【発明の詳細な説明】
ガラス製造用工具のための鉄−クロム−ホウ素合金
本発明は、ガラス容器などのガラス製品の製造において用いられる改良された
工具および該工具のための合金に関する。
ガラス容器は、ガラス軟化温度を越える温度で溶融ガラスを成形することによ
って製造される。ガラスは、循環使用ガラスからか、または石灰、ソーダ灰、ケ
イ砂および他の添加剤を含む原料混合物から製造することができる。成形作業中
に、1200℃を越える温度の一定量の溶融ガラスを金属ダイ中に入れ、そして
金属ノズルを介して空気を吹込むことによって造形する。大部分の製造作業にお
いて、造形工程は高率で繰返され、そしてガラス容器のネックになるところと接
触していて且つ空気が吹込まれる金属「ブローノズル」すなわちプランジャーな
どの工具にかなりの摩耗が見られる。
ガラス造形機において、熱ガラスと接触する金属成分すなわちノズルなどの工
具および他の工具は、高い硬度および高い耐摩耗性、更には酸化およびスケーリ
ングに対する高い耐性を有する必要がある。繰返しの溶融ガラスとの接触および
ダイからのガラスの取出しが行われる迅速な熱サイクルのために、金属成分すな
わち工具の耐熱分解性は高くなければならない。大部分の種類のガラス容器製造
業者において、金属工具は再度機械加工されるかまたは交換される前に何千回か
の熱サイクルを経る。
ガラスビン製造業者において用いられる慣用的な工具において、「ブロー−ブ
ロープランジャー」はビンのネック内側を成形し、更には、空気を吹込んで溶融
ガラスをダイ壁に対して押付けることができる。このようなブロー−ブロープラ
ンジャーおよび他のガラス成形用成分は、慣用的に、2〜3重量%のホウ素、通
常は98重量%のニッケルおよび2重量%のホウ素を含むニッケルホウ素合金か
ら製造される。これらの合金は、ニッケルデンドライトの微細構造並びにニッケ
ルおよびホウ化ニッケルの共晶混合物を生じる。この材料は、十分な耐熱衝撃性
および約40〜45ロックウェルCの適度な硬度を有する。しかしながら、ニッ
ケルマトリックスは比較的軟らかく、熱処理によって硬化させることはできない
。軟質マトリックスは二つの問題の原因となる。
(a)マトリックスは共晶ホウ化物と比較して相対的に速やかに摩耗し、そし
て全耐摩耗性はこの機序によって低下する;および
(b)ニッケルマトリックスの摩耗はしばしば、顕微鏡的摩耗粒子がガラス容
器の内側に埋没した状態を引き起こす。
大部分のガラスビン製造作業において、摩耗は主要な問題であり;ブロー−ブ
ロープランジャーの摩耗は、例えば、再度機械加工するために、7〜14日間の
連続作業後にそれらの取出しを必要とする。更に、容器のガラス中に埋没する粒
子は、典型的なビンの破砕強度を4〜5倍減少させる。バッチ中に欠点のあるビ
ンがいくつかあると、消費者の手元で破損する可能性のために、可能な規則また
は回収帰結によって一連の製造品の卸売りが拒絶されることになる。
溶融ガラスとの繰返しの接触による摩耗に対する耐性と組み合わされた耐熱衝
撃性は、ガラス容器の製造において用いられるブロー−ブロープランジャーおよ
びプッシュ−ブロープランジャーなどの工具に用いられる材料にとって最も重要
である。
本発明は、容器などのガラス製品の製造用の工具の製造に適した、摩耗および
熱衝撃両方に対して高い耐性を有する改良された合金鉄を提供することに関する
。本発明は、更に、該合金から鋳造された該工具を提供する。
本発明による工具は、ブローノズルまたはプランジャー、例えば、ブロー−ブ
ロープランジャーおよびプッシュ−ブロープランジャーを含むことができる。し
かしながら、工具は、容器などのガラス製品の製造に用いるための機械の任意の
他の成分を含むことができ、その成分は、溶融ガラスとの接触によって製品を成
形する場合に用いられる。したがって、該成分は、ガラス製品を造形するために
用いられるダイまたはダイ部分を含むことができる。
本発明による合金は、鉄−クロム−ホウ素合金である。該合金は、1〜20重
量%のクロム、0.5〜3重量%のホウ素、実質的な量の強炭化物生成元素、例
えば、モリブデン、バナジウム、チタン、ニオブおよびタングステンが存在する
場合は最大1.0重量%までまたはそれ以上の炭素、必要に応じて以下に詳細に
記載する合金用添加物、並びに付随的不純物とは別の残余の鉄を有する。
本発明による工具は、本発明の合金のメルトから鋳造され、そして高い耐熱衝
撃性と一緒に、高い硬度および耐摩耗性を達成することができる。工具は、更に
、高い耐酸化性を有する。
本発明の合金および工具は、アニーリングによって軟化させ且つ高い硬度水準
まで再硬化させることができるもう一つの利点を有する。更に、特に、少なくと
も8重量%のような高クロム含量の合金を用いると、それらは、熱処理によって
マルテンサイトまで硬化させることができるし、しかも硬質で且つ耐蝕性である
クロム含量の高いマトリックスを有する。このマトリックスは、硬質鉄−クロム
共晶ホウ化物の存在に関連して、高温および迅速熱サイクルまたは熱衝撃の条件
下ではるかに優れた耐摩耗性を有する材料を提供する。
鉄−クロム−ホウ素合金およびそれから鋳造された工具は、上記で論及された
ニッケル−ホウ素合金よりもはるかに長時間摩耗に耐え、そしてそれらの優れた
耐酸化性によって、該工具により、合金金属汚染を免れることによって一層信頼
性のある製品を与えるビンが製造される。
鉄−クロム−ホウ素合金およびそれから鋳造された工具は、アニーリングし、
機械加工を行った後、900℃を越えるまで加熱することによって再硬化させ、
そして空冷することによって、35ロックウェルCまで軟化させることができる
。次に、必要ならば、焼戻しで硬度を更に調整することができる。
合金および工具は、更に、研磨によって達成しうる高水準の表面仕上を伴って
与えられうる。
本発明による鉄−クロム−ホウ素合金および工具は、実質的に炭素不含である
ことができ、炭素はほとんど付随的不純物としてのみ存在する。しかしながら、
示されたように、炭素は最大1.0重量%までの量で存在しうる。好ましくは、
炭素は0.6重量%以下であり、例えば、0.1〜0.6重量%、例えば、0.
1〜0.3重量%で存在していてよい。ホウ素含量は0.5重量%以上であり、
最も好ましくは、0.5〜2.5重量%、例えば、1〜2.5重量%である。大
部分の用途に対して、好ましいクロム含量は3〜18重量%、例えば、8〜18
重量%である。
強炭化物生成元素、例えば、モリブデン、バナジウム、チタン、タングステン
およびニオブが合金組成物中に含まれている場合、炭素量は1.0重量%を越え
ていてよく、但し、強炭化物生成元素の量は、炭化物または炭ホウ化物相中のこ
れらの元素によって過剰の炭素を結合しているようにあるという条件付きである
。マトリックスの炭素含量は低い状態のままであると考えられる。
鋳造合金鉄の破壊靭性、耐熱衝撃性および耐摩耗性は、ホウ素および炭素並び
に炭化物およびホウ化物生成元素両方の含量、そして更に、マトリックスの侵入
型ホウ素および炭素含量の関数である硬質相の体積分率によって大きく決定され
る。マトリックスのホウ素含量は、フェライトおよびオーステナイト中のホウ素
の溶解度が低いために、常に低い。しかしながら、オーステナイト中の炭素の溶
解度およびそれによるマルテンサイトマットリックスの炭素含量は、炭素が何か
他の相に結合していなければ、約2重量%程度に高いことがありうる。
本発明に十分な合金組成物の設計において、マトリックスの炭素含量が、問題
の用途に対して達成される十分な破壊靭性または耐熱衝撃性のための低い十分な
量で保たれることは最優先される。マトリックス中の炭素の好ましい量は0.3
重量%未満であり、多くの用途においては、はるかに低いことがありうる。
鉄基剤合金は、酸化特性および硬化性の向上に十分な合金用添加物を含むこと
ができる。これらの目的に適した合金用元素としては、別個にかまたは組合わせ
で、ケイ素、アルミニウム、マンガン、ニッケル、銅およびモリブデンがある。
これらの目的に好ましい添加物は、最大3重量%まで、例えば、0.5〜3重量
%のケイ素、最大0.2重量%までのアルミニウム、最大0.2重量%まで、例
えば、0.2〜1.5重量%のマンガン、0.2〜3重量%、例えば、0.2〜
2重量%のニッケル、最大3重量%までの銅および/または最大5重量%まで、
例えば、0.5〜5重量%のモリブデンを含む。鉄基剤合金のメルト中のケイ素
および/またはアルミニウムの存在は、メルトを脱酸状態で維持する場合にも有
益である。
モリブデンの添加は、更に、強炭化物および/またはホウ化物生成元素として
のその作用によって、硬度を増加させ且つ耐高温軟化性を向上させる。同様の目
的に対して、十分な量の他の強炭化物および/またはホウ化物生成元素、例えば
、
バナジウム、チタン、タングステンおよび/またはニオブを鉄基剤合金に対して
加えることができる。耐軟化性を向上させるのに好ましい添加物は、上記のモリ
ブデン、最大8重量%までのバナジウム、最大5重量%までのチタン、最大6重
量%までのニオブおよび/または最大7重量%までのタングステンである。
本発明に必要な鉄基剤合金は、電気誘導炉中で適当な成分材料を溶融すること
によって鋳造用メルトとして製造することができる。これは、最も好ましくは、
軟鋼スクラップ、低炭素フェロクロムおよび低炭素フェロボロンを溶融すること
を行う。他の市販の鋳造用合金を加えて、鉄基剤合金に必要とされる合金添加物
を提供することができる。再溶融装入材料に対して、最大2重量%までのホウ素
を含むリターンスクラップを軟鋼スクラップおよび鉄合金と一緒に容易に溶融さ
せることができる。メルトは、フェロシリコンまたはアルミニウムの使用によっ
て脱酸状態で維持することができる。
本発明の鉄基剤合金は、約1300℃の融点を有する。概して、鋳造物の性状
に応じて、1400℃〜1450℃のメルト注入温度が望ましい。
鋳造に続いて、鉄基剤合金を950〜1150℃の範囲の温度で熱処理してオ
ーステナイトを生成し且つ室温まで空冷することによって硬化させて、合金のマ
トリックス中にマルテンサイト微細構造を生成することができる。このような硬
化処理後の典型的な硬度は、ロックウェルCスケールで50である。所望ならば
、鉄基剤合金またはそれから鋳造された工具を700〜750℃の範囲の温度で
臨界値以下にアニーリングすることによって機械加工用に軟化させて、マトリッ
クスを鉄および炭化物の混合物に分解することができる。このような熱処理は、
硬度を30〜35ロックウェルCまで低下させる。合金を950〜1150℃で
熱処理し且つ空冷することによって使用のために再硬化させて、約50ロックウ
ェルCの典型的な硬度を与えることができる。
鉄基剤合金工具は、必要とされる寸法の正確さおよび最終寸法まで機械加工す
る量を最小限にする程度に応じて、一定範囲の鋳造法によって近正味形状に鋳造
することができる。
ここで、本発明を、以下の実施例を論及することによって更に例証する。実施例1
ブロー−ブロープランジャーは、溶融ガラスが金型に注入される時にそれと直
接接触した状態になり、続いて空気圧によってガラスを初期形状に押し込む。プ
ランジャーの先端の小さい押縁は、ビンのネックに内側リムを形成する。プラン
ジャーのこの押縁は、ガラスの薄いブレードがビンの内側ネックに形成されない
ように鋭い状態のままでなければならない。
ガラス容器製造用のブロー−ブロープランジャー工具は、上記に規定された組
成範囲内の鉄基剤合金を焼流し精密鋳造し、そして最終的に、工具に必要とされ
る正確な形状に機械加工することによって製造された。この実施例で用いられる
合金の組成は、
炭素 0.2重量%
クロム 17重量%
ホウ素 2重量%
ケイ素 0.9重量%
マンガン 0.8重量%
モリブデン 0.5重量%
残余の鉄
であった。
鋳造後および荒加工の前に、プランジャーを700℃で3時間臨界値以下にア
ニーリングして、硬度を35ロックウェルCまで低下させた。荒加工後、プラン
ジャーを950℃まで1時間加熱し、続いて室温まで空冷した後、300℃で3
時間焼戻しした。最終硬度は50ロックウェルCであった。次に、最終機械加工
および研削仕上を行った。
この方法で製造されたブロー−ブロープランジャーは、ニッケル−ホウ素合金
から製造された慣用的な工具にまさるかなり改良された性能を示した。この特定
の用途での従来のブロー−ブロープランジャーは、摩耗および寸法の正確さの減
損のために、1〜2週間の連続作業後に使用から除かれなければならない。次に
、それらは、使用に戻す前に再度機械加工される。本発明によって製造されたブ
ロー−ブロープランジャーは、再度機械加工するために取出されることを必要と
することなく10週間連続使用され続けた。これは、成分の有効寿命が5〜10
倍
向上したことを示している。実施例2
24個のプランジャーを、本発明による鉄−クロム−ホウ素合金から焼流し精
密鋳造によって製造した。これらをガラス容器の製造で用いた。プランジャーは
、再度研削することを必要とすることなく10〜12週間の製造を続け、従来の
ニッケル−ホウ素合金のプランジャーと比較して生産寿命を5〜7倍向上させた
。これらのプランジャーのための具体的な組成は以下であった。
炭素 0.23%
ケイ素 1.07%
マンガン 1.11%
リン 0.017%
硫黄 0.017%
クロム 14.78%
モリブデン 0.40%
ニッケル 1.50%
銅 0.14%
アルミニウム 0.096%
ニオブ 0.175%
ホウ素 2.0%
残余は主として鉄
少量のニオブを加えて少量の炭化ニオブを沈殿させて、耐摩耗性を向上させた
。実施例3
ガイドプレート鋳造物は、プランジャーが通過し且つ引き返す中心孔を含む中
実平円板である。プランジャーと中心孔との隙間は臨界的であり、溶融ガラスが
プランジャーとガイドプレートとの間に侵入するほど大きくならないようにすべ
きである。最大500℃までの温度でのプランジャーとガイドプレートとの間の
摩耗は、主としてガイドプレートの交換が原因である。
焼流し精密鋳造によって鉄−クロム−ホウ素合金から製造された24個のガイ
ドプレートは、500mlビンの製造において連続的に13日間試験されたが、
寸法に測定しうる変化はなかった。ニッケル−ホウ素合金または工具鋼から製造
されたガイドプレートは7日後に測定を必要とし、そして概して、摩耗のために
許容度を越えるので、約半数が不合格にされる。鉄−クロム−ホウ素ガイドプレ
ートの組成は以下であった。
炭素 0.28重量%
ケイ素 1.13%
マンガン 1.15%
リン 0.017%
硫黄 0.014%
クロム 14.6%
モリブデン 0.73%
ニッケル 1.83%
銅 0.14%
アルミニウム 0.026%
ホウ素 2.0%
残余は主として鉄実施例4
套管は、ビン金型の支持機序の一部分であるトップハットのような形状の鋳造
物である。套管の交換の主な理由は、上部水平面の摩耗および内腔中の摩耗であ
る。套管は、通常、ニッケル−ホウ素合金または工具鋼から製造され、そして2
〜3週間の連続作業後に取出され且つ磨耗について検査される。
二つの寸法が0.005インチ(0.13mm)より大きく摩耗した場合、そ
れらはスクラップにされる。従来のニッケル−ホウ素合金の大部分の套管は4〜
6週間もちこたえる。
焼流し精密鋳造によって製造された鉄−クロム−ホウ素套管についての試験は
、11週間の連続使用後に、平らな水平面で0.08mm(0.003インチ)
の摩耗および内腔中で0.06mm(0.0025インチ)の摩耗を示した。現
在用いられている合金と比較して、新規の発明の合金の耐摩耗性はかなり改良さ
れている。鉄−クロム−ホウ素套管の組成は以下であった。
炭素 0.29重量%
ケイ素 1.03%
マンガン 1.13%
リン 0.009%
硫黄 0.012%
ニッケル 2.08%
クロム 17.38%
モリブデン 1.12%
銅 0.15%
アルミニウム 0.026%
ホウ素 2.0%
残余は主として鉄
この場合、熱硬度を改良するために、モリブデンを1%を越えるまで増加させ
た。
最後に、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、前に記載された部分
の構成および装置に様々な変更、修正および/または付加を導入しうることは理
解されるべきである。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年3月27日
【補正内容】
請求の範囲
1. ガラス容器の製造において溶融ガラスと接触させて用いるための工具で
あって、該工具は、1〜20重量%のクロムおよび0.5〜3重量%のホウ素を
有する合金から鋳造され、該合金は、1.0重量%を越える炭素が最初の炭化物
および/または炭ホウ化物相中において少なくとも1種類の強炭化物生成元素に
よって結合されていることを前提に炭素を含んでいてもよく、そしてさもなけれ
ば、該合金は、該少なくとも1種類の炭化物生成元素を含んでいてもよく、そし
て該合金は、更に、
0〜3重量%のケイ素、
0〜0.2重量%のアルミニウム、
0〜2重量%のマンガン、
0〜3重量%のニッケル、
0〜3重量%の銅、
0〜5重量%のモリブデン
および付随的不純物とは別の残余の鉄を含む上記工具。
2. 空冷後に鋳造されたままの状態の工具が、マルテンサイト構造を示すマ
トリックスを有する請求項1に記載の工具。
3. 工具が、950〜1150℃で熱処理してオーステナイトを生成した後
、空冷してマルテンサイト微細構造を与えることによって製造されたマルテンサ
イト構造を有するマトリックスを有する請求項1に記載の工具。
4. 鋳造されたままの状態の工具が、700〜750℃でアニーリングする
ことによって軟化した後、最終形状に機械加工され、次に、950〜1150℃
で熱処理されてオーステナイトを生成した後、空冷されてマルテンサイト微細構
造を与える請求項1に記載の工具。
5. 前記工具の硬度が、ロックウェルCスケールで約50である請求項1に
記載の工具。
6. マトリックスが0.3重量%未満の炭素を有する請求項1に記載の工具
。
7. 炭素含量が0.60重量%以下である請求項1に記載の工具。
8. 炭素含量が0.1〜0.3重量である請求項7に記載の工具。
9. ホウ素含量が1〜2.5重量%である請求項1に記載の工具。
10.クロム含量が3〜18重量%である請求項1に記載の工具。
11.クロム含量が8〜18重量%である請求項10に記載の工具。
12.クロム含量は、合金が、熱処理によってマルテンサイトに硬化しうるク
ロム含量の高いマトリックスを有するようにある請求項1に記載の工具。
13.前記合金が、ケイ素、アルミニウム、マンガン、ニッケル、銅およびモ
リブデンの少なくとも1種類を、それぞれ、
ケイ素 0.5〜3重量%
アルミニウム 最大0.2重量%まで
マンガン 0.2〜1.5重量%
ニッケル 0.2〜2重量%
銅 最大3重量%まで
モリブデン 0.5〜5重量%
の含量で含む請求項1に記載の工具。
14.前記合金が、強炭化物および/またはホウ化物生成元素としての作用に
よって耐高温軟化性を向上させるために、モリブデン、バナジウム、チタン、タ
ングステンおよびニオブの少なくとも1種類を、それぞれ、
モリブデン 0.5〜5重量%
バナジウム 最大8重量%まで
チタン 最大5重量%まで
タングステン 最大7重量%まで
ニオブ 最大6重量%まで
の含量で含む請求項1に記載の工具。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M
N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,
UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 クリストドゥロ,ペリクリス
オーストラリア連邦クィーンズランド州
4188,ヘリテイジ・パーク,キュー・プレ
イス 4
(72)発明者 レイクランド,ケネス・ドナルド
オーストラリア連邦クィーンズランド州
4122,マンスフィールド,サランドラ・ス
トリート 17