を含む安定した生体ポケットのアクセス経路 は腹膜透析に使用することができる。膨張可能な空間を適量の生理食塩水で満た して、体外環境がアクセス経路内へ入ることを防止することができる。希釈され たヨウ素担体溶液などの抗菌物質を生理食塩水に含めてもよい。溶液はバルーン 管の膜を経てあらゆる方向へ拡散する。特に、溶液はアクセス経路の管腔または 管の回りの組織内へ拡散し、バクテリアまたはバクテリアのバイオフィルム(bio film)の成長を減らすことができる。このようにして、バルーン管は薬物の送達 系としての役目を果たす。 腹膜透析が好ましい場合、体外から腹膜腔内へ1本のカテーテルを挿入できる 程度にバルーン管を適当に凋ませる。続いて腹膜腔内へ透析液を導入し、カテー テルを抜去し、バルーンを再び膨らませることができる。透析液または、抗生物 質、化学療法薬剤の溶液、またはその他の生物活性材料などの他の好ましい流体 を「ドウェル時間」として公知の一定時間、腹膜の内容物と接触させることがで きる。バルーン管はつぎに部分的または完全に凋ませることができるが、これは 除去された毒素、余分の水または腹膜腔からの除去をする必要のある蓄積物質を 含む透析物を排出させるため、2番目のカテーテルを腹膜腔に挿入するためであ る。サイクルはただちにくり返すことができるし、または透析液かバルーン液の あらゆる好ましい組合せ、またはカテーテルの挿入もしくは抜去を実施すること ができる。このようにして、ポケット維持デバイスを皮膚、腹膜、筋肉または皮 下組織に固定させておくためのフランジ、カフまたはその他の固定装具を使用す る必要性が減少する。しかし必要であれば、周囲組織への組織の内方成長が好ま しいカフ部位で起こるように、管62を形成するシートの組織接着表面を延長させ ることにより、皮下皮膚カフおよび/または腹膜前カフまたは直筋カフを形成す ることも可能である。このようにして、管を所定の位置にさらに安定して固定す る。6.本発明と一致する装置のための好適な表面 さまざまなタイプの表面が組織表面の接触部における組織の内方成長を可能に する。生物適合性シート材料は、シリコンゴムなどのエラストマー材料、または 多孔性ポリウレタン、膨張ポリテトラフルオロエチレンまたは他の同様な材料な ど他の或る種のタイプでもよい。組織を内方成長させる表面の構造は、キメをも つ表面や織物または多孔性の表面で構成することができる。たとえば、発泡シリ コンの多孔性表面または焼結もしくは紡績多孔性材料を使用することもできる。 ダクロン・フェルト、ベロアなどの編物または織物を使用してもよい。塩の吹き 込みや溶かし込みにより作られるキメをもつ表面、または公知の成形、鋳込み成 形もしくはフローイング法により作られるキメをもつ表面を使用することもでき る。 本発明の実施に使用するための好ましい表面は、現在は放棄された1991年10月 18日出願の整理番号第07/779,387号のシリーズである共に係属中の1993年11月22 日出願の整理番号第08/156,675号に説明されている。好ましい表面は、特に質の 高い組織内方成長を促進することが発見された開放セルの多孔性表面からなる。 この「質の高い」の組織内方成長は、単に組織表面への接着を可能にする以上の 利点を有する。この質の高い組織は血管を発達させ、一般に他のタイプの表面/ 組織接触面から生じる血管発達の貧弱な線維性の組織内方成長よりも有益な環境 を提供する。本発明は、その精神または本質的な特徴から離れることなく、他の 特定の形式で実施できると考えられる。本実地態様はもっぱら説明を目的とし、 限定を意図するものではない。それゆえ発明の範囲は上記の説明記述によらず、 後に請求する範囲によって示されている。請求の範囲と同意義の意味および範囲 内にあるすべての変更はここに包されると解釈されたい。
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 内へ導入された流体の圧力を利用して安定した生体ポケ ットの形成する方法もまた本発明に一致している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.体内の安定した生体ポケット(嚢状空洞)の確立に使用する装置であって、 少なくとも1枚の生体適合性シートからなり、 該少なくとも1枚のシートは、組織の内方成長を可能にし、それによってシ ートを組織に固定するようなする表面をその片面に有し、かつ 該少なくとも1枚のシートは、組織に接着しない表面を他の片面に有する少 なくとも1枚の生体適合シートからなる装置。 2.体内に安定した生体ポケット(嚢状空洞)を確立する方法であって、 組織の内方成長を可能にする表面をその第一面に有し、組織に接着しない表 面をその第二面に有する少なくとも1枚の生体適合性シートを得て、 該少なくとも1枚の生体適合性シートを、少なくとも1枚のシートが組織の 内方成長によって固定されるよう望まれる場所で第一面が組織表面と接触するよ うに、体内の対面する組織表面間に配置し、 シートを固定するように組織を少なくとも1枚の生体適合性シートの第一面 に接着させ、それによって、安定した生体ポケットが該シートの第二面と対面す る組織との間に形成することを可能にするステップからなることを特徴とする方 法。 3.哺乳動物の生体ポケット(嚢状空洞)内に埋入される生体ポケットの維持人 工装具からなる生体インプラントであって、 生体ポケット壁の癒着を防止するため生体ポケット内に配置のための第一面 および第二面を有し、該シートの第一面は、その表面へのヒトの組織の接着を阻 止するため滑らかでキメがなく、該シートの第二面はその表面にヒト組織の成長 を可能にするキメを有し、シートのキメのある第二面は隣接する生体ポケット壁 に接着する一方、シートの滑らかな第一面は同隣接生体ポケット壁に接着しない ようなエラストマー材料の第1シート、 生体ポケット内へ埋入され、生体ポケット壁と隣接シートの滑らかな面との 間での移動のために適合され、それによって生体ポケット壁の癒着が防止される ため、生体ポケット内の最初の人工装具の移動が抑制されない主要人工装具、 および 生体ポケット内の第1シートの内側に配置されるための第一面および第二面 を有するエラストマー材料の第2シートであって、該第2シートの第一面は滑ら かで非多孔性であり、それに対して比較的自由に滑るように該第1シートの滑ら かな第1面に隣接して配置され、かつ該第2シートの第2面は多孔性でヒト組織 の成長を可能にするエラストマー材料の第2シートからなる生体インプラント。 4.さらに材料の第1および第2シートの間に配置されるエラストマー材料の1 枚以上の追加のシートからなることを特徴とする請求項3に記載の生体ポケット (嚢状空洞)維持人工装具。 5.材料の該第1シートおよび第2シートが隣接する端で連結され、シートの反 対側の端を広げて、その間にポケットを形成できることを特徴とする請求項3に 記載の生体ポケット継持人工装具。 6.インプラント・ポケットへの埋入に適合させた主要のインプラントと共にヒ トの女性の胸部内に形成される筋肉下、腺下または皮下のインプラント・ポケッ ト(嚢状空洞)に埋入される人工装具であって、少なくとも、 部分的に環状で平坦な形状のエラストマー材料の第1シート、材料の該シー トは多孔性面を有し、多孔性面が対面して配置されるポケットのヒト組織の成長 を可能にし、また滑らかな非多孔性面はヒト組織のその面への成長を阻止し、そ れによって第1シートがインプラント・ポケット内で主要のインプラントを部分 的に取り囲むエラストマー材料の第1シート、および 該第1シートに重ねて配置される第一面および第二面を有するすべてエラス トマー材料の第2シートであって、そこにおいて第2シートの第一面が第1シー トの滑らかな面と隣接しており、第2シートの第二面が多孔性の該第1シートか ら最も離れているすべてエラストマー材料の第2シートからなることを特徴とす る人工装具。 7.インプラント・ポケット(嚢状空洞)への埋入に適合させた最初のインプラ ントと共にヒトの女性の胸部内に形成される筋肉下、腺下または皮下のインプラ ント・ポケットに埋入する人工装具であって、少なくとも、 部分的に環状で平坦な形状のエラストマー材料の第1シートで、材料の該シ ートは多孔性面を有し、多孔性面に対面して配置されたポケットのヒト組織の成 長を可能にし、また滑らかな非多孔性面はヒト組織のその面への成長を阻止し、 それによって第1シートがインプラント・ポケット内で主要のインプラントを部 分的に取り囲むエラストマー材料の第1シート、および 実質的に第1シートと同じ形状で形成され、主要インプラントの出入りを可 能にするポケットを形成するようにシートの他の端が広がるように第1シートの 一端と一端を連結したエラストマー材料の第2シートからなる人工装具。 8.ヒトのインプラント・ポケットの第一および第二対面壁の分離を維持する方 法であって、 ヒトの皮下組織の筋肉下および腺下を切開して、ポケットを形成し 対面するポケット壁の選択された部分との間の選択された場所に、ポケット の第一対面壁の組織の成長を可能にするキメを有する片面および、第二対面壁の 組織の成長を阻止する滑らかなキメのない他の片面を含む少なくとも1枚のエラ ストマー材料の第1シートを埋入し、それによって最初のインプラントが配置さ れるポケットの一部分を取り囲む一部環状になったエラストマー材料の第1シー トの対面壁の選択部分の分離を維持し接着を防止し、 第1シートの滑らかな面に隣接させて主要インプラントをポケット内に配置 し、かつ 第1シートの滑らかでキメのない面に重ねて配置され、かつ一般にそれと隣 接し、そこにおいて第1シートから最も離れたシートの外側露出面がキメを有す るため、該第二対面壁の組織の成長を可能にするステップからなることを特徴と する方法。 9.該埋入ステップが、ポリウレタン製エラストマー材料の該シートを埋入する ステップからなることを特徴とする請求項8に記載の方法。 10.該埋入ステップが、シリコン、ポリウレタンおよび膨張ポリテトラフルオロ エチレンの微孔性フィルムからなるグループから選択された材料でできたエラス トマー材料の該シートを埋入するステップからなることを特徴とする請求項9の 方法。 9の方法。 11.該埋入ステップが一端で連結され、該一端の反対側の一端は自由に広がりポ ケットを形成する2枚のエラストマー材料シートを埋入するステップからなるこ とを特徴とする請求項8に記載の方法。 12.第1および第2シート間に重ねて配置されるエラストマー材料の1枚以上追 加のエラストマー材料のシートからさらになることを特徴とする請求項6に記載 の人工装具。
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