JPH10502941A - 芳香族エーテルのアシル化方法 - Google Patents

芳香族エーテルのアシル化方法

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JPH10502941A JP8531533A JP53153396A JPH10502941A JP H10502941 A JPH10502941 A JP H10502941A JP 8531533 A JP8531533 A JP 8531533A JP 53153396 A JP53153396 A JP 53153396A JP H10502941 A JPH10502941 A JP H10502941A
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スパニヨル,ミシエル
ジルベール,ロラン
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ローヌ−プーラン・シミ
アンステイテユ・フランセ・ドユ・ペトロル
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Abstract

(57)【要約】 本発明は芳香族エーテルのアシル化方法に係わる。好ましくは、本発明は、置換芳香族エーテル、特にベラトロールのアシル化方法に係わる。本発明のアシル化方法は、芳香族エーテルをゼオライト触媒の存在下でアシル化剤と反応させることから成り、− 2.4から90の範囲内の、好ましくは2.4から75の範囲内の、更に好ましくは2.4から60の範囲内の、ゼオライト中に含まれるケイ素元素の原子数と全ての三価元素Me1の原子数との間の「グローバルSi/Me1」と呼ぶ原子比、及び、− ゼオライト網状構造中に含まれるアルカリ金属Me2の原子数と全ての三価元素Me1(IV)の原子数との間の原子比「Me2/Me1(IV)」が0.2未満であり、好ましくは0.1未満であり、更に好ましくは0.05未満であるようなアルカリ金属Me2含量という物理化学的特性を有するフォージャサイトタイプのゼオライト又はYゼオライトを含む有効量の触媒の存在下で、アシル化反応を生じさせることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 芳香族エーテルのアシル化方法 本発明は、芳香族エーテルのアシル化方法に係わる。 好ましくは、本発明は、置換芳香族エーテルのアシル化方法に係わり、更に特 に、ベラトロールのアシル化方法に係わる。 本発明は、アルコキシ芳香族アルキルケトンの調製に適用可能である。 芳香族化合物、特にフェノールエーテルのアシル化のための従来の方法は、フ リーデル−クラフツアシル化反応を行うことから成る。 この芳香族化合物を、塩化アルミニウムであることが一般的である触媒の存在 下で、アシル化剤と反応させる。 このタイプの方法は、C KURODA他の論文[Sci.Papers I nst.Phys.Chem.Res.18,pp 51−60(1932)] に一例が示されており、この論文は、1個から3個のメトキシ基を有する芳香族 化合物を塩化アルミニウムの存在下で塩化アセチルと反応させることによるメト キシアセトフェノンの調製を説明している。 しかし、塩化アルミニウムの使用は幾つかの欠点を伴う。塩 化アルミニウムは腐食性で刺激性である。更に、形成されるケトンとの錯体生成 のために、少なくとも化学量論的量に等しい量の多量の塩化アルミニウムを使用 することが必要である。その結果として、塩化アルミニウムは真の触媒ではない 。 上記反応の終りに、酸性加水分解又は塩基性加水分解を行うことによって、塩 化アルミニウムを反応媒質から取り除かなければならない。 加水分解は反応媒質に対する水の添加を含むが、この場合に、金属カチオン( 更に明確に言えばアルミニウムカチオン)が、分離が困難な乳状の粘稠性を有す るアルミニウムポリオキソ錯体及び/又はポリヒドロキソ錯体を形成するので、 こうした加水分解は上記プロセスを著しく複雑なものにする。従って、加水分解 の後で、有機相の抽出、水性相と有機相の分離、及び、有機相の脱水さえも含む 長時間を要する高コストの処理が必要である。従って、塩化アルミニウムの分離 には長い時間と高いコストとが必要である。 更に、後で中和されなければならず従って追加の作業が必要である塩類水溶液 排液の問題がある。 更に、塩化アルミニウムは既に加水分解されているので再利 用が不可能である。 この欠点を克服するために、不均一系触媒の存在下で反応を生じさせることが 提案されている。 この理由から、約10年間の間、アシル化触媒としてゼオライトを使用するこ とが推奨されてきた。 Prins他は、βゼオライト又はUSYゼオライトのようなゼオライトの存 在下での無水酢酸によるアニソールのアセチル化を説明している[9th In ternational 率との両方に関してより興味深い結果をもたらしたということを指摘しておくべ きだろう。 欧州特許EP−A−0 279 322は、モルデナイトやフォージャサイト やZSM−5のようなH形のゼオライトの存在下における芳香族化合物(ベラト ロール)とカルボン酸誘導体との気相反応を開示した。しかし、その実施例1で 言及されているベラトロールとp−クロロベンゾイルクロリドとの反応の収率は 22%にすぎなかった。 大分子を使用する反応のための触媒としてゼオライトを使用 することは、その反応の感度と収率が不十分であるという点で、当業者にとって 問題を生じさせるように思われる。 本発明の目的は、上記欠点を克服することが可能な方法を提供することである 。 本発明者らは、芳香族エーテルをゼオライト触媒の存在下でアシル化剤と反応 させることから成る芳香族エーテルのアシル化方法を発見した。この方法が本発 明の対象を構成する。この方法は、 − 2.4から90の範囲内の、好ましくは2.4から75の範囲内の、更に 好ましくは2.4から60の範囲内の、ゼオライト中に含まれるケイ素元素の原 子数と全ての三価元素Me1の原子数との間の「グローバルSi/Me1」と呼ぶ 原子比、及び、 − ゼオライト網状構造中に含まれるアルカリ金属Me2の原子数と全ての三 価元素Me1(IV)の原子数との間の原子比「Me2/Me1(IV)」が0.2未満で あり、好ましくは0.1未満であり、更に好ましくは0.05未満であるような アルカリ金属Me2含量 という物理化学的特性を有するフォージャサイトタイプのゼオ ライト又はYゼオライトを含む有効量の触媒の存在下でアシル化反応を生じさせ ることを特徴とする。 術語「Me1」は、+3の酸化度を有する任意の元素を表し、特に、アルミニ ウム、ガリウム、鉄、ホウ素、及び、これらの混合物を表し、好ましくはアルミ ニウムを表す。 術語「Me2」は、1a族の元素群から選択される任意の金属とその混合物と を表し、好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム のようなアルカリ金属を表す。Me2がナトリウム又はカリウムを表すことが好 ましい。 術語「Me1(IV)」は、ゼオライト網状構造中に存在する、+3の酸化度を有 する任意の元素を表し、特に、アルミニウム、ガリウム、鉄、ホウ素、及び、こ れらの混合物を表し、好ましくはアルミニウムを表す。 上記元素の定義に関しては“Bulletin de la Societe Chimique de France”,No.1(1966)に示されて いる元素周期分類を参照されたい。 使用することが好ましいフォージャサイトタイプゼオライト又はYゼオライト では、ゼオライト網状構造中に含まれるケイ 素元素の原子数と全ての三価元素Me1(IV)の原子数との間の「ゼオライト網状 構造のSi/Me1(IV)」と呼ぶ原子比が、5から100の範囲内であり、好ま しくは6から80の範囲内であり、更に好ましくは8から60の範囲内である。 本発明の方法で使用するゼオライトを特徴付ける物理化学的パラメーターは、 以下の方法を使用して決定する。 ゼオライトの「グローバルSi/Me1」原子比は主として蛍光X線分析によ って決定する。 ゼオライト網状構造の「Si/Me1(IV)」原子比は、当業者に公知の方法、 例えば、X線回折を使用して決定する。このX線回折法では、ゼオライトの格子 パラメーターを測定し、Fichtner−Schmittler関係(H.F ichtler−Schmittler,U.Loshe,G.Engelha rdt及びV.Patzelova,V.Cryst.Rest.Tech.1 984,1984,19,K1)を適用してゼオライト網状構造のSi/Me1( IV) 比が得られる。又は固体の29Si NMRと赤外分光がある。 本発明の方法で使用する触媒は、特定の適切に規定された特性を有するフォー ジャサイトタイプゼオライト又はYゼオライ トである活性相を有する。この触媒は低含量のMe1(好ましくはアルミニウム )を含む。 更に詳細に説明すれば、フォージャサイトタイプゼオライト又はYゼオライト は、その脱水状態において、次の実験式に相当する化学組成を有し、 前式中で、 − Me1とMe2が上記の定義の通りであり、 − nが上記定義の「グローバルSi/Me1」原子比に等しく、2.4から 90の範囲内であり、好ましくは2.4から75の範囲内であり、更に好ましく は2.4から60の範囲内であり、 − xが上記定義の「Me2/Me1(IV)」比に等しく、0.2未満であり、好 ましくは0.1未満であり、更に好ましくは0から0.05の範囲内である。 本発明の方法で使用するゼオライトの格子パラメーターαは、24.50オン グストローム未満であり、好ましくは24.23オングストロームから24.4 2オングストローム の範囲内である。 Yゼオライトとフォージャサイトタイプゼオライトは文献の中で説明されてい る[W.M.Meier及びD.H.Olson,“Atlas of zeo lite structure types”, the Structure Commission of the International Zeo lite Associationにより出版(1978)、又は、米国特許U S−A−3 130 007を参照されたい]。 上記の特性を有するYゼオライトを使用するためには、上記で定義したSi/ Me1原子比が上記の範囲内であるようにゼオライトを脱アルミニウム化するこ とが必要だろう。 当業者に公知の方法が使用可能であり、こうした方法の例は、非限定的に、蒸 気の存在下でのか焼(calcining)、水蒸気の存在下でか焼した後での 鉱酸(HNO3、HCl他)による腐食、反応体(例えば、四塩化ケイ素(Si Cl4)、ヘキサフルオロケイ酸アンモニウム((NH42SiF6)、又は、エ チレンジアミン四酢酸(EDTA)及びその一ナトリウム形もしくは二ナトリウ ム形)を使用する直接脱アルミニウ ム化である。鉱酸(例えば、塩酸、硝酸、硫酸、又は、有機酸、特に酢酸もしく はシュウ酸)の溶液を使用して直接的に酸で腐食することによって脱アルミニウ ム化を行うことも可能である。 上記脱アルミニウム化方法の任意の組合せも可能である。 上記ゼオライトは触媒相を構成する。このゼオライトを単独で使用することも 、鉱物マトリックスと混合して使用することも可能である。本明細書の説明では 、術語「触媒」は、全てゼオライトで形成した触媒、又は、当業者に公知の方法 を使用して調製したマトリックスとの混合物を意味するものとして使用する。 このマトリックスは、酸化アルミニウム、酸化ケイ素及び/又は酸化ジルコニ ウムのような金属酸化物、又は、クレー、特にカオリン、タルクもしくはモンモ リロナイトから選択することが可能である。 上記触媒中の活性相は、その触媒の5重量%から100重量%に相当する。 上記触媒は、本発明の方法において様々な形態であることが可能であり、粉末 、成形品、例えば、押出成形、型成形、圧縮成形、又は、他の公知の方法によっ て得られる顆粒(例えば、 押出物もしくは小球体)又はペレットの形態であることが可能である。顆粒又は 小球体は、効率と使用簡易性の両方に関して最も有利なので、工業的に使用され ている。 上記のように、本発明の方法は、芳香族エーテル(好ましくは置換芳香族エー テル)のアシル化を行うのに適している。 本発明の下記の開示内容では、術語「芳香族エーテル」は、芳香核に直接結合 している水素原子がエーテル基で置き換えられる芳香族化合物を表し、術語「芳 香族性」は、文献、特にJerry MARCH,Advanced Orga nic Chemistry,4th edition,John Wiley and Sons,1992,pp.40 ffにおいて定義されている通り の従来通りの芳香族性を意味する。 術語「置換芳香族エーテル」は、少なくとも1個の他の置換基を芳香核上に( 好ましくはオルト位に)含む芳香族エーテルを意味する。 更に明確に述べれば、本発明は、次の一般式(I)の芳香族エーテルのアシル 化方法を提供し、 前式中で、 − Aが、少なくとも1個のOR’基を含む単環式又は多環式芳香族炭素環式 系の全体又は一部分を形成する環の残基を表し、この環状残基が1個以上の置換 基を有することが可能であり、 − Rが、互いに同一であっても異なっていてもよい1個以上の置換基を表し 、 − R’が、飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは枝分れ非環式脂肪族基、単環 式もしくは多環式の飽和、不飽和もしくは芳香族脂環式基、又は、環式置換基を 有する飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは枝分れ脂肪族基であることが可能な、 1個から24個の炭素原子を含む炭化水素基を表し、 − R’とRが、更に別のヘテロ原子を含むことが可能な環を形成することが 可能であり、 − nが4以下の数である。 本明細書の説明を簡易化するために、本明細書で使用する術語「アルコキシ基 」を、式中のR’が上記の意味を有する「R’−O−」タイプの基と定義する。 従って、R’は、飽和、不飽和又は芳香族の、非環式又は脂環式の脂肪族基と、 環式置換基を有する飽和又は不飽和の脂肪族基の両方を表す。 本発明の方法で使用する芳香族エーテルは、式中のR’が飽和又は不飽和の直 鎖又は枝分れ非環式脂肪族基を表す式(I)を有する。 1個から12個(好ましくは1個から6個)の炭素原子を含む直鎖又は枝分れ アルキル基をR’が表すことが更に好ましい。その炭化水素鎖は、ヘテロ原子( 例えば酸素)及び/もしくは官能基(例えば−CO−)を間に挟むことが可能で あり、並びに/又は、置換基(例えばハロゲン)を有することも可能である。 飽和又は不飽和の直鎖又は枝分れ非環式脂肪族基は環状置換基を有することが 可能である。術語「環」は、飽和、不飽和、又は、芳香族の炭素環式環(好まし くは脂環式又は芳香族)を表すことが好ましく、特に、6個の炭素原子を環内に 含む脂環 式環、又は、ベンゼン環を表すことが好ましい。 非環式脂肪族基は、原子価結合、ヘテロ原子、又は、官能基によって上記環に 結合されることが可能である。この例は上記の通りである。 この環は随意に置換されることが可能である。環式置換基の例は、式(Ia) に関して定義されるRのような置換基である。 R’は、飽和しているか、又は、環内に1個もしくは2個の不飽和を含む、一 般的には3個から8個の炭素原子(好ましくは6個の炭素原子)を環内に含む炭 素環式基を表すことも可能であり、この環は、Rのような置換基で置換されるこ とが可能である。 R’は芳香族炭素環式基も表し、好ましくは、一般的に環内に4個以上(好ま しくは6個)の炭素原子を含む単環式基を表すことが可能である。この環をRの ような置換基で置換することも可能である。 本発明の方法は、1個から4個の炭素原子を含む直鎖もしくは枝分れアルキル 基、又は、フェニル基を式中のR’が表す式(I)を有する芳香族エーテルに、 特に適用可能である。 本発明の好ましいR’基の例はメチルとエチルである。 芳香族エーテルに関する一般式(I)では、残基Aが、4個以上(好ましくは 6個)の炭素原子を含む単環式芳香族炭素環式化合物の残基、又は、2個以上の 芳香族炭素環によって構成され且つこれらの間にオルト系もしくはオルト及びペ リ縮合(ortho-and pericondensed)系を形成することが可能な多環式炭素環式 化合物の残基、もしくは、少なくともその一方が芳香族である2個以上の炭素環 によって構成され且つこれらの間にオルト系もしくはオルト及びペリ縮合系を形 成することが可能な多環式炭素環式化合物の残基を表すことが可能である。具体 的な例はナフタレン残基である。 残基Aは、その芳香核上に1個以上の置換基を有することが可能である。 置換基Rの例を下記に示すが、この置換基はこの例に限定されない。その置換 基が所期生成物の生成を妨げない限り、任意の置換基が環上に存在し得る。 残基Aが数個のアルコキシ基を有することが可能なので、本発明の方法はポリ アルコキシル化化合物のアシル化に使用することが可能である。 本発明の方法は、次式(Ia)を有する芳香族エーテルに特 に適用可能であり、 前式中で、 − nが4以下の数であり、好ましくは1又は2であり、 − 基R’が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ ル、第二ブチルもしくは第三ブチルのような1個から6個(好ましくは1個から 4個)の炭素原子を含む直鎖もしくは枝分れアルキル基、又は、フェニル基を表 し、 − 基Rが、次の原子又は基の1つを表し、 − メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第 二ブチル、又は、第三ブチルのような、1個から6個(好ましくは1個から4個 )の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル基、 − ビニル又はアリルのような、2個から6個(好ましくは2個から4個 )の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルケニ ル基、 − シクロヘキシル又はベンジル基、 − メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、又は、ブトキシ 基のような、1個から6個(好ましくは1個から4個)の炭素原子を含む直鎖又 は枝分れアルコキシ基、 − 2個から6個の炭素原子を含むアシル基、 − 次式を有する基、 − −R1−OH、 − −R1−COOR2、 − −R1−CHO、 − −R1−NO2、 − −R1−CN、 − −R1−N−(R22、 − −R1−CO−N−(R22、 − −R1−X、 − −R1−CF3、 前式中のR1が、原子価結合、又は、メチレン、エチレン、プロピレン、イソ プロピレン、もしくは、イソプロピリデンのような、1個から6個の炭素原子を 含む飽和もしくは不飽和の 直鎖もしくは枝分れの二価炭化水素基を表し、R2が、水素原子、又は、1個か ら6個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル基を表し、Xが、ハロゲン原子 、好ましくは塩素原子、臭素原子、又は、フッ素原子を表し、 − 基R’とRとベンゼン環の2個の連続する原子とが、それらの間で、5個 から7個の炭素原子を含む環を形成することが可能であり、この環が更に別のヘ テロ原子を含むことが可能である。 nが1以上である時には、基R’とRとベンゼン環の2個の連続する原子とが 、2個から4個の炭素原子を含むアルキレン基、アルケニレン基、又は、アルケ ニリデン基によって一体として結合させられ、その結果として、5個から7個の 炭素原子を含む飽和ヘテロ環、不飽和ヘテロ環、又は、芳香族ヘテロ環を形成す ることが可能である。1個以上の炭素原子を、更に別のヘテロ原子(好ましくは 酸素)で置き換えることも可能である。例えば、基OR’とRがジオキシメチレ ン基又はジオキシエチレン基を表すことが可能である。 式(Ia)では、R’が、1個から4個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアル キル基(好ましくはメチル基又はエチル基) を表すことが好ましい。 式(I)の芳香族エーテルは、1個以上のR置換基を有することが可能である 。Rが次の原子又は基 − メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第 二ブチル、又は、第三ブチルのような、1個から6個(好ましくは1個から4個 )の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル基、 − メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソ ブトキシ、第二ブトキシ、又は、第三ブトキシ基のような、1個から6個(好ま しくは1個から4個)の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルコキシ基、及び、 − ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子、塩素原子、もしくは、臭素原 子、又は、トリフルオロメチル基 の1つを表すことが更に好ましい。 式(Ia)では、Rが、1個から4個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルコ キシ基(好ましくはメトキシ基又はエトキシ基)を表すことが好ましい。 本発明の方法は、置換芳香族エーテル、即ち、式中のnが1以上である式(I )又は(Ia)の芳香族エーテルに特に適用 可能である。 式中の − nが1以上であり、 − R’が、1個から6個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル基、又は 、フェニル基を表し、 − Rが、1個から4個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルコキシ基、好ま しくはメトキシ又はエトキシ基を表し、 − 基OR’とRとがジオキシメチレン基又はジオキシエチレン基を形成する 式(I)又は式(Ia)の芳香族エーテルを使用することが好ましい。 更に特に、本発明の方法を、式中のnが1に等しく、且つ、基RとOR’の両 方が互いに同一でも異なっていてもよいアルコキシ基を表す、式(Ia)の芳香 族エーテルに適用することが可能である。 式(I)の化合物の特定の例は、 − アニソール、エトキシベンゼン(フェネトール)、プロポキシベンゼン、 イソプロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、イソブトキシベンゼン、1−メト キシナフタレン、2−メトキ シナフタレン、及び、2−エトキシナフタレンのような非置換モノエーテルと、 2−クロロアニソール、3−クロロアニソール、2−ブロモアニソール、3−ブ ロモアニソール、2−メチルアニソール、3−メチルアニソール、2−エチルア ニソール、3−エチルアニソール、2−イソプロピルアニソール、3−イソプロ ピルアニソール、2−プロピルアニソール、3−プロピルアニソール、2−アリ ルアニソール、2−ブチルアニソール、3−ブチルアニソール、2−ベンジルア ニソール、2−シクロヘキシルアニソール、1−ブロモ−2−エトキシベンゼン 、1−ブロモ−3−エトキシベンゼン、1−クロロ−2−エトキシベンゼン、1 −クロロ−3−エトキシベンゼン、1−エトキシ−2−エチルベンゼン、1−エ トキシ−3−エチルベンゼン、1−メトキシ−2−アリルオキシベンゼン、2, 3−ジメチルアニソール、2,5−ジメチルアニソールのような置換モノエーテ ル、 − ベラトロール、1,3−ジメトキシベンゼン、1,4−ジメトキシベンゼ ン、1,2−ジエトキシベンゼン、1,3−ジエトキシベンゼン、1,2−ジプ ロポキシベンゼン、1,3−ジプロポキシベンゼン、1,2−メチレンジオキシ ベンゼン、 及び、1,2−エチレンジオキシベンゼンのようなジエーテル、 − 1,2,3−トリメトキシベンゼン、1,3,5−トリメトキシベンゼン 、及び、1,3,5−トリエトキシベンゼンのようなトリエーテル である。 本発明の方法が特に適用可能な化合物は、式中のnが1以上である式(I)又 は式(Ia)の置換エーテルである。本発明は、ベラトロールのアシル化に適し ている。 アシル化反応体は、カルボン酸ハロゲン化物とカルボン酸無水物とから成るグ ループから選択する。 このカルボン酸は、置換可能な、飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは枝分れ脂 肪族カルボン酸、又は、飽和もしくは不飽和脂環式酸である。 特に、このアシル化反応体は次式(II)を有し、 前式中で、 − R3が、 − 1個から24個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは 枝分れ脂肪族基、又は、3個から12個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の 単環式脂環式基もしくは多環式脂環式基 を表し、 − X’が、 − ハロゲン原子、好ましくは塩素原子もしくは臭素原子、又は、 − R4(R3と同一であっても異なっていてもよい)がR3と同じ意味を 有し、R3とR4が一体となって、2個以上の炭素原子を有する飽和又は不飽和の 直鎖又は枝分れ脂肪族二価基を形成することが可能な「−O−CO−R4」基 を表す。 R3が、1個から12個の炭素原子(好ましくは1個から6個の炭素原子)を 含む直鎖又は枝分れアルキル基を表すことが更に好ましく、その炭化水素鎖が、 ヘテロ原子(例えば酸素)及び/もしくは官能基(例えば−CO−)を間に挟む ことが可能であり、並びに/又は、置換基(例えばハロゲン原子もしくはCF3 基)を有することも可能である。 R3は、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニ ル、又は、デセニルのような、2個から10個の炭素原子を含むアルケニル基も 表す。 基R3は、置換可能な非芳香族基(好ましくは脂環式基)、例えばシクロヘキ シル基も表す。その置換基が所期生成物の生成を妨げない限り、任意の置換基が 環上に存在することが可能である。 置換基の特定の例は、 − メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブ チル、又は、第三ブチルのような、1個から6個(好ましくは1個から4個)の 炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル基、 − メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト キシ、第二ブトキシ、又は、第三ブトキシ基のような、1個から6個(好ましく は1個から4個)の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルコキシ基、 − ヒドロキシ基、及び、 − ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子、塩素原子、又は、臭素原子 である。 好ましいアシル化剤は酸無水物である。特に好ましいアシル化剤は、式中のR3 とR4が同一であり且つ1個から4個の炭素原子を含む(ハロゲン原子、好まし くは塩素原子を有することが可能な)アルキル基を表す式(II)を有する。 アシル化剤が酸ハロゲン化物である場合には、このアシル化剤は、式中のX’ が塩素原子を表し、且つ、式中のR3が、1個から4個の炭素原子を含む(ハロ ゲン原子、好ましくは塩素原子を有することが可能な)アルキル基を表し、好ま しくはメチル又はエチルを表す、式(II)を有することが好ましい。 式(II)のアシル化剤の特定の例は、 − 無水酢酸、 − 無水プロパン酸、 − 無水イソ酪酸、 − 無水トリフルオロ酢酸、 − 無水モノクロロアセチル、 − 無水ジクロロアセチル、 − 塩化アセチル、 − 塩化モノクロロアセチル、 − 塩化ジクロロアセチル、 − 塩化イソブタノイル、 − 塩化プロパノイル、 − 塩化ピバロイル、及び、 − 塩化クロトニル である。 本発明では、芳香族エーテルとアシル化剤とを含む液相中で触媒の存在下でア シル化反応を有利に生じさせる。 開始反応体の一方が反応溶媒として働くことが可能であるが、有機溶媒を使用 することも可能である。 適切な溶媒の特定の例は、ハロゲン化されてもされなくてもよい脂肪族もしく は芳香族炭化水素、脂肪族エーテルオキシド、脂環式エーテルオキシド、芳香族 エーテルオキシド、又は、極性非プロトン性溶媒である。 脂肪族又は脂環式炭化水素の特定の例は、パラフィン(特にヘキサン、ヘプタ ン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、テトラデカン、又は、 シクロヘキサン)、芳香族炭化水素(特に、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク メン)、及び、アルキルベンゼンの混合物によって構成される石油留分 脂肪族又は芳香族ハロゲン化炭化水素の特定の例は、過塩素化炭化水素(特に 、テトラクロロエチレン、ヘキサクロロエタン);部分塩素化炭化水素(特に、 ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリク ロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、トリ クロロエチレン、1−クロロブタン、1,2−ジクロロブタン);モノクロロベ ンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジク ロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、又は、様々なクロロベンゼン の混合物;ブロモホルム、ブロモエタン、又は、1,2−ジブロモエタン;モノ ブロモベンゼン、又は、モノブロモベンゼンと1つ以上のジブロモベンゼンとの 混合物;及び、1−ブロモナフタレンである。 脂肪族、脂環式又は芳香族エーテルオキシドも有機溶媒として使用することが 可能であり、特に、ジエチルオキシド、ジプロピルオキシド、ジイソプロピルオ キシド、ジブチルオキシド、メチル第三ブチルエーテル、ジペンチルオキシド、 ジイソペンチルオキシド、エチレングリコールジメチルエーテル(1,2 −ジメトキシエタン)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(1,5−ジメ トキシ−3−オキサペンタン);ビフェニルオキシド又はベンジルオキシド;ジ オキサン、及び、テトラヒドロフラン(THF)を有機溶媒として使用すること が可能である。 本発明の方法で使用可能な極性非プロトン性溶媒の特定の例は、直鎖又は環式 カルボキシアミド(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N, N−ジエチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチルホルム アミド、又は、1−メチル−2−ピロリジノン(NMP);ジメチルスルホキシ ド(DMSO);環式又は非環式スルホン(例えば、テトラメチルスルホン、又 は、ジメチルスルホン);ヘキサメチルホスホトリアミド(HMPT);環式又 は非環式四置換尿素(例えば、ジメチルエチレン尿素、ジメチルプロピレン尿素 、テトラメチル尿素)である。 好ましい溶媒は、ジクロロメタン、テトラクロロメタン、THF、及び、ジエ チルオキシドである。 有機溶媒の混合物も使用可能である。 開始基質を反応溶媒として使用することが好ましい。 上記のように、随意に上記定義の通りの反応溶媒と上記定義の通りの固体触媒 との存在下で、芳香族エーテルをアシル化剤と反応させる。 開始基質が反応溶媒として働くので、芳香族エーテルのモル数とアシル化剤の モル数との間の比率は様々であることが可能である。例えば、この比率は0.1 から20の範囲内であることが可能であり、好ましくは0.5から10の範囲内 である。 使用する触媒の量は広範囲に亙って様々であってよい。 本発明の方法をバッチ単位で行う場合は、上記触媒は、使用する芳香族エーテ ルを基準として0.01重量%から50重量%、好ましくは1.0重量%から2 0重量%であることが可能である。しかし、例えば固定触媒床上で芳香族エーテ ルとアシル化剤との混合物を反応させることによって、本発明の方法を連続的に 行う場合には、触媒/芳香族エーテルの比率は重要ではなく、ある特定の時点で は、開始芳香族エーテルを基準とした触媒の重量が過剰となってもよい。 一般的には、有機溶媒のモル数と芳香族エーテルのモル数との間の比率が好ま しくは0から100の範囲内であり、更に好ましくは0から50の範囲内である ように、使用する有機溶媒 の量を選択する。 本発明の方法を水の存在下で行うことも可能である。この場合、水はアシル化 剤の重量の0重量%から10重量%の範囲内であることが可能である。 アシル化反応を生じさせる際の温度は、開始基質の反応性とアシル化剤の反応 性とに依存する。 この温度は20℃から300℃の範囲内であり、好ましくは40℃から200 ℃の範囲内である。 一般的に、上記反応を大気圧で生じさせるが、大気圧より低い圧力又は大気圧 より高い圧力も適しているだろう。反応温度が反応体及び/又は生成物の沸点よ りも高い場合には、圧力は自然発生的圧力である。 本発明の方法をバッチ単位で行うことも連続的に行うことも可能である。 第1の変形例では、上記反応体の使用に関して制限は全くない。反応体を任意 の順序で導入することが可能である。 反応体を互いに接触させた後に、反応混合物の温度を所期温度にする。 別の変形例では、固定床上に配置した固体触媒を含むチュー ブ形反応器内で反応を連続的に生じさせる。 芳香族エーテルとアシル化剤を別々に又は両者の混合物の形で反応器内に入れ ることが可能である。 これらを上記の通りの溶媒の中に入れることも可能である。 触媒床上の材料の流れの滞留時間は、例えば、15分間から10時間の範囲内 であり、好ましくは30分間から5時間の範囲内である。 上記反応の終わりに、アシル化芳香族エーテルを含む液相が得られ、このアシ ル化芳香族エーテルは、従来通りの方法によって、即ち、過剰な反応体を除去し た後で適切な溶媒からの蒸留又は再結晶によって回収することが可能である。 本発明の方法は、ベラトロールのアセチル化による、アセトベラトロールとし て知られる3,4−ジメトキシアセトフェノンの調製に特に適している。 本発明の方法の利点の1つは、開始芳香族エーテルのO−脱アルキル化なしに アシル化反応が生じるということである。 下記の実施例は、本発明の範囲を何ら限定することなしに本発明を説明する。 実施例2から実施例4、実施例9、及び、実施例10は比較 実施例である。 これらの実施例で示す収率を次のように定義する。 実施例1 この実施例では、格子パラメーターα=24.29オングストロームで且つ次 の特徴を有するFAU構造型のYゼオライトを活性相とする、本発明の触媒を調 製した。 − グローバルSi/Al比=15.2、 − 網状構造Si/Al比=20、 − Na/AlIV原子比=0.018。 ナトリウムの全てがカチオン位置にあると仮定し、ゼオライト網状構造中に存 在するアルミニウム(AlIV)に対して、Na/AlIV原子比を決定した。ベラトロールのアセチル化 ベラトロール5.5g(40mmol)、無水酢酸1.1g、及び、乾燥空気 流の中で550℃でか焼したゼオライト0.11gを、密閉した30mL反応器 の中に入れた。 その後、この反応器を90℃に加熱した。 6時間後に、反応混合物を濾過し、ガスクロマトグラフィーで分析した。 触媒結果を表Iに示す。実施例2 * 比較のために示すこの実施例では、活性相は、グローバルSi/Al比が27 であるMFI構造型のZSM−5ゼオライトだった。ベラトロールのアセチル化 実施例1で説明した操作条件下でベラトロールのアセチル化を行った。触媒結 果を表Iに示す。実施例3 * この比較実施例では、活性相は、グローバルSi/Al比が100であるMO R構造型のモルデナイトゼオライトだった。ベラトロールのアセチル化 実施例1で説明した操作条件下でベラトロールのアセチル化を行った。触媒結 果を表Iに示す。実施例4 * この比較実施例では、活性相は、グローバルSi/Al比が12.5であるB EA構造型のベータゼオライトだった。ベラトロールのアセチル化 実施例1で説明した操作条件下でベラトロールのアセチル化を行った。触媒結 果を表Iに示す。 表Iは、本発明の触媒、即ち、Yゼオライトを使用することの重要性を示し、 このYゼオライトの使用によって高収量のアセトベラトロールが得られる。実施例5 この実施例では、本発明による触媒を調製した。 グローバルSi/Al比が2.8であるNa形のYゼオライト20gを、水性 10N硝酸アンモニウム(NH4NO3)溶液100mL中に懸濁させた。 その懸濁液を3時間加熱還流した。 濾過によってゼオライトを分離し、蒸留水で洗浄した。この操作サイクルを4 回続けて繰り返した。 NH4−Yゼオライトを得、このNH4−Yゼオライトを、固定床上で4時間に 亙って、水蒸気の存在下で725℃でか焼した。 その後、2N硝酸溶液100mL中に懸濁させ、その混合物を2時間加熱還流 した。 濾過によってゼオライトを分離し、蒸留水のpHに等しいpHを有する洗浄水 が得られるまで蒸留水で洗浄した。 得られた脱アルミニウム化H−Yゼオライトの特徴を表II示す。ベラトロールのアセチル化 ベラトロール5.5g(40mmol)、無水酢酸1.1g、及び、乾燥空気 流の中で550℃でか焼したゼオライト0.11gを、密閉した30mL反応器 の中に入れた。 その後、この反応器を90℃に加熱した。 6時間後に、反応混合物を濾過し、ガスクロマトグラフィーで分析した。 触媒結果を表IIIに示す。実施例6 この実施例では、本発明による触媒を調製した。 グローバルSi/Al比が2.8であるNa形のYゼオライト20gを、水性 10N硝酸アンモニウム(NH4NO3)溶液100mL中に懸濁させた。 その懸濁液を4時間加熱還流した。 濾過によってゼオライトを分離し、蒸留水で洗浄した。 Yゼオライトは2.4重量%のナトリウム含量を有した。 部分交換Yゼオライトを得、このYゼオライトを、固定床上で4時間に亙って 、水蒸気の存在下で725℃でか焼した。 その後、1.2N硝酸溶液100mL中に懸濁させ、その混合物を2時間加熱 還流した。 濾過によってゼオライトを分離し、蒸留水のpHに等しいpHを有する洗浄水 が得られるまで蒸留水で洗浄した。 その後で、操作開始時に説明した手順と同じ手順を使用して10N硝酸アンモ ニウム溶液を使用してゼオライトに対し3回のイオン交換操作を行った。 得られた脱アルミニウム化H−Yゼオライトの特徴を表IIに示す。ベラトロールのアセチル化 実施例5で説明した操作条件下でベラトロールのアセチル化を行った。その触 媒結果を表IIIに示す。実施例7 この実施例では、本発明による触媒を調製した。 グローバルSi/Al比が2.7であるNa形のYゼオライト20gを、水性 10N硝酸アンモニウム(NH4NO3)溶液100mL中に懸濁させた。 その懸濁液を3時間加熱還流した。 濾過によってゼオライトを分離し、蒸留水で洗浄した。この操作サイクルを4 回続けて繰り返した。 NH4−Yゼオライトを得、このNH4−Yゼオライトを、固定床上で4時間に 亙って、水蒸気の存在下で750℃でか焼した。 その後、2.5N硝酸溶液100mL中に懸濁させ、その混合物を3時間加熱 還流した。 濾過によってゼオライトを分離し、蒸留水のpHに等しいpHを有する洗浄水 が得られるまで蒸留水で洗浄した。 得られた脱アルミニウム化H−Yゼオライトの特徴を表IIに 示す。ベラトロールのアセチル化 実施例5で説明した操作条件下でベラトロールのアセチル化を行った。その触 媒結果を表IIIに示す。実施例8 この実施例では、本発明による触媒を調製した。 グローバルSi/Al比が2.7であるNa形のYゼオライト20gを、水性 10N硝酸アンモニウム(NH4NO3)溶液100mL中に懸濁させた。 その懸濁液を3時間加熱還流した。 濾過によってゼオライトを分離し、蒸留水で洗浄した。この操作サイクルを4 回続けて繰り返した。 NH4−Yゼオライトを得、このNH4−Yゼオライトを、固定床上で4時間に 亙って、水蒸気の存在下で770℃でか焼した。 その後、1.5N硝酸溶液100mL中に懸濁させ、その混合物を3時間加熱 還流した。 濾過によってゼオライトを分離し、蒸留水のpHに等しいpHを有する洗浄水 が得られるまで蒸留水で洗浄した。 その後、上記操作条件と同じ操作条件によって2N硝酸溶液を使用して酸によ る腐食を行った。 得られた脱アルミニウム化H−Yゼオライトの特徴を表IIに示す。ベラトロールのアセチル化 実施例5で説明した操作条件下でベラトロールのアセチル化を行った。その結 果を表IIIに示す。実施例9 * 比較のために示すこの実施例で使用した触媒は、PQ Zeolites製の Yゼオライト(参照番号CBV50001)だった。 実施例1から実施例8のゼオライトを特徴付けるために使用した分析方法と同 じ分析方法で得られたこのH−Yゼオライトの特徴を、表IIに示す。ベラトロールのアセチル化 実施例5で説明した操作条件下でベラトロールのアセチル化を行った。その結 果を表IIIに示す。実施例10 * 比較のために示すこの実施例で使用したゼオライトは、Degussa製のY ゼオライト(参照番号TC134)だった。 実施例1から実施例9のゼオライトを特徴付けるのに使用した分析方法と同じ 分析方法で得られたこのH−Yゼオライトの特徴を、表IIに示す。 (1)網状構造Si/Al(IV)比をX線回折で決定した。この方法でYゼオライ トの格子パラメーターを測定し、その後、Fichter−Schmittle r関係(H.Fichter−Schmittler,U.Loshe,G.E ngelhardt及びV.Patzelova,Cryst.Res.Tec h.1984,19,K1)を使用して、網状構造Si/Al(IV)比を得た。 (2)固体の29Si NMRと赤外分光法とによって網状構造Si/Al(IV)比 を決定した。 (3)ナトリウムの全てがカチオン位置にあると仮定し、ゼオライト網状構造中 に存在するアルミニウム[Al(IV)]に対して、Na/Al(IV)原子比を決定し た。ベラトロールのアセチル化 ベラトロール5.5g(40mmol)、無水酢酸1.1g(11mmol) 、及び、実施例5から実施例10で説明した触媒0.11gを、密閉した30m L反応器の中に入れた。 その後、この反応器を90℃に加熱した。 6時間後に、反応混合物を濾過し、ガスクロマトグラフィーで分析した。 触媒結果を表IIIに示す。 この表に示す測定結果から、本発明の特徴を有するYゼオライトを使用する利 点が明らかである。実施例11 この実施例では、実施例5で説明したYゼオライトを使用した。アニソールのアセチル化 アニソール5.81g(53mmol)、無水酢酸1.1g(10.7mmo l)、及び、上記触媒0.11gを、密閉した30mL反応器の中に入れた。 その後、この反応器を90℃に加熱した。 6時間後に、反応混合物を濾過し、ガスクロマトグラフィーで分析した 4−メトキシアセトフェノン(アセトアニソール)の収率は、 RRAA=69% だった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07C 231/12 9547−4H C07C 231/12 235/32 9547−4H 235/32 253/30 9357−4H 253/30 255/40 9357−4H 255/40 (72)発明者 ジルベール,ロラン フランス国、75015・パリ、リユ・ラコル デール、49 (72)発明者 ブナジ,エリツク フランス国、78360・モンテソン、ブール バール・ドウ・ラ・レピユブリク、67 (72)発明者 マルシリー,クリステイアン フランス国、78800・ウイユ、リユ・コン ドルセ、91・テール

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 芳香族エーテルをゼオライト触媒の存在下でアシル化剤と反応させること から成る芳香族エーテルのアシル化方法であって、 − 2.4から90の範囲内の、好ましくは2.4から75の範囲内の、更に 好ましくは2.4から60の範囲内の、ゼオライト中に含まれるケイ素元素の原 子数と全ての三価元素Me1の原子数との間の「グローバルSi/Me1」と呼ぶ 原子比、及び、 − ゼオライト網状構造中に含まれるアルカリ金属Me2の原子数と全ての三 価元素Me1(IV)の原子数との間の原子比「Me2/Me1(IV)」が0.2未満で あり、好ましくは0.1未満であり、更に好ましくは0.05未満であるような アルカリ金属Me2含量 という物理化学的特性を有するフォージャサイトタイプのゼオライト又はYゼオ ライトを含む有効量の触媒の存在下でアシル化反応を生じさせることを特徴とす る前記方法。 2. 前記フォージャサイトタイプゼオライト又はYゼオライ トが、5から100の範囲内の、好ましくは6から80の範囲内の、更に好まし くは8から60の範囲内の、ゼオライト網目状構造中に含まれるケイ素元素の原 子数と全ての三価元素Me1(IV)の原子数との間の「ゼオライト網状構造のSi /Me1(IV)」と呼ぶ原子比を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 3. 前記芳香族エーテルが次式の一般式(I)を有し、 前式中で、 − Aが、少なくとも1個のOR’基を含む単環式又は多環式芳香族炭素環式 系の全体又は一部分を形成する環の残基を表し、この環状残基が1個以上の置換 基を有することが可能であり、 − Rが、互いに同一であっても異なっていてもよい1個以上の置換基を表し 、 − R’が、飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは枝分れ非環 式脂肪族基、単環式もしくは多環式の飽和、不飽和もしくは芳香族脂環式基、又 は、環式置換基を有する飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは枝分れ脂肪族基であ ることが可能な、1個から24個の炭素原子を含む炭化水素基を表し、 − R’とRが、更に別のヘテロ原子を含む環を形成することが可能であり、 及び、 − nが4以下の数である ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。 4. 前記芳香族エーテルが、式中のR’が − 飽和又は不飽和の直鎖又は枝分れ非環式脂肪族基、好ましくは、1個から 12個(好ましくは1個から6個)の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル基 、但しその炭化水素鎖がヘテロ原子及び/もしくは官能基を間に挟むことが可能 であり並びに/又は置換基を有することも可能である、 − 原子価結合、ヘテロ原子又は官能基によって環に結合されることが可能な 、置換可能な環状置換基を有する飽和又は不飽和の直鎖又は枝分れ非環式脂肪族 基、 − その環が置換されることが可能な、飽和しているか、又は、環内に1個も しくは2個の不飽和を含む、一般的には3個 から8個の炭素原子(好ましくは6個の炭素原子)を環内に含む炭素環式基、又 は、 − その環が置換されることが可能な、芳香族炭素環式基、好ましくは、一般 的に環内に4個以上(好ましくは6個)の炭素原子を含む単環式基 を表す一般式(I)を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に 記載の方法。 5. 1個から4個の炭素原子を含む直鎖もしくは枝分れアルキル基(好ましく は、メチル、エチル)又はフェニル基を式中のR’が表す一般式(I)を前記芳 香族エーテルが有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 6. 式中の残基Aが、4個以上(好ましくは6個)の炭素原子を含む単環式芳 香族炭素環式化合物の残基、又は、多環式炭素環式化合物の残基、好ましくはナ フタレン残基を表し、且つ、残基Aがその芳香族核上に1個以上の置換基を有す ることが可能な一般式(I)を、前記芳香族エーテルが有することを特徴とする 請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 7. 前記芳香族エーテルが次式(Ia)を有し、 前式中で、 − nが4以下の数であり、好ましくは1又は2であり、 − 基R’が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ ル、第二ブチルもしくは第三ブチルのような1個から6個(好ましくは1個から 4個)の炭素原子を含む直鎖もしくは枝分れアルキル基、又は、フェニル基を表 し、 − 基Rが、次の原子又は基の1つを表し、 − メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第 2ブチル、又は、第3ブチルのような、1個から6個(好ましくは1個から4個 )の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル基、 − ビニル又はアリルのような、2個から6個(好ましくは2個から4個 )の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルケニル基、 − メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、 又は、ブトキシ基のような、1個から6個(好ましくは1個から4個)の炭素原 子を含む直鎖又は枝分れアルコキシ基、 − シクロヘキシル又はベンジル基、 − 2個から6個の炭素原子を含むアシル基、 − 次式を有する基、 − −R1−OH、 − −R1−COOR2、 − −R1−CHO、 − −R1−NO2、 − −R1−CN、 − −R1−N−(R22、 − −R1−CO−N−(R22、 − −R1−X、 − −R1−CF3、 前式中のR1が、原子価結合、又は、メチレン、エチレン、プロピレン、イソ プロピレン、もしくは、イソプロピリデンのような、1個から6個の炭素原子を 含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは枝分れ二価炭化水素基を表し、R2が、 水素原子、又は、1個から6個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル 基を表し、Xが、ハロゲン原子、好ましくは塩素原子、臭素原子、又は、フッ素 原子を表し、 − 基R’とRとベンゼン環の2個の連続する原子とが、それらの間で、5個 から7個の炭素原子を含む環を形成することが可能であり、この環が更に別のヘ テロ原子を含むことが可能である ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。 8. nが1以上であり、基RとR’とベンゼン環の2個の連続する原子とが、 2個から4個の炭素原子を含むアルキレン基、アルケニレン基、又は、アルケニ リデン基によって一体として結合させられ、その結果として、1個以上の炭素原 子がヘテロ原子(好ましくは酸素)で置き換えられることが可能な、5個から7 個の炭素原子を含む飽和ヘテロ環、不飽和ヘテロ環、又は、芳香族ヘテロ環を形 成することが可能であり、好ましくは基OR’とRがジオキシメチレン基又はジ オキシエチレン基を形成する、式(Ia)を前記芳香族エーテルが有することを 特徴とする請求項7に記載の方法。 9. 前記芳香族エーテルが、 式中で、 − nが1以上であり、 − R’が、1個から6個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルキル基、又は 、フェニル基を表し、 − Rが、1個から4個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れアルコキシ基、好ま しくはメトキシ又はエトキシ基を表し、 − 基OR’とRとがジオキシメチレン基又はジオキシエチレン基を形成する 式(I)又は(Ia)の置換芳香族エーテルであることを特徴とする請求項1又 は2に記載の方法。 10. 前記芳香族エーテルが、式中のnが1に等しく、且つ、基RとOR’の 両方が互いに同一でも異なっていてもよいアルコキシ基を表す式(Ia)を有し 、好ましくは前記芳香族エーテルがベラトロールであることを特徴とする請求項 7に記載の方法。 11. 前記アシル化剤が次式(II)を有し、 前式中で、 − R3が、 − 1個から24個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは 枝分れ脂肪族基、又は、3個から12個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の 単環式もしくは多環式の脂環式基 を表し、 − X’が、 − ハロゲン原子、好ましくは塩素原子もしくは臭素原子、又は、 − 式中のR4(R3と同一であっても異なっていてもよい)がR3と同じ 意味を有し、R3とR4が一体となって、2個以上の炭素原子を有する飽和もしく は不飽和の直鎖もしくは枝分れ脂肪族二価基を形成することが可能な「−O−C O−R4」基 を表すことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。 12. 式中のX’が塩素原子を表し、且つ、R3が、1個から12個(好まし くは1個から4個)の炭素原子を含む直鎖もしくは枝分れアルキル基を表し、そ の炭化水素鎖がヘテロ原子 もしくは官能基を間に挟むことが可能であるか、もしくは、置換基、好ましくは ハロゲン原子を有することが可能であり、又は、X’が「−O−CO−R4」基 を表し、R3とR4が同一であり、且つ、ハロゲン原子を有することが可能な、1 個から4個の炭素原子を含むアルキル基を表す、式(II)を前記アシル化剤が有 することを特徴とする請求項11に記載の方法。 13. 前記アシル化剤を、 − 無水酢酸、 − 無水プロパン酸、 − 無水イソ酪酸、 − 無水トリフルオロ酢酸、 − 無水モノクロロアセチル、 − 無水ジクロロアセチル、 − 塩化アセチル、 − 塩化モノクロロアセチル、 − 塩化ジクロロアセチル、 − 塩化プロパノイル、 − 塩化イソブタノイル、 − 塩化ピバロイル、及び、 − 塩化クロトニル から選択することを特徴とする請求項11又は12に記載の方法。 14. 前記触媒が、その脱水状態において次の実験式に相当する化学組成を有 するフォージャサイトタイプゼオライト又はYゼオライトであり、 前式中で、 − Me1が、+3の酸化度を有する任意の元素、好ましくはアルミニウム、 ガリウム、鉄、ホウ素、及び、これらの混合物を表し、 − Me2が、1a族の元素群から選択される金属とその混合物、好ましくは 、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、及び、セシウムのようなアル カリ金属を表し、 − 前記「グローバルSi/Me1」原子比に等しいnが、2.4から90の 範囲内であり、好ましくは2.4から75の範囲内であり、更に好ましくは2. 4から60の範囲内であり、 − 前記原子比「Me2/Me1(IV)」に等しいxが、 0.2未満であり、好ましくは0.1未満であり、更に好ましくは0から0.0 5の範囲内である ことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。 15. 前記触媒が、式中のMe1がアルミニウムを表し且つMe2がナトリウム 及び/又はカリウムを表す化学式(I)のゼオライトであることを特徴とする請 求項14に記載の方法。 16. 前記ゼオライトが、24.50オングストローム未満、好ましくは24 .23オングストロームから24.42オングストロームの範囲内の格子パラメ ーターαを有することを特徴とする請求項14又は15に記載の方法。 17. 前記Si/Me1原子比が前記範囲内であるように前記Yゼオライトに 脱アルミニウム化処理を行うことを特徴とする請求項1から16のいずれか一項 に記載の方法。 18. 前記脱アルミニウム化処理が、蒸気の存在下でのか焼、水蒸気の存在下 でか焼した後での鉱酸(HNO3、HCl他)による腐食、反応体(例えば、四 塩化ケイ素(SiCl4)、ヘキサフルオロケイ酸アンモニウム((NH42S iF6)、又は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)もしくはその一ナ トリウム形もしくは二ナトリウム形)を使用する脱アルミニウム化、鉱酸もしく は有機酸の溶液を使用する直接的な酸による腐食、又は、これらの方法の組合せ であることを特徴とする請求項17に記載の方法。 19. 前記ゼオライトを単独で使用するか、又は、酸化アルミニウム、酸化ケ イ素及び/もしくは酸化ジルコニウムのような金属酸化物から、もしくは、クレ ー、特にカオリン、タルクもしくはモンモリロナイトから選択することが好まし い鉱物マトリックスと混合して、前記ゼオライトを使用することを特徴とする請 求項1から18のいずれか一項に記載の方法。 20. − 脂肪族、脂環式、又は、芳香族炭化水素、 − 脂肪族又は芳香族ハロゲン化炭化水素、 − 脂肪族、脂環式、又は、芳香族エーテルオキシド、 − 直鎖又は環式カルボキシアミド、 − ジメチルスルホキシド(DMSO)、 − 環式又は非環式スルホン、 − ヘキサメチルホスホトリアミド(HMPT)、 − 環式又は非環式四置換尿素 から選択する有機溶媒を使用することを特徴とする請求項1か ら19のいずれか一項に記載の方法。 21. 芳香族エーテルのモル数とアシル化剤のモル数との間の比率が0.1か ら20の範囲内であり、好ましくは0.5から10の範囲内であることを特徴と する請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。 22. 触媒量が使用芳香族エーテルの0.01重量%から50重量%であり、 好ましくは1.0重量%から20重量%であることを特徴とする請求項1から2 1のいずれか一項に記載の方法。 23. アシル化反応を生じさせる温度が20℃から300℃の範囲内であり、 好ましくは40℃から200℃の範囲内であることを特徴とする請求項1から2 2のいずれか一項に記載の方法。 24. 脱水状態において次の実験式に相当する化学組成を有するYゼオライト 又はフォージャサイトタイプゼオライトであり、 前式中で、 − Me1が、+3の酸化度を有する任意の元素、好ましくはアルミニウム、 ガリウム、鉄、ホウ素、及び、これらの混合物を表し、 − Me2が、1a族の元素群から選択される金属とその混合物、好ましくは 、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、及び、セシウムのようなアル カリ金属を表し、 − 前記「グローバルSi/Me1」原子比に等しいnが、2.4から90の 範囲内であり、好ましくは2.4から75の範囲内であり、更に好ましくは2. 4から60の範囲内であり、 − 前記「Me2/Me1(IV)」原子比に等しいxが、0.2未満であり、好ま しくは0.1未満であり、更に好ましくは0から0.05の範囲内である ことを特徴とする前記Yゼオライト又はフォージャサイトタイプゼオライト。 25. 式中のMe1がアルミニウムを表し且つMe2がナトリウム及び/又はカ リウムを表す化学式(I)を有することを特徴とする請求項24に記載のゼオラ イト。 26. 前記ゼオライトが、24.50オングストローム未満、好ましくは24 .23オングストロームから24.42オング ストロームの範囲内の格子パラメーターαを有することを特徴とする請求項24 又は25に記載のゼオライト。 27. 請求項24から26のいずれか一項に記載の前記ゼオライトを含む、芳 香族エーテルのためのアシル化触媒。
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