JPH10500393A - リピドaの構造およびその使用方法 - Google Patents

リピドaの構造およびその使用方法

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JPH10500393A JP7522526A JP52252695A JPH10500393A JP H10500393 A JPH10500393 A JP H10500393A JP 7522526 A JP7522526 A JP 7522526A JP 52252695 A JP52252695 A JP 52252695A JP H10500393 A JPH10500393 A JP H10500393A
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Abstract

(57)【要約】 Rhizobium legumjnosarum 次亜種 phaseoli CE3由来の精製リピドA、ならびに精製リピドAのアナログおよび誘導体を提供する。R.leguminosarum bv.phaseoli CE3のリピドA不均一混合物を含有する組成物も提供する。本明細書中で提供されるリピドAは、薬学的に受容可能なキャリアと結合し得る。被験体の免疫系を刺激し、被験体の毒物ショックを治療または防ぐ方法、および新規リピドAを用いて、被験体のリポ多糖仲介疾患を治療または予防する方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 リピドAの構造およびその使用方法 発明の背景 本発明は、米国国立衛生研究所から承認番号R01 GM39583号によって、一部資 金提供された。米国政府は本発明において一定の権利を有し得る。発明の分野 本発明は、新規のリピドAおよびそのリピドAを用いる方法を包含する。さら に詳細には、本願は、Rhizobium leguminosarum 次亜種(biovar)phaseoli CE3 のリピドAの構造、および免疫系を刺激し、敗血症患者の毒物ショックを治療し または防ぎ、そして患者のリポ多糖仲介疾患を治療しまたは防ぐこの特有のリピ ドAの使用方法を初めて開示する。関連技術の説明 Rhizobiaceae科の細菌はグラム陰性であり、マメ科植物と窒素固定の関係を形 成し得る。表面の多糖(リポ多糖(LPS)を含む)は、共生的感染プロセスにおいて 重要な役割を有することが示されている。 Rhizobium属のLPSおよびBradyrhizobium属のLPSは、他の属のLPSと同様に、3 つの構造部分を有する:リピドA、コアオリゴ糖、およびO-鎖(またはO側鎖) 多糖。Rhizobium属のO-鎖多糖は、非常に変異性(variable)であり、そして多く のメチル化およびデオキシ化された(deoxy)グリコシル残基を含有する。Stryer 、Biochemistry、第2版、W.H.Freeman and Co.、New York、74頁、(1981)を参 照のこと。 LPSのリピドA成分の発見前は、用語「エンドトキシン」は、一般にLPSの効果 を記載するために用いられた。グラム陰性細菌由来のエンドトキシンは、熱安定 性、細胞性(cell-associated)、発熱性、および潜在的に致死性である。リピド Aは、敗血症または毒物ショックのような疾患の原因因子であり、そしてライム 病のような他の疾患に関連する。 腸内細菌由来のリピドAは、若干変異性である。しかし、そのようなリピドA は、4'位および1位がホスホモノエステル基により置換されたβ-1,6-結合D-グ ルコサミン二糖を含有することが一般に認められている。脂肪酸は、その二糖ヒ ドロキシル基およびアミノ基に結合し、リピドAに疎水性を与える。腸内細菌に は、アミド結合およびエステル結合した14個の炭素からなるD-3-ヒドロキシ脂肪 酸(例えば、β-ヒドロキシミリスチン酸)が存在する。これらの脂肪酸のC3-OH位 は、飽和脂肪酸でさらにエステル化され得る。 これらの一般的な特性にもかかわらず、ある程度の微変異性が、異なる属およ び種の間で生じる。従って、Neisseria種は、12個の炭素の3-ヒドロキシ脂肪酸 を産生し、飽和脂肪酸の置換は変化し、そしてE.ColiおよびShigellaとは異なり 、SalmonellaeおよびP.aeruginosaでは、C'4-ホスホグルコサミン二糖は4-アミ ノ-L-アラビノースを含有し得る。非常に強力で、かつ毒性のリピドAは、ヘキ サアシル-1,4'-ジホスホリピドAである。構造的には、1個少ないかまたは1個 多い脂肪酸を有するリピドAは、生物学的に活性であるが、毒性の少ない部分を 生じる。しかし、全ての脂肪酸を除去すると、特定のリピドAから生物学的活性 が奪われる。さらに、いずれかのリン酸基を除去すると、アジュバント活性を失 うことなく毒性の顕著な消失をもたらす。Zinnser、Microbiology、第20版、App leton & Lange、Norwalk CT、84-86頁(1992)を参照のこと。 上記で論議されるように、グラム陰性細菌の細胞性熱安定性毒素は、リポ多糖 (LPS)である。O-抗原およびコア領域の両方がLPSの毒性活性を調節するが、エ ンドトキシンの生物学活性を有するのはリピドAである(26、31)。腸内細菌(例 えば、E.coli)由来のリピドAの構造は、図1に示される。この構造は、多くの グラム陰性細菌の中に見い出され、そして毒性活性のために必要とされる最小限 の構造である。置換基のいずれか1つを欠く(例えば、リン酸または脂肪アシル置 換基を欠く)この分子の構造変異体は、低毒性または非毒性である(26、31)。さ らに、細菌の生存能力のための最小限の構造は、2つのKdo残基を末端グルコサ ミン残基のC-6に付加することを必要とする(26)。 近年、エンドトキシン誘導性ショックは、LPSが宿主細胞(例えば、マクロファ ージ)を刺激し、過剰レベルのサイトカインを産生する能力によって引き起こさ れれることを研究者らは見出している(3、12、23)。毒物ショックを生じるのは 、これらのサイトカイン(例えば、腫瘍壊死因子(TNF)およびインターロイキンI (IL-1))の過剰産生である。現在、マクロファージは、2通りの考えられる機構 によってリピドAに応答するようである。第1の機構は、リピドAとマクロファ ージ細胞表面上のレセプターとの相互作用を伴い、サイトカインの合成を刺激す るシグナルの放出を生じる。この機構は、比較的高濃度(nM)のリピドAによって 生じる(20、25)。第2の機構は、LPS結合タンパク質(LBP)と呼ばれる血清タンパ ク質とリピドA(またはLPS)との結合を伴う。次いで、このLPS-LBP複合体は、マ クロファージの表面でレセプター(CD14)と相互作用し、さらにサイトカインの合 成を刺激するシグナルの産生を生じる(20、30、34、35、42)。この第2の機構は 、低濃度のリピドA(pM)で活性である(20)。 リピドAのこの強力な生物学的活性のため、この活性の有用な用途を開発する ために鋭意検討が重ねられた。第1に、細菌が生存するためには最小限の構造が 必要性であるため、研究者らは、この構造の合成を阻害し、そしてそれにより抗 生物質の新規クラスとして作用する化合物を合成しようとした(15、16)。これら のインヒビターは、Kdoシンターゼの活性を阻害する能力に基づく。第2に、免 疫系を刺激するリピドAの能力により、治療用抗腫瘍剤として、リピドAおよび リピドA改変構造ならびにそのアナログの使用について検討され、そしてより最 近では、ワクチン発生のアジュバントとしての使用が検討されている(1)。第3 に、リピドAとマクロファージとの相互作用を阻害する治療剤が、敗血症の治療 法として検討されている(13)。これらの薬剤は、リピドAの通常構造領域(コア オリゴ糖またはリピドA)に対するポリクローナルまたはモノクローナル抗体で あり(6、7、11、13、18、28、38、41、44、45)、LBPまたはCD14タンパク質に 対するモノクローナル抗体であり(2、11)、およびリピドAとLBPまたはCD14と の結合を阻害するリピドAアナログである(17、32)。動物実験における抗体の使 用は、ヒトにおけるそれらの試験を保証している。3つの異なる試験により、相 反する結果が得られている。しかし、グラム陰性の敗血症を患う患者のサブセッ トにおいては、結果は有益かつ安全であるようであった(13)。このタイプの治療 の全般的な欠点は、このような抗体を得るには高コストがかかる上に、(最近の 臨床治験において得られるように)僅かな利点しか得られないことである。他の 有用なアプローチは、リピドAの毒性活性に対するアンタゴニストとしてのリピ ドAアナログの使用である。いくつかの合成化合物が試験されたが(14、21、26 、27、31、37)、最も強い効力を有する化合物は、Rhodobacter sphaeroides由来 のリピドA(17、32)およびRhodobacter capsulatus由来のリピドA(図2)に基づ く(19)。このリピドAは、不飽和かつ3-オキソ脂肪アシル残基を含有する点にお いて独特であるが、非毒性であり、そしてリピドAがインビトロアッセイにおい てサイトカインの産生を刺激する能力に対する強力なインヒビターである(17、2 2、32)。最近、この化合物の合成アナログがEisaiによって開発され(10)(図3) 、このアナログはさらにより強力なリピドAアンタゴニストである。 LPS/リピドAチャレンジに対する生物学的応答は変化する。エンドトキシンは 効力の強い多面作用性生物学的修飾物質(biomodifer)である。エンドトキシンチ ャレンジに対する応答は、種、用量、部位、および経路に依存する。リピドAの 少ない用量であっても、被験体の体温の過剰な変化、血液学的、免疫学的、およ び内分泌学的な過剰な変化を引き起こす。致死量では、低血圧、汎発性血管内凝 固症候群、不可逆性ショック、および究極的には死を引き起こす。 ほとんどの動物は、グラム陰性細菌由来のリピドAをチャレンジされた場合、 好中球減少症、および熱および低血圧の急速な誘導を示す。エンドトキシンの大 脳内投薬は、類似の破壊的結果のために、投与量をかなり減少することを必要と する。エンドトキシンに対する最も感受性の高い動物はヒトである。例えば、Sa lmonella abortus equi由来のわずか約2ng/kgのLPSにより、顆粒球増加症、約 2℃の最高温度が上昇する7時間の発熱、および血漿コルチゾールレベルの上昇 が引き起こされる。他の動物における二相性熱曲線とは反対に、ヒトの熱応答は 一相性である。約100μgのLPSの用量は、ヒトの致死量である。 LPSの注射に対する公知の血液学的応答は、サイトカイン(例えば、インターロ イキン1(IL-1)、インターロイキン6(IL-6)および腫瘍壊死因子(TNF))の産生を 包含する。循環系へのエンドトキシンの有意な放出により、汎発性血管内凝固症 候群が引き起こされる。Schwartzman反応は、エンドトキシン誘導性凝固応答の 古典的な例である。Zinnser、上記、86頁を参照のこと。 リピドAは、ヒト末梢血単核細胞および好中球が、β-ヒドロキシミリスチン 酸エステルにエステル化した脂肪酸を除去するアシロキシアシルヒドロラーゼに よりリピドAを脱アシル化し始めた時に、宿主から消失する。この脱アシル化に より、生じた改変リピドAの毒性が顕著に減少する。しかし、脱アシル化された リピドAは、LPSへのさらなる応答を調節又は中和するいくらかのアジュバント 活性およびアジュバント能力を保持する。 リピドAチャレンジのための現在の治療は、ポリミキシンBの使用を包含する 。ポリミキシンBは、LPSと複合体を形成し、そしてそれによって毒素が作用す るのを防ぐと考えられている。さらに、腫瘍壊死因子に対するモノクローナル抗 体が役に立ち得る。このような治療はリピドA中毒の破壊的効果をいくらか緩和 するために役立つが、これらは完全な安全性および効果的な治療を構築しない。 従って、リピドA関連疾患のための新規で効果的な治療の必要性が現在でも存在 する。さらに、関連する毒性のない強力なアジュバントであるリピドAの必要性 が存在する。最後に、LPS関連疾患を治療または防ぐために用いられ得るリピド Aの必要性も存在する。本発明は、Rhizobium leguminosarum 次亜種 phaseoli CE3由来のリピドAが、これらの必要性を満たすという発見を提供する。 R.leguminosarum bv.trifoliiの2つの異なる株由来のリピドA構造を記載し ている2つの報告がある(52、53)。これらの報告で提供されているリピドA構造 は正しくない。これらの報告は両方とも、互いに異なり、そして本明細書中に記 載される構造とは非常に異なる構造を記載している。さらに、本発明のリピドA の有益な活性(例えば、本発明の新規のリピドAおよびそのアナログを、免疫系 を刺激する治療剤として、ワクチンのアジュバントとして、および敗血症を防ぎ または治療するリピドAアンタゴニストとして用いること)は、記載されていな かった。 発明の要旨 本発明は、Rhizobium leguminosarum由来の新規リピドA構造を提供する。さ らに、本発明は、この新規リピドAを使用して、免疫系を刺激し、被験体の毒物 ショックを防ぎ、そして被験体のリポ多糖仲介疾患を治療または防ぐ方法を提供 する。 本発明は、Rhizobium leguminosarum 次亜種 phaseoli CE3およびアナログ由 来の精製リピドAならびにそのリピドAの誘導体を提供する。代表的には、図13 を参照のこと。本発明のリピドAについての一般構造式(A)は以下の通りである : 上記の構造について、R1はH3C-(CH2)m-COR4H-CH2-CO-であり、R4 はH、H3C-(CH2)10-CO-またはH3C-(CH2)12-CO-のいずれかであり、 そしてmは10、12、または14である。さらに、R2はH3C-CHOR5-(CH2)25 -CO-、またはH3C-(CH2)nCOR6H-CH2-CO-(ここで、R5はHまたは H3C-CHOH-CH2-CO-である)のいずれかである。また、R6はH、H3C- (CH2)10-CO-またはH3C-(CH2)12-CO-のいずれかであり、そしてnは10 、12、または14のいずれかであり、そしてR3はH、-PO4または であり、ここで、波線はαまたはβアルキル結合のいずれかを示す。さらに好ま しい実施態様においては、上記一般構造式(A)について、R1はH3C-(CH2)10 -CHOH-CH2-CO-である。さらにR2はH3C-CHOR4-(CH2)25-CO- 、またはH3C-(CH2)10CHOH-CH2-CO-(ここで、R4はH3C-CHOH- CH2-CO-である)のいずれかである。R3であり、ここで、波線はαアルキル結合を表し、そしてR5はH3C-(CH2)12- CHOH-CH2-CO-である。 さらに、本発明は以下の一般構造式(B)を有するリピドAのアナログを提供す る: 上記の構造について、R1はH3C-(CH2)m-COR4H-CH2-CO-であり、R4 はH、H3C-(CH2)10-CO-またはH3C-(CH2)12-CO-のいずれかであり、 そしてmは10、12、または14である。さらに、R2はH3C-CHOR5-(CH2)25 -CO-、またはH3C-(CH2)nCOR6H-CH2-CO-(ここで、R5はHまたは H3C-CHOH-CH2-CO-である)のいずれかである。また、R6はH、H3C- (CH2)10-CO-またはH3C-(CH2)12-CO-のいずれかであり、そしてnは10 、12、または14のいずれかであり、そしてR3はH、-PO4または であり、ここで、波線はαまたはβアルキル結合のいずれかを表す。より好まし い実施態様では、上記一般構造式(B)について、R1はH3C-(CH2)10-CHO H-CH2-CO-である。さらに、R2はH3C-CHOR4-(CH2)25-CO-、また はH3C-(CH2)10CHOH-CH2-CO-(ここで、R4はH3C-CHOH-CH2- CO-である)のいずれかである。R3であり、ここで、波線はαアルキル結合を示し、そしてR5はH3C-(CH2)12- CHOH-CH2-CO-である。 本発明はまた、上で示される一般構造式(A)および(B)ならびにこれらのアナ ログにおいて示されるようなR.leguminosarum bv.phaseoli CE3由来のコアリピ ドAの変異体の不均一混合物を含有する組成物を提供する。さらに、本発明は、 薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせたリピドAの上記のアナログ(一般構 造式(A)および(B))を提供する。 上記組成物に加え、被験体の免疫系を刺激する方法であって、R.leguminosaru m由来の精製リピドA(一般構造式(A)および(B)に関して上記のような)の免疫 系を刺激する量を被験体に投与する工程を包含する方法もまた提供される。被験 体の毒物ショックを治療または防ぐ方法であって、リピドA(一般構造式(A)お よび(B)として上記で開示され、そして記載されたような)の有効量を被験体に 投与する工程を包含する方法もまた開示される。最後に、被験体のリポ多糖仲介 疾患を治療または予防する方法であつて、R.leguminosarum bv.phaseoli CE3(一 般構造式(A)および(B)、およびそれに付記された文として開示され、そして記 載されたような)由来のリピドAの阻害量を、リポ多糖仲介疾患を患う被験体に 投与する工程を包含する方法が提供される。 図面の簡単な説明 図1は、E.coliのリピドAの構造を示す。 図2は、Rhodobacter sphaeroidesおよびRhodobacter capsulatus由来のリピ ドAの構造を示す。 図3は、EisaiでChrisらによって合成されたリピドAアンタゴニストの構造を 示す。 図4は、R.leguminosarum bv.phaseoli CE3リピドA由来のメチル2-アミノグ ルコネートのTMS誘導体のe.i.-m.s(パネルA)およびc.i.m.s.(パネルB)スペク トルを示す。 図5は、R.leguminosarum bv.phaseoli CE3リピドA由来のメチル2-アミノグ ルコネートのN-アセチル化TMS誘導体のe.i.-m.s(パネルA)およびc.i.-m.s.(パ ネルB)スペクトルを示す。 図6は、Kraskaメチル化によるR.leguminosarum bv.phaseoli CE3リピドAか ら放出されたアシロキシアシルメチルエステルのe.i.-m.s(上)およびc.i.-m.s.( 下)スペクトルを示す。 図7は、R.leguminosarum由来のリピドAのN-アセチル化された加ヒドラジン 分解生成物のNMRスペクトル(アノマー領域を示す)を示す。GalA H1(ガラクツロ ン酸のアノマープロトン);GlcN H1(グルコサミンのアノマープロトン)。 図8は、R.leguminosarum bv.phaseoli由来の脱-O-アシル化リピドAのFAB-M Sスペクトル(上)を示す。下のパネルはFAB-MSスペクトルで観測される分子イオ ンを生じさせるアミド結合脂肪アシル置換基の可能な組み合わせを示す。2-アミ ノグルコネートの酸およびラクトン形態は両方とも、FAB-MSスペクトルにおそら く存在する。 図9は、酸およびラクトンR.leguminosarum bv.phaseoli CE3リピドA構造の 概要を示す。R1およびR2は、任意の示された脂肪アシル置換基であり得るが、 R1は、図8に示される脂肪アシルの組み合わせを有さねばならない。 図10は、さまざまなリピドA分子による、IL-1を産生するMNCの誘導を示す。L PS-OHサンプルは、示された生物由来の脱-O-アシル化リピドAであり、ネガテ ィブコントロールとして用いられる。S.friedenau LPSは、ポジティブコントロ ールである。 図11は、さまざまなリピドA分子によるIL-6を産生するMNCの誘導を示す。こ のリピドAサンプルは、図10について記載された通りである。 図12は、さまざまなリピドA分子によるIL-6を産生するMNCの誘導を示す。さ まざまなリピドAサンプルの濃度範囲は、図11の濃度範囲とは異なる。リピドA サンプルは、図10において定義された通りである。 図13は、本出願の請求の範囲に記載のリピドAの構造を示す。これらの構造は 、図10に示される構造に基づく。しかし、R.leguminosarum bv.phaseoli CE3リ ピドAの構造に加え、図10に示される構造以外の異なる脂肪アシル基およびアシ ロキシアシル基を有する他の構造変異体もまた、請求の範囲に記載されている。 さらに、4'位にGalAを有する構造および有しない構造、ならびに4'位にホス フェートを有する構造および有しない構造も示される。これらの構造変異体は、 脂肪アシル置換基のタイプの重要性、および生物学的活性のためのリン酸の存在 (本明細書中に記載される)に基づく強力な治療剤である。 図14は、R.leguminosarum bv.phaseoli CE3のパーメチル化されたリピドA(A )またはCE309株由来のLPS(B)のからのガラクツロノシル残基のβ脱離後、およ びCE309株由来のパーメチル化LPS(C)の穏やかな酸加水分解後のリピドAグル コサミン残基の部分的にメチル化/エチル化されたアルジトールアセテートのマ ススペクトルを示す。 図15は、R.leguminosarum bv.phaseoli CE3リピドA由来のN-アシルTMSメチル グリコシドのCIおよびEIマススペクトルを示す(A、GN-3-OH14:O;B、GN-3-OH1 6:O ;C、GN-3-OH18:O)。 図16は、R.leguminosarum bv.phaseoli CE3リピドAの脱-O-アシル化におい て回収される脂肪酸のGLCプロファイルを示す。 図17は、R.leguminosarum bv.phaseoli CE3由来の脱-O-アシル化リピドAの グリコシル組成物および脂肪酸組成物を示すGLCプロファイルを示す。 好適な実施態様の詳細な説明 請求の範囲で用いられるように、そして用いられる文脈に応じて、"a"は、1 またはそれ以上を意味し得る。さらに、「Rhizobium leguminosarum 次亜種 pha seoli CE3」細菌は、最近再分類され、そして「Rhizobium etli」株と改名され た(54)。従って、名称「Rhizobium leguminosarum」は、「Rhizobium etli」と 名付けられた細菌の株を示すことを意味し、そしてこの用語は、本明細書で交換 可能に用いられることを意味する。 本発明により提供される新規リピドA構造は、以下に開示される。詳細には、 本発明は、以下の式(以後、一般構造式(A)という)を含有する精製化合物を提供 する: この構造式において、R1はH3C-(CH2)m-COR4H-CH2-CO-である。 さらに、R1、R4は、以下の部分のうちの1つである:H、H3C-(CH2)10-C O-またはH3C-(CH2)12-CO-。また、R1においてmは10、12、または14の いずれかである。R2はH3C-CHOR5-(CH2)25-CO-、またはH3C-(CH2 )nCOR6H-CH2-CO-のいずれかである。さらに、R5はHまたはH3C-CH OH-CH2-CO-のいずれかである。R6はH、H3C-(CH2)10-CO-またはH3 C-(CH2)12-CO-のいずれかである。R2において、nは10、12、または14で ある。R3はH、-PO4および からなる群より選択され、ここで、波線はαまたはβアルキル結合のいずれかを 示す。 好ましい実施態様においては、本発明は以下の式を有する精製化合物を提供す る: この式において、R1はH3C-(CH2)10-CHOH-CH2-CO-である。さら にR2はH3C-CHOR4-(CH2)25-CO-、またはH3C-(CH2)10CHOH-C H2-CO-のいずれかである。R4はH3C-CH(OH)-CH2-CO-である。R3 であり、ここで、波線はαアルキル結合を示す。最後に、R5はH3C-(CH2)12 -CHOH-CH2-CO-である。 他の実施態様では、本発明のリピドAは以下の式(以下、一般構造式(B)とい う)を有する精製化合物である: この式において、R1はH3C-(CH2)m-COR4H-CH2-CO-(ここで、R4は H)H3C-(CH2)10-CO-またはH3C-(CH2)12-CO-のいずれかである)であ り、そしてmは10、12、または14である。次に、R2はH3C-CHOR5-(CH2)25 -CO-、またはH3C-(CH2)nCOR6H-CH2-CO-のいずれかである(ここ で、R5はHまたはH3C-CHOH-CH2-CO-であり、そしてR6はH) H3C-(CH2)10-CO-またはH3C-(CH2)12-CO-であり、そしてnは10、12 、または14である)。最後に、R3はH、-PO4または であり、ここで、波線はαまたはβアルキル結合のいずれかを示す。 好ましい実施態様では、本発明はさらに、以下の式を有する精製リピドA化合 物を提供する: この実施態様においては、R1はH3C-(CH2)10-CHOH-CH2-CO-である 。さらに、R2はH3C-CHOR4-(CH2)25-CO-、またはH3C-(CH2)10C HOH-CH2-CO-のいずれかである(ここで、R4はH3C-CH(OH)-CH2- CO-である)。また、R3であり、ここで、波線はαアルキル結合を示す。最後に、R5はH。C-(CH2)1 2 -CHOH-CH2-CO-である。 本発明はまた、上記で同定された(一般構造式(A)および(B)ならびに付記文) 化合物の不均一混合物を含有する組成物を提供する。「不均一混合物」とは、本 明細書中に開示されたR.leguminosarumの精製リピドAアナログの1種より多く が、同じ組成物内で見いだされ得ることをいう。異なるリピドAアナログの特定 の量、比率、または数は、不均一混合物を形成するためには必要ではない。この ような混合物は、本明細書中で論議される構造により記載されるように、単純に 2またはそれ以上の異なるリピドA分子を含有する。 実施例1 Rhizobium leguminosarum 次亜種 phaseoli CE3 の精製および解析バクテリアの生育。 Rhizobium leguminosarum 次亜種 phaseoli CE3は、Dale Noel博士(Marquette University,Milwaukee,WI)から入手した。バクテリアは 、既述(8,24)のように、Ca2+を補足したトリプトン/イーストエキストラクト 培地で培養した。対数期後期/静止期初期まで生育させた後、バクテリアを遠心 分離して集めた。リポ多糖およびリピドAの精製。 LPSを熱フェノール/水を用いて抽出し(39)、 RNAseで処理し、超遠心、あるいはゲル濾過により精製した(9)。ゲル濾過では、 純度は、タンパク質、核酸、リン脂質および夾膜多糖ならびに細胞外多糖が存在 しないことにより示される(9)。超遠心では、リピドAは、1%酢酸水溶液(29) 中での100℃、2時間の加水分解により、LPSから遊離された。この遊離されたリ ピドAを沈澱させ、遠心分離により精製した。水層を塩化メチレンで抽出し、有 機層中のリピドAを沈澱と併せた。 このように、上記プロセスで精製されたリピドAは類似のリピドAアナログの 不均一な混合物を含んでいる(以下にさらに議論する)。さらに、この特徴付け/ 精製の手順によって、また、Rhizobium leguminosarum 中には天然には存在しな いような新規リピドAアナログ(ラクトンアナログ)も提供される。グリコシル組成分析。 二つの方法;アルジトールアセテートの調製とGLC-MS分析 ならびにトリメチルシリル(TMS)メチルグリコシドの調製とGLC-MS分析(43);を 用いてリピドAのグリコシル組成を決定した。アルジトールアセテートの場合に は、酸性グリコシル残基のカルボキシル基を、メタノール性1M塩酸中、80℃、 2時間のメタノリシスにより還元した(メチルエステルに変換された)。溶媒を 窒素気流下でエバポレートして、サンプルを10mg/mlのNaBD4水溶液で還元した。 過剰のNaBD4を氷酢酸を数滴滴下して分解し、ホウ酸(Borate)を、メタノール: 酢酸(9:1)から、エバポレーションを繰り返す(4回から5回)ことにより除去し た。ついでサンプルを加水分解し、還元し、そしてアセチル化した(43)。TMSメ チルグリコシドをメタノール性1M塩酸、80℃、18時間のメタノリシスにより調 製し、N-アセチル化し、そしてトリメチルシリル化した(43)。分析は、15mのDB 1カラム(J&W Scientific,Illinois)あるいは50mのメチルシリコーンカラム(Qu adrex Corporation)のいずれかと、アルジトールアセテートについては30mのSP2 330カラム(Supelco)を用いるGLC-MSで行った。いくつかのGLC-MS分析では、化学 イオン化(CI)が必要であったが、それは、Hewlett-Packard 5985GLC-MSシステム を用い、アンモニアを反応ガスとして用いて、イオン源温度150℃で行った。脂肪酸分析。 TMSメチルグリコシドの調製のために、上記のように全脂肪酸を 完全にメタノリシスして遊離させた。生じた脂肪酸メチルエステルを、上記のカ ラムを用いてGLC-MSで分析した。エステル結合およびアミド結合した脂肪酸は、 WollenweberおよびRietschel(40)に記載のように、無水ナトリウムメトキシドを 用いてエステル結合した脂肪酸が優先的に遊離されることにより、識別された。 Kraskaメチル化を行って、アミド結合したアシロキシアシル脂肪酸を特徴づけた (40)。アミド結合した脂肪酸を、TMS N-アシルグルコサミンメチルグリコシドの 調製による穏和なメタノリシス(4)により決定した。全脂肪酸を加ヒドラジン分 解によりリピドAから除去した(40)。リピドAの脱-O-アシル化。 リピドA調製物の一部を、ナトリウムメトキシド( 0.25M)中で、35℃、16時間、脱-O-アシル化した。リピドA(2〜8mg)をCHCl3に懸 濁し、無水ナトリウムメトキシド(メタノール中0.5M)を加えて、最終リピドA 濃度を2mg/mlとした。インキュベーション後、混合物を遠心分離し(3000×g) 、上清を取り出して、遊離の脂肪酸を分析した。沈澱物を再びナトリウムメトキ シド(0.5M、CHCl3なし)で処理した。二つのメトキシド処理から得られた上清を 併せて、残った沈澱画分を水に溶解し、希酢酸でpH4.0の酸性にし、ヘキサン: クロロホルム(1:1,v:v)で2回洗い、残りの脂肪酸を除いた。沈澱した脱-O-アシ ル化リピドAの一部をDowex 50-(H+)カラムを通して酸(COOH)の形に変換し、水 で、ついで水:メタノール(1:1)で溶出した。グリコシル結合分析。 パーメチル化アルジトールアセテートを、Yorkら(43)に 記載のHakomori手順の変法を用いて調製し、Supelcoの30m SP2330カラムを用い るGLC-MSで分析した。(酸加水分解前に)パーメチル化リピドAのβ-脱離を、 ジメチルスルホキシド中の2M ジメチルスルホキシドアニオン(カリウム塩)中 で一晩攪拌して、行った。β-脱離生成物は、ヨウ化エチルあるいはトリジュウ テロメチルヨウ化物を用いて、それぞれ、エチル化(ヨウ化エチルを用いて)す るかトリジュウテロメチル化した。アルジトールアセテートを上記のように調製 し、分析した(43)。必要に応じて、パーメチル化サンプルのカルボキシメチル基 を、リチウムトリエチルボロジュウテライド("Superdeuteride")(Aldrich Chemi cal Co.,Milwaukee,WI)を用いて還元した(43)。 脂肪酸残基の位置を、中性条件下、シリカゲルを触媒として(46)リピドAをジ アゾメタンメチル化し、ついで、部分メチル化されたアルジトールアセテートの 調製とGLC-MS分析により決定した。NMR 分光分析。 サンプルを数回、D2Oで交換し、D2Oに溶解し、Bruker AM500 分 光光度計を用いて295°Kで分析した。ケミカルシフトをHOD共鳴に対して測定し 、次に、3-トリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム-2,2,3,3,d4(TSP)に対して 測定した。高分解能質量分析。 VG ZAB-SE装置(VG Analytical,Manchester,UK)を用い、 ポジティブモードあるいはネガティブイオンモードで8kVおよび1Maで操作するi on-Tech キセノンガンを用いて、高速原子衝突質量分析(FAB-MS)を行った。サン プル2〜10μgを、チオグリセロールをマトリックスとして用いて分析した。JEOL HX110/HX110質量分析器を用いて、ポジティブイオンモードで、ヨウ化セシウム 源を用いて10kVの加速電圧で操作して、液体二次イオン質量分析(LSIMS)を行っ た。サンプルを、チオグリセロールマトリックスで測定した。得られたスペクト ルは、JEOL補足(complement)データシステムによって記録された平均化されたプ ロファイルデータである。これらのスペクトルは、1分間にm/z 1から6000にスキ ャンし得る速度で、m/z 0-3000から得られたものであった。これらのスペクトル を得るには、フィルター速度が300Hzでほぼ1500の分解能が用いられた。電子ス プレー(electrospray)質量分析(ES-MS)は、オリフィスの電位が50Vのポジティブ イオンモードて操作されたSCIEX API-III質量分析器で行った。スペクトルは、1 .0 a.m.u.ステップで上昇させながら、200〜1200a.m.u.で測定された10〜15回の スキャンを集積したものである。サンプルは、1%の酢酸を含む、20%アセトニト リル水溶液に溶解し、質量分析器に3ml/分の速度で送り込まれた。組成分析。 R.leguminosarum bv phaseoli CE3のリピドAをリン酸の存在につ いて測定したが、検出できなかった。腸内細菌からのリピドAとは異なって、こ のRhizobiumのリピドAは、リン酸を含んでいない。TMSメチルグリコシドの分析 の結果、ガラクツロン酸(GalA)、グルコサミン(GlcN)、およびグルコサミンの2 分前にカラムから溶出する(当初)未同定の成分が存在することが示された。ガ ラクツロン酸およびグルコサミンは、補正していない全イオン流(TIC)ピークの 面積で測定して、1.00:0.79の比率で存在した。 ガラクツロン酸の存在は、穏和なメタノリシス、NaBD4を用いるカルボキシメ チルエステルの還元、アルジトールアセテートの調製、およびGLC-MSによる分析 で確認された。このGLC-MS分析の結果、2個の重水素原子をC-6位に有するガラ クトースのアルジトールアセテート(フラグメントイオン m/z 219,291,および 3 63)の存在が認められ、それによって、リピドAサンプル中にガラクツロン酸が 存在することが証明された。 上記のように、TMSメチルグリコシド分析の結果、グルコサミンの2分前に溶 出する未同定の成分が示された。このTMSおよびN-アセチル化TMS誘導体のGLC-MS (CI)分析のマススペクトルは、それぞれ、図4および5に示すものとなった。N- アセチル化したTMS誘導体およびN-アセチル化していないTMS誘導体の電子衝撃(e .i.)マススペクトルおよび化学イオン化(c.i.)マススペクトルは、この成分が2- アミノグルコン酸(GlcN-onic 酸)のTMSメチルエステルであることと一致する。 これらのデータは、2-アミノグルコン酸の標品(Sigma Chemical Co.,St.Louis ,MO)と同一であった。さらに、サンプルに、穏和なメタノリシス(メタノール性 0.5M HCl、80℃、2時間)、NaBD4を用いるカルボキシメチル基の還元、加水分解( 2Mトリフルオロ酢酸(TFA)、100℃、1時間)およびアルジトールアセテートの調製 を行ったときに、グルコサミンのアルジトールアセテートの存在が予想通り見出 された。生じたグルコサミニトールアルジトールアセテートのマススペクトルは 、m/z 145および85、146および86にイオンを与えた。前者のイオン、(すなわち 、m/z 145および85)は、C-1の一つの重水素原子から生じ、これらのイオンを与 える分子がグルコサミンから生じることを示している。後者のm/z 146および86 イオンは、C-1の二つの重水素イオンから生じ、この第二の分子が2-アミノグル コン酸から生じることを示している。m/z 145と146イオンの相対的な強度は、グ ルコサミン:2−アミノグルコン酸の比が1:1であることを示唆していた。その 後、この比率は、標品のグルコサミンと2-アミノグルコン酸を用いるGLC-MS分析 によ り、正確な応答係数を得て、証明された。 リピドAの脂肪酸分析の結果、β-ヒドロキシミリスチン酸、β-ヒドロキシパ ルミチン酸、β-ヒドロキシステアリン酸、β-ヒドロキシペンタデカン酸、およ び27-ドロキシオクタコサン酸(それぞれ、3-OH-C14:O、3-OH-C15:O3-OH-C16:O3- OH-C18:Oおよび27-OH-C28:O)が存在することがわかった。これらの脂肪酸はこの リピドAにあることが個々に報告されている(5,8)が、他のR.leguminosarum株か らのリピドAも同様であった。リピドAの組成を表1に示す。モルに基づくと、 1モルのグルコサミンあたり、合計で5つの脂肪酸鎖が存在した。しかし、この 脂肪アシル残基の数は少し少ないが、それは、用いたメタノリシス手法ではN-結 合脂肪酸を定量的に遊離しないからである。 全脂肪酸を、エステル結合した脂肪酸を除いた後に見られる脂肪酸と比較する と、β-ヒドロキシパルミチン酸とβ-ヒドロキシステアリン酸はアミド結合だけ であるのに対し、β-ヒドロキシミリスチン酸はアミド結合およびエステル結合 の両方であり、27-ヒドロキシオクタコサン酸基は2-アミノグルコン酸残基のO-5 位に位置することが強く考えられるが、β-ヒドロキシペンタデカン酸と27-ヒド ロキシオクタコサン酸は、エステル結合だけであった。しかし、27-ヒドロキシ オクタコサン酸基はまた、2-アミノグルコン酸残基のO-3またO-4位に、あるいは グルコサミン残基のO-3位にも位置し得る。それにもかかわらず、本願発明のど の単一のリピドAアナログにも27-ヒドロキシオクタコサン酸基はたった一つし かない。 エステル結合した脂肪酸の除去に加えて、β-ヒドロキシアシロキシルアシル 置換基のメトキシド処理の結果、β-脱離による不飽和脂肪酸が生産される(40) 。これは、SalmonellaからのリピドA(ポジティブコントロールとして分析)で観 察されたのに対して、このRhizobiumのリピドAからはこのような不飽和脂肪酸 は生産されなかった。従って、RhizobiumのリピドAは、エステル化されてβ-ヒ ドロキシ脂肪酸となるアシロキシ置換基を含んでいない。アミド結合した脂肪酸 は、また、穏和なメタノリシス、トリメチルシリル化およびGC-MSによる分析に より同定された。この方法では、すべてのエステル結合した脂肪酸が遊離され、 グリコシド結合が切断されるが、アミド結合した脂肪酸残基は遊離されない(4) 。この方法は、N-アシルグルコサミン残基の3つの型:β-ヒドロキシミリスチ ルグルコサミン、β-ヒドロキシパルミチルグルコサミン、およびβ-ヒドロキシ ステアリルグルコサミン、のTMS-メチルグリコシドを生じた。この結果は、この RhizobiumのリピドAは(現在は精製されたが)、アミド結合した脂肪酸残基に関 して、不均一(あるいはわずかに不均一)であることを示している。これは、β -ヒドロキシミリスチン酸が唯一のアミド結合した脂肪酸である腸内細菌からの リピドAとは異なっている。 Kraskaメチル化方法を用いて、アミド結合したアシロキシアシル残基を同定し た。この方法は、たった一つのアシロキシアシル残基;27-(β-ヒドロキシブト キシ)-オクタコサン酸の結果を示した。この残基のメチルエステルの電子衝撃マ ススペクトルを図6に示す。以前の結果が27-ヒドロキシオクタコサン酸がエス テル結合していることを示唆したので、この結果は、この長鎖脂肪酸がKraskaメ チル化により切断されることを示唆している。グリコシル結合分析。 プレメチル化、ガラクツロン酸のカルボキシメチル基の 還元、ならびにアルジトールアセテートの調製により、末端結合したガラクツロ ン酸と4-O-置換グルコサミンが1:1の比で生じた。2-アミノグルクロン酸の部分 的にメチル化されたアルジトールアセテート誘導体は観察されなかった。この残 基は不安定で、メチル化の過程で分解されることが考えられる。ガラクツロン酸 がグルコサミンのO-4位に結合していたことは、パーメチル化、β-脱離、および エチル化でアルジトールアセテートに変換することよって証明された。部分的に メチル化されたエチル化アルジトールアセテートを調製し、GC-MSで分析した。 エチル基がC-4位に位置した、グルコサミンの部分的にメチル化されたエチル化 アルジトールアセテートが観察され、そのマススペクトルは、m/z 217、203、175 および159の主フラグメントを示した。このように、末端ガラクツロノシル残基 は、リピドAの炭水化物骨格のグルコサミノシル残基のO-4位に結合していた。 リピドA骨格に対するコアオリゴ糖の付着部位は、CE3の変異体CE309株由来の インタクトなLPSのメチル化分析により決定された。この変異体は、O鎖多糖を欠 き、そして改変されたコアオリゴ糖を有するLPSを産生する(47)。このLPSのメチ ル化は、グルコサミンが4,6-ジ-O-置換残基として存在することを示した(データ は示さず)。パーメチル化、次いでβ脱離、エチル化およびアルジトールアセテ ート誘導体化の結果、N-アセチル-N-メチル-1,5,6-トリ-O-アセチル-3-O-メチル -4-O-エチルグルコサミニトールを生じた。この誘導体のO-4位の単一のエチル基 の存在は、再び、ガラクツロノシル残基が4,6-結合グルコサミンのO-4位から「 β-脱離」したことを示し、コアオリゴ糖がこのグルコサミノシル残基のO-6位に 結合したに違いないことを示唆する。コアオリゴ糖のこの位置でのリピドAへの 結合は、Kdoグリコシド結合を選択的に切断する条件での穏和な酸加水分解(0.2M TFA、70℃で30分間)後のパーメチル化されたカルボキシメチル還元LPSのエチル 化により確認された。この手順の間、リピドA骨格上で(穏和な酸加水分解に 起因して)新たに露出した水酸基はエチル化される。部分的にメチル化されたエ チル化アルジトールアセテートの調製および分析は、N-アセチル-N-メチル-1,4, 5-トリ-O-アセチル-3-O-メチル-6-O-エチルグルコサミニトールを生じた(図14B) 。O-6位におけるエチル基の存在は、この位置が、インタクトのLPS中では、穏和 な酸に不安定な基、おそらくコアオリゴ糖のKdo残基で占められていたことを示 した。 リピドA糖骨格の脂肪酸置換は、中性条件下のシリカで触媒されるメチル化(4 6)、次いでカルボキシル基還元、およびアルジトールアセテートへの転化により 決定された。この手順は、脂肪アシルまたはグリコシル残基によりブロックされ ていないすべての水酸基をメチル化する。得られるグルコサミン誘導体は、O-6 位だけがメチル化され、この残基が、O-3位で脂肪酸エステルにより置換された ことを示す。多くのガラクツロノシル残基のメチル化誘導体もまた、おそらくは メチル化に起因して(undermethylation)観察された。すべての可能な位置(即ち 、O-2、O-3、および/またはO-4)でメチル基を有する誘導体が存在し、ガラクツ ロノシル残基がアシル化されていないことを示した。 リピドA中のアミド結合脂肪酸を、穏和なメタノリシス、トリメチルシリル化 、およびGLC-MSによる分析により調査した。この手順は、すべてのエステル結合 脂肪酸を遊離させ、そしてグリコシド結合を切断するが、アミド結合脂肪アシル 残基は遊離させない(4)。3つの型のN-アシルグルコサミン残基のTMSメチルグ リコシド観察された:TICピーク領域から測定したとき1.00:0.28:0.07の比で存 在する、N-β-ヒドロキシミリスチルグルコサミン(GlcN-[3-OH-C14:O])、N-β- ヒドロキシパルミチルグルコサミン(GlcN-[3-OH-C16:O])、およびN-β-ヒドロキ システアリルグルコサミン(GlcN-[3-OH-C18:O])。これらのN-アシルグルコサミ ンメチルグリコシドを、EIおよびCI質量分析法により特徴付け、そしてTMSメチ ルグリコシドのスペクトルを図15に示す。GlcN-[3-OH-C14:O]、GlcN-[3-OH-C16: O ]、およびGlcN-[3-OH-C18:O]に対して観察される分子イオン(M+H)+は、それぞ れm/z 708、736および764であった。EIスペクトルでは、特徴的なフラグメント イオンは、C-1、C-2およびC-3を含む。これらフラグメントイオンの構造および 起源は、他のTMS NアシルGlcNメチルグリコシドについて報告された構造および 起源(48)に一致する。C-2およびC-3を含むフラグメントイオン(即ち、GlcN-[3-O H-C14:O]、GlcN-[3-OH-C16:O]、およびGlcN-[3-OH-C18:O]それぞれに対するm/z 429、457および485)は、C-2における脂肪酸置換の性質を示す。アシルケテンイ オンの反発は、m/z131の形成を生じる。これらの結果は、R.leguminosarum bv.p haseoliリピドAは、アミド結合脂肪酸が3-OH-C14:Oのみある腸内細菌由来のリ ピドAとは異なり、グルコサミンN-アシル置換基に関して不均一であることを示 す。 アミド結合アシロキシアシル残基を同定するために、Kraskaメチル化を実施し た。この手順の結果、唯一のアシロキシアシル残基を生じた;そのマススペクト ルである図6は、27-O-(β-ヒドロキシブトキシ)-C28:Oに一致する。GLC-MS(CI) による分析は、m/z 572の(M+NH4)+イオンを与えた。EIスペクトルは、m/z 59お よび101のイオンを示し、それは、長鎖脂肪酸の27-ヒドロキシ位置におけるβ- ヒドロキシブチレート置換基に一致する。トリジュウテリオメチルヨウ化物の存 在下でKraskaメチル化を実施したとき、これらイオンは、それぞれm/z 62および 104にシフトし、β-ヒドロキシ酪酸置換基のトリジュウテリオメチル化とまた一 致した。このアシロキシアシル残基を完全メタノリシスに供し、次いで脂肪酸メ チルエステルのトリメチルシリル化を行った。27-O-TMS-C28:Oのみが検出され、 27-水酸基が、おそらくはβ-ヒドロキシ酪酸によるその置換のためKraskaメチル 化によりメチル化されなかったことを示した。β-ヒドロキシ酪酸のTMSメチルエ ステルは揮発性が高く、そしておそらくは試料調製の間のその損失により観察さ れなかった。以下に述べるO-エステル結合のアルカリ切断は、27-OH-C28:Oがリ ピドA骨格にアミド結合ではなくエステル結合していることを示し、他のエステ ル結合脂肪酸ではなくこの長鎖脂肪酸エステルがKraskaメチル化により切断され ることを示唆した。リピドAの脱-O-アシル化。 リピドAの脱-O-アシル化は、遊離脂肪酸を含むメ タノール性上清、および脱-O-エステル化リピドAからなる沈澱を生じた。トリ メチルシリル化およびGLC-MSによる上清の分析は、それは炭水化物を含まず、遊 離の脂肪酸:3-OH-C14:O、3-OH-C15:O、3-OH-C16:O、3-OH-C18:O、および27-OH -C28:Oを含むことを示した。沈澱脱-O-アシルリピドAの全脂肪酸分析(4M TFA、 4時間、100℃)は、それが3つの脂肪酸、3-OH-C14:O、3-OH-C16:O、および3-OH -C18:O、のみからなることを示し、これらがリピドA分子中のアミド結合脂肪酸 であることを示した。さらに結果は、3-OH-C14:O、3-OH-C16:O、および3-OH-C18 :O の一部がまたO-エステルにも付着していることを示し、他方、実質的にすべて の27-OH-C28:Oおよび3-OH-C15:Oがナトリウムメトキシドにより遊離され、従っ て、専らエステル結合であることを示す。エステル結合脂肪酸およびアミド結合 脂肪酸の相対量を表IIにまとめ、そして脱-O-アシル化の間に回収された脂肪酸 のGLCプロファイルを図16に示す。β-ヒドロキシ脂肪酸を含むアシロキシアシル 置換基が存在する場合、メトキシド処理により、β脱離に起因して不飽和脂肪酸 が生成した(40)。これはSalmonellaからのリピドAについて(ポジティブコント ロールとして分析された)観察されたが、そのような不飽和脂肪酸はこのRhizobi umリピドAからは生成されなかった。このように、RhizobiumリピドAは、β-ヒ ドロキシ脂肪酸を含むアシロキシアシル残基を含んでいない。 別の分析では、脱-O-アシル化リピドAの部分について、総メタノリシス、N- アセチル化、およびトリメチルシリル化を行い、得られる誘導体のGLC-MS分析を 行った(図17)。上記の脂肪酸に加えて、炭水化物成分は、ガラクツロン酸および N-アセチルグルコサミンのTMS-メチルグリコシド、およびN-アセチル-2-アミノ グルコン酸のメチルエステルとして同定された。確実な標品について測定された 応答係数を用いて計算されたモル比は、それぞれ1.00:0.82:0.72であった。 脱-O-アシルリピドAの穏和なメタノリシス、次いでトリメチルシリル化およ びGLC-MS分析により、インタクトのリピドAで観察された比に一致する比で3つ のN-アシルグルコサミン誘導体が存在することを確認した:(GlcN-[3-OH-C14:O] 、GlcN-[3-OH-C16:O]、およびGlcN-[3-OH-C18:O]、1.00:0.26:0.13)。結果は、 上記で述べたデータ、すなわち3-ヒドロキシ14、16、および18炭素鎖脂肪酸がア ミド結合し、そしてRhizobiumリピドAのアミド結合脂肪酸は不均一であること を裏づけた。 2-アミノグルコン酸のN-アシルTMS誘導体は、観察されなかった。これは、お そらく、この化合物上のN-アシル置換基が比較的高い程度で酸に不安定であるこ とによると思われる。標品のN-アセチルグルコサミンおよびN-アセチル-2-アミ ノグルコネートに対するメタノリシス速度の比較は、80℃で1時間後、10%のN- アセチル基がGlcNAcから切断され、その一方、実質的に100%のN-アセチル基が 、N-アセチルグルコネートから除去されることを示す。FAB-MS およびNMRによる加ヒドラジン分解産物の分析。 無水ヒドラジン中のR.l eguminosarumリピドAの加ヒドラジン分解の後N-アセチル化を行い、得られる産 物をポジティブFAB-MSおよびNMRの両方により分析した。ポジティブFAB-MSは、m /z 436に主要フラグメントイオンを有するm/z 655の分子イオン((M+H)+)を示す 。この開裂パターンは、ガラクツロン酸のN-アセチル化ヒドラジド、N-アセチル 化グルコサミン残基、およびN-アセチル化2-アミノグルコノラクトン残基からな る三糖に一致する。フラグメントイオンm/z 436は、この三糖のN-アセチル化Gal A(ヒドラジド)-GlcNAc二糖成分に起因する。このデータは、ガラクツロノシル残 基がこのリピドAではグルコサミンに末端で結合し、そしてグルコサミン残基が 、 順番に、2-アミノグルコン酸に結合することを示す上記のメチル化の結果と一致 する。2-アミノグルコン酸の結合は調査中である。この残基は、メチル化手順に 特に不安定である。しかし、このリピドAに対する前駆体がこの位置で2-アミノ グルコネートよりむしろ6-結合グルコサミンを含み、しかもこのグルコサミン残 基が後に2-アミノグルコネートに転化されることはかなり確実である。従って、 この2-アミノグルコネート残基は、C-6で結合され得る。さらに、この結合はま た、2-アミノグルコン酸のC-3またはC-4位置で生じ得、そしてこれらの例は、本 明細書で特に予期される。 加ヒドラジン分解産物のNMR分析(図7)は、2つのアノマー共鳴を示す。d 5.5 5(J12=3.4 Hz)での共鳴は、a-結合ガラクツロノシル残基のH-1に一致する。d 4. 51(J12=8.6 Hz)での共鳴は、β-結合グルコサミン残基のH-1に一致する。小さな カップリング定数を有する約d 4.59での共鳴は、ガラクツロノシル残基のH-4に 帰属され得る。これらの結果は、この三糖におけるGalAおよびGlcN残基がそれぞ れα-およびβ-結合であることを示す。脱-O-アシル化リピドAのFAB-MS分析。 リピドAの一部分をメトキシドを用い て脱-O-アシル化した(40)。得られる産物の組成分析は、ガラクツロン酸、グル コサミン、2-アミノグルコン酸、β-ヒドロキシミリスチン酸、β-ヒドロキシパ ルミチン酸、およびβ-ヒドロキシステアリン酸の存在を示す。FAB-MSスペクト ルは図8に示される。分子イオンは、図8に示される構造と一致する。分子の酸 型およびラクトン型の両方が存在する。データはまた、N-脂肪アシル残基で起こ る不均一性を確証する。2つの組み合わせ:すなわちβ-ヒドロキシミリスチル とβ-ヒドロキシパルミチル置換基、およびβ-ヒドロキシミリスチルとβ-ヒド ロキシステアリル置換基が可能である。グルコサミン残基上に3つすべての脂肪 酸が存在し得ることが知られているので(4)、この結果は、2-アミノグルコン酸 残基のアシル化は等しく不均一であることを示唆する。構造分析の要約。 上記のすべてのデータは、R.leguminosarum由来のリピドA について図9で示される構造を支持する。比較のために、E.coliリピドAの構造 を図1に示す。RhizobiumリピドAは、いくつかの局面でE.coliリピドAと異な る: 1.リン酸がなく、そしてリン酸ではなく、GalA残基がグルコサミン残基の4' 位置に存在する。 2.還元末端は、グルコサミンに代わって2-アミノグルコネート残基からなる 。 3.N-脂肪アシル化パターンには不均一性がある。 4.β-ヒドロキシ脂肪酸上に位置するエステルーまたはアミド-結合アシロキ シアシル置換基は存在しない。 5.非常に長鎖である脂肪酸27-ヒドロキシオクタコサノエートがRhizobiumで 見い出されるが、E.coliリピドAでは見い出されず、そしてアシロキシ置換基と してβ-ヒドロキシブトキシ基を含み得る。 図9Bはまた、このリピドAのβ-2-アミノグルコネート残基のラクトン型(GlcN -オノ-ラクトン)に起因して存在する構造を示す。これらのラクトン型は、この リピドAの単離の間に形成されるようである。しかし、これらの新規ラクトン型 は、当業者によれば、天然リピドAに対するそれらの類似性に基づいて、被験体 において類似の全身応答を起こすことが予期され得る。Rhizobium 種の比較。 いくつかの他のR.leguminosarum bv.viciac、trifolii およびphaseoli株由来のリピドAの組成分析は、それらが同じ構造であり得るこ とを示唆する。3つすべての次亜種を代表する株由来のリピドAは、本明細書で 記載されるR.leguminosarum bv.phaseoliリピドAに存在するのと同じ脂肪アシ ル残基を含む;しかし、幾分量的な変動が認められる(5)。さらにこれらのリピ ドAのすべてはリン酸を欠き、そしてガラクツロン酸、グルコサミン(5)および 2-アミノグルコネートを含む。これら3つの次亜種の種々の株からのLPSの穏和 な酸加水分解により遊離されるコアオリゴ糖は同一の構造を有することもまた示 されている(47、49-51)。従って、他のR.leguminosarum LPSのコアオリゴ糖-リ ピドA領域は共通構造を有するらしい。 R.leguminosarum bv.trifolii ANU843由来のリピドAは、グルコサミンまた はリン酸を含まないが、N-アシル化27-OH-C28:Oであり、そしてβ-ヒドロキシミ リスチン酸で3-O-アシル化されている2-アミノグルクロン酸からなることが報告 されている(53)。しかし、R.leguminosarum bv.trifolii ANU843由来のリピド Aの組成分析はこの構造に対する証拠を示さなかった。しかし、この株由来のリ ピドAは、本明細書で述べたR.leguminosarum bv.phaseoli CE3についてのリビ ドAと構造が同じであることが測定された。 これらのデータの不一致に対して部分的な説明がある。第1に、グリコシル組 成を測定するための先行する報告(53)で記載された手順は、グルコサミン残基由 来のN-アシル基を遊離しない可能性があり、そしてそれ故、グルコサミンの見か け上の欠如を説明し得る。第2に、穏和なメタノリシスおよびNaBH4還元後のグ ルコサミン量の報告された(53)増加は、2-アミノグルクロン酸の存在のためでは なく、2-アミノグルコノシル残基の減少の結果であり得る。これらの研究者(53) が彼らのリピドA調製物中にガラクツロン酸を観察しなかったこと、または27-O H-C28:Oがエステル結合ではなくアミド結合であるという彼らの観察は驚きであ る。 第2の報告は、ポーランドで単離されたR.trifolii株由来のリピドAの構造が 、1位および4'位でビス-ホスホリル化されたより一般的なβ-1,6-グルコサミ ン二糖骨格からなると記載する(52)。調査したいかなるR.leguminosarum株でも そのような構造の証拠はない。しかし、ポーランドから単離された株はまだ調べ ていない。最近、R.leguminosarum bv.phaseoli株は、(16S RNAホモロジー研究 に基づいて)R.etliとして再分類された(54)。従って、ポーランドで単離されたR .trifolii株は、本明細書で開示されるR.leguminosarum株とは異なるRhizobium 種である可能性がある。16S RNAを用いるホモロジー研究は、これらR.leguminos arum株のポーランドR.trifolii株に対する関係を明瞭にする助力となり得る。 腸内細菌由来のリピドAの場合、1,4'-ビスホスホリル化β-1,6-結合グルコサ ミン二糖のリン酸置換基が、細菌の生存率に対して決定的であり、そして、脂肪 アシル化パターンの型とともに、リピドA分子の免疫刺激および毒性の性質を決 定する(31、55)。2-アミノグルコン酸およびガラクツロン酸残基のカルボキシ基 は、これらのリン酸基を機能的に置換し得る。リン酸の欠如に加えて、本発明の RhizobiumリピドAは、腸内細菌由来のリピドAと比較したとき、異なる脂肪ア シル化パターンを有する。 実施例2 Rhizobium leguminosarum リピドAによるIL-1およびIL-6の刺激 インターロイキン(IL)1および6の精製。 本明細書中で考察する新規リピドAが 、免疫システム(すなわち、IL-1およびIL-6の産生)を刺激する能力をインビトロ アッセイで、単核細胞(MNC)を用いて測定した。手順を、先述された手順(21、22 )を利用して、Dr.Ernst Rietschelの研究室、Forschungsinstitut fur Medizin ,Borstel,Germanyにおいて実施した。 図10は、R.leguminosarumリピドAによる、IL-1を放出するMNCの刺激を示す 。上のパネルは、リピドA(完全なLPSではない)が、ポジティブコントロール(S. friedenau由来のLPS)と同じ濃度の範囲においてIL-1の放出を刺激し得たが、低 濃度ではS.friedenauのLPSよりも活性が低いことを示す。図11は、R.leguminos arumリピドAおよびLPSによるIL-6産生の刺激を示す。結果は、IL-6刺激のレベ ルがIL-1刺激のレベルよりもかなり低く見える以外は、IL-1で見られた結果(図1 0)と同様である。図12は、IL-6の刺激を試験する第2の実験の結果を示す。この 実験において、RhizobiumリピドAは、高濃度の範囲中で、ポジティブコントロ ール(S.friedenauのLPS)と同様に効果的であるように見えた。しかし、ポジティ ブコントロールとは異なり、RhizobiumリピドAによる刺激は、S.friedenauに由 来する刺激よりもかなり濃度依存性であり、1mg/mL未満の希釈では活性が急速 に低下するのに対してS.friedenauのLPSは、0.1ng/mLの低濃度でも活性が残存し た。 上記の実験は、RhizobiumリピドA(LPSではない)が、MNCからのIL-1およびIL- 6の両方の放出を刺激し得ることを示す。リピドAは、IL-6よりもIL-1を放出す る刺激がより活性であり、そしてRhizobiumリピドAの活性濃度は、S.friedenau 由来のLPSと比較してより高い濃度範囲にある。 図9は、RhizobiumリピドAが、E.coliのリピドAとは構造が非常に異なるこ とを示す。これらの構造変異体は、エンドトキシンの免疫刺激特性および毒性に 必須であるそれらの成分(すなわち、リン酸および脂肪アシル置換基)を含む。修 飾リピドAおよび合成分子の分析によって、1位および4'位の両方におけるリ ン酸基(26、31)、アシロキシアシル脂肪酸の存在(26、31)、および脂肪酸の鎖 長(26、31)が、これらの分子の生物学的活性の決定に重要な役割を担うことが、 十分に確立されている。 本明細書中において記載する本発明の新規の精製リピドAアナログ、および不 均一混合物はまた、ワクチン調製物の抗原性を増強する方法においても使用され 得、この方法は、ワクチン調製物に、適切な量の新規リピドAのアナログまたは その脂質自身のいすれかを添加することを包含する。 さらに、被験体の免疫システムを刺激する方法においてリピドA由来のLPSを 使用する方法を提供し、この方法は被験体に免疫システムを刺激する量のR.leg uminosarum由来の精製LPSを投与することを包含する。特に、この細菌のリピド Aは、IL-1の産生量を増加することが示されている。さらに、本発明のリピドA は、IL-1およびIL-6の産生量の増加を刺激するために使用され得る。アンタゴニズムの機構。 エンドトキシンがCD14細胞表面レセプターとの直接的 な相互作用を介して作用し、および/または最初に血清タンパク質、LPS結合タ ンパク質(LBP)と結合し、次いでLPS-LPB複合体がCD14レセプターにより認識され ることを示す証拠がある。これらの相互作用は、シグナル伝達カスケードを誘発 し、このシグナル伝達のカスケードは最終的にサイトカインの産生を生じる。伝 達工程の生化学的根拠は完全には定義されていない。LPSアンタゴニストが、表 面レセプター、LBPに対するLPSの結合を阻害することにより、またはLPS-LBP複 合体のCD14に対する結合を阻害することにより作用すると考えられている。しか し、リピドA上のリン酸部分が、最大の毒性に必要とされ、そしてまた、表面レ セプターまたはLBPに結合するために最適な3次元構造および/またはCD14に対 するリピドA-LBP複合体が生じる。他のLPS仲介疾患の処置。 他のLPS仲介疾患は、本発明の精製アナログを用いて 処置され得る。例えば、ライム病(Borrelia burgdorferi)は、罹患体の自己免疫 様応答の原であるLPS(またはエンドトキシン)を有すると考えられている。他のL PS仲介疾患は、治療可能であると当業者に容易に認識される。 処置方法 本発明の組成物を用いて被験体の敗血症ショックを処置する方法を提供する。 例えば、このような方法の1つにおいて、ある量のRhizobium leguminosarumの 精製リピドAを被験体に投与し、この精製リピドAは敗血症に関連するグラム陰 性細菌の脂質結合タンパク質と特異的に競合する。この阻害が生じ得る1つの様 式では、この精製リピドAがタンパク質またはレセプターに関連する適切な免疫 系に結合し、それゆえLPS結合タンパク質と毒性リピドAとの間の結合の形成を 阻止する。別の可能な阻害の機構は、このリピドAがレセプター(例えば、マク ロファージ上のCD14レセプター)に結合することに起因し、毒性の低い(および潜 在的に非毒性な)リピドAが利用可能なレセプター部位を塞ぎ、それゆえ低い重 篤度の全身応答を引き起こす。 本発明の精製リピドAアナログは、経口的、非経口的(例えば、静脈内)、筋肉 内注射、腹腔内注射、局所的、経皮的などによって投与され得るが、特に急性の エンドトキシン中毒症(endotoxicosis)の場合においては、非経口的な静脈内投 与が代表的に好ましい。必要とされるこのようなリピドAアナログの正確な量は 、被験体間で変化し、人種、年齢、体重および被験体の全身症状、処置される疾 患の重篤度、使用される特定の化合物、その投与の様式などに依存する。従って 、正確な量を特定することは不可能である。しかし、およその量は、本明細書中 の教示により与えられ、そして通常の実験および当該分野において公知の最適化 手順のみを用いて、当業者により決定され得る。一般的に、投薬量は、代表的に は標的細胞のLPSまたはリピドAの活性化に適切であるような量に近く(一般的に はng/kg範囲中で)、好ましくは約0.0001mg/患者〜600mg/患者の範囲に近い。 より好ましい範囲は、約0.001mg/患者〜350mg/患者である。最も好ましい範囲 は、0.01mg/患者〜100mg/患者である。しかし、当業者は容易に他の投薬量の 範囲および処方を解明し得、上記が限定されないことを明らかに意図する。例え ば、Remington's Pharmaceutical Sciences(最新版)を参照のこと。 意図される投与様式に依存して、本発明のリピドAアナログは、好ましくは、 正確な用量の単回投与に適切な単位剤型て、固体、半固体または液体の剤型(例 えば、錠剤、坐剤、丸剤、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁液、ローション、クリ ーム、ジェルなど)における薬学的組成物中に存在する。組成物は上述したよう に、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせた効果量の選択化合物を含有し、 そしてさらに、他の医薬品、製薬、キャリア、アジュバント、希釈物などを包含 する。「薬学的に受容可能」とは、生物学的に(または他の意味でも)望ましくな い物質ではないことを意味する。すなわちこの物質は、選択化合物とともに、所 望でない生物学的効果を引き起こすことなく、または含まれる薬学的組成物の他 の成分のいずれとも有害な様式で相互作用することなく投与され得る。 固体組成物について、従来の非毒性固体キャリアは、例えば、製薬用のマンニ トール、ラクロース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリ ウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、カルボン酸マグネシウム などを包含する。薬学的に投与可能な液体組成物は、例えば、本明細書中に記載 される活性な化合物および必要に応じて薬学的アジュバントを賦形剤(例えば、 水、生理食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノールなど)中に溶 解し、分散することなどによって溶液または懸濁液を形成することにより調製さ れ得る。所望であれば、投与しようとする薬学的組成物はまた、少量の湿潤剤ま たは乳化剤、pH緩衝化剤(例えば、酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン 、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、トリエタノールアミンオレイン酸など )などのような非毒性の補助基質も包含し得る。このような剤型を調剤する実際 の方法は、当業者に公知であるかまたは明らかである;例えば、Remington's Ph armaceutical Sciences(最新版)を参照のこと。 経口投与のために、微散剤または顆粒剤(希釈剤、分散剤、および/または表 面活性剤を含み得る)が、水またはシロップ中に存在し得、乾燥状態でカプセル または小容器中にで存在し得、あるいは非水性溶液または懸濁液(懸濁剤が含ま れ得る)中に存在し得、錠剤(結合剤および潤滑剤が含まれ得る)中に存在し得、 または水またはシロップの懸濁液中に存在し得る。所望または必要とされる場合 、香料、保存剤、懸濁剤、増粘剤、または乳化剤が含まれ得る。錠剤および顆粒 剤が経口投与形態に好ましく、そしてこれらはコートされ得る。 非経口投与が使用される場合、これは一般的に注射により特徴づけられる。注 入物質(injectable)は、従来の剤型(注射前に液体中に溶液または懸濁液に適し た液体溶液または懸濁液、固体形態として、または乳化液のいずれかとして)で 調製され得る。極最近改訂された非経口投与のアプローチは、遅延放出システム または除放システムの使用を包含し、これにより一定レベルの用量が維持される 。例えば、米国特許第3,710,795号を参照のこと、これは本明細書中で参考とし て援用される。 ワクチン 本発明のリピドAアナログは、免疫原性量のリピドAアナログ(単数または複 数)および薬学的に受容可能なキャリアを含有するワクチンの構築に使用され得 る。ワクチンは、リピドA全体(またはその不均一混合物)またはその免疫原性部 分であり得る。ワクチンはまた、他のリピドAアナログに対する抗体と潜在的に 交差反応性でもあり得る。次いで、ワクチンは、敗血症ショックまたは他のグラ ム陰性細菌感染症の合併症(ライム病および潜伏性活性ウイルス感染症(例えば、 HIV-1、サイトメガロウイルス、単純ヘルペスウイルスおよびインフルエンザウ イルス)のLPS仲介増悪のようなLPS仲介疾患を含む)を防止する方法において使用 され得る。 リピドAアナログの免疫原性量は、標準的な手順を使用して決定され得る。簡 単に述べると、種々の濃度の推定の特異的免疫反応性のリピドAアナログが調製 され、動物に投与され、そして各濃度に対する動物の免疫学的応答(例えば、抗 体の産生)が測定される。 本発明のワクチンにおける薬学的に受容可能なキャリアは、生理食塩水または 他の適切なキャリア(Arnon,R.(編)Synthetic Vaccines I:83-92,CRC Press,IN C.,Boca Raton,Florida,1987)を含有し得る。アジュバントもまたワクチンの キャリアの一部であり得、この場合、アジュバントは使用されるリピドA、投与 様式および被験体に基づいた標準的な基準により選択され得る(Arnon,R.(編) ,1987)。投与の方法は、経口手段または舌下手段によって、または注射によっ てであり得、使用される特定のワクチンまたはワクチンを投与される被験体に依 存する。 ワクチンが予防的モダリティまたは治療的モダリティとして使用され得ること が、上記から理解され得る。従って、本発明は、グラム陰性細菌関連性敗血症シ ョックおよびグラム陰性細菌関連性疾患を、被験体にワクチンを投与することに より防止または処置する方法を提供する。 アジュバント 本発明の新規の精製リピドAの構造物は、ワクチン調製物においてアジュバン トとして使用され得る。アジュバントとしてリピドAは、ワクチン調製物の免疫 原性に対する免疫応答を、付随する有害な反応を伴わずに増強する。全体的にま たは部分的に殺傷されたグラム陰性細菌とともにリピドAをアジュバントとして 含有するワクチン調製物は、その後の他のグラム陰性細菌由来のチャレンジに対 してワクチン注射をするために使用され得る。同様に、ウイルスの免疫原に対す る免疫応答が、本明細書において記載されるリピドAの免疫刺激効果を利用して 増強され得る。 免疫刺激 さらに、新規の精製リピドAの構造は、免疫システムを直接刺激するために使 用され得る。このような手順において、リピドAが、免疫力の弱い(immune-comp romised)患者または被験体に対して上記のように投与される。作用機構が上述の アジュバントおよびワクチンと必ずしも同一でないことに注意することが重要で ある。代わりに、精製リピドAはサイトカイン産生を直接刺激するために使用さ れ、ここでは次いで、これらの増加されるサイトカインが免疫力が弱い患者の症 状を改善する。 抗体 抗体は、HarlowおよびLane,Antibodies;A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Sring Harbor,New York,1988において記載されるよ うに作製され得る。簡単に述べると、R.leguminosarum由来の精製リピドAは、 動物または他の被験体に免疫応答を導き出すに十分な量および間隔で注射され得 る。抗体が直接精製され得るか、または脾臓細胞が動物から得られ得るかのいず れかである。次いで細胞は不死細胞株に融合され、そして抗体の分泌についてス クリーニングされる。抗体は、抗原を含む細胞についてサンプルをスクリーニン グするために使用され得る。次いで、Rhizobium leguminosarumの存在を、抗体 を使用してサンプル中で検出し得る。 本発明は、その特定の実施態様の特定の詳述を参考として記載されているが、 添付の請求項に含まれる本発明の範囲を除いては、このような詳述が本発明の範 囲の限定であるとみなされるべきてはないことを意図する。さらに、本明細書の 本文において、または以下に列挙される番号に相当する参考文献の番号を引用す ることにより本明細書中で引用される全ての参考文献は、その全体が本明細書に おいて参考として援用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI //(C12P 19/26 C12R 1:41) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M W,MX,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TT,UA, UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の式を有する精製された化合物: ;ここで、R1=H3C=(CH2)m-COR4H-CH2-CO-であり、ここでR4はH、H3C-(CH2)10-CO -およびH3C-(CH2)12-CO-からなる群から選択され、そしてmは10、12または14で あり; R2は、H3C-CHOR5-(CH2)25-CO-およびH3C-(CH2)nCOR6H-CH2-CO-からなる群から選 択され、ここでR5はHおよびH3C-CHOH-CH2-CO-からなる群から選択され、R6はH、 H3C-(CH2)10-CO-およびH3C-(CH2)12-CO-からなる群から選択され、そしてnは10 、12または14であり;そして R3は、H、-PO4および からなる群から選択され、ここで波線はαまたはβアルキル結合を示す。 2.以下の式を有する精製された化合物: ;ここで、R1=H3C-(CH2)10-CHOH-CH2-CO-であり; R2は、H3C-CHOR4-(CH2)25-CO-およびH3C-(CH2)10CHOH-CH2-CO-からなる群から選 択され、ここでR4=H3C-CH(OH)-CH2-CO-であり; であり、ここで波線はαアルキル結合であり;そして R5=H3C-(CH2)12-CHOH-CH2-CO-である。 3.以下の式を有する精製された化合物: ;ここで、R1=H3C-(CH2)m-COR4H-CH2-CO-であり、ここでR4はH、H3C-(CH2)10-CO -およびH3C-(CH2)12-CO-からなる群から選択され、そしてmは10、12または14で あり; R2は、H3C-CHOR5-(CH2)25-CO-およびH3C-(CH2)nCOR6H-CH2-CO-からなる群から選 択され、ここでR5はHおよびH3C-CHOH-CH2-CO-からなる群から選択され、R6はH、 H3C-(CH2)10-CO-およびH3C-(CH2)12-CO-からなる群から選択され、そしてnは10 、12または14であり;そして R3は、H、-PO4および からなる群から選択され、ここで波線はαまたはβアルキル結合を示す。 4.以下の式を有する精製された化合物: ;ここで、R1=H3C-(CH2)10-CHOH-CH2-CO-であり; R2は、H3C-CHOR4-(CH2)25-CO-およびH3C-(CH2)10CHOH-CH2-CO-からなる群から選 択され、ここでR4はH3C-CH(OH)-CH2-CO-であり; であり、ここで波線はαアルキル結合であり;そして R5=H3C-(CH2)12-CHOH-CH2-CO-である。 5.請求項1に記載の化合物の不均一混合物を含む組成物。 6.請求項2に記載の化合物の不均一混合物を含む組成物。 7.請求項3に記載の化合物の不均一混合物を含む組成物。 8.請求項4に記載の化合物の不均一混合物を含む組成物。 9.請求項1に記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物。 10.請求項2に記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物。 11.請求項3に記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物。 12.請求項4に記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物。 13.被験体の免疫系を刺激する方法であって、該被験体に免疫系刺激量の請求項 1に記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 14.被験体の免疫系を刺激する方法であって、該被験体に免疫系刺激量の請求項 2に記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 15.被験体の免疫系を刺激する方法であって、該被験体に免疫系刺激量の請求項 3に記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 16.被験体の免疫系を刺激する方法であって、該被験体に免疫系刺激量の請求項 4に記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 17.被験体の毒性ショックを処置する方法であって、該被験体に有効量の請求項 1に記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 18.被験体の毒性ショックを処置する方法であって、該被験体に有効量の請求項 2に記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 19.被験体の毒性ショックを処置する方法であって、該被験体に有効量の請求項 3に記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 20.被験体の毒性ショックを処置する方法であって、該被験体に有効量の請求項 4に記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 21.被験体の毒性ショックを防ぐ方法であって、該被験体に有効量の請求項9に 記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 22.被験体の毒性ショックを防ぐ方法であって、該被験体に有効量の請求項10に 記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 23.被験体の毒性ショックを防ぐ方法であって、該被験体に有効量の請求項11に 記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 24.被験体の毒性ショックを防ぐ方法であって、該被験体に有効量の請求項12に 記載の化合物を投与する工程を包含する方法。 25.被験体のリポ多糖仲介疾患を処置するまたは防ぐ方法であって、該被験体に リポポリ糖仲介疾患阻害量の請求項1に記載の化合物を投与する工程を包含する 方法。 26.被験体のリポポリ糖仲介疾患を処置するまたは防ぐ方法であって、該被験体 にリポポリ糖仲介疾患阻害量の請求項2に記載の化合物を投与する工程を包含す る方法。 27.被験体のリポポリ糖仲介疾患を処置するまたは防ぐ方法であって、該被験体 にリポポリ糖仲介疾患阻害量の請求項3に記載の化合物を投与する工程を包含す る方法。 28.被験体のリポポリ糖仲介疾患を処置するまたは防ぐ方法であって、該被験体 にリポポリ糖仲介疾患阻害量の請求項4に記載の化合物を投与する工程を包含す る方法。
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