JPH10502283A - 薬剤の貯蔵に使用するカプセルの処理法 - Google Patents

薬剤の貯蔵に使用するカプセルの処理法

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JPH10502283A JP8503945A JP50394596A JPH10502283A JP H10502283 A JPH10502283 A JP H10502283A JP 8503945 A JP8503945 A JP 8503945A JP 50394596 A JP50394596 A JP 50394596A JP H10502283 A JPH10502283 A JP H10502283A
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Abstract

(57)【要約】 吸入によって患者に投与される医薬粉末を含むカプセル(硬ゼラチン、セルロース、およびプラスチックカプセルのような)を処理することにより、患者の呼吸器系に達する医薬物質の有効量を増加させる。カプセルは製造時に内部を潤滑剤でコーティングされ、ある態様では、本方法にはカプセルの潤滑剤でコーティングされた内表面を、該潤滑剤を溶解させる医薬的に許容される溶媒に曝すことが含まれる。一般に、この溶媒は揮発性かつ殺菌性である(例えばエタノール)。この洗浄手順の後、カプセル中に医薬粉末が入れられる。あるいはまた、カプセル内部に医薬粉末が入れられる前に、潤滑剤コーティングカプセルの内部には、塩(例えば塩化ナトリウム)や糖(例えば乳糖、マンニトール、トレハロース、またはショ糖)のような打粉剤が打ち粉される。本発明には、上記の方法に従って処理された、所望によりカプセル内部に医薬粉末を含有するカプセルも含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】 薬剤の貯蔵に使用するカプセルの処理法 発明の分野 本発明は、医薬粉末の貯蔵用媒体として用いるカプセルに関するものである。 特に、本発明は、患者に対する医薬粉末の供給量を増大させるための、吸入によ って供給する必要がある医薬粉末を貯蔵するのに用いる硬カプセルの処理法に関 する。本発明は上記方法に従って処理された硬カプセルにも関する。 関連技術分野 カプセルは、吸入によって供給する必要がある薬剤分子を含む、分別された微 細な医薬粉末を貯蔵するための媒体として使用されることが多い。このカプセル は、分割され、医薬粉末を充填され、閉じられる2つの半分からなる。たいてい の場合、このカプセルは以下に記載されているような硬ゼラチンカプセルである 。Niemi,Jr.らの、Biomedical Sciences Instrumentation 16:39-43(1980年4 月)、Vidgrenらの、International Journal of Pharmaceutics 42:211-216(198 8)、Okumuraらの、S.T.P.Pharma Sciences 4(1):45-49(1994)、米国特許第46817 52号、米国特許第3173840号、および米国特許第4500358号。医薬粉末を貯蔵する のに適した硬セルロースおよびプラスチックカプセルには市販品を利用すること もできる。 患者の肺にエアロゾルとして投与することにより局所作用や全身吸収を生じる ことが裏付けられている治療的蛋白の数が増加してきている(Niven R.W.の、Ph arm Tech.17:72-82(1993)の総説参照)。 例えば、組換えヒトデオキシリボヌクレアーゼI(rhDNase)は、嚢胞 性繊維症に罹患した患者の肺にエアロゾルとして投与される。rhDNaseは 患者の肺の気道内の濃厚な粘性分泌物に存在するDNAを切断することにより、 喀痰の粘性を低下させることができる(例えば、Shakらの、Proc.Nat.Acad.Sci. 87:9188-92(1990)、Aitkenらの、Jama 267:1947-1951(1992)、およびHubbardら の、New.Eng.J.Med.326:812-815(1992))。 Vogelmeierらの、J.Appl.Physiol.69(5):1843-1848(1990)、およびHubbardら の、Pro.Nat.Acad.Sci.86:680-684(1989)は、好中球インヒビター、分泌ロイコ プロテアーゼインヒビター(SLPI)およびα−1−抗トリプシン、およびそ れらの、呼吸器経路を介してエアロゾルで投与したときの治療的潜在能力につい て考察している。米国特許第5230884号は、患者の肺にインスリンを供給するた めのエアロゾル製剤を開示している。 薬剤含有カプセルは、一般にSpinhalerTM、RotahalerTM、およびInhalatorTM のような乾燥粉末吸入器(DPI)と共に用いられる。医薬粉末を投与する前に 、このカプセルは、患者が医薬粉末を吸入できるようにするために切り放される かまたは穴が開けられる。薬剤を上気道(すなわち、鼻腔内)に供給するには、 薬剤粒子のサイズを約20〜100μmにする必要がある。下部気道(すなわち 、肺内)に投与する場合は、一般に薬剤粒子のサイズを約5μm以下にする必要 がある。 医薬粉末の流動特性を改善(製造時のカプセルへの充填を容易にし、患者が吸 入する際にカプセルが空になるのを容易にするため)するために、カプセルに入 れる微細粒子を「ペレット化」してより大きな塊とするか、または微細な薬剤を 含む粒子を含む粉末を粗い担体と混合することによって、分別された微細な薬剤 粉末と担体分子との物理的混合物を作製することができる。この担体は典型的に は乳糖またはマンニトールであり、低用量薬剤の増量剤としても作用する(例え ば、米国特許第5254330号参照)。微細な薬剤を含む粒子ははるかに大きな担体 粒子の表面に付着する。その結果、全混合物はより大きな粒子の改善された流動 特性を有する。 該薬剤がペレット化されるかまたは担体粒子に付着するかに関わらず、患者の 気道内に入る前にさらに薬剤を微細粒子の形で利用できるようにする必要がある 。通常これはDPI中でカプセルを回転および振とうさせ、種々のバッフル(ba ffle)およびグリッドによって粉末を粉砕することによって達成される。次に、 分散させた医薬化合物は患者の肺の中に吸入される。 硬ゼラチン、セルロース、およびプラスチックカプセルのようなカプセルの製 造時に、その内部表面は成形放出潤滑剤中でコーティングされる。これはその製 造工程に成形ピンを鋳造カプセル形成物質中に浸漬し、ピンを除去し、該カプセ ル形成物質を固まらせることが含まれるからである。次に、硬カプセルのシェル をピンから取り外した。シェルを損傷することなく取り外すには、成形ピンを潤 滑化することが不可欠である。しかしながら、この潤滑剤は結果としてカプセル の内表面をコーティングすることになる。 本発明者らは、このことが患者の気道に達する医薬化合物の有効量を減少させ るという点で問題となることをみいだした。例えば、本発明者らは、組換えヒト DNase 1mgを含む製剤では組換えヒトDNase 0.5〜0.6mgが カプセル壁に付着・残留し得ることをみいだした。カプセル中の薬剤保持量は、 付着性を低下させると考えられる潤滑剤組成物を用いることによって低下するか も知れないと考えられた。しかしながら、本明細書に開示された実施例1から明 らかなように、別の潤滑剤組成物を使用してもカプセルへの吸着量に有意な低下 はみられなかった。 したがって、本発明の目的は、本出願の発明者らが最初に認識した問題である 、カプセルに医薬粉末が保持されることに関する問題を解決することにある。全 体として、この方法は吸入投与の結果生じる薬剤の減少を低下させる。 さらに本発明の目的は、種々の患者に投与する医薬化合物、特に低用量で吸入 により投与される医薬化合物の用量の変動を低下させることにある。 本発明の利点および他の目的は当業者に明らかにされるであろう。 発明の要約 本発明の目的は、医薬粉末を貯蔵するのに用いる潤滑剤でコーティングされる カプセルの処理法を提供するものである。この方法には、医薬粉末を挿入する前 に、潤滑剤でコーティングされたカプセルの内表面を、潤滑剤を溶解させる特に 選ばれた溶媒に曝すことが含まれる。全体として、これは患者に対する医薬粉末 エアロゾルの供給量を改善するのに役立つ。この溶媒は医薬的に許容される溶媒 であり、殺菌性であることが望ましい。通常、このカプセルは硬ゼラチン、セル ロース、またはプラスチックカプセルである。 本発明の別の具体例は、カプセルに医薬粉末を挿入する前に、カプセルの潤滑 剤でコーティングされる内表面に医薬的に許容される打ち粉物質を打ち粉するこ とを含む、医薬粉末を貯蔵するのに用いる潤滑剤コーティングカプセルの処理法 を提供することである。 本発明は、上記の2段落のいずれかの記載に従って処理されたカプセルにも関 する。通常、処理されたカプセルはその中に医薬粉末を含むであろう。 図面の簡単な説明 図1は、医薬粉末を貯蔵するのに用いられるカプセルの横断面であり、その内 表面の潤滑剤の層とその除去を示す。洗浄または非洗浄カプセルへの医薬粉末の 付着度を示す。 好ましい態様の詳細な説明定義 : 本明細書において、用語「カプセル」とは、図1に示す特徴的な形状を有する 入れ子式カプセルをいい、ボディ(本体)と、その解放端をきちんと被うように 適合する、わずかに大きな直径を有するキャップの2つの部分からなる。医薬粉 末は該ボディとキャップの内壁によって区切られた空間の内部に入れられる。一 般にカプセルは、患者にエアロゾルの形で投与される医薬化合物を貯蔵するのに 適している。カプセルは「硬い」が、この硬いとは、医薬粉末をカプセル中に貯 蔵するのを可能にし、さらに使用前に切り離すかまたは穴を開け、患者に医薬粉 末を投与することができる程度の十分な堅さをいう。 適切なカプセルの例には、硬ゼラチン、セルロース、およびプラスチックカプ セルが含まれ、これらは主としてそれぞれゼラチン混合物、セルロースおよびプ ラスチック物質から製造されるが、例えば、着色剤、不透明化剤、可塑剤、およ び保存剤を含んでいてよい。 米国特許第3173840号および米国特許第4500358号には硬ゼラチンカプセルの製 造技術が開示されている。あるいはまた、硬ゼラチンカプセルは例えばElanco Q ualicaps,Inc.(Indianapolis,IN)から購入することができる。あるいは、カ プセルはポリカーボネートのようなプラスチック物質から形成される。その様な 硬プラスチックカプセルは、例えばUniversal Plastics and Engineering Compa ny(Rockville,Maryland)から購入することができる。硬カプセルは、Torpac( East Hanover,New Jersey)から販売されているようなセルロースカプセルのよ うに、セルロースから形成することもできる。 患者にエアロゾルの形で投与される医薬生成物を貯蔵するのに用いることがで きる、種々の物質からなるカプセルを使用することができる。 一般に、カプセルはフィルム形成溶液を浸漬成形することによって形成される 。そのようなカプセルの製造において、成形放出潤滑剤は成形ピンがカプセル形 成コアから取り外されるのを促すために使用される。したがって、カプセル半分 の内表面にはこの潤滑剤の実質的に均一なコーティングが残っている。 「潤滑剤」とは、成形ピンと形成されたカプセルの内表面との摩擦を減らすこ とができる物質をいう。潤滑剤はカプセルと融和性でなければならず(すなわち 、カプセルを分解してはならない)、カプセルが成形ピンから外れるのを促すも のでなければならず、そして医薬的に許容されるもの(すなわち、無毒性)でな ければならない。潤滑剤は単一の潤滑化合物からなることもあるが、一般には1 またはそれ以上の潤滑化合物を有する、所望により他の添加剤や希釈剤を含む「 潤滑剤組成物」であろう。 多くの適切な潤滑剤が利用可能であるが、カプセル製造者はそれを日常的実験 法を用いて選択することができる。考えられる潤滑剤の例には、シリコン油、ラ ウリル硫酸ナトリウムまたはマグネシウム、脂肪酸(例えば、ステアリン酸およ びラウリン酸)、ステアレート(例えば、ステアリン酸マグネシウム、アルミニ ウム、またはカルシウム)、ホウ酸、植物油、鉱物油(例えば、パラフィン)、 リン脂質(例えばレシチン)、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、 およびそれらの混合物が含まれる。潤滑剤中には他の成分が存在することが多い 。例えば、カルシウム石鹸は油性潤滑剤中に分散させてよい。例えば、潤滑剤は 石油に溶解されることがある。そのような潤滑剤組成物は当該技術分野でよく知 られており、本明細書では用語「潤滑剤」に含まれる。 本明細書において用語「医薬的に許容される溶媒」とは、カプセルの内表面上 の潤滑剤の層を溶解させるが、カプセルを溶解し得ない溶媒をいう。洗浄後のカ プセルに残留している溶媒は、患者に医薬粉末を投与する際、医薬粉末と反応し てはならず、患者の気道に炎症を起こしてはならず、炎症を起こさないまでも他 の副作用を生じてはならない。 「溶解性」とは、溶媒が、カプセルの内表面から潤滑剤コーティングを除去す る能力を有することをいう。したがって、該溶媒はカプセルの内表面上に存在す る潤滑剤の性質に従って選択される。例えば、カプセルが油でコーティングされ ている場合は、アルコールの様な水混和性、揮発性溶媒(例えば、メタノール、 エタノール、プロパノール、イソプロパノール)を用いることができる。アルコ ールはさらに殺菌性であるという利点があるため、製造工程において滅菌工程が 提供される。カプセルの内表面上にコーティングされた潤滑剤を溶解することが できる他の適切な溶媒は、当業者が選択可能である。例えば、クロロホルムや四 塩化炭素のような水と混和しない溶媒を利用することもできる。水性石鹸や界面 活性剤溶液も使用できる。 以下の表1には、典型的な潤滑剤と、潤滑剤を溶解させるのに適した溶媒の例 を挙げている。 しかしながら、上記の潤滑剤と溶媒の一覧表は決して網羅的なものではない。 特定の潤滑剤を除去するのに適した他の溶媒は日常的実験法を用いるだけで選択 することができる。 本明細書において用語「医薬粉末」とは、少なくとも医薬化合物、および所望 により医薬的に許容される担体もしくは賦形剤を含む粉末をいう。一般に医薬粉 末はエアロゾルの形で患者の気道に投与される。医薬化合物はポリペプチドを含 むことが多い。本発明は低用量の薬剤において特に有用である。しかしながら、 他の非ペプチド医薬生成物が本発明の範囲に入ることは明らかである。治療的物 質を含む医薬粉末粒子の平均サイズは、好ましくは0.1〜20μm、より好ま しくは1〜6μmの範囲である。本発明の範囲にはかなりの量の微細物質が存在 すると予想されるが、通常、粒子の少なくとも50%がこの範囲内に入るサイズ であろう。 一般に、「医薬ポリペプチド」とは、約10個以上のアミノ酸を有するペプチ ドならびに蛋白をいう。ポリペプチド医薬化合物の例には以下のような分子が含 まれる。アルカリホスファターゼ、β−ラクタマーゼレニン、ヒト成長ホルモン やウシ成長ホルモンを含む成長ホルモン、成長ホルモン放出因子、上皮小体ホル モン、甲状腺刺激ホルモン、リポ蛋白、α−1−抗トリプシン、インスリンA鎖 、インスリンB鎖、プロインスリン、卵胞刺激ホルモン、カルシトニン、黄体ホ ルモン、グルカゴン、第VIIIC因子、第IX因子、組織因子、ならびにvon Willebr ands因子のような凝固因子、プロテインCのような抗凝固因子、心房性ナトリウ ム 尿排泄亢進因子、肺界面活性剤、ウロキナーゼまたはヒト尿もしくは組織型プラ スミノーゲン活性化因子(t−PA)のようなプラスミノーゲン活性化因子、ボ ンバジン、トロンビン、造血成長因子、腫瘍壊死因子−αおよび−β、エンケフ ァリナーゼ、RANTES(正常に発現および分泌されたT細胞の活性化を調節 )、ヒトマクロファージ炎症性蛋白(MIP−1−α)、ヒト血清アルブミンの ような血清アルブミン、ミュラー(mullerian)阻害物質、レラキシンA鎖、レ ラキシンB鎖、プロレラキシン、マウスゴナドトロピン関連ペプチド、β−ラク タマーゼのような微生物蛋白、DNase、インヒビン、アクチビン、血管内皮 成長因子(VEGF)、ホルモンまたは成長因子のリセプター、インテグリン、 プロテインAもしくはD、リウマチ因子、骨由来神経栄養因子(BDNF)、ニ ューロトロフィン−3、−4、−5、もしくは−6(NT−3、NT−4、NT −5、またはNT−6)のような神経栄養因子、またはNGF−βのような神経 成長因子、血小板由来成長因子(PDGF)、aFGFおよびbFGFのような 繊維芽細胞成長因子、上皮成長因子(EGF)、TGF−αおよびTGF−β( TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、TGF−β4、またはTGF−β 5を含む)のようなトランスフォーミング成長因子(TGF)、インスリン様成 長因子−Iおよび−II(IGF−IおよびIGF−II)、des(1−3) −IGF−I(脳IGF−I)、インスリン様成長因子結合蛋白、CD−3、C D−4、CD−8、およびCD−19のようなCD蛋白、エリスロポイエチン、 骨誘導因子、イムノトキシン、骨形態形成蛋白(BMP)、インターフェロン− α、−β、および−γのようなインターフェロン、コロニー刺激因子(CSF) (例えばM−CSF、GM−CSF、およびG−CSF)、インターロイキン( IL)(例えばIL−1〜IL−10)、スーパーオキシドジスムターゼ、T細 胞リセプター、表面膜蛋白、崩壊促進因子、例えばAIDSエンベロープの一部 のようなウイルス抗原、輸送蛋白、ホーミングリセプター、アドレシン、調節蛋 白、抗−HER2および抗−IgEのような抗体、および上記ポリペプチドのい ずれかの断片。 最も好ましいポリペプチドはデオキシリボヌクレアーゼ(DNase)、特に 組換えヒトDNase(rhDNase)である。 患者の気道に投与可能な非ポリペプチド医薬化合物の例には、クロモグリク酸 ナトリウム、β−アゴニスト、オキシトロピウムブロミドおよびチアジンアミド クロリドのような抗コリン作動薬、テルブタリン、サルブタモール、クレンブテ ロール、ピルブテロール、レプロテロール、プロカテロール、およびフェノテロ ールのような交感神経興奮性アミン、ステロイド、特にベクロメタゾンジプロピ オネートのようなコルチコステロイド、およびアンブロキソールのようなムコ多 糖加水分解酵素のような抗アレルギー作用ならびに抗ヒスタミン作用を有する物 質が含まれる。 硬ゼラチンカプセルに入れられるであろう、実用的な他の医薬化合物の例には 、催眠薬、鎮静薬、精神安定薬、抗炎症薬、抗ヒスタミン薬、鎮咳薬、抗痙攣薬 、筋弛緩薬、鎮痙薬、心血管薬、ペンタミジンのような抗菌物質、抗生物質、お よび血糖低下薬が含まれる。 医薬粉末には医薬的に許容される担体もしくは賦形剤が含まれることがある。 例えば、微細医薬粒子がはるかに大きな担体粒子に付着している、医薬化合物と 担体の物理的混合物を製造することができる。あるいはまた、医薬化合物粒子と 賦形剤の混合物は医薬粉末を形成することができる。医薬的に許容される担体も しくは賦形剤の例には、塩化合物(例えば塩化ナトリウム)や糖化合物(例えば グルコース、フルクトース、乳糖、マンニトール、トレハロース、およびショ糖 )が含まれるがこれらに限定されるものではない。糖化合物は結晶、非晶質、ま たはそれらの混合物であってよい。 必要な、または所望の他の化合物が医薬粉末中に存在し得る。例えば、気管支 拡張薬(例えば、イソプレナリン、リミテロール、エフェドリン、イブテロール 、イソエタリン、フェノテロール、カルブテロール、クリンブテロール、または その医薬的に許容される塩)、または通常乾燥粉末吸入組成物に加えられるよう な着色剤や香味剤もしくは保存剤が医薬粉末中に存在していてよい。 用語「医薬的に許容される打粉剤」とは、潤滑にしたカプセル内側に打ち粉す ることにより、該カプセル表面の潤滑剤に付着させるのに使用可能な化合物をい う。打粉剤が実質的に「微細」、すなわち、その平均粒子サイズが約0.1〜2 0μm、より好ましくは約0.5〜10μm、最も好ましくは約1〜6μmであ るべきことは、本明細書に開示された実施例に記載された。かなりの量の微細物 質が存在しても許容されるが、通常、打粉剤粒子の約50%が例示した範囲内に 入るサイズであろう。所望の粒子サイズを達成するために、打粉剤は、例えば通 常の技術を用いて微粉(微細)にされるかまたは噴霧乾燥されてよい。医薬粉末 の付着度は、予め打粉剤を打ち粉したカプセルでは、カプセル内に打粉剤の層を 有していないカプセルより少ないことが解った。打粉剤は医薬的に許容されるも のであり、したがって、該打粉剤は、患者に医薬粉末を投与する際、医薬化合物 と反応してはならず、患者の気道に炎症を起こしてはならず、炎症を起こさない までも他の副作用を生じてはならない。打粉剤の例には、単糖類(例えば、乳糖 、マンニトール、アラビノース、キシリトール、デキストロース、およびそれら の一水塩)、二糖類(例えばマルトースやショ糖)、および多糖類(例えば、デ ンプン、デキストリン、またはデキストラン)、塩(例えば、塩化ナトリウムま たは塩化カリウム)、セルロース、メチルセルロース、またはポリエチレングリ コールの固体粉末、および同様の物質が含まれる。微粉化結晶糖類または噴霧乾 燥非晶質糖類(グルコース、フルクトース、マンニトール、ショ糖、および特に 微粉化乳糖)、または微粉化塩化ナトリウムが好ましい打粉剤である。 発明の実施法 本発明は上記の医薬粉末を貯蔵するのに使用されるカプセルの処理法を提供す るものである。該カプセルは、SpinhalatorTM(Fisons,UK)、I.S.F.Inhaler(I .S.F.,Italy)、Inha1atorTM(Boehringer-Ingelheim,Federal Repub1ic of Ger many)、RotahalerTM(Glaxo,UK)といった市販の吸入器のような硬カプセルを 用いるあらゆる吸入器と共に使用してよい。 硬ゼラチンカプセルは浸漬成形フィルム形成ゼラチン溶液によって製造するこ とができ、例えば、Elanco Qualicaps,Inc.(Indianapolis,IN)から市販品を購 入することができる。硬プラスチックカプセルは例えばUniversal Plastics and Engineering Company(Rockville,Maryland)から購入することができる。Torp ac社(East Hanover,New Jersey)は本発明の範囲にも含まれるセルロースカプ セルを販売してる。既述したように、製造時に成形ピンを潤滑剤でコーティング することにより成形ピンからカプセルシェルが容易に離れるのを促す。その結果 、カプセル内部は潤滑剤でコーティングされるであろう(図1参照)。 したがって、カプセルを適切な溶媒中に入れ、カプセル内壁の潤滑剤層を溶媒 に曝すことによりカプセル内壁から溶媒を除去する。潤滑剤を溶解することがで きる適切な溶媒については既述している。カプセル製造時に本明細書に記載した 以外の潤滑剤を使用する場合は、その潤滑剤を溶解することができる適切な溶媒 を日常的実験によって選択することができる。 硬ゼラチンカプセルを洗浄するのに無水アルコールを使用してよいが、これに よりゼラチンカプセルの含水量が減少し、カプセルが脆くなるかも知れないこと を本発明者らはみいだした。これにより使用中に硬ゼラチンカプセルが破壊され るかも知れない。したがって、溶媒中で洗浄した後に、適切な相対湿度でカプセ ルを再平衡化することにより、減少した水分を元に戻し、カプセルを最初の含水 量と質感に戻すことができる。あるいはまた、無水アルコールよりも水のような 医薬的に許容される水性希釈剤を適当な割合で含むアルコール(例えば水約0〜 20重量%を含有するアルコール組成物を形成する)を洗浄手順に用いることに よって洗浄中のゼラチンカプセルの含水量を一定に保つことができる。 洗浄および乾燥後、医薬粉末をカプセル内に入れ、当業者によく知られた方法 を用いてカプセルを閉じる。 医薬化合物と賦形剤もしくは担体(および所望により気管支拡張剤のような他 の成分)を乾燥混和し、このように形成された組成物をふるいにかけることによ り、所望の平均粒子サイズを有する医薬粉末を製造することができる。必要であ れば、標準的方法を用いて医薬化合物をペレット化し、より大きな塊とすること ができる。あるいはまた、広く使用される粉砕技術や噴霧乾燥のような他の微細 粉末の製造法を用いて、担体分子をより微細な医薬粒子でコーティングすること ができる。 次に、カプセルは、患者に医薬化合物を投与するために通常の方法、通常、患 者の気道に吸入させる方法で使用される。 本発明は先に開示した方法に従って処理された、所望によりその中に医薬粉末 を含有するカプセルにも関する。 別の態様では、製造後に潤滑剤コーティングカプセルに、先に例示したような 打粉剤を打ち粉する。次に、このカプセルに医薬粉末を充填し、通常の方法で使 用する。この打ち粉処理によってカプセルの内表面に打粉剤が付着する。これに より、カプセル内表面に付着し得る医薬粉末の量を減らし、患者の気道に達する 医薬化合物の全量が増加する。 以下の実施例の内容によって本発明はより完全に理解されよう。しかしながら 、これらによって本発明の範囲が限定されると解してはならない。全ての引用論 文ならびに特許引用文献は本明細書の一部を構成する。 実施例1 潤滑剤の置き換え レシチン、もしくは鉱物油中に拡散させたカルシウム石鹸とポリエチレングリ コール混合物(種々の分子量を有する)との混合物は、硬ゼラチンカプセルの製 造時に潤滑剤としてElanco Qualicaps,Inc.で一般的に利用されている。模擬吸 入後にかなりの量の薬剤がゼラチンカプセル内側に残っていたことから、硬カプ セルからの薬剤の供給が最適化されていないことを本発明者らは確認した。本発 明者らは、この問題がカプセル内表面上に潤滑剤コーティングが存在することに よるものであることをみいだした。したがって、この問題を克服するために、カ プセルの製造時に通常使用される潤滑剤を、製造者が「付着性」が低いと考える 別の混合物で置き換えるべきであると考えられた。本明細書では、通常のカプセ ルを「標準的」カプセルと称する。カプセル内表面における医薬粉末の残留に関 する限り、別の潤滑剤混合物を有するカプセルは吸入により適していると予想さ れるので、「吸入」カプセルと称される。実験方法は以下に記載する。 A.rhDNase粉末混合物 rhDNaseの噴霧乾燥粉末、および流動助剤ならびに増量物質として乳糖 担体を含有する製剤を用いて検討を行なった。rhDNaseの製造法はShakら の、Proc.Nat.Acad.Sci.87:9188-9192(1992)に開示されている。rhNDase の噴霧乾燥粉末が調整された。該製剤は、rhDNase 1mgを含有する総 充填量10mgのカプセルとなるよう設計された。噴霧乾燥粉末は「粗大」担体 である乳糖(DCL11,Pharmatose,DMV Inc.,La Crosse,WI)と比1:9で混合され た。 各混合物は、ふるいおよび「翻転」工程を組合せて製造された。該混合物の成 分は直径4インチの250μmふるいのメッシュ上で直接重量を計った。混合物 をふるいにかけ、次いで小ガラス瓶に入れた。次に、この瓶を標準的実験用ロー ラーを用いて5分間翻転させた。この混合物の使用準備が整ったと思われるまで 、少なくとも3回ふるいおよび翻転工程を繰り返した。 B.多段インピンジャー Muitiple Stage Liquid Impinger(MSLI)を用いて、rhDNase製剤から 生じたrhDNaseエアロゾルのサイズ分布を特徴付けた。MSLIは、おお よそ患者の口と口腔咽頭に対応するように設計された流入湾曲部、すなわち「ス ロート」と、最後のインパクション段階を介してすべての物質を捕捉するための 末端フィルターとを組み合わせた3段階慣性インパクターである。 この装置を組み立て、既知量のMilli-Q水をピペットで各段階のチャンバーに 入れた。Sierra Instruments質量流量計(モデル番号82152-H-3)を用いて流速 を適切に調整した。名目用量1mgのrhDNase粉末を含む、予め計量し、 予め穴を開けた、標準または吸入カプセル各5個を乾燥粉末吸入器(DPI)内 に入れ、次いでDPIをインピンジャースロートに接続し、DPIから放出させ た。最後のカプセルをMSLI中に放出させ、次いでポンプのスイッチを切った 。次に、MSLIを撹拌し、各段階に沈降した蛋白粉末を、それが沈降した段階 チャンバー中に含まれた水に確実に溶解させた。各溶液の部分標本を回収し、U V分光器を用い280nmで蛋白濃度を測定した。カプセル、装置、スロート、 およびフィルター(Whatman No.1)をMilli-Q水で定量的に洗浄し、上記のごと く蛋白含有量を測定した。 C.結果 標準カプセルまたは吸入剤カプセルいずれかのカプセルに保持される量(カプ セル保持量)、装置に保持される量(装置保持量)、供給用量、および呼吸用量 を定量した。結果を以下の表に示す。 D.結論 カプセルの製造に吸入潤滑剤を使用することにより、カプセル壁の内側への医 薬粉末の付着量が減少するものと予測されていたが、カプセルへの付着量の有意 な減少を達成できなかったことがわかった。したがって、硬ゼラチンカプセルの 製造に用いる潤滑剤を変えても本発明者によって確認された問題(例えば、カプ セル内側への付着の結果としての患者の気道に達する医薬化合物の有効量の低下 )は克服されなかった。 実施例2 溶媒洗浄 カプセル洗浄試験は、典型的な溶媒としてエタノールを用いて行なわれた。r hDNase混合物、「標準」カプセル、カプセルを空にすること(エンプティ イング)、および多段インピンジャーは実施例1に記載した通りである。 A.洗浄手順 Elanco Qualicapsから供給されたサイズ3HKの「標準」硬ゼラチンカプセル (Bx DOKZ30)を用いて試験を行なった。直径約1.2mmの熱い針で穴開けを 行なった。2つの半分(ボディとチャップ)からなるカプセル約100個を各々 ボディとキャップに分割して無水アルコール200mL中に入れた。約2〜3分 間撹拌した後、エタノールを捨て、カプセルを一夜空気乾燥させた。次に、カプ セルを50%の相対湿度で一夜貯蔵して再平衡化した。 B.結果 下記の表2はエタノール洗浄および非洗浄カプセルにおいて得られたエンプテ ィイングデータを示す。予備洗浄したものではカプセル保持量が約50%減少す ることが明らかである。 下記の表3は、MSLIによって測定した、洗浄および非洗浄カプセルの成績 データを示す。MSLI実験の結果はカプセル保持量の低下を確証し、より多量 の呼吸粒子がDPI装置から供給されることを示していることがデータから明ら かである。 C.結論 硬ゼラチンカプセル洗浄による成形放出コーティングの除去は、カプセルの薬 剤保持量を減少させ、医薬品の供給用量を増加させる有効な手段である。この方 法が、低用量の薬剤において、患者に適切な用量を確実に到達させるのに必要と される名目用量を有意に減らすための有効な方法であると思われることはデータ から明らかである。 実施例3 カプセルへの打ち粉 カプセル打ち粉試験は、微粉化乳糖、マンニトール、および塩化ナトリウム を打ち粉物質に用いて行なわれた。rhDNase混合物、「標準」カプセル、 カプセルエンプティイング、および多段インピンジャーは実施例1に記載の通り である。 A.カプセルへの打ち粉 打ち粉用賦形剤の部分標本を各カプセルの内側に入れ、カプセルに穴を開ける ことなく「モック」エンプティイング試験が実施された(以下参照)。エンプテ ィイング試験後、カプセルを開け、カプセルを軽くたたいて過剰の賦形剤を除去 した。次に、製剤の重量を計ってカプセルに入れ、カプセル保持量試験を行なっ た。 B.カプセルエンプティイング カプセルエンプティイングは新しいカプセルにrhDNase製剤の名目用量 10mgを充填し、次いでエンプティイング試験を行なって検討された。この試 験はゼラチンカプセルに穴を開け、このカプセルをDPI中に入れ、次いで空気 4Lを流速30L/分でDPIに通すことからなる。カプセルの薬剤保持量は「 空にされた」カプセルを洗浄し、UV光度計(280nm)を用いて保持された rhDNaseをアッセイすることにより評価した。「空にされた」カプセルの 洗浄液は、「未使用」カプセルの洗浄液をブランクとして計測された。ゼラチン によるアッセイへの干渉を減らすために精製(Milli-Q)水とカプセルボディの 接触時間を最小限とした。ブランクの測定から、カプセルシェルによる干渉は最 小限であり、未使用洗浄液を溶液ブランクに用いて補正することができることが 示された。 C.結果 下記の表4は、カプセル打ち粉試験において得られたエンプティイングデータ を示す。 D.結論 適切な「微細な」賦形剤をカプセルに打ち粉することによりカプセル保持量を 有意に減少させることができ、したがって患者へのDPI装置からの薬剤供給量 が増加するはずである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.医薬粉末をカプセル内部に挿入する前に、カプセルの潤滑剤コーティング 内表面を、潤滑剤に溶解し得る医薬的に許容される溶媒に曝すことを含む医薬粉 末を貯蔵するのに使用する潤滑剤コーティングカプセルの処理法。 2.潤滑剤がシリコン油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウ ム、脂肪酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリ ン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ホウ酸、植物油、鉱物油、パラフ ィン、リン脂質、レシチン、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ま たはそれらの混合物を含むものである請求項1に記載の方法。 3.溶媒が揮発性で、かつ殺菌性である請求項2に記載の方法。 4.溶媒がベンゼン、ヘキサノール、水、アルコール、メタノール、エタノー ル、プロパノール、イソプロパノール、プロピルアルコール、エーテル、界面活 性剤溶液、石鹸溶液、クロロホルム、四塩化炭素、またはそれらの混合物を含む ものである請求項2に記載の方法。 5.該溶媒がアルコールである請求項4に記載の方法。 6.該アルコールが水性希釈剤に溶解するものである請求項5に記載の方法。 7.潤滑剤が油である請求項1に記載の方法。 8.医薬粉末がエアロゾルの形で患者に投与されるものである請求項1に記載 の方法。 9.医薬粉末が約0.1〜20μmの平均直径を有する粒子を含むものである 請求項1に記載の方法。 10.医薬粉末が医薬ポリペプチドを含むものである請求項1に記載の方法。 11.カプセルが硬ゼラチンカプセル、硬セルロースカプセル、または硬プラ スチックカプセルである請求項1に記載の方法。 12.医薬粉末が医薬化合物と医薬的に許容される担体を含むものである請求 項1に記載の方法。 13.請求項1の記載に従って処理されたカプセル。 14.カプセル中に医薬粉末を含む請求項13に記載のカプセル。 15.医薬粉末をカプセル内部に挿入する前に、カプセルの潤滑剤コーティン グ内表面に、医薬的に許容される打粉剤を打ち粉することを含む医薬粉末を貯蔵 するのに使用する潤滑剤コーティングカプセルの処理法。 16.該打粉剤が糖、単糖類、二糖類、多糖類、アラビノース、キシリトール 、デキストロース、マルトース、ショ糖、デキストリン、デキストラン、乳糖、 マンニトール、グルコース、フルクトース、ソルビトール、トレハロース、塩、 塩化ナトリウム、塩化カリウム、デンプン、セルロース、メチルセルロース、お よびポリエチレングリコールからなる群から選ばれるものである請求項15に記 載の方法。 17.該打粉剤が微粉化または噴霧乾燥されているものである請求項16に記 載の方法。 18.該打粉剤が微粉化乳糖である請求項17に記載の方法。 19.医薬粉末がエアロゾルの形で患者に投与されるものである請求項15に 記載の方法。 20.該打粉剤が約0.1〜20μmの平均サイズを有するものである請求項 15に記載の方法。 21.請求項15の記載に従って処理されたカプセル。
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