JPH1049196A - デジタル音声信号の帯域分割符号化方法と復号化方法 - Google Patents

デジタル音声信号の帯域分割符号化方法と復号化方法

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JPH1049196A
JPH1049196A JP8215932A JP21593296A JPH1049196A JP H1049196 A JPH1049196 A JP H1049196A JP 8215932 A JP8215932 A JP 8215932A JP 21593296 A JP21593296 A JP 21593296A JP H1049196 A JPH1049196 A JP H1049196A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル音声信号が複数の多重周波数帯域に
分離され、各帯域(F)の信号レベルの大きさに応じた
量子化ビット数で該帯域(F)内の信号成分S(F,
N)が量子化されるデジタル音声信号の帯域分割符号化
方法において、データ伝送量に制約のある伝送系を用い
ても、量子化ビット数が減少することない符号化方法と
復号化方法を提供する。 【解決手段】 各帯域(F)毎に帯域内の信号成分S
(F,N)を二乗してT個の総和をパワーPOW(F)
とし、パワーPOW(F)を符号化して送出するととも
に、再び複合化してこの符号化パワーTPOW(F)の
大きさで各帯域(F)の量子化ビット数を決定する。復
号化側では、符号化したパワーOP(F)から符号化側
と同様にこれを復合化し、各帯域(F)の量子化ビット
数配分情報(ALOC(F))が得られる。従って、符
号化信号にこの量子化ビット数配分情報を含める必要が
ないので、この情報を含めることによって量子化に割り
当てられる総ビット数が減少するということがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、データ伝送にお
けるデジタル音声信号の帯域分割符号化と復号化方法に
関し、特にISDN、イーサネットなどのLANを用い
てリアルタイムでデジタル音声信号のデータを圧縮する
符号化方法とこの符号化信号を復号化する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】デジタル音声信号を帯域フィルタで複数
の帯域(F)に分割し、分割された各帯域(F)のデジ
タル信号の大きさによってその帯域(F)に割り当てら
れる量子化ビット数を決定し、この量子化ビット数によ
って帯域(F)内の各デジタル信号を量子化するデジタ
ル音声信号の符号化方法は、例えば、デジタルコンパク
トカセットによる録音に関して、藤本健文著「フィリッ
プスDCCシステムのキイ・ポイント:サイコ・アクー
スチックPASCコードの特徴と詳細」株式会社アイエ
ー出版、ラジオ技術誌、1991年,12月,第156
−161頁において知られている。ここでは、高効率音
声信号符号化(PASC:Precision Ada
ptive Subb and Cording)が使
用されている。
【0003】この符号化方法では、デジタル音声信号を
先ずバンドパス・フィルタに導入し、この信号を例えば
32の等間隔の帯域に分割する。DCCシステムでは、
通常、標本化周波数が48kHzであるので750Hz
の帯域幅が採用される。そして、各32の帯域毎に12
個の入力信号成分が得られる毎に1つのユニットとして
処理し、32*12の384個の入力データを、人間の
可聴音声信号レベルと音声感度に関する周波数依存性を
加味して、音声信号の量子化を行っている。
【0004】周知のように、音声信号の検知に関して著
しい周波数依存性がある。つまり、周波数が0Hz付近
および約15kHz以上の音響信号(音圧)は人間の耳
に検知できない。そして、特に2〜5kHzで音響信号
の検知感度が高く、この点に着目してPASCで音声の
受信品質を殆ど低下させることなく、音声信号の符号化
を効率化し高品質の音声信号の記録を可能にしている。
すなわち、このDCCシステムでは、各帯域(F)の周
波数によって、1信号成分あたりで2ビットから15ビ
ットの異なる量子化ビット数が割り当てられ、人間の耳
に検知感度の高い(音圧の高い)周波数帯の帯域(F)
に、より多くの量子化ビット数を割り当てるようにし
て、符号化と復号化による音質の低下を防いでいる。
【0005】そして、このようにして割り当てられた量
子化ビット数で量子化された信号成分は、各帯域(F)
の最大値を6ビットで表したスケールファクタととも
に、該帯域(F)のサブバンドデータとされる。つま
り、このスケールファクタが、信号成分の指数部を、量
子化された信号成分が、信号成分の仮数部をそれぞれ表
すこととなり、これらのデータをもとに符号化信号の受
信側で信号成分が復号化される。なお、この受信側での
逆量子化の際には、各帯域(F)の量子化ビット数を知
る必要があるので、前記サブバンドデータには、各帯域
(F)の量子化ビット数を示すコーディング情報が加え
られて出力される。
【0006】また、このDCCシステムにおいては、量
子化ビット数の最小値が2ビットであるが、多重周波数
帯域に分離したいずれかの帯域(i)が人間の聴覚特性
から無視できる周波数帯域であるときには、該帯域
(i)に割り当てる量子化ビット数を「0」ビットとす
る発明も、特開平5−37395号で知られている。
【0007】すなわち、音声信号を分離した各帯域
(i)の信号の絶対値の最大値を指標値Xiとして検出
し、この指標値Xiと人間の聴覚特性から求めた基準値
TH(i)を比較し、Xi≦TH(i)である場合に、
該帯域(i)に割り当てられる量子化ビット数を「0」
ビットとするものである。そして、この帯域(i)に割
り当てられるはずであったビット数を他の帯域に割り当
てることにより、伝送系の伝送速度などから送出できる
データ量が限られた条件で、高効率でしかも可聴特性が
劣化しない符号化を行うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のPASCによる
データ伝送では、周波数帯域毎に割り当てられた量子化
ビット数を示すコーディング情報と各信号成分の指数部
を示すスケールファクタを、圧縮符号化された入力デー
タとともに伝送しているが、データ伝送量に制限のある
伝送系を用いるときには、このコーディング情報を含め
ることによって伝送可能な総ビット数が減少し、各デー
タに割り当てられるビット数の減少により再生した音質
が劣化する。
【0009】また、スケールファクタは、各帯域(F)
の信号成分の絶対値の最大値を6ビットで表したまま、
圧縮しないで出力するので、6ビット*帯域数(上記D
CCシステムでは、6ビット*32=192ビット)を
符号化信号に含めて送出する必要があり、データ伝送量
に制限がある場合には、前述と同様に各データに割り当
てられるビット数が減少する。
【0010】更に、上記従来例では、各帯域(F)の信
号成分の絶対値の最大値を、該帯域内の全ての信号成分
の代表値とするものであることから、いずれかの信号成
分が突出した値となると、復号化した他の信号成分が正
確に再生できない。
【0011】また、特開平5−37395号のように、
一部の帯域の信号成分を符号化情報が存在するのもかか
わらず「0」ビットとすると、復号化された音声信号に
情報の欠落が生じ、原デジタル音声信号を再生すると音
質が劣化する。
【0012】更に、「0」ビットを割り当てた一部の帯
域に信号が存在しないと、分離された各周波数帯域
(F)の逆量子化信号を再構成サブバンドフィルタによ
り合成する際に、フィルタによる折り返し歪みが相殺さ
れずに表れ、再生信号にノイズが表れるという問題があ
った。
【0013】この発明は、上述の問題に鑑み、ISD
N、LANのようなデータ伝送量にかなり制約がある伝
送系を用いても、各信号成分に割り当てられる量子化ビ
ット数が減少することがなく、高品質の音声信号を保つ
ことができ、また、帯域内の1つの信号成分が突出して
高いものとなっても、これにつられて他の信号成分の復
号化に影響することがないデジタル音声信号の符号化方
法とその復号化方法を提供する。
【0014】また、特定帯域に「0」ビットの量子化ビ
ット数を割り当てて、符号化しても、原デジタル音声信
号に近似したデジタル音声信号に復号化することができ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1のデジタル音声
信号の帯域分割符号化方法は、デジタル音声信号を、M
個の多重周波数帯域(F)に分離しながら、一定時間間
隔の順次時間(N)でT個の各周波数帯域(F)の信号
成分(S(F,N))を求め、各帯域(F)のT個の信
号成分(S(F,N))から該帯域(F)のビット配分
指数(ALOC(F))を求め、ビット配分指数(AL
OC(F))で指示される量子化ビット数で該帯域
(F)の各信号成分(S(F,N))を量子化し、量子
化信号成分(QS(F,N))を連続させて伝送路へ送
出するデジタル音声信号の符号化方法において、各帯域
(F)内の信号成分(S(F,N))を二乗してT個の
総和をパワー(POW(F))とし、パワー(POW
(F))を圧縮符号化して符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))とした後、符号化パワー
(OPMAX(F),QOP(F))から再び復号化して
復号化パワー(TPOW(F))を求め、各周波数帯域
(F)のビット配分指数(ALOC(F))を復号化パ
ワー(TPOW(F))の大きさによって決定するとと
もに、パワー(POW(F))を圧縮符号化した前記符
号化パワー(OPMAX(F),QOP(F))を、量子
化信号成分(QS(F,N))に連続させて伝送路へ送
出することを特徴とする。
【0016】各周波数帯域のパワーPOW(F)は、そ
の帯域内の各信号成分S(F,N)をそれぞれ二乗した
T個の総和で求めたものであるから、帯域内の全ての信
号成分によって該帯域の信号の大きさを表したものとな
る。従って、信号成分に異常値が生じても、帯域内の信
号の大きさを表したパワーPOW(F)に大きな誤差は
生じない。
【0017】このパワーPOW(F)を圧縮符号化した
後、再び復号化した復号化パワーTPOW(F)の大き
さで、帯域毎の量子化ビット数を指示するビット配分指
数を定めるので、帯域内の信号のレベルが大きい帯域に
より多くの量子化ビット数を割り当てることができる。
パワーPOW(F)は、圧縮符号化した符号化パワー
(OPMAX(F),QOP(F))として伝送路へ送出
されるので、少ないビット数で全ての帯域(F)の信号
の大きさを送出できる。
【0018】受信側(復号化側)において、この符号化
パワー(OPMAX(F),QOP(F))を上記と同様
に復号化して復号化パワーTPOW(F)が得られ、各
帯域(F)のビット配分指数から量子化ビット数が求め
られるので、帯域毎の量子化ビット数を出力側(符号化
側)で送出する必要がない。
【0019】従って、送出する符号化信号には、符号化
パワー(OPMAX(F),QOP(F))と、周波数帯
域(F)毎に量子化された量子化信号((QS(F,
N))を連続させた帯域データDT(F)が含まれるだ
けで、量子化ビット数を表すビット配分指数ALOC
(F)は伝送されないので、総配分ビット数が増加し、
各信号成分S(F,N)の量子化に、より多くのビット
を配分することができる。
【0020】請求項2のデジタル音声信号の帯域分割符
号化方法は、デジタル音声信号を、M個の多重周波数帯
域(F)に分離しながら、一定時間間隔の順次時間
(N)でT個の各周波数帯域(F)の信号成分(S
(F,N))を求め、各周波数帯域(F)内で信号成分
(S(F,N))の絶対値の最大値である時間軸最大値
(NMAX(F))を求め、該周波数帯域(F)の各信
号成分(S(F,N))を時間軸最大値(NMAX
(F))により正規化して正規信号成分(NS(F,
N))とするとともに、各帯域(F)のT個の信号成分
(S(F,N))から該帯域(F)のビット配分指数
(ALOC(F))を求め、ビット配分指数(ALOC
(F))で指示される量子化ビット数で該帯域(F)の
各正規信号成分(NS(F,N))を量子化し、量子化
信号成分(QS(F,N))を連続させて伝送路へ送出
するデジタル音声信号の符号化方法において、各帯域
(F)内の信号成分(S(F,N))を二乗してT個の
総和をパワー(POW(F))とし、パワー(POW
(F))を圧縮符号化して符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))とした後、符号化パワー
(OPMAX(F),QOP(F))から再び復号化して
復号化パワー(TPOW(F))を求め、各周波数帯域
(F)のビット配分指数(ALOC(F))を復号化パ
ワー(TPOW(F))の大きさによって決定するとと
もに、パワー(POW(F))を圧縮符号化した前記符
号化パワー(OPMAX(F),QOP(F))を、量子
化信号成分(QS(F,N))に連続させて伝送路へ送
出することを特徴とする。
【0021】信号成分S(F,N)は、その帯域内の時
間軸最大値(NMAX(F))で正規化され正規信号成
分NS(F,N)となる。
【0022】各周波数帯域のパワーPOW(F)は、そ
の帯域内の各信号成分S(F,N)をそれぞれ二乗した
T個の総和で求めたものであるから、帯域内の全ての信
号成分によって該帯域の信号の大きさを表したものとな
る。従って、信号成分に異常値が生じても、帯域内の信
号の大きさを表したパワーPOW(F)に大きな誤差は
生じない。
【0023】このパワーPOW(F)を圧縮符号化した
後、再び復号化した復号化パワーTPOW(F)の大き
さで、帯域毎の量子化ビット数を指示するビット配分指
数を定めるので、帯域内の信号のレベルが大きい帯域に
より多くの量子化ビット数を割り当てることができる。
パワーPOW(F)は、圧縮符号化した符号化パワー
(OPMAX(F),QOP(F))として伝送路へ送出
されるので、少ないビット数で全ての帯域(F)の信号
の大きさを送出できる。
【0024】受信側(復号化側)において、この符号化
パワー(OPMAX(F),QOP(F))を上記と同様
に復号化して復号化パワーTPOW(F)が得られ、各
帯域(F)のビット配分指数から量子化ビット数が求め
られるので、帯域毎の量子化ビット数を出力側(符号化
側)で送出する必要がない。
【0025】また、受信側(復号化側)において、この
復号化パワーTPOW(F)を用いて、帯域内の各逆量
子化信号成分を逆正規化できるので、時間軸最大値(N
MAX(F))も出力側(符号化側)で送出する必要が
ない。
【0026】従って、送出する符号化信号には、符号化
パワー(OPMAX(F),QOP(F))と、周波数帯
域(F)毎に量子化された量子化信号((QS(F,
N))を連続させた帯域データDT(F)が含まれるだ
けで、量子化ビット数を表すビット配分指数ALOC
(F)と時間軸最大値(NMAX(F))はいずれも伝
送されないので、総配分ビット数が増加し、各信号成分
S(F,N)の量子化に、より多くのビットを配分する
ことができる。
【0027】請求項3のデジタル音声信号の帯域分割符
号化方法は、ビット配分指数(ALOC(F))の決定
を、量子化ビット数が互いに異なる少なくとも2以上の
ビット配分グループを設定し、単位処理時間内にM*T
個の信号成分(S(F,N))を量子化して伝送可能な
総ビット数を総配分ビット数(SBIT)として求め、
総配分ビット数(SBIT)を、量子化ビット数の大き
いビット配分グループから順に分配して、該ビット配分
グループに属する周波数帯域(F)の数を決定し、総配
分ビット数(SBIT)が不足するときには、残りの周
波数帯域(F)を量子化ビット数が0のビット配分グル
ープに属するものとして、その数を決定し、復号化パワ
ー(TPOW(F))が大きい周波数帯域(F)から順
に量子化ビット数の大きいビット配分グループを特定
し、特定したビット配分グループをビット配分指数(A
LOC(F))で表して各周波数帯域(F)のビット配
分指数(ALOC(F))を決定することを特徴とす
る。
【0028】請求項3の発明は、単位時間内に伝送路へ
伝送可能な総配分ビット数(SBIT)を求め、総配分
ビット数(SBIT)を、量子化ビット数の大きいビッ
ト配分グループから順に分配して、そのビット配分グル
ープに属する周波数帯域(F)の数を決定する。従っ
て、伝送レートの変化に追随させて、各ビット配分グル
ープ間の数を変化させることができるので、最適な量子
化ビット数で各帯域(F)内の信号成分を量子化でき
る。総配分ビット数(SBIT)が不足する場合には、
残りの周波数帯域(F)は、「0」ビットの量子化ビッ
トが割り当てられるビット配分グループに属するものと
して、全ての周波数帯域(F)が復号化パワーTPOW
(F)の大きさによって、いずれかのビット配分グルー
プに分けられる。
【0029】復号化パワーTPOW(F)の大きい順
に、その周波数帯域(F)が属するビット配分グループ
を決定するので、復号化パワーTPOW(F)が比較的
大きい周波数帯域(F)の信号成分S(F,N)には、
多くのビットを割り当てることができる。周波数帯域
(F)とビット配分グループの関係は、ビット配分指数
ALOC(F)で表される。
【0030】請求項4のデジタル音声信号の帯域分割符
号化方法は、M個の多重周波数帯域(F)を複数の副周
波数帯域(FB)に分割し、副周波数帯域(FB)毎
に、量子化ビット数が互いに異なる少なくとも2以上の
ビット配分グループを設定し、単位処理時間内に副周波
数帯域(FB)の全ての信号成分(S(F,N))を量
子化して伝送可能な総ビット数を総配分ビット数(SFB
BIT)として求め、総配分ビット数(SFBBIT)
を、量子化ビット数の大きいビット配分グループから順
に分配して、該ビット配分グループに属する周波数帯域
(F)の数を決定し、総配分ビット数(SFBBIT)が
不足するときには、副周波数帯域(FB)の残りの周波
数帯域(F)を量子化ビット数が0のビット配分グルー
プに属するものとして、その数を決定し、復号化パワー
(TPOW(F))が大きい周波数帯域(F)から順に
量子化ビット数の大きいビット配分グループを特定し、
特定したビット配分グループをビット配分指数(ALO
C(F))で表して各周波数帯域(F)のビット配分指
数(ALOC(F))を決定し、副周波数帯域(FB)
毎に、圧縮パワー指数(QOP(F))と量子化信号成
分(QS(F,N))を連続させて伝送路へ送出するこ
とを特徴とする。
【0031】請求項4の発明は、単位時間内に副周波数
帯域(FB)の全ての信号成分を量子化して伝送可能な
総配分ビット数(SFBBIT)を求め、総配分ビット数
(SFBBIT)を、量子化ビット数の大きいビット配分
グループから順に分配して、そのビット配分グループに
属する周波数帯域(F)の数を決定する。従って、伝送
レートの変化に追随させて、副周波数帯域(FB)毎に
各ビット配分グループ間の数を変化させることができる
ので、最適な量子化ビット数で各帯域(F)内の信号成
分を量子化できる。総配分ビット数(SFBBIT)が不
足する場合には、残りの周波数帯域(F)は、「0」ビ
ットの量子化ビットが割り当てられるビット配分グルー
プに属するものとして、副周波数帯域(FB)の全ての
周波数帯域(F)が復号化パワー(TPOW(F))の
大きさによって、いずれかのビット配分グループに分け
られる。
【0032】副周波数帯域(FB)毎に、復号化パワー
(TPOW(F))の大きい順に、その周波数帯域
(F)が属するビット配分グループを決定するので、復
号化パワー(TPOW(F))が比較的大きい周波数帯
域(F)の信号成分(S(F,N))には、多くのビッ
トを割り当てることができる。周波数帯域(F)とビッ
ト配分グループの関係は、ビット配分指数(ALOC
(F))で表される。
【0033】デジタル音声信号は、周波数によって大き
く異なる可聴特性を有するので、復号化パワー(TPO
W(F))を、周波数帯域(F)を更に数分割した副周
波数(FB)単位で比較することによって、伝送する音
質の品質を更に忠実に再現できる。
【0034】請求項5のデジタル音声信号の帯域分割符
号化方法は、パワー(POW(F))の圧縮符号化を、
パワー(POW(F))をTで割った正規パワー(SP
OW(F))を、2の指数で量子化して量子化パワー指
数(OP(F))とし、量子化パワー指数(OP
(F))の最大値(OPMAX(F))と、最大値(OP
MAX(F))と各周波数帯域(F)の量子化パワー指数
(OP(F))との差分値から求めた圧縮パワー指数
(QOP(F))で符号化パワー(OPMAX(F),Q
OP(F))とし、復号化パワー(TPOW(F))へ
の復号化は、符号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))の最大値(OPMAX(F))から各周波数帯域
(F)の圧縮パワー指数(QOP(F))を減じて量子
化パワー指数(OP(F))を求め、量子化パワー指数
(OP(F))を2の指数として逆量子化した値を逆量
子化パワー(TSPOW(F))とし、逆量子化パワー
(TSPOW(F))にTを乗じて復号化パワー(TP
OW(F))としたことを特徴とする。
【0035】請求項5の発明は、量子化パワー指数(O
P(F))は、正規パワー(SPOW(F))を2の指
数で量子化したものであるから、パワー(POW
(F))を少ないビット数に圧縮して表すことができ
る。
【0036】また、各周波数帯域(F)の量子化パワー
指数(OP(F))は、更に最大値(OPMAX(F))
と、この最大値との差分値である圧縮パワー指数(QO
P(F))とで表すので、パワー(POW(F))を更
に少ないビット数に圧縮して表すことができる。
【0037】この符号化パワー(OPMAX(F),QO
P(F))からの復号化は、圧縮符号化の逆の手順で復
号化し、復号化パワー(TPOW(F))を求める。
【0038】請求項6のデジタル音声信号の帯域分割復
号化方法は、請求項2の帯域分割符号化信号をビットス
トリーム(R)として受信し、ビットストリーム(R)
からパワー(POW(F))を圧縮符号化した符号化パ
ワー(OPMAX(F),QOP(F))を抽出し、符号
化パワー(OPMAX(F),QOP(F))を復号化し
て復号化パワー(TPOW(F))を求め、復号化パワ
ー(TPOW(F))の大きさから各周波数帯域(F)
のビット配分指数(ALOC(F))を求め、ビット配
分指数(ALOC(F))で指示される量子化ビット数
で周波数帯域(F)毎にビットストリーム(R)を区切
り、該周波数帯域(F)の量子化信号成分QS(F,
N)を抽出し、逆量子化して逆量子化信号成分(TNS
(F,N))とするとともに、各帯域(F)内の逆量子
化信号成分(TNS(F,N))を二乗してT個の総和
を逆量子化パワー(POWK(F))とし、逆量子化信
号成分(TNS(F,N))に、逆量子化パワー(PO
WK(F))に対する復号化パワー(TPOW(F))
の比(TPOW(F)/POWK(F))の1/2乗を
乗じて逆正規化信号成分(TS(F,N))とし、再構
成サブバンドフィルタにより、逆正規化信号成分(TS
(F,N))からデジタル出力音声信号を復号化するこ
とを特徴とする。
【0039】符号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))と単位処理時間内に転送可能な総ビット数か
ら、出力側(符号化側)と同一の復号化処理によって、
各周波数帯域(F)のビット配分指数(ALOC
(F))を求めることができる。従って、ビット配分指
数(ALOC(F))を伝送しなくても、求めたビット
配分指数(ALOC(F))に指示される量子化ビット
数で、ビットストリームRを区切り、量子化信号成分
(QS(F,N))を抽出して復号化することができ
る。取り出した量子化信号成分(QS(F,N))は、
量子化ビット数が判明しているので、所定のビット数か
らなる逆量子化信号成分(TNS(F,N))に逆量子
化される。
【0040】逆量子化信号成分(TNS(F,N))
は、出力側(符号化側)において信号成分(S(F,
N))を時間軸最大値(NMAX(F))で正規化した
正規信号成分(NS(F,N))に相当するものであ
る。従って、量子化と逆量子化による量子化歪みによる
誤差を無視すれば、逆量子化信号成分(TNS(F,
N))を二乗してT個の総和で算出した逆量子化パワー
(POWK(F))は、
【0041】
【数1】
【0042】で表される。
【0043】一方、復号化パワー(TPOW(F))
は、パワー(POW(F))を量子化した後、逆量子化
したものであるから、同様に量子化歪みによる誤差を無
視すれば、
【0044】
【数2】
【0045】で表される。
【0046】従って、逆量子化パワー(POWK
(F))に対する復号化パワー(TPOW(F))の比
(TPOW(F)/POWK(F))は、上式からNM
AX(F)2となり、その1/2乗はNMAX(F)と
なる。
【0047】従って、逆量子化信号成分(TNS(F,
N))に、逆量子化パワー(POWK(F))に対する
復号化パワー(TPOW(F))の比(TPOW(F)
/POWK(F))の1/2乗を乗じて逆正規化された
逆正規化信号成分(TS(F,N))は、近似的に出力
側(符号化側)の信号成分(S(F,N))となる。す
なわち、復号化パワー(TPOW(F))を用いて、帯
域内の各逆量子化信号成分を逆正規化できるので、各周
波数帯域(F)の時間軸最大値(NMAX(F))を出
力側(符号化側)で送出する必要がない。
【0048】逆正規化信号成分(TS(F,N))は、
再構成サブバンドフィルタによって合成され、デジタル
音声信号に再生される。
【0049】請求項7のデジタル音声信号の帯域分割復
号化方法は、デジタル音声信号が複数の多重周波数帯域
(F)に分離され、各帯域(F)毎に、「0」ビットを
含む量子化ビット数が割り当てられ、各帯域(F)の信
号成分(S(F,N))が、その帯域(F)に割り当て
られた量子化ビット数で量子化されることにより、符号
化された帯域分割符号化信号を受信し、帯域分割符号化
信号に含まれる各帯域(F)の量子化信号成分(QS
(F,N))を逆量子化して逆量子化信号成分(TNS
(F,N))とし、逆量子化信号成分(TNS(F,
N))をデジタル音声信号に復号化するデジタル音声信
号の帯域分割復号化方法において、「0」ビットの量子
化ビット数が割り当てられた周波数帯域(F)の逆量子
化信号成分(TNS(F,N))を、任意の乱数
(xck)を書き込んで生成したことを特徴とする。
【0050】「0」ビットの量子化ビット数が割り当て
られた周波数帯域(F)の逆量子化信号成分(QS
(F,N))は、任意の乱数xckを逆量子化信号成分
(QS(F,N))のデータとして書き込むことにより
生成される。従って、データの欠落した周波数帯域
(F)が存在しなくなり、再生したデジタル音声信号の
音質が劣化することがない。
【0051】請求項8のデジタル音声信号の帯域分割復
号化方法は、帯域分割符号化信号が、各帯域(F)の信
号成分(S(F,N))を、その帯域(F)の信号レベ
ルの大きさを表す指数で正規化した後、量子化された信
号であり、「0」ビットの量子化ビット数が割り当てら
れた周波数帯域(F)の逆量子化信号成分(TNS
(F,N))に、更に該帯域(F)の信号レベルの大き
さを表す前記指数を乗じて逆正規化し、逆正規化した逆
正規化信号成分(TS(F,N))からデジタル音声信
号を復号化したことを特徴とする。
【0052】任意の乱数(xck)がデータとして書き込
まれた逆量子化信号成分(QS(F,N))に、更にそ
の周波数帯域(F)の信号レベルの大きさを表す指数を
乗じて逆正規化信号成分(TS(F,N))とするの
で、データが欠落することなく、しかも他の周波数帯域
(F)の大きさとバランスのとれた大きさとすることが
でき、原デジタル音声信号と音質が異ならないデジタル
音声信号を再生することができる。周波数帯域(F)の
信号レベルの大きさを表す指数は、その周波数帯域
(F)内の信号成分(S(F,N))の最大値、信号成
分(S(F,N))の平均値、信号成分(S(F,
N))の二乗の和から算出したパワー(POW(F))
等を用いる。
【0053】請求項9のデジタル音声信号の帯域分割復
号化方法は、請求項3の帯域分割符号化信号をビットス
トリーム(R)として受信し、ビットストリーム(R)
からパワー(POW(F))を圧縮符号化した符号化パ
ワー(OPMAX(F),QOP(F))を抽出し、符号
化パワー(OPMAX(F),QOP(F))を復号化し
て復号化パワー(TPOW(F))を求め、復号化パワ
ー(TPOW(F))の大きさから各周波数帯域(F)
のビット配分指数(ALOC(F))を求め、「0」ビ
ット以外の量子化ビット数が割り当てられた周波数帯域
(F)については、ビット配分指数(ALOC(F))
で指示される量子化ビット数で周波数帯域(F)毎にビ
ットストリーム(R)を区切り、該周波数帯域(F)の
量子化信号成分(QS(F,N))を抽出し、逆量子化
して逆量子化信号成分(TNS(F,N))とし、
「0」ビットの量子化ビット数が割り当てられた周波数
帯域(F)については、任意の乱数(xck)を書き込ん
でT個の逆量子化信号成分(TNS(F,N))を生成
し、各帯域(F)内の逆量子化信号成分(TNS(F,
N))を二乗してT個の総和を逆量子化パワー(POW
K(F))とし、逆量子化信号成分(TNS(F,
N))に、復号化パワー(TPOW(F))と逆量子化
パワー(POWK(F))の比(TPOW(F)/PO
WK(F))の1/2乗を乗じて逆正規化信号成分(T
S(F,N))とし、再構成サブバンドフィルタによ
り、逆正規化信号成分(TS(F,N))からデジタル
出力音声信号を復号化することを特徴とする。
【0054】「0」ビットの量子化ビット数が割り当て
られた周波数帯域(F)は、ビットストリームRに含ま
れる符号化パワー(OPMAX(F),QOP(F))か
ら復号化パワー(POW(F))を求め、復号化パワー
(POW(F))の大きさから求めることができる。こ
の「0」ビットの量子化ビット数が割り当てられた周波
数帯域(F)内の逆量子化信号成分(QS(F,N))
は、任意の乱数(xck)をデータとして書き込むことに
より生成される。従って、データが欠落した周波数帯域
(F)が存在しなくなり、再生したデジタル音声信号の
音質が劣化することがない。
【0055】任意の乱数(xck)がデータとして書き込
まれた逆量子化信号成分(QS(F,N))は、逆量子
化信号成分(TNS(F,N))に、逆量子化パワー
(POWK(F))に対する復号化パワー(TPOW
(F))の比(TPOW(F)/POWK(F))を乗
じて逆正規化された逆正規化信号成分(TS(F,
N))となる。
【0056】逆量子化パワー(POWK(F))に対す
る復号化パワー(TPOW(F))の比(TPOW
(F)/POWK(F))は、量子化歪みによる影響を
無視すれば、ほぼ「0」ビットの量子化ビット数が割り
当てられた周波数帯域(F)の時間軸最大値(NMAX
(F))の2乗と等しくなる。
【0057】従って、前記逆正規化信号成分(TS
(F,N))は、任意の乱数(xck)がデータとして書
き込まれた逆量子化信号成分(QS(F,N))に、そ
の周波数帯域(F)の時間軸最大値(NMAX(F))
を乗じたものとなり、全ての周波数帯域(F)において
データが欠落することなく、しかも、「0」ビットが割
り当てられた周波数帯域(F)において復号化された信
号は、他の周波数帯域(F)の大きさとバランスのとれ
た大きさとすることができ、原デジタル音声信号と音質
が異ならないデジタル音声信号を再生することができ
る。
【0058】
【発明の実施の形態】以下では、図面に示す実施の形態
に基づき、この発明を詳述する。
【0059】図1に示すように、符号1で示す所定の標
本化周波数のデジタル音声入力信号(PCM信号)をこ
の発明で使用するサブバンドフィルタ2に導入する。こ
のサブバンドフィルタ2により可聴周波数帯域をM´等
分に分離した狭帯域の信号成分を取り出せる。この周波
数分離処理をT回にわたり実行して、結局、M´*T個
の信号成分S(F,N)を得る。
【0060】この実施の形態では、サブバンドフィルタ
2により分離された分離帯域数M´は32であるが、高
い周波数帯域の信号成分S(F,N)を伝送しなくて
も、ほぼ復号化して再生する音声信号の音質に影響を与
えないので、高域の4つの周波数帯域の信号成分S
(F,N)については以後の符号化処理を実行せず、分
離周波数帯域数Mを28として、
【0061】
【数3】
【0062】からなる信号ブロックをバッファ3に収納
する。当然ながら、サブバンドフィルタ2により分離さ
れた全ての周波数帯域について、以後の符号化処理を実
行し、この帯域数M´を分離周波数帯域数Mとしてもよ
い。また、処理時間Tは、後述するように伝送レートに
よって変化する変数で、本実施の形態では、3、4、
6、12のいずれかの値となる。
【0063】バッファ3に収納された信号成分S(F,
N)は、図示のように周波数帯域の指数Fと時間軸の指
数Nで指定される行列状の配置で表すことができる。
尚、この各信号成分S(F,N)は、16ビットデータ
としてバッファに記憶されている。
【0064】次に、これらの周波数分割された信号成分
S(F,N)を正規化処理部4で正規化するため、先ず
信号成分S(F,N)の絶対値の時間軸に関する最大値
NMAX(F)を各周波数帯域Fについて求める。つま
り、
【0065】
【数4】
【0066】次いで、周波数帯域Fと時間軸Nで指定さ
れる信号成分S(F,N)に対して、時間軸N内の信号
成分の最大値NMAX(F)で信号成分S(F,N)を
割り算したものを、正規化された正規信号成分NS
(F,N)とする。つまり、
【0067】
【数5】
【0068】周波数帯域Fと時間軸Nの全ての範囲に対
し、このように正規化した正規信号成分TS(F,N)
を求め、これ等をバッファ5に納める。
【0069】一方、この信号成分S(F,N)を用い
て、パワー計算部6において各周波数帯域(F)の信号
の大きさを表すパワーPOW(F)を求める。図2のス
テップS1に示すように、各周波数帯域(F)のパワー
POW(F)は、該帯域(F)内の信号成分S(F,
N)を二乗してそのT個の総和で求める。すなわち、
【0070】
【数6】
【0071】次に、パワー圧縮部7において、このパワ
ーPOW(F)を圧縮符号化して符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))とする。パワーPOW
(F)の圧縮符号化については、図2で説明する。
【0072】信号成分S(F,N)は、16ビットの固
定小数点数で示され、その値は、−1.0≦S(F,
N)<1.0の範囲にある。従ってステップS1で求め
たパワーPOW(F)は、0≦POW(F)≦Tと時間
長Tによりその値が異なるため、ステップS2で時間長
Tで正規化して正規パワーSPOW(F)とする。
【0073】すなわち、POW(F)/Tで求めた正規
パワーSPOW(F)は、0≦SPOW(F)≦1の範
囲に含まれ、32ビットの固定小数点で示される。
【0074】続いて、ステップS3からステップS8で
この正規パワーPOW(F)を2の指数で量子化し、量
子化パワー指数OP(F)とする。
【0075】2の指数での量子化は、ステップS7のよ
うに、正規パワーSPOW(F)を2を基数とする浮動
小数点数で表し、その指数aから量子化パワー指数OP
(F)を求めるが、正規パワーSPOW(F)が「0」
のとき(ステップS3)には、指数aがマイナスの無限
大となるので、ステップS4で量子化パワー指数OP
(F)を「0」とする。また、正規パワーSPOW
(F)が「1」のとき(ステップS5)には、指数aが
「1」となるが、例外的に量子化パワー指数OP(F)
を「31」とする。
【0076】ステップS7で正規パワーSPOW(F)
を2を基数とする浮動小数点数で表すと、正規パワーS
POW(F)は、32ビットの固定小数点で示されるの
で、指数aは、−31≦a≦0の範囲となり、これを
「0」と正の整数で表すため、ステップS8で指数aに
「31」を加えて量子化パワー指数OP(F)とする。
【0077】以上のステップS1からステップS8まで
の処理を全ての周波数帯域(F)において繰り返し、各
周波数帯域(F)の量子化パワー指数OP(F)を求め
る。
【0078】続いて、この量子化パワー指数OP(F)
を更に圧縮して伝送路へ送出するため、ステップS9に
示すように、各帯域(F)の量子化パワー指数OP
(F)を、その最大値OPMAX(F)と最大値OP
MAX(F)に対する差分値QOP(F)で表す。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】尚、この最大値OPMAX(F)と最大値O
MAX(F)に対する差分値QOP(F)は、更に表2
に示すように、1ビットシフト(パワーシフト)させて
総ビット数を減少させてもよい。表1と表2は、このパ
ワーシフトを比較して示すもので、表1は、F=12の
周波数帯域に量子化パワー指数OP(F)の最大値14
が存在し、OPMAX(F)=14に対する各帯域(F)
の量子化パワー指数OP(F)の差分値QOP(F)が
「0」から「10」の範囲に含まれていることを示して
いる。従って、同表のように圧縮パワー指数QOP
(F)は、最大4ビットで符号化することができ、伝送
路へは、「14」を5ビットで表した最大値OP
MAX(F)と4ビットで表した各帯域(F)の圧縮パワ
ー指数QOP(F)と圧縮パワー指数QOP(F)を何
ビットで送出したかを示す2ビットのコード(QPBI
T)が送出される。この符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))の総ビット数powbit
は、合計5+4*28+2の119ビットである。
【0082】表2は、表1を1ビットシフト(パワーシ
フト)させたもので、シフトさせた量子化パワー指数O
P´(F)の最大値OP´MAX(F)は7と、圧縮パワ
ー指数QOP´(F)は、「0」から「5」の範囲に含
まれ、最大3ビットで符号化することができる。このよ
うにシフトした符号化パワー(OP´MAX(F),QO
P(F))の総ビット数powbitは、最大値OP´
MAX(F)に4ビット、各帯域(F)の圧縮パワー指数
QOP(F)に3*28ビット、QPBITに2ビット
の90ビットと圧縮することができる。
【0083】以上のように圧縮符号化された符号化パワ
ー(OPMAX(F),QOP(F))は、後述するビッ
トストリーム生成部12に出力されて伝送路に送出され
るが、同時に後述する帯域(F)毎のビット配分指数A
LOC(F)を決定するため、パワー復号部8へも出力
される。
【0084】パワー復号部8では、前述のパワー圧縮部
7での符号化処理と全く逆の復号化処理を行って、パワ
ーPOW(F)に相当する復号化パワーTPOW(F)
を求めるものである。
【0085】すなわち、図3に示すようにステップS1
0で最大値OPMAX(F)から差分値である圧縮パワー
指数QOP(F)を減じて量子化パワー指数OP(F)
を求め、量子化パワー指数OP(F)が「0」であると
きには、量子化したときの値に一致するように、ステッ
プS11とステップS12で逆量子化パワーTSPOW
(F)を「0」とする。
【0086】量子化パワー指数OP(F)が正の整数で
ある場合には、ステップS13で「31」を引いた値を
aとし、ステップS14で、仮数を0.5、基数を2、
指数をaとして浮動小数点で表した逆量子化パワーTS
POW(F)に逆量子化する。
【0087】この逆量子化パワーTSPOW(F)をパ
ワーPOW(F)に相当する値に復号化するため、ステ
ップS15で、時間長Tを乗じ復号化パワーTPOW
(F)とする。そして、以上のステップS10乃至ステ
ップS15までの処理を繰り返し、全ての周波数帯域
(F)の復号化パワーTPOW(F)を求める。
【0088】このようにして求めた復号化パワーTPO
W(F)は、ビット割当決定部9に送られ、各周波数帯
域(F)の復号化パワーTPOW(F)をもとにビット
配分指数ALOC(F)が決定される。
【0089】パワーPOW(F)から直接ビット配分指
数ALOC(F)を決定しないのは、ビット配分指数A
LOC(F)を決定するための情報として出力側(符号
化側)からは、前述した符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))しか送出しないので、予め
受信側(復号化側)と全く同一の処理によって、符号化
パワー(OPMAX(F),QOP(F))からのビット
配分指数ALOC(F)を決定し、受信側(復号化側)
での量子化歪みによる復号化エラーを防止するものであ
る。
【0090】正規信号成分NS(F,N)を量子化する
量子化ビット数の割り当ては、総配分ビット数SBIT
を各周波数帯域(F)の復号化パワーTPOW(F)の
大きさによって、周波数帯域(F)単位で割り当てられ
る。
【0091】本実施の形態では、「4ビット」「2.4
ビット」「1.6ビット」「0ビット」とそれぞれ量子
化ビット数が異なる4つのビット配分グループを設定
し、復号化パワーTPOW(F)の大きい、すなわちそ
の帯域(F)の信号成分S(F,N)のレベルが大きい
帯域(F)から量子化ビット数が多いビット配分グルー
プに属させて、全ての帯域(F)を4つのビット配分グ
ループに分配するものである。すなわち、信号成分S
(F,N)のレベルが大きい帯域(F)に多くの量子化
ビット数を割り当て、分解能をより高めた圧縮を行うも
のである。各周波数帯域(F)がいずれのビット配分グ
ループに属するかをビット配分指数ALOC(F)で表
す。
【0092】ビット配分指数と、割り当てられる量子化
ビット数の関係は、表3に示すようになる。
【0093】
【表3】
【0094】尚、カッコ内に示すステップは、量子化の
ステップ数rを示すものである。
【0095】M´*T個の信号成分S(F,N)の量子
化に配分できる総配分ビット数SBITは、単位処理時
間内にM´*T個の信号成分S(F,N)を量子化して
伝送可能な総ビット数によって求められる。例えば、符
号化するデジタル音声入力信号1のサンプリング周波数
を8KHzとすれば、M´*T個の信号成分S(F,
N)を量子化する単位処理時間は、M´*T/8KHz
すなわち125μsec*M´*Tである。この単位処
理時間に伝送レートが8kbpsの伝送系を用いて送出
できるビット数、すなわち総配分ビット数SBITは、
125μsec*M´*T*8kbpsであり、M´を
32、Tを12とすれば、384bitとなる。
【0096】このように総配分ビット数SBITは、信
号ブロックの時間長Tに比例するものであるが、本実施
の形態では、符号化したデジタル音声信号を所定長のパ
ケットとして送出するものであるので、伝送レートの変
化に対して時間長Tを調整することによって、総配分ビ
ット数SBITをほぼ一定にしているものである。
【0097】
【表4】
【0098】表4には、このようにして算出した総配分
ビット数SBITと4種類の伝送レートの関係を示して
いる。同表から明らかなように、伝送レートが上がると
時間長が短くなるので符号化側での遅延時間が短くな
り、伝送レートが下がればこれに応じて多くの信号成分
S(F,N)をバッファに記憶して一括符号化処理する
ものである。
【0099】本実施の形態では、出力側(符号化側)と
受信側(復号化側)でそれぞれこの表4をテーブルとし
て備え、受信側は、LANのトラヒックを検出してこれ
に応じた伝送レートを出力側へ指示し、出力側は、受信
側から指示された伝送レートに対応する時間長Tを表4
で選択し、同表に従って、上述の各ビット配分グループ
に属する周波数帯域数を決定するものである。
【0100】以下、伝送レートが24kbpsである場
合の各ビット配分グループに属する周波数帯域数の決定
方法について説明する。
【0101】4ビットを割り当てるビット配分グループ
(ALOC(F)=3)の周波数帯域(F)の数k
40と、2.4ビットを割り当てるビット配分グループ
(ALOC(F)=2)の周波数帯域(F)の数k
24は、表4を参照してk40=7、k24=11である。
1.6ビットが割り当てるビット配分グループ(ALO
C(F)=1)の周波数帯域(F)の数k16は、残りの
ビット数BIT3STEPをALOC(3ST)で割ったと
きの整数商INT〔BIT3STEP/ALOC3ST(T)〕
で求める。
【0102】ここで、残りのビット数BIT3STEP
は、総配分ビット数SBITから符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))の送出に要するビット数p
owbitと、前記ビット配分グループ(ALOC
(F)=3、=2)に割り当てられたビット数を差し引
いた残りのビット数であり、
【0103】
【数7】
【0104】で算出される。
【0105】これらの式において、ALOC15ST(T)
は、4ビットで正規信号成分NS(F,N)を量子化し
て帯域(F)内のT個をまとめて伝送路に送出するのに
要するビット数4*Tビットである。また、ALOC
5ST(T)は、同様に2.4ビットで量子化して帯域
(F)内のT個をまとめて伝送路に送出するのに要する
ビット数、ALOC3ST(T)は、1.6ビットで量子
化して帯域(F)内のT個をまとめて伝送路に送出する
のに要するビット数であり、そのビット数は、表5に示
すように時間長Tにより異なる。
【0106】
【表5】
【0107】伝送レートが24kbpsである場合に
は、総配分ビット数SBITは384bit、時間長T
は4であり、powbitは、各帯域(F)の量子化パ
ワー指数OP(F)が表1に示す例でありパワーシフト
していないとすれば、前述したとおり119ビットであ
る。従って、BIT3STEPは、
【0108】
【数8】
【0109】である。また、表5からALOC
3ST(4)は、7であるから、1.6ビットが割り当て
るビット配分グループ(ALOC(F)=1)の周波数
帯域(F)の数k16は、6となる。
【0110】そして上記いずれのビット配分グループに
も属しない帯域(F)は、0ビットが割り当てられるビ
ット配分グループに属するものとなる。この0ビットが
割り当てられるビット配分グループの帯域数k0は、量
子化される正規信号成分NS(F,N)の周波数帯域数
Mが上述の通り28であるから、k0=M−k40−k24
−k16、すなわち4となる。次に各周波数帯域(F)と
ビット配分グループとの関係は、図4のフローに示すよ
うに各帯域(F)の復号化パワーTPOW(F)の大き
さによって特定される。
【0111】ステップS16では、とりあえず全ての周
波数帯域(F)をALOC(F)=0とする。
【0112】ステップS17では、各周波数帯域(F)
の復号化パワーTPOW(F)を比較して、大きい順に
40+k24+k16個の周波数帯域(F)を選び、選択し
た周波数帯域(F)をALOC(F)=1とする。すな
わち、このときにALOC(F)=1に置き換えられな
かった周波数帯域(F)は、ALOC(F)=0で表さ
れるビット配分グループに属する。
【0113】更に、ステップS18で、復号化パワーT
POW(F)の大きい順にk40+k24個の周波数帯域
(F)を選び、ALOC(F)=2とする。このとき、
ステップS17でALOC(F)=1とされ、ALOC
(F)=2に置き換えられなかった周波数帯域(F)
は、ALOC(F)=1で表されるビット配分グループ
に属する。
【0114】同様に、ステップS19で、復号化パワー
TPOW(F)の大きい順にk40個の周波数帯域(F)
を選び、ALOC(F)=3とする。このとき、ステッ
プS18でALOC(F)=2とされ、ALOC(F)
=3に置き換えられなかった周波数帯域(F)は、AL
OC(F)=2で表されるビット配分グループに属す
る。従って、各周波数帯域(F)は、復号化パワーTP
OW(F)の大きい順に4種類のビット配分グループに
分けられる。
【0115】図1の量子化部10では、ビット配分決定
部9で決定されるビット配分指数ALOC(F)で指示
される量子化ビット数で、バッファ5に記憶された正規
信号成分NS(F,N)を量子化する。これは、図5に
示す手順で行われる。ビット配分決定9から転送路13
を介して導入された各周波数帯域(F)のビット配分を
指示する指数ALOC(F)をステップS30で判定
し、その指数ALOC(F)の値に応じて係数PPXの
値を指定する。すなわち、ALOC(F)=1で量子化
ステップ数rが3である場合にはPPX=2、ALOC
(F)=2で量子化ステップ数rが5である場合にはP
PX=4、ALOC(F)=3で量子化ステップ数rが
15である場合にはPPX=14である。尚、量子化ビ
ット数が「0」のALOC(F)=0の帯域(F)は、
量子化処理を行わず伝送しないので、PPXを指定せず
に次の周波数帯域(F)について上記処理を行う。
【0116】ステップS31は、正規信号成分NS
(F,N)を絶対値が1以下の実数として、ビット配分
グループ毎に特定された奇数のステップ数r(3、5、
15)で「0」を中心とした量子化信号(QS(F,
N)に量子化するものである。
【0117】この量子化を図6(a)乃至(c)で詳述
する。図6(a)に示すようにALOC(F)=1であ
る場合には、正規化により絶対値が1以下とされた正規
化信号成分NS(F,N)は、PPX=2を乗じて1を
加えることによって、−1から+3までの範囲のいずれ
かの実数となる。INT(X)は、Xを超えない最大整
数値を意味するので、結局INT[〔NS(F,N)*
PPX+1〕÷2]で表される量子化信号QS(F,
N)は、同図に示すように−1から+1までの「0」を
中心とした3ステップで表される。
【0118】また、ALOC(F)=2である場合に
は、正規化信号成分NS(F,N)は、PPX=4を乗
じて1を加えることによって、−3から+5までの範囲
のいずれかの実数となる。従って、INT[〔NS
(F,N)*PPX+1〕÷2]で表される量子化信号
QS(F,N)は、図6(b)のように−2から+2ま
での「0」を中心とした5ステップで表される。同様
に、ALOC(F)=3である場合には、PPXが14
であるから、NS(F,N)*PPX+1は、−13か
ら+15の範囲の実数であり、量子化信号(QS(F,
N)は、図6(c)のように−7から+7までの「0」
を中心とした5ステップで表される。
【0119】このように量子化された量子化信号QS
(F,N)は、図1のバッファ11に収納された後、ビ
ットストリーム生成部12で伝送路14を介して入力さ
れる符号化パワー(OPMAX(F),QOP(F))と
ともにビットストリームRに符号化され、パケットとし
てLAN等の伝送路に送出される。
【0120】以下、このビットストリーム生成部12に
おいて図9に示すフォーマットでビットストリームRを
生成する手順を、図7及び図8で説明する。尚、パケッ
トとしてLANに送出する場合には、この音声データを
表すビットストリームR(以下、符号化信号という)の
前後に、パケットの送信先、発信元、いずれの伝送レー
トで符号化したかなどを示す情報符号、誤り制御符号を
付加してパケットを構成するが、その詳細についての説
明は、省略する。
【0121】図7に示すように、先ずステップS40に
より符号化信号の先頭に2ビットのQPBITを付け
る。このQPBITは、前述したように、圧縮パワー指
数QOP(F)を何ビットで送出したかを示すコードで
あり、表6に示すように、パワーシフトのシフト量によ
っても異なるビット数を表すこととなることから、圧縮
パワー指数QOP(F)を表す最大ビット数とパワーシ
フト量から表6を用いてビット数を特定する。
【0122】
【表6】
【0123】QPBITが「1、1」である場合は、表
6に示すように量子化パワー指数OP(F)の最大値O
MAX(F)が差分値である圧縮パワー指数QOP
(F)と同じビット数で表される場合であり、差分値を
を用いて各帯域(F)の量子化パワー指数OP(F)を
表す意味がないので、ステップS41とステップS42
により、各帯域(F)の量子化パワー指数OP(F)を
そのままQPBITに続けて帯域(F)順に連続させて
送出する。
【0124】QPBITが「1、1」以外の場合には、
ステップS43で、QPBITの後にパワーシフト量に
より3ビットから5ビットで表示される最大値OPMAX
(F)を連続させ、更にその後各帯域(F)の圧縮パワ
ー指数QOP(F)を、QPBITで指示されるビット
数で帯域(F)順に連続させて送出する(ステップS4
4)。以上のステップS40乃至ステップS44の処理
によって、符号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))の符号化信号を生成する。
【0125】次に、量子化部10で量子化された量子化
信号成分QS(F,N)は、図8に示す圧縮符号化処理
により、前記符号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))に続くフリーフォーマット区間に後置される。
この場合、ビットストリーム生成部12には、量子化信
号QS(F,N)の他に、転送路15を介してビット配
分指数ALOC(F)も導入されている。これは、ビッ
ト配分指数ALOC(F)で指示されるビット数で量子
化信号QS(F,N)を表すためである。この圧縮符号
化処理は周波数帯域(F)単位で行うので、先ず周波数
帯域(F)毎にその指数ALOC(F)をステップS5
0で判定する。
【0126】量子化ビット数が0ビットの場合(ALO
C(F)=0のとき)には、その帯域(F)の量子化信
号QS(F,N)が存在しないので、何も処理せず次の
帯域(F)の処理を行う 1.6ビットの場合(ALOC(F)=1の時)には、
ステップS51で3ステップで表したT個の量子化信号
QS(F,N)を連続させてT桁の3進で表し、ステッ
プS52でこれを2進に変換してALOC3ST(T)ビ
ットの量子化信号からなる帯域データDT(F)とする
ものである。すなわち、表5に示すALOC3ST(T)
は、T桁の3進値を2進値で表す場合の必要ビット数を
示すものである。従って、帯域(F)内のT個の量子化
信号QS(F,N)は、まとめてALOC3ST(T)ビ
ットに圧縮符号化され、その結果、単位量子化信号成分
QS(F,N)あたりに割り当てられるビット数は、A
LOC3ST(T)/Tより、ALOC(F)=1で指示
されるほぼ1.6ビットとなる。
【0127】尚、ステップS51において、各量子化信
号QS(F,N)に1を加えるのは、3ステップで−1
から+1の整数値で表示される量子化信号QS(F,
N)を0または正の整数値に置き換えて、3進表示化す
るためである。
【0128】又、2.4ビットの場合(ALOC(F)
=2のとき)には、ステップS53で、それぞれ5ステ
ップで表したT個の量子化信号QS(F,N)を連続さ
せてT桁の5進で表し、これをステップS54で2進に
変換して、ALOC5ST(T)ビットの量子化信号から
なる帯域データDT(F)とするものである。ステップ
S53で2を加えるのは、各量子化信号QS(F,N)
が−2から+2までの整数値であるため、これを0また
は正の整数値に置き換えて5進表示化するためである。
このようにして、ALOC(F)=2のビット配分グル
ープに属する帯域(F)内のT個の量子化信号QS
(F,N)は、まとめてALOC5ST(T)ビットに圧
縮符号化され、その結果、単位量子化信号成分QS
(F,N)あたりに割り当てられるビット数は、ALO
5ST(T)/Tより、ほぼ2.4ビットとなる。ここ
で、ALOC5ST(T)は、表5に示すようにT桁の5
進値を2進値で表すための必要ビット数を示すものであ
る。
【0129】量子化ビット数が4ビットである場合(A
LOC(F)=3のとき)には、ステップS55で、そ
の周波数帯域(F)内の各量子化信号成分QS(F,
N)に7を加算して0または正の整数として4ビットで
表し、ステップS56でこれを時間軸N順にT個連続さ
せて4*Tビットの帯域データDT(F)とする。従っ
て、ALOC(F)=3のビット配分グループに属する
周波数帯域(F)の各正規信号成分NS(F,N)は、
15ステップで量子化された後、4ビットデータに符号
化され帯域データDT(F)の一部となる。
【0130】尚、本実施の形態では、帯域(F)内のT
個全ての量子化信号成分S(F,N)についてこれを連
続させて一連の帯域(F)データとしているが、時間長
Tが長い場合には、これを複数に分割し、分割した量子
化信号成分S(F,N)について同様にステップS50
乃至ステップS56の処理を行い、一連の分割帯域デー
タDT´(F)としてもよい。
【0131】以上の処理過程によりビットストリーム生
成部12から送出される符号化信号のフォーマットを図
9に示す。図9(a)は、QPBITが「1、1」以外
である場合の符号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))と帯域データDT(F)を連続させた符号化信
号を示すもので、全ての周波数帯域(F)について上述
の処理を行った符号化信号のビット数は、総配分ビット
数SBIT以下となる。尚、ALOC(F)=0のビッ
ト配分グループに属する周波数帯域(例えばF=1、
2)については、圧縮パワー指数QOP(F)のみが符
号化され、帯域データDT(F)はその帯域(F)内の
正規化信号成分NS(F,N)が量子化されないので送
出されない。
【0132】また、各帯域データDT(F)は、周波数
帯域(F)単位の該帯域(F)内のT個全ての量子化信
号成分QS(F,N)を一組にして形成されている。こ
の帯域データDT(F)とビット配分グループとの関係
を図9(b)に示す。
【0133】次に、LAN等の伝送回路を経由して導入
された、あるいは何らかのデジタル信号読取装置によっ
て検出された、上記符号化信号を復号化して、元のデジ
タル音声信号1´に変換する処理方法について説明す
る。
【0134】図10は、この符号化信号を復合化する受
信装置(復号化装置)の構成を示すブロック図であり、
上記本発明に係る帯域分割符号化方法によって符号化さ
れた符号化信号が、パワー抽出部20に導入される。本
実施の形態では、この受信装置は、イーサネットなどの
LANによるパケット通信回線網の電話端末であるが、
符号化したデジタル音声信号を復号化して再生するもの
であれば、例えば、ISDNの端末装置、音響機器の再
生装置などであってもよい。この受信装置で、符号化信
号を復号化して逆正規化信号成分TS(F,N)とし、
更に再構成サブバンドフィルタ29によって逆フィルタ
を行い、最終的に原デジタル音声信号1に近似したデジ
タル音声信号1´を出力するものである。以下、この過
程を詳述する。
【0135】パワー抽出部20では、ビットストリーム
Rから、各周波数帯域(F)のパワーを求めるために、
符号化された復号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))を抽出する。
【0136】この為、先ずステップS60により符号化
信号の先頭に2ビットのQPBITを受信して、QPB
ITと表6を比較して圧縮パワー指数QOP(F)のビ
ット数を求める。表6中のパワーシフト量は、前記表4
に示すように伝送レートにより決まった値となるので、
受信側(復号化側)でこの表4及び表6をテーブルとし
て記憶していれば、伝送レートから圧縮パワー指数QO
P(F)のビット数を求めることができる。尚、この伝
送レートについては、前述のように受信側(復号化側)
から出力側(符号化側)に送出された伝送レートのデー
タをもとに、出力側(符号化側)から同じレートで送出
されたものであるから、受信側(復号化側)で明らかで
あるが、パケットの情報符号に伝送レートを示すデータ
を含め、受信側(復号化側)でこの情報符号から伝送レ
ートを確認するものであってもよい。
【0137】QPBITが「1、1」である場合には、
量子化パワー指数OP(F)を、差分値を用いた圧縮パ
ワー指数QOP(F)で表現していないので、図11の
ステップS61からステップS62に進み、表6で指示
されるビット数で、周波数帯域数M回分QPBIT以後
のビットストリームRを区切り、直接各帯域(F)の量
子化パワー指数OP(F)を求める。
【0138】また、QPBITが「1、1」以外である
場合には、ステップS61からステップS63に進み、
QPBITに続く最大値OPMAX(F)を抽出するとと
もに、最大値OPMAX(F)に続く各帯域(F)の圧縮
パワー指数QOP(F)を、QPBITと表6で指示さ
れるビット数で区切って検出し、最大値OPMAX(F)
と圧縮パワー指数QOP(F)から各帯域(F)の量子
化パワー指数OP(F)を算出する。
【0139】このようにして求めた各帯域(F)の量子
化パワー指数OP(F)は、パワー復号部21に送ら
れ、パワー復号部21により逆量子化されて復号化パワ
ーTPOW(F)となる。この逆量子化の過程は図11
においてステップS64で示すが、図3のステップS1
1以下に示す過程と全く同一であるので、その説明を省
略する。
【0140】図10に示すように、復号化パワーTPO
W(F)は、各帯域(F)のビット配分指数ALOC
(F)を求めるためにビット割当決定部22と、逆正規
化のために逆正規化部27へ出力される。
【0141】ビット割当決定部22は、出力側(符号化
側)のビット割当決定部9と全く同一の構成で、各周波
数帯域(F)の復号化パワーTPOW(F)をもとにビ
ット配分指数ALOC(F)を決定する。
【0142】ビット配分指数ALOC(F)の決定方法
は、前述のビット割当決定部9でのビット配分指数AL
OC(F)の決定方法と全く同じであるので、その説明
を省略する。
【0143】尚、この決定過程において、総配分ビット
数SBITと各ビット配分グループに属する周波数帯域
数kは、伝送レートと表4を示すテーブルから求めるこ
とができ、powbitは、前記受信した符号化パワー
(OPMAX(F),QOP(F))の総ビット数より求
めることができる。
【0144】次いで、逆量子化部23で、図12、図1
3のように、ビット割当決定部22から送られたビット
配分指数ALOC(F)に基づき、符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))に続くビットストリームR
から各帯域(F)の帯域データDT(F)を抽出し、帯
域データDT(F)を構成する量子化信号QS(F,
T)成分を逆量子化して逆量子化信号成分TNS(F,
N)とする。この処理は、図8の処理の逆変換に相当す
る。図12に示すフローにおいて、
【0145】
【数9】
【0146】
【数10】
【0147】である。
【0148】上記のように逆量子化部23は、ビットス
トリームRから各帯域(F)の帯域データDT(F)を
抽出し、逆量子化信号成分TNS(F,N)を求めるも
のであるが、ある周波数帯域(F)がALOC(F)=
0のビット配分グループに属するものであったとする
と、その帯域では量子化されないので、ビットストリー
ムRにその帯域の帯域データDT(F)は含まれていな
い。
【0149】従って、ステップS70である帯域(F)
のビット配分指数ALOC(F)が0と判定されると、
ステップS71において、その代わりに逆量子化信号成
分TNS(F,N)が直接生成される。この逆量子化信
号成分TNS(F,N)のデータには、乱数発生回路2
4から出力された乱数xckが書き込まれる。生成された
逆量子化信号成分TNS(F,N)は、符号化側の正規
信号成分NS(F,N)に相当するものであるため、正
規信号成分NS(F,N)と同じビット数で、データの
絶対値は、1以下となっている。
【0150】ある帯域(F)のビット配分指数ALOC
(F)が1と判定されると、ステップS73からステッ
プS74でV=0とされ、ステップS75に進む。AL
OC(F)=1で指定される周波数帯域(F)の帯域デ
ータDT(F)は、ALOC3ST(T)ビットであるか
ら、ビットストリームRからALOC3ST(T)ビット
で区切り、該帯域(F)の帯域データDT(F)を抽出
する。抽出した帯域データDT(F)は、後述する復号
化処理のため10進のRで表す。尚、時間長Tは、伝送
レートと表4で定まり、例えば、伝送レートが24kb
psであるとすると、T=4である。
【0151】次に、ステップS76においてこの帯域デ
ータDT(F)から量子化信号成分QS(F,T)を抽
出する。ckは帯域(F)内の量子化信号成分NS
(F,N)の順序を表すもので、初期値は1である。
(R)10/HDATA(0,ck)は、ALOC
3ST(T)ビットの帯域データDT(F)を10進で表
し、3T-ckで割ることを意味し、その整数商がQ、余り
がRとされる。この整数商Qは、図8に示すステップS
51の(QS(F,N)+1)を示すものであり、この
ときのNは、T+1−ckである。整数商Qは、0から
2までのいずれかであるから、ステップS77で、この
整数商Qから(−V−1)すなわち1を引くことによっ
て、0を中心とした3ステップのQS(F,T+1−c
k)を求める。QS(F,T+1−ck)は、−1、
0、+1のいずれかであるが、正規化信号成分NS
(F,N)と同じ表示形式とする為に、ステップS78
においてV=0とした後、16ビットの固定小数点数の
逆量子化信号成分TNS(F,T+1−ck)とする。
【0152】同様にして、ckをインクリメントし、前
回のステップS76で算出した余りRについて、再びこ
の余りRについて、(R)10/HDATA(0,ck)
の計算を行い、その整数商Qと余りRを求める。この整
数商Qから上記と同様にして次の逆量子化信号成分TN
S(F,T+1−ck)を求める。
【0153】この処理をckがTに達するまで繰り返
し、帯域データDT(F)からT個の逆量子化信号成分
TNS(F,N)を求める。
【0154】ある周波数帯域(F)について、ビット配
分指数ALOC(F)=2であったとすると、ステップ
S79からステップS80に進みV=1となり、ステッ
プS81へ進む。ALOC(F)=2で指定される周波
数帯域(F)の帯域データDT(F)は、ALOC5ST
(T)ビットであるから、ビットストリームRからAL
OC5ST(T)ビットで区切り、該帯域(F)の帯域デ
ータDT(F)を抽出する。抽出した帯域データDT
(F)は、前述と同様に復号化処理のため10進のRで
表す。
【0155】ステップS76において、Vは1となるの
で、(R)10/HDANA(1,ck)は、ALOC
5ST(T)ビットのデータRを5T-ckで割ることを意味
し、2進の帯域データDT(F)が5進に置き換えられ
る。量子化信号QS(F,T+1−ck)は、この整数
商Qから求められるが、ステップS77において前述と
同様に、(−V−1)すなわち2を引くことによって、
0を中心とした5ステップのQS(F,T+1−ck)
が求められる。
【0156】復合化したQS(F,T+1−ck)は、
−2から+2の整数値であるが、正規化信号成分NS
(F,N)と同じ表示形式とする為に、ステップS78
においてV+1すなわち2で割った後、16ビットの固
定小数点数の逆量子化信号成分TNS(F,T+1−c
k)とする。
【0157】この処理をckが1からTに達するまで繰
り返し、帯域データDT(F)からT個の逆量子化信号
成分TNS(F,N)を求める。
【0158】周波数帯域(F)のビット配分指数ALO
C(F)が3の場合には、ステップS79からステップ
S82に進み、4ビット毎にビットストリームRを区切
り、帯域データDT(F)内の量子化信号成分QS
(F,N)を抜き出す。この量子化信号成分QS(F,
N)は、0から14までの15ステップで表された量子
化信号成分QS(F,N)であるため、ステップS83
でこの区切られた量子化信号成分QS(F,N)から7
を引いて、0を中心とした−7から+7までの値とす
る。
【0159】この復合化したQS(F,N)は、正規化
信号成分NS(F,N)と同じ表示形式とする為に、ス
テップS84において、7で割った後、16ビットの固
定小数点数の逆量子化信号成分TNS(F,N)とす
る。そして、このステップS82からステップS84の
処理をT回繰り返して、帯域データDT(F)のT個の
逆量子化信号成分TNS(F,N)を求める。
【0160】このように、逆量子化部23では、復号化
した量子化信号成分QS(F,N)を実数としたときに
絶対値が1以下となるように割り算を行って、逆量子化
信号成分TNS(F,N)とし、これらをバッファ25
に納める。
【0161】この逆量子化信号成分TNS(F,N)
は、図10に示すように逆正規化部27に送られ逆正規
化処理が行われるが、この逆正規化処理のために逆量子
化パワー算出部26にも送られ、帯域(F)毎の逆量子
化パワーPOWK(F)が算出される。
【0162】逆量子化パワー算出部26では、各周波数
帯域(F)毎に、図14のステップS90に示すよう
に、該帯域(F)の逆量子化信号成分TNS(F,N)
を二乗し、そのT個の総和を逆量子化パワーPOWK
(F)として算出する。すなわち、
【0163】
【数11】
【0164】各帯域(F)毎に算出した逆量子化パワー
POWK(F)は、逆正規化部27へ出力される。
【0165】逆正規化部27へは、この逆量子化パワー
POWK(F)の他に、パワー復号部21から転送路9
0を介して送られた復号化パワーTPOW(F)も入力
されていて、逆正規化部27は、図14のステップS9
1に示すように、これらの逆量子化パワーPOWK
(F)と復号化パワーTPOW(F)を用いて、周波数
帯域毎に逆量子化信号成分TNS(F,N)を符号化側
の信号成分S(F,N)に相当する大きさの逆正規化信
号成分TS(F,N)とする。
【0166】逆量子化信号成分TNS(F,N)は、上
述のように出力側(符号化側)において信号成分S
(F,N)を時間軸最大値(NMAX(F))で正規化
した正規信号成分NS(F,N)に相当するものであ
る。従って、正規信号成分NS(F,N)の量子化と逆
量子化による量子化歪みの誤差を無視すれば、逆量子化
信号成分TNS(F,N)を二乗してT個の総和で算出
した逆量子化パワーPOWK(F)は、
【0167】
【数12】
【0168】となる。
【0169】一方、復号化パワーTPOW(F)は、パ
ワーPOW(F)を量子化した後、逆量子化したもので
あるから、同様に量子化歪みによる誤差を無視すれば、
【0170】
【数13】
【0171】で表される。
【0172】従って、逆量子化パワー(POWK
(F))に対する復号化パワー(TPOW(F))の比
(TPOW(F)/POWK(F))は、上式からN
MAX(F)2となり、その1/2乗はNMAX(F)とな
る。
【0173】従って、逆量子化信号成分TNS(F,
N)に、逆量子化パワー(POWK(F))に対する復
号化パワー(TPOW(F))の比(TPOW(F)/
POWK(F))の1/2乗を乗じた逆正規化信号成分
TS(F,N)は、出力側(符号化側)の信号成分S
(F,N)と近似した値となる。
【0174】尚、この逆正規化処理の際に、ビット配分
指数ALOC(F)が0の帯域(F)の各逆量子化信号
成分TNS(F,N)には、乱数xckが書き込まれ、ノ
イズを表すものとなっているが、このノイズも逆正規化
部27で逆正規化され、その帯域(F)の復号化パワー
(TPOW(F))に応じたレベルに拡大される。ビッ
ト配分指数ALOC(F)が0の帯域(F)の復号化パ
ワー(TPOW(F))は、他の帯域(F)に比べて相
対的に小さい値であるので、他の帯域(F)とバランス
のとれた大きさに拡大される。
【0175】逆正規化部27で、各帯域(F)毎に逆正
規化された逆正規化信号成分TS(F,N)は、全ての
帯域(F)についての処理が終了するまで、バッファ2
8に一時記憶される。
【0176】最後に、バッファ28に記憶された行列状
の逆正規化信号成分TS(F,N)の信号ブロックは、
狭帯域の再構成サブバンドフィルタ29を通過させるこ
とによって、記号1´で示すデジタル音声信号(PC
M)に復号化される。このデジタル音声信号は、所定の
音声変換装置(再生装置)により再生されるか、若しく
は、所定の記憶装置に記憶される。
【0177】上記実施の形態でのデジタル音声信号の符
号化と復号化処理は、M=28の多数の帯域に分けて、
この帯域内の全ての復号化パワーTPOW(F)を比較
して、ビット配分指数ALOC(F)を決定したが、音
声は周波数によって大きく異なる可聴特性を有するの
で、例えば、高域と低域など複数の副周波数帯域に分割
し、副周波数帯域内で同様の処理を行えば、更に伝送す
る音声の品質をより忠実に表現できる。この実施の形態
でM=28とする場合に、例えば高域と低域の副周波数
帯域に分割し、低域をF=1乃至14、高域をF=15
乃至28とし、帯域数M1と、M2を各14として、それ
ぞれの副周波数帯域FBで上述の符号化処理を行い、デ
ジタル音声信号1を符号化した符号化信号を図15に示
す。同図に示すように、副周波数帯域FB毎に、符号化
パワー(OPMAX(F),QOP(F))とその副周波
数帯域FB内の各帯域データDT(FB,F)が連続し
て送出される。図において、S1BITは、低域の副周
波数帯域(FB=1)の総配分ビット数(SFBBI
T)、S2BITは、高域の副周波数帯域(FB=2)
の総配分ビット数(SFBBIT)である。
【0178】このように、副周波数帯域に分けて符号化
を行うと、総配分ビット数SBITを周波数特性を考慮
して各副周波数帯域FBに分配して、各副周波数帯域F
B毎に総配分ビット数(SFBBIT)を設定することが
でき、また、その中で、表4に記載されるビット配分グ
ループに属する帯域数kやパワーシフト量も調整するこ
とができる。また、量子化パワー指数OP(F)の最大
値OPMAX(F)は、副周波数帯域(FB)単位で求め
ることとなるので、デジタル音声信号の高域と低域のレ
ベルが平均的に異なる場合には、量子化パワー指数OP
(F)を、より効率的に圧縮パワー指数QOP(F)に
圧縮できる。
【0179】また、上記実施の形態では、各ビット配分
グループに属する周波数帯域数kは、表6に基づいて定
めたが、予め各ビット配分グループに属する周波数帯域
数kの比率を定め、総配分ビット数SBITをこの比率
が維持されるように各ビット配分グループに分配し、各
ビット配分グループに属する周波数帯域数kを求めても
よい。
【0180】また、上記実施の形態は、主としてLAN
にパケットとして送出する例で説明したがこれに限るも
のではなく、ISDNの端末の電話機、デジタルコンパ
クトカセットや磁気テープ等でのデジタル音声信号の符
号化と復号化にも利用できる。これ等の場合には、単位
時間当たりに送出できるビット数が増えるので、量子化
ビット数を更に増やし、細かいステップによる高音質を
保持できる信号の符号化およびそれに対する復号化も可
能である。
【0181】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至請求
項5の発明によれば、各周波数帯域の信号レベルの大き
さを、その帯域内の各信号成分S(F,N)をそれぞれ
二乗したT個の総和のパワーPOW(F)で求めたの
で、一つの信号成分S(F,N)に異常値が生じても、
パワーPOW(F)に大きな誤差は生じない。
【0182】このパワーPOW(F)は、圧縮符号化し
た符号化パワー(OPMAX(F),QOP(F))とし
て伝送路へ送出されるので、少ないビット数で全ての帯
域(F)の信号の大きさを送出できる。
【0183】圧縮符号化した符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))を再び復号化して復号化パ
ワーTPOW(F)を求め、この復号化パワーTPOW
(F)の大きさで、帯域毎の量子化ビット数を指示する
ビット配分指数を定めるので、帯域内の信号のレベルが
大きい帯域により多くの量子化ビット数を割り当てるこ
とができるとともに、受信側(復号化側)で同じ復号化
処理によりビット配分指数を求めることができるので、
帯域毎の量子化ビット数を出力側(符号化側)で送出す
る必要がない。
【0184】従って、送出する符号化信号には、符号化
パワー(OPMAX(F),QOP(F))と、周波数帯
域(F)毎に量子化された量子化信号((QS(F,
N))を連続させたデータ信号(DT(F)が含まれる
だけで、量子化ビット数を表すビット配分指数ALOC
(F)は伝送されないので、総配分ビット数が増加し、
各信号成分S(F,N)の量子化に、より多くのビット
を配分することができる。
【0185】請求項3の発明によれば、これに加えて更
に、単位時間内に伝送路へ伝送可能な総配分ビット数
(SBIT)を求め、総配分ビット数(SBIT)を、
量子化ビット数の大きいビット配分グループから順に分
配して、そのビット配分グループに属する周波数帯域
(F)の数を決定するので、伝送レートの変化に追随さ
せて、各ビット配分グループ間の数を変化させることが
でき、最適な量子化ビット数で各帯域(F)内の信号成
分を量子化できる。
【0186】請求項4の発明は、更に請求項1又は2の
発明に加えて、伝送レートの変化に追随させて、副周波
数帯域(FB)毎に各ビット配分グループに属する周波
数帯域数kを変化させることができるので、最適な量子
化ビット数で各帯域(F)内の信号成分を量子化でき
る。
【0187】また、量子化パワー指数OP(F)の最大
値OPMAX(F)は、副周波数帯域(FB)単位で求め
ることとなるので、デジタル音声信号の信号レベルが副
周波数帯域(FB)単位で平均的に異なる場合には、量
子化パワー指数OP(F)を、より効率的に圧縮パワー
指数QOP(F)に圧縮できる。
【0188】請求項5の発明は、更に請求項1又は2の
発明に加えて、パワーPOW(F)を正規化した後、2
の指数で量子化して量子化パワー指数OP(F)とする
ので、パワーPOW(F)を、より少ないビット数に圧
縮して表すことができる。
【0189】また、各周波数帯域(F)の量子化パワー
指数OP(F)は、更に最大値OPMAX(F)と、この
最大値との差分値である圧縮パワー指数QOP(F)と
で表すので、パワーPOW(F)を更に少ないビット数
に圧縮して表すことができる。
【0190】請求項6の発明は、符号化パワー(OP
MAX(F),QOP(F))と単位処理時間内に転送可
能な総ビット数から、出力側(符号化側)と同一の復号
化処理によって、各周波数帯域(F)のビット配分指数
ALOC(F)を求めることができる。従って、各信号
成分に関する量子化ビット数を表す情報が含まれていな
いビットストリームRを受信しても、ビットストリーム
Rを区切り、量子化信号成分(QS(F,N)を抽出し
て復号化することができる。
【0191】ビットストリームRに含まれる符号化パワ
ー(OPMAX(F),QOP(F))と量子化信号QS
(F,T)から、信号成分S(F,N)の正規化に用い
た時間軸最大値(NMAX(F))に近似した値を算出
できるので、時間軸最大値(NMAX(F))が含まれ
ていないビットストリームRであっても、逆正規化する
ことができる。従って、限られたビット数のビットスト
リームRからより多くの量子化ビット数を配分すること
ができる。
【0192】請求項7の発明は、「0」ビットの量子化
ビット数が割り当てられた周波数帯域(F)の逆量子化
信号成分QS(F,N)を、任意の乱数xckをデータと
して書き込んで生成するので、データが欠落した周波数
帯域(F)が存在しなくなり、再生したデジタル音声信
号の音質が劣化することがない。
【0193】請求項8の発明は、更に、任意の乱数xck
をデータとして書き込まれた逆量子化信号成分QS
(F,N)に、その周波数帯域(F)の信号レベルの大
きさを乗じて逆正規化信号成分TS(F,N)とするの
で、データが欠落することなく、しかも他の周波数帯域
(F)の大きさとバランスのとれた大きさとすることが
でき、原デジタル音声信号と音質が異ならないデジタル
音声信号を再生することができる。
【0194】請求項9の発明は、「0」ビットの量子化
ビット数が割り当てられた周波数帯域(F)の逆量子化
信号成分QS(F,N)を、任意の乱数xckをデータと
して書き込むことにより生成するので、データが欠落し
た周波数帯域(F)が存在しなくなり、また、その逆量
子化信号成分QS(F,N)に、正規化の際に用いた時
間軸最大値(TMAX(F))と近似した値を乗じて逆
正規化信号成分TS(F,N)とするので、データが欠
落することなく、しかも他の周波数帯域(F)の大きさ
とバランスのとれた大きさとすることができ、原デジタ
ル音声信号と音質が異ならないデジタル音声信号を再生
することができる。
【0195】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による帯域分割符号化方法でデジタル
音声信号を符号化する出力側(符号化側)の構成を示す
ブロック図である。
【図2】パワーPOW(F)の算出と圧縮符号化過程を
示すフローチャートである。
【図3】符号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))の復号化過程を示すフローチャートである。
【図4】復号化パワーTPOW(F)の大きさによっ
て、各周波数帯域(F)のビット配分グループを特定す
る過程を示すフローチャートである。
【図5】ALOC(F)配分指数ALOC(F)で指示
される量子化ビット数で正規信号成分NS(F,N)を
量子化する過程を示すフローチャートである。
【図6】(a)は、ビット配分指数ALOC(F)=1
の、(b)は、ビット配分指数ALOC(F)=2の、
(c)は、ビット配分指数ALOC(F)=3の、量子
化過程を示す説明図である。
【図7】符号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))を符号化したビットストリームRに含める過程
を示すフローチャートである。
【図8】量子化信号QS(F,T)成分を符号化したビ
ットストリームRに含める過程を示すフローチャートで
ある。
【図9】出力側(符号化側)から送出される符号化信号
のフォーマットを示し、(a)は、QPBITが「1、
1」以外である場合の符号化パワー(OPMAX(F),
QOP(F))と帯域データDT(F)を連続させた符
号化信号を、(b)は、帯域データDT(F)とビット
配分グループとの関係を、それぞれ示す説明図である。
【図10】この発明による帯域分割復号化方法で符号化
信号を復号化する受信側(復号化側)の構成を示すブロ
ック図である。
【図11】符号化パワー(OPMAX(F),QOP
(F))をビットストリームRから抽出し、復号化する
過程を示すフローチャートである。
【図12】ビット配分指数ALOC(F)に基いてビッ
トストリームRから各帯域(F)の帯域データDT
(F)を抽出し、帯域データDT(F)を構成する量子
化信号QS(F,T)成分を逆量子化する過程を示すフ
ローチャートである。
【図13】図12に連続する過程を示すフローチャート
である。
【図14】逆量子化信号TNS(F,T)成分を逆正規
化する過程を示すフローチャートである。
【図15】副周波数帯域FBで符号化処理を行って符号
化した符号化信号のフォーマットを示す説明図である。
【符号の説明】
1 デジタル音声信号 ALOC(F) ビット配分指数 F 周波数帯域 FB 副周波数帯域 M 多重周波数帯域数 N 時間 NMAX(F) 時間軸最大値 NS(F,N) 正規信号成分 OP(F) 量子化パワー指数 OPMAX(F) 最大値 OPMAX(F),QOP(F) 符号化パワー POW(F) パワー POWK(F) 逆量子化パワー QOP(F) 圧縮パワー指数 QS(F,N) 量子化信号成分 R ビットストリーム(符号化信号) S(F,N) 信号成分 SBIT 総配分ビット数 SFBBIT 総配分ビット数 SPOW(F) 正規パワー T 時間長 TPOW(F) 復号化パワー TSPOW(F) 逆量子化パワー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル音声信号を、M個の多重周波数
    帯域(F)に分離しながら、一定時間間隔の順次時間
    (N)でT個の各周波数帯域(F)の信号成分(S
    (F,N))を求め、 各帯域(F)のT個の信号成分(S(F,N))から該
    帯域(F)のビット配分指数(ALOC(F))を求
    め、 ビット配分指数(ALOC(F))で指示される量子化
    ビット数で該帯域(F)の各信号成分(S(F,N))
    を量子化し、 量子化信号成分(QS(F,N))を連続させて伝送路
    へ送出するデジタル音声信号の符号化方法において、 各帯域(F)内の信号成分(S(F,N))を二乗して
    T個の総和をパワー(POW(F))とし、 パワー(POW(F))を圧縮符号化して符号化パワー
    (OPMAX(F),QOP(F))とした後、符号化パ
    ワー(OPMAX(F),QOP(F))から再び復号化
    して復号化パワー(TPOW(F))を求め、 各周波数帯域(F)のビット配分指数(ALOC
    (F))を復号化パワー(TPOW(F))の大きさに
    よって決定するとともに、 パワー(POW(F))を圧縮符号化した前記符号化パ
    ワー(OPMAX(F),QOP(F))を、量子化信号
    成分(QS(F,N))に連続させて伝送路へ送出する
    ことを特徴とするデジタル音声信号の帯域分割符号化方
    法。
  2. 【請求項2】 デジタル音声信号を、M個の多重周波数
    帯域(F)に分離しながら、一定時間間隔の順次時間
    (N)でT個の各周波数帯域(F)の信号成分(S
    (F,N))を求め、 各周波数帯域(F)内で信号成分(S(F,N))の絶
    対値の最大値である時間軸最大値(NMAX(F))を
    求め、 該周波数帯域(F)の各信号成分(S(F,N))を時
    間軸最大値(NMAX(F))により正規化して正規信
    号成分(NS(F,N))とするとともに、 各帯域(F)のT個の信号成分(S(F,N))から該
    帯域(F)のビット配分指数(ALOC(F))を求
    め、 ビット配分指数(ALOC(F))で指示される量子化
    ビット数で該帯域(F)の各正規信号成分(NS(F,
    N))を量子化し、 量子化信号成分(QS(F,N))を連続させて伝送路
    へ送出するデジタル音声信号の符号化方法において、 各帯域(F)内の信号成分(S(F,N))を二乗して
    T個の総和をパワー(POW(F))とし、 パワー(POW(F))を圧縮符号化して符号化パワー
    (OPMAX(F),QOP(F))とした後、符号化パ
    ワー(OPMAX(F),QOP(F))から再び復号化
    して復号化パワー(TPOW(F))を求め、 各周波数帯域(F)のビット配分指数(ALOC
    (F))を復号化パワー(TPOW(F))の大きさに
    よって決定するとともに、 パワー(POW(F))を圧縮符号化した前記符号化パ
    ワー(OPMAX(F),QOP(F))を、量子化信号
    成分(QS(F,N))に連続させて伝送路へ送出する
    ことを特徴とするデジタル音声信号の帯域分割符号化方
    法。
  3. 【請求項3】 ビット配分指数(ALOC(F))の決
    定は、 量子化ビット数が互いに異なる少なくとも2以上のビッ
    ト配分グループを設定し、 単位処理時間内にM*T個の信号成分(S(F,N))
    を量子化して伝送可能な総ビット数を総配分ビット数
    (SBIT)として求め、 総配分ビット数(SBIT)を、量子化ビット数の大き
    いビット配分グループから順に分配して、該ビット配分
    グループに属する周波数帯域(F)の数を決定し、 総配分ビット数(SBIT)が不足するときには、残り
    の周波数帯域(F)を量子化ビット数が0のビット配分
    グループに属するものとして、その数を決定し、 復号化パワー(TPOW(F))が大きい周波数帯域
    (F)から順に量子化ビット数の大きいビット配分グル
    ープを特定し、特定したビット配分グループをビット配
    分指数(ALOC(F))で表して各周波数帯域(F)
    のビット配分指数(ALOC(F))を決定することを
    特徴とする請求項1又は2記載のデジタル音声信号の帯
    域分割符号化方法。
  4. 【請求項4】 M個の多重周波数帯域(F)を複数の副
    周波数帯域(FB)に分割し、 副周波数帯域(FB)毎に、量子化ビット数が互いに異
    なる少なくとも2以上のビット配分グループを設定し、 単位処理時間内に副周波数帯域(FB)の全ての信号成
    分(S(F,N))を量子化して伝送可能な総ビット数
    を総配分ビット数(SFBBIT)として求め、 総配分ビット数(SFBBIT)を、量子化ビット数の大
    きいビット配分グループから順に分配して、該ビット配
    分グループに属する周波数帯域(F)の数を決定し、 総配分ビット数(SFBBIT)が不足するときには、副
    周波数帯域(FB)の残りの周波数帯域(F)を量子化
    ビット数が0のビット配分グループに属するものとし
    て、その数を決定し、 復号化パワー(TPOW(F))が大きい周波数帯域
    (F)から順に量子化ビット数の大きいビット配分グル
    ープを特定し、特定したビット配分グループをビット配
    分指数(ALOC(F))で表して各周波数帯域(F)
    のビット配分指数(ALOC(F))を決定し、 副周波数帯域(FB)毎に、圧縮パワー指数(QOP
    (F))と量子化信号成分(QS(F,N))を連続さ
    せて伝送路へ送出することを特徴とする請求項1又は2
    記載のデジタル音声信号の帯域分割符号化方法。
  5. 【請求項5】 パワー(POW(F))の圧縮符号化
    は、 パワー(POW(F))をTで割った正規パワー(SP
    OW(F))を、2の指数で量子化して量子化パワー指
    数(OP(F))とし、 量子化パワー指数(OP(F))の最大値(OP
    MAX(F))と、最大値(OPMAX(F))と各周波数帯
    域(F)の量子化パワー指数(OP(F))との差分値
    から求めた圧縮パワー指数(QOP(F))で符号化パ
    ワー(OPMAX(F),QOP(F))とし、 復号化パワー(TPOW(F))への復号化は、 符号化パワー(OPMAX(F),QOP(F))の最大
    値OPMAX(F)から各周波数帯域(F)の圧縮パワー
    指数(QOP(F))を減じて量子化パワー指数(OP
    (F))を求め、 量子化パワー指数(OP(F))を2の指数として逆量
    子化した値を逆量子化パワー(TSPOW(F))と
    し、 逆量子化パワー(TSPOW(F))にTを乗じて復号
    化パワー(TPOW(F))としたことを特徴とする請
    求項1又は2記載のデジタル音声信号の帯域分割符号化
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項2の帯域分割符号化信号をビット
    ストリーム(R)として受信し、 ビットストリーム(R)からパワー(POW(F))を
    圧縮符号化した符号化パワー(OPMAX(F),QOP
    (F))を抽出し、 符号化パワー(OPMAX(F),QOP(F))を復号
    化して復号化パワー(TPOW(F))を求め、 復号化パワー(TPOW(F))の大きさから各周波数
    帯域(F)のビット配分指数(ALOC(F))を求
    め、 ビット配分指数(ALOC(F))で指示される量子化
    ビット数で周波数帯域(F)毎にビットストリーム
    (R)を区切り、該周波数帯域(F)の量子化信号成分
    (QS(F,N))を抽出し、逆量子化して逆量子化信
    号成分(TNS(F,N))とするとともに、 各帯域(F)内の逆量子化信号成分(TNS(F,
    N))を二乗してT個の総和を逆量子化パワー(POW
    K(F))とし、 逆量子化信号成分(TNS(F,N))に、逆量子化パ
    ワー(POWK(F))に対する復号化パワー(TPO
    W(F))の比(TPOW(F)/POWK(F))の
    1/2乗を乗じて逆正規化信号成分(TS(F,N))
    とし、 再構成サブバンドフィルタにより、逆正規化信号成分
    (TS(F,N))からデジタル出力音声信号を復号化
    することを特徴とするデジタル音声信号の帯域分割復号
    化方法。
  7. 【請求項7】 デジタル音声信号が複数の多重周波数帯
    域(F)に分離され、 各帯域(F)毎に、「0」ビットを含む量子化ビット数
    が割り当てられ、 各帯域(F)の信号成分(S(F,N))が、その帯域
    (F)に割り当てられた量子化ビット数で量子化される
    ことにより、 符号化された帯域分割符号化信号を受信し、 帯域分割符号化信号に含まれる各帯域(F)の量子化信
    号成分(QS(F,N))を逆量子化して逆量子化信号
    成分(TNS(F,N))とし、 逆量子化信号成分(TNS(F,N))をデジタル音声
    信号に復号化するデジタル音声信号の帯域分割復号化方
    法において、 「0」ビットの量子化ビット数が割り当てられた周波数
    帯域(F)の逆量子化信号成分(TNS(F,N))
    を、任意の乱数(xck)を書き込んで生成したことを特
    徴とするデジタル音声信号の帯域分割復号化方法。
  8. 【請求項8】 帯域分割符号化信号は、各帯域(F)の
    信号成分(S(F,N))を、その帯域(F)の信号レ
    ベルの大きさを表す指数で正規化した後、量子化された
    信号であり、 「0」ビットの量子化ビット数が割り当てられた周波数
    帯域(F)の逆量子化信号成分(TNS(F,N))
    に、更に該帯域(F)の信号レベルの大きさを表す前記
    指数を乗じて逆正規化し、 逆正規化した逆正規化信号成分(TS(F,N))から
    デジタル音声信号を復号化したことを特徴とする請求項
    7記載のデジタル音声信号の帯域分割復号化方法。
  9. 【請求項9】 請求項3の帯域分割符号化信号をビット
    ストリーム(R)として受信し、 ビットストリーム(R)からパワー(POW(F))を
    圧縮符号化した符号化パワー(OPMAX(F),QOP
    (F))を抽出し、 符号化パワー(OPMAX(F),QOP(F))を復号
    化して復号化パワー(TPOW(F))を求め、 復号化パワー(TPOW(F))の大きさから各周波数
    帯域(F)のビット配分指数(ALOC(F))を求
    め、 「0」ビット以外の量子化ビット数が割り当てられた周
    波数帯域(F)については、ビット配分指数(ALOC
    (F))で指示される量子化ビット数で周波数帯域
    (F)毎にビットストリーム(R)を区切り、該周波数
    帯域(F)の量子化信号成分(QS(F,N))を抽出
    し、逆量子化して逆量子化信号成分(TNS(F,
    N))とし、 「0」ビットの量子化ビット数が割り当てられた周波数
    帯域(F)については、任意の乱数(xck)を書き込ん
    でT個の逆量子化信号成分(TNS(F,N))を生成
    し、 各帯域(F)内の逆量子化信号成分(TNS(F,
    N))を二乗してT個の総和を逆量子化パワー(POW
    K(F))とし、 逆量子化信号成分(TNS(F,N))に、復号化パワ
    ー(TPOW(F))と逆量子化パワー(POWK
    (F))の比(TPOW(F)/POWK(F))の1
    /2乗を乗じて逆正規化信号成分(TS(F,N))と
    し、 再構成サブバンドフィルタにより、逆正規化信号成分
    (TS(F,N))からデジタル出力音声信号を復号化
    することを特徴とするデジタル音声信号の帯域分割復号
    化方法。
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