JPH10505226A - δ様グロビンを有するヘモグロビンの産生 - Google Patents

δ様グロビンを有するヘモグロビンの産生

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JPH10505226A
JPH10505226A JP8502334A JP50233496A JPH10505226A JP H10505226 A JPH10505226 A JP H10505226A JP 8502334 A JP8502334 A JP 8502334A JP 50233496 A JP50233496 A JP 50233496A JP H10505226 A JPH10505226 A JP H10505226A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヘモグロビンAよりもトランスジェニック動物の内在性ヘモグロビンからより容易に精製されるヒトヘモグロビンをトランスジェニック動物において作製する方法に有用である方法および物質の組成物に関する。本発明により産生されるヘモグロビンは、ヘモグロビンA2(これはα2δ2四量体である)、ならびにヘモグロビンA2に類似の特性を有するヘモグロビンを含み、そしてβ/δキメラグロビンを有する。本明細書は、αまたはβグロビンの発現レベルに近レベルでトランスジェニック動物において発現されるヒトδグロビンをコードする、キメラ遺伝子を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 δ様グロビンを有するヘモグロビンの産生 1. 発明の分野 本発明は、ヒト以外の動物におけるヒトヘモグロビンの産生に関する。ヘモグ ロビンは血液代替物として用いられ、従ってヒト血液ドナーを得ることの不利益 を避ける。より詳細には、本発明は、大量のヒトαグロビンおよびδグロビンを 産生するトランスジェニック動物を構築するために用いられ得る、新規の核酸分 子に関する。これらの動物はヘモグロビンA2の供給源であり、ヘモグロビンA2は 、ほとんどの普通の成人ヘモグロビン(ヘモグロビンA)に見出される2つのα 鎖および2つのβ鎖に代わる2つのα鎖および2つのδ鎖を含む。 2. 発明の背景 酸素は、肺を通じて吸収され、そして体中の組織への送達のために赤血球(RBC )中のヘモグロビンにより運ばれる。高酸素濃度(例えば肺付近で見いだされる濃 度)では、酸素はヘモグロビンに結合するが、酸素が必要とされる低酸素濃度の 領域では放出される。 成人における各ヘモグロビン分子は、2つのαグロビンサブユニットならびに 2つのβグロビンまたはδグロビンのサブユニットまたは鎖からなる。グロビン 鎖自身は、mRNAと呼ばれるテンプレートから合成され、mRNAはグロビン遺伝子で あるマスターテンプレートから合成される。この遺伝子は、グロビンのアミノ酸 をコードする3つの領域(エキソン)を含み、そして介在配列(IVS)と呼ばれる 他の領域を含む。介在配列(IVS)は、転写されるが、次いで成熟mRNAが形成され るときに一次転写物から除去される。次いで、成熟mRNAはグロビンタンパク質に 翻訳される。 各グロビン鎖は、2つのヒスチジンの2つのイミダゾール窒素により配位(coo rdinate)された鉄原子を含有する。鉄原子は、ヘモグロビン分子内に含まれるが 化学的にはヘモグロビン分子に連結していないプロトポルフィリン環により取り 囲まれている。プロトポルフィリンおよび鉄原子は一緒にヘム基を形成する。ヘ ム基は酸素分子を結合し、そしてもちろんヘモグロビンにその名称を与えている 。従って、各ヘモグロビン4量体は、4分子の酸素を結合し得る。2つのαグロ ビン鎖および2つのβグロビン鎖を含有するヘモグロビンは、ヘモグロビンA(Hb A)と呼ばれる;他型の成人ヘモグロビン(2つのδグロビン鎖を有する)は、Hb A2と称される。両方のタイプのヘモグロビンは、赤血球前駆体と称される同じ細 胞において合成される。赤血球前駆体は、成熟して網状赤血球になり、そして最 終的には赤血球(erythrocyte)または赤血球(RBC)になる。通常はヘモグロビンの 約2.0-2.5%のみがHbA2であるが、遺伝的に欠損したβグロビン遺伝子を有する ヒトは、15%ほどのHbA2を発現することが知られている。Schroeder,W.A.ら、19 75、BIOCHEM.GENET.10:135;Steinberg,N.H.ら、1982、J.LAB.CLIN.MED.100:548 。β鎖およびδ鎖の両方を有するヘモグロビンはない。 多くの医薬的および外科的状態は、全血または血液のRBC画分(パックされたRB C)の投与を必要とする。現在、臨床的使用に適切な唯一のRBCソースはヒトドナ ーである。しかし、必要とされる量のヒト血液を産生することは高価である。さ らに、十分量の血液が得られ得る場合でさえ、ある個体から他の個体への輸血に 関連する多くの危険性がある。これらの危険性の回避は、さらにより多くの費用 および高度に訓練された臨床医の努力を必要とし、たとえ莫大にかけたとしても 完全に成功するわけではない。輸血反応および血液により生じる感染は、かなり の重大な危険性を残す。輸血の危険性および血液の限られた有効性は、外科医に 最も必要な症例以外の全ての症例において血液代用物を用いることを思いとどま せる。 従って、ヒトボランティアから血液を得るよりむしろ血液代替物として製造さ れたヘモグロビンを用い得ることが非常に望まれている。ヘモグロビンの機能は RBCから完全に独立しているため、トランスジェニック動物由来のヘモグロビン は架橋のようなごく僅かな改変で血液代替物として用いられ得る(Ogden,J.E.ら 、1992、BIOMATERIALS,ARTIFICAL CELLS & IMMOBILIZATI0N TECHNOLOGY 20: 473 )。この目的のために好ましいタイプのヘモグロビンはHbA2である。HbA2は、HbA よりも安定であり(Kinderlerer,J.ら、1970、BIOCHEM.J.119:66P)、これは生産 物のより長い寿命を可能にし、また合成産物の製造の間のより苛酷な条件の使用 も可 能にする。次に、他の動物のHbAとHbA2との間の物理化学的差異は、ヒトHbAと非 ヒトHbAとの間よりも大きい。従って、他のタイプのヘモグロビンから所望のヒ トHbを精製するプロセスは、有意により容易である。 トランスジェニック動物におけるヒトグロビン鎖およびHbAの産生に向けられ た努力は相当のものである。例えば、Loganら、W092/22646、Ho1isら、WO92/113 80、およびGrosve1d,F.、WO89/01517(これらはその全体が本明細書中に参考と して援用される)を参照のこと。しかし、これらの同じ方法のδグロビンの産生 への応用は不成功に終わっている。 本出願の前に、βグロビンと比較してδグロビン鎖の低い産生の理由を理解す ることに関する研究があった。Woodら、1978、CELL 15:437は、合成プロセスの 全段階でβグロビンとδグロビンとの間にかなりの差異があることを見出した。 これらの研究者は、一次δグロビン転写物の合成率およびプロセッシング率がβ グロビンのそれより低いこと:成熟転写物の存続期間はより短く、δグロビンの 翻訳率がβグロビンのそれより低いことを報告した。これらの差異に対する理由 の1つの説明は、各アミノ酸をコードするために用いた特定のヌクレオチド配列 (コドン)であり得る。Spritz,R.A.ら、1980、CELL 21:639は、ヒトδグロビンに おいて用いられる少なくとも2つのコドンが、他のグロビンでは用いられないこ とを報告している。 さらに最近、LaFlammeら、1987、J.Biol.Chem.262:4819は、トランスフェク トしたマウス赤白血病細胞株(これは誘導されて多量のグロビンを産生する)の産 生を考察した。LaFlammeの研究は、δグロビンmRNAの産生における介在配列(グ ロビンタンパク質をコードする配列の間の遺伝子部分)の効果に関する。各グロ ビン遺伝子は2つの領域の介在配列(IVS)を有する。この配列は、一次転写物か ら除去され、イントロンとしても知られる。LaFlammeらは、β遺伝子およびδ遺 伝子のより長いIVS(それぞれβIVS-2およびδIVS-2と呼ばれる)を異種グロビン 遺伝子のIVSと交換した。彼らは、βグロビン遺伝子へのδIVS-2の導入は、βグ ロビンmRNAの産生においてかなりネガティブな効果を有するが、δグロビン遺伝 子へのβIVS-2の置換は、感知できる程度までにはδグロビンmRNA産生を増加し ないことを見出した。 3.発明の要旨 本発明はキメラグロビン遺伝子発現カセットに関する。ここで制御因子(すな わち遺伝子座制御領域(Locus Control Region))、プロモーター、成熟メッセン ジャー(message)の5'および3'非翻訳部分、およびより長い介在配列は全て、α グロビンまたはβグロビンのような主要なグロビン産物をコードするグロビン遺 伝子に由来する。しかし、キメラ遺伝子のコード配列は、ヒトδグロビンをコー ドする。本発明のキメラ遺伝子およびそれに連結したヒトαグロビン遺伝子を取 り込んだトランスジェニック動物は多量のヒトヘモグロビンA2を作製する。より 詳細には本発明は:ヒトδグロビンをコードするエキソンを含有するが、αグロ ビン遺伝子またはβグロビン遺伝子由来のプロモーターおよび非翻訳セグメント を有するキメラ遺伝子;上記のキメラ遺伝子および適切なグロビン遺伝子座制御 領域(LCR)を含有する発現カセット;このカセットを発現するトランスジェニッ ク動物;およびトランスジェニック動物由来の赤血球、ならびにこの赤血球から ヘモグロビンA2を精製する方法を提供する。 4. 図面の簡単な説明 図1.A:α、ε、およびβまたはδグロビンのプロモーターならびに構造遺伝 子とともに遺伝子座制御領域(LCR)を有する、トランスジェニック動物へのト ランスフェクションに適切な構築物の全体の構成。B:介在配列(狭い長方形) を有するヒトβグロビン遺伝子へのヒトδグロビン遺伝子のエキソンI、II、お よびIII(広い長方形)の配置の模式図。各領域のヌクレオチド長を重ねて示す 。 図2.6匹のトランスジェニックマウスの溶血物の等電点電気泳動(IEF)分析。 図3. A:NaC1直線グラジエントによりMonoPイオン交換カラムから溶出された、 本発明に従って産生されたトランスジェニックマウスの溶血物のタンパク質のク ロマトグラム。挿入画:クロマトグラムのピークのIEF。B:ヒトHbAを産生する トランスジェニックマウスの溶血物由来のタンパク質のクロマトグラム。 5.発明の詳細な説明 本発明は、トランスジェニック動物におけるヒトヘモグロビンA2(HbA2)の産生 に関する。特に本発明は、ヒトδグロビンをコードするキメラ遺伝子に関する。 このキメラ遺伝子において、δグロビンをコードするエキソンは、成人のヘモグ ロビンの主要成分をコードする遺伝子(すなわちαまたはβグロビン遺伝子)の エキソンを置換する。ヒトβおよびδグロビン遺伝子の配列は公知である。Lawn ,R.M.ら、1980、CELL 21:647-651;Spritz,R.A.ら、1980、CELL 21:639-642(こ れは本明細書中に参考として援用される)。ヒトαグロビン遺伝子の配列および 構成もまた公知である。Lauer,J.ら、1980、CELL20:119-130;Liebhaber,S.A.ら 、1980、Proc.Natl.Acad.Sci.77:7054-58(これは本明細書中に参考として援用 される)。 従って、本発明のキメラ遺伝子の一次転写物は、グロビンδ遺伝子の長介在配 列(δIVS-2)が主要グロビンのIVS-2の少なくとも一部分により置換され、そして 1つの実施態様においてはαグロビン遺伝子またはβグロビン遺伝子のIVS-2全 体により置換されるという点で、δグロビン遺伝子の一次転写物と異なる。しか し、より小さい介在配列(δIVS-1)は、主要なグロビン遺伝子由来のδIVS-1また はIVS-1のいずれか由来であり得る。本発明の遺伝子は、さらにαグロビン遺伝 子またはβグロビン遺伝子のプロモーターを有し、そして1つの実施態様におい てはさらに、主要なグロビン配列由来の3’および5’非翻訳領域をも有する。 βグロビンのIVS-2は、赤芽球特異的転写因子NF-E1に対する3つの結合部位を 含有するが、δグロビンのIVS-2は含有しない。この部位は、配列:5'GATAAG3' または5'(T/A)GATA(G/A)'あるいはその相補物のいずれかを有し、以下では、こ れらの配列のいずれも「GATA-1」部位と称する。WaLL,L.ら、1988、GENES DEVEL .2:1089-1100;Plumb,M.ら、1989、Nucl.Acid.Res.17:73-92。一般的な転写因子 NF-IIIを結合するための部位もあり、これは配列5'ATTTGCAT3'またはその相補物 であり得、以下では「Oct-1」部位と称する。Pruijn,J.M.ら、1987、EMBO J.6:3 771-78;O'Neill,E.A.ら、SCIENCE 241:1210-13。従って、本発明の範囲内の遺伝 子は、イントロンまたは介在配列を定義するスプライシングドナー部位とスプラ イシングアクセプター部位との間に配列された1つまたは2つ、好ましくは1つ のOct-1部位、2と6との間、好ましくは3つのGATA-1部位を有する。 本発明のキメラ遺伝子は、赤芽球細胞中のキメラ遺伝子および通常のαグロビ ン遺伝子を発現するトランスジェニック動物を操作するために用いられ、ヒトHb A2に類似し、そして血液代替物として有用なヘモグロビンが産生される。例えば 、米国特許出願、1993年8月11日に出願された、Loganら、米国特許出願第08/105 ,989号を参照のこと。これは本明細書中に参考として援用される。トランスジェ ニック動物の採血後、ヒトHbA2は、血液代替物としての使用のために宿主動物の ヘモグロビンから容易に分離され得る。 5.1 本発明の遺伝子によりコードされるタンパク質の記載 ヒトグロビンの配列およびそれらの位置の相同性は、H.F.Bunn & B.G.Forget( W.B.Saunders & Co.Phil.)によりHEM0GLOBIN:M0LECULAR,GENETIC AND CLINICAL ASPECTS、表4-2中に与えられる。これは本明細書中に参考として援用される。H bA2のヒトδグロビンは、よりありふれたHbAのヒトβグロビンと146の内10残基 のみが異なる。Spritzら、1980、CELL 21:639。遺伝子転換のプロセスにより、 βおよびδグロビン遺伝子の平行進化(parallel evolution)を生じる。 10の相違点のうち3つは本発明にとって重要である。βグロビンのGlu22およ び近接するHis116,117は、δグロビンではそれぞれAla、Arg、およびAsnに置換 される。これらの置換は、2つの重要な変化を引き起こす。第一に、αとδグロ ビン(鎖)との間(詳細にはδArg116とαPro114との間)のさらなる相互作用であ り、これはHbA2分子にさらなる安定性を与える。Perutz,M.およびRaidt,H.、197 5、NATURE255:256。 第二に、ヘモグロビンの荷電における置換の正味の影響は、ArgによるGluの置 換である。この置換は、HbA2の等電点をHbAの等電点からおおよそ0.5pH単位(す なわち、HbAのpI=6.95からHbA2のpI=7.40に)変化させる。より塩基性の等電点 はβグロビン含有HbAよりも容易なトランスジェニック動物の血液からのHbA2の 分離を可能にする。 従って、本発明の遺伝子にコードされるタンパク質は、相違テストを適用する 22および116位を除く全ての位置でβまたはδグロビンのいずれかに相同である グロビンを含む:22位で残基は生理学的pHで無荷電であり、116位にアルギニン が存在する。これらの条件に合うグロビンは、以下ではδ相同グロビンと称する 。さらに、本発明の好ましい実施態様では、2つのδ相同グロビンおよび2つの ヒトαグロビンを有するヘモグロビンは、7.3と7.5との間のpIを有する;このよ うなヘモグロビンを形成するδ相同グロビンは、以下では「δ様グロビン」と称 する。好ましい実施態様では、δ様グロビンは、22位および116位を除く全ての 位置でヒトβまたはδグロビンに相同であり、ヒトδ様グロビンと呼ばれる。本 発明の最も好ましい実施態様では、ヒトδ様グロビンはヒトδグロビンである。 本発明の範囲は、トランスジェニック動物の作製のために構築されたベクター におけるキメラ遺伝子の配置を含む。ベクターは、動物の赤血球形成細胞におけ るキメラグロビン遺伝子の発現に向かうように設計される。この目的のために、 ベクターは、主要グロビン遺伝子座(すなわち、αグロビンまたはβグロビン遺 伝子座)由来のグロビン遺伝子座制御領域およびプロモーターに作動可能に連結 されたヒトαグロビン遺伝子をさらに含むべきである。 本発明により教示される高レベルのトランスジェニックヘモグロビンA2の産生 は、部分的に、遺伝子座制御領域(LCR)を通じて達成される。βグロビン遺伝子 の多くのLCRの構造が報告されている(例えば、ヒト、Li,Q.ら、1985、J.Biol.Ch em.260:14,901;Li.Q.ら、1990、Proc.Natl.Acad.Sci.87:8207;マウス、Shehee, W.R.ら、1989、J.MOL.BIOL.205:41;ウサギ、Margot,J.B.ら、1989、J.MOL.BI0L .205:15;および、ヤギ、Li,Q.ら、1991、GENOMICS9:488、これらの各々は本明 細書中に参考として援用される)。ブタLCRの構造は、1993年8月11日に出願され た共譲渡(co-assigned)されている米国特許出願(Loganら、米国特許出願第08/10 5,989号)に報告されており、これらは本明細書中に参考として援用される。 本発明で用いるのに適切な短縮LCRが構築されている。これは、ヒトβグロビ ン遺伝子座制御領域のDNase超高感受性領域(以下「μβLCR」)のみを含む。この 6.5kb LCRは、1.1kbと2.1kbとの間の4つのフラグメントからなり、そしてトラ ンスフェクトされたマウス赤白血病細胞において配向に独立して(orientation independent manner)活性であることが示された。μβLCRの詳細な構造は、Gro sveld,F.G.、1989、WO89/01517および1992、WO92/11380に提供されている。これ らはその全体が本明細書中に参考として援用される。 本発明に従って用いられるδ様グロビンをコードするキメラグロビン遺伝子お よびベクターは、当業者に周知の組換えDNA技術を用いて構築され得る(例えば、 Sambrookら、1989、Molecular Cloning:A Laboratory Manua1,Cold Spring Har bor Press、Cold Spring Harbor、NYを参照のこと)。本発明のキメラ遺伝子はま た、容易に利用可能な技術の組合せにより全部または一部合成され得る。このよ うな技術は、新たな制限部位を含むプライマーを構築するための固相ヌクレオチ ド合成、単離された主要なグロビン遺伝子への挿入のためのδグロビン遺伝子配 列を含むフラグメントを容易に得るための、このようなプライマーを用いるポリ メラーゼ連鎖反応増幅、および主要なグロビン遺伝子へのフラグメントの挿入の ため、ならびにトランスジェニック動物を構築するためのキメラ遺伝子およびベ クターの産生のための組換えDNA技術を包含する。 5.2 トランスジェニック動物の作製 本発明は、(例えば)周知のクロロホルム/フェノール抽出手順またはその同 等法によるように、実質的にタンパク質なしで作製されている上記キメラ核酸を 提供する。本発明はまた、任意の有機体に導入されている上記キメラ遺伝子を意 図する。このような有機体の例は、バクテリア宿主における本発明の核酸の産生 に適切なプラスミドクローニングベクターおよび発現ベクター;ヘモグロビンを 分化し、産生するように誘導され得る赤白血病細胞株のような真核生物発現系、 および構造的な非誘導性真核生物発現系を包含する。 本発明はさらに、上記のαグロビン/δ様グロビンキメラ遺伝子発現カセット が非ヒト動物のゲノムに配置され得ることを意図する。本発明はさらに、本発明 のトランスジェニック動物が、胚幹細胞の前核注入およびトランスフェクトとそ の後のキメラ動物を創造するための胚盤胞融合を含む任意の利用可能な方法によ り構築され得ることを意図する。キメラ動物の子孫はトランスジェニック動物で ある。 任意の種の動物(マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ブタ、ミニブタ(micr o-pig)、および非ヒト霊長類(例えば、ヒヒ、リスザル、およびチンパンジー)を 包含するがこれらに限定されない)が、公知のグロビンLCRがその種において機能 する限り、本発明のトランスジェニック動物を作製するために用いられ得る。好 ましい実施態様はマウスおよびブタを用いる。当該分野で公知のあらゆる技術が 、動物にトランスジーンを導入してトランスジェニック動物の始祖株を作製する ために用いられ得る。このような技術は、前核マイクロインジェクション(Gordo nら、1980、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:7380-7384:Gordon & Ruddle、1981、S CIENCE 214:1244-1246:米国特許第4,873,191号(1989年10月10日)、T.E.Wagnerお よびP.C.Hoppe);生殖系列へのレトロウイルス媒介遺伝子転移(Van der Putten ら、1985、Proc.Natl.Acad.Sci.USA82:6148-6152);胚幹細胞中のジーンターゲ ッティング(Thompsonら、1989、CELL 56:313-321);胚のエレクトロポレーショ ン(Lo、1983、MOL.CELL.BIOL.3:1803-1814);および、精子媒介遺伝子転移(Lav itranoら、1989、CELL57:717-723);などを包含するがこれらに限定されない。 このような技術の総説については、Gordon、1989、Transgenic Animals、INTL.R EV.CYT0L.115:171-229を参照のこと(これらは本明細書中で全体にわたって参考 として援用される)。一度、始祖動物が産生されると、それらは繁殖、近親交配 、異種交配、または異系交配させて、本発明によるHbA2の産生のためのコロニー を産生する。 本発明は、全てのこれらの細胞中にトランスジーンを有するトランスジェニッ ク動物および、いくつかの細胞であるがしかし全部ではない細胞でトランスジー ンを有する動物(すなわちモザイク動物)を提供する。トランスジーンは単一のト ランスジーンとしてまたはタンデムに(例えば、頭部と頭部、または頭部と尾部 または尾部と尾部のタンデム)組み込まれ得る。 5.3 キメラ遺伝子産物の単離および特徴づけ ヒトHbA2は血液代替物の製造における使用についてヒトHbAに優る。その優位 性は、βグロビン遺伝子とδグロビン遺伝子との一次構造における差異の研究か ら容易に認識され得る。βグロビンのG1u22および近接するHis116,117がδグロ ビンにおいてそれぞれAla、Arg、およびAsnに置換される。これらの置換は、2 つの顕著な変化をもたらす。第一に、αグロビン鎖とδグロビン鎖との間、詳細 にはδArg116とαPro114との間の追加の相互作用があり、これはHbA2分子にさら なる安 定性を与える。Perutz,M.およびRaidt,H.、1975、NATURE 255:256。第二に、タ ンパク質のアミノ酸組成における変化は、ヘモグロビンAの等電点をおおよそ0. 5pH単位(6.95からHbA2の7.40に)変化させる。 差異の実際的な意義は、精製HbA2がイオン交換クロマトグラフィーによりさら に容易に達成され得ることである。なぜなら、生理的pHでは、HbA2がトランスジ ェニック溶血物由来のHbA2の調製に用いられるイオン交換樹脂から溶出される最 ヘモグロビン混合物の適用により達成される(HbA2のみが結合しないでカラムを 素通りし得る)。 5.4 δ様グロビン含有ヘモグロビンの使用 次いで、本発明に従って作製し、精製したヘモグロビンを当業者に周知の手段 により重合し得、薬学的に受容可能な水および塩を用いる生理的な緩衝液中に溶 解し得る。次いで、約2.5mg/mlと100mg/mlとの間のタンパク質の溶液を、被検体 の血液量および/またはヘモグロビン濃度を回復するために選択された手段およ び用量で静脈内に投与する。次の米国特許はこれらの方法の一部または全部に関 し、本明細書中に参考として援用される。米国特許第5,234,903号;米国特許第5 ,194,590号;米国特許第5,084,558号;米国特許第5,079,337号;米国特許第4,90 0,816号;米国特許第4,826,811号;米国特許第4,777,244号および米国特許第4,6 98,387号。 6 .1 実行実施例(working example) 6.1 ヘモグロビンA2発現ベクター#534の構築 2工程クローニング手順を用いた。工程1では、キメラδ/βグロビン遺伝子 をPCRに基づくクローニングストラテジーにより作製した。プラスミドpSelectβ (ATCC受諾番号75782)中の唯一のBamHlおよびEcoR1制限酵素部位の間に位置するD NA配列によりコードされるアミノ酸残基110から146の領域におけるβグロビンタ ンパク質とδグロビンタンパク質との間に4つのアミノ酸変化があるだけである 。 本発明者らは変性3'PCRプライマーδ116/117(5’GGT GAA TTC TTT GCC AAA GT T ACG GGC CAG CAC3'、ここでEcoRl部位は下線で示し、そしてβグロビン配列か らδグロビン配列へ変化したコドンのアンチセンス配列は太字で示す)を用い、 そして5'PCRプライマー2B5(βグロビンの第二エキソンに位置し、そしてBamH1部 位と一致する(5'GTG GAT CCT GAG AAC TTC AG3'))を、テンプレートとしてpSele ctβを用いて約1Kbpのフラグメントに増幅するために用いた。このフラグメン トを、BamHlおよびEcoRlで切断し、フラグメントδAを得た。δAは、βグロビン 第二エキソン、第二イントロン、および第三エキソンの一部の配列を含み、ここ で残基116および117をコードする配列をδグロビン配列に転換した。 SP6プラスミド由来の3'PCRプライマー(5'ATT TAG GTG ACA CTA GAG AAT C3') および別の変性5'PCRプライマーδ125/126(5'AAA GAA TTC ACC CCA CAG ATG CAG GCT GCC3')(EcoR1部位は再び下線で示し、そしてβグロビン配列からδグロビ ン配列へ変化したコドンのセンス配列は太字で示す)を用い、約2Kbpのフラグメ ントを、pSelectβをテンプレートとして用いて増幅した。このフラグメントをE coR1およびMlu1で切断してδBを得、これはδグロビン配列に転換されたコドン1 25および126、βグロビン遺伝子3'UTRおよび下流配列を有するβグロビンの第三 のエキソンを含む。 δグロビンのゲノムコード配列の残りの部分をNcolおよびBamHlでのプラスミ ドpSelectβpδの切断により得た。上記の3つのフラグメントをNcolおよびMlul で切断したプラスミドpSelectβに連結し、βイントロンおよびβ3'を有するプ ラスミドpSelectβpδを作製した。 工程2:改変キメラδグロビン遺伝子をKpnlおよびMlulフラグメントとして得 、そして同様に切断したpLCRαεにクローン化した。得られたプラスミドpLCRα εδを構築物534(ATCC受託番号75785として寄託した)と呼び、そこからSst2か らMlulのフラグメントをマイクロインジェクション用に得た。 6.2 トランスジェニックマウスの生産 トランスジェニックマウスを、B.Hogan,F.ConstantiniおよびE.Lacy、1986、M ANIPULATING THE MOUSE EMBRY0、A LABORATORY MANUAL、(Cold Spring Harbor P ress)ならびに米国特許第4,873,191号に記載されたような前核マイクロインジェ クション技術により作製した。8動物の溶血物におけるHbA2%を下記の表1に示 すように決定した。この結果は総ヘモグロビンの約20%のレベルまでのHbA2を示 す。 トランスジェニック動物を、ヒトδグロビン遺伝子(構築物#487、図1B)または δグロビンのエキソンおよびイントロン、ならびにβグロビンの3'および5'非翻 訳領域およびプロモーター(構築物#488、図1B)をコードする配列からなるキメラ 遺伝子を用いて操作した。図2に示すように、構築物#487および構築物#488を有 するトランスジェニック動物は、かろうじて検出可能なレベルのHbA2を有する。 対照的に、構築物#534を有するトランスジェニック動物は、この分析により容易 に検出可能なレベルのHbA2を有する。 6.3 トランスジェニックマウス由来のヘモグロビンA2の精製 マウス534-9-1-1由来の約3mgの溶血物を緩衝液A(10mM Tris-Cl、pH8.1、20mM した。1ml/分の流速で、5画分を5mM、10mM、15mM、20mM、25mMのNaClを有する 上記緩衝液の各20m1の段階的グラジエントで連続的に溶出することにより集めた 。画分をpH6〜8のグラジエントでの等電点電気泳動により分析した(図2)。ヘ モグロビンA2は95%純度より高い第1ピーク中に溶出された。第2から第5ピ ークは、それぞれHαMβハイブリッド、MαHδ、マウスヘモグロビン、および改 変ヘモグロビンを含んでいた。 本発明は、本発明の個々の局面の1例を意図して記載された特定の実施態様に より範囲を限定されず、そして機能的に同等の方法および成分は本発明の範囲内 である。実際、本発明の種々の改変(本明細書中に示され、そして記載された改 変に加えて)は、前述の記載および添付の図面から当業者には明かである。この ような改変は添付の請求の範囲の範囲内にあることが意図される。 7.微生物の寄託 プラスミドを有する構築物#534は、1994年5月23日にアメリカンタイプカルチ ャーコレクション(ATCC)、12301 Park1awn Drive、Rockville、Mary1and 20852 に受託番号ATCC 75785として寄託された。 本発明は、本発明の個々の局面の1例を意図して記載された特定の実施態様に より範囲を限定されず、そして機能的に同等の方法および成分は本発明の範囲内 である。実際、本発明の種々の改変(本明細書中に示され、記載された改変に加 えて)は、前述の記載および添付の図面から当業者には明かである。このような 改変は添付の請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KE,KG ,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S D,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,UA,UZ ,VN (72)発明者 シャーマ, エイジャイ アメリカ合衆国 ニュージャージー 08648, ローレンスビル,フェイラー コート 24 (72)発明者 ローガン, ジョン エス. アメリカ合衆国 ニュージャージー 08691, ロビンスビル,オールド ヨー ク ロード 347 ビー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.介在配列を有し、かつδ様グロビンをコードするポリヌクレオチドに作動可 能に連結されたαまたはβグロビンのプロモーターを含有する核酸であって、こ こで該介在配列は、Oct-1部位および少なくとも2つのGATA-1部位を含有する、 核酸。 2.前記δ様グロビンが、ヒトδ様グロビンである、請求項1に記載の核酸。 3.前記ヒトδ様グロビンが、ヒトδグロビンである、請求項2に記載の核酸。 4.前記ポリヌクレオチドが、αまたはβグロビンの5'および3'非翻訳領域をさ らに含有し、そして前記介在配列が、ヒトαIVS-2またはヒトβIVS-2である、請 求項3に記載の核酸。 5.前記グロビンプロモーターに作動可能に連結されたグロビン遺伝子座制御領 域をさらに含有する、請求項2に記載の核酸。 6.前記介在配列が、正確に1つのOct-1部位、および正確に3つのGATA-1部位 を含有する、請求項2に記載の核酸。 7.前記グロビンプロモーターに作動可能に連結されたグロビン遺伝子座制御領 域をさらに含有する、請求項6に記載の核酸。 8.前記グロビン遺伝子座制御領域がヒトμβLCRであり、そして前記グロビン プロモーターおよび非翻訳領域がヒトβグロビンプロモーターおよびヒトβグロ ビン非翻訳領域である、請求項7に記載の核酸。 9.非ヒトトランスジェニック動物であって、そのトランスジーンが請求項5 に記載の核酸を含有する、非ヒトトランスジェニック動物。 10.非ヒトトランスジェニック動物であって、そのトランスジーンが請求項6 に記載の核酸を含有する、非ヒトトランスジェニック動物。 11.非ヒトトランスジェニック動物であって、そのトランスジーンが請求項7 に記載の核酸を含有する、非ヒトトランスジェニック動物。 12.非ヒトトランスジェニック動物であって、そのトランスジーンが請求項8 に記載の核酸を含有する、非ヒトトランスジェニック動物。 13.実質的にタンパク質を含まない請求項5に記載の核酸。 14.質的にタンパク質を含まない請求項6に記載の核酸。 15.質的にタンパク質を含まない請求項7に記載の核酸。 16.質的にタンパク質を含まない請求項8に記載の核酸。 17.ヘモグロビンを有する非ヒト哺乳動物赤血球であって、該ヘモグロビンの 少なくとも40分の1は、αグロビンおよびヒトδ様グロビンの2つの二量体の四 量体を含有する、非ヒト哺乳動物赤血球。 18.記ヘモグロビンの少なくとも40分の1はヒトヘモグロビンA2である、請求 項17に記載の非ヒト哺乳動物赤血球。 19.記ヘモグロビンA2が、前記ヘモグロビンの少なくとも6分の1である、請 求項18に記載の赤血球。 20.記ヘモグロビンA2が、ヘモグロビンの約15%と約20%との間である、請求 項18に記載の赤血球。 21.製ヒト血液代替物を作製する方法であって: a.モグロビンを有する、非ヒトトランスジェニック動物から血液サンプ ルを得る工程であって、該ヘモグロビンの40分の1以上が、ヒトαグロビンおよ びヒトδ様グロビンの2つの二量体の四量体を含む、工程; b.該サンプルの溶血物を作製する工程;および、 c.該サンプルの他のヘモグロビンを含まない該四量体を単離する工程 を包含する、方法。 22.前記四量体が、ヒトヘモグロビンA2である、請求項21に記載の方法。 23.有効量のδ様グロビンおよび薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学 的組成物。 24.前記δ様グロビンが、ヒトδグロビンである、請求項23に記載の薬学的 組成物。 25.αまたはβグロビンのプロモーターをコードする核酸、αまたはβグロビ ンの5'および3'非翻訳領域をコードする核酸、αまたはβグロビンの介在配列IV S-2をコードする核酸、ならびにヒトδグロビンをコードする核酸を含む、キメ ラヒトグロビン遺伝子。 26.αまたはβグロビンのプロモーターをコードする核酸、αまたはβグロビ ンの5'および3'非翻訳領域をコードする核酸、αまたはβグロビンの介在配列IV S-2をコードする核酸、ならびに22位および116位を除く全ての位置でヒトβまた はδグロビンのいずれかに相同であるグロビンをコードする核酸を含むキメラヒ トグロビン遺伝子であって、22位での残基は生理学的pHで無荷電であり、116 位では、アルギニンが存在し、そして該キメラグロビン遺伝子を発現するトラン スジェニック動物により産生されるヘモグロビンA2が、7.3と7.5との間のpIを有 する、キメラヒトグロビン遺伝子。 27.βグロビンプロモーターをコードする核酸、βグロビンの5'および3'非翻 訳領域をコードする核酸、βグロビンの介在配列IVS-2をコードする核酸、なら びにヒトδグロビンをコードする核酸を含む、キメラヒトグロビン遺伝子。 28.アメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託され、ATCC受託番号第75 785号を有する、構築物#534として同定された、キメラヒトグロビン遺伝子。
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