JPH1050574A - 荷電粒子ビーム露光装置およびミニ鏡筒 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光装置およびミニ鏡筒

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JPH1050574A
JPH1050574A JP8200367A JP20036796A JPH1050574A JP H1050574 A JPH1050574 A JP H1050574A JP 8200367 A JP8200367 A JP 8200367A JP 20036796 A JP20036796 A JP 20036796A JP H1050574 A JPH1050574 A JP H1050574A
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charged particle
particle beam
opening
deflected
apertures
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JP8200367A
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Hiroyasu Shimizu
弘泰 清水
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハ処理能力を低下させることなく線幅制
御をすることができる荷電粒子線露光装置およびミニ鏡
筒の提供。 【解決手段】 荷電粒子ビーム2を発生する荷電粒子源
1と、荷電粒子ビーム2を所定断面形状の複数のビーム
束に成形する複数のアパーチャ410と、アパーチャ4
10と試料6との間に配置される複数のアパーチャ42
0と、アパーチャ410の各々を通過した荷電粒子ビー
ム束を所定の情報に応じて偏向して、対応するアパーチ
ャ420の開口面上における荷電粒子ビーム束の照射位
置をそれぞれ移動させる複数の偏向器51aと、偏向器
51aの各々によって偏向された荷電粒子ビーム束を所
定情報に応じてそれぞれ偏向する複数の偏向器52aと
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理能力の高い荷
電粒子線露光装置および荷電粒子ビーム露光転写に用い
られるSTM(Scanning Tunneling Microscope)アラ
インドフィードエミッション方式のミニ鏡筒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の荷電粒子露光装置として
は、ブランキングアパーチャアレイ(以下ではBAAと
記す)を用いた露光装置や、STM( Scanning Tunnel
ing Microscope)アラインドフィードエミッション(以
下ではSAFEと記す)方式の露光装置が知られてい
る。図8はBAA方式の露光装置の概略構成図である。
電子銃等の荷電粒子源1から放出された荷電粒子ビーム
2は照射レンズ3によりBAA4に照射され、対物レン
ズ5によって試料6上にBAA4の像が結像される。な
お、AXは照射レンズ3および対物レンズ5の光軸であ
る。
【0003】図9(a)はBAA4の斜視図であり、B
AA4には複数のアパーチャ4aが形成されている。図
9(b)はアパーチャ4aの配列を示す図であり、符号
4a11〜4a34で各アパーチャを示している。なお、図
9(b)は図9(a)の一部分を示しており、アパーチ
ャ4aは一辺の長さがLの正方形をなす。アパーチャ4
aは図9(b)のようにy方向(試料6の移動方向)に
は長さ3L毎に、x方向には長さ2L毎にそれぞれ配列
され、開口面積率は1/6になっている。また、1行お
きにx方向にアパーチャ1個分だけずれて形成される。
図9(c)は図9(a)のA矢視図であり、各アパーチ
ャ4aの周囲にはブランキング電極4bおよびアース電
極4cが形成され、ブランキング電極4bはそれぞれ独
立に電圧を印加することができる。図9(d)はブラン
キング電極4bおよびアース電極4cの斜視図である。
電圧が印加されたブランキング電極4bに対応するアパ
ーチャ4aを通過する荷電粒子は横方向(y方向)に偏
向され、不図示の制限アパーチャで遮られ試料6上に到
達することができなくなる。そのため、各ブランキング
電極4bの電圧のオン・オフを制御することにより、種
々の露光パターンを試料6上に形成することができる。
【0004】図10は露光方法を説明する図である。図
10(a)は試料6上に形成される露光パターンの一例
を示す図であり、4行8列の矩形領域に分割される。こ
の矩形領域は1個のアパーチャ4aを通過した荷電粒子
ビームによって露光される領域である。図10(b)〜
10(g)は図10(a)に示すパターンの露光工程を
示す図であり、図10(a)の各矩形領域に付した符号
b〜gは図10(b)〜10(g)のどの工程で露光さ
れるかを表している。ここでは、図10(a)のパター
ンを、BAA4の一部、すなわち図9(b)に示す3行
4列のアパーチャ4a11〜4a34を用いて露光する場合
を考える。なお、露光の際には、試料6のy方向への移
動または荷電粒子ビームのy方向への偏向によって露光
位置の位置決めを行う。
【0005】図10(b)に示す工程では、アパーチャ
4a11〜4a14,4a21〜4a24を用いて露光を行う。
このとき、ハッチングを施したアパーチャ4a12,4a
13,4a22のブランキング電圧をオフし、残りのアパー
チャ4a11,4a14,4a21,4a23,4a24のブラン
キング電圧はオンにする。その結果、アパーチャ4a1
2,4a13,4a22を通過した荷電粒子ビームによって
図10(a)に示す各領域bが露光される。図10
(c)の工程では、アパーチャ4a21〜4a24を用いて
同様の露光を行い、アパーチャ4a22〜4a24を通過し
た荷電粒子ビームによって各領域cを露光する。図10
(d)の工程では、アパーチャ4a21〜4a24を用いて
同様の露光を行い、アパーチャ4a21,4a22,4a24
を通過した荷電粒子ビームによって各領域dを露光す
る。
【0006】図10(e)に示す工程では、アパーチャ
4a21〜4a24,4a31〜4a34を用いて露光を行い、
アパーチャ4a22,4a24を通過した荷電粒子ビームに
よって各領域eを露光する。図10(f)の工程では、
アパーチャ4a31〜4a34を用いて同様の露光を行い、
アパーチャ4a32〜4a34を通過した荷電粒子ビームに
よって各領域fを露光する。最後に、図10(g)の工
程において、アパーチャ4a31〜4a34を用いて同様の
露光を行い、アパーチャ4a31〜4a33を通過した荷電
粒子ビームによって各領域gを露光する。このようにし
て、図10(a)に示した露光パターンが試料上に形成
される。
【0007】一方、図11はSAFE方式の露光装置を
説明する図である。図11(a)において20はSAF
Eミニ鏡筒であり、試料6との間を所定の間隔に保って
2次元的に複数設けられている。図11(b)はSAF
Eミニ鏡筒20の拡大図であり、201はSAFE荷電
粒子源、202は荷電粒子を加速するための加速電極、
203は静電レンズ、204は偏向器である。SAFE
荷電粒子源201から放出され加速電極202により加
速された荷電粒子ビーム2は、レンズ203によって集
束され試料6上に照射される。このとき、偏向器204
によって荷電粒子線2を偏向して試料6の所定領域を走
査する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た露光装置は次のような欠点を有する。 (a)BAA方式の場合には、アパーチャ4aの寸法L
でパターン線幅の制御範囲が決ってしまう。通常、線幅
制御は最小線幅の1/10程度である。そのため、例え
ばアパーチャ像を最小線幅にした場合には行毎にx方向
にL/10だけずらしてアパーチャ列を設け、どの行の
アパーチャを用いるかで線幅制御をマスク上の寸法でL
/10にする方法があるが、この場合にはx,yの両方
向の制御が必要なため100行のアパーチャ列が必要と
なる。また、アパーチャ像を線幅制御の最小単位とした
場合には、アパーチャ4aの寸法Lを上述したアパーチ
ャをずらした場合の1/10にしなければならないた
め、処理能力が低くなる。 (b)一方、SAFE方式の場合には、ガウスビームの
ラスタまたはベクタスキャンによる露光であるため、一
度に大面積を露光することができない。例えば、ウエハ
当り1000個のミニ鏡筒を用いて露光しても、ウエハ
処理能力は10(枚/時)程度と小さい。
【0009】本発明の目的は、ウエハ処理能力を低下さ
せることなく線幅制御をすることができる荷電粒子ビー
ム露光装置およびミニ鏡筒を提供することにある。
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図1,2および6に対応付けて説明する。 (1)図1および2に対応付けて説明すると、請求項1
の発明による荷電粒子ビーム露光装置は、荷電粒子ビー
ム2を発生する荷電粒子ビーム発生装置1と、荷電粒子
ビーム2を所定断面形状の複数のビーム束に成形する複
数の第1の開口410と、第1の開口410と試料6と
の間に配置される複数の第2の開口420と、第1の開
口410の各々を通過した荷電粒子ビーム束を所定の情
報に応じて偏向して、対応する第2の開口420の開口
面上における荷電粒子ビーム束の照射位置をそれぞれ移
動させる複数の第1の偏向手段51a,51bと、第1
の偏向手段51a,51bの各々によって偏向された荷
電粒子ビーム束を所定情報に応じてそれぞれ偏向する複
数の第2の偏向手段52a,52bとを備え、第2の開
口420を通過した荷電粒子ビーム束を試料6上に照射
することにより上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載の荷電粒子ビ
ーム露光装置において、複数の第1の開口410と複数
の第1の偏向手段51a,51bとを同一部材に一体に
形成し、複数の第2の開口420と複数の第2の偏向手
段52a,52bとを同一部材に一体に形成した。 (3)図6に対応付けて説明すると、請求項3の発明
は、荷電粒子ビーム露光転写に用いられるSTMアライ
ンドフィードエミッション方式のミニ鏡筒に適用され、
荷電粒子ビーム発生装置201からの荷電粒子ビーム2
を所定断面形状のビーム束に成形する第1の開口61
と、第1の開口61と試料6との間に配置される第2の
開口63と、第1の開口61を通過した荷電粒子ビーム
束を所定の情報に応じて偏向して、第2の開口63の開
口面上における荷電粒子ビーム束の照射位置を移動させ
る第1の偏向手段62aと、第1の偏向器62aによっ
て偏向された荷電粒子ビーム束を所定情報に応じて偏向
する第2の偏向手段62bとを備えて上述の目的を達成
する。 (4)請求項4の発明は、請求項3に記載のミニ鏡筒に
おいて、第1の開口61と第1の偏向手段62aとを同
一部材に一体に形成し、第2の開口63と第2の偏向手
段62bとを同一部材に一体に形成した。 (5)請求項5の発明による荷電粒子ビーム露光装置
は、請求項3または4に記載のミニ鏡筒を複数備えた。
【0010】(1)請求項1〜2の発明では、第1の開
口410によって成形された荷電粒子ビーム束は、第1
の偏向手段51a,51bにより第2の開口420上や
第2の開口420から外れた位置に偏向される。 (2)請求項3の発明では、第1の開口61によって成
形された荷電粒子ビーム束は、第1の偏向手段62aに
より第2の開口63上や第2の開口63から外れた位置
に偏向される。
【0011】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して本発
明の実施の形態を説明する。 −第1の実施の形態− 図1は本発明による露光装置の第1の実施の形態を示す
概略構成図であり、図8と同一の部分には同一の符号を
付した。図1において40aは第1BAA、40bは第
2BAAであり、所定の間隔で光軸方向に配設される。
その他の構成は図8の装置と同様である。
【0013】図2(a)は第1および第2BAA40
a,40bの斜視図であり、第1BAA40aには複数
のアパーチャ410が設けられ、第2BAA40bには
アパーチャ410と対向する位置にアパーチャ420が
それぞれ設けられている。BAA40a,40b上にお
けるアパーチャ410,420の配列については、図8
(a),(b)のアパーチャ4aと同様である。図2
(b)はBAA40a,40bの一対のアパーチャ41
0,420部分の拡大図である。BAA40aのBAA
40bとの対向面には、アパーチャ410を挟んでx偏
向器51aおよびy偏向器51bが形成される。一方、
BAA40bのBAA40aとの対向面にも、アパーチ
ャ420を挟んでx偏向器52aおよびy偏向器52b
が形成される。なお、BAA40a,40bの偏向器5
1a,51b,52a,52bは、従来のブランキング
アパーチャアレイのブランキング電極と同様の方法で作
製することができる。
【0014】次に、図3を用いてBAA40a,40b
の動作を説明する。図3(a)はBAA40a,40b
をxz面で断面した図であり、図3(b),3(c)は
試料6上における荷電粒子ビームによって照射される領
域を示す図である。BAA40aのアパーチャ410
A,410B,410Cに対応して偏向器51Aa,5
1Ba,51Caが設けられ、BAA40bのアパーチ
ャ420A,420B,420Cに対応して偏向器52
Aa,52Ba,52Caが設けられている。なお、図
3(a)ではy方向に関する偏向器は省略して示した。
【0015】図1に示したように荷電粒子ビームがBA
A40aの上方から照射されると、アパーチャ410
A,410B,410CによってビームBa,Bb,B
cが形成される。ビームBaは電圧が印加された偏向器
51Aaによりx方向に偏向された後、偏向器52Aa
によって偏向器51Aaと逆方向(−x方向)に偏向さ
れる。このように偏向されたビームBaはアパーチャ4
20Aに対してx方向にずれるため、ビームBaの図示
左側部分のみがアパーチャ420Aを通過して図3
(b)の斜線で示すSaのように試料6上に照射され
る。なお、図3(b)のIa〜Icは偏向器51Aa〜
51Ca,52Aa〜52Caに電圧が印加されない場
合、すなわちオフの場合のビームBa〜Bcの照射領域
をそれぞれ示している。
【0016】一方、図3(a)のビームBbのようにビ
ームBaと逆方向に偏向された場合には、領域Ibの左
側の領域Sbのみに照射される。また、ビームBcのよ
うにビームBaよりさらに右側に偏向された場合には、
ビームBcはアパーチャ420Cを通過することができ
なくなり、図3(b)の一番右側に示すように領域Ic
には荷電粒子ビームが照射されない。ところで、+x方
向に偏向されたビームBaをさらにy方向の偏向器(図
示せず)で+y方向に偏向すると、照射領域Saは図3
(c)に示すような形状になる。ここで、図3(b)に
示す照射領域Sa,Sbの面積は印加電圧に依存してお
り、電圧が大きくなるにつれて照射領域Sa,Sbの面
積は小さくなり、電圧が所定の大きさ以上になると領域
Icのように全く照射されなくなる。すなわち、アパー
チャ410Aを通過したビームBaを偏向器でxおよび
y方向に偏向することにより、領域Iaの大きさを最大
とする任意の大きさの矩形照射領域を試料6上に形成す
ることができる。
【0017】図4および5を用いて図1の装置による露
光方法を説明する。図4(a)は試料6上に形成される
露光パターンの一例を示す図であり、図10(a)と同
様に4行8列の矩形領域に分割されている。この露光パ
ターンを形成するために、本実施の形態では図4(b)
に示す4行8列のアパーチャ410a11〜410a44を
用いて露光を行う。アパーチャ410a11〜410a44
は、図10(b)の場合と同様に一辺の長さがLの矩形
開口とする。図4(a)の露光パターンは図10(a)
のパターンと異なり、線幅はアパーチャ側の寸法に関し
てL/2で制御される。例えば、左上隅の領域aでは領
域の1/4が露光され、その右隣の領域dでは下半分が
露光されている。なお、図10(a)と同様に、矩形領
域の符号a〜gは以下に述べる図5(a)〜5(g)の
どの工程で露光されるかを表している。
【0018】先ず、図5(a)の工程では、アパーチャ
410a11〜410a14,410a21〜410a24を用
いて露光を行う。このとき、アパーチャ410a14,4
10a21,410a23,410a24はxおよびy偏向器
をオンにしてビームを遮断し、アパーチャ410a12,
410a13はxおよびy偏向器をオフにしてビームを全
て通過させる。アパーチャ410a22は、y偏向器をオ
フにするとともにx偏向器の電圧を制御してビームを−
x方向にL/2偏向する。また、アパーチャ410a11
はxおよびy偏向器の両方の電圧を制御してビームを+
x方向および−y方向にそれぞれL/2偏向する。その
結果、図4(a)に示す領域aのそれぞれが露光され
る。
【0019】図5(b)の工程では、アパーチャ410
a21〜410a24を用いて露光を行う。このとき、アパ
ーチャ410a21はxおよびy偏向器をオンにしてビー
ムを遮断し、アパーチャ410a22〜410a24はx偏
向器をオフにするとともにy偏向器の電圧を制御してビ
ームをy方向にL/2偏向する。
【0020】図5(c)の工程では、アパーチャ410
a21〜410a24を用いて露光を行う。このとき、アパ
ーチャ410a21,410a22はxおよびy偏向器をオ
フにしてビームを全て通過させ、アパーチャ410a23
はxおよびy偏向器をオンにしてビームを遮断する。ま
た、アパーチャ410a24は、y偏向器をオフにすると
ともにx偏向器の電圧を制御してビームを+x方向にL
/2偏向する。
【0021】図5(d)の工程では、アパーチャ410
a21〜410a24,410a31〜410a34を用いて露
光を行う。このとき、アパーチャ410a23,410a
31〜410a34はxおよびy偏向器をオンにしてビーム
を遮断し、アパーチャ410a22はxおよびy偏向器を
オフにしてビームを全て通過させる。アパーチャ410
a21はx偏向器をオフにするとともにy偏向器の電圧を
制御してビームを−y方向にL/2偏向する。また、ア
パーチャ410a24は、y偏向器をオフにするとともに
x偏向器の電圧を制御してビーム+x方向にL/2偏向
する。
【0022】図5(e)の工程では、アパーチャ410
a31〜410a34を用いて露光を行う。このとき、アパ
ーチャ410a31はxおよびy偏向器をオンにしてビー
ムを遮断し、アパーチャ410a32〜410a34はx偏
向器をオフにするとともにy偏向器の電圧を制御してビ
ームをy方向にL/2偏向する。
【0023】図5(f)の工程では、アパーチャ410
a31〜410a34を用いて露光を行う。このとき、アパ
ーチャ410a32,410a33はxおよびy偏向器をオ
フにしてビームを全て通過させ、アパーチャ410a34
はxおよびy偏向器をオンにしてビームを遮断する。ま
た、アパーチャ410a31は、y偏向器をオフにすると
ともにx偏向器の電圧を制御してビームを+x方向にL
/2偏向する。
【0024】図5(g)の工程では、アパーチャ410
a41〜410a44を用いて露光を行う。このとき、アパ
ーチャ410a41,410a43,410a44はxおよび
y偏向器をオンにしてビームを遮断する。また、アパー
チャ410a42はxおよびy偏向器の両方の電圧を制御
してビームを−x方向および−y方向にそれぞれL/2
偏向する。このようにして、図4(a)に示した露光パ
ターンが試料6上に形成される。
【0025】図5に示した露光方法では、x,y偏向器
によってビームをx,y方向にL/2の単位で+,−方
向に偏向する場合について説明したが、電圧値を制御す
ることにより任意の量だけ偏向可能である。その結果、
任意の幅でパターンの線幅を制御することができる。な
お、ビームを全て透過させる場合およびビームを全て遮
断する場合を除き、第2BAA40bからz軸に平行に
進むように、第2BAA40bの各偏向器52Aa〜5
2Caによってビームを偏向する。
【0026】−第2の実施の形態− 図6は本発明によるSAFE方式のミニ鏡筒を用いた露
光装置を説明する図であり、図10と同一の部分には同
一の符号を付した。図6(a)において60はSAFE
ミニ鏡筒であり、試料6との間を所定の間隔に保って2
次元的に複数設けられている。図6(b)はSAFEミ
ニ鏡筒60の拡大図であり、61,63は同一形状の矩
形アパーチャ、62a,62bは偏向器である。偏向器
62a,62bは第1の実施の形態の偏向器と同様に、
それそれx偏向器およびy偏向器からなる。SAFE荷
電粒子源201から放出され加速電極202により加速
された荷電粒子ビームは、アパーチャ61によって断面
形状が矩形のビームに成形される。この矩形に成形され
たビームは偏向器62aによってx,y方向に偏向され
た後に、偏向器62bによって偏向器62aとは逆方向
に偏向されてアパーチャ63に照射される。アパーチャ
63に照射されるビームは偏向器62によりx,y方向
に偏向されているため、第1の実施の形態の装置と同様
に矩形アパーチャ61と同一形状の最大とする任意の大
きさの矩形断面のビームを得ることができる。このよう
にして成形されたビームはレンズ203により縮小さ
れ、偏向器204によって試料6上の所定位置に露光さ
れる。64は試料6上の露光領域を示しており、矩形状
の領域となる。
【0027】図7は、図11に示す従来の装置と本実施
の形態の装置との露光方法の違いを説明する図であり、
(a)は本実施の形態の装置の場合、(b)は従来の装
置の場合を示す。図7では、幅L2のL字形のパターン
を露光する場合を考える。ここで、寸法L2は最大の矩
形ビームの寸法(一辺の長さ)より小さいとする。本実
施の形態の装置の場合、偏向器62a,62bを制御し
て寸法L2の矩形ビーム70を形成し、そのビームを経
路74のように走査してL字形状の露光パターン73を
形成する。一方、図7(b)に示す従来の装置では、ガ
ウスビームであるため露光領域72の径d0はL2より
小さくなる。そのため、経路75のようにビームを走査
しなければならず、図7(a)の場合に比べて露光時間
がかかる。このように、本実施の形態では成形ビームを
走査して露光するため、従来に比べて露光時間を短縮す
ることができるとともに、偏向器62a,62bの偏向
電圧を制御することによって第1の実施の形態と同様に
線幅制御を行うことができる。
【0028】以上説明した発明の実施の形態と特許請求
の範囲の要素との対応において、荷電粒子源1,201
は荷電粒子ビーム発生装置を、開口410,61は第1
の開口を、開口420,63は第2の開口を、偏向器5
1a,51b,62aは第1の偏向手段を、偏向器52
a,52b,62bは第2の偏向手段をそれぞれ構成す
る。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,2およ
び5の発明によれば、複数の第1の開口により成形され
た荷電粒子ビーム束は第1の偏向手段によって第2の開
口上や第2の開口から外れた位置に偏向されるため、第
2の開口を通過したビーム束の断面積を変化させること
ができるとともに、偏向量を制御することにより試料上
の露光パターンの線幅を非常に小さな範囲で制御するこ
とができる。また、請求項3および4の発明によれば、
ミニ鏡筒よって試料上に形成されるビームの面積は最大
で第1の開口と同一面積を取り得るので、従来のミニ鏡
筒に比べてスループットが向上する。特に、請求項2お
よび4の発明によれば、第1の開口と第1の偏向手段
や、第2の開口と第2の偏向手段がそれぞれ同一の部材
に形成されるため、装置をコンパクトにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による露光装置の第1の実施の形態を示
す概略構成図。
【図2】BAA40a,40bを説明する図であり、
(a)は斜視図、(b)はアパーチャ部分の拡大図。
【図3】BAA40a,40bの動作を説明する図であ
り、(a)は断面図、(b),(c)は試料上における
ビームの照射領域を示す図。
【図4】図1の装置による露光方法を説明する図であ
り、(a)は試料上の露光パターンを示しており、
(b)は露光に用いられるアパーチャを示す図。
【図5】図1の装置による露光方法を説明する図であ
り、(a)〜(g)は各露光工程を示す。
【図6】本発明による露光装置の第2の実施の形態を示
す概略構成図であり、(a)は装置の斜視図、(b)は
SAFEミニ鏡筒60の拡大図。
【図7】図6の装置による露光方法を説明する図であ
り、(a)は図6の装置による露光方法、(b)は図1
1の装置による露光方法。
【図8】従来のBAA方式露光装置の概略構成図。
【図9】図8のBAA4を説明する図であり、(a)は
BAA4の斜視図、(b)はBAA4の一部のアパーチ
ャを示す図、(c)は(a)のA矢視図、(d)は部ラ
ンキング電極の矢視図である。
【図10】図8の装置による露光方法を説明する図。
(a)は露光パターンを示す図で、(b)〜(g)は露
光工程を説明する図。
【図11】従来のSAFE方式のミニ鏡筒を用いた露光
装置を説明する図であり、(a)は装置の斜視図、
(b)はSAFEミニ鏡筒20の拡大図。
【符号の説明】
1 荷電粒子源 2 荷電粒子ビーム 5 対物レンズ 6 試料 40a,40b ブランキングアパーチャアレイ(BA
A) 410,420,61,63,410A〜41OC,4
20A〜420C アパーチャ 51a,51b,52a,52b,51Aa,52B
a,51Ca,52Aa52Ba,52Ca,62a,
62b,204 偏向器 201 SAFE荷電粒子源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビームを発生する荷電粒子ビー
    ム発生装置と、 前記荷電粒子ビームを所定断面形状の複数のビーム束に
    成形する複数の第1の開口と、 前記第1の開口と試料との間に配置される複数の第2の
    開口と、 前記第1の開口の各々を通過した荷電粒子ビーム束を所
    定の情報に応じて偏向して、対応する第2の開口の開口
    面上における前記荷電粒子ビーム束の照射位置をそれぞ
    れ移動させる複数の第1の偏向手段と、 前記第1の偏向手段の各々によって偏向された荷電粒子
    ビーム束を前記所定情報に応じてそれぞれ偏向する複数
    の第2の偏向手段とを備え、前記第2の開口を通過した
    荷電粒子ビーム束を試料上に照射することを特徴とする
    荷電粒子ビーム露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子ビーム露光装
    置において、 前記複数の第1の開口と前記複数の第1の偏向手段とを
    同一部材に一体に形成し、前記複数の第2の開口と前記
    複数の第2の偏向手段とを同一部材に一体に形成したこ
    とを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
  3. 【請求項3】 荷電粒子ビーム露光転写に用いられるS
    TM(Scanning Tunneling Microscope)アラインドフ
    ィードエミッション方式のミニ鏡筒において、 荷電粒子ビーム発生装置からの荷電粒子ビームを所定断
    面形状のビーム束に成形する第1の開口と、 前記第1の開口と試料との間に配置される第2の開口
    と、 前記第1の開口を通過した荷電粒子ビーム束を所定の情
    報に応じて偏向して、前記第2の開口の開口面上におけ
    る前記荷電粒子ビーム束の照射位置を移動させる第1の
    偏向手段と、 前記第1の偏向手段によって偏向された荷電粒子ビーム
    束を前記所定情報に応じて偏向する第2の偏向手段とを
    備えることを特徴とするミニ鏡筒。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のミニ鏡筒において、 前記第1の開口と前記第1の偏向手段とを同一部材に一
    体に形成し、前記第2の開口と前記第2の偏向手段とを
    同一部材に一体に形成したことを特徴とするミニ鏡筒。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載のミニ鏡筒を複
    数備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001077018A (ja) * 1999-07-29 2001-03-23 Ims Ionen Mikrofab Syst Gmbh 基板上に露出パターンを形成するための石版印刷方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001077018A (ja) * 1999-07-29 2001-03-23 Ims Ionen Mikrofab Syst Gmbh 基板上に露出パターンを形成するための石版印刷方法
JP4626838B2 (ja) * 1999-07-29 2011-02-09 イーエムエス ナノファブリカツィオン アーゲー 基板上に露出パターンを形成するための石版印刷方法

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