JPH10501046A - スライドリングパッキン - Google Patents

スライドリングパッキン

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JPH10501046A
JPH10501046A JP8500325A JP50032596A JPH10501046A JP H10501046 A JPH10501046 A JP H10501046A JP 8500325 A JP8500325 A JP 8500325A JP 50032596 A JP50032596 A JP 50032596A JP H10501046 A JPH10501046 A JP H10501046A
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slide
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Application number
JP8500325A
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English (en)
Inventor
ギュンター,ハンス−ヴェルナー
ヤンセン,ディーター
Original Assignee
メルケル・ディッヒテレメンテ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
    • F16J15/3404Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member and characterised by parts or details relating to lubrication, cooling or venting of the seal
    • F16J15/3408Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member and characterised by parts or details relating to lubrication, cooling or venting of the seal at least one ring having an uneven slipping surface
    • F16J15/3428Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member and characterised by parts or details relating to lubrication, cooling or venting of the seal at least one ring having an uneven slipping surface with a wavy surface

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  • Mechanical Sealing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 極めて低い漏れ率と、非常に厳しい許容誤差で機械仕上げされたスライド面とを有するスライドリングパッキンを製造するために、本発明は、スライド面の形状と、互いにバランスが取られる動作中のスライド面の温度及び圧力による変形とを利用し、パッキンを使用しているときに、2つのスライド面の少なくとも一方の低圧エッジが実質的にフラットになり、かつ、このエッジの高圧側においてシールが周縁に延在する波状の小さな凹凸を有するようにしている。波状の凹凸は、好ましくは、スライドリングがその周縁部において、熱の排出または圧力の吸収に関して異なった状態を呈するために生じる。

Description

【発明の詳細な説明】 スライドリングパッキン スライドリングパッキンの複数のスライドリングにおける相互作用するスライ ド面を高精度に表面仕上げして平行にすることによって、1g/hよりも十分に少な い最小限の漏れを達成し得ることが知られている(ジャーナルプロセス(Journal PROCESS)1994,第23〜26頁)。しかし、今までの制御していない方法においては 、流体潤滑とは関係のない状態での少なくとも部分的な乾燥運転が容認されなけ ればならず、かつスライド面を破壊することにつながり得ることも知られている 。実際、制御していない場合のパッキンの早期損傷を避けるために、比較的大き なギャップの幅に対応した比較的大きな漏れ率が認められている。これらの比較 的大きなギャップ幅は、スライド面の形状の平坦な形状からの内包的または非内 包的な変形(周縁リップル(小さな波状の凹凸))によるものにすることができ る。 本発明が基づいている目的は、スライドリングパッキンの漏れ率を小さくし、 それによってその信頼性を大きく低下させないようにすることである。 本発明は、漏れ率を小さくするためにギャップの幅を小さくするときに、温度 と圧力にそれぞれ誘引されるスライドリングの変形が、ギャップの幅に匹敵する 大きさになり、従って重大になるということに基づいている。このことにより、 例えば自由状態において互いの間にクサビ形状のギャップを形成するように変形 している2つのスライド面を実質的にフラットで平行にならせたり、あるいは自 由状態では存在しない周縁リップルが生じるように変形させたりすることができ る。これらの効果は、状況によって都合が良かったり悪かったりする。本発明は 、動作中に効果のあるスライド面の形状的な形態に、これらの事柄を意図的に組 み込んだものである。 本発明におけるもう一つの基本的な考え方は、シーリングギャップの望ましい 形状に関係している。シール面が正確に平行な場合、漏れは最小限になるが、ス ライド面に重大なダメージが与えられる結果になり得ることが知られている。ま た、シーリングギャップ内の最も幅の狭い部分がシール面の圧力側エッジにある 場合(Aギャップという)には、シーリングギャップ内に低い圧力しか作用せず 、 全シール圧がシール面の圧力側の小さな接触部分に作用して後者の早期故障の原 因となることから、都合が悪いことが知られている。低圧側エッジ部のシール面 間に著しいクサビ形状のギャップ(Vギャップという)がある場合も、高い圧力 の作用がシーリングギャップ内に直接に広がって、意図されたシール力を低減さ せるために都合が悪く、このことにより漏れが大きくなる。 本発明は、平行なギャップまたは緩やかなVギャップの場合におけるこの不具 合が、キャビテーションのために多くの場合に起こることを認識している。相互 作用するシーリング面において避けることのできない周縁リップルは、回転速度 とともに、つまり早くなると容積が変化するスペースのシーリング面の間の囲ま れた部分に通じる。このことは、これらのスペースが、広いシーリングギャップ のために、シーリングギャップの外の別のシーリングギャップスペースに比較的 大きな断面で接続されている限りは重要ではなく、流動性の媒体の流入及び流出 を、蒸発をさせずに起こすことを保証できる。しかし、ギャップがより狭くなる と、これらの流入と流出の断面が小さくなり、一方、リップルの角度が同じであ ると仮定すれば、容積差は同じに保たれる。 従って、上述した問題についての本発明による解決手段は、一方では、2つの スライド面の少なくとも一方の低圧側エッジが動作時に実質的にフラットになる ように、スライド面の相関的な形成と動作時におけるそれらの変形を互いに調和 させ、他方では、2つのスライド面の少なくとも一方の周縁リップルを、該スラ イド面の圧力側のシーリングギャップ部分に存在させるという2つの特徴を組み 合わせることであり、該ギャップは、低圧側エッジの部分におけるのと少なくと もほとんど同じぐらいの広さにしている。 第2の特徴は、まず、ギャップがV形状を有しているか、極端な場合には平行 な境界を有していることであり、A形状は有していない。このことは、さらに、 周縁リップルがシーリングギャップの圧力側部分に設けられることを意味し、こ れは、流体力学的に好ましい条件を保証することを意図している。他方、第1の 特徴は、スライド面が互いに最も接近している場合の、スライド面の低圧側エッ ジに関する。このエッジは、少なくとも一方の面において実質的にフラットであ る。このことにより、エッジ部分における2つのスライド面の間に包含された容 積の周期的な変化がなくなるか、または製造精度の範囲内で最小限になるという 効果がある。キャビテーションと関係のある周期的な蒸発と凝縮につながり得る 周期的な圧力変化もまた、これに応じて排除されるか低減される。 高精度に機械加工されたスライド面を有するスライドリングパッキンにおいて 、本発明の特徴が満たされていれば、極めて低い漏れ率と長い寿命が実現される ことが分かっている。 本明細書でスライドリングという用語を使用する場合、シャフトに対して相対 的に回転しないように連結された実際のスライドリングと、一般に相リングと呼 ばれ、ハウジングに連結されるリングとを含むことを意図している。低圧側エッ ジに関してフラットな形状という用語を使用している場合、それは、回転形状か ら周方向には可能な限り小さく変形しているが径方向には実質フラットな形状を 指すために単純化しているのであり、例えばわずかにテーパにするために、フラ ット形状から意図的に変形させることを排除することを意図したものではない。 スライド面の形成と動作中におけるそれらの変形とを調和させるという表現は、 使用状態において動作中の変形が生じた後にスライド面が所望の形状になるよう に、スライド面を自由状態において所定の形状に形成することを意図している。 相関的な形成という用語は、一つのスライド面の形状を、一般には反対のスライ ド面の形状との関係において形成しなければならないこと、特に径方向の断面に おけるスライド面の所望の形状との関係で形成しなければならないことを意味し ている。 高精度のスライド面という用語を使用している場合、主に、ラップ加工によっ て実現できる表面仕上げを言うことを意図している。それによって、数十分の一 または数百分の一マイクロメーター内で、ほぼ正確にフラットな形状を達成する ことができる。低圧側エッジの部分において実質的にフラットなスライド面に関 して述べている場合、このことは、フラット形状からの上記エッジの周方向への 変形が約0.5μよりも大きくなく、好ましくは0.3μよりも大きくないこと を意味している。0.1μよりも大きくない値が望ましい。 第2スライド面は、耐漏洩性を犠牲にして流体潤滑効果を高めるためには、必 要であれば低圧側エッジ部分に多少の周縁リップルを持たせることができる。多 くの場合、第2スライド面も、低圧側エッジ部分において周方向に実質的にフラ ットにすることが好都合である。このことにより、第2スライド面のフラット形 状からの(周方向への)変形が、0.3μ、好ましくは0.15μよりも大きく ないようになる。本発明によれば、低圧側の壁部分におけるギャップの最大幅は 、0.5μよりも大きくなく、好ましくは0.3μよりも大きくないようにすべ きである。0.2μよりも小さな値が望ましい。 シーリングギャップの残りの部分、つまり、低圧側エッジの圧力側は、そのギ ャップ幅が、低圧側エッジにおいてよりも、さらにはその最も狭いポイントにお いてよりも小さくなく、一方、その間に、より大きなギャップ幅の部分があるよ うに構成され、その結果、リップルの周縁で流体特性(hydrodynamics)が決定 されることになる。同時に、スライド面が最も接近する部分のギャップ幅は、径 方向全体にほぼ一定にすべきである。言い換えれば、2つのスライド面が互いに ほぼ平行か、動作状態において半径方向に極めて小さなV形状を有している部分 が、圧力側から低圧側のどこにでもあるべきであり、一方、V形状はその間の部 分においてより強く現れる。このことは、低圧側エッジのストリップが面接触に よってそれらの最終形状となるある程度の慣らし運転時間を経た後に、シーリン グギャップにおける流体力学的に作用する部分において互いに最も近くなる部分 が、スライド面の相互間隔を決定する支持機能をなすか、言い換えれば、スライ ド面の低圧側エッジのストリップの間隔がゼロに近づく場合に支持機能によって これらが軽減され、それによってそれらがさらに摩耗することが最小限になる。 低圧側エッジの圧力側においてこの目的で必要な周縁リップルは小さい。これ は、1ミクロンよりも小さく、好ましくは0.5μよりも小さくすることができ る。 本発明においてスライド面が種々の部分で動作時に有するようになっている非 常に小さな寸法差を生じさせることは、その製造技術に関して困難であろう。し かし、フラットな、または極めて小さな周縁リップルを有するわずかに凸状また は凹状の表面形状は、ラップ加工によって製作できる。本発明によれば、圧力と 温度にそれぞれ誘導される変形を調和させることにより、動作状態において望ま しい周縁リップルが、ひとつまたは複数のスライド面の圧力側部分に発生する。 この目的のため、二つのスライドリングの少なくとも一方に、周縁全体で不均一 な熱放散のための手段が備えられる。この目的のため、熱絶縁手段を、ある領域 、または熱を周囲の媒体に伝達しやすくする手段に設けることができる。既に公 知の駆動鉤爪は熱絶縁手段として適しており、以下に説明する代表例のように、 これらはその周辺の部分でスライドリングを包囲している。これらの手段がスラ イド面の形状に対して十分に作用するようにするために、同じ意味で作用する手 段(すなわち、例えば熱絶縁手段)は、合計で少なくとも周縁の約三分の一、個 々には少なくとも周縁の約十分の一以上に延在しているべきである。2つまたは 3つの熱絶縁部分が、それぞれの場合に周辺の全長の四分の一または六分の一よ りも広い範囲に延在するように周辺全体に均一に分配される場合には、好結果が 得られる。 同様の説明は、シールすべき圧力差に対するシール面を形成するリングの部分 を周縁で不均一に支持する手段にも適用される。 本発明に固有の特徴によれば、動作中に熱及び圧力に誘発される変形には、径 方向に関するスライド面の傾斜に反対方向に作用することで備えておくことがで きる。従って、径方向へのスライド面の角度を、シールすべき圧力が変わったと きにほぼ同じにとどめておくことができる。このことは、シーリングギャップの 熱出力、したがってスライドリング内の温度分布が、シールすべき圧力差によっ て決まることと、子午線断面(meridional section)においてスライドリングに 広がる圧力差と温度の場の両方がリングの撓みの状態に影響を与えるということ につながる。このことは、圧力側のギャップ部分における流体力学的なリップル のために、周縁全体でスライド面を不均一に変形させる圧力または熱の効果には 左右されない。 リングの材料の多孔性は、流体力学的な効果をある程度まで高めるため、一般 に効果的であると認められている。小孔は潤滑剤を蓄えておくことができ、それ によって乾燥運転特性を改善できる。しかし、スライドリングに硬質材料(例え ばシリコンカーバイド)を使用した場合の通常の小孔のサイズが数マイクロメー タのオーダーで、低圧側エッジ部分の所望のギャップの幅の複数分に相当する場 合、流体力学上の及び摩擦学上の条件が歪められ得ることが容易に理解できるで あろう。従って、本発明は、この微細な小孔のサイズが2μよりも小さい場合、 好ましくは1.5μよりも小さい場合に効果的であると見なしている。 本発明は、両方が硬質材料(例えばシリコンカーバイド)から構成されたスラ イドリングを対にする場合に特別に効果的に使用できる。しかし、本発明は、二 つのスライドリングの一方がより軟質の材料(例えばカーボン)から構成される 場合に、低圧側エッジで周辺方向にフラットなものが硬質リングで、かつ硬質リ ングの圧力側に周縁リップルが設けられるのであれば適用可能である。 本発明に係るパッキンの製造方法は、スライド面が圧力側で相手面に最も接近 する周縁の部分においてスライド面の動作中の撓み角度を測定することと、スラ イド面を、相手側のスライド面に対して少なくともほぼこの角度を相殺するよう にあらかじめ調整することから識別することができる。言い換えれば、考慮して いるスライドリングのスライド面を、それが圧力側ギャップ部分において相手面 に向かって最も突出する部分で相手面にほぼ平行にするための試みをなすべきで ある。このことは、2つのスライド面が低圧側エッジ部の部分において互いに最 も近くなるべきであるという条件とは無関係に適用される。 以下に、効果的な代表例を示す図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明す る。 図1は、スライドリングパッキン全体の一部破断斜視図を示している。 図2及び3は、周方向に異なる部分でのスライドリングの部分断面図である。 図4は、スライドリングとその駆動手段の軸方向視図である。 図5は、スライドリングのスライド面の拡大展開図である。 このスライドリングパッキンは、シャフトの相対的な回転に対して固定される ように構成された保持リング1を備え、この保持リング1に、実際のスライドリ ング3を、相リング4に押し付けるアキシャルスプリング2が支持されている。 この相リング4はハウジングに固定され、本明細書では、一般的な意味から、同 じくスライドリングという。スライドリング3は5において公知の方法でシャフ トに対してシールされ、相リング4とともにシーリングギャップ6を封じ込めて いる。保持リング1の円周方向に相対する2つのポイントからアキシャルアーム 7が延出しており、これは、スライドリング3の円周上の隆起部8と、円周上の 低レベルの部分9とともに、駆動手段(drive features)として作用する。 相リング4の端面に位置していてシーリングギャップ6の形成に関して一部を なすシール面は、フラットになるように追従すると想定される。シール面は、ラ ップ加工されていて、0.1μより小さな振幅のリップル(小さな波状の凹凸) を有している。また、シール面は、パッキンの軸に対してわずかに凸面または凹 面にすることができる。このシール面と相互作用するスライドリング3のスライ ド面10の説明において「フラット」という用語を使用している場合、この用語 は、相シール面が径方向に凸または凹の研磨面になっている場合はそれに対応し て変えるべきである。 図2の断面図は、図1の断面図に基本的に対応している。この図は、スライド リング3の周辺が、駆動手段7の間で、対応して隆起した構造になっている部分 を示している。図4において、この周辺部分は、記号Aによって示されている。 図3は、この周辺における、駆動手段7の下の部分Bに対応する断面を示してい る。図2と3を比較すると、スライドリング3からの熱放散が、スライドリング 3が駆動手段7とそれらの間の中間物の層によって覆われているB部においてよ りも、A部においての方が容易であることが明らかに読み取れる。 動作中、熱がシーリングギャップ6の中で発生し、両方のスライドリングに伝 達され、さらにこれらから周囲へ伝えられる。スライドリング4について、ここ では、単純化のために、熱によってどのような変形も生じないものと仮定する。 このスライドリングの場合、熱放散が周辺から均一に起こるので、少なくとも熱 応力によって周辺の変形が不均一になることは起こり得ない。したがって、これ が動作中にフラットになるようにあらかじめ調整しておくことができ、または、 フラットな形状からの全ての周方向に均一の変形を、他方のスライドリング3の 寸法決定の際に容易に考慮できる。 他方、スライドリング3から周辺の部分A及びBへの熱放散は、部分的に不均 一な温度分布を招き、このことが不均一な変形につながる。この変形は、一方で はリングの円周軸回りでのねじれであり、このことをここでは撓みという。他方 、リングは交軸に対しても曲がる。これらの方向へのスライド面の変形は累積的 なものである。あるケースにおいて、スライド面をリングの軸に対して凹状にラ ップ加工し、インナーエッジ(11及び13)からアウターエッジ(図4の12 及び14)まで、自由状態で高さが0.5μ大きくなるようにした。動作状態に おいて、リングはスライド面の部分において図2の矢印のように外側へ撓み、そ の結果、スライド面がフラットな形状に近づいた。しかし、この接近は、周縁全 体において均一ではなかった。撓みのため、ポイント12がポイント11に対し て0.8μ後退し、したがって、フラットな相手面の相対するポイント11から さらに0.3μ後退した。部分Aにおいて、撓みはいくぶん小さく、ポイント1 3と相対するポイント14において約0.6μで、したがって、この部分はポイ ント13に対してさらに0.1μ後退していた。このため、交軸の回りの曲げは 、最大で0.2μであった。この結果、ポイント11と13がほぼ同じ軸直角面 に存在し、ポイント12と14が、それぞれさらに0.3μと0.1μ後退して いた。 この結果を図5の展開図に近似的に示している。点の密度が高いところは相手 面により近づいていることを示している。そして、低圧側エッジのストリップ1 5において、最も近づいている。部分Aの中心部において、シーリング面の(径 方向への)幅全体にわたって、それは本質的に不変を保っている。この部分にお いて、シーリング面は、より大きなクリアランスのために相手面から後退する。 推移部分がその間に形成されている。 スライドリング3は、500時間使用した後、微細なスコアマーク(刻み傷) を呈した。スライド面の残りの部分は、異物によるものであると考えられる比較 的小さな引っ掻き傷を除いては実質的に変化がなかった。このことから、エッジ ストリップ15において面接触(solid-body contact)がなされたと推量され、 一方、残りの部分では、支配的な条件は、おそらく、図5に示されたリップルの ために、流体潤滑であった。漏れ速度は初期の短い時間において0.1g/hで 、その後、0.05g/hよりも小さな速度で一定した。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年7月11日 【補正内容】 明細書 スライドリングパッキン スライドリングパッキンの複数のスライドリングにおける相互作用するスライ ド面を高精度に表面仕上げして平行にすることによって、1g/hよりも十分に少な い最小限の漏れを達成し得ることが知られている(ジャーナルプロセス(Journal PROCESS)1994,第23〜26頁)。しかし、今までの制御していない方法においては 、流体潤滑とは関係のない状態での少なくとも部分的な乾燥運転が容認されなけ ればならず、かつスライド面を破壊することにつながり得ることも知られている 。実際、制御していない場合のパッキンの早期損傷を避けるために、比較的大き なギャップの幅に対応した比較的大きな漏れ率が認められている。これらの比較 的大きなギャップ幅は、スライド面の形状の平坦な形状からの内包的または非内 包的な変形(周縁リップル(小さな波状の凹凸))によるものにすることができ る。 平行なシール面により、漏れを最小にすることができるが、スライド面に重大 なダメージが生じ得ることが知られている。このことは、より緩やかなVギャッ プを有する多くのスライドリングパッキンにも当てはまる。 本発明は、このことがキャビテーションのために多くの場合に起こることを認 識している。高精度の機械加工をした場合でも避けることのできない、相互作用 するシーリング面の周縁リップルは、回転速度とともに、つまり早くなると容積 が変化するスペースのシーリング面の間の囲まれた部分に通じる。このことは、 これらのスペースが、広いシーリングギャップのために、シーリングギャップの 外の別のシーリングギャップスペースに比較的大きな断面で接続されている限り は重要ではなく、流動性の媒体の流入及び流出を、蒸発をさせずに起こすことを 保証できる。しかし、ギャップがより狭くなると、これらの流入と流出の断面が 小さくなり、一方、リップルの角度が同じであると仮定すれば、容積差は同じに 保たれる。 シャフトとともに回転するスライドリングが硬質材料から構成され、静止した スライドリングがカーボンから構成された公知のスライドリングパッキン(US −A3 970 320)がある。静止したスライドリングには、熱膨張の相違 のために、スライド面の高圧部分にくぼんだ領域を作ることを意図して、冷却穴 が設けられている。そうでなければ、スライド面は光学的にフラットに、すなわ ち、完全にフラットな形状からのスライド面の許容し得る変形を、小径の範囲内 のスライドリングにおいてはヘリウム光のバンド幅1つ分よりも大きくないよう にし、大径の場合にはヘリウム光のバンド幅9つ分までにすべきである。これは 、0.3から3μまでに対応している。最小のギャップ幅は、両スライド面に凹 凸を加えることのために大きくなる。冷却穴の領域において、熱変形が、そのす ぐ周辺の部分的に限られた凹部に通じて、より厳しい歪みを想定しなければなら ず、これらがさらにギャップの幅を広くするように作用することを考慮しなけれ ばならない。したがって、流体潤滑状態が実質的に低圧側エッジ部にも広がって 、スライド面を互いに離すように持ち上げることを見込まなければならない。こ のことは、漏れ率が接触面の所定の熱変形を増大することの観察によって示され ている。これは、冷却穴を有するスライドリングがカーボンで形成されていて、 硬質材料で形成された他方のスライドリングとの関係においてより厳しい摩耗の 対象であり、さらにこの摩耗が原形状を損なう場合にはなおさらのことである。 この種のパッキンについて、わずかでない漏れ率を見込むべきであることが経験 から分かっている。 請求項1の特徴部分の前節において述べられている従来技術を出発点として、 本発明が基づいている目的は、スライドリングパッキンの漏れ率を相当に小さく し、それによってパッキンの信頼性を大きく低下させないようにすることである 。 本発明に係る解決手段は、請求項1の特徴部分に記載されている。これらの特 徴につながる方法が請求項10に示されている。 請求項1の特徴は、シーリングギャップがV形状か、極端な場合には平行な境 界を有することであり、A形状は有していない。低圧側エッジにおいて、スライ ド面は、幅が0.2μよりも大きくない極めて狭いシーリングギャップを有して いる。シーリングギャップの圧力側の部分においてでさえ最小幅がより小さくな いので、低圧側エッジが確実にシーリングギャップの最も狭いポイントを形成す る。シーリングギャップの圧力側の部分において、流体力学的に好ましい条件を 保証する周縁リップルが設けられる。2つのスライド面の一方のフラット形状か らの変形が0.1μよりも大きくないということにより、エッジ部分における2 つのスライド面の間に囲まれた容積の周期的な変化がなくなるか、または製造精 度の範囲内で最小限になることが保証される。キャビテーションと関係のある周 期的な蒸発と凝縮につながり得る周期的な圧力変化もまた、これに応じて排除さ れるか低減される。 このようにして形成されて高精度に機械加工されたスライド面を有するスライ ドリングパッキンにより、極めて低い漏れ率と長い寿命が同時に実現されること が分かっている。 本明細書でスライドリングという用語を使用する場合、シャフトに対して相対 的に回転しないように連結されたスライドリングと、しばしば相リングと呼ばれ 、ハウジングに連結されるリングとを含むことを意図している。低圧側エッジに 関してフラットな形状という用語を使用している場合、それは、回転形状から周 方向には可能な限り小さく変形しているが径方向には実質フラットな形状を指す ために単純化しているのであり、例えばわずかにテーパにするために、フラット 形状から意図的に変形させることを排除することを意図したものではない。スラ イド面の形成と動作中におけるそれらの変形とを調和させるという表現は、使用 状態において動作中の変形が生じた後にスライド面が所望の形状になるように、 スライド面を自由状態において所定の形状に形成することを意図している。相関 的な形成という用語は、一つのスライド面の形状を、一般には反対のスライド面 の形状との関係において形成しなければならないこと、特に径方向の断面におけ るスライド面の所望の形状との関係で形成しなければならないことを意味してい る。 本発明において必要なスライド面の高精度の仕上げは、ラップ加工によって実 現できる。 低圧側ギャップの幅を小さくするのを可能にするため、第2のスライド面も、 低圧側エッジ部分において周方向へ実質的にフラットである。フラット形状(周 方向におけるフラット)からのその変形は、0.15μよりも大きくない。 シーリングギャップの残りの部分、つまり、低圧側エッジの圧力側は、そのギ ャ ップ幅が、低圧側エッジにおいてよりも、さらにはその最も狭いポイントにおい てよりも小さくなく、一方、その間に、より大きなギャップ幅の部分があるよう に構成され、その結果、リップルの周縁で流体特性(hydrodynamics)が決定さ れることになる。同時に、スライド面が最も接近する部分のギャップ幅は、径方 向全体にほぼ一定にすべきである。言い換えれば、2つのスライド面が互いにほ ぼ平行か、動作状態において半径方向に極めて小さなV形状を有している部分が 、圧力側から低圧側のどこにでもあるべきであり、一方、V形状はその間の部分 においてより強く現れる。このことは、低圧側エッジのストリップが面接触によ ってそれらの最終形状となるある程度の慣らし運転時間を経た後に、シーリング ギャップにおける流体力学的に作用する部分において互いに最も近くなる部分が 、スライド面の相互間隔を決定する支持機能をなすか、言い換えれば、スライド 面の低圧側エッジのストリップの間隔がゼロに近づく場合に支持機能によってこ れらが軽減され、それによってそれらがさらに摩耗することが最小限になる。 低圧側エッジの圧力側においてこの目的で必要な周縁リップルは小さい。これ は、1ミクロンよりも小さく、好ましくは0.5μよりも小さくすることができ る。 本発明においてスライド面が種々の部分で動作時に有するようになっている非 常に小さな寸法差を生じさせることは、その製造技術に関して困難であろう。し かし、フラットな、または極めて小さな周縁リップルを有するわずかに凸状また は凹状の表面形状は、ラップ加工によって製作できる。本発明によれば、圧力と 温度にそれぞれ誘導される変形を調和させることにより、動作状態において望ま しい周縁リップルが、ひとつまたは複数のスライド面の圧力側部分に発生する。 この目的のため、二つのスライドリングの少なくとも一方に、周縁全体で不均一 な熱放散のための手段が備えられる。この目的のため、熱絶縁手段を、ある領域 、または熱を周囲の媒体に伝達しやすくする手段に設けることができる。既に公 知の駆動鉤爪は熱絶縁手段として適しており、以下に説明する代表例のように、 これらはその周辺の部分でスライドリングを包囲している。これらの手段がスラ イド面の形状に対して十分に作用するようにするために、同じ意味で作用する手 段 (すなわち、例えば熱絶縁手段)は、合計で少なくとも周縁の約三分の一、個々 には少なくとも周縁の約十分の一以上に延在しているべきである。2つまたは3 つの熱絶縁部分が、それぞれの場合に周辺の全長の四分の一または六分の一より も広い範囲に延在するように周辺全体に均一に分配される場合には、好結果が得 られる。 同様の説明は、シールすべき圧力差に対するシール面を形成するリングの部分 を周縁で不均一に支持する手段にも適用される。 本発明に固有の特徴によれば、動作中に熱及び圧力に誘発される変形には、径 方向に関するスライド面の傾斜に反対方向に作用することで備えておくことがで きる。従って、径方向へのスライド面の角度を、シールすべき圧力が変わったと きにほぼ同じにとどめておくことができる。このことは、シーリングギャップの 熱出力、したがってスライドリング内の温度分布が、シールすべき圧力差によっ て決まることと、子午線断面(meridional section)においてスライドリングに 広がる圧力差と温度の場の両方がリングの撓みの状態に影響を与えるということ につながる。このことは、圧力側のギャップ部分における流体力学的なリップル のために、周縁全体でスライド面を不均一に変形させる圧力または熱の効果には 左右されない。 リングの材料の多孔性は、流体力学的な効果をある程度まで高めるため、一般 に効果的であると認められている。小孔は潤滑剤を蓄えておくことができ、それ によって乾燥運転特性を改善できる。しかし、スライドリングに硬質材料(例え ばシリコンカーバイド)を使用した場合の通常の小孔のサイズが数マイクロメー タのオーダーで、低圧側エッジ部分の所望のギャップの幅の複数分に相当する場 合、流体力学上の及び摩擦学上の条件が歪められ得ることが容易に理解できるで あろう。従って、本発明は、この微細な小孔のサイズが2μよりも小さい場合、 好ましくは1.5μよりも小さい場合に効果的であると見なしている。 本発明に係るパッキンの製造方法は、スライド面が圧力側で相手面に最も接近 する周縁の部分においてスライド面の動作中の撓み角度を測定することと、スラ イド面を、相手側のスライド面に対して少なくともほぼこの角度を相殺するよう にあらかじめ調整することから識別することができる。言い換えれば、考慮して いるスライドリングのスライド面を、それが圧力側ギャップ部分において相手面 に向かって最も突出する部分で相手面にほぼ平行にするための試みをなすべきで ある。このことは、2つのスライド面が低圧側エッジ部の部分において互いに最 も近くなるべきであるという条件とは無関係に適用される。 以下に、効果的な代表例を示す図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明す る。 図1は、スライドリングパッキン全体の一部破断斜視図を示している。 図2及び3は、周方向に異なる部分でのスライドリングの部分断面図である。 図4は、スライドリングとその駆動手段の軸方向視図である。 図5は、スライドリングのスライド面の拡大展開図である。 このスライドリングパッキンは、シャフトの相対的な回転に対して固定される ように構成された保持リング1を備え、この保持リング1に、実際のスライドリ ング3を、相リング4に押し付けるアキシャルスプリング2が支持されている。 この相リング4はハウジングに固定され、本明細書では、一般的な意味から、同 じくスライドリングという。スライドリング3は5において公知の方法でシャフ トに対してシールされ、相リング4とともにシーリングギャップ6を封じ込めて いる。保持リング1の円周方向に相対する2つのポイントからアキシャルアーム 7が延出しており、これは、スライドリング3の円周上の隆起部8と、円周上の 低レベルの部分9とともに、駆動手段(drive features)として作用する。 相リング4の端面に位置していてシーリングギャップ6の形成に関して一部を なすシール面は、フラットになるように追従すると想定される。シール面は、ラ ップ加工されていて、0.1μより小さな振幅のリップル(小さな波状の凹凸) を有している。また、シール面は、パッキンの軸に対してわずかに凸面または凹 面にすることができる。このシール面と相互作用するスライドリング3のスライ ド面10の説明において「フラット」という用語を使用している場合、この用語 は、相シール面が径方向に凸または凹の研磨面になっている場合はそれに対応し て変えるべきである。 図2の断面図は、図1の断面図に基本的に対応している。この図は、スライド リング3の周辺が、駆動手段7の間で、対応して隆起した構造になっている部分 を示している。図4において、この周辺部分は、記号Aによって示されている。 図3は、この周辺における、駆動手段7の下の部分Bに対応する断面を示してい る。図2と3を比較すると、スライドリング3からの熱放散が、スライドリング 3が駆動手段7とそれらの間の中間物の層によって覆われているB部においてよ りも、A部においての方が容易であることが明らかに読み取れる。 動作中、熱がシーリングギャップ6の中で発生し、両方のスライドリングに伝 達され、さらにこれらから周囲へ伝えられる。スライドリング4について、ここ では、単純化のために、熱によってどのような変形も生じないものと仮定する。 このスライドリングの場合、熱放散が周辺から均一に起こるので、少なくとも熱 応力によって周辺の変形が不均一になることは起こり得ない。したがって、これ が動作中にフラットになるようにあらかじめ調整しておくことができ、または、 フラットな形状からの全ての周方向に均一の変形を、他方のスライドリング3の 寸法決定の際に容易に考慮できる。 他方、スライドリング3から周辺の部分A及びBへの熱放散は、部分的に不均 一な温度分布を招き、このことが不均一な変形につながる。この変形は、一方で はリングの円周軸回りでのねじれであり、このことをここでは撓みという。他方 、リングは交軸に対しても曲がる。これらの方向へのスライド面の変形は累積的 なものである。あるケースにおいて、スライド面をリングの軸に対して凹状にラ ップ加工し、インナーエッジ(11及び13)からアウターエッジ(図4の12 及び14)まで、自由状態で高さが0.5μ大きくなるようにした。動作状態に おいて、リングはスライド面の部分において図2の矢印のように外側へ撓み、そ の結果、スライド面がフラットな形状に近づいた。しかし、この接近は、周縁全 体において均一ではなかった。撓みのため、ポイント12がポイント11に対し て0.8μ後退し、したがって、フラットな相手面の相対するポイント11から さらに0.3μ後退した。部分Aにおいて、撓みはいくぶん小さく、ポイント1 3と相対するポイント14において約0.6μで、したがって、この部分はポイ ン ト13に対してさらに0.1μ後退していた。このため、交軸の回りの曲げは、 最大で0.2μであった。この結果、ポイント11と13がほぼ同じ軸直角面に 存在し、ポイント12と14が、それぞれさらに0.3μと0.1μ後退してい た。 この結果を図5の展開図に近似的に示している。点の密度が高いところは相手 面により近づいていることを示している。そして、低圧側エッジのストリップ1 5において、最も近づいている。部分Aの中心部において、シーリング面の(径 方向への)幅全体にわたって、それは本質的に不変を保っている。この部分にお いて、シーリング面は、より大きなクリアランスのために相手面から後退する。 推移部分がその間に形成されている。 スライドリング3は、500時間使用した後、微細なスコアマーク(刻み傷) を呈した。スライド面の残りの部分は、異物によるものであると考えられる比較 的小さな引っ掻き傷を除いては実質的に変化がなかった。このことから、エッジ ストリップ15において面接触(solid-body contact)がなされたと推量され、 一方、残りの部分では、支配的な条件は、おそらく、図5に示されたリップルの ために、流体潤滑であった。漏れ速度は初期の短い時間において0.1g/hで 、その後、0.05g/hよりも小さな速度で一定した。 請求の範囲 1. 2つのスライドリング(3,4)を有し、それらのスライド面の間に低圧 側エッジに向かって狭くなるシーリングギャップ(6)が形成され、かつ、動作 状態において、スライド面の一方がその低圧側エッジ(15)において実質的に フラットで、その圧力側に位置する部分に周縁リップルを有し、スライド面の他 方がその低圧側エッジにおいて実質的にフラットで硬質材料により形成されたス ライドリングパッキンであって、 両スライドリング(3,4)が硬質材料から形成され、低圧側エッジ(15) のシーリングギャップ(6)の幅が0.2μより大きくなく、一方のスライドリ ング(3)のスライド面(10)の低圧側エッジ(15)でのフラット形状から の変形が0.1μよりも大きくないことを特徴とするスライドリングパッキン。 2. 低圧側エッジ(15)における第2スライド面のフラット形状からの変形 量が、0.15μよりも大きくないことを特徴とする請求項1記載のスライドリ ングパッキン。 3. スライド面(10)が低圧側エッジ(15)の圧力側に最も近くなる部分 (13,14)におけるギャップの幅が、径方向全体にほぼ一定であることを特 徴とする請求項1または2に記載のスライドリングパッキン。 4. 低圧側エッジ(15)の圧力側に存在するシーリングギャップ(6)の部 分の最大のギャップ幅が1μより小さく、好ましくは0.5μよりも小さいこと を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のスライドリングパッキン。 5.2つのスライドリング(3,4)の少なくとも一方が、周縁全体で不均一な 熱放散のための手段(7)を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか 1項に記載のスライドリングパッキン。 6. 周縁全体で不均一な熱放散のための手段が、全体では少なくとも周縁の約 三分の一を占め、個々には少なくとも周縁の約十分の一を占めることを特徴とす る請求項5記載のスライドリングパッキン。 7. 2つのスライドリング(3,4)の少なくとも一方が、シールされるべき 圧力差に対してシール面(10)を形成するリングの部分を、周辺全体で不均一 に支持するための手段を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項 に記載のスライドリングパッキン。 8. 低圧側エッジ(15)の圧力側での2つのスライドリング(3)の少なく とも一方の周縁リップルが、熱及び/または圧力に誘導される変形によって達成 されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のスライドリング パッキン。 9. 動作中に圧力により誘導される変形と熱変形が反対の向きに作用すること を特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のスライドリングパッキン。 10. 2つのスライドリング(3,4)の少なくとも一方のスライド面におけ る小孔の大きさが2μよりも小さいことを特徴とする請求項1から9のいずれか 1項に記載のスライドリングパッキン。 11. 周縁全体で不均一な熱放散、または不均一な圧力誘導変形に対する抵抗 を有するスライドリングを備えたスライドリングパッキンの製造方法であって、 スライド面が圧力側で相手面に最も接近する周縁部分における動作中のスライ ド面の撓み角度を測定し、スライド面またはそれと相互作用する相手面がこの角 度をほぼ相殺するようにあらかじめ調整することを特徴とする方法。 12. 低圧側エッジの外側で望まれる周縁リップルが、周辺全体で不均一な熱 または圧力に誘導される変形によって生じることを特徴とする請求項11記載の 方法。 【図5】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 高精度のスライド面の間にシーリングギャップ(6)を有し、かつ動作圧 力及び/または動作温度下で変形する一対のスライドリングを有するスライドリ ングパッキンであって、 動作中に2つのスライド面の少なくとも一方の低圧側エッジ(15)が実質的 にフラットになり、かつ2つのスライド面(10)の少なくとも一方の周縁リッ プルが、該スライド面の圧力側に位置するシーリングギャップ(6)の部分に存 在するように、スライド面の相関的な形成と動作時におけるそれらの変形が互い に調和し、上記ギャップが、少なくとも低圧側エッジの部分におけるのとほぼ同 じぐらい広いことを特徴とするスライドリングパッキン。 2. 低圧側エッジ(15)における実質的にフラットなスライド面(10)の フラット形状からの変形量が、約0.5μ、好ましくは0.3μ、さらに好まし くは0.1μよりも大きくないことを特徴とする請求項1記載のスライドリング パッキン。 3. 第2スライド面もまた、低圧側エッジ(15)において実質的にフラット である請求項1または2記載のスライドリングパッキン。 4. 第2スライド面における低圧側エッジでのフラットな形状からの変形量が 、0.3μ、好ましくは0.15μよりも大きくないことを特徴とする請求項3 記載のスライドリングパッキン。 5. 低圧側エッジ(15)での最大のギャップ幅が、0.5μ、好ましくは0 .3μよりも大きくないことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載 のスライドリングパッキン。 6. 低圧側エッジ(15)の圧力側に位置するシーリングギャップの部分にお ける最小幅が低圧側エッジ(15)におけるよりも小さくないことを特徴とする 請求項1から5のいずれか1項に記載のスライドリングパッキン。 7. スライド面(10)が低圧側エッジ(15)の圧力側に最も近くなる部分 (13,14)におけるギャップの幅が、径方向全体にほぼ一定であることを特 徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のスライドリングパッキン。 8. 低圧側エッジ(15)の圧力側に存在するシーリングギャップ(6)の部 分の最大のギャップ幅が1μ、好ましくは0.5μよりも小さいことを特徴とす る請求項1から7のいずれか1項に記載のスライドリングパッキン。 9. 2つのスライドリング(3,4)の少なくとも一方が、不均一で周辺全体 で起こる熱放散のための手段(7)を備えたことを特徴とする請求項1から8の いずれか1項に記載のスライドリングパッキン。 10. 周辺全体で不均一な熱放散のための手段が、全体では少なくとも周辺の 約三分の一を占め、個々には少なくとも周辺の約十分の一を占めることを特徴と する請求項9記載のスライドリングパッキン。 11. 2つのスライドリング(3,4)の少なくとも一方が、シールされるべ き圧力差に対してシーリング面(10)を形成するリングの部分を、周辺全体で 不均一に支持するための手段を備えたことを特徴とする請求項1から10のいず れか1項に記載のスライドリングパッキン。 12. 低圧側エッジ(15)の圧力側での2つのスライドリング(3)の少な くとも一方の周縁リップルが、熱及び/または圧力に誘導される変形によって達 成されることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のスライドリ ングパッキン。 13. 動作中に圧力により誘導される変形と熱変形が反対の向きに作用するこ とを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のスライドリングパッキ ン。 14. 2つのスライドリング(3,4)の少なくとも一方のスライド面におけ る小孔の大きさが2μよりも小さいことを特徴とする請求項1から13のいずれ か1項に記載のスライドリングパッキン。 15. 両スライドリング(3,4)がシリコンカーバイドなどの硬質素材から 形成されたことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載のスライド リングパッキン。 16. 周縁全体で不均一な熱放散、または不均一な圧力誘導変形に対する抵抗 を有する、スライドリングパッキン用スライドリングの製造方法であって、 スライド面が圧力側で相手面に最も接近する周縁部分における動作中のスライ ド面の撓み角度が測定され、スライド面またはそれと相互作用する相手面が、こ の角度を相殺するようにあらかじめ調整されることを特徴とする方法。 17. 低圧側エッジの外側で望まれる周縁リップルが、周辺全体で不均一な熱 または圧力に誘導される変形によって生じることを特徴とする請求項16記載の 方法。
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