JPH10503923A - エクスビボのヒト胎児膵臓細胞及びヒト成人膵臓細胞の増殖及び分化を刺激する組成物及び方法 - Google Patents

エクスビボのヒト胎児膵臓細胞及びヒト成人膵臓細胞の増殖及び分化を刺激する組成物及び方法

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Abstract

(57)【要約】 ヒト胎児膵臓細胞の増殖及び/又は分化を誘導する方法は、該細胞の初代培養を肝細胞増殖因子(Hepatocyte Growth Factor)/分散因子(Scatter Factor)(HGF/SF)と接触させ、それによりβ上皮細胞の増殖、膵島様の細胞クラスターを形成するβ上皮細胞数の増加、及び細胞当りのインスリン産生の増加を誘導することを含む。本方法は、HGF/SFの存在下で804Gのような細胞外マトリックス上で細胞を培養することにより改良され、こうして処理した細胞を再集合させて、ニコチンアミド又はベンズアミドのようなポリ(ADP−リボース)合成酵素阻害剤のようなインスリン遺伝子促進制御剤と、該細胞を接触させることにより更に改良される。本方法は、例えば1型糖尿病患者に移植するための、増加した機能性膵島様細胞クラスターを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 エクスビボのヒト胎児膵臓細胞及びヒト成人膵臓細胞の増殖及び分化 を刺激する組成物及び方法 発明の背景 本発明は、1型糖尿病を治療するためのヒト胎児又は成熟膵臓細胞の移植に関 する。更に詳しくは、本発明は、糖尿病患者への移植に先だって膵臓細胞のエク スビボの増殖及び分化を誘導するための、ヒトのサイトカインである肝細胞増殖 因子(hepatocyte growth factor)/分散因子(scatter factor)(「HGF/ SF」)の使用に関する。 1型(インスリン依存性)糖尿病は、特にインスリンを産生するベータ(「β 」)細胞の減少、及び自己免疫攻撃による代謝の補償作用喪失(decompensation )を特徴とする(Fisenharth,N.Eng.J.Med.314: 1360(1986);Sweane,D iabetologia 35: 193(1992))。このような患者の治療には、主にウシもしく はブタインスリン又は組換えヒトインスリンの非経口投与が含まれる。しかし、 この治療は、この疾患の後遺症を遅らせるが、回避させることはなく、更にこの 治療には、1日に複数回のインスリンの注射及び/又は留置カテーテルとインス リンポンプの使用が必要である。 1型糖尿病が自己免疫の疾患であるという理論に基づいて、患者の免疫抑制治 療、例えばサイクロスポリンA又はFK506が行われているが、限定された成 功しか収めていない。免疫抑制剤は、免疫系の抑制の結果としての感染の可能性 を含む有毒な副作用を有する。 最近、インスリン注射からの解放を実現するために、成人ヒト膵島が患者に移 植された(Scharp et al.,Transplant.51: 76(1991);Warnock et al.,Dia betologia 34: 55(1991))。これらの進歩にもかかわらず、臓器提供者の数が 限定されていること、ほとんどの成熟膵臓から得ることのできる膵島の量が不充 分であること、及び移植片拒絶反応の問題が相重なって、この取り組みの一般的 な有用性は限定されている(Ricordi et al.,Transplant.53: 407(1992)) 。 移植のための膵島の代替供給源は、胎児膵臓である。この組織は、少なくとも 理論上は、移植後に成長及び成熟することができる未分化のβ細胞に富む(Tuch et al.,Diabetes 35: 464(1986))。胎児の未成熟の免疫系は受容者(recip ient)による胎児膵島拒絶反応の確率を低下させるが、適切な胎児膵臓の利用可 能性が限定されていること、及びこのような組織のインスリン産生細胞の未成熟 性に関する問題が依然としてこの取り組みの成功を妨げている。総説については 、「Andersson,Transplantation Revs.6: 20(1992)」を参照のこと。 最初齧歯類及びヒト血漿及び齧歯類血小板で同定された、87kDaの二本鎖糖 蛋白サイトカインであるHGFは、強力な肝細胞分裂促進剤である(Rubin et a l.,Biochem.Biophys.Acta 1155: 357(1993))。HGFは、上皮細胞を解離 させてその運動性を上昇させることが知られている、分散因子(「SF」)と呼 ばれる繊維芽細胞分泌蛋白と同一であると考えられている(Gherardi et al.,N ature 346: 228(1990);Weidner et al.,Proc.Nat'l.Acad.Sci.(USA)8 8: 7001(1991);Furlong et al.,J.Cell Sci.100: 173(1991);Naldini et al.,EMBO J.10: 2867(1991);Bhargava et al.,Cell Growth Differ.3 : 11(1992))。この理由から、本明細書ではこのサイトカインの名称の略語と して「HGF/SF」を使用している。HGF/SFの生物学の総説については 、「Strain,J.Endocrinol.137:1(1993)」、「Furlong,BioEssays 14: 61 3(1992)」及び「Rubin et al.,(1993),上記文献」を参照のこと。 HGFは、均質になるまで精製され、配列決定され、その遺伝子がクローン化 されている。「Miyazawa et al.,Biochem.Biophys.Res.Commun.163: 967( 1989)」、「Rubin et al.,Proc.Nat'l.Acad.USA 88: 415(1991)」、「We idner et al.,Sci.(USA)88: 7001(1991)」、「Nakamura et al.,FEBS Le tt.224: 311(1987)」、「Nakamura et al.,Nature 342: 440(1989)」「Go hda et al.,J.Clin.Invest.81: 414(1988)」を参照のこと。 ウォルフ(Wolf)ら(Hepatology 14: 488(1991))は、免疫組織化学により 成人ヒト膵臓組織中でHGF/SFを同定した。しかし、その同定のシグナルは 、外分泌組織でのみ強く、内分泌組織では非常に弱く、種々の細胞型間で明白な 差はなかった。これとは全く対照的に、ツダ(Tsuda)ら(Jpn.J.Cancer Res .83: 1262(1992))は、成人(ヒト及びラット)膵臓のグルカゴン産生A細胞 ではHGF/SFを同定したが、外分泌膵臓では同定しなかったという免疫組織 化学研究を報告した。この著者らは、このサイトカインが、主にA細胞で産生又 は貯蔵されると結論し、HGF/SFが成長因子として傍分泌様及び内分泌様に 作用するという仮説がたてられた。更に、デフランセス(DeFrances)ら(Devel opment.116: 387(1992))は、発生途上のラット胎児膵臓において、腺房細胞 で強く染色されるHGF/SFの存在を免疫組織化学的に証明した。 したがって、臨床的に有用な数の、胎児及び成熟ヒト膵臓細胞の高度に増殖及 び分化する膵島様のクラスターを提供する方法が依然として必要とされている。 発明の概要 本発明の目的は、胎児又は成人膵臓組織の初代培養をHGF/SFで処理する ことによりヒト膵臓β細胞の増殖を刺激する方法を提供することである。 本発明の別の目的は、培養物をHGF/SFで処理することにより、ヒト胎児 及び成熟膵臓細胞の初代培養からβ上皮細胞を含有する膵島様細胞クラスターを 産生する方法を提供することである。 本発明のもう1つ別の目的は、ヒト膵臓細胞をHGF/SFで処理することに より、このような細胞の初代培養におけるインスリン産生を増加させる方法を提 供することである。 本発明の更に別の目的は、糖尿病患者への移植に充分な量の、HGF/SFで 処理した機能性ヒト胎児及び成熟膵臓β膵島細胞を調製する方法を提供すること である。 ヒト膵臓β膵島細胞のエクスビボの増殖及び分化を刺激する方法は、 (a)ヒト膵臓細胞の初代培養を調製する段階、及び (b)該初代培養細胞を有効濃度のHGF/SF及び場合により有効濃度の抗 TGF−β抗体と有効な時間接触させる段階、を含む。 HGF/SFの存在下で特異的な細胞外マトリックス上での培養によりヒト膵 臓細胞の数をエクスビボで増大させる方法を提供することも本発明の目的である 。その後、単層培養から細胞を再集合させ、ポリ(ADP−リボース)合成酵素 阻害剤で処理することにより、膵島特異的遺伝子(例えばインスリン)の発現が 増加する。 本発明のこれらの面及びその他の面は、以下の本発明の詳細な説明と添付した 請求の範囲により明らかになろう。 図面の簡単な説明 図1は、膵島様細胞クラスター(図1A)、全DNA(図1B)、全インスリ ン含量(図1C)、及びDNA含量の単位当りのインスリン含量(図1D)のヒ ト胎児膵臓細胞培養からの収量に対する、HGF/SF、TGF−β及びFGF −2の効果の差を示すヒストグラムを示す。 図2は、両方の抗原に陽性の細胞を検出するBrdU(黒い矢印)及びインス リン(白い矢印)についての二重免疫染色による、HGF/SFで処理したIC Cのβ膵島細胞複製の証拠を示す。 図3は、細胞数に反映される胎児ヒト膵臓細胞におけるHGF/SFの分裂促 進作用に対する、細胞外マトリックス804G及びBCEの効果を示す。 図4は、HGF/SFの分裂促進作用が用量依存性であることを示す。 図5は、HGF/SFの存在下での細胞倍加時間を示す。 図6は、増殖増加と細胞伸展の組合せに由来するHGF/SFによる単層の増 大を示す(下、対照;上、HGF/SF)。 図7は、ICCと、ニコチンアミドの存在下及び非存在下で再集合したICC における、インスリン及びEP4(膵臓上皮細胞のマーカーである上皮抗原)に ついて免疫染色した細胞の表面積の定量を示す。 図8は、細胞集団を細胞外マトリックス上の単層で数を増大させた時のDNA 含量とインスリン含量との反比例関係を示す。 図9は、グルカゴン、インスリン及びシクロフィリンの転写レベルのリボヌク レアーゼ保護アッセイを示す。 図10は、ニコチンアミドの存在下での細胞中のインスリンmRNAのレベル を示す。 図11は、種々のヒト胎児膵臓細胞調製物を無胸腺ヌードマウスに移植し成熟 させた後のヌードマウスにおけるヒトインスリンC−ペプチドのグルコース誘導 性放出を示す。ICC=新鮮ICCを移植した陽性対照。単層=804G上で培 養した単層からの移植細胞。再集合+NIC=ニコチンアミドで処理し、次いで 移植した、再集合した単層からの細胞。 好適な態様の詳細な説明 適切な培養条件下で有効な時間、有効濃度のサイトカインのHGF/SFと共 にエクスビボで初代培養細胞を培養することにより、意外なことに、ヒト膵臓細 胞の初代培養が増殖及び分化するのを、即ち、インスリン産生の増加したβ上皮 細胞を高い割合で含有する膵島様細胞クラスター(「ICC」)を形成する膵臓 細胞が数多く産生するのを誘導できることが発見された。この方法で調製した増 殖中の分化したICCは、糖尿病患者、特にインスリン産生が低下している1型 糖尿病のヒトの患者への、症状を緩和するための移植にも、ヒトの治療様式(mo dalities)の開発のための糖尿病の動物モデルへの移植にも使用することができ る。 本データは、本発明の方法が、ヒト胎児膵臓細胞のみでなく、成熟(例えば、 成人)ヒト膵臓細胞にも適用できることを明白に証明している。それにもかかわ らず、前者が以下の理由から非常に好適である:(a)胎児の免疫系は未成熟で あるため、胎児の膵島の拒絶反応の確率が低下する;(b)HGF/SF及び他 の因子に対する胎児膵臓細胞の増殖及び分化応答は、成人細胞で観察される応答 よりも大きい。 このように処理した膵臓培養物を増殖させることにより、糖尿病患者に移植す るための機能性β細胞膵島の供給が臨床上有用な数に増加する。 「初代培養」とは、ICC内の上皮細胞と間充織細胞との相互作用を許容する ヒト膵臓細胞の混合細胞集団を意味する。 「エクスビボ」とは、細胞が生体から摘出され、一時的にインビトロで培養さ れて、生体内に戻されることを意味する。 「増殖」とは、細胞数の増加を示す。 本明細書における「分化」とは、インスリンの産生量が増加したβ上皮細胞の 含有割合が増加した膵島様細胞クラスターの数の増加を意味する。 「HGF/SF」とは、肝細胞増殖因子/分散因子の略語である。HGF/S Fの「有効濃度」とは、ヒト胎児膵臓細胞の初代培養が増殖し、ICCを形成し 、β上皮細胞の数を増加させ、及びインスリン産生を増加させるのを誘導する濃 度である。好適な濃度は、5〜50ng/mlであり、最も好適には、15〜35ng/ ml増殖培地である。「有効な時間」とは、上述のような増強を認めるのに必要な 時間の長さを意味する。 「FGF−2」とは、塩基性繊維芽細胞増殖因子のことをいう。「FGF−7 」は、ケラチン生成細胞増殖因子を意味する。「IGF−I」及び[IGF−II 」は、インスリン様増殖因子のことをいう。「TGF−β」は、トランスフォー ミング増殖因子βを意味する。「NGF」は、神経成長因子の略語である。「E GF」は、上皮増殖因子を意味する。「Ab−1」は、抗IGF−I受容体モノ クローナル抗体を意味する。「AB−101−NA」は、ニワトリ抗ヒトTGF −βを意味する。 「細胞外マトリックス」とは、細胞により分泌され、このような細胞の間及び 周囲に存在し、そして架橋により不溶化された高分子の複合混合物を意味する。 一般に、このようなマトリックスは、種々の接着性蛋白、グリコサミノグリカン 、ヘパリン硫酸及びプロテオグリカンが結合しているコラーゲン骨格よりなる。膵臓組織供給源 ヒト胎児膵臓は、種々の妊娠期間(18〜24週が好適である)で、IRB( 治験審査委員会)の審議及び承認の後、アドバンスト・バイオサイエンス・リソ ース(Advanced Bioscience Resource)(オークランド、カリフォルニア州)、 医学の発展のための国際研究所(The International Institute for Advancemen t of Medicine)(エクストン、ペンシルバニア州)及びアナトミック・ギフト 財団(Anatomic Gift Foundation)(ローレル、メリーランド州)のような非営 利的な調達元から得ることができる。膵臓は、標準的な培地[例えば、10%正 常ヒト血清と抗生物質(ペニシリン100U/ml、ストレプトマイシン0.1mg/m l、及びアンホテリシンB1mg/ml)を添加した、RPMI−1640(アーヴィ ン・サイエンティフィック(Irvine Scientific)、アーヴィン、カリフォルニ ア州)]中で冷蔵輸送し、摘出後18〜24時間以内に受け取る必要がある。組織培養 膵臓の消化及び培養は、「Otonkoski et al.,Acta Endocrinol.118: 68(19 88)」により記載されたような従来法により行われる。簡単に述べると、組織の 断片をコラゲナーゼ、例えばコラゲナーゼP(ベーリンガー(インディアナポリ ス、インディアナ州)の製品)で消化する。平衡塩類緩衝液中で洗浄後、ディス ポ(diSPo)(バクスター(マグローパーク、イリノイ州)の製品)のような、 10%ヒト血清を含有するRPMI−1640培地中で細胞の付着を防止する型 の培養培養皿に消化した組織を蒔いて、ヒト血清と抗生物質を添加した完全増殖 培地(例えば、RPMI−1640)中で培養する。 多変数を試験する場合、何セットかの皿を使用し、1つのセットは対照とし、 残りは種々の成長因子を試験するために用いるのが便利である。 患者に移植するための又は他の用途の臨床的に有用な、即ちバルク量の膵島細 胞を産生するために、大規模なバイオリアクター中で膵臓細胞を培養することに より細胞収量を増大させることは本発明の範囲に含まれる。「バルク量」とは、 症状を軽減又は改善するための多数の患者への移植に適した多数の細胞を意味す る。 一般に、このような大規模培養方法において、オプティカル(OPTICAL)(商 標)培養系、モデル5300E(チャールズ・リバー研究所(Charles River La bs.);ウィルミントン;マサチューセッツ州)、又はセルマックス(CELLMAX) (商標)クアッド(QUAD)細胞培養系(セルコ社(Cellco,Inc.);ジャーマン タウン、メリーランド州)のような商業規模のバイオリアクターに、ヒト膵臓細 胞の初代培養を接種する。このバイオリアクターは、適切な有効濃度のHGF/ SF(例えば、10ng/ml)を添加した適切な完全増殖培地で灌流する。そして β上皮細胞を含有する膵島様クラスターが回収される。細胞は、例えば、「Beat tieet al.,Transplantation 56: 1340(1993)」に記載されるように、使用前 に低温保存しておくことができる。細胞外マトリックス上の単層培養 培地中で浮遊している3次元ICCとして増殖したヒト膵臓β細胞においてH GF/SFは強力な分裂促進作用及び分化作用を誘導しうるが、意外なことに、 ある種の細胞外マトリックス上での単層としてのこのような細胞の増殖と、HG F/SFによるこのような培養物の処理との組合せが、相互依存的に分裂促進作 用を増大させる(マトリックス又は成長因子の非存在下で増殖させたICCで観 察されるより10倍高い作用)ことを本発明者らは見い出した。細胞をマトリッ クス上で培養する時、マトリックスがない場合に比べて3倍もの分裂促進作用の 上昇が観察される。成長因子と組合せて細胞外マトリックス上で増殖させた細胞 から生成したICCはまた、大きく増加した上皮細胞及びβ細胞含量を示す。細 胞外マトリックス上での単層培養としての胎児又は成熟膵臓細胞の増殖は、本発 明による極めて好適な方法である。 また、HGF/SFと細胞外マトリックスの組合せの相互依存的効果は、胎児 ヒト膵臓細胞に限定されず、成熟ヒト膵臓細胞でも観察することができ(以下の 実施例を参照のこと)、従って組織の代替供給源を提供するということも重要で ある。 好適な細胞外マトリックスは、ラット膀胱癌細胞株804G(Langhofer et a l.,J.Cell Science 105: 753(1993)参照)、及びBCEMウシ角膜内皮細胞 (Gospdarowiczら,細胞培養:分子及び細胞生物学の方法(Cell Culture: Meth ods For Molecular And Cell Biology)、Barnesら編、Alan R.Liss、ニューヨ ーク、1984、275-295ページを参照のこと)からの周知の細胞外マトリックスで ある。しかし、804G及びBCEMの機能的性質を示す他の細胞外マトリック スは本発明の範囲に含まれる。マトリックスは、例えば「Hayek et al.,In Vit ro 25: 146(1989)」により以前に記載されたようにして調製することができる 。 細胞外マトリックスの使用の具体的な例は、以下の実施例で示されるが、一般 には、上記及び実施例中に記載されるように、最初に浮遊ICCを膵臓からペト リ皿で調製する。大きさが均一で(一般に、直径50〜70μm)均質な半透明 な外観の選択されたICCを用手的に採取し、細胞外マトリックスで被覆された 培養培養皿上の10%ヒト血清を含有するRPMI−1640中に蒔く。こうし て選び取ったICCは、非常に上皮細胞に富んでいる。所定の時点(典型的には 増殖5日後)で、非酵素的解離用培地(シグマ社(Sigma Corp.)、セントルイ ス、ミズーリ州)を使用して単層細胞をマトリックスから取り出し、単一細胞懸 濁液として分散させて洗浄し、次いで再集合させる。 胎児膵臓細胞は、初代培養として、細胞外マトリックス上の単層として、又は 再集合した単層細胞として、インスリン遺伝子を促進制御する生物化学剤と接触 させることにより、インスリン遺伝子を促進制御し、それによりインスリン産生 を大きく増加させることができる。ニコチンアミド又はベンズアミドのようなポ リ(ADP−リボース)合成酵素阻害剤は、典型的には約10mMの濃度で、本発 明の非常に好適なインスリン遺伝子促進制御剤である。これに関して、単独、又 はインスリンと一緒のニコチンアミドが、ヒト及び動物モデルにおけるI型糖尿 病の治療として検討されていることは興味深いが、結果は不明瞭である。例えば 「ニコチンアミド:糖尿病予防における生物学的作用と治療的可能性、国際糖尿 病免疫療法グループのワークショップ(Nicotinamide: biological actions and therapeutic potential in diabetes prevention,A workshop of the Interna tional Diabetes Immunotherapy Group)」の「糖尿病におけるニコチンアミド に関するセッション(Session on Nicotinamide In Diabetes)、コペンハーゲ ン、1992年12月4-5日、要約集」を参照のこと。ポリ(ADP−リボース)合成 酵素の他の特異的阻害剤は、「Banasikらの、ポリ(ADP−リボース)合成酵 素の特異的阻害剤(Specific Inhibitors of Poly(ADP-ribose)Synthetase) 」、「Poirierら編の、ADP−リボシル化反応(ADP-ribosylation reactions )、表1-5、pp344以下、シュプリンガー・フェアラーク(Springer Verlag)、 ニューヨーク、1992」に列挙されている。 次に、再集合した単層細胞は、こうして数を増大させた膵島細胞集団の、試験 動物モデル又は患者への移植のための調製物にして、ペトリ皿に移される。膵島細胞の移植 新たに摘出したか又は低温保存した、処理した膵臓細胞、特に膵島様細胞クラ スターを形成するよう誘導した細胞は、糖尿病の患者又は実験モデルに注入する のに適した薬剤担体中に入れることができる。例えば、細胞は、薬剤担体に懸濁 する前に、1〜10%ヒト血清アルブミンを添加したRPMI−1640培地又 は2〜3%ヒト血清アルブミンを添加したCMRL−1066培地で洗浄する。 (適切な懸濁液についてレミントンの製剤学(REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCI ENCES)を参照のこと)。次に細胞をヒト患者に注入するため60mlシリンジな どのシリンジに充填する。例えば、全て上で引用したScharpら(1991);Warnoc kら(1991);及びRicordiら(1992)を参照のこと。患者への細胞の注入のため の適切な経路は、門脈内、脾臓内、腎被膜下腔(renal subcapsular space)及 び静脈内経路を含む。腎臓は比較的免疫が免除されている(immunoprivileged) 部位であり、この部位の移植は内分泌学的破壊を受けにくいため、腎臓の経路が 好適である(Andersson et al.,Transplantation Revs.6: 20(1992))。インビトロインキュベーション条件 IGF−I、IGF−II又はPDGF以外の全ての成長因子で10%ヒト血清 を使用することが好ましく、IFG−I、IGF−II又はPDGFでは、1%ヒ ト血清、トランスフェリン及びウシ血清アルブミン(BSA)を添加することが 好ましい。増殖培地は、適切な間隔、好適には約3日のインキュベーションで交 換される。 接種後適切な時点で細胞増殖の程度を測定することが必要な場合は、[メチル −3H]−チミジン(アマシャム(Amersham);アーリントン、イリノイ州)を 各培養容器に添加して、細胞の放射活性の上昇を追跡することができる。 丸い細胞集合体(ICC)を採取して実体顕微鏡下で計測することができる。 更なる分析用に細胞を回収するために、これらのICCを皿中の残りの細胞(以 下の実施例に記載されるように短時間の低速の遠心分離により単離される)と合 わせることができる。合わせた細胞を平衡塩類緩衝液(例えばHBSS)で洗浄 後、細胞を超音波分解し、DNA含量を測定(例えば、「Hinegarden,Anal.Bi ochem.39: 192(1971)」により記載される蛍光測定法により)し、細胞超音波 分解物のエタノール抽出物で、例えばRIA(DPC;ロサンゼルス、カリフォル ニア州)により、従来法でインスリン含量を測定する。放射活性チミジンの取り 込みは、液体シンチレーション計測により測定することができる。生物活性ペプチド及び抗体 組換えヒトIGF−I及びIGF−II(100ng/ml)は、カリフォルニア大 学サンディエゴ校(University of California at San Diego)(ラホイア(La Jolla)、カリフォルニア州 92037)のウィッティアープログラム(The Whittie r Program)により得られる。コラボラティブ・リサーチ(Collaborative Resea rch)(ベッドフォード、マサチューセッツ州)は、組換えヒトPDGF(10n g/ml)、7s NGF(100ng/ml)、及びマウスEGF(25ng/ml)の供給 元で ある。組換えヒトTGF−α(25ng/ml)はシグマ社(Sigma)(セントルイス 、ミズーリ州)の製品である。 組換えヒトHGF/SF(25ng/ml)は、以下の通りバキュロウイルス発現 系により産生される: 昆虫細胞系スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)(Sf9 )は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Cultur e Collection)から入手して、エクセル400(EXCELL 400)(JRサイエンテ ィフィック)無血清増殖培地中で27℃で培養した。アウトグラフィカ・カリフ ォルニカ(Autographica californica)ウイルス(AcNPV)は、サマーズ博 士(Dr.M.Summers)(テキサスA&M大学(Texas A&M University)から入手 することができる。Sf9細胞は、蛋白発現研究用に≧10プラーク形成単位/ 細胞の感染粒子の多重度で感染させ、保存用ウイルス作成用には0.1〜10pf u/細胞で感染させる。バキュロトランスファーベクターpVL941は、「Luck ow et al.,Virology 170: 31(1989)」により作成することができる。ヒトH GF/SF cDNAをpVL941に挿入するため、BamH1制限酵素標識 したオリゴヌクレオチドプライマーを使用してポリメラーゼ・チェーン反応(P CR)によりHGF/SFの完全長コード領域を作成する。PCR増幅した生成 物をBamH1で切断してバキュロウイルスベクターpVL941のBamH1 部位にサブクローン化する。リン酸カルシウムトランスフェクションによりAc NPVDNA(1mg)とpVL−HGF(2mg)でSf9昆虫細胞を同時トラン スフエクションすることにより組換えバキュロウイルスを作成した。生じた培養 上清液は、4日後に回収し、肉眼検査、及び32P標識しニックトランスレーショ ンを行ったHGF cDNAプローブを用いたドットブロットハイブリダイゼー ションにより、相同組換えについてスクリーニングする。精製された組換えバキ ュロウイルスは、3回のプラーク精製後得ることができる。組換えHGF/SF の発現のため、Sf9細胞に、エクセル400のような培地中で3日間増殖させ た組換えバキュロウイルスを感染させた。生じた調整培地を回収し、1000× gで10分間の遠心分離により清澄化し、−20℃で凍結保存する。続いて、こ の培地を解凍し、限外濾過(YMフィルター、カットオフ10kDa、アミコン(A micon) )により濃縮する。濃縮物中の組換えHGF/SFは、本質的に既に記載されて いるように、ヘパリン親和性クロマトグラフィーにより精製することができる( Rubin et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88: 415(1991))。 組換えヒトFGF−2(50ng/ml)は、「Isaachi et al.,上記引用文献 88: 2628(1991)」により作成される。組換えヒトKGF/FGF−7(50ng/ml )は、「Ron et al.,J.Biol.Chem.268: 2984(1993)」により産生される。 モノクローナル抗−IGF−1受容体(2μg/ml)は、オンコジーン・サイエ ンス(Oncogene Science)(ユニオンデール、ニューヨーク州)から入手され、 ニワトリ抗ヒトTGF−β(5μg/ml)はR&Dシステムズ(ミネアポリス、ミ ネソタ州)から入手される。免疫組織化学及び形態計測 ICCは、ブロモデオキシウリジン(「BrdU」)と共にインキュベートし 、ホルムアルデヒド中で固定し、パラフィンに包埋して切片にすることができる 。切片は、例えば、「Erber et al.,Am.J.Clin.Path.88: 43(1987)」に 記載されている免疫アルカリホスファターゼ法を使用して、一次抗体としてポリ クローナルモルモット抗ブタインスリン(ケミコン(Chemicon);エルセクンド 、カリフォルニア州)を使用してインスリンを染色することができる。 DNA合成の間にBrdUを取り込んだ細胞核は、マウスモノクローナル抗B rdU(ダコ(Dako);カーピンタリア、カリフォルニア州)を使用して同定し 、「Sternberger et al.,J.Histochem.,Cytochem.18: 315(1970)」の免疫 過酸化物法で検出し、続いてヘマトキシリンでカウンター染色することができる 。 上皮細胞は、一次抗体としてマウスモノクローナル抗上皮抗原抗体(Ber− EP4、ダコ、上記)を使用して別の切片で同定することができる。 全ICC面積に対するパーセント数として計算されるインスリン陽性及び上皮 細胞の表面積は、コンピュータによる画像解析機(アメリカン・イノヴィジョン (American Innovision);サンディエゴ、カリフォルニア州)で定量すること ができる。BrdU標識指数の測定にも同じ方法を使用することができる。また イ ンスリン及びBrdUの両方に陽性の細胞は、同じ標本の別の切片で、2つの抗 原の二重染色により記録することができる。 平均細胞サイズは、核の数に対する全ICC面積の比により計算することがで きる。 平均β細胞サイズは、個々のインスリン陽性細胞の表面積を測定することによ り概算することができる。 標本の生物学的及び実験的変動を修正するため、各標本について充分な数のI CC切片(少なくとも15個)及び核(少なくとも1000)を分析すべきであ る。 ICC自体に、又は増殖培地中に使用される市販のヒト血清中に存在しうる、 サイトカインTGF−βは、胎児膵臓細胞の増殖及び分化に対して有害な作用を 有することが観察されている。この有害な作用は、以下の実施例4に記載される ように、中和濃度の抗-TGF−β抗体を培地に添加することにより回避するこ とができる。キット 別の区画に、低温保存した、HGF/SFで処理して数を増大させたヒト膵臓 細胞培養物、これに加えて1つ以上の追加成分(例えば、HGF/SF、細胞外 マトリックス、ポリ(ADP−リボース)合成酵素阻害剤(例えば、ニコチンア ミド)のようなインスリン遺伝子促進制御剤、及び被験者における処理及び使用 のため細胞を懸濁するための薬剤学的に許容しうる担体)を含有する、市販用の キットが本発明の範囲に含まれる。 本発明は以下の説明のための実施例により更に記載されるが、これらは本発明 の範囲を限定するものと解釈してはならず、本発明の範囲は本明細書及び添付し た請求の範囲により定義される。 実施例1 ICCの作成 膵臓を周囲の組織から切開して取り出し、4等分に切断した。次に組織を水き りし、秤量し、小片(1mm3)に切断した。振盪水浴(37℃、200振動/分 )中で、5.5mg/mlコラゲナーゼPを含有するハンクス平衡塩類液(「HBS S」 )中で断片を15分間消化した。消化した組織を冷HBSS中で2回洗浄して、 10%HSA及び抗生物質を含むRPMI1640中で、細胞の付着を促進する 型の60mmペトリ皿に蒔いた(1/4膵臓/皿)。皿の一つを対照とし、成長因 子類をその他の皿に添加した。上述のように、IGF−I、IGF−II又はPD GFの場合には、培地のヒト血清アルブミン含量を1%に低下させ、培地に10 μg/mlトランスフェリン及び0.1%BSAを添加した。培地(添加したもの) は3日後に交換した。 5日目に、0.5μCi/mlの標識チミジン(5.0Ci/mmol)を各皿に添加した 。16時間のインキュベーション後、全ての充分に形成した丸い細胞集合体(I CC)を採取して上述のように計測した。 10%HSA中の対照培養物から回収したICCの平均数は、出発組織1mgに つき13.4個であった(表1)。組織の収量は、妊娠齢に影響されなかった。 383個の膵臓の分析に基づき、膵臓の平均重量は、18週齢で102mgであり 24週齢で247mgであった。このことは、この週齢範囲ではICCの平均収量 が膵臓当り1400〜3300個であったことを示唆する。収量は、1%HSA で僅かながらも有意に低い(9.2対13.4 ICC/mg、表1)。 実施例2 ICCの収量に対する成長因子の効果 ICC収量に対して刺激作用を有する成長因子には、表1に示される濃度のH GF/SF、IGF−II、FGF−2及びFGF−7が含まれた。TGF−α、 EGF、NGF、IGF−I及びPDGFの効果は有意でなかった。TGF−β は、試験した他の因子とは異なり、強力な阻害効果を有していた(表1)。この 潜在的な問題は、培地に抗−TGF−β抗体を添加することにより回避すること ができる。 最も強力な刺激性成長因子は、HGF/SFであった(ICC数が約3倍増加 )。HGF/SFの存在下で形成されたICCは、一般に対照に比べてより透明 で丸かった。 FGF−2はHGF/SFとほぼ同じ程度に強力なICC形成の刺激物質であ った(約2.6倍増加)が、これは、ICCの2つの異なる型[小さい半透明の ICC(免疫染色により大部分が上皮であることが判った)、及び主に非上皮細 胞を含有する大きな密度の高いクラスター]の形成を誘導するようであった。F GF−7は最も作用が低かった。 全細胞を回収するために、ICCを、皿から800×gで3分間の遠心分離に より単離した小さい細胞ペレットと合わせた。HBSS中で2回洗浄後、細胞を 超音波分解によりホモジナイズした。DNAを蛍光測定法により分析した(上記 参照)。 平均DNA含量/ICCに有意な差はなかった(対照の平均34ng/ICC) 。全細胞数の概算としてのDNAの総量は、ICCから計算した結果をよく反映 していた(表1)。培養期間の終わりに3H−チミジン取り込みにより測定した 全DNA合成は、ICC数及びDNA含量から得られた結果と近似していた。 実施例3 インスリン含量に対する成長因子の効果 インスリンは、+4℃で16時間の酸性エタノール抽出後、市販の固相RIA キットにより測定した。測定変動係数は、136及び28μU/mlインスリンを含 有する対照試料について各々8.3及び12.2%であった。 試験した大部分の成長因子は、細胞の全インスリン含量に対して効果がなかっ た。この点に関してインスリンの全含量を増加させた因子は、HGF/SF、F GF−2及びIGF−Iのみであった。HGF/SFは、明らかに最も強力であ り、180%増加させた。HGF/SFとFGF−2の間には根本的な違いが観 察された;FGF−2では実際には単位DNA当りの平均インスリン含量を30 %減少させたのに対して、HGF/SFでは同じパラメーターを65%増加させ (表1、図1)。FGF−7は、FGF−2に比較して更に強力にDNA当り のインスリン含量を減少させた。 全インスリン含量は、TGF−βには影響されなかったが、この因子により引 き起こされる全DNAの劇的な減少の結果として、DNA当りのインスリン含量 は3.6倍増加した(表2、図1)。 実施例4 抗体の効果 予想されるように、中和TGF−β抗体は、抗原自体の効果と反対の効果を有 しており、これは、ICC又は血清含有培地がTGF−βの供給源であり得るこ とを示唆している。TGF−β抗体により、ICC収量は増加し、DNA合成は 刺激された。また全インスリン含量は61%増加した(表2)。 外因性のIGFの比較的弱い効果が、内因性のIGFの存在によるものである かどうかを試験するために、IGF−I受容体を中和抗体でブロックした。TG F−β抗体の効果とは対照的に、ICC数の有意な(36%)減少があったが、 DNA合成やインスリンレベルには影響がなかった(表2)。 実施例5 形態計測 ICCに含まれる細胞集団に対する効果について、3つの最も強力な成長因子 (HGF/SF、FGF−2及びTGF−β)を試験した。培養7日後の上皮細 胞含量に基づき、HGF/SFのみが上皮細胞の増殖を明らかに刺激した。対照 的に、FGF−2又はTGF−βと一緒の培養後は、上皮細胞の割合は50%低 かった(表3)。上述のデータと考え合わせると、FGF−2は主に非上皮細胞 の増殖を刺激し、TGF−βの増殖阻害作用は主に上皮細胞を標的としていたこ とが示唆される。FGF−2で処理した培養物において、非上皮細胞は主に、比 較的小さな細胞よりなる大きな(>100μm)丸い細胞クラスターに見い出さ れ、一方TGF−βで処理した培養物では、非上皮細胞がしばしば中央部に不定 形な細胞クラスターで見られ、周辺部には上皮及びインスリン陽性細胞が見られ た。 対照培養物において、インスリン染色は、通常ICC内に散在する陽性細胞の 単一細胞又は小さい群で見い出されたが、場合によっては、染色はICCから伸 び出しているような細胞群で見い出された。HGF/SFで処理したICCでは 、これらのインスリン陽性の伸び出たものに、より普通に遭遇した。インスリン 陽性細胞は、対照ICCの切片において全細胞表面積の4%を占めた。FGF− 2及びTGF−βで処理したICCは、対照と差がなかったが、一方HGF/S Fで処理したICCのインスリン陽性面積は2.3倍高かった(9.4%対4. 0%、p<0.01;表3)。平均細胞サイズはHGF/SF処理及び対照IC Cにおいて差はなかった(各々62.1対69.3μm2)。これらの細胞のわず か10%未満のみがβ細胞であったため、個々のインスリン陽性細胞のサイズも 測定した。インスリン陽性細胞の平均サイズは、平均細胞サイズより1.6倍大 きかった。また、HGF/SF処理細胞及び対照細胞の間に差はなかった(各々 110対108μm2)。 FGF−2で処理したICCのBrdU標識は、対照よりほぼ2倍高かった( 6.9対3.7%、p<0.05、表3)。HGF/SFで処理したICCの標 識は、FGF−2処理に近い高さであった(6.3%)。TGF−βで処理した ICCの標識指数は、有意に低く(1.9%、p<0.05)、3H−チミジン 取り込みにより得られた結果を確認した。インスリンとBrdUの両方に陽性の 細胞は極くわずかで、対照培養物では全てのBrdU標識細胞のわずか2.5% を占めたのみであった。HGF/SFでは、インスリン陽性細胞中のBrdU標 識を著しく増加させた(全ての標識細胞の7.4%、p<0.01、表3、図2 )。 実施例6 移植可能なヒト胎児膵島組織を増加させるためのHGF/SFの使用 前記実施例で産生した、HGF/SF又はFGF−2で誘導したICC(50 0)及び500個の対照ICCを無胸腺ヌードマウスの腎被膜下に移植した。処 理したクラスターは、グルコース試験へのヒトC−ペプチド応答(両者とも対照 に対してHGF/SF、5.0倍増加;FGF−2、1.9倍増加)により判定 されるように、機能性膵島組織に発達した。しかし、血清C−ペプチドの絶対レ ベル及び応答は、FGF−2処理移植片で有意(p<0.01)に低く、一方H GF/SF処理移植片は、機能的にも形態学的にも正常対照と同一であった。 即ち、移植を目的としたヒト胎児膵臓細胞のHGF/SF前処理により、移植 可能な細胞量の有意な増加がもたらされる。 従って、混合ヒト胎児膵臓細胞よりなる培養物における分裂促進作用、形態形 成作用及び向インスリン作用についてスクリーニングしたペプチド成長因子の中 で、HGF/SFが、胎児膵臓細胞からのICC形成のための最も強力な刺激物 質であり、そして最も重要なことに、HGF/SFが、上皮、β細胞及び細胞の インスリン含量を増加させる唯一の因子であることが見い出された。BrdU実 験により、β細胞又はその前駆体に及ぼすHGF/SFの分裂促進作用が確認さ れた。対照的に、TGF−βは膵臓上皮細胞に対する内因性の抗増殖作用を有す る。 これらのデータにより、HGF/SFが、膵島細胞移植による1型糖尿病の患 者の治療に使用するための膵島細胞又はその前駆体の、より豊富でより分化した 供給源を作成するために有用であるということが確立された。典型的な方法では 、ヒト胎児膵臓細胞の初代培養を、抗−TGF−βヒト抗体若しくはヒト化抗体 の非存在下又は存在下で、このような培養中のβ細胞が増殖及び分化して、β上 皮細胞を高い割合(例えば、50%)で含有するインスリン産生膵島細胞クラス ターになるような条件下で、HGF/SFと接触させて、次にこの培養物を非経 口的に(例えば、門脈内、脾臓内、腎被膜下又は静脈内経路により)患者に投与 する。 実施例7 HGF/SFの存在下での804G細胞外マトリックス上での培養による ヒト胎児膵臓細胞のエクスビボの細胞数増大 ヒト胎児膵臓(HFP)を、アナトミック・ギフト財団(Anatomic Gift Foun dation)(ローレル、メリーランド州)及びアドバンスト・バイオサイエンス・ リソーシーズ(Advanced Bioscience Resources)(オークランド、カリフォル ニア州)(両方とも非営利機関である)から提供を受けた。組織供与のインフォ ームド・コンセントをこれらの調達センターから得て、本発明者らのIRBは、 これらの研究のための胎児組織の使用を審議して承認した。ICCの単離 妊娠18〜24週の間の頚管拡張術及び遂娩手術による妊娠の終 了後、膵臓を得た。妊娠齢は、大横径、大腿骨長及び胎児足の測定を含む幾つか の基準により測定した。温虚血時間は約5分であり、冷虚血時間は約24時間で あった。組織を前述{906}のように消化して、断片を付着しないペトリ皿中 で、10%のヒトプール血清及び抗生物質(100U/mlペニシリン、0.1mg/m lストレプトマイシン、及び1μg/mlアンホテリシンb)を含有するRPMI− 1640培地中でインキュベートした。肝細胞増殖因子/分散因子(HGF/S F)を10ng/ml濃度で培養物に添加した。単層中のICCからの細胞の細胞数増大 ペトリ皿で2日間培養後、齧歯類(Ha yekら,1989,上記文献)及びヒト膵臓細胞(Beattie et al.,J.Clin.Endocr inol.Metab.,78: 1232(1994))について以前に本発明者らが刊行したプロト コールによりICCから単層を得た。使用したマトリックスは、BCEM又は8 04Gであり、「Hayek et al.,1989,上記文献」により調製した。サイズが均 一で(直径50〜70μm)均質な半透明な外観の選択されたICCを、用手的 に採取して、組織培養ペトリ皿単独、又は804G若しくはBCEMマトリック スのいずれかで被覆したペトリ皿で、10%ヒト血清を含有するRPMI−16 40中に蒔いた。こうして選択したICCは、非常に上皮細胞に富んでいる。対 照のICCはペトリ皿に浮遊させたまま残した。幾つかのペトリ皿にはHGF/ SFを種々の濃度で添加した。細胞数の定量 30サイクル/分で振盪しながら37℃の水浴中で解離用培地中 でインキュベートすることにより、ICCの単一細胞懸濁液を作成した。15分 の間をおいて、パスツールピペットで数回粉砕することにより細胞を分散させた 。単一細胞を吸引により取り出して、凝集塊が管内に落ち着くのを待って、氷上 に維持した。凝集塊の残りがなくなるまで、この方法を繰り返した。血球計で計 測する前に、解離用培地を使用してマトリックスからも細胞を取り出した。3つ の異なる実験で皿4枚ずつからの細胞を計測した。出発物質の細胞数/ICCを 概算するため、10回の独立の単離操作による100個のICCの単一細胞懸濁 液を定量した。免疫組織化学 単層又は再集合したICCを4%パラホルムアルデヒド中で固定 して、5μの連続切片をヘマトキシリン及びエオシンを使用して染色して、一次 抗体としてモルモット抗ブタインスリン(ケミコン(Chemicon)、エルセグンド 、カリフォルニア州)又はヒト上皮抗原Ber−EP4に対するマウスmAb( ダコ(DAKO)、カーピンテリア、カリフォルニア州)を使用する、免疫アルカリ ホスファターゼ法を利用した。対照の血清として正常ウサギ又はマウス血清を使 用した。免疫染色の定量は、コンピュータによる画像解析系(オンコア(Oncor )、サンディエゴ、カリフォルニア州)を使用して行った。5個の異なる標本の 各々で少なくとも1200個の細胞を試験して、データは、表面積のパーセント ±標準誤差として表した。形態学的分析を行う者には、標本が何であるかを知ら せなかった。酸性β−ガラクトシダーゼ(β−gal)活性は、酸性pHで基質 としてX−galを使用する4時間のインキュベーションにより局在した;この 酵素は膵島細胞のマーカーと考えられる。ホルモンアッセイ 固相RIAアッセイキット(ダイアグノスティック・プロダ クツ(Diagnostic Products)、ロサンゼルス、カリフォルニア州)を使用して インスリンを測定した。標準法により酸性エタノールを使用してインスリンを組 織から抽出した。データは、各試料のDNAの蛍光測定により定量化した。RNAse保護アッセイ 以前に報告(Beattieら,1994,上記文献)されたよ うにRNA保護アッセイを行った。統計解析 必要な場合には、データをマッキントッシュ用ソフトウェア(スタッ トビュー(Statview)IV;アバカス・コンセプツ(Abacus Concepts)、バーク レー、カリフォルニア州、米国)で解析した。観察された差の統計的有意性は、 有 意性の限界として95%レベルを使用して、分散分析(ANOVA)及びフィッシャ ーの保護最小有意差検定(Fischer's protected least significance differenc etest)を使用して検定した。移植の検討 異なる組織培養処理後、上述のように細胞を無胸腺ヌードマウスの 腎被膜下に移植した。500個のICC又は250,000個の単層細胞(50 0個のICCと等価)、又は500個の再集合したICCを移植した。3ケ月後 、マウスに3g/Kgのグルコースを投与して、RIAにより血清ヒトC−ペプチド を測定した。 HGF/SFの存在下でヒト胎児膵臓消化物をペトリ皿中で浮遊培養した時、 HGF/SFの非存在下での培養と比較して、生成したICCの数が2〜3倍増 加した。更には、これらのICCは、上皮及びβ細胞含量が増加していた。半透 明で、均質な外観の均一なICC(直径50〜70μm、約400細胞/ICC )を採取したものは更に上皮細胞含量が増加していた。804G又はBCEMマ トリックスのいずれかで被覆した皿に蒔いた後、ICCは一晩で付着して、単層 形成は一般に24時間で開始した。被覆していない組織培養皿では、付着及び単 層形成はほとんどなかった。1週間後、HGF/SF及び804Gマトリックス の存在下では細胞数が、マトリックス又は成長因子の非存在下で培養したICC に比較して10倍に増加した。804g単独に蒔いたICCではマトリックスが ない場合に比較して3倍の増加が;BCEM単独の場合と比較して2倍の増加が 観察された。マトリックスの非存在下ではHGF/SFの分裂促進作用は観察さ れなかった(図3)。HGF/SFの分裂促進作用は用量依存的であり(図4) 、細胞倍加時間は10ng/mlの濃度で46時間であった(図5)。細胞数に比較 して単層のサイズが2.5倍増加したことで証明されるように、成長因子の影響 下で細胞伸展が観察された(図6)。 インスリン及びグルカゴン遺伝子の転写は、マトリックス上で単層培養してい る活発に増殖している細胞において抑制制御を受ける。HGF/SFの存在下で の804Gマトリックス上での培養後の単層の免疫染色により、数の増大した細 胞集団は、インスリンが染色される極く僅かな細胞と共に、酸性β−gal(内 分泌腺前駆細胞のマーカー)に陽性の事実上全ての上皮細胞から成ることが証明 された。これは図7に定量化されている。対照の関与していない上皮抗原である EP4の産生が、試験した全ての実験条件で同程度であった(図7、下)条件下 で、インスリンの量は、未処理の単層(「単層」)で非常に低いが、このような 単層細胞が再集合してニコチンアミドで処理されると何倍も大きくなった(「再 集合+NIC」)。 細胞集団を10日間にわたって単層中で数を増大させると、DNAとインスリ ン含量の間に反比例関係があった(図8)。RNAse保護アッセイによる転写 分析では、シクロフィリンシグナルに対して標準化した後、単層中のグルカゴン 及びインスリンmRNAの発現は、浮遊して残っていたICCの場合に比較して 、10日間で有意に減少したことが示された。ホルモン遺伝子のこの抑制制御は 、細胞集団の再集合により一部反転し、以下に記載されるようにニコチンアミド の存在により更に増加しうる。 実施例8 単層細胞の再集合 単層培養の5日後、非酵素的解離用培地(シグマ社(Sigma Corp.)、セント ルイス、ミズーリ州)を使用して細胞をマトリックスから取り出した。培地中に 分散させて洗浄後、単一細胞懸濁液を以前に記載されているように再集合させた (Rouller et al.,Exp.Cell Res.191: 305(1990))。簡単に述べると、細 胞をクリオバイアル(ナルゲ社(Nalge Co.)、ロチェスター、ニューヨーク州 )中の培地に入れて、45°の角度で37℃の水浴に入れて70サイクル/分で 1時間振盪した。次に、細胞集合体をペトリ皿に移した。ニコチンアミド(NI C;シグマ社(Sigma Corp.)、セントルイス、ミズーリ州)を10mMで幾つか の皿に添加した。対照の皿は、実験の全過程でペトリ皿中で浮遊させておいたI CC、及び再集合していないICCの単層を含んでいた。 膵島特異的な遺伝子転写は、数の増大した単層の細胞再集合により促進制御を 受けた。数の増大した単層からの細胞を再集合させてICCを形成し、ペトリ皿 で5日間浮遊させてインキュベートした時、インスリン及びグルカゴンのmRN Aの発現のレベルは、単層中の細胞よりも有意に増加した。この効果は、この浮 遊集合体に10mMニコチンアミドを添加することにより増強された(図7、9、 及び10)。ニコチンアミドの存在下で5日間培養した再集合したICCの免疫 組織化学的分析により、ニコチンアミドの非存在下で培養した再集合体よりもイ ンスリン含有細胞の表面積が有意に大きい、良好に形成されたICCが示された 。 移植のデータは、図11に説明される。血中ヒトインスリンC−ペプチドの増 加により証明されるように、再集合した細胞の移植を受けた無胸腺ヌードマウス の移植片のみが、グルコース投与に応答することができた。 実施例9 成人ヒト膵臓細胞の増殖に対するHGF/SF及びマトリックス804Gの効果 成人ヒト膵島(DTZによる純度90%、20膵島/ウェル、約15,000 細胞/ウェル)をHGF/SF(10ng/ml)の非存在下及び存在下で、804 Gマトリックス上で、5.5mMグルコースを含むRPMI−1640培地中で培 養した。1週間後、細胞数を測定した。 対照 +HGF/SF 14,000 21,000 14,000 23,000 19,000 23,000 これらの実験から、成人ヒト膵臓上皮細胞は、サイトカインとの接触後マトリ ックス上の単層で増殖することが明白である。しかし、この作用は胎児膵臓細胞 ほど充分なものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TT,UA, US,UZ,VN (72)発明者 ルビン ジェフリー アメリカ合衆国 メリーランド州 ロック ビル ブリアーウッド テラス 14405 (72)発明者 オトンコスキー ティモ ピリ ジュアニ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ラ ジョラ フレスコ カミニト 8956 (72)発明者 ビアッティ ジィリアン エム. アメリカ合衆国 カルフォルニア州 ポー ウェイ セージウッド ドライヴ 13615 (72)発明者 ハイェイク アルベルト アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ラ ジョラ ノッティンハム プレース 8821 (72)発明者 クァランタ ヴィト アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ラ ジョラ ノッティンハム プレース 8861

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)ヒト膵臓細胞の初代培養を調製する段階、及び (b)該初代培養細胞を有効濃度のHGF/SFと有効な時間接触させる段階、 を含む、ヒト膵臓β膵島細胞のエクスビボの増殖及び分化を刺激する方法。 2.初代培養細胞を有効濃度の抗−TGF−β抗体と有効な時間接触させること をさらに含む、請求の範囲1の方法。 3.ヒト膵臓細胞が胎児膵臓細胞である、請求の範囲1の方法。 4.ヒト膵臓細胞が成熟膵臓細胞である、請求の範囲1の方法。 5.細胞増殖が他の細胞型に対するβ上皮細胞数の増加を含む、請求の範囲1の 方法。 6.細胞分化がβ上皮細胞を含有する膵島様細胞クラスターの形成の増加を含む 、請求の範囲1の方法。 7.細胞増殖及び分化が平均細胞インスリン産生の増加を含む、請求の範囲1の 方法。 8.HGF/SFの該有効濃度が約5から約50ng/mlまでの範囲である、請求 の範囲1の方法。 9.培養された細胞をHGF/SFの存在下で細胞外マトリックス上で単層で培 養することをさらに含む、請求の範囲1の方法。 10.細胞外マトリックスが804G細胞外マトリックスである、請求の範囲9 の方法。 11.細胞外マトリックスがBCEM細胞外マトリックスである、請求の範囲9 の方法。 12.単層培養細胞を再集合させることをさらに含む、請求の範囲9の方法。 13.細胞をインスリン遺伝子を促進制御する試薬と接触させることをさらに含 む、請求の範囲1、9又は12のいずれかの方法。 14.試薬がポリ(ADP−リボース)合成酵素阻害剤である、請求の範囲13 の方法。 15.阻害剤がニコチンアミド又はベンズアミドである、請求の範囲14の方法 。 16.(a)ヒト膵臓細胞の初代培養を調製する段階、 (b)該細胞を、膵島細胞クラスターが形成する条件下で有効濃度のHGF/S Fと共に培養する段階、 (c)該クラスターを、有効濃度のHGF/SFの存在下で細胞外マトリックス 上の単層として培養する段階、 (d)該細胞を、非酵素的手段により該単層から解離する段階、及び (e)該解離された細胞を、ポリ(ADP−リボース)合成酵素の阻害剤の存 在下で再集合させる段階、 を含む、ヒト胎児膵臓β細胞のエクスビボの増殖及び分化を刺激する方法。 17.(a)ヒト胎児膵臓細胞の初代培養を調製する段階、 (b)増加したインスリンを産生するβ上皮細胞を含有する膵島様細胞クラス ターが初代培養から生成するように、該培養を有効濃度のHGF/SFを含む試 薬と有効な時間接触させ;場合により有効濃度の抗―TGF―β抗体と接触させ る段階; (c)上記のように処理した胎児膵臓細胞を回収する段階、及び (d)有効量の上記(c)項の細胞を患者に非経口的に移植する段階、 を含む、1型糖尿病の患者を治療する方法。 18.非経口的移植が、門脈内経路、脾臓内経路、腎被膜下経路、又は静脈内経 路による投与を含む、請求の範囲17の方法。 19.段階(b)が、有効濃度のHGF/SFの存在下で細胞外マトリックス上 の単層培養で細胞を培養することをさらに含む、請求の範囲17の方法。 20.細胞外マトリックスが804G又はBCEMである、請求の範囲19の方 法。 21.非酵素的手段により単層細胞をマトリックスから解離し、次に該解離され た細胞を再集合させることをさらに含む、請求の範囲19の方法。 22.再集合した細胞を、該細胞中のインスリン遺伝子を促進制御する試薬と接 触させることをさらに含む、請求の範囲21の方法。 23.試薬がポリ(ADP−リボース)合成酵素阻害剤である、請求の範囲22 の方法。 24.阻害剤がニコチンアミド又はベンズアミドである、請求の範囲23の方法 。 25.(a)バイオリアクターにヒト膵臓細胞培養物を接種する段階、 (b)該バイオリアクターを、場合により有効濃度の抗―TGF―β抗体と共に 、有効濃度のHGF/SFを添加した完全増殖培地で灌流する段階、及び (c)該バイオリアクターから、β上皮細胞を含有する膵島様細胞クラスターを 回収する段階、 を含む、臨床的に有用な量の増殖し分化するヒト胎児膵島細胞を製造する方法。 26.(a)クラスターを、培養表面が細胞外マトリックスで被覆されている第 2のバイオリアクターに接種する段階、 (b)有効濃度のHGF/SF及び場合により有効濃度の抗―TGF―β抗体を 添加した増殖培地で、該第2のバイオリアクターを灌流する段階、 (c)該マトリックスから非酵素的手段により細胞を解離する段階、 (d)該解離した細胞を再集合させる段階、及び (e)該再集合した細胞を、インスリン遺伝子促進制御剤と接触させる段階、 をさらに含む、請求の範囲25の方法。 27.有効濃度のHGF/SFの存在下で、場合により有効濃度の抗―TGF― β抗体の存在下で懸濁培養中又は細胞外マトリックス上でエクスビボで培養され 、インスリン遺伝子促進制御剤の存在下で膵臓細胞の増殖及び分化が起こる条件 下で再集合したヒト膵臓細胞を含む、薬学的に許容しうる担体中の移植組成物。 28.インスリン遺伝子促進制御剤がポリ(ADP−リボース)合成酵素阻害剤 を含む、請求の範囲27の組成物。 29.容器中にHGF/SFの存在下で予め増加させられた低温保存された膵臓 細胞を含む、ヒト膵臓細胞を必要とする患者にヒト膵臓細胞を移植するための材 料を含有する、市販用のキット。 30.容器中にHGF/SFをさらに含む、請求の範囲29のキット。 31.細胞外マトリックスを含有する容器をさらに含む、請求の範囲30のキッ ト。 32.ポリ(ADP−リボース)合成酵素阻害剤を含有する容器をさらに含む、 請求の範囲31のキット。
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