【発明の詳細な説明】
組成物
本発明は、磁気共鳴イメージング(MRI)におけるおよびそれに関する改良に
関し、特に胃、腸、肝臓、胆管および胆嚢のイメージング用のMRIコントラスト
媒体として用いられるためのまたはその媒体の調整のための組成物に関する。
現在、MRIは、医療診断手段として十分に確立されている。患者を電離性放射
線にさらすことを必要とせずに、高品質のイメージを生成し、かつ、軟組織間を
弁別するこの技術の能力は、この成功に寄与してきた。
MRIは追加のコントラスト媒体を用いることなく行うことができるが、イメー
ジを生成する磁気共鳴(MR)シグナルに応答する核(以後「イメージ核」−一般
に体液および体組織中の水プロトンである−という)の核スピン再平衡に作用す
る物質がイメージコントラストを強調するのに用いられることが発見され、従っ
て、近年において多くのそのような材料がMRIコントラスト剤として提唱されて
きた。
コントラスト剤の使用に伴って得られた強調コントラストは、特定の器官また
は組織のシグナルレベルをその周囲のシグナルレベルに対して増加させたりまた
は減少させたりすることにより、この特定の器官または組織を、より明瞭に視覚
化することを可能にする。標的部位のシグナルレベルをその周囲のシグナルレベ
ルに対して引き上げるコントラスト剤を「正」のコントラスト剤といい、また、
周囲に対してシグナルレベルを下げるコントラスト剤を「負」のコントラスト剤
という。
MRIコントラスト媒体として現在提案されている材料の多くは、コントラスト
効果を達成する。なぜならば、それらが常磁性、超常磁性または強磁性種を有す
るからである。
強磁性および超常磁性コントラスト剤(それらは負のMRIコントラスト剤であ
る)に関しては、強化されたイメージコントラストは、主にT2またはスピン−ス
ピン緩和時間として知られるスピン再平衡パラメータの減少、即ち強磁性または
超常磁性粒子により生成された場のイメージ核への効果により生じる減少により
得られる。
一方、常磁性コントラスト剤は、正または負のMRIコントラスト剤の何れでに
もなり得る。磁気共鳴シグナル強度における常磁性物質の影響は、多くの要因に
依存しており、その最も重要なものは、イメージされる部位における常磁性物質
の濃度、常磁性物質自体の性質、およびイメージング操作で用いられるパルス系
列および磁場強度である。しかしながら、一般的に、常磁性コントラスト剤は、
T1低減効果が支配する低濃度では正のMRIコントラスト剤であり、T2低減効果が
支配する高濃度では負のMRIコントラスト剤である。何れの場合においても、緩
和時間減少は、常磁性中心により生成された磁場のイメージ核への効果から得ら
れる。
MRIコントラスト剤としての常磁性、強磁性および超常磁性材料の使用が、広
く支持され、広い範囲の好適材料が文献に提唱されている。
MRIコントラスト剤としての使用について公知の生理学上許容される常磁性材
料の例は、塩またはキレートの形態で都合良く用いることができるマンガンイオ
ンである。実際に、非常に低い静脈内投与量(約5-10μmol/kg体重)であっても
、マンガンは肝臓のイメージング用コントラスト剤として特に有効であることが
分かった。
しかしながら、マンガンは、コントラスト剤として静脈内投与された場合、臨
床投与時に奇形発生する。また、静脈内投与した場合、マンガンは、心臓のカル
シウムポンプにおけるカルシウムとの置換により、心臓の通常機能を妨げること
も知られている。
心臓に対する直接的な影響を低減するために、経口投与が提案されている。こ
れは、コントラスト剤が、心臓に到達する前に肝臓を通過することを確実にする
。
肝臓イメージングMRコントラスト剤としてのMnCl2の経口投与が、提案されて
おり、かつ、経口投与されたMnCl2が奇形発生することは見出されていない。し
かしながら、腸を介したMnCl2の吸収は乏しく、結果として、臨床上の効能のた
めに必要とされる投与量は100-1000μmol/kg体重の桁となる。損傷を受けた腸が
結果として体内への摂取量を増加させた場合、このような高投与レベルはやはり
望ましくない悪影響、例えば心臓に関する影響を引き起こす可能性を有する。
驚くべきことに、肝臓のイメージングに好適な、胃腸管のマンガンコントラス
ト剤が、胃腸管の膜を横切るマンガン輸送を強化することが可能な摂取プロモー
タを組合せることにより製造できることを我々は見出した。
摂取プロモータとしての使用に好適であることを見出された化合物としては、
ビタミンDとともに、α-ヒドロキシケトン基(-C(OH)-CO-)を含有する還元化合
物、α-および/またはβ-ヒドロキシまたはアミノ基を有する酸が挙げられる。
従って、一つの観点から見ると、本発明は、生理学上許容されるマンガン化合
物、摂取プロモータおよび生理学上許容されるキャリアまたは賦形剤を含有し、
少なくとも0.3mMのマンガン濃度を有するか、あるいは少なくとも300μmolマン
ガンを含む投与単位形態にあって、上記摂取プロモータが生理学上許容されるα
-ヒドロキシケトン基を含む還元化合物、生理学上許容されるα-および/または
β-ヒドロキシまたはアミノ基を有する酸、あるいはその塩、および/またはビ
タミンDからなるコントラスト媒体組成物を提供する。
ここで用いられるような「α-および/またはβ-ヒドロキシまたはアミノ基を
有する酸」という表現は、オルト−ヒドロキシまたはオルト−アミノ基を有す芳
香族酸を含むこととされる。
本発明に係るコントラスト媒体組成物は、マンガン化合物と一緒に、幾つかの
摂取プロモータの混合物を含んでいてもよい。
胃腸液に可溶であることが好ましいマンガン化合物は、例えばキレートまたは
塩であってもよく、あるいは異なる塩および/またはキレートの混合物であって
もよい。特に好ましいのは、マンガンがMn(III)よりむしろMn(II)として存在す
る金属キレートおよび塩であり、これはMn(II)の方が大きい磁気モーメントを有
しており、故にMRコントラスト剤としてより有効であるためである。
腸による通常のマンガン摂取はMn(III)よりむしろMn(II)の方が好まれる傾向
があるため、摂取プロモータの還元性は重要である。
本発明に係る好ましい組成物は、上記還元化合物がヘテロ環構造中に酸素原子
をさらに含むものである。
本発明の組成物中の摂取プロモータとして特に好ましいものは、アスコルビン
酸であり、アスコルビン酸は肝臓におけるマンガン摂取をMnCl2単独の経口投与
に比べて約5倍に増加させることが見出されている。この驚くべき増加は、添付
した図面の第2図に示される。さらに、アスコルビン酸(ビタミンC)は、安価
で、容易に手に入り、かつ、特に体が十分耐性を有するため、上記摂取プロモー
タとして特に好ましい。
本発明に係るさらに、より好ましい組成物は、上記摂取プロモータが麹酸であ
るものである。添付した図面の第5図から、MnCl2+麹酸の投与後、肝臓におけ
るマンガン摂取の顕著な増加が確認できる。
本発明に係る組成物での摂取プロモータとして特に有効であることを見出され
た酸の例としては、カルボン酸、例えばグルコン酸およびサリチル酸などが挙げ
られる。サリチル酸をMnCl2に添加したときの肝臓のMRI強化に対する効果は、添
付した図面の第8図にて確認できる。α−およびβ−アミノ酸も、また、摂取プ
ロモータとして有用であることが見出されており、特にα−アミノ酸、例えばグ
リシン、バリン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギ
ニン、システインおよびメチオニンなど、とりわけアルギニン、リジンおよびア
スパラギン酸が有用である。様々なα−アミノ酸をMnCl2に添加したときの肝臓
のMRI強化に対する効果は、添付した第9図にて確認できる。
本発明に係る他の好ましい組成物は、摂取プロモータとしてビタミンDを含有
するものである。
本発明に係る組成物を使用することにより、肝臓が、他の方法では必要とされ
るマンガンの投与量を十分に削減して、有効にMRイメージすることができる。従
って、例えば、肝臓の50%強化を、100μmolマンガン/kg体重および1mmolのア
スコルビン酸/kg体重を経口投与することにより得ることができる。このような
投与量にて、5μmol Mn(II)/kg体重(MnCl2、静脈内)、または500μmolMn(II
)/kg体重(MnCl2、経口)と同程度の肝臓強化がか得られる。
ここで、第1図は、MnCl2およびアスコルビン酸を経口投与したときのMR肝臓
強化に対する効果を、MnCl2を単独で経口投与したときと比較して示している。
アスコルビン酸のMnCl2に対する比が増加すると、得られる強化効果も増大す
る。この投与−応答の関係は、第2図より確認できる。
本発明に係る組成物の投与後の、経時的な肝臓の強化における漸次的増加は、
肝臓によるコントラスト剤摂取のダイナミックスを、観測できるようにする(例
えば第2図参照)。これは、健康的な組織領域と腫瘍成長の可能性のある領域と
を同定可能にするのに、特に重要である。
本発明に係る組成物において、マンガンの摂取プロモータに対する好ましいモ
ル比は、1:0.2〜1:50、例えは1:1〜1:20、特に1:3〜1:6、とりわけ好ましくは約
1:5である。
摂取プロモータは、所望により、その全体または部分がマンガンイオンに対す
る対イオンとして存在してもよい。従って、一つの態様において、本発明の組成
物は、マンガン化合物および摂取プロモータの両方として、α−ヒドロキシケト
ン基を有する還元化合物のマンガン塩、あるいはα−および/またはβ−ヒドロ
キシまたはアミノ基を有する酸のマンガン塩、例えばアスコルビン酸マンガン(I
I)またはサリチル酸マンガンを含有する。
本発明に係る組成物は、肝臓からのシグナルレベルを増加させる一方、同時に
周囲組織、特に腸からのシグナルレベルを減少させることにより、いわゆる「二
重コントラスト効果」を達成するために用いることができる。このような効果は
、更なる肝臓強化を可能にする。
胃腸管内マンガンイオンの結果的な濃度は一般的にそこでシグナル抑制効果を
創り出すようなものであるため、二重コントラスト効果および縁部鮮明化を本発
明の組成物を用いて達成できる。この場合において、コントラスト剤のない腸ポ
ケットに起因するイメージアーティファクトを回避するために、組成物中に粘度
上昇剤および望ましくは浸透活性剤をも取り込むことが望まれる。好適な粘度上
昇剤および浸透活性剤の例は、WO91/01147およびWO91/01148に記載されている。
特に好ましい態様において、本発明の組成物は、正または負のコントラスト効
果の何れかを有する第2のコントラスト剤と組み合わせて用いることができる。
本発明の組成物は、反対のコントラスト効果を有する第2のコントラスト剤と組
み合わせて用いることが好ましい。これにより、肝臓の視覚化および縁部鮮明化
を特に強化することを可能にする「二重コントラスト効果」が得られる。
上述したように、常磁性材料、例えばマンガンイオンは、イメージング部位に
おけるイオン濃度およびイメージング操作で用いる磁場強度を包含する多くの要
因に依存して、正または負のMRIコントラスト剤の何れとしても作用できる。本
発明の組成物での使用のために意図されるマンガン濃度では、一般的に、マンガ
ン含有コントラスト剤は、正のコントラスト剤として機能する。従って、上記第
2のコントラスト剤は、負のコントラスト剤であることが都合良く、経口投与に
好適な負のMRIコントラスト剤の何れであってもよい。しかしながら、上記で指
摘したように、負または正の、どのMRコントラスト剤も使用できる。
本発明の組成物と組み合わせて用いる負のMRIコントラスト剤の例としては、
公知の強磁性および超常磁性種が挙げられ、例えば遊離の、あるいは非磁性基質
材料、例えば多糖類、例えばLUMIREMおよびスルホン化スチレン、例えば
本発明の組成物と組み合わせて用いるコントラスト剤の更なる例としては、重
合体基質、例えばLUMIREMまたはGADOLITEに結合したGdおよびDyイオン(ガドリ
ニウムアルミナ珪酸塩経口用懸濁物)が挙げられる。
本発明の組成物を用いて二重コントラスト効果を達成する場合、コントラスト
媒体の投与後にのみ十分な粘度上昇効果を達成する粘度上昇剤を組合せることが
好ましい。従って、コントラスト媒体は、イメージされる部位において、または
その部位に向かって送達中に、望まれる粘度を得る一方で、比較的許容できる形
態で摂取されることが可能となる。
本発明の組成物は、必要ならば、水性媒体中で分散させた後、肝臓イメージン
グ用に適合される。このような目的のために、組成物は、経口で、直腸でまたは
胃管を介して胃腸管に投与してもよい。
従って、更なる観点から見ると、本発明は、ヒトまたはヒト以外の、好ましく
は哺乳類である動物の身体の磁気共鳴イメージを生成する方法を提供し、上記方
法は上記身体の胃腸管に、生理学上許容されるマンガン化合物、およびα−ヒド
ロキシケトン基を有する生理学上許容される還元化合物、あるいはα−および/
またはβ−ヒドロキシまたはアミノ基を有する生理学上許容される酸、あるいは
その塩、および/またはビタミンDを含有するコントラスト媒体を投与し、かつ
上記身体の肝臓および胃腸管の磁気共鳴イメージを生成することからなる。
また、更なる観点から見ると、本発明は、ヒトまたはヒトでない動物の身体の
磁気共鳴イメージを生成する方法を提供し、上記方法は、上記身体の胃腸管に、
(a)生理学上許容されるマンガン化合物、α−ヒドロキシケトン基を有する生
理学上許容される還元化合物、あるいはα−および/またはβ−ヒドロキシまた
はアミノ基を有する生理学上許容される酸、あるいはその塩、および/またはビ
タミンDを含有し、好ましくは少なくとも0.3mMのマンガン濃度を有するか、ま
たは少なくとも300μmolマンガンを含む投与単位形態にある第1のコントラスト
剤を、(b)第2のコントラスト剤とともに含有する組成物の有効量を投与するこ
と、および上記身体の肝臓および腹部の磁気共鳴イメージを生成することからな
る。
摂取プロモータをマンガン種と混合することによって、投与直前または少し前
に、コントラスト媒体を処方することが可能である。従って、更なる観点におい
て、本発明は、第1の容器には生理学上許容されるマンガン化合物を含み、かつ
第2の容器にはα−ヒドロキシケトン基を有する生理学上許容される還元化合物
、あるいはα−および/またはβ−ヒドロキシまたはアミノ基を有する生理学上
許容される酸、あるいはその塩、および/またはビタミンDを含むMRIコントラ
スト剤キットも提供する。
更なる観点から見ると、本発明は、第1の容器には生理学上許容されるマンガ
ン化合物、α−ヒドロキシケトン基を有する生理学上許容される還元化合物、あ
るいはα−および/またはβ−ヒドロキシまたはアミノ基を有する生理学上許容
される酸、あるいはその塩、および/またはビタミンDを含有し、好ましくは少
なくとも0.3mMのマンガン濃度を有するか、または少なくとも300μmolマンガン
を含む投与単位形態にある第1のコントラスト剤を含み、かつ第2の容器には重
合体基質に結合した粒子状の強磁性または超常磁性材料あるいはGdまたはDyイオ
ンを含む第2のコントラスト剤を含むMRIコントラスト剤キットも提供する。
本発明のコントラスト剤組成物は、摂取プロモータ、マンガン化合物、粘度上
昇剤および浸透活性剤の他の成分、例えば従来の製剤補助剤、例えば湿潤剤、緩
衝剤、崩壊剤、結合剤、充填剤、矯味矯臭剤および液体キャリア媒体、例えば滅
菌水、水/アルコールなどを含有してもよいことは勿論である。
経口投与のためには、組成物のpHは、酸の範囲、例えば2〜7にあることが好ま
しく、摂取プロモータがそれ自身でこのpHを有する組成物を得るよう機能しても
よいし、緩衝剤またはpH調節剤を用いてもよい。
コントラスト媒体は、従来の製剤投与形態、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、
液剤、分散剤、シロップ剤、坐剤などにて処方することができる。
本発明に係る組成物の好ましい投与量は、多くの要因、例えば投与経路、献体
の年齢、体重および種、および用いた特定の摂取プロモータなどに応じて変化す
る。都合良くは、マンガンの投与量が、5〜500μmol/kg体重、好ましくは5〜1
50μmol/kg体重、より好ましくは10〜100μmol/kg体重の範囲あり、一方摂取プ
ロモータの投与量が、5μmol〜1mmol/kg体重、好ましくは25μmol〜0.5mmol/kg
体重の範囲である。
本発明の好ましい態様は、以下の非限定的な実施例および添付した図面を引用
して説明される。これら図面において:
第1図は、異なるMn2+塩を経口投与したときの肝臓強化に対する効果を説明す
るグラフであり;
第2図は、アスコルビン酸濃度を変化させたときのMnCl2+アスコルビン酸を
経口投与の肝臓強化に対する効果を説明するグラフであり;
第3図は、0.1mmol/kgアスコルビン酸を含むMnCl2を異なる投与量で経口投与
したときの肝臓強化に対する効果を説明するグラフである。
第4図は、アスコルビン酸またはアスコルビン酸−パルミチン酸塩をMnCl2に
添加したときの肝臓強化に対する効果を説明するグラフである。
第5図は、アスコルビン酸または麹酸をMnCl2に添加したときの肝臓強化に対
する効果を説明するグラフである。
第6図は、様々なMn(II)含有組成物投与後の血液中でのMn(II)濃度における変
化量の範囲を定めるための動的薬理学研究の結果を説明するグラフである。
第7図は、Mn DPDP(S-095)を静脈投与したときの肝臓強化に対する効果を、
MnCl2+アスコルビン酸を経口投与したときのそれと比較するグラフである。
第8図は、アスコルビン酸およびサリチル酸をMnCl2に添加したときの肝臓強
化に対する効果を説明するグラフである。
第9図は、異なるアミノ酸をMnCl2に添加したときの肝臓強化に対する効果を
説明するグラフである。
第10図は、コントロールラットおよび200μmol/kg MnCl2+1000μmol/kgア
スコルビン酸塩の経口投与後2時間経った3匹のラットの横断T1荷重(SE57/13;
2.4T)肝臓イメージを示す。肝臓のシグナル強度は、実質的に、Mn2+およびアス
コルビン酸塩の強制的胃管投与後に増加する。
第11図は、200μmol/kg MnCl2+1000μmol/kgアスコルビン酸塩の経口投与
後2時間経った2匹のラットの冠状T1荷重(SE90/17;2.4T)肝臓イメージを示す
。胃腸管内腔におけるシグナル強度は、Mn2+投与後に減少する。
きの肝臓強化に対する影響を説明するグラフである。
第14図は、コントロールラットおよび200μmol/kg MnCl2+1000μmol/kgア
ラットの横断T1荷重(SE57/13;2.4T)肝臓イメージを示す。ABDOSCANの添加は、
肝臓のシグナル強度には影響しなかった。
第15図は、コントロールラットおよび200μmol/kg MnCl2+1000μmol/kgア
ラットの冠状T1荷重(SE90/17;2.4T)肝臓イメージを示す。胃腸管内腔における
シグナル強度は、Mn2+およびABDOSCANの共投与後著しく減少する。
第1図〜第9図の曲線を測定するためには、以下の材料を用いた:第1図
Mn- アスコルビン酸塩
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスコルビン酸 35.2 g
水 加えて全体で1000ml
Mn- グルコン酸塩
Mn-グルコン酸塩 19.2 g
水 加えて全体で1000ml
Mn- クエン酸塩
MnCl2 x 2H2O 6.48g
Na3-クエン酸塩x2H2O 23.5 g
水 加えて全体で1000ml第2図
MnCl2
MnCl2 x 2H2O 6.48g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 +0.1mmol/kg アスコルビン酸
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスコルビン酸 3.52g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 +0.4mmol/kg アスコルビン酸
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスコルビン酸 14.1 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 +1.0mmol/kg アスコルビン酸
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスコルビン酸 35.2 g
水 加えて全体で1000ml第3図
MnCl2 (0.2mmol/kg)+アスコルビン酸
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスコルビン酸 3.52g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.5mmol/kg)+アスコルビン酸
MnCl2 x 2H2O 16.2 g
アスコルビン酸 3.52g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (2.0mmol/kg)+アスコルビン酸
MnCl2 x 2H2O 64.8 g
アスコルビン酸 3.52g
水 加えて全体で1000ml第4図
MnCl2
MnCl2 x 2H2O 13.0 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 +アスコルビン酸−パルミチン酸塩(0.4mmol/kg)
L-アスコルビン酸6-パルミチン酸塩 66.4g
ポリエチレングリコール300 加えて全体で1000ml第5図
MnCl2 +麹酸(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
麹酸 11.4 g
水 加えて全体で1000ml第8図
MnCl2 (0.2mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+アスコルビン酸(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスコルビン酸 14.1 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+サリチル酸(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
サリチル酸ナトリウム塩 12.8 g
水 加えて全体で1000ml第9図
MnCl2 (0.2mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+アスコルビン酸(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスコルビン酸 14.1 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+グリシン(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
グリシン 7.76g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+バリン(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
バリン 9.36g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+グルタミン(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
グルタミン 11.7 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+アスパラギン酸(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスパラギン酸 13.8 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+グルタミン酸(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
グルタミン酸一ナトリウム塩一水和物 15.0 g
水 加えて全体で 1000 ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+リジン(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
リジン一塩酸塩 14.6 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+アルギニン(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アルギニン一塩酸塩 16.9 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+システイン(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
システイン一塩酸塩一水和物 14.0 g
水 加えて全体で1000ml
MnCl2 (0.2mmol/kg)+メチオニン(0.4mmol/kg)
MnCl2 x 2H2O 6.48g
メチオニン 11.9 g
水 加えて全体で1000ml
第12図および第13図の曲線を測定するためには、以下の材料を用いた:
実施例1
経口用組成物
MnCl2 x 2H2O 6.48g
アスコルビン酸 35.2 g
水 加えて全体で1000ml
塩化マンガンおよびアスコルビン酸を、滅菌脱イオン水に溶解させる。70kgの
ヒトの成体に対する投与量は、350mlであり、経口的に投与される。実施例2
経口用組成物
MnCl2 x 2H2O 6.48g
麹酸 11.4 g
水 加えて全体で1000ml
塩化マンガンおよび麹酸を、滅菌脱イオン水に溶解させる。70kgのヒトの成体
に対する投与量は、350mlであり、経口的に投与される。実施例3
経口用組成物
A.
MnCl2 x 2H2O 13.0 g
水 加えて全体で1000ml
B.
L-アスコルビン酸6-パルミチン酸塩 66.4g
ポリエチレングリコール300 加えて全体で1000ml
70kgのヒトの成体に対する投与量は、Aが175mlであり、Bが175mlであり、経
口的に投与される。実施例4
経口用組成物
70kgのヒトの成体に対する投与量は、4x200mlであり、経口的に投与される
。実施例5
経口用組成物−MnCl2(0.2mmol/kg)+ビタミンD(0.4mmol/kg)
A.
MnCl2 x 2H2O 13.0g
水 加えて全体で1000ml
B.
ビタミンD 30.0g
ポリエチレングリコール300 加えて全体で1000ml
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,
LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M
N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,US,
UZ,VN
(72)発明者 バーグ,アルネ
ノールウェー,エヌ−1310 ブロメンホル
ム,スタスジョンスファイエン 37ディー
(72)発明者 クレイブネス,ジョー
ノールウェー,エヌ−1166 オスロ,ミッ
ドターセン 5ビー
(72)発明者 ロングヴェッド,パル
ノールウェー,エヌ−1450 ネソッドタン
ゲン,ホンデスファイ 11
(72)発明者 リーンダー,ピーター
スウェーデン,エス−22240 ルンド,モ
レファングスガーテン 31
(72)発明者 ロインバッハ,イブ
デンマーク,ディーケー−2791 ドラガ
ー,エスティー.マグルバイ ストランド
フェイ 5
(72)発明者 ギュンター,ヴォルフガング
米国,ペンシルバニア州 19382,ウェス
ト チェスター,ジョン アンソニー ド
ライヴ 606