JPH1048176A - 空燃比検出装置、及びこれに用いられる空燃比検出方法 - Google Patents

空燃比検出装置、及びこれに用いられる空燃比検出方法

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JPH1048176A
JPH1048176A JP8209974A JP20997496A JPH1048176A JP H1048176 A JPH1048176 A JP H1048176A JP 8209974 A JP8209974 A JP 8209974A JP 20997496 A JP20997496 A JP 20997496A JP H1048176 A JPH1048176 A JP H1048176A
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Takayuki Suzuki
隆之 鈴木
Hozumi Nita
穂積 二田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 限界電流式酸素センサーの界面電気抵抗の変
動に左右されずに、空気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気
にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比を再現性良
く、高精度で且つ安定性良く計測できる空燃比検出装
置、及びこれに用いられる空燃比検出方法を提供するこ
と。 【解決手段】 酸化雰囲気信号12bと還元雰囲気信号
12cとの比率に基づいて、ガス雰囲気中の空気と燃料
との混合比率である空燃比データ16aを生成する空燃
比演算手段16と、雰囲気ガス中に置かれた状態で交流
電圧信号14aを印加された際に、酸化状態下の雰囲気
ガスにあっては雰囲気信号12aとして酸化雰囲気信号
12bを生成し、還元状態下の雰囲気ガスにあっては雰
囲気信号12aとして還元雰囲気信号12cを生成する
限界電流式酸素センサー13と、酸素濃度検出手段12
に交流電圧信号14aを印加するための電源手段14と
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空燃比を検出する
ための装置に関し、特に、陶磁器焼成用の焼結炉等の炉
内で燃焼されるガス雰囲気下における空燃比を求めるた
めの空燃比検出装置、及びこれに用いられる空燃比検出
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の空燃比検出装置、及びこれ
に用いられる空燃比検出方法としては、特願平6−57
244号公報に開示されたようなものがある。
【0003】図7は、従来の空燃比検出装置に用いられ
る空燃比検出方法を説明するためのグラフであって、同
図(a)は限界電流式酸素センサーに印加される交流電
圧、同図(b)は限界電流式酸素センサーが検出した酸
素濃度信号、同図(c)は空燃比演算手段が出力する演
算出力信号(則ち、空燃比信号)を示すグラフである。
【0004】すなわち、従来の空燃比検出装置、及びこ
れに用いられる空燃比検出方法は、雰囲気内の酸素濃度
を検出する限界電流式酸素センサーと、限界電流式酸素
センサーに交流電圧を印加するための電源手段と、限界
電流式酸素センサーが検出した酸素濃度に係る出力波形
に所定の演算を実行して、ガス雰囲気中の空気と燃料と
の混合比率である空燃比を求める空燃比演算手段とを有
していた。
【0005】電源手段が印加する交流電圧の振幅は、図
7(a)に示すように、プラス側とマイナス側で均等に
設定されていた。この様な交流電圧が印加された状態
で、前述の空燃比演算手段は、図7(b)に示すよう
に、所定の演算として、限界電流式酸素センサーからの
出力波形全体を積分し、プラス側の積分値(図7(b)
に示す斜線部の正の部分)とマイナス側の積分値(図7
(b)に示す斜線部の負の部分)との差を算出すること
に依って、図7(c)に示すような空燃比を求めてい
た。
【0006】このようにプラス側とマイナス側で均等に
設定されている交流電圧が印加されている場合、限界電
流式酸素センサーは、雰囲気内に置かれた初期には高い
出力安定性を有するため、酸化雰囲気下での出力波形と
還元雰囲気下での出力波形とでは極性を明確に反転させ
ることができた。
【0007】これにより、従来の空燃比検出装置、及び
これに用いられる空燃比検出方法は、焼結炉内で燃焼さ
れるガス雰囲気の空燃比を求めることと同時に、雰囲気
内に置かれた初期には、このガス雰囲気が酸化雰囲気な
のか還元雰囲気なのかも判定することができた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の空燃比検出装置、及びこれに用いられる空燃
比検出方法では、限界電流式酸素センサーの電流電圧特
性における立ち上がり領域(所謂、抵抗支配領域)を含
む出力全域を用いて前述の出力波形を生成して空燃比を
演算しているため、限界電流式酸素センサー内の電極と
固体電解質との界面に発生する界面電気抵抗に変動が発
生してこの抵抗支配領域における出力波形が変化した場
合、出力全域における出力波形にもこの変化の影響が発
生してしまうという技術的課題があった。
【0009】更にこの界面電気抵抗の変動に起因して、
算出された空燃比に十分な再現性を得ることが難しいと
という技術的課題もあった。
【0010】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを課題としており、特に、雰囲気信号に所定の
演算を実行して、酸化雰囲気信号と還元雰囲気信号との
比率に基づいて、ガス雰囲気中の空気と燃料との混合比
率である空燃比データを生成する空燃比演算手段と、雰
囲気ガスの酸化状態又は還元状態を検知する限界電流式
酸素センサーであって、雰囲気ガス中に置かれた状態で
交流電圧信号を印加された際に、酸化状態下の雰囲気ガ
スにあっては雰囲気信号として酸化雰囲気信号を生成
し、還元状態下の雰囲気ガスにあっては雰囲気信号とし
て還元雰囲気信号を生成する酸素濃度検出手段と、酸素
濃度検出手段に交流電圧信号を印加するための電源手段
とを設けることに依り、限界電流式酸素センサーの界面
電気抵抗の変動に左右されずに、空気過剰雰囲気から燃
料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比
を再現性良く、高精度で且つ安定性良く計測できる空燃
比検出装置、及びこれに用いられる空燃比検出方法を提
供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、焼結炉内のガス雰囲気下における空燃比を求めるた
めの空燃比検出装置において、雰囲気内の酸素濃度を検
出して雰囲気信号12aを生成する酸素濃度検出手段1
2と、酸素濃度検出手段12に交流電圧信号14aを印
加するための電源手段14と、前記雰囲気信号12aに
所定の演算を実行して、ガス雰囲気中の空気と燃料との
混合比率である空燃比データ16aを生成する空燃比演
算手段16とを有する、ことを特徴とする空燃比検出装
置10である。
【0012】請求項1に記載の発明に依れば、電源手段
14が所定の交流電圧信号14aを印加することに依
り、限界電流式酸素センサー13の電流電圧特性におけ
る立ち上がり領域(所謂、抵抗支配領域)を除く出力領
域を用いた雰囲気信号12aが生成され、空燃比演算手
段16が、抵抗支配領域の影響を回避するような所定の
演算を実行して空燃比データ16aを算出することに依
り、限界電流式酸素センサー13内の電極と固体電解質
との界面において界面電気抵抗に変動が発生しても、こ
の変動に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から燃
料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比
データ16aを再現性良く、高精度で且つ安定性良く計
測できるようになる。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の空燃比検出装置10において、前記酸素濃度検出手段
12は、雰囲気ガスの酸化状態又は還元状態を検知する
限界電流式酸素センサー13であって、雰囲気ガス中に
置かれた状態で前記交流電圧信号14aを印加された際
に、酸化状態下の雰囲気ガスにあっては前記雰囲気信号
12aとして酸化雰囲気信号12bを生成し、還元状態
下の雰囲気ガスにあっては前記雰囲気信号12aとして
還元雰囲気信号12cを生成するように構成されてい
る、ことを特徴とする空燃比検出装置10である。
【0014】請求項2に記載の発明に依れば、請求項1
に記載の効果に加えて、電源手段14が所定の交流電圧
信号14aを印加することに依り、限界電流式酸素セン
サー13の電流電圧特性における立ち上がり領域(抵抗
支配領域)を除く出力領域を用いた雰囲気信号12aが
生成され、空燃比演算手段16が、抵抗支配領域の影響
を回避するような所定の演算を実行して酸化雰囲気信号
12b及び還元雰囲気信号12cを算出することに依
り、限界電流式酸素センサー13内の電極と固体電解質
との界面において界面電気抵抗に変動が発生しても、こ
の変動に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から燃
料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比
データ16a(則ち、酸化雰囲気信号12b及び還元雰
囲気信号12c)を再現性良く、高精度で且つ安定性良
く計測できるようになる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の空燃比検出装置10において、前記電源手段14は、
前記限界電流式酸素センサー13を所定の動作温度に保
持するためのヒータ加熱電圧信号14bを、当該限界電
流式酸素センサー13に設けられた内蔵ヒータ122に
印加するための内蔵ヒータ電源部144を有する、こと
を特徴とする空燃比検出装置10である。
【0016】請求項3に記載の発明に依れば、請求項2
に記載の効果に加えて、内蔵ヒータ電源部144がヒー
タ加熱電圧信号14bを印加することに依り、空気過剰
雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下に
おける空燃比データ16a(則ち、酸化雰囲気信号12
b及び還元雰囲気信号12c)を再現性良く、高精度で
且つ安定性良く計測できるようになる。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の空燃比検出装置10において、前記限界電流式酸素セ
ンサー13は、空気中の酸素の濃度と前記燃料としての
水素の濃度との比率に基づいて、前記酸化雰囲気信号1
2b又は前記還元雰囲気信号12cを生成するように構
成されている、ことを特徴とする空燃比検出装置10で
ある。
【0018】請求項4に記載の発明に依れば、請求項3
に記載の効果に加えて、電源手段14が所定の交流電圧
信号14aを印加することに依り、限界電流式酸素セン
サー13の電流電圧特性における立ち上がり領域(抵抗
支配領域)を除く出力領域を用いた雰囲気信号12aが
生成され、空燃比演算手段16が、抵抗支配領域の影響
を回避するような所定の演算を実行して空気中の酸素の
濃度及び燃料としての水素の濃度を算出することに依
り、限界電流式酸素センサー13内の電極と固体電解質
との界面において界面電気抵抗に変動が発生しても、こ
の変動に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から燃
料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比
データ16a(則ち、空気中の酸素の濃度及び燃料とし
ての水素の濃度)を再現性良く、高精度で且つ安定性良
く計測できるようになる。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
に記載の空燃比検出装置10において、前記空燃比演算
手段16は、前記酸素濃度と前記水素濃度との比率に基
づいて、前記空燃比データ16aを生成するように構成
されている、ことを特徴とする空燃比検出装置10であ
る。
【0020】請求項5に記載の発明に依れば、請求項1
乃至4に記載の効果に加えて、空燃比演算手段16が、
抵抗支配領域の影響を回避するような所定の演算を実行
して空気中の酸素の濃度及び燃料としての水素の濃度を
算出することに依り、限界電流式酸素センサー13内の
電極と固体電解質との界面において界面電気抵抗に変動
が発生しても、この変動に左右されることのなく、空気
過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気
下における空燃比データ16aを再現性良く、高精度で
且つ安定性良く計測できるようになる。
【0021】請求項6に記載の発明は、前記空燃比検出
装置10に用いられる空燃比検出方法であって、前記雰
囲気信号12aを積分して前記空燃比データ16aを生
成する際に、当該雰囲気信号12aを構成する前記酸化
雰囲気信号12b及び前記還元雰囲気信号12cを各々
の所定の限界電流領域で積分すると共に、当該酸化雰囲
気信号12bの当該積分領域での積分値と当該還元雰囲
気信号12cの当該積分領域での積分値との差に基づい
て前記空燃比データ16aを算出する、ことを特徴とす
る請求項1乃至5に記載の空燃比検出方法である。
【0022】請求項6に記載の発明に依れば、電源手段
14が所定の交流電圧信号14aを印加することに依
り、限界電流式酸素センサー13の電流電圧特性におけ
る立ち上がり領域(抵抗支配領域)を除く所定の限界電
流領域を用いて、酸化雰囲気信号12b及び前記還元雰
囲気信号12cが生成され、空燃比演算手段16が、抵
抗支配領域の影響を回避するように、所定の限界電流領
域内の酸化雰囲気信号12bの積分値と還元雰囲気信号
12cの積分値との差演算を実行して空気中の酸素の濃
度及び燃料としての水素の濃度を算出することに依り、
限界電流式酸素センサー13内の電極と固体電解質との
界面において界面電気抵抗に変動が発生しても、この変
動に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から燃料過
剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比デー
タ16aを再現性良く、高精度で且つ安定性良く計測で
きるようになる。
【0023】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5
に記載の空燃比検出装置10に用いられる空燃比検出方
法において、前記電源手段14が生成する前記交流電圧
信号14aとして正弦波電圧信号を用いて前記雰囲気信
号12aから前記空燃比データ16aを生成する際に、
当該正弦波電圧信号に依って生成される前記酸化雰囲気
信号12bを所定の第1タイミングでサンプリングし、
当該第1タイミングから1/2周期遅れた位相関係を有
する第2タイミングで前記還元雰囲気信号12cをサン
プリングすると共に、当該前記酸化雰囲気信号12bの
サンプリング値と還元雰囲気信号12cのサンプリング
値との差に基づいて前記空燃比データ16aを算出す
る、ことを特徴とする空燃比検出方法である。
【0024】請求項7に記載の発明に依れば、請求項1
乃至5に記載の効果に加えて、電源手段14が正弦波電
圧信号を印加することに依り、限界電流式酸素センサー
13の電流電圧特性における立ち上がり領域(抵抗支配
領域)を除く所定の領域を用いた雰囲気信号12aが生
成され、空燃比演算手段16が、抵抗支配領域の影響を
回避するように、第1タイミングでサンプリングした酸
化雰囲気信号12bのサンプリング値と第2タイミング
でサンプリングした還元雰囲気信号12cと差演算を実
行して空気中の酸素の濃度及び燃料としての水素の濃度
を算出することに依り、限界電流式酸素センサー13内
の電極と固体電解質との界面において界面電気抵抗に変
動が発生しても、この変動に左右されることのなく、空
気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲
気下における空燃比データ16aを再現性良く、高精度
で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0025】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の空燃比検出方法において、前記第1サンプリング及び
前記第2サンプリングは、所定の限界電流領域内の前記
雰囲気信号12aに対して実行される、ことを特徴とす
る空燃比検出方法である。
【0026】請求項8に記載の発明に依れば、請求項7
に記載の効果に加えて、電源手段14が所定の交流電圧
信号14aを印加することに依り、限界電流式酸素セン
サー13の電流電圧特性における立ち上がり領域(抵抗
支配領域)を除く所定の限界電流領域を用いた雰囲気信
号12aが生成され、空燃比演算手段16が、抵抗支配
領域の影響を回避するように、第1タイミングでサンプ
リングした所定の限界電流領域内の酸化雰囲気信号12
bのサンプリング値と第2タイミングでサンプリングし
た所定の限界電流領域内の還元雰囲気信号12cと差演
算を実行して空気中の酸素の濃度及び燃料としての水素
の濃度を算出することに依り、限界電流式酸素センサー
13内の電極と固体電解質との界面において界面電気抵
抗に変動が発生しても、この変動に左右されることのな
く、空気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲
の雰囲気下における空燃比データ16aを再現性良く、
高精度で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0027】請求項9に記載の発明は、請求項1乃至5
に記載の空燃比検出装置10に用いられる空燃比検出方
法において、前記電源手段14が生成する前記交流電圧
信号14aとして交流電圧信号14aを用いて前記雰囲
気信号12aから前記空燃比データ16aを生成する場
合であって、長時間の還元雰囲気下での前記空燃比デー
タ16aの測定に続いて酸化雰囲気下で前記空燃比デー
タ16aの測定を行う際に、前記酸化雰囲気信号12b
を生成するために印加される当該交流電圧信号14aの
最大電圧値に比べて、前記還元雰囲気信号12cを生成
するために印加される当該交流電圧信号14aの最大電
圧値を小さくする、ことを特徴とする空燃比検出方法で
ある。
【0028】請求項9に記載の発明に依れば、請求項1
乃至5に記載の効果に加えて、還元雰囲気下での長時間
測定の影響によって界面電気抵抗に変動が発生しても、
この変動に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から
燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃
比データ16aを再現性良く、高精度で且つ安定性良く
計測できるようになる。
【0029】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
5に記載の空燃比検出装置10に用いられる空燃比検出
方法において、前記雰囲気信号12aを積分して前記空
燃比データ16aを生成する際に、酸化雰囲気状態で
は、所定の限界電流領域内の前記酸化雰囲気信号12b
を前記空燃比データ16aとして出力し、還元雰囲気状
態では、所定の限界電流領域内の前記還元雰囲気信号1
2cを前記空燃比データ16aとして出力する、ことを
特徴とする空燃比検出方法である。
【0030】請求項10に記載の発明に依れば、請求項
1乃至5に記載の効果に加えて、逆極性の信号成分を含
まないように、所定の限界電流領域内の酸化雰囲気信号
12bと還元雰囲気信号12cとを各々分離して別個に
出力することに依り、信号の直線性が向上し、更に、限
界電流式酸素センサー13内の電極と固体電解質との界
面において界面電気抵抗に変動が発生しても、この変動
に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から燃料過剰
雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比データ
16a(則ち、空気中の酸素の濃度及び燃料としての水
素の濃度)を再現性良く、高精度で且つ安定性良く計測
できるようになる。
【0031】請求項11に記載の発明は、請求項1乃至
5に記載の空燃比検出装置10に用いられる空燃比検出
方法において、前記雰囲気信号12aの限界電流領域に
基づく方形波電圧信号を前記電源手段14が生成する前
記交流電圧信号14aとして用いて前記空燃比データ1
6aを生成する、ことを特徴とする空燃比検出方法であ
る。
【0032】請求項11に記載の発明に依れば、請求項
1乃至5に記載の効果に加えて、請求項12に記載の発
明は、請求項11に記載の空燃比検出方法において、前
記方形波電圧信号を用いて前記雰囲気信号12aから前
記空燃比データ16aを生成する場合であって、前記酸
化雰囲気信号12bを生成するために印加される当該方
形波電圧信号の最大電圧値に比べて、前記還元雰囲気信
号12cを生成するために印加される当該方形波電圧信
号の最大電圧値を大きくする、ことを特徴とする空燃比
検出方法である。
【0033】請求項12に記載の発明に依れば、請求項
11に記載の効果に加えて、電源手段14が方形波電圧
信号を印加することに依り、所定の限界電流領域外の
(具体的には、領域抵抗支配領域)における酸化雰囲気
信号12b又は還元雰囲気信号12cも一定時間保持す
ることに依り、限界電流式酸素センサー13内の電極と
固体電解質との界面において界面電気抵抗に変動が発生
しても、この変動に左右されることのなく、空燃比デー
タ16aの安定性を向上でき、更に、空気過剰雰囲気か
ら燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空
燃比データ16aを再現性良く、高精度で且つ安定性良
く計測できるようになる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の各種
実施形態を説明する。
【0035】図1は、本発明の空燃比検出装置10の実
施形態を説明するための機能ブロック図である。
【0036】本空燃比検出装置10は、陶磁器焼成用の
焼結炉内で燃焼される酸素ガスと水素ガスとの混合ガス
雰囲気下における酸素ガスと水素ガスとの空燃比を求め
る機能を有し、図1に示すように、酸素濃度検出手段1
2と電源手段14と空燃比演算手段16とを有する。
【0037】酸素濃度検出手段12は、混合ガス雰囲気
内の酸素濃度(具体的には、空気中の酸素の濃度、単位
は[%])を検出して雰囲気信号12aを生成する酸素
センサーであって、固体電解質薄膜の両面にガス透過性
電極を設け、この電極間に電圧を印加してそのときの混
合ガス雰囲気中の酸素濃度に比例した電流が雰囲気信号
12aとして出力されるように構成されている。
【0038】また、ヒータ加熱電圧信号14bに応じ
て、限界電流式酸素センサー13を所定の動作温度(具
体的には、700℃程度が望ましい)に保持するための
内蔵ヒータ122が、限界電流式酸素センサー13に設
けられている。
【0039】雰囲気ガス中に置かれた状態で、酸素濃度
検出手段12に交流電圧を印加すると、混合ガス雰囲気
中の酸素ガス濃度(則ち、空気中の酸素の濃度)及び水
素ガス濃度(則ち、燃料としての水素の濃度、単位は
[%])の各々に対応して、極性の異なる直流成分(単
位は[mV])を発生する。
【0040】具体的には、酸化状態下の雰囲気ガスにあ
っては雰囲気信号12aとして酸化雰囲気信号12b
(直流成分)を生成し、還元状態下の雰囲気ガスにあっ
ては雰囲気信号12aとして還元雰囲気信号12c(直
流成分)を生成する。
【0041】この直流成分の極性が正(則ち、プラス
側)の場合は酸化雰囲気信号12bが検出され、極性が
負(則ち、マイナス側)の場合は還元雰囲気信号12c
が検出されるので、この極性によって、混合ガス雰囲気
の酸化状態又は還元状態を検知することができる。
【0042】また限界電流式酸素センサー13は、空気
中の酸素の濃度と燃料としての水素の濃度との比率に基
づいて、酸化雰囲気信号12b又は還元雰囲気信号12
cを生成するように構成されている。
【0043】これにより、空燃比データ16a(則ち、
空気中の酸素の濃度及び燃料としての水素の濃度)を再
現性良く、高精度で且つ安定性良く計測できるようにな
る。
【0044】このような酸素濃度検出手段12は、焼成
路の内部に先端部を挿入したガス導入管を通って導入さ
れた混合ガス雰囲気と接触するように構成されている。
【0045】電源手段14は、酸素濃度検出手段12に
交流電圧信号14aを印加する機能を有し、酸素濃度検
出手段12に接続されている。
【0046】交流電圧信号14aの具体的な周波数は、
限界電流式酸素センサー13の応答速度によって決定さ
れるが、1[Hz]〜10[Hz]程度が望ましい。ま
たこのときの交流電圧信号14aの具体的な大きさは、
±0.6程度が望ましい。なお、交流電圧信号14aの
周波数や電圧値は、酸素濃度検出手段12の構造や応答
速度等を考慮して最適化することが望ましい。
【0047】また電源手段14は、限界電流式酸素セン
サー13を所定の動作温度(具体的には、700℃)に
保持するためのヒータ加熱電圧信号14bを、限界電流
式酸素センサー13に設けられた内蔵ヒータ122に印
加するための内蔵ヒータ電源部144を有している。
【0048】これにより、内蔵ヒータ電源部144がヒ
ータ加熱電圧信号14bを印加することに依り、空気過
剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下
における空燃比データ16a(則ち、酸化雰囲気信号1
2b及び還元雰囲気信号12c)を再現性良く、高精度
で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0049】空燃比演算手段16は、雰囲気信号12a
に所定の演算を実行して、ガス雰囲気中の空気と燃料と
の混合比率である空燃比データ16aを生成する機能を
有し、酸素濃度検出手段12に接続されている。
【0050】雰囲気信号12aを増幅するための増幅回
路、雰囲気信号12aに所定の演算(具体的には、積分
演算や差演算)を実行するための積分回路や差動増幅回
路、雰囲気信号12aから酸化雰囲気信号12bや還元
雰囲気信号12cを検出するための分離回路(具体的に
は、逆平行に接続された2本のダイオード素子から構成
されている整流回路)、等を中心にして構成されてい
る。
【0051】なお、空燃比演算手段16は、雰囲気信号
12aをA/D変換回路によってディジタル信号に変換
して、このディジタル変換された雰囲気信号12aに対
して前述の演算をディジタル的に実行して、空燃比デー
タ16aを生成することの可能である。このようなディ
ジタル演算を実行する場合の空燃比演算手段16は、C
PU,RAM、ペリフェラルインタフェース等をを中心
にして構成されているマイクロコンピュータを用いるこ
とが望ましい。
【0052】以上説明したように、本実施形態に依れ
ば、電源手段14が所定の交流電圧信号14aを印加す
ることに依り、限界電流式酸素センサー13の電流電圧
特性における立ち上がり領域(抵抗支配領域)を除く出
力領域を用いた雰囲気信号12aが生成され、空燃比演
算手段16が、抵抗支配領域の影響を回避するような所
定の演算を実行して酸化雰囲気信号12b及び還元雰囲
気信号12cを算出することに依り、限界電流式酸素セ
ンサー13内の電極と固体電解質との界面において界面
電気抵抗に変動が発生しても、この変動に左右されるこ
とのなく、空気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる
広範囲の雰囲気下における空燃比データ16a(則ち、
酸化雰囲気信号12b及び還元雰囲気信号12c)を再
現性良く、高精度で且つ安定性良く計測できるようにな
る。
【0053】以下、図1の空燃比検出装置10に用いら
れる空燃比検出方法の各種実施形態を説明する。
【0054】図2は、図1の空燃比検出装置10に用い
られる空燃比検出方法の第1実施形態を説明するための
グラフであって、同図(a)は限界電流式酸素センサー
13に印加される交流電圧信号14a、同図(b)は限
界電流式酸素センサー13が出力する雰囲気信号12a
(則ち、酸化雰囲気信号12b及び還元雰囲気信号12
c)、同図(c)は空燃比演算手段16が出力する演算
出力(則ち、空燃比データ16a)を示すグラフであ
る。なお、空燃比検出装置10の実施形態において既に
記述したものと同一の部分については、同一符号を付
し、重複した説明は省略する。
【0055】本空燃比検出方法は、雰囲気信号12aを
積分して空燃比データ16aを生成する際の信号処理方
法であって、第1工程と、この第1工程に続く第2工程
とを有する。
【0056】電源手段14が印加する交流電圧信号14
aの振幅は、図2(a)に示すように、プラス側とマイ
ナス側で均等(則ち、±0.5V)に設定されている。
【0057】この様な交流電圧信号14aが印加された
状態で生成される雰囲気信号12aを積分して空燃比デ
ータ16aを生成する際に、空燃比演算手段16が、第
1工程と、この第1工程に続く第2工程とを有する演算
(具体的には、積分演算と差演算)を実行する。
【0058】第1工程は、図2(b)に示すように、雰
囲気信号12aを積分して空燃比データ16aを生成す
る際に、雰囲気信号12aを構成する酸化雰囲気信号1
2b及び還元雰囲気信号12cを各々の所定の限界電流
領域で積分する工程である。
【0059】具体的には、酸化雰囲気信号12b(則
ち、プラス側)の所定の限界電流領域を0.3V〜0.
8Vに設定し、還元雰囲気信号12c(則ち、マイナス
側)の所定の限界電流領域を0.1V〜0.7Vに設定
して、限界電流式酸素センサー13の電流電圧特性にお
ける立ち上がり領域(抵抗支配領域)を除く所定の限界
電流領域を用いて、積分演算を実行している。
【0060】但し、図2(b)では、酸化雰囲気信号1
2b(プラス側)の所定の限界電流領域を0.3Vに設
定し、還元雰囲気信号12c(マイナス側)の所定の限
界電流領域を0.7Vに設定した例を示している。
【0061】この第1工程に続く第2工程は、雰囲気信
号12aを積分して空燃比データ16aを生成する際
に、酸化雰囲気信号12b(単位は[mV])の積分領
域(0.3V〜0.8V)での積分値Aと還元雰囲気信
号12c(単位は[mV])の積分領域(0.1V〜
0.7V)での積分値Bとの差(則ち、A−B)に基づ
いて、図2(c)に示すような空燃比データ16a(単
位は[mVDC])を算出する工程である。
【0062】以上説明したように、空燃比検出方法の第
1実施形態に依れば、電源手段14が所定の交流電圧信
号14aを印加することに依り、限界電流式酸素センサ
ー13の電流電圧特性における立ち上がり領域(抵抗支
配領域)を除く所定の限界電流領域を用いて、酸化雰囲
気信号12b及び還元雰囲気信号12cが生成され、空
燃比演算手段16が、抵抗支配領域の影響を回避するよ
うに、所定の限界電流領域内の酸化雰囲気信号12bの
積分値と還元雰囲気信号12cの積分値との差演算を実
行して空気中の酸素の濃度及び燃料としての水素の濃度
を算出することに依り、限界電流式酸素センサー13内
の電極と固体電解質との界面において界面電気抵抗に変
動が発生しても、この変動に左右されることのなく、空
気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲
気下における空燃比データ16aを再現性良く、高精度
で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0063】次に、空燃比検出方法の第2実施形態を説
明する。
【0064】図3は、図1の空燃比検出装置10に用い
られる空燃比検出方法の第2実施形態を説明するための
グラフであって、同図(a)は限界電流式酸素センサー
13に印加される交流電圧信号14a、同図(b)は限
界電流式酸素センサー13が出力する雰囲気信号12a
(則ち、酸化雰囲気信号12b及び還元雰囲気信号12
c)、同図(c)は空燃比演算手段16が出力する演算
出力(則ち、空燃比データ16a)を示すグラフであ
る。なお、空燃比検出方法の第1実施形態において既に
記述したものと同一の部分については、同一符号を付
し、重複した説明は省略する。
【0065】本空燃比検出方法は、雰囲気信号12aを
積分して空燃比データ16aを生成する際の信号処理方
法であって、第1工程と、この第1工程に続く第2工程
とを有する。
【0066】電源手段14が印加する交流電圧信号14
a(正弦波電圧信号)の振幅は、図3(a)に示すよう
に、プラス側とマイナス側で均等(則ち、±0.5V)
に設定されている。
【0067】この様な正弦波電圧信号が印加された状態
で生成される雰囲気信号12aから空燃比データ16a
を生成する際に、空燃比演算手段16が、第1工程と、
この第1工程に続く第2工程とを有する演算(具体的に
は、サンプリング演算と差演算)を実行する。
【0068】第1工程は、図3(b)に示すように、電
源手段14が生成する交流電圧信号14aとして正弦波
電圧信号を用いて雰囲気信号12aから空燃比データ1
6aを生成する際に、正弦波電圧信号に依って生成され
る酸化雰囲気信号12b(単位は[mV])を所定の第
1タイミング(具体的には、90度の位相)でサンプリ
ングし、第1タイミングから1/2周期(則ち、180
度)遅れた位相関係を有する第2タイミング(具体的に
は、270度)で還元雰囲気信号12c(単位は[m
V])をサンプリングする工程である。
【0069】第1サンプリング及び第2サンプリング
は、所定の限界電流領域内の雰囲気信号12aに対して
実行される。
【0070】具体的には、交流電圧信号14a±0.6
Vの限界電流領域(酸化状態でプラス側、還元状態でマ
イナス側)の出力値のみを演算の対象としている。
【0071】この第1工程に続く第2工程は、酸化雰囲
気信号12bのサンプリング値Aと還元雰囲気信号12
cのサンプリング値Bとの差(則ち、A−B)に基づい
て、図3(c)に示すような空燃比データ16a(単位
は[mVDC])を算出する工程である。
【0072】以上説明したように、空燃比検出方法の第
2実施形態に依れば、電源手段14が正弦波電圧信号を
印加することに依り、限界電流式酸素センサー13の電
流電圧特性における立ち上がり領域(抵抗支配領域)を
除く所定の領域を用いた雰囲気信号12aが生成され、
空燃比演算手段16が、抵抗支配領域の影響を回避する
ように、第1タイミングでサンプリングした酸化雰囲気
信号12bのサンプリング値と第2タイミングでサンプ
リングした還元雰囲気信号12cと差演算を実行して空
気中の酸素の濃度及び燃料としての水素の濃度を算出す
ることに依り、限界電流式酸素センサー13内の電極と
固体電解質との界面において界面電気抵抗に変動が発生
しても、この変動に左右されることのなく、空気過剰雰
囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下にお
ける空燃比データ16aを再現性良く、高精度で且つ安
定性良く計測できるようになる。
【0073】更に、積分回路が不要となるため、限界電
流式酸素センサー13の持つ固有の応答速度で高速に空
燃比データ16aを算出できるようになる。
【0074】次に、空燃比検出方法の第3実施形態を説
明する。
【0075】図4は、図1の空燃比検出装置10に用い
られる空燃比検出方法の第3実施形態を説明するための
グラフであって、同図(a)は限界電流式酸素センサー
13に印加される交流電圧信号14a、同図(b)は限
界電流式酸素センサー13が出力する雰囲気信号12a
(則ち、酸化雰囲気信号12b及び還元雰囲気信号12
c)、同図(c)は空燃比演算手段16が出力する演算
出力(則ち、空燃比データ16a)を示すグラフであ
る。なお、空燃比検出方法の第1実施形態又は第2実施
形態において既に記述したものと同一の部分について
は、同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0076】本空燃比検出方法は、電源手段14が生成
する交流電圧信号14aとして交流電圧信号14aを用
いて雰囲気信号12aから空燃比データ16aを生成す
る場合であって、長時間の還元雰囲気下での空燃比デー
タ16aの測定に続いて酸化雰囲気下で空燃比データ1
6aの測定を行う際の信号処理方法である。
【0077】第1工程は、図4(a)に示すように、電
源手段14が生成する交流電圧信号14aとして交流電
圧信号14aを用いて雰囲気信号12aから空燃比デー
タ16aを生成する場合であって、長時間の還元雰囲気
下での空燃比データ16aの測定に続いて酸化雰囲気下
で空燃比データ16aの測定を行う際に、酸化雰囲気信
号12bを生成するために印加される交流電圧信号14
aの最大電圧値に比べて、還元雰囲気信号12cを生成
するために印加される交流電圧信号14aの最大電圧値
を小さくする工程である。
【0078】具体的には、酸化雰囲気信号12b(プラ
ス側)を生成するために印加される交流電圧信号14a
の最大電圧値を0.6V、還元雰囲気信号12cを生成
するために印加される交流電圧信号14aの最大電圧値
を0.3Vに設定している。
【0079】また本実施形態では、図4(b)に示すよ
うに、交流電圧信号14aに依って生成される酸化雰囲
気信号12b(単位は[mV])を所定の第1タイミン
グ(具体的には、90度の位相)でサンプリングし、第
1タイミングから1/2周期(則ち、180度)遅れた
位相関係を有する第2タイミング(具体的には、270
度)で還元雰囲気信号12c(単位は[mV])をサン
プリングする第2工程を有する。
【0080】更に、第2工程に続いて、酸化雰囲気信号
12bのサンプリング値Aと還元雰囲気信号12cのサ
ンプリング値Bとの差(則ち、A−B)に基づいて、図
4(c)に示すような空燃比データ16a(単位は[m
VDC])を算出する第3工程を有する。
【0081】以上説明したように、空燃比検出方法の第
3実施形態に依れば、還元雰囲気下での長時間測定の影
響によって界面電気抵抗に変動が発生しても、この変動
に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から燃料過剰
雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比データ
16aを再現性良く、高精度で且つ安定性良く計測でき
るようになる。
【0082】次に、空燃比検出方法の第4実施形態を説
明する。
【0083】図5は、図1の空燃比検出装置10に用い
られる空燃比検出方法の第4実施形態を説明するための
グラフであって、同図(a)は限界電流式酸素センサー
13に印加される交流電圧信号14a、同図(b)は限
界電流式酸素センサー13が出力する雰囲気信号12a
(則ち、酸化雰囲気信号12b及び還元雰囲気信号12
c)、同図(c)は空燃比演算手段16が出力する演算
出力(則ち、空燃比データ16a)を示すグラフであ
る。なお、空燃比検出方法の第1実施形態乃至第3実施
形態において既に記述したものと同一の部分について
は、同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0084】第1工程は、図5(a)に示すように、電
源手段14が生成する交流電圧信号14aとして交流電
圧信号14aを用いて雰囲気信号12aから空燃比デー
タ16aを生成する場合であって、長時間の還元雰囲気
下での空燃比データ16aの測定に続いて酸化雰囲気下
で空燃比データ16aの測定を行う際に、酸化雰囲気信
号12bを生成するために印加される交流電圧信号14
aの最大電圧値に比べて、還元雰囲気信号12cを生成
するために印加される交流電圧信号14aの最大電圧値
を小さくする工程である。
【0085】具体的には、酸化雰囲気信号12b(プラ
ス側)を生成するために印加される交流電圧信号14a
の最大電圧値を0.6V、還元雰囲気信号12cを生成
するために印加される交流電圧信号14aの最大電圧値
を0.3Vに設定している。また本実施形態では、図5
(b)に示すように、雰囲気信号12aを積分して空燃
比データ16aを生成する際に、酸化雰囲気状態では、
所定の限界電流領域内の酸化雰囲気信号12bを空燃比
データ16aとして出力し、還元雰囲気状態では、所定
の限界電流領域内の還元雰囲気信号12cを空燃比デー
タ16aとして出力する第2工程を有する。
【0086】酸化雰囲気信号12bと還元雰囲気信号1
2cとを分離して検出することは、限界電流領域と逆極
性の出力とを基準として、一定値以上の出力が出力され
ていれば、逆極性が限界電流極性であると判断するよう
なコンパレータ回路を付加することによって実現でき
る。
【0087】第2工程においては、図5(b)に示すよ
うに、交流電圧信号14aに依って生成される酸化雰囲
気信号12b(単位は[mV])を所定の第1タイミン
グ(具体的には、90度の位相)で酸化雰囲気信号12
bをサンプリングし、第1タイミングから1/2周期
(則ち、180度)遅れた位相関係を有する第2タイミ
ング(具体的には、270度)で還元雰囲気信号12c
(単位は[mV])をサンプリングしているる。
【0088】この第2工程に続く第3工程は、酸化雰囲
気信号12bのサンプリング値Aと還元雰囲気信号12
cのサンプリング値Bとに基づいて、図5(c)に示す
ような空燃比データ16a(単位は[mVDC])を算
出する工程である。
【0089】以上説明したように、空燃比検出方法の第
4実施形態に依れば、所定の限界電流領域内の酸化雰囲
気信号12bと還元雰囲気信号12cとを各々分離して
別個に出力することに依り、安定な限界電流領域内にお
ける酸化雰囲気信号12b及び還元雰囲気信号12cを
検出でき、その結果、信号の直線性が向上する。
【0090】更に、限界電流式酸素センサー13内の電
極と固体電解質との界面において界面電気抵抗に変動が
発生しても、この変動に左右されることのなく、空気過
剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下
における空燃比データ16a(則ち、空気中の酸素の濃
度及び燃料としての水素の濃度)を再現性良く、高精度
で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0091】次に、空燃比検出方法の第5実施形態を説
明する。
【0092】図6は、図1の空燃比検出装置10に用い
られる空燃比検出方法の第5実施形態を説明するための
グラフであって、同図(a)は限界電流式酸素センサー
13に印加される交流電圧信号14a、同図(b)は限
界電流式酸素センサー13が出力する雰囲気信号12a
(則ち、酸化雰囲気信号12b及び還元雰囲気信号12
c)、同図(c)は空燃比演算手段16が出力する演算
出力(則ち、空燃比データ16a)を示すグラフであ
る。なお、空燃比検出方法の第1実施形態乃至第4実施
形態において既に記述したものと同一の部分について
は、同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0093】本空燃比検出方法の第1工程は、雰囲気信
号12aの限界電流領域に基づく方形波電圧信号(具体
的には、図6(a)に示すように、周波数1[Hz]、
電圧値±0.5[V])を電源手段14が生成する交流
電圧信号14aとして用いて空燃比データ16aを生成
する工程である。
【0094】本実施形態では、酸化雰囲気信号12bを
生成するために印加される方形波電圧信号の最大電圧値
に比べて、還元雰囲気信号12cを生成するために印加
される方形波電圧信号の最大電圧値を大きくしている。
【0095】具体的には、図6(a)に示すように、酸
化雰囲気信号12b(プラス側)を生成するために印加
される方形波電圧信号の最大電圧値を0.6V、還元雰
囲気信号12cを生成するために印加される方形波電圧
信号の最大電圧値を0.3Vに設定している。
【0096】この第1工程に続く第2工程は、図6
(b)に示すように、酸化雰囲気信号12b(単位は
[mV])を所定の第1タイミング(具体的には、方形
波電圧信号の立ち下がりのタイミング)でサンプリング
し、第1タイミングから1/2周期遅れた位相関係を有
する第2タイミング(具体的には、方形波電圧信号の立
ち下がりのタイミングから180度遅れた方形波電圧信
号の立ち上がりのタイミング)で還元雰囲気信号12c
(単位は[mV])をサンプリングする工程である。
【0097】更に、この第2工程に続く第3工程は、酸
化雰囲気信号12bのサンプリング値Aと還元雰囲気信
号12cのサンプリング値Bとに基づいて、図6(c)
に示すような空燃比データ16a(単位は[mVD
C])を算出する工程である。
【0098】請求項12に記載の発明に依れば、請求項
11に記載の効果に加えて、電源手段14が方形波電圧
信号を印加することに依り、所定の限界電流領域外の
(具体的には、領域抵抗支配領域)における酸化雰囲気
信号12b又は還元雰囲気信号12cも一定時間保持す
ることに依り、限界電流式酸素センサー13内の電極と
固体電解質との界面において界面電気抵抗に変動が発生
しても、この変動に左右されることのなく、空燃比デー
タ16aの安定性を向上でき、更に、空気過剰雰囲気か
ら燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空
燃比データ16aを再現性良く、高精度で且つ安定性良
く計測できるようになる。
【0099】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に依れば、電源手
段が所定の交流電圧信号を印加することに依り、限界電
流式酸素センサーの電流電圧特性における立ち上がり領
域(所謂、抵抗支配領域)を除く出力領域を用いた雰囲
気信号が生成され、空燃比演算手段が、抵抗支配領域の
影響を回避するような所定の演算を実行して空燃比デー
タを算出することに依り、限界電流式酸素センサー内の
電極と固体電解質との界面において界面電気抵抗に変動
が発生しても、この変動に左右されることのなく、空気
過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気
下における空燃比データを再現性良く、高精度で且つ安
定性良く計測できるようになる。
【0100】請求項2に記載の発明に依れば、請求項1
に記載の効果に加えて、電源手段が所定の交流電圧信号
を印加することに依り、限界電流式酸素センサーの電流
電圧特性における立ち上がり領域(抵抗支配領域)を除
く出力領域を用いた雰囲気信号が生成され、空燃比演算
手段が、抵抗支配領域の影響を回避するような所定の演
算を実行して酸化雰囲気信号及び還元雰囲気信号を算出
することに依り、限界電流式酸素センサー内の電極と固
体電解質との界面において界面電気抵抗に変動が発生し
ても、この変動に左右されることのなく、空気過剰雰囲
気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下におけ
る空燃比データ(則ち、酸化雰囲気信号及び還元雰囲気
信号)を再現性良く、高精度で且つ安定性良く計測でき
るようになる。
【0101】請求項3に記載の発明に依れば、請求項2
に記載の効果に加えて、内蔵ヒータ電源部144がヒー
タ加熱電圧信号14bを印加することに依り、空気過剰
雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下に
おける空燃比データ(則ち、酸化雰囲気信号及び還元雰
囲気信号)を再現性良く、高精度で且つ安定性良く計測
できるようになる。
【0102】請求項4に記載の発明に依れば、請求項3
に記載の効果に加えて、電源手段が所定の交流電圧信号
を印加することに依り、限界電流式酸素センサーの電流
電圧特性における立ち上がり領域(抵抗支配領域)を除
く出力領域を用いた雰囲気信号が生成され、空燃比演算
手段が、抵抗支配領域の影響を回避するような所定の演
算を実行して空気中の酸素の濃度及び燃料としての水素
の濃度を算出することに依り、限界電流式酸素センサー
内の電極と固体電解質との界面において界面電気抵抗に
変動が発生しても、この変動に左右されることのなく、
空気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰
囲気下における空燃比データ(則ち、空気中の酸素の濃
度及び燃料としての水素の濃度)を再現性良く、高精度
で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0103】請求項5に記載の発明に依れば、請求項1
乃至4に記載の効果に加えて、空燃比演算手段が、抵抗
支配領域の影響を回避するような所定の演算を実行して
空気中の酸素の濃度及び燃料としての水素の濃度を算出
することに依り、限界電流式酸素センサー内の電極と固
体電解質との界面において界面電気抵抗に変動が発生し
ても、この変動に左右されることのなく、空気過剰雰囲
気から燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下におけ
る空燃比データを再現性良く、高精度で且つ安定性良く
計測できるようになる。
【0104】請求項6に記載の発明に依れば、電源手段
が所定の交流電圧信号を印加することに依り、限界電流
式酸素センサーの電流電圧特性における立ち上がり領域
(抵抗支配領域)を除く所定の限界電流領域を用いて、
酸化雰囲気信号及び還元雰囲気信号が生成され、空燃比
演算手段が、抵抗支配領域の影響を回避するように、所
定の限界電流領域内の酸化雰囲気信号の積分値と還元雰
囲気信号の積分値との差演算を実行して空気中の酸素の
濃度及び燃料としての水素の濃度を算出することに依
り、限界電流式酸素センサー内の電極と固体電解質との
界面において界面電気抵抗に変動が発生しても、この変
動に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から燃料過
剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃比デー
タを再現性良く、高精度で且つ安定性良く計測できるよ
うになる。
【0105】請求項7に記載の発明に依れば、請求項1
乃至5に記載の効果に加えて、電源手段が正弦波電圧信
号を印加することに依り、限界電流式酸素センサーの電
流電圧特性における立ち上がり領域(抵抗支配領域)を
除く所定の領域を用いた雰囲気信号が生成され、空燃比
演算手段が、抵抗支配領域の影響を回避するように、第
1タイミングでサンプリングした酸化雰囲気信号のサン
プリング値と第2タイミングでサンプリングした還元雰
囲気信号と差演算を実行して空気中の酸素の濃度及び燃
料としての水素の濃度を算出することに依り、限界電流
式酸素センサー内の電極と固体電解質との界面において
界面電気抵抗に変動が発生しても、この変動に左右され
ることのなく、空気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわ
たる広範囲の雰囲気下における空燃比データを再現性良
く、高精度で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0106】請求項8に記載の発明に依れば、請求項7
に記載の効果に加えて、電源手段が所定の交流電圧信号
を印加することに依り、限界電流式酸素センサーの電流
電圧特性における立ち上がり領域(抵抗支配領域)を除
く所定の限界電流領域を用いた雰囲気信号が生成され、
空燃比演算手段が、抵抗支配領域の影響を回避するよう
に、第1タイミングでサンプリングした所定の限界電流
領域内の酸化雰囲気信号のサンプリング値と第2タイミ
ングでサンプリングした所定の限界電流領域内の還元雰
囲気信号と差演算を実行して空気中の酸素の濃度及び燃
料としての水素の濃度を算出することに依り、限界電流
式酸素センサー内の電極と固体電解質との界面において
界面電気抵抗に変動が発生しても、この変動に左右され
ることのなく、空気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわ
たる広範囲の雰囲気下における空燃比データを再現性良
く、高精度で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0107】請求項9に記載の発明に依れば、請求項1
乃至5に記載の効果に加えて、還元雰囲気下での長時間
測定の影響によって界面電気抵抗に変動が発生しても、
この変動に左右されることのなく、空気過剰雰囲気から
燃料過剰雰囲気にわたる広範囲の雰囲気下における空燃
比データを再現性良く、高精度で且つ安定性良く計測で
きるようになる。
【0108】請求項10に記載の発明に依れば、請求項
1乃至5に記載の効果に加えて、逆極性の信号成分を含
まないように、所定の限界電流領域内の酸化雰囲気信号
と還元雰囲気信号とを各々分離して別個に出力すること
に依り、信号の直線性が向上し、更に、限界電流式酸素
センサー内の電極と固体電解質との界面において界面電
気抵抗に変動が発生しても、この変動に左右されること
のなく、空気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広
範囲の雰囲気下における空燃比データ(則ち、空気中の
酸素の濃度及び燃料としての水素の濃度)を再現性良
く、高精度で且つ安定性良く計測できるようになる。
【0109】請求項11に記載の発明に依れば、請求項
1乃至5に記載の効果に加えて、電源手段が方形波電圧
信号を印加することに依り、所定の限界電流領域外の
(具体的には、領域抵抗支配領域)における酸化雰囲気
信号又は還元雰囲気信号も一定時間保持することに依
り、限界電流式酸素センサー内の電極と固体電解質との
界面において界面電気抵抗に変動が発生しても、この変
動に左右されることのなく、空燃比データの安定性を向
上できるようになる。
【0110】請求項12に記載の発明に依れば、請求項
11に記載の効果に加えて、電源手段が方形波電圧信号
を印加することに依り、所定の限界電流領域外の(具体
的には、領域抵抗支配領域)における酸化雰囲気信号又
は還元雰囲気信号も一定時間保持することに依り、限界
電流式酸素センサー内の電極と固体電解質との界面にお
いて界面電気抵抗に変動が発生しても、この変動に左右
されることのなく、空燃比データの安定性を向上でき、
更に、空気過剰雰囲気から燃料過剰雰囲気にわたる広範
囲の雰囲気下における空燃比データを再現性良く、高精
度で且つ安定性良く計測できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空燃比検出装置の実施形態を説明する
ための機能ブロック図である。
【図2】図1の空燃比検出装置に用いられる空燃比検出
方法の第1実施形態を説明するためのグラフであって、
同図(a)は限界電流式酸素センサーに印加される交流
電圧信号、同図(b)は限界電流式酸素センサーが出力
する雰囲気信号(則ち、酸化雰囲気信号及び還元雰囲気
信号)、同図(c)は空燃比演算手段が出力する演算出
力(則ち、空燃比データ)を示すグラフである。
【図3】図1の空燃比検出装置に用いられる空燃比検出
方法の第2実施形態を説明するためのグラフであって、
同図(a)は限界電流式酸素センサーに印加される交流
電圧信号、同図(b)は限界電流式酸素センサーが出力
する雰囲気信号(則ち、酸化雰囲気信号及び還元雰囲気
信号)、同図(c)は空燃比演算手段が出力する演算出
力(則ち、空燃比データ)を示すグラフである。
【図4】図1の空燃比検出装置に用いられる空燃比検出
方法の第3実施形態を説明するためのグラフであって、
同図(a)は限界電流式酸素センサーに印加される交流
電圧信号、同図(b)は限界電流式酸素センサーが出力
する雰囲気信号(則ち、酸化雰囲気信号及び還元雰囲気
信号)、同図(c)は空燃比演算手段が出力する演算出
力(則ち、空燃比データ)を示すグラフである。
【図5】図1の空燃比検出装置に用いられる空燃比検出
方法の第4実施形態を説明するためのグラフであって、
同図(a)は限界電流式酸素センサーに印加される交流
電圧信号、同図(b)は限界電流式酸素センサーが出力
する雰囲気信号(則ち、酸化雰囲気信号及び還元雰囲気
信号)、同図(c)は空燃比演算手段が出力する演算出
力(則ち、空燃比データ)を示すグラフである。
【図6】図1の空燃比検出装置に用いられる空燃比検出
方法の第5実施形態を説明するためのグラフであって、
同図(a)は限界電流式酸素センサーに印加される交流
電圧信号、同図(b)は限界電流式酸素センサーが出力
する雰囲気信号(則ち、酸化雰囲気信号及び還元雰囲気
信号)、同図(c)は空燃比演算手段が出力する演算出
力(則ち、空燃比データ)を示すグラフである。
【図7】従来の空燃比検出装置に用いられる空燃比検出
方法の第5実施形態を説明するためのグラフであって、
同図(a)は限界電流式酸素センサーに印加される交流
電圧信号、同図(b)は限界電流式酸素センサーが出力
する雰囲気信号(則ち、酸化雰囲気信号及び還元雰囲気
信号)、同図(c)は空燃比演算手段が出力する演算出
力(則ち、空燃比データ)を示すグラフである。
【符号の説明】
10 空燃比検出装置 12 酸素濃度検出手段 12a 雰囲気信号 12b 酸化雰囲気信号 12c 還元雰囲気信号 122 内蔵ヒータ 13 限界電流式酸素センサー 14 電源手段 14a 交流電圧信号 14b ヒータ加熱電圧信号 144 内蔵ヒータ電源部 16 空燃比演算手段 16a 空燃比データ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結炉内のガス雰囲気下における空燃比
    を求めるための空燃比検出装置において、 雰囲気内の酸素濃度を検出して雰囲気信号を生成する酸
    素濃度検出手段と、 酸素濃度検出手段に交流電圧信号を印加するための電源
    手段と、 前記雰囲気信号に所定の演算を実行して、ガス雰囲気中
    の空気と燃料との混合比率である空燃比データを生成す
    る空燃比演算手段とを有する、 ことを特徴とする空燃比検出装置。
  2. 【請求項2】 前記酸素濃度検出手段は、雰囲気ガスの
    酸化状態又は還元状態を検知する限界電流式酸素センサ
    ーであって、雰囲気ガス中に置かれた状態で前記交流電
    圧信号を印加された際に、酸化状態下の雰囲気ガスにあ
    っては前記雰囲気信号として酸化雰囲気信号を生成し、
    還元状態下の雰囲気ガスにあっては前記雰囲気信号とし
    て還元雰囲気信号を生成するように構成されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の空燃比検出装置。
  3. 【請求項3】 前記電源手段は、前記限界電流式酸素セ
    ンサーを所定の動作温度に保持するためのヒータ加熱電
    圧信号を、当該限界電流式酸素センサーに設けられた内
    蔵ヒータに印加するための内蔵ヒータ電源部を有する、 ことを特徴とする請求項2に記載の空燃比検出装置。
  4. 【請求項4】 前記限界電流式酸素センサーは、空気中
    の酸素の濃度と前記燃料としての水素の濃度との比率に
    基づいて、前記酸化雰囲気信号又は前記還元雰囲気信号
    を生成するように構成されている、 ことを特徴とする請求項3に記載の空燃比検出装置。
  5. 【請求項5】 前記空燃比演算手段は、前記酸素濃度と
    前記水素濃度との比率に基づいて、前記空燃比データを
    生成するように構成されている、 ことを特徴とする請求項1乃至4に記載の空燃比検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記空燃比検出装置に用いられる空燃比
    検出方法であって、 前記雰囲気信号を積分して前記空燃比データを生成する
    際に、当該雰囲気信号を構成する前記酸化雰囲気信号及
    び前記還元雰囲気信号を各々の所定の限界電流領域で積
    分すると共に、当該酸化雰囲気信号の当該積分領域での
    積分値と当該還元雰囲気信号の当該積分領域での積分値
    との差に基づいて前記空燃比データを算出する、 ことを特徴とする請求項1乃至5に記載の空燃比検出装
    置に用いられる空燃比検出方法。
  7. 【請求項7】 前記空燃比検出装置に用いられる空燃比
    検出方法であって、 前記電源手段が生成する前記交流電圧信号として正弦波
    電圧信号を用いて前記雰囲気信号から前記空燃比データ
    を生成する際に、当該正弦波電圧信号に依って生成され
    る前記酸化雰囲気信号を所定の第1タイミングでサンプ
    リングし、当該第1タイミングから1/2周期遅れた位
    相関係を有する第2タイミングで前記還元雰囲気信号を
    サンプリングすると共に、当該前記酸化雰囲気信号のサ
    ンプリング値と還元雰囲気信号のサンプリング値との差
    に基づいて前記空燃比データを算出する、 ことを特徴とする請求項1乃至5に記載の空燃比検出装
    置に用いられる空燃比検出方法。
  8. 【請求項8】 前記第1サンプリング及び前記第2サン
    プリングは、所定の限界電流領域内の前記雰囲気信号に
    対して実行される、 ことを特徴とする請求項7に記載の空燃比検出方法。
  9. 【請求項9】 前記空燃比検出装置に用いられる空燃比
    検出方法であって、 前記電源手段が生成する前記交流電圧信号として交流電
    圧信号を用いて前記雰囲気信号から前記空燃比データを
    生成する場合であって、長時間の還元雰囲気下での前記
    空燃比データの測定に続いて酸化雰囲気下で前記空燃比
    データの測定を行う際に、前記酸化雰囲気信号を生成す
    るために印加される当該交流電圧信号の最大電圧値に比
    べて、前記還元雰囲気信号を生成するために印加される
    当該交流電圧信号の最大電圧値を小さくする、 ことを特徴とする請求項1乃至5に記載の空燃比検出装
    置に用いられる空燃比検出方法。
  10. 【請求項10】 前記空燃比検出装置に用いられる空燃
    比検出方法であって、 前記雰囲気信号を積分して前記空燃比データを生成する
    際に、酸化雰囲気状態では、所定の限界電流領域内の前
    記酸化雰囲気信号を前記空燃比データとして出力し、還
    元雰囲気状態では、所定の限界電流領域内の前記還元雰
    囲気信号を前記空燃比データとして出力する、 ことを特徴とする請求項1乃至5に記載の空燃比検出装
    置に用いられる空燃比検出方法。
  11. 【請求項11】 前記空燃比検出装置に用いられる空燃
    比検出方法であって、 前記雰囲気信号の限界電流領域に基づく方形波電圧信号
    を前記電源手段が生成する前記交流電圧信号として用い
    て前記空燃比データを生成する、 ことを特徴とする請求項1乃至5に記載の空燃比検出装
    置に用いられる空燃比検出方法。
  12. 【請求項12】 前記方形波電圧信号を用いて前記雰囲
    気信号から前記空燃比データを生成する場合であって、
    前記酸化雰囲気信号を生成するために印加される当該方
    形波電圧信号の最大電圧値に比べて、前記還元雰囲気信
    号を生成するために印加される当該方形波電圧信号の最
    大電圧値を大きくする、 ことを特徴とする請求項11に記載の空燃比検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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